JP2745133B2

JP2745133B2 - 原反の一貫加工装置

Info

Publication number: JP2745133B2
Application number: JP63260304A
Authority: JP
Inventors: 温北村; 博山須
Original assignee: 北村篤識; 博山須
Priority date: 1988-10-15
Filing date: 1988-10-15
Publication date: 1998-04-28
Anticipated expiration: 2013-04-28
Also published as: JPH02106348A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、編織ウエブ／樹脂フィルム層／離型シート
の積層構成を有する原反から、離型シートを剥離除去し
ながら、検反、カットおよび巻き取りを一挙に行うこと
ができる原反の一貫加工装置に関するものである。

従来の技術織物または編物からなる編織ウエブに樹脂フィルムを
ラミネートする方法の一つとして、フィルムを軽粘着さ
せた離型シートを、そのフィルム側が織物または編物側
となるように重層してから熱圧着し、ついで離型シート
を剥離除去して目的のラミネート物を得る方法が知られ
ている。

離型シート剥離除去後のラミネート物には、織物また
は編物自体の欠点（節糸、織り傷または編み傷、穴、汚
れ、太糸、異物の織り込みまたは編み込みなど）、樹脂
フィルム自体の欠点（異物、傷、泡など）、ラミネート
に際しての欠点（しわ、傷など）が見られることがある
ので、これらの欠点を検反工程において目視または光電
方式により発見し、対策をとることが必要となる。

このラミネート物は、通常、さらに所定の寸法にカッ
トすべく両耳端部を切断除去したり、細巾にカットして
テープ状にしたりする。

このように、編織ウエブ（織物または編物）／樹脂フ
ィルム／離型シートの積層構成を有する原反から製品を
得るには、離型シートの剥離除去、検反、カットを行わ
なければならないところ、従来はこれらの工程をそれぞ
れ個別の専用装置を用いて行っていた。

発明が解決しようとする課題しかしながら、離型シートの剥離除去、検反、カット
をそれぞれ専用の装置を用いて行うことは、次工程への
移行作業が煩雑となる上、その移行に際し新たなトラブ
ルを惹き起こすおそれがあり、また、装置費用の点、装
置の占有面積の点、労働コストの点でも不利となるもの
であった。

本発明は、このような状況に鑑み、編織ウエブ（織物
または編物）／樹脂フィルム／離型シートの積層構成を
有する原反から、離型シートの剥離除去、検反、カッ
ト、巻き取りを一挙に行うことができる原反の一貫加工
装置を提供することを目的になされたものである。

課題を解決するための手段本発明の原反の一貫加工装置は、織物または編物からなる編織ウエブ（Ｗ）／樹脂フィ
ルム層（Ａ）／離型シート（Ｓ）の積層構成を有する原
反（Ｌ）を供給して走行させる間に、離型シート（Ｓ）
の剥離除去、検反、カット、巻き取りを一挙に行うため
の装置であって、前記原反（Ｌ）を下流に向けて繰り出すための原反供
給部（１）、原反供給部（１）の下流に位置し、原反（Ｌ）から剥
離除去された離型シート（Ｓ）を巻き取るための離型シ
ート巻取部（２）、離型シート（Ｓ）剥離除去後の樹脂フィルム層（Ａ）
付き編織ウエブ（Ｗ）の検反を行うための照明手段付き
の検反部（３）、検反後の樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）
を所定の巾となるように進行方向にカットするための、
ヒートカッター（4a）とスコアカッター（4b）とが併設
されかつそのいずれか一方を選択使用可能にしてあるカ
ット部（４）、カット部（４）の下流に位置し、カット後の樹脂フィ
ルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）を巻き取るための製
品巻取部（５）、および、カット部（４）の下流に位置し、カット後の耳端部
（Ｆ）を巻き取るための耳端巻取部（６）、からなることを特徴とするものである。

