JP2797176B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2797176B2
JP2797176B2 JP1737595A JP1737595A JP2797176B2 JP 2797176 B2 JP2797176 B2 JP 2797176B2 JP 1737595 A JP1737595 A JP 1737595A JP 1737595 A JP1737595 A JP 1737595A JP 2797176 B2 JP2797176 B2 JP 2797176B2
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聡 大浜
和夫 谷
広重 池野
樹 佐藤
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高品質画像の高速出
力が要求される印刷業界から、オフィス、パーソナルな
要求に基づくプリンタ業界、多種多用な記録紙を用いる
低価格な汎用出力機器等の民生品業界までの広範なニー
ズに対応可能な出力画像を記録紙に得る為の記録媒体を
用いる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱転写記録方式の一種である熱溶
融型記録では、図2に示す様に熱転写記録媒体103と
して、主成分にカルナバワックス、エステルワックス等
の天然ワックス類や熱溶融性樹脂等をバインダ材とし、
それに顔料又は染料等の着色剤、柔軟剤および調整剤等
を添加したホットメルトタイプ着色インク102を、ポ
リエチレンテレフタレート等の基材101上に塗布した
ものを用いている。
【0003】ここで基材101は、搬送時に於ける機械
的強度を保つように比較的厚く、又背面にサーマルヘッ
ドに対して耐熱性および潤滑性を有する処理を施してあ
る。そして、この熱溶融型記録装置では、サーマルヘッ
ドから、所望の出力印字あるいは画像に対応する熱転写
記録媒体の位置に熱エネルギを供給し、当該位置のホッ
トメルトタイプ着色インク102の粘性を変化させる。
それと同時に、サーマルヘッド等から圧力を与えて、粘
性変化したホットメルトタイプ着色インク102、すな
わち所望の出力印字あるいは画像に対応する位置にある
ホットメルトタイプ着色インク102を熱転写記録紙上
に付着・浸透させる。その後、前記着色インクが冷えた
状態で、熱転写記録媒体と熱転写記録紙を剥離すること
により熱転写記録紙上に所望の出力印字あるいは画像が
得られることになる。
【0004】このような従来の熱転写記録装置は、熱転
写記録媒体に、サーマルヘッドから熱エネルギ及び圧力
を与えるという単純な記録メカニズムを有するもので、
極めて短時間で凝縮された記録メカニズムにより、比較
的高品質な印字あるいは出力画像を記録紙上に得る事が
出来る。また記録紙上に出力された印字あるいは画像は
鮮鋭度の高い、高濃度な出力印字品質であり耐久性、対
環境性も良好である。
【0005】更には熱転写記録装置がコンパクトでメン
テナンスフリーであるという特性も備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の熱転写
記録装置では、熱転写記録媒体、記録ヘッド仕様及び記
録ヘッド回りの機構及び組立精度等に出力印字品質が依
存しているという傾向を持つ。出力印字を得る為に、記
録装置内サーマルヘッドの発熱素子が出力画像画素に応
じて印加制御される。そこで熱転写記録媒体上のインク
は、熱転写記録紙を挟み込んだ状態で、熱転写記録媒体
背面から熱転写記録媒体ホットメルトタイプ着色インク
へ熱エネルギの供給を受けることになる。その熱エネル
ギを熱転写記録媒体の基材およびホットメルトタイプ着
色インク層全面に発散することなく、印加制御された出
力画像画素領域内で有効に利用する為に、ホットメルト
タイプ着色インクの一定濃度を維持しかつ、熱転写記録
紙へのインク接着力を損なわない範囲で、熱転写記録媒
体の基材またはホットメルトタイプ着色インク層自身の
薄膜化への改良が行われている。しかしホットメルトタ
イプ着色インク層薄膜化により、逆に記録紙への高平滑
度仕様の要求が起き、それに伴って専用紙化、特殊仕様
化が進み、一搬的な市場要求である記録紙の普通紙化と
は逆行することになり好ましくない。
【0007】サーマルヘッドに於いても、着色インクの
記録紙への接着性を良くし、出力印字品質を向上させる
べく種々の改良が行われている。例えばサーマルヘッド
の凸グレーズ化、発熱素子の副走査方向における保護膜
高さの均一化、発熱素子形状および発熱素子厚みの適正
化、または発熱素子の温度上昇・下降特性の改良、副走
査方向の各発熱低抗値の均一化あるいは高抵抗値化や高
解像度化等のサーマルヘッド材料も含めた適正化が行わ
れている。しかしサーマルヘッド副走査方向の隣接する
発熱素子間、又特に連続あるいは高速出力印字時での主
走査方向出力画像画素間において、サーマルヘッドの蓄
熱現象等が、記録紙上の出力画像画素ドット形成で悪影
響を及ぼし記録紙上の画素ドット再現性劣化を招くとい
う状況がある。すなわち出力印字品質の高精細化や記録
装置の高速化が立ち遅れているのが現状である。
【0008】更に記録装置内の熱転写記録媒体、サーマ
ルヘッドとプラテンローラ等の主構成要素を、サーマル
ヘッドから熱転写記録媒体または記録紙への接触状態や
圧力等を実際に出力した印字サンプル等を評価して微調
整し、適正で高精度な組立を行う必要がある。
【0009】今後予想される、更に高精細な印字品質、
高速化、普通紙化へのニーズから、記録ヘッド材料、熱
転写記録媒体、又は印字制御等の改善が行われており、
又通電感熱式、レーザ熱転写方式、マルチリボン記録
法、マイクロカプセルを用いた方法等が提案されている
が、充分に改善された品質を得る結果に至っていない。
【0010】この発明の目的は、高精細で高品質な印字
が高速に行われ、かつ記録紙を選ばない出力印字が可能
な記録媒体を用いた記録装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明の記録媒体は、基材と、該基材上に色材と
