JP2728502B2 - 光集積回路及び光学装置 - Google Patents

光集積回路及び光学装置

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JP2728502B2 JP1141015A JP14101589A JP2728502B2 JP 2728502 B2 JP2728502 B2 JP 2728502B2 JP 1141015 A JP1141015 A JP 1141015A JP 14101589 A JP14101589 A JP 14101589A JP 2728502 B2 JP2728502 B2 JP 2728502B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光通信あるいは光ディスク記録装置等のオ
プトエレクトロニクス機器に用いる光集積回路及び光学
装置に係り、特に光源として半導体レーザを用いた場
合、光源の波長変動によって生じる各種の収差を補正し
た光集積回路及び光学装置に関するものである。
〔従来の技術〕
光通信システムや光情報処理などの分野に使用される
光部品は、従来、レンズ,プリズム,グレーティングな
どのバルク部品を、機械的に組合せることによって構成
していた。したがって、上記光部品は外形寸法が大きく
て小形化の要請に適応できず、コストが高価であり、あ
るいはまた、機械的な結合により組合せているため、長
時間の使用に対する安全性に欠け、信頼性が劣るという
種々の問題がある。そのため、近年、1つの基板上に複
数個の素子を集積化した光集積回路(光IC)の概念が導
入され、光部品の大幅な小形化および低コスト化が検討
されている。すなわち、光ICは1つの基板上に受・発光
素子や導波路形(薄膜形)のレンズやグレーティングな
どの集積化して光部品を構成するものである。
光ICの構成素子としては、グレーティングカップラが
る。これは光導波路に形成される導波路型回折格子であ
り、光導波路に光を入射させたり、光導波路外に光を出
射させたりする機能をもった素子であり、光ICのキーと
なる素子の一つである。
上記したグレーティングカップラとしては、J.H.Harr
is,et al. Theory and Design of Periodic Cou
plers,Appl.Opt.,11,10(1972)、T.Tamir and S.T.P
eng,Analysis and Design of Grating Couplers,A
ppl.Phys.,14,(1977)等にその具体的な設計方法が論
じられている。また、グレーティングカップラを用いて
光IC化した光学部品としては、特開昭61−85641号,特
開昭61−296540号公報に光ディスク装置用光ヘッドとし
ての適用例が述べられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術において、光源として半導体レーザを用
いた場合、以下のような問題点がある。すなわち、半導
体レーザはその放出する光の波長が動作温度や、半導体
レーザを製造するときの製造工程のばらつきにより変化
するのが一般的である。したがって、放出する波長が単
一でない場合の第一の問題は、グレーティングカップラ
により光導波路に入射可能な入射角が変化し、入射結合
効率が低下する問題があった。また、グレーティングカ
ップラを出射側に用いた場合、上記と同様に出射角が変
化する問題があった。
第二の問題は、集光グレーティングカップラとして不
等間隔曲線形状のグレーティングカップラを光ヘッドの
対物レンズとして用いた場合、光ディスク媒体に記録さ
れた高密度の情報を詠み出すために、焦点における光の
スポットサイズを回折限界近くに絞り込む必要がある。
そこで、レンズのNA(レンズの直径/焦点距離)は0.45
以上が要求される。しかし、上記した従来の集光グレー
ティングカップラの場合、NAを0.45とするとき、レーザ
光の波長ずれをΔλとすると、|Δλ|=9.8×10-4
厳しい値が要求される。また、レーザ光の光軸からのず
れδ、導波光の実効屈折率のずれΔNはそれぞれ以下の
値が要求される。
|δ| =6.9×10-4 |ΔN|=9.8×10-4 これらの値は、極めて厳しく実用化レベルでない。特
に、δが小さいため、導波光と垂直に表面弾性波を伝播
させ、弾性波により光を光軸から左右に偏向させること
により、高速アクセスを実現する集積化光ピックアップ
には適用できない欠点があった。
第三の問題は、上記した従来の光IC化された光ヘッド
において、光ディスクからの信号を検出するビームスプ
リッタが、いわゆるコプレーナの光学素子として構成さ
れているため、受容角(光が素子に本来の入射角よりず
れて入射しても素子特性の劣化が小さく、許容できる入
射角のずれの大きさ)が小さく、焦点誤差信号の検出範
囲が狭く、フォーカシングサーボが働く範囲が狭く限定
されると共に、レーザ光の波長変動に対する特性劣化が
大きい、いわゆる色収差が大きいという課題があった。
第四の問題は、上記従来の光ヘッドは光ディスクが上
記光ヘッドに対して平行でない場合、光ディスク面で反
射した光が再び光導波路に導かれたときの光軸がビーム
スプリッタの中心軸とずれるため、トラッキング誤差検
出信号にオフセットが発生するという課題があった。
本発明の第1の目的は、マルチモードの半導体レーザ
光を用いた場合でも、特性の変動が少なく、かつ光利用
効率の高い光集積回路を提供することにある。
本発明の第2の目的は、導波光を表面弾性波により光
軸から左右に高速に偏向させることができて、高速アク
セスが可能な光ピックアップ、すなわち、光情報読み出
し装置を提供することにある。本発明の第3の目的はレ
ーザ光の波長変動がある場合にも有効に動作し、広範囲
にフォーカシングサーボが有効に働く改良された光ヘッ
ドを提供することにあり、第4の目的は光ディスクが傾
いて光ヘッドに対し平行でない場合等において問題にな
るトラッキング誤差検出信号のオフセットを低減するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、半導体レーザを光源とし、半導体レーザ
の出射光を光導波路に入射させる光集積回路において、
ブレーズ化されたレーザ光入射用グレーティングカップ
ラのブレーズ角が下式を満たす角度であることを特徴と
する。
N cos αBA=ns(sin A0sin αBA+cos A0 cos αBA) αBA:レーザ光入射用グレーティングカップラのブレー
ズ角 A0:グレーティングカップラへのレーザ光の入射角 N:光導波路の実効屈折率 ns:光集積回路基板の屈折率 また、半導体レーザ光を光源とし、光導波路内に導波
されたレーザ光をグレーティングカップラにより出射さ
せる光集積回路において、ブレーズ化されたレーザ光の
出射用グレーティングカップラのブレーズ角が下式を満
たす角度であることを特徴とする。
N cos αBA′=ns(sin α0sin αBA′+cos α0 cos αBA′) αBA′:レーザ光入射用グレーティングカップラのブレ
ーズ角 α0:グレーティングカップラへのレーザ光の入射角 N:光導波路の実効屈折率 ns:光集積回路基板の屈折率 さらに、光源として半導体レーザ、半導体レーザから
の放射光を平行光に変換するコリメータレンズ、音響光
学効果を有する誘電体基板上に形成した光導波路、該光
導波路に光を入射させるためのグレーティングカップ
ラ、光導波路上に形成した表面弾性波を利用した光偏向
器、偏向光を光導波路から出射させるためのグレーティ
ングカップラ、半導体レーザ光源の波長変動を補正する
ための収差補正グレーティング、光ディスク上に光を集
光するフォーカシング機構を備えたレンズうを有する光
学装置において、前記光ディスクからの反射光を基板底
面に形成した切欠き部を介して検出する光検出器を備え
たことを特徴とする。
〔作用〕
本発明の作用効果の一例を第1図を用いて説明する。
本発明の効果は、第1図の6に示した収差補正用グレー
ティングにより達成される。すなわち第1図において、