以下本発明を詳細に説明する。

〈原反（Ｌ）〉原反（Ｌ）は、織物または編物からなる編織ウエブ
（Ｗ）／樹脂フィルム層（Ａ）／離型シート（Ｓ）の積
層構成を有する。

ここで編織ウエブ（Ｗ）としては、織物または編物が
用いられる。

樹脂フィルム層（Ａ）としては、熱溶融性フィルム、
発泡フィルムまたはシート、通気性シート、防水シー
ト、接着剤層、粘着剤層、各種コーティング層、印刷層
などがあげられる。

樹脂フィルム層（Ａ）が粘着性を有するときは、編織
ウエブ（Ｗ）の片面は付着防止のための背面処理を施さ
れていることが望ましい。

離型シート（Ｓ）としては、シートに易剥離処理を施
したものが用いられ、シート自体が易剥離性を有するも
のも用いることができる。シートとしては、紙、高分子
フィルム、金属箔などの単層または複層のシートがあげ
られる。

原反（Ｌ）は、離型シート（Ｓ）側に樹脂フィルム
層（Ａ）を形成し、ついでその樹脂フィルム層（Ａ）側
の面に編織ウエブ（Ｗ）を重層する方法、編織ウエブ
（Ｗ）に樹脂フィルム層（Ａ）を形成し、その樹脂フィ
ルム層（Ａ）側の面に離型シート（Ｓ）を重層する方
法、編織ウエブ（Ｗ）と離型シート（Ｓ）との間に樹
脂フィルム層（Ａ）をはさんでいく方法、のいずれによ
っても作製される。

上記いずれの場合も、３層が重層した状態で圧着また
は熱圧着すれば、樹脂フィルム層（Ａ）は離型シート
（Ｓ）面よりも編織ウエブ（Ｗ）面に強く接着し、離型
シート（Ｓ）のみを剥離除去することができるようにな
る。

〈原反供給部（１）〉原反供給部（１）は、上述の編織ウエブ（Ｗ）／樹脂
フィルム層（Ａ）／離型シート（Ｓ）の積層構成を有す
る原反（Ｌ）を、下流に向けて繰り出すためのものであ
り、原反（Ｌ）を巻回するロール（紙管等）、その支持
駈動機構（エアーシャフト、モーター等）、送り出しロ
ール、ブレーキ手段、巻き径検知自動停止機構、耳端検
知制御機構（検知手段、台車移動・追従用油圧シリンダ
ー等）、架台、台車などの要素から構成される。

〈離型シート巻取部（２）〉離型シート巻取部（２）は、原反（Ｌ）から剥離除去
された離型シート（Ｓ）を巻き取るためのものであり、
原反供給部（１）の下流に位置する。

原反供給部（１）から繰り出された原反（Ｌ）がガイ
ドロール群を経て下流に送られるが、その途中で樹脂フ
ィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）と離型シート
（Ｓ）とに分離されると共に、離型シート（Ｓ）の方が
離型シート巻取部（２）に巻き取られる。

離型シート巻取部（２）は、離型シート（Ｓ）を巻回
するロール（紙管等）、その支持駈動機構（エアーシャ
フト、モーター等）、およびその付属部材などの要素か
らなる。

〈検反部（３）〉検反部（３）は、離型シート（Ｓ）剥離除去後の樹脂
フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）の検反を行うた
めのものである。

検反部（３）は、背後からの透視照明、上部照明、サ
イド照明などの照明手段付きのものとし、光源・光電素
子・増巾器・弁別器および付属部材などの要素を付設す
ることもできる。

検反は、目視による方法のほか、目視による方法と光
電変換方式による自動検反方法とは併用する方法により
行われる。検反結果は、適当な手段により記録される
か、耳端部にマーキングされる。

検反部（３）の前または後、あるいは次に述べるカッ
ト部（４）の前、または後には、メジャリング手段を装
備することもできる。

〈カット部（４）〉カット部（４）は、検反後の樹脂フィルム層（Ａ）付
き編織ウエブ（Ｗ）を所定の巾となるように進行方向に
カットするためのものである。

すなわち、検反部（３）を経た樹脂フィルム層（Ａ）
付き編織ウエブ（Ｗ）は、ガイドロール群を経た後、こ
のカット部（４）において両耳端部を切断除去され、あ
るいは目的に応じ所定の巾のテープ状にカットされる。

