JP2795663B2 - 感光体及びこれを用いて形成した体積位相型ホログラム部材 - Google Patents

感光体及びこれを用いて形成した体積位相型ホログラム部材

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規な感光体及びこれを用いて作成された
ホログラム部材に関する。
[従来の技術] ホログラフィーは、レーザーのように干渉性良好な光
の波を物体に照射し、振幅と位相とが該物体の形状に応
じて変調されたその反射光または透過光を感材層に受光
して記録し、得られたホログラムに照射された光によ
り、記録した物体の光学像を再生する技術であり、この
技術を用いることにより、例えば、立体光学像を平板状
のフィルムに観察することができる。
このようなホログラフィーに関する研究の進展に伴な
い現在では、その感材に対する要求もかなり明確なもの
となってきている。ホログラフィーに用い得る感材とし
ては、漂白処理銀塩、フォトレジスト、サーモプラスチ
ック、重クロム酸ゼラチン、無機ガラス系材料、強誘電
体などの多くの材料が知られており、そのホログラフィ
ーに対する適性が更に研究されてきている。
ホログラム、特に体積位相型でかつ反射型のホログラ
ムを記録するときには、その格子間隔が0.1〜0.3μmと
微小なことから、感材の位置固定が露光の上で不可欠な
要因であること、露光後の溶媒による現像処理において
も、感材層を固定しなければならないこと、等の事情に
より感材層を保持固定する基板が用いられてきた。そし
て、ホログラム形成時の露光用二光束の一方は、基板を
透過する必要性から、ゼラチンやポリビニルカルバゾー
ル等を感材とするホログラムには、ガラス基板が用いら
れてきた。
特に、ゼラチンをホログラム記録層(感材層)とする
場合、ゼラチンが吸湿性が強いため、ガラス基材はまわ
りの水から保護する上では最も良い性能を有していた。
一方、耐水性の良い感材を記録層とする場合、ゼラチ
ンの如き配慮を必要としない。
また、ガラス基材を利用すると、衝撃等の応力に対し
十分な強度を有しない、割れた際に生じる危険性、更に
重量が大であるという問題が消えない。
これらの点から、ポリビニルカルバゾールを感材とす
る場合、ガラス以外の基材を利用することが試みられて
いる。
例えば、米国特許(U.S.P.)第4,172,742号には基材
としてポリエステルを用いることが開示され、特開昭57
−128378号公報には基材としてメチルメタクリレート樹
脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ジエチレングリ
コールアリルカーボネート樹脂を使用することが開示さ
れている。
また、特開昭59−119376号公報には基材としてCR−39
[ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)の
商品名]を用いることが開示されている。
[発明が解決しようとする課題] 上述のホログラム感材層保持用基材の材料としてのポ
リマーのうち、結晶性ポリマーであるポリエステル樹脂
は、非晶性ポリマーに比べて耐溶剤性に優れているが、
二軸延伸等の加工処理によって形成されるため、結晶の
配向がホログラム形成のための露光操作に影響を及ぼす
場合がある。例えば、配向結晶により露光用のレーザー
光が偏光し、更に配向鎖の大きさにより光が散乱される
と、高性能ホログラムを得ることができない。
また、スチレン樹脂、メチルメタクリレート樹脂は、
非晶質、非架橋ポリマーであるため、その構造が必ずし
も均一でなく、密度のゆらぎ(バラツキ)によってレー
ザー光が散乱し、露光の妨げになるとともに、耐溶剤
性、耐衝撃強度が低いという欠点を有する。
さらに、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネ
ート)は、非晶質の架橋高分子であるが、屈折率が1.5
と低いために、これを用いてホログラムを形成すると、
ホログラム中に不要回折格子が形成される。
例えば反射型ホログラムに不要な透過型回折格子が形
成されると、特定波長に分光された光がホログラムに入
射するため、表示等の視認性を著しく低下させる。更
に、不要回折格子が角度依存性を有するために、ホログ
ラム全体の透過率を低減させる。
透過型ホログラムで不要な反射型回折格子が形成され
た場合にも、同様にホログラム性能の低下をきたす。
本発明の目的は、不要回折格子の形成を低減したホロ
グラムを形成するための新規な感光体を提供することに
ある。
また、本発明の他の目的は、高透光性、高回折効率、