半導体レーザ光の波長がλ(0)からλ(1)に変化し
た場合(λ(0)>λ(1))、グレーティングカップ
ラへの入射角はλ(0),λ(1)に対応したα
(0),α(1)の場合のみ光導波路へ光の強い結合が
おきる。ここで、収差補正グレーティングがない場合、
波長が変化してもグレーティングカップラへの入射角は
変化しないため、入射結合効率が低下する。そこで収差
補正用グレーティングを設置し、その格子間隔D,傾斜角
δを補正化する。その結果、波長λ(0)とλ(1)の
光に対して、収差補正用グレーティング6からの回折角
をある特定の角度γ(0)とγ(1)に設定することが
できる。なお、γ(0)とγ(1)は基板との界面で屈
折し、それぞれグレーティングカップラへの入射角α
(0),α(1)となる。したがって、半導体レーザ光
の波長が変化してもグレーティングカップラへの入射角
をλ(0)とλ(1)に対応したα(0)とα(1)に
することができ、レーザ光の波長変動に伴う入射結合効
率の低下を防ぐことができる。また、色収差などの収差
についても防ぐことができる。ここで、λ(0)〜λ
(1)の光のうち少なくとも1つの波長に対して収差補
正用グレーティング6がBragg条件を満たすか、またはB
ragg条件近傍で回折がおこるようにDを定めることが強
度の高い光を得るために重要であり、本発明のポイント
の一つでもある。
〔実施例1〕 つぎに本発明の実施例を図面とともに更に具体的に説
明する。
第1図において、基板1としてLiNbO3結晶を用い、基
板表面近傍に基板よりも屈折率が若干高い光導波路2及
びグレーティングカップラ3を形成する。次に、半導体
レーザ4の出射光を基板1に対して平行に入射するため
のガラスブロック5及び5′と前記ガラスブロック5,
5′の間に収差補正用グレーティング6を介在させる。
次に、第1図に示した本発明による光集積回路の動作
について説明する。第1図において、グレーティングカ
ップラ3は直線等間隔の回折格子であり、その格子間隔
をΛ,光導波路2の実効屈折率をN,基板1の屈折率を
ns,半導体レーザ4の波長をλ,グレーティングカップ
ラ3へのレーザ光の入射角をαとすると、 なる関係により、入射角αは波長λに対して一義的に決
定される。そこで、本発明では半導体レーザ4の波長が
変化しても入射結合効率の低下などを防止するための収
差補正用グレーティング6を設ける。すなわち、半導体
レーザ4の波長がλ(0)からλ(1)に変化した場合
(λ(0)>λ(1))、収差補正用グレーティング6
の格子間隔D,傾斜角δを補正化する。その結果、波長λ
(0)とλ(1)の光に対して収差補正用グレーティン
グ6からの回折角をある特定の角度γ(0)とγ(1)
に設定することができる。そこで半導体レーザ4の波長
が変化してもグレーティングカップラの入射角をλ
(0)とλ(1)に対応したα(0)とα(1)にする
ことができ、レーザ光の波長変動に伴う入射結合効率の
低下及び色収差などの収差を防ぐことができる。次に、
収差補正用グレーティング6の格子間隔D,傾斜角δの具
体例を述べる。
まずDは、波長λ(0)の光が収差補正用グレーティ
ング6によりBragg条件、もしくはBragg条件近傍で回折
されるよう(2),(3)式を満たすような条件とす
る。
β(0)≒γ(0) ……(3) β(0):波長λ(0)での回折格子に対する入射角 γ(0):波長λ(0)での回折格子に対する出射角 また波長λ(1)の光がBragg条件の近傍で回折され
るように(4)式を満たす条件とする。
β(1):波長λ(1)での回折格子に対する入射角
(β(0)=β(1)) γ(1):波長λ(1)での回折格子に対する出射角 さらに下記の条件(5)〜(12)式が満たされるよう
にD,δ,θを定める。
γ(0)=α(0)−θ−δ+π …(11) γ(1)=α(1)−θ−δ+π …(12) α(0):λ(0)でのグレーティングカップラへの
入射角 α(1):λ(1)でのグレーティングカップラへの
入射角 α(0):λ(0)でのガラスブロックから基板への
屈折角 α(1):λ(1)でのガラスブロックから基板の屈
折角 α(0):λ(0)での基板への入射角 α(1):λ(1)での基板への入射角 Λ:グレーティングカップラの格子間隔 D :収差補正用グレーティング6の格子間隔 θ:基板端面の切断角 δ:収差補正用グレーティング6の傾き m :収差補正用のグレーティング6で回折された
光の回折次数であり、−1とする。
N :光導波路2の実効屈折率 ns:基板1の屈折率 nP:ガラスブロックの屈折率 第2図は本発明で用いる収差補正用グレーティング6
の好ましい断面形状を示したものであり、強度の高い回
折光を得るためにはすでに述べたBragg条件を満たす形
状の回折格子を用いることが望ましい。
以上述べた条件を満たす回折格子の具体的な一例とし
ては、λ(0)が0.78μm,λ(1)が0.776μmの半導
体レーザを用い、ns=2.2,N=2.29のLiNbO3結晶を用い
たTi拡散光導波路を用い、その上にΛ=4μmのグレー
ティングカップラを形成し、基本のレーザ光入射端面に
nP=1.45のBK−7製のガラスブロックを貼り付けた場
合、θは約56度、δは約100度、Dは約1,6μmとなる。
この場合回折格子に対するλ(0),λ(1)の光の入
射角は等しいが出射角の差は約0.1度となり、それぞれ
の波長で光導波路への結合条件を満たす角度α
(0),α(1)で入射する。この場合回折光(収
差補正用グレーティング6の出射光)の効率は、Tを約
11μmとすることにより、90%以上となる。
なお、上記した収差補正用グレーティング6の一例と
して、基板としてBK−7ガラス8を用い、その上にSiO2
をCVD法などの公知の成膜法で約11μm形成し、公知の
ホトリソグラフィによりSiO2層を所定形状に微細加工多
した。次に、BK−7製のガラスブロック5,5′と上記回
折格子6をBK−7とほぼ同じ屈折率をもつ接着剤で貼り
合わせ、上記したSiO29と接着剤で周期構造を形成させ
ることにより、収差補正用グレーティング6として機能
させる。
本発明で用いる回折格子の形態としては、第1図,第
2図に示したような透過型回折格子の他に第3図に示す
ような反射膜10を設けた反射型回折格子がある。
第4図は、本発明の一実施例を示し、光ディスク装置
に用いる光ヘッドとして有効な光ICである。第4図にお
いて、半導体レーザ4から出射した光はコリメートレン
ズ11,ガラスブロック5,収差補正用グレーティング6を
介して基板1側からグレーティングカップラ3に入射
し、光導波器2に導波される。導波光7は光導波路2上
に形成した表面弾性波(SAW)を利用した光偏向器12で
偏向され、出射側のグレーティングカップラ3′で再び
基板内に出射され、収差補正グレーティング6′で回折
しガラスブロック13で光路を垂直に変換した後、対物レ
ンズ14で光ディスク15上の一点に集光される。一方、光
ディスク15からの反射光は再び同一経路をたどり、出射
側のグレーティングカップラ3′で光導波路2に導波さ
れ、光偏向器12を通過し、光導波路2上に形成した集光
ビームスプリッタ16により2分割するとともに基板側に
出射され、かつガラスブロック5の端面に設けたホトダ
イオード17,17′の受光面の一点に集光され、光ディス
ク15からの信号を検出する。
以下に第4図の光ICの製造方法及び作用の詳細につい
て説明する。第4図の光ICの製造方法について、まずグ
レーティングカップラ3,3′や集光ビームスプリッタ16
などの各種導波路型光学素子に関して第5図を用いて説
明する。第5図において基板1として光学研磨したLiNb
O3結晶を用い、Tiをスパッタリングにより24nm堆積さ
せ、熱拡散を行って光導波路2を形成した。上記スパッ
タリングの条件は、高周波パワー300W,アルゴンガス圧
0.35Pa,スパッタ速度0.4nm/secである。熱拡散は電気炉
を用いて、1000℃に加熱しアルゴンガス雰囲気中で2時
間、続いて酸素ガスを0.5時間流して行った。ここで光
導波路の表面屈折率はnf=2.22となり等価屈折率N=2.
