JP2737375B2 - 膜状ダイヤモンド成形体の製造方法 - Google Patents

膜状ダイヤモンド成形体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、脆性材料であるダイヤモンドからなる膜を
スピーカ用振動板や耐食性容器等に成形する場合に好適
に利用できる製造方法に関し、ダイヤモンド膜に超塑性
材料からなる板体を重ねて積層板とし、ついでこの積層
板を所定形状の成形型に取り付け、次に前記積層板を80
0〜1500℃に加熱した状態で圧力を加えて変形させるこ
とにより、高脆性材料であるダイヤモンド膜を成形でき
るようにしたものである。
「従来の技術」 従来、三次元形状を有する厚さ40〜200μm程度のダ
イヤモンド膜形状体を生産するには、所望する形状を転
写した基材をシリコン等で作成し、この基材の表面にCV
D方等によりダイヤモンド膜を成膜させ、この後基材を
除去していた。
「発明が解決しようとする課題」 このように複雑な形状を有する基材表面にダイヤモン
ドを成膜して三次元形状を有するダイヤモンド膜形状体
を製造すると、得られる製品の厚さが不均一である問題
があった。
また形状が複雑になると、ダイヤモンドを成膜する際
に内部応力が不均一に発生して、基材除去時の変形にダ
イヤモンド膜が耐えきれず破壊し易い問題があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、膜厚のバ
ラツキが少なく、しかもダイヤモンド膜を基材から剥離
する際の破壊を回避できる膜状ダイヤモンド成形体の製
造方法を提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明の膜状ダイヤモンド成形体の製造方法は、ダイ
ヤモンド膜に超塑性材料からなる板体を重ねて積層板と
し、ついでこの積層板を所定の3次元形状の成形型に取
り付け、次に前記積層板を800〜1500℃に加熱した状態
で積層板に圧力を加えて変形させる方法である。
このようにして積層板を変形したあと、積層板から超
塑性材料板の部分を除去すると、三次元形状に成形され
たダイヤモンド膜を得ることができる。超塑性材料板の
部分の除去は、変形された積層板を型から取り出した後
でも前でもよい。このように超塑性材料板の部分を除去
する工程の作業性を考慮して、ダイヤモンド板と超塑性
材料板との間には離型剤を塗布しておくことが望まし
い。離型剤としては、BN(窒化ボロン)等が好適であ
る。
積層板を変形させる際に加える温度(以下、加工温度
と記す)は、800〜1500℃でなければならない。この温
度範囲は、主にダイヤモンド膜の側の理由により定めら
れたもので、実際の加工温度は前記範囲内でかつ後述す
る超塑性材料が超塑性を示す温度に設定される。加工温
度が前記範囲よりも低くなるとダイヤモンドの変形抵抗
が大きくなり、高圧を発生させる装置が必要になるとい
う不都合が生じる。また加工温度が前記範囲を越えると
ダイヤモンドの黒鉛化が生じるという不都合が生じる。
前記超塑性材料は、ある温度下で力を加えると破断に
至るまでに数百%以上もの伸びを示す材料として知られ
ているものである。現在のところ多種類の超塑性材料が
知られているが、本発明で使用して好ましいものを例示
すると、ステンレス鋼、チタン合金、Ti−Al合金、Ni合
金、ジルコニア、ジルコニア・アルミナ複合体などであ
る。
これら超塑性材料が超塑性を示す温度は各々異なるの
で、積層板を変形させる際の加工温度は、用いる超塑性
材料に応じて適宜定められる。前記各超塑性材料ごとに
適した加工温度を示すと第1表に示す通りである。
超塑性材料板とダイヤモンド板とからなる積層体は、
ダイヤモンド板の一方の面に超塑性材料板を積層したも
のであっても、ダイヤモンド板の両面に超塑性材料板を
積層したものであっても良い。
ここで超塑性加工を行う際の歪速度は、10-4〜101/se
cの範囲とすることが好ましい。この範囲より速い速度
では高圧のために型が破壊する恐れがあるうえ、超塑性
変形の際の均一性が低下する恐れがある。また、遅い速
度では、超塑性材料板を長時間高温にさらすことになる
ので、超塑性材料板の組織の結晶粒が成長して粗大化
し、超塑性能力が低下する恐れがある。
また超塑性加工を行う際にダイヤモンド板と接するガ
ス中の酸素濃度は、ダイヤモンドの劣化を防止する点か
ら、1000ppm以下であることが望ましい。
なお本発明の製造方法に用いられる成形型は、成形面
(積層板が圧接される面)が凸形状であっても、凹形状
であっても良い。
