JP2725447B2 - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents

ゴルフボールの製造方法

Info

Publication number
JP2725447B2
JP2725447B2 JP2200756A JP20075690A JP2725447B2 JP 2725447 B2 JP2725447 B2 JP 2725447B2 JP 2200756 A JP2200756 A JP 2200756A JP 20075690 A JP20075690 A JP 20075690A JP 2725447 B2 JP2725447 B2 JP 2725447B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
golf ball
master
layer
post
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2200756A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0484978A (ja
Inventor
敬介 井原
重明 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BURIJISUTON SUHOOTSU KK
Original Assignee
BURIJISUTON SUHOOTSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BURIJISUTON SUHOOTSU KK filed Critical BURIJISUTON SUHOOTSU KK
Priority to JP2200756A priority Critical patent/JP2725447B2/ja
Priority to US07/735,220 priority patent/US5225133A/en
Publication of JPH0484978A publication Critical patent/JPH0484978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2725447B2 publication Critical patent/JP2725447B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D1/00Electroforming
    • C25D1/10Moulds; Masks; Masterforms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はゴルフボールの製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来、ゴルフボールの製造方法としては、ワンピース
ゴルフボールの場合は、金型キャビティ内に所要の成形
材料を供給して成形する方法が、またツーピースゴルフ
ボール等の多層ゴルフボールや糸巻きゴルフボールの場
合は、金型キャビティ内中央部に予め作製したコアを挿
入し、キャビティ面とコアとの隙間にカバー用成形材料
を供給して成形する方法が広く採用されており、このよ
うに金型キャビティ内にゴルフボール用成形材料を供給
して、キャビティの表面形状を転写したゴルフボールを
製造することが行なわれている。
この方法でゴルフボールを成形する場合、その成形に
用いる金型としては精密鋳造法及び押圧により作製した
ものが主に採用されている。
この精密鋳造法は、まず第14図に示すように、黄銅等
からなる雄型原型マスターaを作製し、次いでこの雄型
原型マスターaから第15図に示すようなシリコーンゴム
反転型bを作製し、更にこの反転型bから第16図に示す
ような石膏型cを作製し、最後にこの石膏型cから第17
図に示すようなベリリウム銅や合金工具鋼製等のゴルフ
ボール用金型dを得るというものである。一方、押圧法
は、予備成形型のディンプル用凸部のない半球状凹部に
ディンプル状くぼみを付けた超硬金属製の原型マスター
を高圧で圧入し、塑性変形領域でディンプル形状を転写
して金型を得る方法で、亜鉛系合金やステンレス鋼等の
金型を得るものである。
しかしながら、従来の精密鋳造や押圧によるゴルフボ
ール用金型はいずれも精度の点で十分満足されるもので
はなかった。
即ち、ゴルフボール用金型の精度は金型の真球度と同
一金型内におけるディンプル精度(マスターからの転写
精度)とが重要であるが、精密鋳造法では鋳造の際の冷
却時のヒケのために真球度は悪く、また鋳型を製作する
ためのマスターからの反転の回数の多さなどから、同一
マスターから得られる金型のディンプルは大巾に寸法が
ずれ、しかもこの寸法のずれはまちまちで、1個内の金
型や金型間でもディンプル寸法のバラツキは大きいもの
