JP2742055B2 - 繊維複合材 - Google Patents

繊維複合材

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JP2742055B2 JP63052464A JP5246488A JP2742055B2 JP 2742055 B2 JP2742055 B2 JP 2742055B2 JP 63052464 A JP63052464 A JP 63052464A JP 5246488 A JP5246488 A JP 5246488A JP 2742055 B2 JP2742055 B2 JP 2742055B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、マトリックス金属中に繊維成形体を含んだ
繊維複合材に関するものである。
(従来の技術) 従来、複合材料の一つとして、アルミナ繊維、炭素繊
維等、高弾性を有する短繊維で形成した繊維成形体に、
アルミニウムその他軽合金の溶融マトリックス金属を導
入して形成した繊維複合材がよく知られている。
また、上記短繊維の表面にシリカ(無水ケイ酸)やコ
ロイダルシリカ(コロイドケイ酸)等の無機質バインダ
ーを付着させて短繊維同志を固着し、これに溶融マトリ
ックス金属を導入し、上記無機質バインダーによる固着
力によって繊維複合材における繊維成形体の形状、密
度、配向状態の安定を計るようにしたものがある(例え
ば、特公昭62−38412号公報参照)。また、この無機質
バインダーを多量に用いることによって繊維成形体の短
繊維同志の固着力の増強を計るとともに繊維成形体中の
短繊維の表面全体に硬質層を形成し、これによって繊維
複合材全体の硬度を向上させることも行なわれている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記従来の繊維複合材のように無機質バイン
ダーを用いることによって硬度を向上させようとする場
合、無機質バインダーは繊維成形体の短繊維の表面全体
に硬質層を形成するため、この硬質層によって短繊維が
有する弾性が損なわれ、繊維複合材全体が脆くなって強
度が低下するという課題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記課題を解決するための手段は、繊維強化
金属中に含まれる,短繊維で成形された繊維成形体の該
短繊維の表面に、無機バインダーが上記短繊維に対して
10wt%以下付着されているとともに粒径が1〜5μmの
SiO2粒子が上記短繊維に対して5〜30wt%付着されてい
るものとする。
(作用) これにより、本発明では、短繊維の表面に付着した無
機バインダーは、上記短繊維に対して10wt%以下である
ので、短繊維の弾性を損う原因となる硬質層を形成する
ことなく短繊維全体に分散し、固着材として繊維成形体
の形状、密度、配向状態を安定させる。また一方で、短
繊維の表面に付着した粒径1〜5μmのSiO2粒子は短繊
維全体に分散して硬質粒子を形成し、この硬質粒子は短
繊維に対して5〜30wt%とすることで、繊維複合材の複
合部の硬度を有効に向上させる。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
第1図および第2図に示すように、本発明の繊維複合
材1であるロータリーエンジン(図示省略)のローター
はアルミナ繊維その他高弾性の短繊維2aで成形した繊維
成形体2を繊維複合材1の強化部分4に配置し、溶融マ
トリックス金属3を導入して複合したものであり、上記
短繊維2aの表面に固着剤としてその無機バインダー2bと
硬化剤としての粒径1〜5μmのSiO2粒子2cとを付着さ
せたことを特徴としている。
短繊維2aは、平均繊維径が約3μmのアルミナ短繊
維、その他炭素繊維やボロン繊維等、高弾性を有する繊
維材料を用いる。
無機バインダー2bは、粒径が約200〜600(vii)程度
のコロイダルシリカ、その他エチルシリケート、ケイ酸
ソーダ等、焼成によってシリカ(SiO2)として固化する
ものが好ましい。
硬化剤としてのSiO2粒子2cは、粒径が1〜5μmのも
のを用いる。
次に、上記短繊維2a、無機バインダー2b、SiO2粒子2c
を主要部として成形される繊維成形体2の製造方法につ
いて述べる。
撹拌槽に平均繊維径が3μmのアルミナ短繊維(95Al
2O3・5SiO2)と、該短繊維に対してコロイダルシリカ5w
t%、カチオン化デンプン5wt%、ラテックス3wt%、粒
径1〜5μmのSiO2粒子20wt%、及び適量の繊維凝集防
止剤、消泡剤を加えてよく撹拌し、繊維のスラリーを成
形する。
この繊維スラリーを成形型に吸引充填し、充填後成形
型より取り出す。この状態では、有機バインダーである
カチオン化デンプンとラテックスによって、アルミナ短
繊維の表面にコロイダルシリカとSiO2粒子とが分散され
て均一に付着し、成形された状態となる。
次に、成形型より取り出した成形体を圧縮型に入れて
希望の繊維密度に圧縮し、その後圧縮型より取り出して
100〜150℃で乾燥させる。すると、有機バインダーであ
るカチオン化デンプンとラテックスが乾燥して成形体が
固まり加工可能となる。
そして、この成形体を加工後、約1000℃で30分程度加
熱すると成形体の形状を固めていたカチオン化デンプン
とラテックスは焼失し、代わりに無機バインダー2bのコ
ロイダルシリカがSiO2に焼成し、このSiO2が固着剤とし
て作用し、アルミナ短繊維の形状、繊維密度を維持す
る。また、粒径1〜5μmのSiO2粒子2cは軟化してアル
ミナ短繊維の表面に硬質粒子として付着する。
こうして成形された繊維成形体2は、高圧鋳造法によ
りアルミニウム合金と複合化される。
次に、高圧鋳造法について述べる。
まず、上記繊維成形体2を鋳型に配置する。そして、
繊維成形体2の内部に溶湯が浸入しないように、該繊維
成形体2を鋳型と共に約600℃で予熱する。そして、こ
の鋳型の中に約750℃で溶融させたアルミニウム合金(C
u:1.1wt%,Si:11.0wt%,Mg:1.2wt%,Zn:0.05wt%,Fe:0.