バインダ材を主成分としたホットメルトタイプの着色イ
ンクを塗布してなる着色インク層と、該着色インク層の
上に形成された薄膜機能層とから構成され、前記薄膜機
能層が外部から供給された光または熱エネルギー量によ
り微細加工あるいは粘度特性変化することを特徴とす
る。
【0012】そして、この発明は、前記記録媒体を用い
た記録装置の第1構成を、少なくとも前記薄膜機能層に
微細加工あるいは粘度特性変化させる光または熱エネル
ギーを供給する記録手段と、所望の印字または画像を一
次記録させる中間転写体と、前記着色インク層の少なく
とも色材を受容する光透過性の受容層一画面分を中間転
写体に定着させる受容層定着手段と、前記着色インク層
のホットメルトタイプ着色インクを活性化する熱制御を
行う定着ヘッドと、前記中間転写体上の受容層と前記記
録媒体とを圧接しながら前記定着ヘッドにより活性化さ
れたホットメルトタイプ着色インクを中間転写体に転写
して一次記録像を形成させる定着手段と、一次記録像を
有する受容層を記録紙へ転写させる定着ローラと、基材
上に前記受容層を形成した受容層シートを有する構成と
した。
【0013】更にまた、この発明は、前記記録媒体を用
いた記録装置の第2構成として、前記記録媒体積層の面
順次に前記受容層を配置させた記録媒体シートと、前記
薄膜機能層に微細加工あるいは粘度特性変化させる光ま
たは熱エネルギーを供給する記録手段と、所望の印字ま
たは画像を一次記録させる中間転写体と、前記記録媒体
シート上の受容層一画面分を中間転写体に定着させると
共に、着色インク層のホットメルトタイプ着色インクを
活性化する熱制御を行う定着ヘッドと、前記中間転写体
上の受容層と前記記録媒体シート上の記録媒体積層とを
圧接しながら前記定着ヘッドにより活性化されたホット
メルトタイプ着色インクを中間転写体に転写して一次記
録像を形成させる定着手段と、一次記録像を有する受容
層を記録紙へ転写させる定着ローラとを有する構成とし
た。
【0014】更にまた、この発明は、前記記録媒体を用
いた記録装置の第3構成として、前記記録媒体積層の面
順次に前記受容層を、そのまた面順次に前記受容層とを
配置させた記録媒体シートと、前記薄膜機能層に微細加
工あるいは粘度特性変化させる光または熱エネルギーを
供給する記録手段と、所望の印字または画像を一次記録
させる中間転写体と、前記記録媒体シート上の受容層一
画面分を中間転写体に定着させると共に、着色インク層
のホットメルトタイプ着色インクを活性化する熱制御を
行う定着ヘッドと、前記中間転写体上の受容層と前記記
録媒体シート上の記録媒体積層とを圧接しながら前記定
着ヘッドにより活性化されたホットメルトタイプ着色イ
ンクを中間転写体に転写して一次記録像を形成させる定
着手段と、記録紙に一画面分の受容層を予め定着させる
と共に、一次記録像を有する受容層を記録紙へ転写させ
る定着ローラとを有する構成とした。
【0015】
【作用】上記のような構成により受容層定着手段により
受容層一画面分が中間転写体に定着される。記録媒体に
於いては、記録媒体基材上に塗布された天然ワックスな
どを主成分バインダ材とし、顔料または染料の着色剤と
柔軟剤を添加したホットメルトタイプ着色インク層上
に、オーバーコート処理で施された薄膜機能層を設けて
いる。
【0016】この記録媒体の薄膜機能層の形成材料が記
録手段から供給された光または熱エネルギー量に応じて
化学変化を起こし、微細加工あるいは粘度特性変化させ
られる。微細加工される特性を有する薄膜機能層の場
合、光または熱エネルギーは薄膜機能層の所望の印字あ
るいは画像に対応した位置に選択的に与えられる。この
時、記録手段から光の照射を受けたりまたは記録手段と
接触して熱をうけた薄膜機能層領域が、その光または熱
エネルギー量に応じて、溶融蒸発、爆蝕、あるいは背面
流動によるホール加工等の微細加工が行われる。
【0017】また、粘度特性変化を有する薄膜機能層の
場合は、溶融状態の表面張力と凝集力とのバランスによ
り薄膜機能層の材料がドラドライアウトし薄膜機能層に
ホール加工が行われる。このホールを通じて、記録媒体
のホットメルトタイプ着色インクが中間転写体上の受容
層に移動し、付着されて所望の印字あるいは画像の一次
記録像を形成し、この一次記録像を有する受容層を記録
紙に移動し、浸透して付着するので、所望の印字或いは
画像が記録紙に得られることとなる。この時、光を照射
する記録手段を使用する場合には、非接触に潜像を形成
できるという特徴から極めて高速に記録処理が行える。
【0018】また記録手段から記録媒体までの結像光学
系、記録手段から照射される光の波長、あるいは記録手
段の出力、照射回数、または照射光のパルス変調時のパ
ルス幅および変調強度を適正に設定することにより照射
領域の真円化等の適正な微細加工形状を得ることができ
る。すなわち出力画像画素を構成する微小面積領域を得
ることができるので、極めて高解像度に記録処理が可能
となる。また熱を供給する記録手段を用いる場合は、直
接に薄膜機能層に接触することで伝熱効率の良好な加工
が行われる。記録手段の複数化を行う場合は、記録媒体
の薄膜機能層上を複数走査させることになるので、記録
紙当たりの書き込み記録時間は大幅減となる。
【0019】本発明の記録装置に於いて、受容層を中間
転写体に定着させる処理では、受容層シートを受容層定
着手段で中間転写体に加熱・圧接し、受容層が軟化また
は溶融して中間転写体の表面に受容層一画面分が転写・
保持される。また、ホットメルトタイプ着色インクを中
間転写体上の受容層へ転写・定着する処理では、定着ヘ
ッドで記録媒体の基材上のホットメルトタイプ着色イン
クを転移点以上に加熱活性化する。その際、中間転写体
上の受容層と記録手段により加工された記録媒体の薄膜
機能層側とを、圧着手段により向かい合わせ密着させ
る。これにより活性化された溶融状態のホットメルトタ
イプ着色インクが薄膜機能層の微細加工されたスルーホ
ールから所望する出力画像画素構成分の微細転写領域だ
け受容層上に移行、浸透、付着することとなり、一次記
録像が形成されることとなる。
【0020】また、逆に記録手段にて加工されない薄膜
機能層残存領域ではホットメルトタイプ着色インクの受
容層への転写は発生しない。その際、ホットメルトタイ