であった。一方、押圧法で得られる金型は、上述したよ
うに金属の塑性変形を利用して製作するものであるが、
マスターを離した際の応力緩和に起因する素材面の戻り
が必ず生ずるため、マスターのディンプル形状に忠実な
形を得ることは基本的に困難であり、従ってディンプル
精度は不十分なものであった。更に、真球度の面でも、
マスターを抜く際のアンダーカットのため、金型PL面で
の真円度は不十分なものであった。
これに対し、電鋳法によりゴルフボール用金型を得る
方法も試みられており、これは黄銅等により原型マスタ
ーを製作し、これに電鋳を施した後、原型マスターを溶
解し、上記電鋳層からなる金型を得るもので、この電鋳
金型は精度的には非常に優れたものであるが、この方法
は、多数個取りのゴルフボール用金型を製作する場合に
おいては同一形状の原型マスターが複数個必要となる
上、電鋳金型を作製した後に、この電鋳金型の後加工用
基準面等の後加工補助部や、パーティング面,ピン穴,
ランナー,ゲート,スピュー等、成形に必要な補助部を
全て加工するため、製品コストが非常に高くなるという
問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ディンプ
ル等の形状を正確に転写し得、真球度の高いゴルフボー
ルを簡単かつ安価に製造できるゴルフボールの製造方法
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、金型キャビティ
内にゴルフボール用成形材料を供給し、上記キャビティ
の表面形状を転写したゴルフボールを製造する方法にお
いて、上記金型として、パーティング面、ピン穴、ラン
ナー、ゲート、スピュー等の成形補助部又は後加工用基
準面等の後加工補助部が設けられた雌型基準金型に、硬
質芯材上に弾性非金属性の型取り材の薄層を形成した雄
型複製マスターを作製し、更にこの複製マスターから作
製した電鋳型を使用したものである。
〔作 用〕
本発明によれば、上述した電鋳金型を使用するので、
そのキャビティの表面形状を正確に転写し得ると共に、
真球度も高いので、ロットによるばらつきのない安定し
た品質のゴルフボールを確実に、しかも安価に製造する
ことができる。即ち、この金型は、雌型基準金型から弾
性を有する非金属性型取り材を用いて雄型複製マスター
を作製し、更にこのマスターから電鋳型を製作するよう
にしたので、この基準金型をもとにして複数個の複製マ
スターを得ることができ、それ故単一の基準金型から実
質的に複数個の金型を製造し得ると共に、複製マスター
の形成には弾性のある型取り材を用いているために、基
準金型の摩耗、損傷等もなく、基準金型を繰り返して使
用することができる。しかも、この基準金型から得られ
る複製マスターも弾性を有する非金属の型取り材を用い
ているため基準金型の内面を精度よく転写できる上、基
準金型から離型する時に型取り材の弾性力によって容易
に抜き出すことができるので、アンダーカットの問題も
なく、またこの時、転写したディンプル形状が損なわれ
ることもないので、ディンプル精度も真球度も高く、非
常に高精度であり、従ってこれから得られる電鋳型(ゴ
ルフボール用金型)も非常に精度が高く、このためゴル
フボールの精度も高くなる。
その上、本発明では、上記複製マスターを得る場合、
その内部に硬質の芯材を埋設し、この芯材上に弾性を有
する非金属性型取り材の薄層が形成されるものであるか
ら、型取り材がディンプルを確実に再現する上、型取り
材が補強されて、真球度がいっそう高くなるものであ
る。この場合、上記非金属性取り材の薄層の厚さについ
ては、0.1〜5mmとすることが好適である。
また、本発明によれば、予め後加工用基準面等の後加
工補助部や、パーティング面,ピン穴,ランナー,ゲー
ト,スピュー等、成形に必要な成形補助部分の加工を施
した基準電鋳型から弾性非金属性取り材を用いて複製マ
スターを作製し、これからゴルフボール製造用金型であ
る電鋳型を製作できるので、従来のような、電鋳型を作
製した後に後加工を行なう手間を簡略化し得、特に後加
工の困難な部分の加工を省略できるので、金型の製作コ
ストが低減し、このためゴルフボールの製造コストを低
減することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例につき第1図乃至第13図を参
照して更に詳しく説明する。
本発明に係るゴルフボールの製造方法は、金型を用い
た成形法を採用するものであり、一般にワンピースボー
ルの場合は金型キャビティ内に成形材料を供給し、また
多層構造のソリッドボールや糸巻きボールの場合は予め
作製したコアをキャビティ内の中央部に入れ、コアとキ
ャビティ表面との間の空隙に成形材料(カバー材料)を
供給し、成形することにより、表面に上記キャビティの
表面形状が転写されたゴルフボールを得るものである。
この場合、成形材料としては公知のものが使用でき、
