JP2790828B2 - 記録紙供給排出装置を用いた記録紙処理方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は複写機や各種プリンターなどの画像形成装置
に装備される記録紙供給排出装置を用いた記録紙処理方
法にかかり、特に両面画像形成機能をもつ画像形成装置
の記録紙供給排出装置を用いた記録紙処理方法に関す
る。

（従来の技術） 本発明の従来技術を画像形成装置の１例として複写機
を例にとって説明する。

第３図において、符号１をもって示される感光体ドラ
ムは、時計方向に回転駆動される。この感光体ドラム１
の周りには、帯電装置２、露光装置３、現像装置４、転
写チャージャー５、分離チャージャー6a、分離爪6b、除
電チャージャー７、クリーニング装置８、除電ランプ９
が感光体ドラム１の回動方向順に配置されている。さら
に分離チャージャー6aと分離爪6bの近傍には定着装置13
が配置されている。

符号11は、記録紙貯容部としての転写紙トレイを示
し、この転写紙トレイ11には、記録紙としての転写紙Ｓ
が貯容されている。転写紙トレイ11に貯容されている転
写紙Ｓの最上位のものには、給紙コロ17が上方から圧接
している。

符号15は中間トレイを示し、両面複写動作において、
第１面の複写が終了した転写紙Ｓが貯容され給紙コロ18
はこの転写紙Ｓに圧接する。

符号16は排紙貯容部としての排紙トレイを示し、この
排紙トレイ16には複写が終了した転写紙Ｓが貯容され
る。この排紙トレイ16と定着装置13との間には排紙ロー
ラー20が設けられている。この排紙ローラー20と定着装
置13との間には、切換え爪14が備えられている。この切
換え爪14は実線で示す姿勢と点線で示す姿勢を選択的に
とりうるようになっている。

静電潜像が帯電装置２及び露光装置３によって感光体
ドラム１上に形成され、この感光体ドラム１上の静電潜
像に現像装置４によりトナーが供給され、感光体ドラム
１上に転写紙Ｓの第１面に転写されるべきトナー像が形
成される。

一方、給紙コロ17の回転動作によって、転写紙トレイ
11内の転写紙が搬送され、さらにレジストローラー12に
よって転写部へ搬入される。

そして、転写チャージャー５の作用によって、転写紙
Ｓの第１面にトナー像が転写され、分離チャージャー6a
と分離爪6bによって、転写紙は感光体ドラム１から分離
されてから、定着装置13によって、転写紙Ｓの第１面上
のトナー像が定着される。このことから分かるように、
複写機においては、記録紙としての転写紙にとって可視
像転写部が画像形成部である。

第１面の複写が終了したときには切換え爪14は実線で
示す姿勢となっている。したがって転写紙Ｓは、切換え
爪14に案内され中間トレイ15に搬送されて、転写紙Ｓの
第１面の複写が終了する。

第１面の複写動作終了後に、切換え爪14は点線で示す
ように、定着装置13から送り出された転写紙を排紙トレ
イ16へ搬送するように切り換えられる。

感光体ドラム１には、上記と同じ動作によって、転写
紙Ｓの第２面に転写されるべきトナー像が形成される。

そして、第１面の複写が終了し、中間トレイ15に貯容
されている転写紙Ｓが、給紙コロ18とレジストローラー
12によって、再び転写部へ送られて、上記と同じ動作に
よって、トナー像が転写紙Ｓの第２面に転写され、定着
装置13によって、転写紙Ｓの第２面上のトナー像が定着
される。

第２面の複写が終了した転写紙Ｓは、破線にて示す姿
勢に保持された切換え爪14に案内されて排紙トレイ16に
排出され、両面複写動作が終了する。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来の画像形成装置の記録紙供給排出装置では、
第１面の複写が終了した転写紙Ｓを貯容する中間トレイ
15と、中間トレイ15から転写紙を送り出すための給紙コ
ロ18を具備しているので、装置が大型化し、さらに構造
が複雑となりコストアップの原因となる問題点がある。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記問題点に着目してなされたものであり、
両面未記録の記録紙及び両面記録時における片面の画像
形成が終了した記録紙の何れについても搬入して貯容す
ることができ、前記搬入の方向の下流側が上流側に対し
て低くなるように傾斜している一つの記録紙貯容部と、
画像形成部で片面または両面の画像形成を終えた記録紙
を最後に貯容する排紙貯容部と、前記記録紙貯容部から
前記画像形成部に向けて記録紙を送り出す給紙手段と、
前記録紙貯容部上の記録紙を前記給紙手段に押圧させる
押圧手段と、前記押圧手段による前記押圧を解除する圧
接解除手段と、画像形成後の記録紙を前記記録紙貯容部
又は前記排紙貯容部に向かうように進路を切り換える切
換手段と、この切換手段により進路を切り換えられた記
録紙を前記記録紙貯容部または前記排紙貯容部へ送り込
む送り手段とを有する記録紙供給排出装置を用いる記録
紙処理方法であって、前記記録紙貯容部から記録紙を送
り出すときは、前記押圧手段により前記録紙貯容部上の
記録紙を前記給紙手段に押圧させた状態で前記給紙手段
を動作させ、両面記録時における片面の画像形成が終了
した記録紙を前記切り換え手段を経て前記記録紙貯容部
に送り込むときは、前記圧接解除手段により前記押圧手
段による前記押圧を解除した上で、前記記録紙貯容部に
前記記録紙を直接送り込むこととしている。