プ着色インクの受容層への移行は、常に中間転写体に担
持されている状態で行われる為、記録紙の種類に関わら
ず一次記録像を安定して形成する事ができる。特に、定
着される受容層が均一な表面を有するように設定する事
により、ホットメルトタイプ着色インクの受容層への接
触状態が常に均一化されることにより、より高精細な画
像が得られることとなる。
【0021】次に、一次記録像を記録紙に転写・定着さ
せる処理では、一次記録像を受容層と共に定着ローラに
より記録紙に転写・定着させる。その際、圧着力、圧着
時間、剥離手段等の管理が従来のサーマルヘッドを用い
るとき以上に容易である。また、均一な一次記録像が既
に受容層に形成されているために、記録紙に依存され
ず、所望の文字あるいは画像を忠実に再現でき定着管理
する事が可能となる。
【0022】本発明は、インク層を加熱して溶融させる
従来の熱転写記録方式とは異なり、記録媒体自身の粘度
特性を変化させるものである。したがって、従来の熱転
写記録装置のように、本来印字すべきでない部分のイン
クが熱の影響を受けて一部溶融し、記録紙に転写されて
しまうという不都合はない。つまり、本発明の記録装置
を用いることによって、より高精細な出力印字や画像が
得られることになる。
【0023】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の一実施例を説明
する。図1は本発明の記録装置に用いる記録媒体の断面
構成図である。記録媒体4は、基材1、ホットメルトタ
イプ着色インク層2、薄膜機能層3の積層構造になって
いる。基材1はポリエチレンテレフタレート等のベース
フィルムに耐熱性、潤滑性を盛り込んだ背面処理を施し
たものである。前記基材1上に形成されたホットメルト
タイプ着色インク層2は、カーボンブラック等の着色剤
となる顔料又は染料を、主成分のカルナバワックス、エ
ステルワックス等の天然ワックス又は熱溶融性樹脂など
のバインダ材に添加し、さらに柔軟剤等を配合したもの
である。
【0024】前記ホットメルトタイプ着色インク層2の
上に形成された薄膜機能層3は、記録手段からの光また
は熱エネルギーによって微細加工あるいは粘度特性変化
するものである。薄膜機能層3には、カルコゲン系のテ
ルル材料、カルコゲナイト材料、セレンを添加したカル
コゲンナイト材料、テルルと有機樹脂の複合による合金
系膜か、シニアン色素、フタロシアニン色素、アントラ
キノン色素等を含む有機材料を用い、光記録ヘッドから
供給される光に対しては高い吸収係数を有するようにし
て光熱変換率を向上させるとともに、低熱伝導度、成膜
性と膜安定性を兼ね備えるように構成している。
【0025】図3は本発明の記録装置に用いる受容層シ
ートの断面構成図である。受容層シート7は、基材1、
剥離層5、受容層6の積層構造になっている。基材1
は、前記記録媒体4の基材1と同様の材料で構成するこ
とができる。前記基材1上に形成された剥離層5は、受
容層6を後述する中間転写体に転写・保持させる時に基
材1から剥離し易くする。
【0026】剥離層5には、シリコーン樹脂、弗素樹脂
などを利用することができる。剥離層5の厚さは0.1
μm〜10μmが好ましく、特に0.5μm〜5μmが
好ましい。0.1μmより薄いと十分な剥離効果が得ら
れず、10μmを越えると剥離効果に大きな変化がな
く、受容層を定着する際の熱エネルギーが無駄に消費さ
れる。前記剥離層5上に形成された受容層6は、中間転
写体に転写・保持させ、所望の画像または文字を一次記
録させるものである。
【0027】受容層6は、光透過性を持ちそれは、飽和
ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製バイロン200、T
g=67℃):20重量部、飽和ポリエステル樹脂(東
洋紡(株)製バイロン200、Tg=67℃):2重量
部、シリコーンオイル(信越シリコーン(株)製、KF
96):2重量部、トルエン:80重量部、メチルエチ
ルケトン:20重量部からなる溶液をワイヤーバー#2
0で、ポリエチレンテレフタレート9μmフイルムに塗
布し、乾燥させて10μm厚にて作成される。受容層の
厚みは、通常2μm〜100μmが好ましく、特に10
μmから50μmが好ましい。2μmより薄いと受容層
6に十分な引っ張り強度を持たせられず、記録紙の種類
によっては、転写時に受容層6が伸びたり、破れたりし
記録物の画質が大きく劣化する。100μm以上では中
間転写体に定着する時に大きな熱量を必要とし、また受
容層を通して記録像を見るために厚み方向に透過する光
量が低下し、判別しにくいものとなるからである。
【0028】図4は本発明の記録装置に用いる記録媒体
シートの第1の実施例の断面構成図である。記録媒体シ
ート8aは基材1上に、剥離層5、受容層6の積層構造
と、その面順次にホットメルトタイプ着色インク層2、
薄膜機能層3の積層構造とが配置されている。この記録
媒体シート8aにおいて前記記録媒体4と受容層シート
7と同一機能を有する部分は同じ符号で示してある。
【0029】図5は本発明の記録装置に用いる記録媒体
シートの第2の実施例の断面構成図である。記録媒体シ
ート8bは基材1上に、剥離層5、受容層6の積層構造
と、その面順次に剥離層5、受容層6の積層構造と、そ
のまた面順次に、ホットメルトタイプ着色インク層2、
薄膜機能層3の積層構造とが配置されている。図5の記
録媒体シート8bにおいて前記記録媒体4と受容層シー
ト7と同一機能を有する部分は同じ符号で示してある。
【0030】図6は、上記の記録媒体4を用いる記録装
置の第1構成を示す説明図である。図6に於いて、記録
媒体供給ローラ9aから送出された記録媒体4上の所望
の出力画像画素に対応する位置に、記録手段10からレ
ーザ光11を矢印方向に照射する。記録媒体4上の薄膜
機能層3では、レーザ光11が照射された部分の薄膜機
能層3が溶融するので、所望の画像画素に対応する位置
にスルーホールが形成される。ここでレーザ光11の発
振波長と薄膜機能層3の吸光係数とを整合させて、レー
ザ光11の光熱変換効率を向上させている。
【0031】また、記録手段10は、レーザ光を照射す