また成形条件も通常の条件が採用される。
ここで、本発明に係るゴルフボールの製造方法に用い
られる金型は、上述したように、予め成形に必要な成形
補助部や後加工補助部を加工した雌型基準金型から弾性
非金属性型取り材を用いて雄型複製マスターを作製し、
次いでこの複製マスターから電鋳型として作製されるも
のである。この場合、前記雌型基準金型は、黄銅等の金
属を用いて公知の方法で得られたゴルフボール用の雄型
原型マスターに電鋳を施して電鋳層を形成し、その外周
部を裏打ち材で補強した後、雄型マスターを溶解するこ
とにより作製することが好適である。
第1図は本発明方法に用いられる金型の一例を示すも
ので、このような金型1を作るには、まず第2図に示す
ようなゴルフボール用の雄型原型マスター2の表面に、
第3図に示すように電鋳層3を形成する。この電鋳はス
ルファミン酸ニッケルめっき浴等を用いて公知の方法で
行なうことができるが、電鋳層3は厚さ0.3mm以上、特
に3〜8mm程度とすることが好ましい。この場合、電鋳
層3を形成したマスター2は、その後クロム酸溶液など
のマスター2を溶解できる溶液により溶解するものであ
るから、電鋳層3はこのマスター2を溶解する溶液に対
して不溶なものを選定する必要がある。
次に、電鋳層3にパーティング面,ピン穴,ランナ
ー,ゲート,スピュー等の所望の成形補助部や後加工基
準面等の後加工補助部を旋盤,フライス盤,放電加工機
等で加工し、次いで原型マスター2を溶解することによ
り、第4図に示すように、ピン穴5,スピュー面6等を有
する雌型基準電鋳型4を得る。なお7は裏打ち材であ
る。この場合、上記加工は原型マスター溶解後に行なっ
てもよい。
このようにして得られた雌型基準金型4は、次にその
内部に弾性非金属性型取り材を充填し、複製マスターを
作製する。この場合、弾性非金属性型取り材としては、
加硫ゴム類、特にシリコーンゴム硬化物が好適に用いら
れる。ここで、複製マスターは、型取り材に硬質芯材を
埋設し、この硬質芯材上に上記型取り材の薄層を形成し
たものが用いられる。
即ち、上記型取り材のみからなる複製マスターから得
られる金型は従来法による金型よりも精度が良く、特に
ディンプルの反転精度は従来法の金型より大巾に改良さ
れるものであるが、特に型取り材としてゴム類を用いた
場合、得られる複製マスターに対し電鋳を施す場合の電
着時の内部応力、外周加工時の発熱や応力、金型製作工
程での温度差による熱膨張・収縮等に起因する変形によ
り、金型の真球性の改良度が若干阻害される場合があ
る。そこで、複製マスターについては、金属等の硬質芯
材を用い、その上に基準金型内表面を転写する型取り材
層を薄く、好ましくは0.1〜5mm程度に形成することによ
り、複製マスターが補強されて強度が増し、型取り材層
の変形を微小なものに抑えることができるので、真球性
の大巾に向上した金型を得ることができる。
このような芯材入りの複製マスターを得る方法として
は、例えば第5図に示すように基準金型4に、必要に応
じてガイドリング8及び当て板9を取り付け、型4内に
型取り材を必要量充填した後、ボディー10の先端面に突
設された半球状芯材11を押し込む方法が好適に採用でき
る。この場合、芯材11の直径は型4の内径より小さく形
成され、好ましくは型4の内表面から0.1〜5mm程度離間
して、この厚さの型取り材層12が形成されるようにする
ことが好ましい。また、ボディー10は、第6図に示すよ
うに半球状芯材11の外縁部周囲に図中上下方向に沿って
多数の貫通孔13を形成し、型4内の余分の型取り材をこ
れら貫通孔13に流出させるようにすることが好適であ
る。このようにして、芯材11を押し込んだ後は、型取り
材がシリコーンゴム等のゴム類の場合は常法により加
硫、硬化させる。
次いで、芯材11と基準金型4とに一体に密着した型取
り材層12を基準金型4から離型することにより、第7図
に示したような複製マスター14を得るものであるが、本
発明においてはこのような複製マスター14の製造におい
て、基準金型4を損傷することがないので、この型4を
繰り返し使用して同様の複製マスターを得ることがで
き、従ってこれら複数の複製マスターから以下の方法に
より複数のゴルフボール用金型を製造できる。
このようにして形成した複製マスター14は、第8図に
示すように、まずその型取り材層12の表面を導電化す
る。導電化方法としては特に制限されず、銀鏡反応によ
る方法、無電解めっき法、真空蒸着法等、非導電体表面
を導電化する公知の方法が採用される。次いで、表面に
導電化膜15を形成した後は、電鋳を行ない、好ましくは
厚さ0.3mm以上、特に3〜8mmの電鋳膜16を形成する。こ
の場合、電鋳層の種類に制限はなく、図示したように単
一電鋳層としても、或いは後述するように多層電鋳層と
してもよいが、多層電鋳層とする場合は下層に内部応力
の小さい電鋳層を形成し、その上に別の電鋳層を形成す
る方法が好適に採用される。なお、下層としては、例え