209のTE単一モード光導波路であった。なお光導波路2
はプロトン交換法によって作製してもよい。光導波路2
上に形成するバッファ層18は次に形成するグレーティン
グ層の剥離やクラックなどの発生を防止するものであ
り、コーニング社7059ガラスをスパッタリングにより10
nm形成した。スパッタ条件は高周波パワー100W,アルゴ
ンガス圧0.35Pa,スパッタ速度0.2nm/secである。バッフ
ァ層上にグレーティング層3としてTiO2を反応性スパッ
タリングにより100nm形成した。スパッタ条件は、TiO2
ターゲットを用いてスパッタガスとしてアルゴンと酸素
を用い、O2とArの流量比0.7,スパッタガス圧力0.42Pa,
高周波パワー500W,スパッタ速度0.1nm/secである。次に
グレーティング層3およびバッファ層18を所定の導波路
型光学素子の形状に微細加工するために、グレーティン
グ層3上にレジスト19を回転塗布法により形成した。こ
こではレジスト19として電子線レジストであるクロルメ
チル化ポリスチレン(CMS−EXR:東洋ソーダ製)を用
い、厚さ0.5μmとした。上記レジストを130℃で20分間
プリベークしたのち、電子ビーム20を所定のグレーティ
ング層形状に照射した。照射条件は、電子ビーム径0.1
μm,照射量16μc/cm2とした。電子ビーム露光後に現像
を行いレジスト製のマスクを形成した。その後イオンエ
ッチングによりグレーティング層3およびバッファ層18
を微細加工した。イオンエッチングの条件は、エッチン
グガスとしてCF4を用い、圧力3.8Pa,高周波パワー200W,
エッチング時間15minとした。エッチングの後レジスト
製マスクを除去してグレーティングカップラ3,3′や集
光ビームスプリッタ16などの各種導波路型光学素子が形
成できた。次に、SAW光偏向器12は真空蒸着法によりAl
膜を100nm蒸着し、所定のくし形電極に微細加工した。
なお、上記加工はリフトオフ法を用いた。電極の仕様は
中心波長14μm,中心周波数250MHz,対数2である。次に
6の収差補正用グレーティングに関しては、基板8とし
てBK−7ガラスを用い、その上にSiO29を約11μm,SiCl4
とO2を原料としたCVD法もしくは蒸着法,スパッタリン
グ等によって形成した。次にSiO29をホトリソグラフィ
により所定の格子形状に加工するために、上記した各種
導波路型光学素子と同様にホトレジスト(OFPR800)を
1μm回転塗布法により形成した。上記レジストを85℃
で30分間プリベークした後、所定の格子形状を描いたホ
トマスクにより、UV露光装置を用いて密着露光した。露
光後クロルベンゼン中で40℃で5分間浸漬処理を行った
後現像した。レジスト製の格子パターン上へCrを蒸着
し、アセトン中で超音波洗浄を行ってレジストを除去し
Cr製のマスクを形成した。その後CF4ガスを用いたイオ
ンエッチングによりSiO2を微細加工し、Crを除去して格
子パターンが形成できた。このホトリソグラフィ技術は
前述のグレーティング層およびバッファ層の微細加工に
も応用することができる。上記の素子を形成した基板1,
収差補正用グレーティング6,6′及びBK−7製のガラス
ブロック5,5′はそれぞれの端面を所定の角度で切断,
研磨してBK−7とぼ同じ屈折率をもつ接着剤で貼り合わ
され、半導体レーザ4及びホトダイオード17,17′を端
面結合して第4図の光ICを形成した。次に第4図の光IC
の作用について説明する。半導体レーザ4からの出射光
(波長0.776〜0.78μm)は、コリメートレンズ11で平
行光に変換され収差補正用グレーティング6により回折
され、さらに基板1の界面で屈折し、波長及びグレーテ
ィングカップラの格子間隔に応じて第(10),(11)式
に従って光導波路2に導波される。導波光7は、SAW光
偏向器12により偏向されてグレーティングカップラ3′
に入射し、波長及びグレーティングカップラの格子間隔
に応じて第(10),(11)式に従って基板内に出射され
る。基板内に出射された光は収差補正用グレーティング
6′により回折されガラスブロック13端面で反射されて
上方に出射され光ディスク15に対して垂直に移動する機
構を有したレンズ14で集光されて光ディスク15のピット
(情報)に集光される。光ディスク15により反射された
光は、レンズ14,ガラスブロック13,収差補正用グレーテ
ィング6′を通りグレーティングカップラ3′により再
び光導波路2に入射した後、集光ビームスプリッタ16に
入射することによって2分割されるとともに2分割ホト
ダイオード17,17′上に集光されてビットの情報が読み
取られる。
ここで収差補正用グレーティング6がない場合、半導
体レーザの波長が0.776〜0.78μmの範囲で変化したと
き、光導波路2へ最大の効率で結合がおきる角度が約0.