る半導体レーザ等のレーザ発振装置、そのレーザ光の照
射光強度分布や結像光スポット形状等の最適化を行う光
学レンズ系及びポリゴンミラー等から構成されるレーザ
光走査機構から構成することができる。本記録装置で
は、記録媒体に光エネルギーを与える記録手段としては
上記のレーザ光等を照射するタイプのものを使用でき、
非接触でかつ高速に、所望の出力画像画素に対応した位
置の薄膜機能層3に画像を潜像させる事が出来る。ま
た、記録媒体に熱エネルギーを与える記録手段として
は、従来の熱転写記録に使用されているタイプのサーマ
ルヘッドを使用することができる。
【0032】更に、ヒートローラなどで構成される受容
層定着手段15を矢印23方向に移動することにより、
受容層シート7をドラム形状をした中間転写体13に加
熱・圧接し、中間転写体13の矢印27方向の回転によ
り受容層6を搬送する。このとき受容層6が軟化または
溶融して中間転写体13の表面に定着・保持される。一
画面分の受容層6が中間転写体13に定着・保持された
後に、矢印22方向に受容層定着手段15が移動し、中
間転写体13への受容層シート7の接触が解除され、受
容層シート7の基材1は剥離層5とともに、受容層巻き
取りローラ16により送出される。
【0033】更にまた、薄膜機能層3上に微細なスルー
ホールが形成された記録媒体4は記録媒体供給ローラ9
aまたは記録媒体巻き取りローラ9bによって矢印26
方向に駆動搬送され、定着ヘッド12に搬入される。こ
こで記録媒体4のスルーホールが形成された薄膜機能層
3と中間転写体13の矢印27方向の回転によって搬送
されてきた中間転写体13上の受容層6とが密着するよ
うに矢印20方向に定着ヘッド12を移動させ加圧させ
るとともに、定着ヘッド12によって記録媒体4の基材
1側から記録媒体4を加熱する。
【0034】本実施例では受容層定着手段15及び定着
ヘッド12としてヒートローラを用いているが、これに
限定されるものでもない。定着ヘッド12はホットメル
トタイプ着色インク層2の転移点以上の温度に設定され
ており、ここでホットメルトタイプ着色インク層2は活
性化される。活性化させたホットメルトタイプ着色イン
ク層2は、定着ヘッド12の加圧により、薄膜機能層3
のスルーホールを通過して、中間転写体13上の受容層
6に流動し、浸透し、そして付着する。すなわち、一画
面分の受容層3上の所望の出力画像画素に対応した位置
にホットメルトタイプ着色インク2が一次記録像14と
して形成される。その後、矢印21方向に定着ヘッド1
2を移動し、中間転写体13への記録媒体4の接触が解
除される。カラー記録の際には、ホットメルトタイプ着
色インク2の色材別薄膜機能層3のスルーホールを通過
して、同一の受容層3上に重ねて定着・付着させる。
【0035】最後に、ヒートローラなどで構成される定
着ローラ17を矢印25方向に移動させ一次記録像14
を有した受容層6に記録紙18を圧接しながら加熱す
る。中間転写体13の矢印方向27の回転に従い記録紙
18が矢印28方向に搬送されながら、一次記録像14
が受容層6と共に記録紙18に全面転写され、最終的に
所望画像の記録物を記録紙18上に得る。その後、定着
ローラ17が矢印24方向に移動して中間転写体13へ
の記録紙18の接触が解除される。以上の過程を繰り返
して、一画像毎の記録が行われる。
【0036】なお本実施例では、中間転写体13に受容
層6を一次的に保持させ、この受容層6に熱転写記録す
るもので、記録紙の種類に関わらず、安定した記録画像
を得る事が出来る。また、受容層6を記録紙18に全面
転写して記録するために、記録紙18の種類に関わらず
均一な記録像を得る事ができる。更に、受容層6により
記録像が覆われており、指等での擦りなどに対して記録
像の画質が劣化されることもない。更にまた、受容層6
に紫外線吸収剤を添加することにより、特に染料を色材
として用いた時の光による退色をおさえる事が出来る。
この紫外線吸収剤には、フェニルサリシレート−2、4
−ジーヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−n−オクトキシベンゾフェノンなどを用いることがで
きる。更に、カラー記録では、同一の受容層6に色重ね
記録を行うが、受容層6がドラム状の中間転写体13に
保持されているために、色ずれすることもなく重ね記録
でき画質が向上する。
【0037】図7は、記録媒体4の構成を持つ部分(記
録媒体積層部)とその面順次に光透過性の受容層6を形
成した図4に示す記録媒体シート8aを用いる記録装置
の実施例を示す説明図である。図6に示す記録装置と同
一部分及び同一機能を示す部分は同じ符号で示してあ
る。
【0038】図7に於いて、記録媒体供給ローラ9aか
ら送出された記録媒体シート8aの薄膜機能層3上の所
望する出力画像画素に対応する位置に、記録手段10か
らレーザ光11を矢印方向に照射する。記録媒体シート
8a上の薄膜機能層3で、レーザ光11が照射された部
分の薄膜機能層3が溶融し、所望の画像画素に対応する
位置にスルーホールが形成されることは図6に示した記
録装置と同じである。
【0039】またレーザ光11の発振波長と薄膜機能層
3の吸光係数とを整合させて、レーザ光11の光熱変換
効率を向上させていること、及び記録手段10の構成も
図6に示した記録装置と同じである。従って本実施例に
おいても記録手段10として上記のレーザ光等を照射す
るタイプのものを使用し、非接触でかつ高速に、所望の
出力画像画素に対応した位置の薄膜機能層3に画像を潜
像させる事が出来る。また、記録媒体に熱エネルギーを
与える記録手段としては、従来の熱転写記録に使用され
ているタイプのサーマルヘッドを使用することができ
る。
【0040】更に、記録媒体供給ローラ9aまたは記録
媒体巻き取りローラ9bにより記録媒体シート8aを矢
印26方向に駆動搬送させて、記録媒体シート8a上の
受容層6を定着ヘッド12と中間転写体13の狭隙部に
搬入する。そして、定着ヘッド12を矢印20方向移動
させ、受容層6を中間転写体13に加熱・圧接し、中間
転写体13の矢印27方向の回転により受容層6を搬送
する。このとき受容層6が軟化または溶融して中間転写
体13の表面に定着・保持される。一画面分の受容層6