ばスルファミン酸ニッケル−コバルト合金めっき層、上
層としてはスルファミン酸ニッケルめっき層等とするこ
とができるが、勿論これに制限されるものではない。
上記電鋳後は、必要に応じて外周加工を行ない、また
ベリリウム銅等の金属製インサート部材17を取り付けた
り、複雑な形状部分18に金属接着剤を充填して補強する
こともできる。更に、電鋳膜16及びインサート部材17上
に上記と同様の電鋳法により、ニッケル,コバルト,ニ
ッケル−コバルト合金等の外側金属層19を形成すること
ができる。
こうして得られた第2次電鋳型20を複製マスター14か
ら離型し、更に必要に応じてその外周部やパーティング
ラインを切削加工して、第1図に示すようなゴルフボー
ル製造用金型1を得る。
以上は雌型基準金型に成形に必要な成形補助部を予め
全て加工してからゴルフボール製造用金型を作製した例
であるが、本発明に適用されるゴルフボール用金型の作
製方法においては、基準金型に対する成形補助部の加工
は1ヵ所以上あればよい。
第9図は後加工補助部の加工として後加工用基準面22
を形成した基準金型21の例で、このような基準金型21を
用いてゴルフボール用金型を作製する方法を第10図乃至
第13図によって説明する。なお第9図の基準金型21は、
後加工基準面22の加工を行なった他は第2図乃至第4図
について説明した方法と同様の方法で作製したものであ
る。また、第10図乃至第13図において、上述した第1図
乃至第8図と同一構成部品については同一の参照符号を
付してその説明を省略する。
第10図において、基準金型21内に、第5図の場合と同
様、弾性非金属性型取り材を必要量充填した後、ボディ
ー10上に載荷された硬質芯材11を押し込んで型取り材層
12を形成する。なお、ボディー10は第6図のボディー10
と同様に多数の貫通孔13を有するものである。
次に型取り材層12を硬化させ、第11図に示すような複
製マスター23を得る。引き続きこのマスター23の型取り
材層12を、第12図に示すように、導電化処理して導電化
膜15を形成した後、電鋳層16を形成する。次いで、イン
サート部材17を取り付け、外側電鋳層19を形成する。こ
の場合形成された電鋳層は2層であるが、この多層型電
鋳層の形成法は第8図について説明した通りである。次
に、得られた第2次電鋳型24の外周部を加工し、第13図
に示したような第二次電鋳型25が得られるから、更にこ
の金型25に必要な成形補助部分を加工してゴルフボール
製造用金型とする。
以上のような金型を用いてゴルフボールを製造するこ
とにより、ディンプル等の形状を正確に転写した真球度
の高いゴルフボールを簡単かつ安価に得ることができ
る。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明す
る。
〔実験例1〕 まず、第2図に示したように黄銅でゴルフボール用雄
型原型マスター2を製作し、次いで第3図に示すよう
に、この黄銅マスター2上にニッケル電鋳を施し、厚さ
5mm以上のニッケル電鋳膜3を形成した。その後、第4
図に示すようにこのニッケル電鋳膜3の外周部を裏打ち
材7によって補強する外周加工を行なった後、後加工基
準面(第9図の22参照),パーティング面,ピン穴5,ラ
ンナー,ゲート及びスピュー6の各部分を加工し、次い
で上記黄銅マスター2をクロム酸溶液で溶解して基準金
型4を作製した。
次に第5図に示すように、基準金型4に当て板9をネ
ジ止めした後、この中に、充分脱泡させたシリコーンゴ
ム(トーレシリコーン社製 SH 9555PTV)を流し込み、
更にボディー10にガイドリング8を取付け、ボディー10
の先端面に突設された直径38.7mmの半球状芯材11を、こ
のシリコーンゴムが充填された基準金型4内に押し込
み、これにより型4内の余分なシリコーンゴムをボディ
ー10の貫通孔から流し出した。次いで全体を35℃の恒温
槽に24時間入れてシリコーンゴムを硬化させた後、基準
金型4から芯材11とボディー10とに密着硬化したシリコ
ーンゴム硬化層12を離型した。なおこのシリコーンゴム
硬化層12の厚さは2mmであった。
このようにして作製した第7図に示す複製マスター14
の表面を第8図に示すように銀鏡反応によって表面導電
化処理を施し、金属銀薄層15を形成した後、ニッケル−
コバルト合金めっき浴(スルファミン酸浴)を用いて電
鋳を行ない、約3mmのNi−Co電鋳層16を形成した。次い
でこのNi−Co電鋳層16の外周部を切削加工し、更に反対
の形状を有する合金工具製金属インサートコマ17を切削
加工で製作した後、Ni−Co電鋳層16と金属インサートコ
マ17とをエポキシ系金属接着剤を用いて接着した。なお
複雑な形状部分、即ちNi−Co電鋳層16が完全に埋まりき
らない部分18には前記金属接着剤を充填した。更に所定
の寸法になるように、外周部分にニッケル−コバルト電
鋳を約1mm施した。
最後に、上記電鋳層の外周部分を加工した後、上記複