「作用」 この膜状ダイヤモンド成形体の製造方法によれば、高
脆性材料であるダイヤモンド膜を所望の三次元形状に成
形できる。本発明者はこの理由を、ダイヤモンド膜に超
塑性材料板を積層した状態で成形を行うと、成形時にダ
イヤモンド板と超塑性材料板が同時に変形して、ダイヤ
モンド板の各部分に圧力が均等に加わるためであると考
えている。
「実施例」 以下、図面を参照して本発明の膜状ダイヤモンド成形
体の製造方法を詳しく説明する。
(実施例1) 第1図ないし第4図は、本発明の膜状ダイヤモンド成
形体の製造方法の一実施例の各工程を示すものである。
この製造方法では、まずシリコン製の平らな基板をマ
イクロ波プラズマCVD装置内にセットし、基板温度800
℃、CH4濃度0.5体積%の条件下で基板表面にダイヤモン
ド膜を成膜した。
ついで第1図に示すように、得られた厚さ40μmのダ
イヤモンド膜1の表裏両面に離型剤(BN)を塗布し、つ
いで厚さ300μmのステンレス鋼(SUS329)からなる超
塑性材料板2,2を重ねて積層板3とした。
つぎに第2図に示すように、この積層板3を金型4に
取り付けた。金型4は、上型5と下型6とからなるもの
で積層板3は、その周縁部で上下型5,6間に挾持されて
いる。上型5には、第5図に示すように、正方形状の凹
部7が形成されており、その中心部にはガス吹き込み口
8が形成されている。また下型6には、第6図に示すよ
うに、ほぼ半球状の凹部10が形成されている。この凹部
10の内面は、所望するスピーカの振動板の形状と対応し
た形状に形成されている。またその中心にはガス抜き口
11が形成されている。
このような金型4に積層体3をセットしたあと、積層
体3は950℃に加熱した。この後、金型4にガス吹き込
み口8からアルゴンガスを吹き込んだ。すると、第3図
に示すように、積層体3が徐々に変形し最終的に下型6
の凹部10の内面に密着した。ガス吹き込み速度は、積層
体3の歪速度が10-3/secとなるように調整した。また、
最終的に10kg/mm2のガス圧力を10分間保持した後、成形
工程を終えた。
この後金型4から積層体3を取り出し、超塑性材料板
2,2を機械的に除去したところ、第4図に示すように成
形された膜状ダイヤモンド成形体20を得ることができ
た。
この膜状ダイヤモンド成形体の製造方法では、ダイヤ
モンド膜1を超塑性合金板2,2で挾持した状態で圧力を
加えて成形を行ったので、成形時にダイヤモンド膜1と
超塑性合金板2が同時に変形してダイヤモンド膜1の各
部分に圧力が均等に加わり、高脆性材料であるダイヤモ
ンド膜1を、破壊することなく所定の振動板形状に成形
できた。
そしてこの製造方法によれば、ダイヤモンド膜を3次
元形状に成形できるので、ダイヤモンドの成膜は平らな
形状に行えば良い。平らにダイヤモンドを成膜する場合
は、膜厚のバラツキが少ないので、この製造方法によれ
ば、厚さのバラツキの少ない3次元形状のダイヤモンド
成形体20を製造できる。
またこの製造方法によれば、ダイヤモンド膜1を内部
応力の小さい平坦な形状に成膜すれば良いので、成膜さ
れたダイヤモンド膜1を基材から除去する時にダイヤモ
ンド膜1が破壊する問題も回避できる。
(実施例2) 第7図および第8図は、本発明の膜状ダイヤモンド成
形体の製造方法の第2実施例を説明するものである。こ
の実施例の製造方法では、ダイヤモンド膜1の裏面にの
み離型剤を塗布して超塑性合金板2を積層して積層板13
とした。この積層板13を、第8図に示すように、ダイヤ
モンド膜1側が上型5側に位置するようにセットした
後、実施例1と同様にガスブロー法で成形を行った。
この製造方法においても、実施例1と同様に良好な膜
状ダイヤモンド成形体20を成形できた。
(実施例3) 第9図ないし第12図は、本発明の製造方法の第3実施
例の各工程を示すものである。
この例の製造方法では、まず第9図に示すように、実
施例1と同様の積層体3を製作した。次にこの積層体3
を、第10図に示すように、ホットプレス用金型15にセッ
トした。この金型は、パンチ16とダイ17と押さえリング
18とからなるもので、パンチ16とダイ17とを合わせたと
き、その間に所望する成形体と同形状の空間が形成され
るようになっている。そして前記積層体3は、その外周
部分がダイ17の上面と押さえリング18によって挟まれた
状態でダイ17に固定されている。
このように積層体3を金型15にセットしたあと、金型
15をアルゴン雰囲気中に収め、ついで積層体3を950℃
に加熱した。このあとパンチ16を徐々に下降させた。
こうして第11図に示すようにパンチ16を最下部まで下
