JP2707908B2 - 偏向コイルの製造方法 - Google Patents

偏向コイルの製造方法

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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受像機やデ
ィスプレイ装置に装着される偏向ヨークの偏向コイルの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン受像機のハイビジョ
ンテレビ化や高精細度ディスプレイ装置の出現によっ
て、これら装置の陰極線管の画面の色ずれ即ちコンバー
ジェンス等の規格がますます厳しいものになっており、
これに伴い、偏向磁界のますますの精密な制御が望まれ
る。
【0003】図10には一般的な偏向ヨークに使用される
鞍型偏向コイルの一例が示されている。この鞍型偏向コ
イル9は図9に示されるように絶縁層4が施された導線
(リッツ線を含む)からなる捲線11の外周に接着剤を塗
布し、この捲線11を鍔3を有する金型2を利用してコイ
ル巻溝5内で巻回する。この捲線11の巻回に際し、この
捲線11は束ねられないばらばらの単線のまま1本〜数本
づつ自動捲線機で巻回され、これによって偏向コイルが
形成される。次いで、この巻回されたコイルに通電し、
絶縁層4の外側に塗布された接着剤を加熱溶融して捲線
相互を接着し、このコイルを金型2から離型して偏向コ
イルが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、捲線11
を巻くときに張力の方向が変化する等によって、図9に
示すように、捲線11はずれて片寄って巻かれたり、捲線
11の順番が入れ替わったりして、設計指示通りに巻くこ
とができないという問題が生じ、しかも量産される各偏
向コイル9の捲線11の片寄りの状態も個々の製品毎にば
らつきを生じ、偏向磁界を精度よく制御することができ
ないという問題があった。また、量産される製品がばら
つくので、歩留り低下を生ずるという問題もあり、この
従来の捲線方式ではコスト的に対応できないという問題
がある。この従来方式でもコイル巻き溝幅をどんどん狭
くして行けば捲線11のずれや片寄り等は少なくなって設
計指示に近づくことはできるが、この場合、インダクタ
ンスLと抵抗Rとの比L/Rは小さくなり、コイル性能
が低下するという問題がある。
【0005】また、捲線11を巻回後、このコイルに通電
し、捲線11に塗布された接着剤を加熱溶融しているの
で、コイルと金型2の底面とは接着剤によって接着され
るため、コイルを金型から離型する際に、コイルにスト
レスが加わり、コイルの形状寸法の変化により寸法精度
がさらに悪化するという問題があった。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、偏向コイルのコイル
導線がずれたり片寄ったりして巻かれることがなく、か
つ、離型性のよい偏向コイルの製造方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明の偏向コイルの製造方法は導体線を巻回して偏向コ
イルを形成する巻枠型のコイル巻き溝の底面側に複数の
空気吸引孔を間隔を介して配列形成しておき、偏向コイ
ルのコイル巻き時には、コイル巻き溝幅とほぼ同幅の多
心平行導線を前記コイル巻き溝に挿入しながら空気吸引
孔から真空吸引してコイル巻き溝に挿入する多心平行導
線を溝底面に吸着固定して第1層のコイル導線と成し、
次に、第1層のコイル導線の上側に接着剤を介して多心
平行導線をコイル巻き溝に巻いて行って第1層のコイル
導線の上側に第2層のコイル導線を積層し、同様にして
下層のコイル導線の上側に上層のコイル導線を積層して
積層接着コイル導線の偏向コイルを形成することを特徴
として構成されている。
【0008】
【作用】巻枠型のコイル巻き溝幅とほぼ同幅の多心平行
導線をコイル巻き溝の底面に挿入しながら空気吸引孔に
より真空吸引し、第1層のコイル導線を形成する。これ
により、第1層のコイル導線はコイル巻き溝の底面に正
確に吸着固定する。次いで、この第1層のコイル導線上
に接着剤を塗布しながら多心平行導線を巻いて第2層の
コイル導線を形成し、同様にして順次積層して積層接着
導線の偏向コイルを形成する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一の
名称部分には同一符号を付し、その詳細な重複説明は省
略する。図1には本実施例に係わる偏向コイルのコイル
巻き作業の主要部構成の説明図が示されている。本実施
例における特徴的なことは偏向コイルを形成する巻枠型
(この実施例では金型)のコイル巻き溝の底面側に複数
の空気吸引孔を設け、コイル巻き溝幅とほぼ同幅の多心
平行導線を溝底面に真空吸着固定して第1層のコイル導
線を形成する構成としたことである。
【0010】図3〜図5には本実施例のコイル巻線とし
て使用する多心平行導線の各種例が示されている。これ
ら多心平行導線15は銅やアルミニウム等の導体の表面に
絶縁層4を被覆した導体線8(リッツ線,角線を含む)
を用いて各種形態に形成されるもので、図3は平行に並
べた複数の導体線8の下半分の空間に接着剤6を塗布し
て導体線8を接着して多心平行導線15としたものであ
る。図4のものは樹脂シート7の片面に接着剤6を塗布
したシート7を形成し、このシート7の接着面側に平行
に並べた導体線8を接着したものである。また、図5の
ものは導体線8の外周全面に接着剤6を一様に塗布し、
この導体線8を平行に並べて隣合った導体線8を互いに
接着したものである。これらの各多心平行導線15の幅は
図6に示す巻枠型17のコイル巻き溝5の幅とほぼ同幅と
なるようにしてある。
【0011】図6には本実施例の多心平行導線15を巻回
して偏向コイルを形成する巻枠型の斜視説明図が示され
ている。この巻枠型17の基台26上には間隔Eを介して左
右一対の鍔3が上方に向かって突設され、前記多心平行
導線15を用いて偏向コイルを形成する巻枠型17のコイル
巻き溝が形成されている。このコイル巻き溝5の底面19
には複数の空気吸引孔13が間隔を介して配列形成されて
いる。なお、この実施例ではこのコイル巻き溝5の幅の
間隔Eは3mm幅に設定され多心平行導線15の幅は2.8 mm
に設定されている。この空気吸引孔13は図1に示される
ように側壁24を介して例えば複数の群13A,13Bに区分
され、この実施例では空気吸引孔13Aの群は空気導通孔
18Aと導通され、空気吸引孔13Bの群は空気導通孔18B
に接続されている。これら空気導通孔18A,18Bはそれ
ぞれ開閉弁(図示せず)を介して真空ポンプに接続され
ている。
【0012】次に、この巻枠型17を用いて偏向コイルの
コイル巻き作業を順を追って説明する。なお、この多心
平行導線15のコイル巻き作業開始の際には、空気吸引孔
13A内の空気は常圧の状態にする。この状態で、前記巻
枠型17のコイル巻き溝5の底面19上にはノズル16に導か
れてコイル巻き幅Eとほぼ同幅の前記多心平行導線15が
コイル巻き溝5の左側から挿入される。この多心平行導
線15は加圧片14で加圧されながら右側に巻き進まれ、こ
の多心平行導線15が空気吸引孔13Aの群の最後の吸引孔
に達すると多心平行導線15が空気吸引孔13Aの群全てを
塞ぐので、この時点で空気吸引孔13Aの群内の空気は空
気導通孔18Aを介して真空吸引され、前記多心平行導線
15はコイル巻き溝5の底面19に吸引固定される。続い
て、多心平行導線15を側壁25から右にさらに巻き進み、
多心平行導線15が空気吸引孔13B群の最後の孔に達する
と、空気吸引孔13B群内の空気は空気導通孔18Bを介し
て真空吸引され、この部分の多心平行導線15がコイル巻
き溝5に吸引固定される。同様にして、多心平行導線15
を巻き進めることにより第1層のコイル導線20が形成さ
れる。次いで、この第1層のコイル導線20の上には図2
に示されるように多心平行導線15を沿わして、第1層の
コイル導線20と多心平行導線15との間に接着剤ノズル23
から接着剤6が塗布され、加圧片14で加圧されながら多
心平行導線15が巻き進められる。この多心平行導線15が
第1層のコイル導線20上を巻き終わると第1層のコイル
導線20上に第2層のコイル導線21が積層される。同様に
して、下層のコイル導線の上側に上層のコイル導線を積
層して、図7に示されるような積層接着導線の偏向コイ
ルが形成される。なお、前記接着剤6には赤外線硬化型
やホットメルトタイプの接着剤あるいは粘着力があり硬
化しない接着剤等、任意のものが用いられる。また、場
合によっては接着剤付きの多心平行導線を用いてもよ
い。
【0013】本実施例によれば、巻枠型17のコイル巻き
溝5幅とほぼ同幅の多心平行導線15をコイル巻き溝5に
巻回する構成としたので導体線8がずれて片寄って巻か
れたり、巻線の順番が入れ替わったりすることなく、設
計指示通りに正確に巻回することができる。なお、接着
剤付き多心平行導線の場合には、コイル巻き溝底面側に
離型剤塗布等の処理を行っても等価になる。
【0014】また、第1層のコイル導線20の下側とコイ
ル巻き溝5の底面19とは真空吸着によって固定され、接
着剤が介在することがないので、コイルの型離れが非常
に良く、型離れの際にコイルに対するストレスが小さい
ため、寸法精度の良好なコイルを形成することができ
る。
【0015】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では多心平行導線15を加圧片14で加圧しながら巻
回したが、加圧片14は省いてもよい。
【0016】また、コイル巻き溝5の底面19に設けられ
た空気吸引孔13は複数の群13A,13B,・・・に区分さ
れ、それに伴って空気導通孔18A,18B,・・・に接続
されているが、例えば、図8に示されるように、各単独
の空気吸引孔13をそれぞれ個別に開閉弁を介して真空ポ
ンプ(図示せず)と直結してもよい。
【0017】さらに、上記実施例では巻枠型を金型によ
って構成したが、この巻枠型の材料は任意であり、例え
ば、プラスチックの型であってもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明は巻枠型のコイル巻き溝とほぼ同
幅の多心平行導線をコイル巻き溝に巻回する構成とした
ので、導体線がずれて片寄って巻かれたり、巻線の順番
が入れ替わったりすることなく、設計指示通りに正確に
巻回した偏向コイルを得ることができる。
【0019】また、第1層のコイル導線はコイル巻き溝
の底面と真空吸着によって吸着固定されているので、コ
イルの型離れが非常に良く、型離れの際にコイルに対す
るストレスが小さいため、寸法精度の良好なコイルを形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係わる偏向コイルのコイル巻き作業
の主要部構成の説明図である。
【図2】同偏向コイルの第2層のコイル導線のコイル巻
き作業の主要部構成の説明図である。
【図3】本実施例に係わる偏向コイルの多心平行導線の
説明図である。
【図4】同偏向コイルの他の多心平行導線の説明図であ
る。
【図5】同偏向コイルの他の多心平行導線の説明図であ
る。
【図6】本実施例に係わる偏向コイルの巻枠型の主要部
構成の斜視説明図である。
【図7】本実施例の製造方法によって作製された偏向コ
イルの説明図である。
【図8】本実施例に係わる偏向コイルの巻枠型の空気吸
引孔の他の区分方式を示す説明図である。
【図9】従来の偏向コイルの巻線金型の主要部構成の説
明図である。
【図10】従来の鞍型偏向コイルの斜視説明図である。
【符号の説明】
4 絶縁層 5 コイル巻き溝 6 接着剤 8 導体線 13 空気吸引孔 15 多心平行導線 17 巻枠型 20 第1層のコイル導線 21 第2層のコイル導線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体線を巻回して偏向コイルを形成する
    巻枠型のコイル巻き溝の底面側に複数の空気吸引孔を間
    隔を介して配列形成しておき、偏向コイルのコイル巻き
    時には、コイル巻き溝幅とほぼ同幅の多心平行導線を前
    記コイル巻き溝に挿入しながら空気吸引孔から真空吸引
    してコイル巻き溝に挿入する多心平行導線を溝底面に吸
    着固定して第1層のコイル導線と成し、次に、第1層の
    コイル導線の上側に接着剤を介して多心平行導線をコイ
    ル巻き溝に巻いて行って第1層のコイル導線の上側に第
    2層のコイル導線を積層し、同様にして下層のコイル導
    線の上側に上層のコイル導線を積層して積層接着コイル
    導線の偏向コイルを形成する偏向コイルの製造方法。
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