製マスター14から離型し、更に外周部分を切削加工で仕
上げて第1図に示すようなゴルフボール用金型1を完成
した。
以上のようにして得られた金型は、電鋳金型の後加工
を簡略化したのみならず、金型の寸法や精度の面でも優
れ、第1表に示したような精度が得られた。
次にこのゴルフボール製造用金型キャビティにコアを
供給し、150℃で射出成形したところ、バリを生じるこ
ともなく、またディンプル形状も正確で、キャビティの
内面形状を正確に再現したツーピースゴルフボールが得
られた。
〔実験例2〕 後加工補助部として後加工用基準面の加工だけ行なっ
た他は実験例1と同じ基準電鋳型の製作方法に従って第
9図に示すような内径42.7mmの基準金型20を作製した。
次に第10図に示すように、この基準金型20内に十分脱
泡させたシリコーンゴム(トーレシリコーン社製SH9555
RTV)を流し込んだ後、実験例1のシリコーンゴム硬化
層の形成方法と同様にして2mm厚のシリコーンゴム硬化
層12を形成した。
このようにして作製した第11図に示す複製マスター22
の表面を第12図に示すように銀鏡反応によって表面導電
化処理を施し、金属銀薄層15を形成した後、ニッケル−
コバルト合金めっき浴(スルファミン酸浴)を用いて電
鋳を行ない、約2mmのNi−Co電鋳層16を形成し、金属イ
ンサート部材17を取り付け、更にスルファミン酸ニッケ
ルめっき浴を用いて所定の寸法までNi電鋳層19を形成し
た。なお、この電鋳の間に電鋳層の余分な部分の切削加
工を繰返し、所定の寸法に電鋳層19が形成されるように
した。
最後に、上記Ni電鋳層19の外周部を、後加工基準面
(第9図の22)を基準にして加工した後、上記複製マス
ター22から離型し、第二次電鋳型24を得、更にその外周
部及びパーティングラインを切削加工して第13図に示す
ようなピン穴のない電鋳金型25を作製した。
この金型25も実験例1で作製したゴルフボール用金型
とほぼ同様の寸法精度を有していた。
次にこうして作製した電鋳金型25にピン穴を加工して
ゴルフボール製造用金型とし、この金型を用いて実験例
1と同様にしてワンピースゴルフボールを製造したとこ
ろ、アンダーカットを生じることもなく、またディンプ
ル形状も正確で、キャビティの内面形状を忠実に再現し
たワンピースゴルフボールが得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ディンプル等
の形状の損傷もない精度の高いゴルフボール用金型を1
個の基準金型を介して複数個製作することができる上、
本発明に従って予め後加工に必要な成形補助部や後加工
補助部を加工した基準金型を用いて製作したゴルフボー
ル用金型は後加工を簡略化乃至は容易化できるので、ゴ
ルフボール用金型、従ってゴルフボールのコスト低下を
計ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に用いるゴルフボール用金型の一
例を示す断面図、第2図乃至第8図は同ゴルフボール製
造用金型を製作するための工程を説明するもので、第2
図はゴルフボール用金型の原型マスターの正面図、第3
図は原型マスターに電鋳を行なった状態の一部断面正面
図、第4図は基準金型の断面図、第5図は基準金型にボ
ディに突設した芯材を挿入した状態の一部断面正面図、
第6図は第5図V−V線に沿ったボディの断面図、第7
図は同基準金型から作製された複製マスターの断面図、
第8図は同複製マスターに電鋳を施した状態の一部断面
正面図を示し、第9図乃至第13図は本発明の実施に用い
るゴルフボール用金型の他の例を製作するための工程を
示すもので、第9図は基準金型の断面図、第10図は同基
準金型にボディに突設した芯材を挿入した状態の一部断
面正面図、第11図は同基準金型から作製された複製マス
ターの断面図、第12図は同複製マスターに電鋳を施した
状態の一部断面正面図、第13図は同工程で作製されたゴ
ルフボール製造用金型の断面図を示し、第14図乃至第17
図は従来の精密鋳造法によるゴルフボール製造用金型の
製作工程を説明するもので、第14図は原型マスターの正
面図、第15図はシリコーンゴム反転型の断面図、第16図
は石膏型の正面図、第17図はゴルフボール用金型の断面
図を示す。 1……ゴルフボール製造用金型、4,20……雌型基準金
型、5……ピン穴、6……スピュー面、10……ボディ、
11……芯材、12……型取り材層、14,23……複製マスタ
ー、22……後加工基準面、24……電鋳型。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型キャビティ内にゴルフボール用成形材
    料を供給し、上記キャビティの表面形状を転写したゴル
    フボールを製造する方法において、上記金型として、パ
    ーティング面、ピン穴、ランナー、ゲート、スピュー等
    の成形補助部又は後加工用基準面等の後加工補助部が設
