JP2682967B2 - 抗日光化粧品組成物およびその使用方法 - Google Patents

抗日光化粧品組成物およびその使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、局部への用途のための
新規な化粧品組成物に関し、より詳しくは紫外線照射に
対する皮膚および／または髪の光保護を意図したもの
（以下、より簡単に抗太陽光組成物と称す）、並びに、
上述の化粧品分野におけるこの組成物の用途に関する。
さらにより正確には、本発明は、化粧品として許容され
る担体中に、少なくとも２つの特定の親油性スクリーン
剤の組合せを有し、該スクリーン剤の１つが他のスクリ
ーン剤に対して可溶化特性を有する抗日光組成物に関す
る。本発明は、さらに、一または二の特定の固体親油性
スクリーン剤を他の特定の液状親油性スクリーン剤によ
って溶解させる方法に関する。
【０００２】
【従来の技術と課題】波長２８０〜４００nmの光照射は
ヒトの表皮を日焼けさせること、およびＵＶ-Ｂ光線の
名で知られる波長２８０〜３２０nmの光線は自然な日焼
けの進展に害となる紅斑および皮膚火傷を引起こすこと
が知られている。したがって、このＵＶ-Ｂ照射は遮蔽
しなくてはならない。
【０００３】また、皮膚の日焼けを引起こす波長３２０
〜４００nmのＵＶ-Ａ光線は、皮膚において、特に敏感
肌もしくは絶えず太陽照射にさらされる皮膚の場合には
不都合な変化を引起こすことも知られている。ＵＶ-Ａ
光線は特に、皮膚の弾性の喪失および皺の出現を引起こ
し、年齢よりも早い老化をもたらす。これらは紅斑反応
の開始を促進するか、または特定の個体においてこの反
応を強調し、光毒性もしくは光アレルギー反応を起こし
さえするであろう。したがって、ＵＶ-Ａ照射を遮蔽す
ることもまた望ましい。
【０００４】現在までに皮膚の光保護（ＵＶ-Ａおよび
／またはＵＶ-Ｂ）を意図した多くの化粧品組成物が提
案されている。
【０００５】特により良好な使用感（柔軟性、緩和性、
適用の簡便さなど）に関連する様々な理由から、現在の
抗日光組成物は通常、有害なＵＶ照射を選択的に吸収す
ることができる、一つ以上の標準的な有機スクリーン剤
を、様々な濃度にて含有する水中油型のエマルションの
形態（すなわち、水性分散連続相と油性分散不連続相と
からなる化粧品として許容される担体である）をとる。
上記スクリーン剤は望ましいプロテクションファクタの
関数として選択されるものである（プロテクションファ
クタ（ＰＦ）は、ＵＶスクリーン剤を用いない場合の紅
斑形成の開始に要する照射時間に対する、ＵＶスクリー
ン剤を用いた場合の紅斑形成の開始に要する照射時間の
比率として数学的に表される）。これらスクリーン剤は
親油性か、逆に親水性かの性質によって、それぞれ最終
組成物の脂肪相か水相のいずれかに分布する。
【０００６】とりわけ有利で現在まで広く用いられてい
るスクリーン剤は、特にMerck社によって“ＥＵＳＯＬ
ＥＸ ６３００”の商品名で市販されている４-メチル
ベンジリデンショウノウからなる。
【０００７】これは、ＵＶ-Ｂ領域において非常に活性
である親油性スクリーン剤であるが、室温にて固体であ
るということが、著しい特色でもあり、不利な点でもあ
る。このために、抗日光化粧品組成物におけるその利用
には、特にこれを適切に溶解する溶媒を見出そうとする
際に、その調剤および使用に関してある程度の制限があ
る。この点については、今のところ通常は、エステル、
より詳細にはＣ12-Ｃ15アルキルベンゾアート（Finetex
社の“ＦＩＮＳＯＬＶＴＮ”）、もしくはトリグリセリ
ド、特にＣ8-Ｃ12脂肪酸トリグリセリド（Huls社の“Ｍ