カット部（４）にはヒートカッター（4a）とスコアカ
ッター（4b）とを併設し、そのいずれか一方を選択使用
可能にする。そして樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエ
ブ（Ｗ）の材質に応じ、溶断を行うときにはヒートカッ
ター（4a）、機械的切断を行うときにはスコアカッター
（4b）に切り換える。

〈製品巻取部（５）〉製品巻取部（５）は、カット後の樹脂フィルム層
（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）を巻き取るためのものであ
り、１ないし複数個の巻き取りロール、駆動手段および
付属部材などの要素からなる。

〈耳端巻取部（６）〉上述のカット操作に際しては耳端部（Ｆ）が発生する
ので、カット後の耳端部（Ｆ）を巻き取る耳端巻取部
（６）をカット部（４）の下流に付設する。

作用原反供給部（１）から繰り出された原反（Ｌ）は、ガ
イドロール群により下流に向けて流れるが、その途中で
樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）と離型シー
ト（Ｓ）とに分離される。

このうち原反（Ｌ）から剥離除去された離型シート
（Ｓ）は、離型シート巻取部（２）に巻き取られる。

一方、離型シート（Ｓ）剥離除去後の樹脂フィルム層
（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）は、そのまま下流に送ら
れ、検反部（３）において目視または目視とセンサーと
により検反される。

検反後の樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）
は、カット部（４）において所定の巾となるように進行
方向にカットされ、続いて製品巻取部（５）に巻き取ら
れる。

カット操作に際して生じた耳端部（Ｆ）は、カット部
（４）の下流に付設した耳端巻取部（６）に巻き取られ
る。

検反部（３）における検反結果は記録される耳端部に
マーキングされるので、これに基いて製品巻取部（５）
に巻き取られた製品の等級分け、不良品の摘出などを行
う。場合により、検反時に異常を検知した段階で装置を
止めたり、静止に近い状態まで速度を落としたり、巻き
戻しを行ったりして、再確認、修正または適当な処理を
実行することもできる。また、この検反部（３）あるい
はカット部（４）の前または後においてメジャリングを
行うことができる。

実施例次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。

第１図は、本発明の製造装置の一例を示した正面図で
ある。

離型シート（Ｓ）の一例である離型紙の離型性付与面
に、熱可塑性樹脂をコーティングして樹脂フィルム層
（Ａ）を形成させると同時に、その樹脂フィルム層
（Ａ）の上から織物または編物からなる編織ウエブ
（Ｗ）を重層していき、ロール間を通して圧着した。こ
れにより、編織ウエブ（Ｗ）／樹脂フィルム層（Ａ）／
離型シート（Ｓ）の積層構成を有する原反（Ｌ）が得ら
れた。

図中、（１）は原反供給部であり、（1a）は紙管に原
反（Ｌ）を巻回した状態のロール体である。（1b）は該
ロール体（1a）から原反（Ｌ）を送り出すための送り出
しロール、（1c）は巻き径検知停止機構、（1d）は制御
シリンダー、（1e）は架台、（1f）は台車である。

（７）はガイドロール群であり、上流側のガイドロー
ル（7a）近くには耳端検出機（８）、さらにその上流側
のガイドロール（7b）近くにはカウンターセンサー
（９）が設けてある。

原反（Ｌ）は下流側のガイドロール（7c）のところで
樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）と離型シー
ト（Ｓ）とに分離される。

（２）は、原反供給部（１）の下流に設けた離型シー
ト巻取部であり、（2a）は原反（Ｌ）から剥離除去され
た離型シート（Ｓ）を巻き取るための巻き取りロールで
ある。