1度変化するが、グレーティングカップラ3への入射角
は常に一定であるため入射結合効率が低下する。これに
対し本発明の、格子ピッチDが約1.6μm,格子高さTが
約11μmの収差補正用グレーティング6を用いることに
より、波長に応じて異なる角度で回折し、最適な角度で
グレーティングカップラ3に入射し、高い入射結合効率
が得られる。
また、収差補正用グレーティング6′がない場合、半
導体レーザの波長が0.776〜0.78μmの範囲で変化した
とき、レンズ14への入射角は約0.1度異なり、スポット
装置はジッタ方向へ約8μmずれる。これに対し本発明
の、格子ピッチDが約2.5μm,格子高さTが約11μmの
収差補正用グレーティング6′を用いることにより、入
射角の差は0.01度以下になり、ジッタ方向へのスポット
位置変動も0.01μm以下になる。本発明の収差補正用グ
レーティング6′により光ディスク上のスポット位置変
動の波長依存性は大きく減少し、より正確な情報が読み
取れる光ヘッドとなる。
なお上記光ICを構成する材料としては、石英,SiO2
ガラス基板,誘電体結晶基板,SiO2系がガラス光導波
路,金属拡散光導波路,3や3′の素子形成材料として
は、カルコゲナイドガラス,TiO2,ZnO,ZnS,6の収差補正
用グレーティング形成材料としては、SiO2系ガラス,高
分子化合物,10のガラスブロック形成材料としては、SiO
2系ガラス等があり、一般的に光学素子や光導波路,薄
膜光学素子を形成するのに用いられる材料全般が使用で
き、これらの材料を用い、半導体を製造する場合に使用
するリソグラフィ技術,真空技術を用いることにより素
子が形成できる。また、上記した光IC化した光ヘッド
は、レーザビームプリンタ用光ヘッドとしても適用可能
である。
〔実施例2〕 第6図は本発明の第2の実施例を示すものである。
同図において、1は誘電体またはガラスの基板、2は
基板1の第1主平面上に形成され、該基板1より高い屈
折率を有する光導波路、3′は該光導波路2上に形成さ
れた等間隔直線形状のグレーティングカップラ、7は光
導波路2内を伝搬する導波光、6′は収差補正用グレー
ティング、14は基板より出射した光を集光するレンズ、
21はレンズによる出射光の集束点(以下便宜上焦点とい
う)である。なお、導波光7は、コリメートされた平行
光である必要がある。
ここで、光源のレーザ光の波長をλ,光導波路2の導
波光7に対する実効屈折率をN,基板1の屈折率をns,等
間隔直線形上のグレーティングカップラ3′の格子間隔
をΛとする。グレーティングカップラ3′を用い、m次
光を基板方向に基板表面とθの角度方向へ出射させるた
めには、 という条件を満たす必要がある。通常、回折光としては
−1次光を用いる。
条件式(13)のほかに、 が満たされれば、導波光は基板方向のみに出射され、空
気中へは出射されないので、大きな効率が得られる。
格子間隔Λは、m=−1とし、θ=30度とすると、次
で与えられる。
一例を挙げると、基板1として、ns=2.177のLiNbO3
を用い、光導波路2を、Tiの熱拡散により作製してN=
2.187とし、光源としてλ=0.78(μm)の半導体レー
ザを用いたとすると、Λ=2.59(μm)となり、フォト
リソグラフィ技術を用いて十分作製可能である。また、
このとき条件(14)も満足されるので、導波光は、基板
方向のみに効率よく出射させることができる。
また、基板1として、ns=1.472のパイレックガラス
を用い、光導波路2として、スパッタリングで成膜した
屈折率1.544のコーニング7059ガラスを用いてN=1.520
とし、光源として、やはりλ=0.78(μm)の半導体レ
ーザを用いたとすると、Λ=3.18(μm)となり、やは
りフォトリソグラフィ技術を用いて十分作製可能であ
る。また、このとき条件(14)も満足されるので、導波
光を基板方向のみに効率よく出射させることができる。
以上のように、本発明のような光集積回路では、従来
のものに比して大きな効率を得ることができる。
一方、前記のレーザ光波長ずれΔλ,実効屈折率のず
れΔN,レーザ光の光軸からのずれδが生じたときの収差
については、以下のようになる。
第7図のように、δ=0のときの光線の伝搬方向をz
軸とするような左手系の直線直交座標系をとり、また、
光の出射点を原点としδ=0のとき光線が出射する方向
をz′軸とするような左手系の直線直交座標系をとる。
二つの座標系の原点は、一致させる。また、z軸および
z′軸はθの角をなしている。
まず、入射平行光がz軸からδだけずれた方向に入射
した場合、xyz系における位相整合条件は、 となる。ただしko=2π/λ、またPx,Py,Pzは出射ベク
トルのxyz系における成分である。xyz系とx′y′z′
系のベクトルは、変換 で結ばれるから、出射ベクトルは、x′y′z′系で
は、 となる。出射光の方向のz′軸となす角度をφとする
と、前記LiNbO3を基板として用いる例の場合、|δ|
0.01(rad)の範囲では、ほぼ|δ|〜φである。さら
に、基板と空気の境界面における屈折の効果により、空
気中ではφ〜2|δ|となる。すなわち、導波光は、z′
軸からほぼ2δ傾いた方向へ平行光として出射する。
集光レンズ14として、通常の光ピックアップ用対物レ
ンズを使用すれば、出射光が平行光であるためδが上記
のように十分小さければ、収差はほとんど問題にはなら
ないほど小さい。
また、例えば、レンズの焦点距離を3mmとすれば、焦
点21は、δ〜0.01のとき約30μm移動するので、導波光
7を積極的にSAW(表面弾性波)光偏向器12で励振したS
AWを用いてδだけ偏向させることによって、第4図のよ
うに数トラック分のアクセスおよびトラッキング補正を
行うことができる。
以上のように、グレーティングカップラの形状を直線
とすることで、導波光7の光軸zからの偏向に対して強
いピックアップ対物レンズ系を構成できる。
一方、実効屈折率のずれΔN,レーザ光源の波長ずれが
生じた場合、出射光方向は、xz(x′z′)平面で角度
Δθだけずれる。ただし、出射光は、平行光である。そ
の大きさは、ほぼ と表せる。ΔN,Δλが単独で生じた場合、前記LiNbO3
基板として用いた例の場合、 である。屈折の効果を考慮すると、|Δθ|<0.01(ra
d)となる範囲は、 となり、これは、従来のものに比べて十分大きい値であ
る。
以上のように、本発明の光集積回路では、グレーティ
ングカップラに直線形状の回折格子を用いているので、
かな大きなΔλ,ΔN,δが生じても、出射光が平行光で
あるため、高性能のピックアップ用対物レンズを用いれ
ば、発生収差を小さくさせることができる。
〔実施例3〕 第9図は本発明の第3の実施例となる光集積回路を示
したもので、第9図(a)は断面図、第9図(b)は平
面図をそれぞれ示す。
図において、1は例えば屈折率2.177のニオブ酸リチ
ウム(LiNbO3)のごとき光学材料から成る基板、2は基
板より屈折率の高い光導波路で、この例ではニオブ酸リ
チウム基板上にチタンを蒸着し、チタンを熱拡散して約
1.5μmの光導波路を形成した。3′は光導波路上に形
成した等間隔の直線形状のグレーティングカップラで、
光導波路よりも屈折率の大きい光学材料で形成され、こ
の例では屈折率2.4のチタン酸化物(TiO2)膜を光導波
路上に形成し、リソグラフィによるパターン形成技術に
よりピッチ2.59μmの直線形状グレーティングカップラ
を光の進行方向に4mmにわたり形成した。22は光導波路
3上の回折格子3′の前方に設けられたレンズ手段で、
この例では光導波路2上に周知の技術で口径約2mmの透
過型フレネルレンズが形成された。なお、レンズの口径
は導波光の幅に等しいかそれより大とする。レンズとし
ては、その他バルクのレンズでもよいが、基板上に集積
化しコンパクトな構成とする上からフレネルレンズが好
ましい。23は基板表面と30度の角度に切断・研磨された
反射面からなる基板端面であり、この傾斜角は導波光7
