JP2714908B2 - コンクリート構造物の保護膜とその形成方法 - Google Patents

コンクリート構造物の保護膜とその形成方法

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JP2714908B2
JP2714908B2 JP4124035A JP12403592A JP2714908B2 JP 2714908 B2 JP2714908 B2 JP 2714908B2 JP 4124035 A JP4124035 A JP 4124035A JP 12403592 A JP12403592 A JP 12403592A JP 2714908 B2 JP2714908 B2 JP 2714908B2
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昇 栗原
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株式会社ダイトー
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート構造物の
コンクリートや内部の鉄筋を保護する保護膜とその形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物は、通常外側に型枠
を組んで内部に補強用の鉄筋を配置した後、型枠内にコ
ンクリートを流し込んで製造される。コンクリートは、
圧縮荷重や曲げ荷重には強いが、天候による温度差、雨
水、海水等に対する強度は不充分で、特に湾岸や海中構
築物の場合に耐久性の低下が著しい。この原因はコンク
リートの多孔性にあり、表面からの水分がここから浸透
して内部の鉄筋を腐食させるのである。一方、コンクリ
ートはアルカリ性であるから、本来であれば鉄筋の酸化
腐食は抑制されるはずであるが、コンクリート内に水分
が浸透すると空気中の炭酸ガスがコンクリートを中和さ
せるため、この抑制効果は大幅に低下する。また、寒冷
地にあっては、コンクリートに浸透した水分が凍結して
コンクリートを損傷させる原因となっており、さらに湾
岸や海中構造物にあっては、天候以外にも潮風、波しぶ
き、海水の影響を受けるので、これらが腐食を一層促進
させている。
【0003】これを防止するため特公昭63−1296
8号では、型枠の内側にFRP等のシートを貼り付けて
からコンクリートを流し込み、固化したコンクリートの
表面に耐食性の保護膜を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の保護膜
は、平板のFRPシートが使用されているので、構造物
の曲面を被覆した場合に復元力で保護膜が剥れるおそれ
があり、予め曲面に合わせたシートをその都度形成する
のは効率が悪くコスト高になる。また、特開平2−30
7706号及び特開平3−161301号では、かなり
軟質のFRPを使用しているが、それでも対応できる曲
面には限界があり、さらにFRP自体のコストもばかに
ならない。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、柔軟性があってコンクリートと
の密着力もさらに向上するコンクリート構造物の保護膜
とその形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の保護膜は、不織布の外面に接着剤でフィ
ルムシートを貼り付け、不織布の内面に接着剤で砂を貼
り付けている。また、請求項2の保護膜形成方法では、
前記保護膜のフィルムシート側を型枠の内側に仮止め
し、保護膜の砂の層側にコンクリートを充填し、コンク
リートの固化後に型枠を外している。
【0007】
【作用】保護膜の外側にフィルムシートを用いたことに
よって水の浸透が防止されると共に印刷等で表面を装飾
することができ、また保護膜の主材料は不織布であるか
ら柔軟性が発揮される。請求項2の方法で形成された保
護膜は、内側の砂の層がコンクリート表面に食いついて
しっかりと密着する。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係る保護膜1の斜視図で、こ
の保護膜1は、不織布2の片面に接着剤3aでフィルム
シート4を貼り付け、不織布2の反対面に接着剤3bで
砂5を貼り付けて形成されている。不織布2は、FRP
に比べるとはるかに柔軟性を有し、また外力に対する緩
衝作用も備えている。外側のフィルムシート4は、コン
クリートへの浸水を阻止するもので、印刷等のより種々
の装飾を施すことが可能である。保護膜1は、予め所定
長さのシート状に形成すると共に砂混じりの接着剤3b
側に剥し易いフィルム等(図示省略)を貼りつけ、重ね
たり巻いたりして運搬可能にしておくのが望ましい。
【0009】次に図2(A),(B)に基づいてコンク
リート保護膜の施工順序を説明する。コンクリートの打
設にあたっては、まず木製の型枠6,7をボックス形状
に組み合わせてコンクリートの受容部を形成する。次に
前述の保護膜1を所定長さに切断し、砂5側に前述のフ
ィルムがある場合はこれを剥がし、図2(A)に示すよ
うに接着剤8で型枠6,7の内側に仮止めする。続いて
型枠6,7の内部にコンクリート9を充填して固化さ
せ、所定時間養生させる。この間に砂5の凹凸層がコン
クリート表面に漆くい作用で食いつくので、保護膜1と
コンクリート9がしっかりと密着する。最後に型枠6,
7を外すとコンクリート側の固着力が型枠側より強いの
で、図2(B)に示すように保護膜1がコンクリート表
面に残る。
【0010】尚、本発明の保護膜及び形成方法は、上記
ボックス形状の構造物に限らず、円柱等曲面のあるコン
クリート構造物に適用可能である。
【0011】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、柔
軟性のある保護膜が得られるのでコンクリートの曲面に
対応できると共に運搬保管も容易であり、また砂の層に
よって保護膜の密着力も向上する。さらに外側のフィル
ムシートに印刷を施すことにより、構造物の見栄えも良
くなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保護膜の斜視図である。
【図2】保護膜形成方法の施工状態図である。
【符号の説明】
1 保護膜 2 不織布 3a,3b 接着剤 4 フィルムシート 5 砂 6,7 型枠 9 コンクリート

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布2の外面に接着剤3aでフィルムシ
    ート4を貼り付け、不織布2の内面に接着剤3bで砂5
    を貼り付けたことを特徴とするコンクリート構造物の保
    護膜。
  2. 【請求項2】前記保護膜1のフィルムシート4側を型枠
    6,7の内側に仮止めし、保護膜1の砂5の層側にコン
    クリート9を充填し、コンクリートの固化後に型枠6,
    7を外すことを特徴とするコンクリート構造物の保護膜
    形成方法。
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JPS5720885A (en) * 1980-07-15 1982-02-03 Fujitsu Ltd Pattern input device
JP2836085B2 (ja) * 1989-02-28 1998-12-14 大日本印刷株式会社 化粧コンクリート板の製造方法

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特公 昭57−20885

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