高強度、高耐衝撃性を有し、かつ不要回折格子を有しな
いフィルム状のホログラム部材を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的は以下の本発明によって達成される。
本発明の感光体は、400〜700nmの波長領域の光に対す
る透過率が90%以上であり、屈折率が1.55以上である架
橋高分子からなる基材と、該基材上に設けられた、ビニ
ルカルバゾール系ポリマーを主体としてなる感材層とを
有していることを特徴とする。
該感光体の感材層に、所望のホログラムを形成するた
めの露光等の処理を行なうことによって、基材上に所望
のホログラムを有するホログラム部材を得ることができ
る。
本発明に用いる架橋高分子からなる基材は、特にポリ
ビニルカルバゾール系ポリマーを主体とする感材の有す
る感光域に吸収を有しない、すなわち400〜700nmにおけ
る透過率が90%以上である必要がある。また、これはホ
ログラムが透過型、反射型であれ、照明光及び回折光が
透過する基材でなければならないことからも要請され
る。
また、該基材を構成する架橋高分子の屈折率が1.55以
上、より好ましくは1.6以上であることが必要である。
これは、例えば、反射型ホログラムにおいて、感材層
と基材の界面で反射された光が入射光と干渉し、意図し
ない透過型回折格子(不要回折格子)を形成することを
極力抑制することを可能とするからである。
更に、基本的には、基材を構成する架橋高分子の屈折
率が、ポリビニルカルバゾール系ポリマーを主体とする
感材層と同一であるのが好ましい。
両者の屈折率が、例えば、0.2異なる場合と0.1異なる
場合とでは、反射型ホログラムにおける透過型回折格子
(不要回折格子)はそれぞれ1/2、1/4に減少する。
従って、屈折率差が少ないほど不要回折格子を少なく
することができる。
また、透過型ホログラムの不要回折格子の典型は、反
射型回折格子であり、その場合も基材が上記屈折率を有
することにより、同様の効果が得られる。
なお、基材の透過率及び屈折率は常法に従って測定で
きる。
更に、基材内部の光学的な均質性が、コヒーレント光
露光を行なう上で要望される。例えば、複屈折、屈折率
の均一性(言い換えれば、密度の均質性)は、それぞ
れ、好ましくは1×10-3以下、1×10-2以下、より好ま
しくは5×10-3以下、1×10-3以下とされる。
なお、上記複屈折は精密歪計を用いて、屈折率の均一
性はマハツェンダー干渉計を用いて測定される値であ
る。
本発明において基材を構成する架橋高分子としては、
芳香環を含む多官能性モノマーから得られるものが好ま
しい。多官能性モノマーとは炭素−炭素の二重結合を2
以上有するモノマーである。
かかるモノマーの具体例としては、下記一般式(I)
で表されるビス−(オキシアルキレンフェニル)ジアリ
ルカーボネート及びその誘導体、下記一般式(II)で表
されるビス−(オキシアルキレンフェニル)ジアリルエ
ーテル及びその誘導体、下記一般式(III)で表される
芳香環を有するジアクリレートまたはジメタクリレート
等が挙げられる。
[上記一般式(I)中、R1は−Hまたは−CH3を;R2は−
CH2CH2O−、 を;Xは−Clまたは−Brを;Yは−、−O−、−CO−、−SO
2−、−CH2−、−CH=CH−または それぞれ表わし、m及びnはそれぞれ独立に1〜4の整
数であり、a及びbはそれぞれXで表された置換基の数
を示し、それぞれ独立に0〜4の整数である。] [上記一般式(II)中、R1、R2、X、Y、m、n、a及
びbは上記式(I)と同様に定義される。] [上記一般式(III)中、R3は−Hまたは−CH3を;R4
炭素数2〜3のアルキレン基を;Zは−Cl、−Br、−OC
H3、−OC2H5、−SCH3または−SC2H5を;i+jは0〜6の
整数をそれぞれ表す。] 上記一般式(I)で表わされる化合物の好ましい具体
例として、2,2−ビス(4−アリルカーボネートエトキ
シ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−アリルカーボネートエトキシ−3−ブロムフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−アリルカーボネートエトキ
シ−3,5−ジブロムフェニル)プロパン等が挙げられ
る。
上記一般式(II)で表わされる化合物の好ましい具体
例として、2,2−ビス(4−アリルエーテルエトキシ−
3,5−ジブロムフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ア
リルエーテルエトキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アリルエーテルジエトキシ−3,5
−ジブロムフェニル)プロパン等が挙げられる。
上記一般式(III)で表わされる化合物の具体例とし
て、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシ−
3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メ
タクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロムフェニ
ル)プロパン等が挙げられる。
上記モノマーを重合させるための光重合開始剤として
は、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイル
パーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジsec−ブチルパー
オキシジカーボネート等のパーカーボネートなど過酸化
有機化合物のようなラジカル重合開始剤が使用できる。
該基材の形状、厚さ等は、少なくとも上述の所定の透
過率及び屈折率を有し、かつ所望のホログラムの形成に
適合するように選択される。
通常の非晶性ポリマー、例えばポリメチルメタアクリ
レート、ポリカーボネート等では、ポリマーを成型する
際、加工に伴う、樹脂の流れにそった配向、メルトフラ
クチャー等が発生し、その歪みが密度のむらを生じ、不
均一性、複屈折を起こし、通常の非晶性ポリマーを基材
として用いた場合、露光時のレーザー光の乱れを誘発し
易い。そのため、ホログラムに、目的とする回折格子パ
ターン以外の不用のパターンが形成され、良好な回折効
率が得られない。
又、ポリビニルカルバゾール系感材では、感材層を基
材上にコートする工程およびホログラム形成のための現
像工程に有機溶媒を用いる。ところが、通常の非晶性ポ
リマーでは耐溶剤性が不充分であるため、これらの工程
においてポリビニルカルバゾール系感材に用いる溶媒の
多くに対し、基材として用いた非晶性ポリマーの溶解が
生じた。ポリビニルカルバゾールの溶媒であり、且つ、
非晶性ポリマーの非溶媒である溶媒を見出し、高性能の
ホログラムを作成することは困難であった。従って、上
記非晶性ポリマーからなる基材上にポリビニルカルバゾ
ールホログラムを形成させるには、ガラス基板上に作成
したホログラムを剥離し、非晶性ポリマー基材上へこれ
を転写する方法が通常適用されていた。
本発明における基材は、低粘度のモノマーを成型時に
用いて熱又は光で架橋させるため、通常のポリマーとは
異なり成型時に生じる歪みもなく、架橋を十分に行えう
る条件で成型することにより、架橋むらによる屈折率の
不均一性等が無い均一性の高い基材となっている。
このような均質性の高い基材にポリビニルカルバゾー
ルホログラムを露光すると、基材の不均質性によるレー
ザー光の散乱が除かれ、結果として回折効率の高いホロ
グラムが形成できる。
また、一般的に、架橋高分子は、耐溶剤性が良好であ
るという特長を有する。特に、本発明で用いられる架橋
高分子ではポリビニルカルボゾールホログラム作成に用
いる溶媒の多くに対し、十分な耐性を示すため、ガラス
基材と全く同様の扱いが可能である。
本発明のホログラムに用いる感材層を構成するビニル
カルバゾール系ポリマーとは、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリビニルカルバゾールのアルキル置換体、ポリビ
ニルカルバゾールのハロゲン置換誘導体およびこれらを
主体とする重合体をいい、所望に応じてその1種以上を
用い得る。具体的には、例えば、ポリビニルカルバゾー
ル、3−クロルビニルカルバゾール重合体、3−ブルム
ビニルカルバゾール重合体、3−ヨードビニルカルバゾ
ール重合体、3−メチルビニルカルバゾール重合体、3
−エチルビニルカルバゾール重合体、クロル化ポリビニ
ルカルバゾール、ブロム化ポリビニルカルバゾール等を
利用することができる。
なかでも、未置換のビニルカルバゾールは、その入手
が容易で、しかも得られるホログラムの性能も特に優れ
たものであるので、実用上好適である。
ビニルカルバゾール系ポリマーは、例えばフィルムと
した際の強度や柔軟性などの特性の制御のために、必要
に応じて、他のモノマーと共重合されていても良い。そ
のような用途に用い得る他のモノマーとしては、例えば
上記ビニルカルバゾール類に加えて、酢酸ビニル等のビ
ニルエステル、アクリル酸、メタアクリル酸のエステ
ル、スチレン及びスチレン誘導体等のエチレンおよびα