    けられた雌型基準金型に、硬質芯材上に弾性非金属性の
    型取り材の薄層を形成した雄型複製マスターを作製し、
    更にこの複製マスターから作製した電鋳型を使用したこ
    とを特徴とするゴルフボールの製造方法。
JP2200756A 1990-07-26 1990-07-26 ゴルフボールの製造方法 Expired - Fee Related JP2725447B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2200756A JP2725447B2 (ja) 1990-07-26 1990-07-26 ゴルフボールの製造方法
US07/735,220 US5225133A (en) 1990-07-26 1991-07-24 Method for manufacturing a golf ball mold

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2200756A JP2725447B2 (ja) 1990-07-26 1990-07-26 ゴルフボールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0484978A JPH0484978A (ja) 1992-03-18
JP2725447B2 true JP2725447B2 (ja) 1998-03-11

Family

ID=16429657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2200756A Expired - Fee Related JP2725447B2 (ja) 1990-07-26 1990-07-26 ゴルフボールの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5225133A (ja)
JP (1) JP2725447B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2665714B2 (ja) * 1992-06-08 1997-10-22 住友ゴム工業株式会社 ゴルフボール用金型のマスターの製造方法
US5720676A (en) * 1995-07-25 1998-02-24 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JPH09299511A (ja) * 1996-05-13 1997-11-25 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール及びその製造方法
JP3649902B2 (ja) * 1998-04-08 2005-05-18 松下電器産業株式会社 ドームカバーの製造方法
JP2000000330A (ja) * 1998-06-15 2000-01-07 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボールの製造方法
US6171091B1 (en) 1999-05-12 2001-01-09 Callaway Golf Company Replaceable mold cavities and mold cavity inserts
JP4796226B2 (ja) 1999-11-18 2011-10-19 キャラウェイ・ゴルフ・カンパニ ゴルフボール用型
US6290890B1 (en) * 1999-12-01 2001-09-18 Peter B. Karesa Method for fabricating thermoformed plastic laminate articles
US6800234B2 (en) * 2001-11-09 2004-10-05 3M Innovative Properties Company Method for making a molded polymeric article
TW583863B (en) * 2002-09-13 2004-04-11 Quanta Comp Inc Multiple transmitting apparatus for mobile phone
US20110132564A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Merrill Gary B Investment casting utilizing flexible wax pattern tool
US8550941B2 (en) 2010-12-02 2013-10-08 Nike, Inc. Systems and methods for evaluating a golf ball design