ＩＧＬＹＯＬ ８１２”）、あるいはまたエタノールの
ようなモノアルコールもしくはポリオール、同様にこれ
らの混合物が利用される。しかしながら、これらは上述
のスクリーン剤に対して可溶化特性を有するが、これら
の生成物には、ＵＶ-ＡもしくはＵＶ-Ｂ照射のいずれの
ＵＶ照射の遮蔽においても事実上活性をもたないという
不利な点がある。
【０００８】しかしながら、思いがけず、また驚くべき
ことに、出願人はオクトクリレン（octocrylene）とも
称される２-エチルヘキシル＝α-シアノ-β,β-ジフェ
ニルアクリラートが、４-メチルベンジリデンショウノ
ウに対して、特に注目すべき溶媒となることを発見し
た。この前記化合物は、実際、オクトクリレンに非常に
高い可溶性を有し、現在まで用いられている他の全ての
溶媒よりも全ての場合において著しく優れており、従っ
て、等量の溶媒を用いてもより多量のスクリーン剤を用
いることが可能となる。オクトクリレンについては、そ
のＵＶ-Ｂ活性によって既知である液状の親油性スクリ
ーン剤であるが、最初に挙げたスクリーン剤そのものに
関する可溶化特性については叙述がない。したがって、
本発明には２重の意義があり、一方では、これまで知ら
れていない、常にそれ自体が有利な溶媒を用いて４-メ
チルベンジリデンショウノウを溶解し、またその一方
で、最終抗日光組成物中に等量のスクリーン剤を用いて
も、この組成物の保護レベルを大幅に向上させることが
できる。さらには、オクトクリレンが、二つの固形親油
性スクリーン剤の特定の混合物、すなわち上記ＵＶ-Ｂ
スクリーン剤（４-メチルベンジリデンショウノウ）と
４-（tert-ブチル）-４'-メトキシジベンゾイルメタン
から成るＵＶ-Ａ領域において活性なスクリーン剤との
混合物に対して比類ない可溶化力を有することが発見さ
れており、これによって有害なＵＶ領域（２８０〜４０
０nm）全域に渡って最大の保護を提供する抗日光製剤を
得ることが可能になる。さらには、これら二つの組成物
は完全に安定である。
【０００９】これら全ての発見が本発明の基礎となるも
のである。
【００１０】
【課題を解決するための手段および作用】このように本
発明の主題の一つにより、新規な化粧用組成物、特に抗
日光組成物をここに提案するが、これらは化粧品として
許容される担体中に、（ｉ）ＵＶ−Ｂ領域において活性
なスクリーン剤として、溶解した形態をとる４−メチル
ベンジリデンショウノウ、および（ｉｉ）２−エチルヘ
キシル＝α−シアノ−β，β−ジフェニルアクリラート
とを含有し、化合物Ｂと化合物Ａとの重量比（Ｂ／Ａ）
が０．３から３０であることを特徴とする。
【００１１】本発明の別の観点によれば、上記の組成物
は、これも可溶化した形態、４-（tert-ブチル）-４'-
メトキシジベンゾイルメタンから成る、ＵＶ-Ａ領域に
おいて活性なスクリーン剤をさらに含むものである。
【００１２】本発明のもう一つの主題は、紫外線照射、
とりわけ日光照射に対する皮膚および／または髪の保護
を意図した化粧品組成物として、あるいは該化粧品組成
物の製造に対して、上述の様な組成物を用いる、組成物
の用途である。
【００１３】本発明のさらに別の主題は、紫外線照射、
とりわけ日光照射に対する皮膚および／または髪の保護
のための美容処理方法にあり、この方法は、主に、皮膚
および／または髪に本発明による組成物の有効量を用い
ることからなる。
【００１４】最後に、本発明の主題はまた、抗日光組成
物中に含まれる４-メチルベンジリデンショウノウを、
任意に４-（tert-ブチル）-４'-メトキシジベンゾイル
メタンと組合せて可溶化するための２-エチルヘキシル