の出射角度θに等しく形成されている。21は光の焦点f
である。また第9図(b)に示した導波光7はコリメー
トされた平行光である。
ここで、回折格子を構成する酸化チタン(TiO2)の厚
み、フレネルレンズの焦点距離f及び口径Dについてさ
らに詳述すると、光ピックアップヘッドの対物レンズと
してフレネルレンズを用いる場合には開口数NA〜0.5と
しなければならない。このレンズの実質的な開口数は、
回折格子の開口数で決まる。いま、第9図(b)に図示
のように回折格子のx方向の開口長をLx,y方向の開口長
をLyとする。回折格子による出射光が基板1表面とθの
角をなす方向へ出射させるとき、フレネルレンズ22へ入
射する光線束の面積はLx cosθ×Lyである。例えば、本
実施例のようにθ=30度,f=2mmとすると、 Lx=2.30mm,Ly=1.15mm とする必要がある。このとき、フレネルレンズの口径D
は全光束をカバーするために である必要がある。
また、グレーティングカップラ3′から出射する光の
振幅はx軸方向にexp(−αx)の依存性をもって出射
する。ここでαを放射損失係数とよぶ。開口数を確保す
るためにはαLx1という条件が必要である。上記の例
の場合、 αの値は、基板1,光導波路2,グレーティングカップラ
3′の屈折率と厚みで決まる。上記のように、屈折率ns
=2.177のLiNbO3,光導波路2の屈折率N=2.187,グレー
ティングカップラの装荷層材料として屈折率ng=2.4のT
iO2を用いたとき、α〜0.4とするためには、TiO2の厚み
を約30nmとすればよい。
再び、第9図(a),(b)に示す構成の光集積回路
の説明に戻り、各光学系のパラメータについて検討す
る。
ここで、光源(この図では省略)のレーザ光の波長を
λ,光導波路2の実効屈折率をN,基板1の屈折率をns,
等間隔直線形状のグレーティングカップラ3′の格子間
隔をΛとする。
グレーティングカップラ3′によって出射させられた
光の入射方向と、基板端面の研磨面23の法線方向となす
角度をφとすると、 ns sinφ>1 ……(22) のとき全反射が起こる。本件実施例の場合、ns=2.177,
φ=30(度)なので全反射が起こる範囲式(22)に含ま
れている。
次にフレネルレンズ22の焦点距離をfとし、フレネル
レンズの中心を原点として第9図(b)のような座標系
をとる。フレネルレンズの形状式は、 で与えられる。このフレネルレンズは光軸に関し軸対称
であるから、収差の最低次数は3次である。3次の波面
収差関数は、例えばMeierの文献、J.Opt.Sco.Amer.,Vo
l.55,No.8(1965)の987頁から992頁において論じられ
ているように次式となる。
ただし、x=rcosθ,y=rsinθとして極座標で表示し
た。またλ′は実際の光源の波長である。
本実施例の場合、5次以上の収差を十分小さいとして
無視し、マレシャル条件を満たすΔn,Δλ,δの許容上
限値を求める。すなわち、|Δn|,|Δλ|,|δ|の上限
値は次式となる。
前述した従来技術の値と(25)とを比較すると、本実
施例の上限値となる式(25)は従来の集光作用を有する
グレーティングカップラより大幅に緩和されている。ま
た、従来の集光バルクレンズを用いたハイブリッド型集
光グレーティングカップラに対しては、|Δn|では若干
劣るものの、|δ|,|Δλ|に関しては改善されてい
る。式(25)の|Δλ|が許容されているならば、波長
λ=0.78(λm)の半導体レーザを用いたとき、実際の
波長変動は±4(nm)まで許容されるので、実用可能な
レベルとなる。また、|Δn|に関しても基板として屈折
率ns=2.177のLiNbO3を用い、実効屈折率N=2.187の導
波光7を用いるとき、実際の実効屈折率変動は0.0035で
あり、これは熱拡散や成膜など通常のプロセスでも十分
制御できるので問題はない。
〔実施例4〕 第10図は本発明の第4の実施例を示す平面図、第11図
は側面図で、同図においてこの実施例に係る光ヘッド
は、誘電体またはガラス等の光学基板1の表面に形成さ
れた上記基板より屈折率の大な光導波路2とこの光導波
路2にレーザ光を注入する半導体レーザLDと、上記光導
波路2上に不等間隔曲線群の回折格子により形成され、
上記半導体レーザの出射光を上記光導波路2に導く入射
用グレーティングカップラ43と収差補正用の回折格子6
から成るコリメート手段と、上記光導波路2上に形成さ
れた等間隔直線群のグレーティングカップラ3′と同心
円群の回折格子から成るフレネルレンズ22の組により構
成され、上記光導波路2中を伝播してきたレーザ光(光
の進行方向を矢印で表示)を光導波路2外部の基板内に
出射角度θで出射しその端面23で全反射させ情報記録面
であるディスク(ここでは図示していないが、第4図の
15を参照されたい)上の一点に光束を集光させるフレネ
ルレンズ22と、フレネルレンズ22により光導波路2に導
かれたディスクからの反射光を、反射光の中心光軸を通
り光導波路2に垂直な平面に対して2対のほぼ対称な4
光束と成るよう4分割し集光するビームスプリッタ24a,
24dと、ビームスプリッタにより4分割さた情報記録面
(ディスク)からの反射光をそれぞれ受光して電気信号
に変換するホトダイオードから成る光検知器25,25′
と、集光グレーティングカップラとビームスプリッタの
間に形成され、表面弾性波によりレーザ光を偏向させる
ための表面弾性波発生用電極12とで構成される。なお、
ビームスプリッタ24a,24bを構成する回折格子は光の進
行方向に従ってその間隔が密となっている。また、基板
1,光検知器25,25′,半導体レーザLDなどは、例えばア
ルミニュウムなどの金属ステージ26上に載置される。
次に上記構成に基づく光ヘッドの動作について説明す
る。まず半導体レーザLDからのレーザ光は入射用クレー
ティングカップラ43及び収差補正用の回折格子6から成
るコリメート手段により光導波路2に導かれるとともに
平行光に変換される。ここで、入射用グレーティングカ
ップラ43と収差補正用グレーティング6の設計手法につ
いて述べる。上記した2つの回折格子を透過型のホログ
ラムと考え、LDの発散光を平行光に変換するための位相
伝達関数をそれぞれの回折格子について算出する。次
に、上記した位相伝達関数の波長依存性を調べ、波長変
化による回折角の変化を、それぞれの回折格子で相殺す
るように再度、それぞれの回折格子について位相伝達関
数を決定する。
次に、上記コリメートされたレーザ光は光導波路2を
伝播して等間隔直線群のグレーティングカップラ3′に
より光導波路2外の基板1内に出射角度θ(この場合30
度)で入射し、基板端面23で全反射し、再度光導波路2
に入射し、これを透過してフレネルレンズ22により、光
束は図示されていないディスク上の一点に集光される。
上記半導体レーザLDで発光されたレーザ光は、ビーム
スプリッタ24a,24bを通過する際、フレネルレンズ22の
方向に伝播する場合にはブラッグ回折条件を満たさずビ
ームスプリッタ24a,24bにより回折されない。光ディス
ク上に集光したレーザ光は信号ピットの有無に応じて散
乱または反射される。ディスクにより反射されたレーザ
光(光路を示す矢印がこれより逆向きとなる)は上記直
線等間隔のグレーティングカップラ3′により再び光導
波路2内に導かれる。この導かれたレーザ光はビームス
プリッタ24a,24bにより上記レーザ光の進行方向の中心
光軸を通り光導波路2に垂直な平面に対して2対のほぼ
対称な4光束となるよう4分割され、この4分割された
レーザ光は基板1内にそれぞれ所定の角度で出射し、収
束レーザ光27a,27bとなってその端面28から出射しそれ
ぞれ4分割光検知器25,25′に送り出され、この光検知
器25,25′において電気信号に変換される。なお、ビー
ムスプリッタ24a,24bから基板1に出射される反射光の
出射角度は、それを構成する回折格子のピッチを所定値
に設定すれば一義的に設定できるものであり、また収束