が中間転写体13に定着・保持された後に、矢印21方
向に定着ヘッド12が移動し、中間転写体13への記録
媒体シート8aの接触が解除される。
【0041】更に、記録媒体シート8aを記録媒体供給
ローラ9aまたは記録媒体巻き取りローラ9bにより矢
印26方向に駆動搬送させ、薄膜機能層3上に微細なス
ルーホールが形成された記録媒体積層部が、定着ヘッド
12と中間転写体13の狭隙部に搬入される。ここで記
録媒体積層部のスルーホールが形成された薄膜機能層3
と中間転写体13の矢印27方向の回転によって前記狭
隙部に戻ってきた中間転写体13上の受容層6とが密着
するように矢印20方向に再び定着ヘッド12を移動さ
せ加圧させるとともに、定着ヘッド12によって基材1
側から記録媒体シート8aを加熱させる。本実施例では
定着ヘッド12としてヒートローラを用いているが、こ
れに限定されるものではない。
【0042】定着ヘッド12はホットメルトタイプ着色
インク層2の転移点以上の温度に設定されており、ここ
でホットメルトタイプ着色インク層2は活性化される。
活性化させたホットメルトタイプ着色インク層2は、定
着ヘッド12の加圧により、薄膜機能層3のスルーホー
ルを通過して、中間転写体13上の受容層6に流動し、
浸透し、そして付着する。すなわち、所望の出力画像画
素に対応した一画面分の受容層6上の位置にホットメル
トタイプ着色インク2が一次記録像14として形成され
る。その後、矢印21方向に定着ヘッド12を移動し、
中間転写体13への記録媒体シート8aの接触が解除さ
れる。カラー記録の際には、ホットメルトタイプ着色イ
ンク2の色材別薄膜機能層3のスルーホールを通過し
て、同一の受容層6上に重ねて定着・付着させる。
【0043】最後に、ヒートローラなどで構成される定
着ローラ17を矢印25方向に移動させ一次記録像14
を有した受容層6と記録紙18を圧接しながら加熱す
る。中間転写体13の矢印方向27の回転に従い、記録
紙18が矢印28方向に搬送されながら、一次記録像1
4が受容層6と共に記録紙18に全面転写され、最終的
に所望画像の記録物を得る。その後、定着ローラ17が
矢印24方向に移動して中間転写体13への記録紙18
の接触が解除される。以上の過程を繰り返して、一画像
毎の記録が行われる。
【0044】なお本実施例では、図6で示した記録装置
と同様に、記録紙の種類に関わらず、均一な記録像を得
る事ができる。また、図7に示す本実施例では、定着ヘ
ッド12を、受容層6の中間転写体13への受容層定着
手段としても用いるため、図6の実施例と比べて、構成
が簡単であり、記録装置の小型化と低コスト化ができ
る。
【0045】図8は、記録媒体4の構成を持つ部分(記
録媒体積層部)と、その面順次に光透過性の受容層6
と、そのまた面順次に光透過性の他の受容層6とを形成
した図5に示す記録媒体シート8bを用いる記録装置の
実施例を示す説明図である。図6及び図7に示す記録装
置と同一部分及び同一機能を示す部分は同じ符号で示し
てある。
【0046】図8に於いて、記録媒体供給ローラ9aか
ら送出された記録媒体シート8bの薄膜機能層3上の所
望する出力画像画素に対応する位置に、記録手段10か
らレーザ光11を矢印方向に照射する。記録媒体シート
8b上の薄膜機能層3では、レーザ光11が照射された
部分の薄膜機能層3が溶融し、所望の画像画素に対応す
る位置にスルーホールが形成されることは図6に示した
記録装置と同じである。また、レーザ光11の発振波長
と薄膜機能層3の吸光係数とを整合させて、レーザ光1
1の光熱変換効率を向上させていること、及び記録手段
10の構成も図6に示した記録装置と同じである。
【0047】したがって本実施例においても記録手段1
0として上記のレーザ光等を照射するタイプのものを使
用し、非接触でかつ高速に、所望の出力画像画素に対応
した位置の薄膜機能層3に画像を潜像させる事が出来
る。また、記録媒体に熱エネルギーを与える記録手段と
しては、従来の熱転写記録に使用されているタイプのサ
ーマルヘッドを使用することができる。
【0048】更に、記録媒体供給ローラ9aまたは記録
媒体巻き取りローラ9bにより記録媒体シート8bを矢
印26方向に駆動搬送させて、記録媒体シート8b上の
受容層6を定着ヘッド12と中間転写体13の狭隙部に
搬入する。そして、定着ヘッド12を矢印20方向へ移
動させ、受容層6を中間転写体13に加熱・圧接し、中
間転写体13の矢印27方向の回転により受容層6を搬
送する。このとき受容層6が軟化または溶融して中間転
写体13の表面に定着・保持される。一画面分の受容層
6が中間転写体13に定着・保持された後に、矢印21
方向に定着ヘッド12が移動し、中間転写体13への記
録媒体シート8bの接触が解除される。
【0049】そして、この中間転写体13上の受容層6
を矢印27方向の回転に従って定着ローラ17の位置ま
で移動させ、次にヒートローラなどで構成される定着ロ
ーラ17を矢印25方向に移動して中間転写体13上の
受容層6と記録紙18とを圧接しながら加熱する。この
とき記録紙18を矢印28方向に搬送しながら受容層一
画面分を記録紙18に転写させる。その後、定着ローラ
17が矢印24方向に移動して中間転写体13への記録
紙18の接触が解除される。そして、受容層を転写され
た記録紙18は、矢印29の方向に一画面分巻き戻され
る。
【0050】次に、記録媒体シート8bを記録媒体ロー
ラ9aまたは記録媒体巻取りローラ9bにより矢印26
方向に駆動搬送し、記録媒体シート8b上に面順次に配
置された第2番目の受容層6を定着ヘッド12と中間転
写体13の狭隙部に搬入する。そして、定着ヘッド12
を矢印20方向へ移動させ、第2番目の受容層6を中間
転写体13に加熱・圧接し、中間転写体13の矢印27
方向の回転により受容層6を搬送する。このとき受容層
6が軟化または溶融して中間転写体13の表面に定着・
保持される。
【0051】一画面分の受容層6が中間転写体13に定
着・保持された後に、矢印21方向に定着ヘッド12が
移動し、中間転写体13への記録媒体シート8bの接触
が解除される。更にまた、記録媒体シート8bを記録媒
体供給ローラ9aまたは記録媒体巻き取りローラ9bに