−オレフィンとの重合体、共重合し得るビニル系モノマ
ーを挙げることができる。また、例えば、ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−水素化
ブタジエン共重合体などの他のポリマーをホログラム回
折格子が記録できる範囲でブレンドして用いることもで
きる。なお、これらは所望の特性が得られるようにその
添加割合が選択して用いられる。
ビニルカルバゾール系ポリマーはヨウ素化合物によっ
て輻射線で活性化された状態でホログラフィーに用いら
れる。
このヨウ素化合物としては、例えば四ヨウ化炭素、ヨ
ードホルム、四ヨウ化エチレン、トリヨードエタン、テ
トラヨードエタン、ペンタヨードエタン、ヘキサヨード
エタン等の重合体成分中に共存して可視光波長に対する
十分な感度を有する感剤層を構成できるものが用いられ
る。
本発明のホログラム部材の製造は、次のようにして行
なわれる。
前述のビニルカルバゾール系ポリマーおよびヨウ素化
合物を、両者の可溶性溶媒、例えばクロルベンゼン、キ
シレン、ピリジン、キノリンに、溶解し、架橋性高分子
からなる基材上に所望の厚さの膜を形成する。
かかる感材層の厚さは、ホログラムの目的及び用途に
よっても異なるが、5〜20μmの範囲で調整される。
次に基材上の膜(感材層)に対し、乾燥、露光、現像
工程等が実施される。その現像工程では、ビニルカルバ
ゾール系ポリマーの良可溶性溶媒による膜の膨潤、その
貧または非可溶性溶媒による膜の収縮がなされる。
本発明の基材を構成する架橋高分子は、膜形成工程の
溶媒、現像工程での溶媒に対し、それら各工程前後にお
ける光学的、力学的差異が認められないか、または無視
できる程度に小さいことが要望されるが、前記例示の架
橋高分子はこれらの点も満たすものである。また、例示
の架橋高分子は、何ら特殊な下地処理を程こすことなく
良好に感材層を保持することができるものである。
以下に、現像工程で用いられ得る溶媒について例示す
る。
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、n−プロピルベンゼン、クメン、フェノール、ク
レゾール、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ニトロ
ベンゼン、ベンジルアルコール、ベンジルクロライド、
ベンジルブロマイド、α−メチルナフタリン、α−クロ
ルナフタリン等のベンゼンおよびナフタリンの誘導体が
挙げられる。これらの溶媒には、室温付近の温度では感
材層を形成する重合体に対し、溶解作用を有するものま
たは全く膨潤作用しないものをも含むが、現像設定温度
を変えることにより使用可能となるものである。収縮液
は感材層に対し、膨潤または溶解作用を有しない、且つ
上記膨潤液と相溶性のある溶液全てが使用可能であり、
例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
n−オクタン:イソオクタン、シクロヘキサン等のアル
カン、シクロアルカン類、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−プチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール等の
アルコール類、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢
酸メチル、ギ酸エチル、プロピオン酸メチル等のエステ
ル類等が使用される。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1 150mm×150mm×2mmのガラス板およびその周囲をポリ
エチレンでシールした重合溶鋳型中に、2,2ビス(4−
アリルカーボネートエトキシ−3,5−ジブロムフェニ
ル)プロパンにベンゾイルパーオキサイドを3重量%添
加した混合物を封入し、70℃に加熱したオーブン中で4
時間、その後100℃で4時間の架橋重合反応を行なわせ
た。
冷却後、型から架橋高分子からなる板をはずし、その
光学特性を前述の方法により測定した。
分光透過率の測定では、400nm〜700nmで98%の透過率
を示した。また、その屈折率ndは1.60であり、複屈折お
よび屈折率の均一性は1×10-4、5×10-5であった。更
に、FDA規格に基づき127cmの高さより直径16mm、重量1
6.6gの落球試験を行ったが、何ら変化はなく、ひび等も
認められなかった。
上記架橋高分子からなる板を基材として用い、該板の
一方の面に暗所にてポリ(N−ビニルカルバゾール)2.