レーザ光27の収束点つまり焦点は、回折格子の曲率を設
定すれば一義的に設定できる。
表面弾性波を用いた光偏向器12は、本質的なものでは
ないが、印加する音波の周波数を変化させることで、光
導波路内を透過する導波光を容易に偏向することがで
き、光路位置決めの微調整に有効である。
第12図,第13図及び第14図は上記光検知器25,25′を
それぞれ4分割フォトダイオード25FA,25FB,25′FA,2
5′FB,25TA,25TB,25′TA,25′TBで構成した場合の、受
光器25,25′面上の集光スポット29F,29′F,29T,29′T
とグレーティングカップラ3′を出射したレーザ光の焦
点位置との関係を示したものである。つまりレーザ光の
焦点が光ディスク15の面上にあるかどうか、いわゆるフ
ォーカシングエラー信号検出の原理を示したものであ
る。第12図は合焦点の場合、第13図は光ディスク15が焦
点の前にある場合、そして第14図は光ディスク15が焦点
の後にある場合である。光ディスク15面上の記録情報
は、各フォトダイオード25FA,25FB,25′FA,25′FB,25T
A,25TB,25′TA,25TB′の出力をそれぞれPFA,PFB,PFA′,
PFB′,PTA,PTB,PTA′,PTB′とすると、その和PA+PB+P
A′+PB′+PTA+PTB+PTA′+PTB′により読み出せ
る。集光グレーティングカップラを出射したレーザ光の
焦点がディスク15の面上にあるかどうかのフォーカスエ
ラー信号は(PFA+PFB′)−(PFB+PFA′)により得ら
れる。また、トラッキングエラー信号は(PTA+PTB)−
(PTA′+PTB′)により得られる。このように、4分割
したフォトダイオードA,Bにおける集光スポット29F,29
T,29′F,29′Tの結像点が受光面上を移動することを利
用して、焦点誤差検出信号,トラッキング誤差検出信号
が得られる。
次に本発明の光ヘッドにおけるビームスプリッタ24の
作製法について具体的に説明する。ビームスプリッタ24
は上記光導波路2上に不等間隔曲線群の回折格子を形成
したものであるが、この回折格子の形状方程式は、平面
波と上記光検知器25,25′に収束する球面波のホログラ
ムとして得られる。すなわち、座標軸x,yを第10図に示
したようにとれば1対のビームスプリッタ24aはy軸に
対して対称なので、x≦0におけるビームスプリッタの
形状方程式のみを示せば である。ここでNは光導波路2の実効屈折率,nは基板1
の屈折率,mはそれぞれの曲線を示す整数で、本実施例に
係る式(26)ではx=y=0の点を通る曲線がm=0と
なるようこの式を導出した。またfは焦点距離、λ
レーザ光の真空中での波長、θとψはそれぞれレーザ光
の収束点と原点とを結ぶ直線x−y平面となす角および
この直線をx−y平面に射影した直線がy軸となす角で
ある。式(26)で表される曲線群よりなる回折格子は、
前述のとおり電子線描画装置を用いてパターニングし、
公知のエッチング技術により作製した。この実施例で
は、TiO2からなる回折格子で、平均格子間隔(ピッチ)
3μm、ビームスプリッタの長さL=1.6mmの1対のビ
ームスプリッタ24aを作製した。結像点が異なるビーム
スプリッタ24bの作製も同様である。なお、ビームスプ
リッタ24a,24bを構成する回折格子を形成するに際し、
電子線描画装置を用いてレジスト上にパターニングする
場合、一曲線の描画において電子線の照射量を段階的に
変化させ、これを略周期的に繰り返して全曲線を描画す
れば、各曲線の断面形状を鋸歯状に形成できる。このよ
うにパターニングしたレジストを用いてエッチングすれ
ば、その断面形状が鋸歯状の式(31)で表される曲線群
よりなる回折格子が得られる。
フォーカシングエラー信号の検出原理を示す第12,13,
14図からわかるように、フレネルレンズ22または対物レ
ンズ14の焦点上にディスクがない場合、このフレネルレ
ンズ22または対物レンズ14を介して再び光導波路2に入
射されたディスクからの反射光は平行光ではない。しか
し本発明の光ヘッドのビームスプリッタは、光導波路2
の面内でレーザ光を分割・集光する従来のコプレーナタ
イプの素子としてではなく、光導波路2外に4分割した
レーザ光を収束させる構成であるため受容角が大きく、
平行光でないレーザ光が入射した場合においてもブラッ
グ回折条件が満たされ有効に作用する。なお、その他の
製造プロセスについては実施例1と同様に行った。
〔実施例5〕 本第5の実施例では、実施例1で述べた集積光ヘッド
において、光導波路2の作製方法として光学損傷のしき
い値が高く、光偏向効率が高いプロトン交換光導波路を
用いた光集積回路に関するものである。
以下、上記のプロトン交換光導波路の作製方法を詳細
に説明する。
xcutのLiNbO3結晶ウェーハの一面を使用レーザ光波長
λの1/10程度まで光学研磨する。なお、上記結晶基板の
遷移金属不純物濃度はできるかぎり小さいことが望まし
い。光学損傷しきい値は、基板内の遷移金属濃度たとえ
ば鉄(Fe)の濃度が1ppm程度の基板に対するものであ
り、現在市販されている高純度のLiNbO3基板では、Feの
濃度は0.05ppm程度であり、前記高純度LiNbO3基板を用
いれば光学損傷のしきい値は、約1桁上がることを確認
している。
基板は光学研磨後、トリクレン,イソプロピルアルコ
ール,エタノール,純水中で超音波洗浄を行い、次いで
窒素ブローして乾燥させた。
次に上記基板に対しプロトン交換処理を行ったイオン
交換は石英製の容器内へ入れて行った。プロトン交換源
の弱酸としては、安息香酸をはじめとするカルボン酸
と、ピロリン酸等のリン酸がある。本発明においては安
息香酸と安息香酸リチウムの混合物を用いた。前記光導
波路内のLi+とH+の置換率xは安息香酸と安息香酸リチ
ウムの混合比Mと深い関係がある。ここでMは次式で定
義される。
検討の結果xは、プロトン交換温度,プロトン交換時
間によらずMのみに依存することを確認した。前記最適
なxの範囲0.4<x<0.55とするためには、MをxcutLiN
bO3基板を用いるときには、Mを2.5とすればよいことが
わかった。そこで本実施例では石英容器中へ安息香酸リ
チウムを4.802g,安息香酸を178.605g入れて十分混合
し、245℃で5時間熱処理した。熱処理後、石英容器中
から取り出した基板をエタノール及び純粋で超音波洗浄
した。得られた光導波路の光学特性を調べるため、ルチ
ルプリズムで波長λ=633nmのHe−Neレーザ光を光導波
路内のy方向へ伝搬させたところ、光導波路は単一モー
ドであり、導波光の実効屈折率は、2.2642であった。ま
た光伝搬損失を通常の2プリズム法で調べた結果1dB/cm
という良好な値を得た。光学損傷のしきい値はHe−Neレ
ーザ光で750W/cm3という良好な値であった。
次に、前記プロトン交換処理を施した基板上に表面弾
性波励振用のくし形電極を作製した。本実施例のxcutLt
NbO3のZ方向伝搬の表面弾性波伝搬速度は3500m/sであ
り、中心周波数f0が300MHzとなるように、電極のピッチ
を2.9μmとした。f0=300MHzのときの偏向角は約30mra
dである。上記電極長L=2.8mmで対数Nは8である。
得られた光偏向器の特性を調べるため、ネットワーク
アナライザを用いて放射コンダクタンスを測定し、実効
的な電気機械結合係数Kを測定し、プロトン交換処理を
行わないバルク基板上に作製したものと比較した。測定
の結果、実効的なKの値は本実施例のプロトン交換光導
波路上に作製した表面弾性波励振用電極の場合、バルク
基板上に作製したものの約70%であり大きな劣化は見ら
れなかった。参考のため、本実施例の条件で作製したプ
ロトン交換光導波路上に、z方向以外の方向へ伝搬する
表面弾性波の励振用電極を作製して同様の方法で実効的
なkの値を測定したところy方向伝搬のものはkの値が
小さいことがわかった。