より矢印26方向に駆動搬送させ、薄膜機能層3上に微
細なスルーホールが形成された記録媒体積層部が、定着
ヘッド12と中間転写体13の狭隙部に搬入される。
【0052】ここで記録媒体積層部のスルーホールが形
成された薄膜機能層3と中間転写体13の矢印27方向
の回転によって前記狭隙部に戻ってきた中間転写体13
上の受容層6とが密着するように、矢印20方向に再び
定着ヘッド12を移動させ加圧させるとともに、定着ヘ
ッド12によって基材1側から記録媒体シート8bを加
熱させる。本実施例では定着ヘッド12としてヒートロ
ーラを用いているが、これに限定されるものではない。
【0053】定着ヘッド12はホットメルトタイプ着色
インク層2の転移点以上の温度に設定されており、ここ
でホットメルトタイプ着色インク層2は活性化される。
活性化させたホットメルトタイプ着色インク層2は、定
着ヘッド12の加圧により、薄膜機能層3のスルーホー
ルを通過して、中間転写体13上の受容層6に流動し、
浸透し、そして付着する。すなわち、所望の出力画像画
素に対応した一画面分の受容層6上の位置にホットメル
トタイプ着色インク2が一次記録像14として形成され
る。その後、矢印21方向に定着ヘッド12を移動し、
中間転写体13への記録媒体シート8bの接触が解除さ
れる。カラー記録の際には、ホットメルトタイプ着色イ
ンク2の色材別薄膜機能層3のスルーホールを通過し
て、同一の受容層6上に重ねて定着・付着させる。
【0054】最後に、ヒートローラなどで構成される定
着ローラ17を矢印25方向に移動させ、一次記録像1
4を有した受容層6と先に転写した記録紙18上の受容
層を圧接しながら加熱する。中間転写体13の矢印方向
27の回転に従い、記録紙18が矢印28方向に搬送さ
れながら、一次記録像14が受容層6同士で挟まれるか
たちで記録紙18に全面転写され、最終的に所望画像の
記録物を得る。その後、定着ローラ17が矢印24方向
に移動して中間転写体13への記録紙18の接触が解除
される。以上の過程を繰り返して、一画像毎の記録が行
われる。なお本実施例では、図6で示した記録装置と同
様に、記録紙の種類に関わらず、均一な記録像を得る事
ができる。また、図8に示す本実施例では、定着ヘッド
12を、受容層6の中間転写体13への受容層定着手段
としても用いるため、図6の実施例と比べて、記録紙1
8の凹凸に影響されず、構成が簡単であり、記録装置の
小型化と低コスト化ができる。
【0055】さらに、本実施例の記録装置では、記録紙
18への一次記録像14の転写前に受容層6をあらかじ
め記録紙18上に転写している。したがって、記録紙1
8の表面の凸凹にかかわらず、平滑度の高い受容層上に
一次記録画像を転写することになり、コストの安い普通
紙を記録紙に使用できる。
【0056】次に、本実施例のバリエーションについて
述べる。本実施例では、図5に示すような、受容層が面
順次に並んだあとに記録媒体積層部が面順次に続いて配
置されている記録媒体シートを用い、最初の受容層を記
録紙に転写し、次の受容層は中間転写体上で一次記録像
を形成したのちに記録紙に転写させる構成の記録装置と
なっている。
【0057】しかし、本発明は、さらに良好な記録画像
を得るために記録紙表面の凹凸を補正する目的でまず受
容層を記録紙上に転写することであるから、次のように
構成することも可能である。すなわち、面順次に、第1
の受容層、記録媒体積層部、第2の受容層を構成した記
録媒体シートを用い、中間転写体上に第1の受容層を転
写し、次にその上に一次記録像を形成し、さらにその上
に第2の受容層を転写する。そのあと、中間転写体上に
ある第1の受容層、一次記録画像、第2の受容層をまと
めて記録紙に転写する構成の記録装置も可能である。
【0058】なお、上記の受容層シートでは受容層がシ
ートの長手方向に繰り返し配置されており、各種の記録
媒体シートでは、受容層と記録媒体積層部が、または、
2つの受容層と記録媒体積層部が、一組となり長手方向
に繰り返し配置されていることはいうまでもない。もち
ろん、カラー印字記録の場合は、記録媒体シートにおい
て、記録媒体積層部が1つではなく、たとえばシアン、
マゼンタ、イエローの各記録媒体積層部を有している。
【0059】また、図6乃至図7の実施例に示した記録
装置では受容層定着手段15または定着ローラ17から
加熱する場合を示しているが、中間転写体13の表面ま
たは内部に発熱体を設け、中間転写体13側から受容層
6または記録紙18の転写・定着時に通電発熱させるこ
とも出来る。
【0060】更にまた、中間転写体13または記録紙1
8への受容層6の定着・転写時に、必ずしも加熱させる
必要はない。中間転写体13への転写・定着の場合、押
圧力を上げ、剥離層の剥離効果により非加熱で受容層6
を転写・定着させることも出来る。記録紙18への転写
・定着の場合、受容層6の柔軟性により、押圧だけで記
録紙18表面に受容層6をめり込ませ、非加熱で転写・
定着させることも出来る。
【0061】さらに、上記図6乃至図8にて説明した本
発明の記録装置において、記録手段の要素である半導体
レーザダイオード等による特定波長光の照射時に、ヒー
トローラ等の熱発生手段あるいは熱制御手段などにより
記録媒体に熱バイアスを与えることにより、記録感度を
向上させることができる。これは図6乃至図8におい
て、例えば、ローラ30をヒートローラで構成すること
により実現できる。
【0062】さらにまた、特定波長光の照射時に、薄膜
機能層が吸収する特定波長域の光を含む全面露光を光バ
イアスとして与えることにより、その薄膜機能層自体が
発熱を起こし、前記熱バイアスの効果が発生するため、
記録感度を向上させることが可能となる。このような効
果を得るための構成を以下に示す。
【0063】図9は光バイアス効果を得るための記録部
の構成説明図である。駆動装置201で駆動され、図1
0に示す発振波長域特性を持つ半導体レーザ202は特
定の発振波長を有するレーザ光を発射する。このレーザ
光はレンズなどの光学系から構成される集光段203で
適正なビーム径に集光され、ポリゴンミラー等からなる
主走査手段204を介して、記録媒体206上に照射さ
れる。この記録媒体206はその薄膜機能層に、例えば