（作 用） 本発明では、記録紙を収容する手段として排紙貯容部
と一つの記録紙貯容部とを有し、この一つの記録紙貯容
部は、給紙手段、押圧手段、圧接解除手段、切換手段な
どの働きにより、両面未記録の記録紙のみならず、両面
記録時における片面の画像形成が終了した記録紙につい
ても一時的に直接貯容することができるので、従来技術
において未記録の記録紙専用の記録貯容部や画像形成を
終えた記録紙を最後に貯容する排紙貯容部の他に設けら
れていた中間トレイ、つまり、両面記録時における片面
の画像形成が終了した記録紙を一時的に貯容する手段と
しての中間トレイが不要となり、構造の単純化が可能と
なる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において感光体ドラムと、感光体ドラムの周囲
に配置されている諸装置については従来例とその構造を
同様とするので、実施例については従来例を示す第３図
における符号と同じ符号を付して、その説明を省略し、
記録紙の供給排出装置31に関してのみ説明する。

符号32は、記録紙貯容部としての転写紙トレイを示
し、この転写紙トレイ32は感光体１側が下がるように傾
斜して配置されている。転写紙トレイ32には転写紙Ｓが
貯容されている。符号33は転写紙トレイ32内の転写紙Ｓ
を感光体ドラム１上へ送り出すための給紙コロ示す。転
写紙トレイ32の下面には、この給紙コロ33に対応して、
開口部32aが形成されている。

符号35は押圧部材を示し、この押圧部材35は支持軸36
によって揺動自在に支持されている。また押圧部材35の
後端部35bにはばね38が取付けられている。このばね38
の弾性力によって押圧部材35は時計方向へ付勢され、押
圧部材35の先端部35aは転写紙トレイ32の開口部32aから
トレイ32内に入り込んで、転写紙Ｓを下側から押圧して
いる。ここで、押圧部材35及びばね38は転写紙トレイ32
上の転写紙Ｓを給紙コロ33に押圧させる押圧手段を構成
する。この押圧力によって最上位にある転写紙Ｓが給紙
コロ33に圧接されており、給紙手段としての給紙コロ33
の回転動作によって、転写紙Ｓを送り出すことができる
ようになっている。

押圧部材35はソレノイド40が連結されており、ソレノ
イド40の吸引動作によって、転写紙Ｓと給紙コロ33との
圧接が解除されるようになっている。ソレノイド40によ
って圧接解除手段が構成されている。

符号41は複写が終了した転写紙Ｓが貯容される排紙貯
容部としての排紙トレイを示し、転写紙トレイ32の上方
に配置されている。

排紙トレイ41と定着装置13との間には排紙ローラー42
が備えられている。この排紙ローラー42と定着装置13と
の間には、転写紙の進路を切り換える切換手段としての
切換爪44が支持軸45に揺動自在に支持されて設けられて
いる。この切換え爪44は図示しない爪駆動装置（例えば
カムやソレノイド等）によって支持軸45を支点とし、実
線で示す姿勢すなわち定着装置13から送り出された転写
紙Ｓを転写紙トレイ32にへ案内する姿勢と、破線で示す
姿勢すなわち定着装置13から送り出された転写紙Ｓを排
紙トレイ41に案内する姿勢を選択的にとりうるようにな
っている。このように定着装置13は定着機能のほかに切
換爪44により進路を切り換えられた記録紙を転写紙トレ
イ32または排紙トレイ41へ送り込む送り手段としても機
能している。これら切換爪44、支持軸45、図示しない爪
駆動装置によって転写紙の搬送経路切換え装置が構成さ
れている。

次に、実施例の転写紙供給排出装置の両面複写におけ
る転写紙の第１面の複写動作について説明する。

切換え爪44は実線で示す姿勢となっており、押圧部材
35は転写紙トレー32内の転写紙Ｓを押圧しており、最上
位の転写紙Ｓを給紙コロ33に圧接させている。

上記従来例の場合と同様に感光体ドラム１上にトナー
像が形成され、転写紙トレイ32に貯容されている転写紙
Ｓが、給紙コロ33の回動動作によって送り出され、レジ
ストローラー12によって転写部へ送られる。そしてこの
転写紙Ｓの第１面に感光体ドラム１のトナー像が転写さ
れた後、転写紙Ｓは感光体ドラム１から分離され、定着
装置13によって転写紙第１面上のトナー像が定着され
る。