〔実施例6〕 第15〜18図は本発明の第6の実施例を示す。ここで、
前述したように本発明における、半導体レーザ光を光導
波路内に入射させるためのグレーティングカップラとし
ては、光導波路上に形成した導波路形グレーティングが
用いられる。グレーティングカップラの構成材料として
は、TiO2,SiO2,Si−Nなどの誘電体を用いることができ
るほか、光導波路自体を溝加工してもよい。その断面形
状は、一般的には第15図に示すような矩形でも良いがこ
の場合、第15図における格子間隔Λに対するグレーティ
ングの幅Λaとグレーティングのない領域の幅Λbの比
すなわちΛa/Λbが1からずれた場合、半導体レーザ光
の光導波路に対する入射結合効率が低下するという問題
がある。これを解決する方法として、第16図に示したよ
うにグレーティングカップラの断面形状をブレーズ化す
る方法がある。ブレーズ化とは、グレーティングの断面
形状をほぼ三角形にすることであり、最も好ましい三角
形は直角三角形である。直角三角形の光導波路面となす
角度をブレーズ角αBAとしたときαBAは(27)式を満た
す角度であることが望ましい。
NcosαBA=ns(sinA0sinαBA+cosA0cosαBA) ……(27) αBA:グレーティングカップラのブレーズ角 A0:グレーティングカップラへのレーザ光の入射角 N :光導波路の実効屈折率 ns:光集積回路基板の屈折率 ここでΛとA0の関係は(28)式で表され、Λと半導体
レーザ光の波長λ(0)を定めることによりA0が定ま
り、(27)式よりαBAが定まる。αBAの具体例 としては、Λ=3μm,λ(0)=0.78μm,N=2.209,ns
=2.2の場合約14度となる。ブレーズ化グレーティング
カップラは一般的には、イオンミリング技術を行い、イ
オンを光集積回路形成用基板に対して斜めから入射させ
ることにより形成することができる。ブレーズ化グレー
ティングの作成誤差は、イオンミリング技術におけるイ
オンの入射角に依存するが、αBAが(27)式を完全に満
たさなくても、その効果は発揮される。例えば矩形断面
のグレーティングカップラの入射結合効果を1とした場
合、フレーズ化すると入射効率は2倍以上となり、仮り
にαBAの誤差が±10%あってもその入射効率に与える影
響は約10%程度低下するだけである。
以上述べた光導波路への入射用グレーティングカップ
ラのブレーズ化の効果は、光導波路から基板内に回折ま
たは出射させるためのグレーティングカップラに対して
も同様にみられる。第17図は、断面形状が矩形のグレー
ティングカップラであるが、これを第18図に示すように
ブレーズ化することにより、基板への回折出射の効率が
飛躍的に向上する。この時の最適なブレーズ角α′
BAは、(29)式で与えられる。
NcosαBA′=ns(sinα0sinαBA′+cosα0cosαBA′) ……(29) α0:グレーティングカップラからのレーザ光の出射角あ
るいは回折角 グレーティングカップラの格子間隔Λ′とαの関係
は(30)式で表され、Λ′と半導体レーザ光の波長λ
(0)を定めることによりαBA′が定まる。
一般的に、先に述べたΛとΛ′は等しく、よってαBA
とαBA′は等しくなる。断面形状が矩形のグレーティン
グカップラの場合、光導波光の伝搬ベクトルと回折光の
伝搬ベクトルそれにグレーティングカップラの格子ベク
トルの関係がBragg条件を完全に満たすことができない
ために、高次の回折光(±2次以上)が生じ、結果的に
効率の高いグレーティングカップラとはならない。これ
に対してグレーティングカップラの断面形状をブレーズ
化することにより、一般的にBragg条件近傍での回折の
みがおこり、高次の回折光の発生が抑えられて、グレー
ティングカップラの効率は約2倍高くなる。αBA′の値
は、一般的には14度程度が適正であるが、先に述べたα
BAの場合と同様加工精度が±2度程度ばらついた場合に
もその効果はあまり低下しない。以上述べた様にグレー
ティングカップラをブレーズ化することにより、光導波
路への入出射結合効率を飛躍的に高めることができる。
なおグレーティングカップラのブレーズ化は、本願特許
請求の範囲1〜7の収差補正用グレーティングに対する
悪影響はない。
〔実施例7〕 第19図は本発明の第7の実施例を示し、光集積回路と
従来の光素子であるバルクタイプの光学素子を組み合わ
せて構成した光ヘッドの光学系を示したものである。第
19図(a)は光学系を側面から見た図、、(b)は正面
から見た図である。第19図の光学系において、4は半導
体レーザからなる光源、31は半導体レーザから出た光を
コリメートするための集光レンズ、37′はモニタ用光検
出器、30は光導波路2上に形成したグレーティングカッ
プラ3,3′SAW光偏向器12収差補正グレーティング6,6′
より構成される本発明の光集積回路、32は偏光ビームス
プリッタ、33はλ/4板、14はレーザ光を微小スポット光
に絞り込むための絞り込みレンズ、35は光ディスクの面
ぶれ等に対して、光ディスクと対物レンズの距離が常に
一定に保持されるように対物レンズを上下動させるため
のボイスコイル、15は光ディスクである。光ディスクか
らの反射光はλ/4板を再び通り、その偏向方向が変えら
れ偏光ビームスプリッタで反射されて、凸レンズで集光
された後、ウェッジと呼ばれる三角プリズム36に導かれ
る。三角プリズム36で光は2分割されかつ方向を変えら
れ37の4分割光検出器に導かれる。光ディスクのトラッ
キングサーボのためのサーボ信号は37−1と37−2の和
と37−3,37−4の和との差から、フォーカシングサーボ
のためのサーボ信号は、37−1と37−4の和と37−2,37
−3の和との差から、ディスクの情報を取り出す再生信
号は、37−1,37−2,37−3,37−4の和から得ることがで
きる。この光ヘッドは、SAW光偏向器12でトラッキング
方向の光偏向を行うことができるため、ミクロトラッキ
ング速度が速い(ミクロシーク時間が短い)という特徴
を有する。また戻り光を光導波路に戻さないため、光利
用効率が高いという特徴を有する。
〔実施例8〕 第20図は本発明の第8の実施例を示し、第19図同様本
発明の光集積回路と従来の光素子であるバルクタイプの
光学素子を組み合わせて構成した光ヘッドの光学系を示
したものである。第20図(a)は光学系を側面から見た
図、(b)は正面から見た図である。第19図に示した光
ヘッドに対して第20図の光ヘッドは、光路変更用のガラ
スブロック(プリズム)24と絞り込みレンズ14およびボ
イスコイル35を他の光学系から分離した点が異なる。第
19図に示した光ヘッドは、マクロシークを行う場合、半
導体レーザを含むヘッド光学系全体を移動させる必要が
あったが、第20図に示したヘッドはガラスブロックと絞
り込みレンズおよびボイスコイルのみをコースフクチェ
ータ38に組み込んで動かすだけでマスクロシークができ
るようにした点に特徴がある。この結果、ヘッドの可動
部が小形,軽量となり、マクロシークの速度を向上させ
ることができる。結果として本ヘッドは、SAW光偏向器
と、ヘッド可動の小形,軽量化により、マクロシーク,
ミクロシーク時間を同時に短縮できるため、高速アクセ
ス光ヘッドとして有効な構成である。
〔実施例9〕 第21図は本発明の第9の実施例を示し、第20図の光ヘ
ッドを改良したものである。第21図(a)は光学系を側
面からみた図、(b)は正面から見た図である。第20図
のヘッドと異なる点では、光集積回路基板1の底面に切
りかけを設けた点であり、光ディスクからの戻り光をグ
レーティングカップラで入射させずに反射させて、該切
りかけから基板1の外に出して、光検出器で受ける点に
ある。グレーティングカップラでは、1/4λ板33がある
ため出射光と入射光の偏光方向が異なる。偏向方向が異
なった場合には、光導波路の実効屈折率Nが異なるた
め、戻り光はグレーティングカップラで結合されずに基
板内に全反射される。この方式は偏光方向の違いによる