図11に示す吸収波長域特性を有する色素を含んでい
る。そして、本実施例では、記録媒体206上へのレー
ザ光の主走査方向への照射は主走査手段204によっ
て、副走査方向への照射は記録媒体を動かす副走査手段
207によって制御されるが、もちろんこれに限定され
るものではない。
【0064】本実施例では、レーザ光の記録媒体206
への照射時に、例えば図12に示す発光波長域特性を持
つランプなどの光源で構成される光バイアス装置205
から光エネルギが記録媒体206に与えられる。この光
バイアス装置205からの照射光により薄膜機能層に発
熱が起こり、前記熱バイアス効果によるものと同じ記録
感度向上効果を得ることができる。光バイアスの場合に
は、熱バイアスの場合と異なり、照射光により薄膜機能
層自体に発熱が起こるので、熱的な無駄がなく、非常に
効率の高いバイアス効果を得ることができる。
【0065】以上、本発明の記録媒体を用いた本発明の
記録装置は、今後市場から予想されるニーズ、例えば種
々な記録紙上で、高解像度、高印字品質、高速印字、エ
コロジ性及びカラー化等の要求を電子写真記録法等の複
雑なメカニズムや構成要素を必要としない、簡単な装置
構成で得られる。
【0066】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、記録
媒体を基材と、該基材上に色材とバインダ材を主成分と
したホットメルトタイプの着色インクを塗布してなる着
色インク層と、該着色インク層の上に形成され、記録手
段から供給された光または熱エネルギー量により微細加
工あるいは粘度特性変化する薄膜機能層とから構成した
記録媒体を用いた記録装置で次の効果がある。
【0067】(1)記録媒体が着色インク層を基材と薄
膜機能層で挟み込む構成となっており、機械的強度が従
来の記録媒体より大きい。また記録手段、定着ヘッド等
からの熱ストレスが記録メカニズム上少ない為、記録媒
体の薄膜化が行える。 (2)定着ヘッドからの熱エネルギーにより記録媒体内
着色インクは活性化状態にあるので、記録手段より薄膜
機能層へ所望の印字あるいは画像に応じた書き込みを行
うことにより、極めて高速に出力印字が行える。
【0068】(3)従来の熱転写記録装置の様に、本来
印字すべきでない部分のインクが熱の影響を受けて一部
溶融反応して記録紙に転写してしまったり、印字部領域
の画質ドットの再現性が悪くなるという影響が排除され
る。つまり、より高精細な出力印字が得られることにな
る。
【0069】(4)中間転写体に受容層を保持させ、こ
の受容層に所望の記録画像を一次的に熱転写記録させる
ので、記録紙の種類に関わらず、安定した記録特性を得
ることができる。 (5)中間転写体に定着させる受容層を均一な表面を有
するように設定することにより、着色インクが一次記録
される状態が常に均一化され、より高精細な画像が得ら
れる。
【0070】(6)中間転写体上に形成された一次記録
像を記録紙に転写させる処理で、定着ローラにより一次
記録像を受容層と共に記録紙に転写させるので、圧着
力、圧着時間、剥離手段等が従来のサーマルヘッドを用
いる時以上に容易である。 (7)記録紙に転写された記録画像は、受容層により覆
われており、指等での擦りなどに対して記録像の画像が
劣化されることがない。
【0071】(8)一次記録像の着色インク転写量(ま
たは厚み)を常に均一化することにより、特に減法混色
によるカラー出力印字の安定な高品質かが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体の断面構成図である。
【図2】従来の記録媒体の断面構成図である。
【図3】本発明の受容層シートの断面構成図である。
【図4】本発明の記録媒体シートの一実施例を示す断面
構成図である。
【図5】本発明の記録媒体シートの他の実施例を示す断
面構成図である。
【図6】図3に示す受容層シートを用いた本発明の記録
装置の一実施例の構成を示す説明図である。
【図7】図4に示す記録媒体シートを用いた本発明の記
録装置の一実施例の構成を示す説明図である。
【図8】図5に示す記録媒体シートを用いた本発明の記
録装置の一実施例の構成を示す説明図である。
【図9】本発明における記録装置の光バイアス効果を得
る構成を説明する構成説明図である。
【図10】本発明の記録装置における半導体レーザダイ
オードの発光波長域特性の一例を示す説明図である。
【図11】本発明の記録媒体における吸収波長域特性の
一例を示す説明図である。
【図12】本発明の記録装置における光バイアス装置か
ら照射される光の発光波長域特性の一例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 基材 2 ホットメルトタイプ着色インク層 3 薄膜機能層 4、206 記録媒体 5 剥離層 6 受容層 7 受容層シート 8a,8b 記録媒体シート 9a 記録媒体供給ローラ 9b 記録媒体巻取りローラ 10 記録手段 11 レーザ光 12 定着ヘッド 13 中間転写体 14 一次記録像 15 受容層定着手段 16 受容層シート巻取りローラ 17 定着ローラ 18 記録紙 101 基材 102 ホットメルトタイプ着色インク層 103 熱転写記録媒体 201 駆動装置 202 半導体レーザ 203 集光手段 204 主走査手段 205 光バイアス手段 207 副走査手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 樹 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−328870(JP,A) 特開 平6−262784(JP,A) 特開 平4−49056(JP,A) 特開 昭62−234988(JP,A) 特開 平3−10852(JP,A) 特開 平6−336088(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/32 - 2/325 B41J 31/00 B41J 31/05 B41M 5/26 B41M 5/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材上に色材とバインダ材を