5gおよび四ヨウ化炭素0.2gをモノクロルベンゼン30gに
溶解した溶液をスピナー(ミカサスピナー、1H−2)を
用いて塗布した後、これを乾燥し、膜厚約5.0μmのホ
ログラム形成用感材層を得た。
得られた感材層の吸光度を分光光光度計UVIDEC−650
(日本分光製)で測定したところ、560nmまでの吸収端
を有していた。
この感材層にArレーザー(514.5nm)からの二光束を
用い、一方の光束は、垂直入射、他方の光束は反射側か
ら入射角20゜で入射させたところ、光強度比1:1の条件
で干渉縞を記録した。
露光後、感材層を以下の(1)〜(3)の工程で順次
処理して、本発明のホログラム部材を得た。
(1)20℃のアセトンに2分間浸漬、 (2)35℃のキシレンに3分間浸漬、 (3)25℃のn−ヘプタンに3分間浸漬後、乾燥。
得られたホログラムは、常法により測定した、514.5n
mの波長の光に対する回折効率が露光量40mJ/cm2で88%
であり、波長600nmにおける直進光に対する透過率が90
%である反射型位相型ホログラムであった。
この得られたホログラム中に形成された回折格子の中
に不要回折格子(透過型回折格子)の含まれる割合をソ
リーマールらの方法(書名Volume Holography and Volu
me Gratings;著者L.Solymar及びD.J.Cook;出版元Academ
ic Press;1981年ロンドン;参照)により求めたとこ
ろ、形成された不要回折格子の割合は、11%であった。
実施例2 実施例1で用いた2,2ビス(4−アリルカーボネート
エトキシ−3,5−ジブロムフェニル)プロパンの代り
に、2,2ビス(4−アリルエーテルエトキシ−3,5−ジブ
ロムフェニル)プロパンを用いて、実施例1と同様にし
て架橋重合を行なった。
得られた架橋高分子からなる板の実施例1と同様にし
て測定した分光透過率は95%、屈折率は1.61、複屈折及
び屈折率の均一性は、それぞれ3.0×10-4、2×10-4
あった。
かかる架橋高分子からなる板を基材として用いた実施
例1と同様にしてホログラム部材を形成した。
得られたホログラムは、実施例1と同様にして測定し
た回折効率が87%であり、直進光に対する透過率が88%
の反射型ホログラムであった。
また、実施例1と同様の方法で求めたホログラム中に
生じた不要回折格子(透過型回折格子)は9%であっ
た。
実施例3 実施例1で用いた2,2ビス(4−アリルカーボネート
エトキシ−3,5−ジブロムフェニル)プロパンの代り
に、4,4′ジアクリロイルプロピオキシ−2−メトキシ
ビフェニルを用い、80℃で4時間、その後100℃で6時
間の架橋重合反応を行なわせる以外は、実施例1と同様
にして架橋高分子からなる板を形成した。
得られた架橋高分子からなる板の実施例1と同様にし
て測定した分光透過率は96%、屈折率は1.60、複屈折及
び屈折率の均一性は、それぞれ8×10-4、1×10-4であ
った。
かかる架橋高分子からなる板を基材として用いた実施
例1と同様にしてホログラム部材を形成した。
得られたホログラムの実施例1と同様にして測定した
回折効率は88%であり、直進光に対する透過率は88%で
あった。
また、実施例1と同様の方法で求めたホログラム中に
生じた不要回折格子(透過型回折格子)は11%であっ
た。
比較例1 ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(商品
名CR−39)からなる板を基材として用いた。この板の実
施例1と同様にして測定した分光透過率は98%、屈折率