2wt%,Mn:0.05wt%,Ni:1.8wt%,Ti:0.01wt%,Al:84.59w
t%)を700kg/cm2の高圧力で加圧注湯すると、該アルミ
ニウム合金は繊維成形体2の内部に浸入して繊維成形体
2と複合化される。
こうして複合化された繊維複合材1は、冷却後鋳型か
ら取り出して熱処理を行なって製品となる。
熱処理は、まず500℃で5時間保持して溶体化処理を
行ない、水冷後再度180℃で6時間保持して時効処理を
行ない、空冷する。
次に、本発明の繊維複合材1の硬さと引張強度を調査
する実験を行なった。
<実験例> まず、無機バインダーとしてのコロイダルシリカを短
繊維に対して5wt%の一定量含有し、粒径1〜5μmのS
iO2粒子を短繊維に対して5〜30wt%の範囲で含有させ
た本発明の繊維複合材を各種用意し、引張り強さとブリ
ネル硬さとを調べる実験を行なった。
比較対照するものとして、無機バインダーであるコロ
イダルシリカのみを短繊維に対して5〜35wt%の範囲で
含有させた従来の繊維複合材を各種用意し、上記と同様
の実験を行なったところ、第3図および第4図にグラフ
で示すような結果を得た。
このグラフから、本発明の繊維複合材は引張り強さ及
びブリネル硬さの両方共、従来の繊維複合材に比して優
れており、このことは、粒径1〜5μmのSiO2粒子が短
繊維に対して5wt%以上とすることで差がでていること
がわかる。また、ブリネル硬さは、SiO2粒子の含有量が
短繊維に対して30wt%になると、横ばい状態になり効果
が飽和してくるので、30wt%以下にするのが望ましく、
特に効果のある範囲としては10wt%以上25wt%以下であ
ることがわかる。
なお、上記実験例は無機バインダーと粒径1〜5μm
のSiO2粒子の含有量を除く以外、強化材やマトリックス
材料等の含有量や材質は本発明と従来の繊維複合材とも
に同一のものを使用して実験を行なった。
このように、本発明の繊維複合材は、SiO2粒子が粒径
1〜5μmと大粒なため、短繊維の表面に硬質層を形成
せず、硬質粒子として分散して付着し、繊維複合材の硬
度を向上させる。また、無機バインダーが短繊維の表面
に硬質層を形成しないので、短繊維の弾性が損なわれ
ず、これによって強度の低下を抑制することができる。
(発明の効果) 以上のように、本発明の繊維複合材によれば、繊維成
形体の短繊維の表面に、強度低下の原因となる硬質層を
形成することなく、硬質粒子が分散して付着するので、
繊維複合材の硬度を向上させつつ、強度低下を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の実施例を示し、第1図は
繊維複合材からなるロータリーエンジンのローターの構
造を示す断面図、第2図は繊維複合材の複合部分の拡大
図、第3図は実験例に係るコロイダルシリカおよびSiO2
粒子と引張り強さとの関係を示すグラフ、第4図は実験
例に係るコロイダルシリカおよびSiO2粒子とブリネル硬
さとの関係を示すグラフである。 1……繊維複合材、2……繊維成形体、2a……強化材、
2b……無機バインダー、2c……SiO2粒子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化金属中に含まれる,短繊維で成形
    された繊維成形体の該短繊維の表面に、無機バインダー
    が上記短繊維に対して10wt%以下付着されているととも
    に粒径が1〜5μmのSiO2粒子が上記短繊維に対して5
    〜30wt%付着されていることを特徴とする繊維複合材。
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