降させた後、パンチ16を上昇させ、成形された積層体3
を取り出した。
このようにして得られた積層体3から超塑性合金板2,
2の部分を機械的に除去したところ、ダイヤモンド膜1
は第12図に示すように所望の形状に成形されていた。
この製造方法においても、実施例1の場合と同様に、
ダイヤモンド膜1を破壊するとなく成形できた。
(実施例4) 第13図に示す金型30を用い、他は実施例1と同一条件
でダイヤモンド膜1の成形を行った。金型30は、直方体
状の空間を形成する上型31および下型32と、その内部に
上下動可能に設けられた凸型33とからなるものである。
この実施例では、まず上下型31,32の間に積層板3を
挟み、ついで第14図に示すように凸型33を上動させて積
層板3に当接させた後、第15図に示すように上型31側に
アルゴンガスを吹き込み積層板3を変形させた。
この実施例の製造方法によっても、実施例1と同様に
良好なダイヤモンド製振動板を製造できた。
(実施例5) 第16図に示す下型6を用い、他の条件は実施例1と同
様にしてダイヤモンド膜1の成形を行った。
この方法でも、実施例1と同様に良好なダイヤモンド
製振動板を得ることができた。
「発明の効果」 以上説明したように本発明の膜状ダイヤモンド成形体
の製造方法では、ダイヤモンド膜に超塑性材料からなる
板体を重ねて積層板とし、ついでこの積層板を所定の3
次元形状の成形空所を有する型に取り付け、次に前記積
層板を800〜1500℃に加熱した状態で積層板に圧力を加
えて変形させるので、成形時にダイヤモンド膜と超塑性
材料が同時に変形して、ダイヤモンド膜の各部分に均等
に圧力が加わる。従って本発明の膜状ダイヤモンド成形
体の製造方法によれば、高脆性材料であるダイヤモンド
膜を所定の三次元形状に成形できる。
そしてこの製造方法によれば、平らなダイヤモンド膜
を3次元形状に成形できるので、ダイヤモンドの成膜は
平らな形状に行えば良い。平らにダイヤモンドを成膜す
る場合は、膜厚のバラツキが少ないので、この製造方法
によれば、厚さのバラツキの少ない3次元形状体を製造
できる。
またこの製造方法では、ダイヤモンド膜を内部応力の
小さい平坦な形状に成膜すれば良いので、成膜されたダ
イヤモンド膜を基材から除去する時にダイヤモンド膜が
破壊する問題も回避できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の製造方法で用いた積層板を示す断面
図、第2図は同積層板を金型にセットした状態を示す断
面図、第3図は積層板を変形させる工程を示す断面図、
第4図は実施例1で得られた膜状ダイヤモンド成形体を
示す断面図、第5図は実施例1で用いた上型5を示す下
面図、第6図は実施例1で用いた下型6を示す上面図、
第7図は実施例2の製造方法で用いた積層板を示す断面
図、第8図は同積層板を金型にセットした状態を示す断
面図、第9図は実施例3の製造方法で用いた積層板を示
す断面図、第10図は同積層板を金型にセットした状態を
示す断面図、第11図は積層板を変形させる工程を示す断
面図、第12図は実施例3で得られた膜状ダイヤモンド成
形体を示す断面図、第13図ないし第15図は実施例4の製
造方法の各工程を示す断面図、第16図は実施例5で用い
た下型を示す断面図である。 1……ダイヤモンド膜、2……超塑性合金板、3……積
層板、4……金型、10……凹所、13……積層板、15……
ホットプレス用金型、20……膜状ダイヤモンド成形体、
30……金型。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04R 31/00 H04R 31/00 A

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンド膜に超塑性材料からなる板体
    を重ねて積層板とし、ついでこの積層板を所定の3次元
    形状の成形型に取り付け、次に前記積層板を800〜1500
    ℃に加熱した状態で積層板に圧力を加えて変形させるこ
    とを特徴とする膜状ダイヤモンド成形体の製造方法。
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GB0426143D0 (en) * 2004-11-26 2004-12-29 Element Six Ltd Rigid three-dimensional components

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