は1.49、複屈折及び屈折率の均一性は、それぞれ4×10
-5、3×10-4であった。
この板(基材)を用いて実施例1と同様にしてホログ
ラムを形成しようとしたところ、現像工程で感材層が剥
離してしまった。
そこで、この板の表面に予めシリコン系ハードコート
層を1μm設けておき、この上に感材層を実施例1と同
様にして形成し、ホログラム部材を作製した。
得られたホログラムの実施例1と同様にして測定した
回折効率は85%であり、直進光に対する透過率は89%で
あった。
また、実施例1と同様の方法で求めたホログラム中に
生じた不要回折格子(透過型回折格子)は36%であっ
た。
[発明の効果] 本発明のホログラム形成用の感光体は、ポリビニルカ
ルバゾール系ポリマーを主体とする感材層に、特定の光
学的特性を有する架橋高分子からなる該感材層支持用の
基材が組み合された構成を有する。
該基材は、該感材層へのホログラムの形成工程におい
て、十分な強度及び耐溶媒性及び高回折効率が得られ、
不要回折格子の形成が抑えられた良好なホログラム形成
のための条件の設定を容易とする光学的な特性を有し、
しかもホログラムの支持体としての良好な透光性、強度
及び耐衝撃性等の特性を有する。
その結果、本発明の感光体の感材層への良好なホログ
ラム形成処理が行なえ、得られたホログラムは該基材に
保持させた状態で利用できる。
フロントページの続き (72)発明者 谷口 尚郷 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−287982(JP,A) 特開 昭59−119376(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03H 1/00 G03H 7/038 G03H 7/09

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】400〜700nmの波長領域の光に対する透過率
    が90%以上であり、屈折率が1.55以上である架橋高分子
    からなる基材と、該基材上に設けられた、ビニルカルバ
    ゾール系ポリマーを主体としてなる感材層とを有してい
    ることを特徴とする感光体。
  2. 【請求項2】前記基材の前記波長領域の光に対する屈折
    率が1.60以上である請求項1に記載の感光体。
  3. 【請求項3】前記感材層の層厚が5〜20μmの範囲にあ
    る請求項1に記載の感光体。
  4. 【請求項4】前記架橋高分子が、芳香環を含む多官能性
    モノマーから得られる架橋構造を有する高分子である請
    求項1に記載の感光体。
  5. 【請求項5】400〜700nmの波長領域の光に対する透過率
    が90%以上であり、屈折率が1.55以上である架橋高分子
    からなる基材と、該基材上に設けられたビニルカルバゾ
    ール系ポリマーを主体としてなる層に形成されたホログ
    ラムとを備えたことを特徴とするホログラム部材。
  6. 【請求項6】前記基材の前記波長領域の光に対する屈折
    率が1.60以上である請求項5に記載のホログラム部材。
  7. 【請求項7】前記ホログラムが形成された層の層厚が5
    〜20μmの範囲にある請求項5に記載のホログラム部
    材。
  8. 【請求項8】前記架橋高分子が、芳香環を含む多官能性
    モノマーから得られた架橋構造を有する高分子である請
    求項5に記載のホログラム部材。
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