グレーティングカップラの結合効率の差を利用したもの
であり、第20図の方式に比較して偏向ビームスプリッタ
が不要となる特徴を有する。
〔実施例10〕 第22図は本発明の第10の実施例を示し、光磁気ディス
ク対応の光ヘッドを示したものである。本光ヘッドでは
戻り光の光路を行きと変化させることにより、グレーテ
ィングカップラにおいて戻り光が入射しないようにし
て、基板切りかけより光を出射させることを特徴として
いる。行きと戻りの光路の違いは例えば6′の収差補正
グレーティングの傾斜角を変化させたり、立ち上げプリ
ズムの角度を調整することに生じさせることができる。
グレーティングカップラ3′で反射した光は、39の1/2
λ板に入射して偏向方向を回転させた後、レンズ35で収
束光にして、偏光分離膜40を有した光検出器42にてTE,T
M偏光光毎にその光強度が検出される。フォーカスサー
ボ信号,トラッキングサーボ信号それに光ディスクピッ
ト信号は、4分割光検出器41,41分の和および/または
差信号より取り出すことができる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の収差補正グレーティング
を設けることにより、光の波長変動に伴う、グレーティ
ングカップラの入出射結合効率の低下及び色収差などの
収差を防止でき、よってマルチモードの半導体レーザを
光源として用いた場合でも、特性変動の少ない光集積回
路を形成することができる。また、光利用効率が高く、
光学損傷のしきい値が高く、光偏向効率が高く、高速ア
クセスが可能で、しかもフォーカシングサーボ及びトラ
ッキングサーボ機構が有効に作用する範囲が広い光学式
ヘッド装置が得られる効果がある。さらに、本発明によ
る光集積回路は光ディスク装置用光ヘッドやレーザビー
ムプリンタ用光ヘッドをはじめ各種オプトエレクトロニ
クス部品に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る光集積回路の一実施例を示す構成
図、第2,3図は本発明の光集積回路に用いる収差補正グ
レーティングの断面図、第4図は本発明の第1実施例を
示す光ディスク装置用光ヘッドの斜視図、第5図は本発
明の光集積回路の製造プロセス図、第6〜8図は本発明
の第2実施例を示し、第6図は集光素子をハイブリッド
一体化した光集積回路の斜視図、第7図は実施例の説明
に用いる直線直交座標系を示す斜視図、第8図は光偏向
器による光の偏向効果を表す斜視図、第9図は本発明の
第3実施例を示し、グレーティングカップラとフレネル
レンズを組合せた光集積回路であり、(a)はその断面
図、(b)は平面図、第10〜14図は本発明の第4実施例
を示す光ディスク装置用光ヘッドを示し、第10図は光集
積回路の平面図、第11図は同じく側面図、第12〜14図は
光ディスクの焦点誤差信号の検出原理を示し、第12図は
光ディスクが合焦点にある場合、第13図は光ディスクが
焦点の前、第14図は光ディスクが焦点の後にある場合を
示す平面図、第15〜18図は本発明の第6実施例を示し、
第15図は格子形状が矩形の入射用グレーティングカップ
ラの断面図、第16図は格子形状をブレーズ化した入射用
グレーティングカップラの断面図、第17図は格子形状が
矩形の出射用グレーティングカップラの断面図、第18図
は格子形状をブレーズ化した出射用グレーティングカッ
プラの断面図、第19図は本発明の第7実施例を示し、光
集積回路とバルクタイプの光学素子を組合せて構成した
光ヘッドの光学系であり、(a)はその側面図、(b)
は平面図、第20図は本発明の第8実施例を示し、光ディ
スクの情報を検出する対物レンズの部分を分離した光ヘ
ッドの光学系を示し、(a)はその側面図、(b)は平
面図、第21図は本発明の第9実施例を示し、光ディスク
からの反射光を再び光集積回路に戻すタイプの光ヘッド
光学系を示し、(a)はその側面図、(b)は平面図、
第22図は本発明の第10実施例を示し、光磁気ディスク装
置に用いる光ヘッドの光学系を示す側面図である。 1……基板、2……光導波路、 3,3′……グレーティングカップラ、 4……半導体レーザ、 5,5′……ガラスブロック、 6,6′……収差補正グレーティング、 7……導波光、8……基板、 9……SiO2、10……反射膜、 11……コリメートレンズ、12……光偏向器、 13……ガラスブロック、14……対物レンズ、 15……光ディスク、 16……集光ビームスプリッタ、 17,17′……ホトダイオード、 18……バッファ層、19……レジスト、 20……電子ビーム、21……焦点、 22……フレネルレンズ、23……端面、 24……集光ビームスプリッタ、 25,25′……光検出器、26……金属ステージ、 27……信号光、28……入射側端面、 29……反射光スポット、30……光集積回路、 31……集光レンズ、 32……偏光ビームスプリッタ、 33……λ/4板、34……立上げミラー、 35……ボイスコイル、36……三角プリズム、 37……4分割光検出器、37′……モニタ用光検出器、 38……コースアクチェータ、 39……1/2λ板、40……偏光分離膜、 41,41′……4分割光検出器、 42……光検出器、 43……グレーティングカップラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 顕知 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 福島 貴子 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 芝 正孝 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 有本 昭 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザを光源とし、半導体レーザの
    出射光を光導波路に入射させる光集積回路において、 ブレーズ化されたレーザ光入射用グレーティングカップ
    ラのブレーズ角が下式を満たす角度であることを特徴と
    する光集積回路。 N cos αBA=ns(sin A0sin αBA+cos A0 cos αBA) αBA:レーザ光入射用グレーティングカップラのブレー
    ズ角 A0:グレーティングカップラへのレーザ光の入射角 N:光導波路の実効屈折率 ns:光集積回路基板の屈折率
  2. 【請求項2】半導体レーザ光を光源とし、光導波路内に
    導波されたレーザ光をグレーティングカップラにより出
    射させる光集積回路において、 ブレーズ化されたレーザ光の出射用グレーティングカッ
    プラのブレーズ角が下式を満たす角度であることを特徴
    とする光集積回路。 N cos αBA′=ns(sin α0sin αBA′+cos α0 cos αBA′) αBA′:レーザ光入射用グレーティングカップラのブレ
    ーズ角 α0:グレーティングカップラへのレーザ光の入射角 N:光導波路の実効屈折率 ns:光集積回路基板の屈折率
  3. 【請求項3】光源として半導体レーザ、半導体レーザか
    らの放射光を平行光に変換するコリメータレンズ、音響
    光学効果を有する誘電体基板上に形成した光導波路、該
    光導波路に光を入射させるためのグレーティングカップ
    ラ、光導波路上に形成した表面弾性波を利用した光偏向
    器、偏向光を光導波路から出射させるためのグレーティ
    ングカップラ、半導体レーザ光源の波長変動を補正する
    ための収差補正グレーティング、光ディスク上に光を集
    光するフォーカシング機構を備えたレンズを有する光学
    装置において、 前記光ディスクからの反射光を基板底面に形成した切欠
    き部を介して検出する光検出器を備えたことを特徴とす
    る光学装置。
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