    主成分としたホットメルトタイプの着色インクを塗布し
    てなる着色インク層と、該着色インク層の上に形成され
    た薄膜機能層とから構成され、前記薄膜機能層が外部か
    ら供給された光または熱エネルギにより微細加工あるい
    は粘度特性変化する少なくとも1つの記録媒体と、他の
    基材と、該他の基材上に形成された光透過性を持つ受容
    層とから構成された受容層シートを用い、所望の画像画
    素に対応する位置の前記薄膜機能層上に微細加工あるい
    は粘度特性変化させる光または熱エネルギを供給する記
    録手段と、中間転写体と、該中間転写体に前記受容層を
    定着させる受容層定着手段と、前記中間転写体上に定着
    させた受容層の上に、前記微細加工あるいは粘度特性変
    化させた薄膜機能層を介して前記着色インク層の少なく
    とも色材を転写させて一次記録像を形成する第1の定着
    手段と、前記一次記録像を前記受容層とともに前記中間
    転写体から記録紙に転写する第2の定着手段とから構成
    されることを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 基材と、該基材上に形成された光透過性
    を持つ受容層と、該受容層に隣接して形成され、前記基
    材上に色材とバインダ材を主成分としたホットメルトタ
    イプの着色インクを塗布してなる着色インク層と、該着
    色インク層の上に形成された薄膜機能層とからなり、前
    記薄膜機能層が外部から供給された光または熱エネルギ
    により微細加工あるいは粘度特性変化する少なくとも1
    つの記録媒体部とから構成される記録媒体シートを用
    い、所望の画像画素に対応する位置の前記薄膜機能層上
    に微細加工あるいは粘度特性変化させる光または熱エネ
    ルギを供給する記録手段と、中間転写体と、該中間転写
    体に前記受容層を定着させ、さらに前記中間転写体上に
    定着された受容層の上に前記微細加工あるいは粘度特性
    変化させた薄膜機能層を介して前記着色インク層の少な
    くとも色材を転写させて一次記録像を形成する第1の定
    着手段と、前記一次記録像を前記受容層とともに前記中
    間転写体から記録紙に転写する第2の定着手段とから構
    成されることを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 基材と、該基材上に形成させた光透過性
    を持つ第1の受容層と、該第1の受容層に隣接して形成
    され、前記基材上に形成された光透過性を持つ第2の受
    容層と、該第2の受容層に隣接して形成され、前記基材
    上に色材とバインダ材を主成分としたホットメルトタイ
    プの着色インクを塗布してなる着色インク層と、該着色
    インク層の上に形成された薄膜機能層とからなり、前記
    薄膜機能層が外部から供給された光または熱エネルギに
    より微細加工あるいは粘度特性変化する少なくとも1つ
    の記録媒体部とから構成される記録媒体シートを用い、
    所望の画像画素に対応する位置の前記薄膜機能層上に微
    細加工あるいは粘度特性変化させる光または熱エネルギ
    を供給する記録手段と、中間転写体と、該中間転写体に
    前記第1の受容層を定着させ、前記第1の受容層が記録
    紙に定着されたあと、前記第2の受容層を定着させ、さ
    らに前記中間転写体上に定着された前記第2の受容層の
    上に前記微細加工あるいは粘度特性変化させた薄膜機能
    層を介して前記着色インク層の少なくとも色材を転写さ
    せて一次記録像を形成する第1の定着手段と、前記一次
    記録像を前記第2の受容層とともに、前記中間転写体か
    ら前記記録紙上の前記第1の受容層上に転写する第2の
    定着手段とから構成されることを特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 基材と、該基材上に形成させた光透過性
    を持つ第1の受容層と、該第1の受容層に隣接して形成
    され、前記基材上に色材とバインダ材を主成分としたホ
    ットメルトタイプの着色インクを塗布してなる着色イン
    ク層と、該着色インク層の上に形成された薄膜機能層と
    からなり、前記薄膜機能層が外部から供給された光また
    は熱エネルギにより微細加工あるいは粘度特性変化する
    少なくとも1つの記録媒体部と、前記記録媒体部に隣接
    して形成され、前記基材上に形成された光透過性を持つ
    第2の受容層とから構成される記録媒体シートを用い、
    所望の画像画素に対応する位置の前記薄膜機能層上に微
    細加工あるいは粘度特性変化させる光または熱エネルギ
    を供給する記録手段と、中間転写体と、該中間転写体に
    前記第1の受容層を定着させ、前記中間転写体上に定着
    された前記第1の受容層の上に前記微細加工あるいは粘
    度特性変化させた薄膜機能層を介して前記着色インク層
    の少なくとも色材を転写させて一次記録像を形成し、前
    記一次記録像の上に前記第2の受容層を定着させる第1
    の定着手段と、前記第1の受容層と前記一次記録像と前
    記第2の受容層をともに、前記中間転写体から前記記録
    紙上に転写する第2の定着手段とから構成されることを
    特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の記録装置において、前
    記基材と前記受容層の間に剥離層を形成した受容層シー
    トを用いることを特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至4に記載の記録装置におい
    て、前記基材と前記受容層の間に剥離層を形成した記録
    媒体シートを用いることを特徴とする記録装置。
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