一方、ソレノイド40が吸引され、押圧部材35はばね38
の弾性力に抗して、反時計方向に回動されて、給紙コロ
33とトレイ32内に貯容されている転写紙との間に空間が
形成される。

そして、切換え爪44に案内されて、第１面の複写が終
了した転写紙Ｓが転写紙トレイ32上に落下する。前記の
ように転写紙トレイ32は傾斜する姿勢に配置されている
ので、転写紙トレイ上に落下した転写紙Ｓの先端は滑走
して、給紙コロ33と転写紙との間に入り込む。

次に、転写紙第２面の複写動作について説明する。

ソレノイド40の吸引が解除されて、押圧部材35はばね
38の弾性力によって時計方向に回動され、押圧部材35が
転写紙Ｓを下面から押圧して、前記第１面の複写が終了
した転写紙Ｓを給紙コロ33に圧接させる。

この転写紙Ｓは給紙コロ33の回転動作によって再度、
転写部へ送られ、前記転写紙の第１面への転写と同様な
動作によって、転写紙第２面への転写が行われる。

一方、切換え爪44は爪駆動機構により破線で示す姿勢
となるように回動される。第２面への転写が行われた転
写紙Ｓは、この切換え爪14に案内され、さらに排紙ロー
ラー42によって、排紙トレイ41に排出されて、両面複写
動作が終了する。

尚、本発明は、両面複写機のみならず、種々のプリン
ターについても適用できる。すなわち、上の説明で、画
像形成部は可視像転写部であったが、画像形成部にプリ
ンター機構を配すれば、上記の説明は、そのまま両面プ
リンターでの説明として通用する。

プリンターによりドット情報を記録する場合には、両
面画像形成を行うと、その画像の向きによって第１面と
第２面の画像が逆さまになってしまい、使いずらい印刷
物となってしまうことがある。つまり通紙方向に上下方
向となるように画像を形成記録すると、第２図（Ａ）に
示すように、第１面の画像と第２面の画像が逆向きにな
ってしまうが、第２図（Ｂ）に示すように、通紙方向に
対し直角に交わる方向が上下方向となるように画像を形
成記録する場合には問題とならない。記録紙の第１面の
画像と第２面の画像が逆向きになってしまう場合には、
ページメモリの逆ラインからデータを読み出して、記録
紙の第２面に画像形成を行うことの選択を可能とするこ
とにより対処できる。

また、圧接解除機構による記録紙への圧接力の印加、
解除は、その制御を容易にするために両面画像形成時の
印加、解除制御を片面画像形成の場合にも行うようにし
てもよい。しかしこれを行うと、連続する記録紙の給紙
間隔が両面画像形成の場合と同じになり、記録紙供給の
繰返し動作を迅速に行うことができなくなってしまう。
かかる問題は給紙コロの圧接解除を両面画像形成を行う
ときのみとし、片面画像形成の場合は圧接解除を行わな
いようにすれば解決することができる。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、従来の記録紙供給装置
に備えられている中間トレイおよび記録紙貯容部を１つ
の記録紙貯容部におき代えることで装置の小型化、構造
の単純化を可能とし、コストダウンを図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施した画像形成装置の１例としての
複写機の模式図、第２図は画像形成における天地合わせ
の問題を説明するための図、第３図は従来技術を説明す
るための図である。 31……記録紙供給排出装置、32……転写紙トレイ、33…
…給紙コロ、35……押圧部材、36……支持軸、40……ソ
レノイド、41……排紙トレイ、44……切換え爪、Ｓ……
転写紙

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】両面未記録の記録紙及び両面記録時におけ
   る片面の画像形成が終了した記録紙の何れについても搬
   入して貯容することができ、前記搬入の方向の下流側が
   上流側に対して低くなるように傾斜している一つの記録
   紙貯容部と、画像形成部で片面または両面の画像形成を
   終えた記録紙を最後に貯容する排紙貯容部と、前記記録
   紙貯容部から前記画像形成部に向けて記録紙を送り出す
   給紙手段と、前記録紙貯容部上の記録紙を前記給紙手段
   に押圧させる押圧手段と、前記押圧手段による前記押圧
   を解除する圧接解除手段と、画像形成後の記録紙を前記
   記録紙貯容部又は前記排紙貯容部に向かうように進路を
   切り換える切換手段と、この切換手段により進路を切り
   換えられた記録紙を前記記録紙貯容部または前記排紙貯
   容部へ送り込む送り手段とを有する記録紙供給排出装置
   を用いる記録紙処理方法であって、 前記記録紙貯容部から記録紙を送り出すときは、前記押
   圧手段により前記録紙貯容部上の記録紙を前記給紙手段
   に押圧させた状態で前記給紙手段を動作させ、 両面記録時における片面の画像形成が終了した記録紙を
   前記切り換え手段を経て前記記録紙貯容部に送り込むと
   きは、前記圧接解除手段により前記押圧手段による前記
   押圧を解除した上で、前記記録紙貯容部に前記記録紙を
   直接送り込むことを特徴とする記録紙処理方法。