US8550940B2 (en) 2010-12-02 2013-10-08 Nike, Inc. Systems and methods for evaluating a golf ball design
TWI712482B (zh) * 2017-01-25 2020-12-11 荷蘭商耐克創新有限合夥公司 模具、對製品進行成型的方法及將熱成型材料形成為模具的方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1544929A (en) * 1922-12-01 1925-07-07 Doehler Die Casting Co Method of casting
US2388776A (en) * 1942-01-10 1945-11-13 Us Rubber Co Method of making molds
US3188370A (en) * 1960-11-14 1965-06-08 Andrew A Halacsy Method of incapsulating an object
US3548050A (en) * 1967-04-28 1970-12-15 Delta Pattern & Model Co Method of making resin faced metal molding dies
US3565978A (en) * 1967-09-11 1971-02-23 Xerox Corp Replication of surface deformation images
USRE28826E (en) * 1974-01-30 1976-05-25 Method of constructing mold for forming plastic foam
US4213238A (en) * 1979-02-26 1980-07-22 The Mead Corporation Method of forming a lead to an electrode on a charge plate
JPS5974289A (ja) * 1982-10-20 1984-04-26 Hamasawa Kogyo:Kk 電鋳用母型の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0484978A (ja) 1992-03-18
US5225133A (en) 1993-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2725447B2 (ja) ゴルフボールの製造方法
US6171091B1 (en) Replaceable mold cavities and mold cavity inserts
US3846533A (en) Improvements in the manufacture of molds for footwear
JP5599274B2 (ja) ゴルフボール成形用金型およびこの金型を用いて製造されるゴルフボール
JPS62144908A (ja) フレネルレンズ成形型の製造方法
TWI811339B (zh) 柔輪之製造方法及柔輪單元之製造方法,以及齒輪
JPH066294B2 (ja) 成形型の製造法
EP1351797B1 (en) Method for fabricating a plastic optic element injection mold
JPH0142358B2 (ja)
JPH0948027A (ja) ゴルフボール用金型の製造方法
JPS6150157B2 (ja)
CN217912462U (zh) 一种防止薄壁金属件脱模时变形的模具
JP2803384B2 (ja) ゴルフボールの製造方法及びゴルフボール用金型
JP2783987B2 (ja) 成形型及びその製造方法
JPH0138876B2 (ja)
JP2783986B2 (ja) 成形型及びその製造方法
JPH06128788A (ja) 精密電鋳金型
JP3912748B2 (ja) 精密成形用金型の製造方法
JPH0732369A (ja) 樹脂型の製造方法
TW565496B (en) Method and structure for forming a quick mold
JPH04131211A (ja) プラスチックレンズの製造方法および製造用型
JPS5836063B2 (ja) ノズル成形用金型の製造方法
JPS6148594B2 (ja)
JP2009190312A (ja) 樹脂成形品の製造方法及び成形型並びに外観部材
US20100102478A1 (en) Method of fabricating bath-models for nickel shells

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091205

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees