JP2700159B2 - 含フッ素ポリアリレート製フィルム - Google Patents

含フッ素ポリアリレート製フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、機能性含フッ素ポリアリレート製フィル
ムに関する。
従来の技術 従来から種々の機能性ポリマー製フィルムが提供され
ているが、なかでも、優れた撥水撥油性、耐薬品性およ
び防汚性等の特性を有する含フッ素ポリマー製フィルム
並びに優れた耐熱性、難燃性、寸法安定性および耐侯性
等の特性を有するポリアリレート製フィルムは汎用され
ている。
しかしながら、含フッ素ポリマーは結晶性を有するこ
とが多いために透明なフィルムが得難いだけでなく、数
十ミクロン以下の薄いフィルムを効率よく製造すること
が困難であるという問題を有し、一方、ポリアリレート
は防湿性や耐水撥水性等の特性を有していないので、フ
ィルムの用途が制限されるという欠点を有している。
発明が解決しようとする課題 この発明は、このような含フッ素ポリマーとポリアリ
レートの欠点を相補すると共に、両者の有する上記の優
れた諸特性を兼有するポリマー製フィルムを提供するた
めになされたものである。
課題を解決するための手段 即ち本発明は、下記の一般式(I)および(II): [式中、Rfはパーフルオロアルケニル基C6F11もしくはC
9F17を示し、XはC(CH3、SO2、O、CH2、COまた
は単結合を示し、Yは水素原子もしくはハロゲン原子を
示す] で表わされる構造単位をモル比1:0〜1:1000で有し、固
有粘度が0.1〜2.0dl/gである含フッ素ポリアリレート製
フィルムに関する。
構造単位(I)は例えば一般式(III): (式中、Rfは前記と同意義である。) で表わされるパーフルオロアルケニルオキシジカルボン
酸ジクロリドと一般式(V): (式中、XおよびYは前記と同意義である。) で表わされるビスフェノール類との縮合反応によって誘
導される。
式(III)で表わされるパーフルオロアルケニルオキ
シジカルボン酸ジクロリドは、例えば特開昭52−89630
号公報に記載されているp−パーフルオロアルケニルオ
キシ安息香酸の製造法に準拠して調製することができ
る。即ち、例えば、5−ヒドロキシイソフタル酸および
ヘキサフルオロプロペンの二量体もしくは三量体を過剰
のアミンの存在下で反応させることによって生成するパ
ーフルオロアルケニルオキシイソフタル酸に、例えば塩
化チオニルを反応させることによって化合物(III)は
高収率で得られる。
また、構造単位(II)は例えば一般式(IV): で表わされる芳香族ジカルボン酸ジクロリド、例えばテ
レフタル酸ジクロリドおよび/またはイソフタル酸ジク
ロリドと上記一般式(V)で表わされるビスフェノール
類との縮合反応によって誘導される。
本発明に係る含フッ素ポリアリレートは構造単位
(I)および(II)がモル比1:0〜1:1000で規則的もし
くは不規則的に配列したポリマー構造を有する。
即ち、該含フッ素ポリアリレートは構造単位(I)と
(II)のモル比が1:0の場合には(I)を繰り返し単位
とする線状ポリマーとなるが、該モル比がそれ以外の上
記範囲内には、式(III)で表わされるパーフルオロア
ルケニルオキシジカルボン酸ジクロリドおよび式(IV)
で表わされる芳香族ジカルボン酸ジクロリドの種類およ
びこれらの成分とビスフェノール類との反応条件等に応
じて(I)と(II)が不規則的に配列したポリマーとな
る。
このような構造を有する含フッ素ポリアリレートの分
子量は通常2000以上である。
上記の構造を有する含フッ素ポリアリレートの製造方
法は特に限定的ではないが、例えば前記の一般式(II
I)で表わされるパーフルオロアルケニルオキシジカル
ボン酸ジクロリド、または該パーフルオロアルケニルオ
キシジカルボン酸ジクロリドおよび一般式(IV)で表わ
される芳香族ジカルボン酸ジクロリドを脱酸剤の存在下
で一般式(V)で表わされるビスフェノール類と反応さ
せる方法が挙げられる。
ビスフェノール類としては次の化合物が例示される。
脱酸剤は縮合反応で生成する塩化水素を中和するため
に使用するもので、アルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属の水酸化物、第三級アミン等が例示されるが、界面
重合法の場合には水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等
のアルカリ金属の水酸化物が好適であり、溶液重合法の
場合にはトリエチルアミンやピリジン等の第三級アミン
が好ましい。
上記の反応は界面重合法によっておこなうのが好まし
く、これによって高重合度の含フッ素ポリアリレートが
得られる。
該界面重合法においては、水に不溶性の有機溶媒、例
えば含ハロゲン溶媒、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒、
ケトン系溶媒等(特にジクロロメタン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン等の含塩素溶媒が好ましい)に前
記のパーフルオロアルケニルオキシイソフタル酸ジクロ
リドまたは該パーフルオロアルケニルオキシイソフタル
酸ジクロリドと前記の芳香族ジカルボン酸ジクロリドと
の混合物を溶解させた溶液を前記の脱酸剤の存在下にお
いてビスフェノール類の水溶液と接触させ、該両溶液の
界面において反応をおこなう。
この界面重合法においては、第四級アンモニウム塩や
界面活性剤等の反応系に存在させて重合度をさらに高め
てもよい。
第四級アンモニウム塩としてはテトラエチルアンモニ
ウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テ
トラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルア
ンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリ
ド、テトラブチルアンモニウムブロミド等が例示され
る。
また、界面活性剤としては各種の中性界面活性剤が使
用できるが、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンパーフルオロアルキルエーテル等が好適であ
る。
上記の様にして製造される含フッ素ポリアリレートの
固有粘度は0.1〜2.0dl/g、好ましくは0.2〜1.5dl/gであ
る(本明細書において、固有粘度とは、1,1,2,2,−テト
ラクロルエタン溶媒中、30.0℃で測定した値を意味す
る)。固有粘度が0.1dl/g以下の場合には、得られるフ
ィルムの機械的強度や耐熱性が低下し、2.0dl/g以上に
なると成膜が困難となる。
本発明による含フッ素ポリアリレート製フィルムの好
適な成膜法としてはキャスティング法および溶融押出法
が挙げられる。
キャスティング法においては、含フッ素ポリアリレー
トを有機溶剤に溶解することによって得られる粘稠なド
ープを(濃度は通常約5〜30重量%である)、夾雑物や
気泡を完全に除去する処理に付した後、バンド式もしく
はドラム式のキャスティングマシンまたはバーコーター
を用いて成膜化する。
含フッ素ポリアリレートの溶解溶剤は特に限定的では
ないが、以下に例示する含ハロゲン溶剤が好適である: 塩化メチレン、クロロホルム、1,1−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,2−トリクロロ
プロパン、1,2,3−トリクロロプロパン、1,1,1,2−テト
ラクロロプロパン、1,1,2,3−テトラクロロプロパン、
1,2,2,3−テトラクロロプロパン、1,1,1−トリクロロ−
2,2,2−トリフルオロエタン、1,1,2−トリクロロ−1,2,
2−トリフルオロエタン、1,2−ジフルオロ−1,1,2,2−
テトラクロロエタン。
溶融押出法においては、前記の含フッ素ポリアリレー
トを260〜350℃で溶融し、該溶融物をT型ダイスから押
出して成膜化する。この場合、ポリマーの分解変質を防
止するために、安定剤、例えば亜リン酸、トリアリール
亜リン酸エステル等を少量添加するのが好ましい。
上記のキャスティング法および溶融押出法のいずれの
方法によっても透明な多機能性フィルムが得られるが、
キャスティング法は、特に薄いフィルム、例えば、膜厚
2〜30μmのフィルムを製造する場合に好適である。
本発明による含フッ素ポリアリレート製フィルムには
熱分解防止剤(例えば、亜リン酸、トリアリール亜リン
酸エステル等)、酸化防止剤(例えば、2,6−ジ−t−
ブチル−4−エチルフェノール、2,2′−メチレン−ビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール等)および
紫外線吸収剤(例えば、ベンゾフェノン、ベンゾトリア
ゾール等)等を適宜配合してフィルムの耐熱性や耐侯性
等をさらに高めてもよい。
また、本発明によるフィルムに他のポリマーを配合す
ることによってその改質を計ってもよい。例えば、ポリ
エステル、フッ素系ポリマーを配合することによってフ
ィルムの機械的特性や表面特性等を改良してもよい。
さらにまた、本発明によるフィルムに防錆剤、界面活
性剤、金属、セラミック等を適宜配合することによって
防錆性、帯電防止性もしくは導電性等を有する各種の複
合フィルムを調製してもよい。
以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例1 パーフルオロノネニルオキシイソフタル酸ジクロリド
32.5gおよびテレフタル酸ジクロリド10.2gをクロロホル
ム1500mlに溶解させた溶液およびビスフェノールAF33.6
gを2当量の水酸化ナトリウム水溶液1500mlに溶解させ
た溶液を臭化テトラブチルアンモニウム0.5gの存在下に
おいて、界面重合法により約25℃で約100分間反応させ
ることによって含フッ素ポリアリレート(固有粘度:0.4
5dl/g)(1)を調製した。
含フッ素ポリアリレート(1)の20%クロロホルム溶
液をバーコーターを用いてガラス支持体上に流延し、溶
媒を蒸発させることによって透明な含フッ素ポリアリレ
ートフィルム(1)を調製した。
該フィルム(1)の物性を表−1に示す。
発明の効果 本発明に係る含フッ素ポリアリレートは従来の含フッ
素ポリマーとポリアリレートの有する優れた諸特性、例
えば撥水撥油性、耐薬品性、防汚性、耐熱性、難燃性お
よび耐侯性等を有すると共に、容易に透明な薄膜(数十
ミクロン以下)にすることができるので、該ポリマーか
ら得られるフィルムは各種の日用品、建築材料、食料
品、医薬品、化学薬品および工業用部品等の包装用フィ
ルムとして汎用できるだけでなく、磁気テープのベース
フィルムや電気電子部品の材料等としても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−16828(JP,A) 特開 昭64−44747(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I)および(II): [式中、Rfはパーフルオロアルケニル基C6F11もしくはC
    9F17を示し、XはC(CF3、SO2、O、CH2、COまた
    は単結合を示し、Yは水素原子もしくはハロゲン原子を
    示す] で表わされる構造単位をモル比1:0〜1:1000で有し、固
    有粘度が0.1〜2.0dl/gである含フッ素ポリアリレート製
    フィルム。
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