（３）は検反部であり、透視照明（3a）、上部照明
（3b）、サイド照明（3c）などからなる。

（４）はカット部であり、ヒートカッター（4a）とス
コアカッター（4b）とを並設してあって、そのいずれか
一方を選択使用するようにしてある。

図中、（10）はゴムエキスパンダーロール、（11）は
カウンター表示手段である。

（５）は製品巻取部であり、カット後の樹脂フィルム
層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）を巻き取る１個または複
数個の巻き取りロール（5a）からなる、樹脂フィルム層
（Ａ）付き基材シート（Ｗ）を実線のように巻き取ると
きは巻き取りロール（5a）を図中時計方向に回転させ、
樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）を点線のよ
うに巻き取るときは巻き取りロール（5a）を反時計方向
に回転させる。

（６）は耳端巻取部であり、（6a）はカット後の耳端
部（Ｆ）を巻き取る巻き取りロールである。

図中（12）は、上記離型シート巻取部（２）、検反部
（３）、カット部（４）、製品巻取部（５）および耳端
巻取部（６）を支持する架台である。

原反（Ｌ）は、原反供給部（１）から繰り出された
後、樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）と離型
シート（Ｓ）とに剥離され、離型シート（Ｓ）の方は離
型シート巻取部（２）に巻き取られる。

樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）は、検反
部（３）において検反された後、カット部（４）におい
て所定の巾にカットされ、引き続き製品巻取部（５）に
巻き取られる。

これにより、一挙に目的とするカットされた製品が得
られる。

発明の効果本発明の加工シートの製造装置においては、離型シー
ト（Ｓ）の剥離除去、樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウ
エブ（Ｗ）の検反、カットおよび巻き取りが一挙に行わ
れるので、生産効率が上がり、従来におけるような次工
程への移行作業に伴なう新たなトラブルの発生のおそれ
がなく、さらには装置費用の点、装置の占有面積の点、
労働コストの点でも有利となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の製造装置の一例を示した正面図であ
る。（１）……原反供給部、（1a）……ロール体、（1b）……送り出しロール、（1
c）……巻き径検知停止機構、（1d）……制御シリンダー、（1e）……架台、（1f）…
…台車、（２）……離型シート巻取部、（2a）……巻き取りロール、（３）……検反部、（3a）……透視照明、（3b）……上部照明、（3c）……
サイド照明、（４）……カット部、（4a）……ヒートカッター、（4b）……スコアカッタ
ー、（５）……製品巻取部、（5a）……巻き取りロール、（６）……耳端巻取部、（6a）……巻き取りロール、（７）……ガイドロール群、（7a），（7b），（7c）……ガイドロール、（８）……耳端検出機、（９）……カウンターセンサー、（10）……ゴムエキスパンダーロール、（11）……カウンター表示手段、（12）……架台、（Ｌ）……原反、（Ｗ）……編織ウエブ、（Ａ）……樹
脂フィルム層、（Ｓ）……離型シート、（Ｆ）……耳端部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】織物または編物からなる編織ウエブ（Ｗ）
／樹脂フィルム層（Ａ）／離型シート（Ｓ）の積層構成
を有する原反（Ｌ）を供給して走行させる間に、離型シ
ート（Ｓ）の剥離除去、検反、カット、巻き取りを一挙
に行うための装置であって、前記原反（Ｌ）を下流に向けて繰り出すための原反供給
部（１）、原反供給部（１）の下流に位置し、原反（Ｌ）から剥離
除去された離型シート（Ｓ）を巻き取るための離型シー
ト巻取部（２）、離型シート（Ｓ）剥離除去後の樹脂フィルム層（Ａ）付
き編織ウエブ（Ｗ）の検反を行うための照明手段付きの
検反部（３）、検反後の樹脂フィルム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）を
所定の巾となるように進行方向にカットするための、ヒ
ートカッター（4a）とスコアカッター（4b）とが併設さ
れかつそのいずれか一方を選択使用可能にしてあるカッ
ト部（４）、カット部（４）の下流に位置し、カット後の樹脂フィル
ム層（Ａ）付き編織ウエブ（Ｗ）を巻き取るための製品
巻取部（５）、および、カット部（４）の下流に位置し、カット後の耳端部
（Ｆ）を巻き取るための耳端巻取部（６）、からなる原反の一貫加工装置。