＝α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリラートの用途であ
る。
【００１５】本発明の他の特性、局面および利点は、以
下に詳細に説明する。
【００１６】以上に示したように、４-メチルベンジリ
デンショウノウ（必須の化合物Ａ）は、それ自体は既知
であって、ＵＶ-Ｂ領域において活性であり、固形の形
態であり、特にMerck社により“ＥＵＳＯＬＥＸ ６３
００”の名で市販の、もしくはGivaudan社により“ＰＡ
ＲＳＯＬ ５０００”の名で市販のものである。この生
成物は以下の化学式（I）に相当する。
【００１７】
【化１】
【００１８】同様に、オクトクリレンの名でも知られる ２-エチルヘキシル＝α-シアノ-β,β-ジフェニルアク
リラート（必須の化合物Ｂ）もまた市販されている生成
物であって、特にBASF社により“ＵＶＩＮＵＬＮ ５３
９”の名で市販されている。これは以下の化学式（II）
に相当し、φはフェニルラジカルを表す。
【００１９】
【化２】
【００２０】最後に、４-（tert-ブチル）-４'-メトキ
シジベンゾイルメタン（任意の化合物Ｃ）は、それ自体
は既知であって、ＵＶ-Ａ領域において活性で、本発明
の組成物中に有利に用いることのできるものであり、こ
れは特にGivaudan社により商品名“ＰＡＲＳＯＬ １７
８９”の名で市販されているものであり、化学式（II
I）に相当する。
【００２１】
【化３】
【００２２】化合物Ａ（溶解して用いるＵＶ-Ｂスクリ
ーン剤）は、本発明による組成物中に、該組成物の全重
量に対して０．５〜１０重量％の濃度にて存在するのが
よい。本発明の必須の特性によれば、該組成物中に、こ
の化合物は完全にもしくはほぼ完全に、溶解していなけ
ればならない。
【００２３】化合物Ｂ（溶解剤）は、本発明による組成
物中に該組成物の全重量に対して、２〜１５重量％の含
有量にて存在するとよい。本発明による組成物の本質的
な特性によれば、この化合物は、該組成物中に存在する
化合物Ａの全てもしくはほぼ全てを、単独で可溶化する
のに充分な量で用いるのがよい。
【００２４】しかして、出願人は化合物Ｂ中での化合物
Ａの溶解パラメータの決定を（室温にて）行なったとこ
ろ、上述の可溶化状態は、重量比［（化合物Ｂ）／（化
合物Ａ）］が０．３〜３０である場合に得られる。本発
明によれば、この比は、０．５より大で２５未満から選
択されることが好ましく、さらには１０未満から選択さ
れることが好ましい。指針としては、化合物Ｂ中の化合
物Ａの溶解度は、６０重量％のオーダである。
【００２５】本発明による組成物中で、化合物Ｃ（固形
ＵＶ-Ａスクリーン剤）の利用がさらに望まれる場合
は、この化合物もまた、この組成物中で、完全にもしく
はほぼ完全に可溶化された形態である必要がある。この
場合には、上記の［（化合物Ａ）＋（化合物Ｂ）］混合
物を含む相との相溶性を保つ（すなわち溶解可能である
一方、他方では溶解しても不安定化もしくはいかなる摂
動もない）量の化合物Ｃを用いるか、もしくはまず、
［（化合物Ａ）＋（化合物Ｃ）］混合物で、完全に溶解
し、安定なものを供するのに充分な量の化合物Ｂを用い
ることに留意する。指針としては、化合物Ａおよび化合
物Ｃを３：１の重量比にて含む混合物は、化合物Ｂ中に
５５重量％近く溶解することが観察されている。
【００２６】一般的に、好ましくは最終的な組成物のサ
ンプロテクションファクタが少なくとも２となるよう
に、化合物Ａ、Ｂおよび任意の化合物Ｃの濃度を選択す
る。
【００２７】本発明による組成物の特に有利な特性によ
れば、これら組成物は、上記化合物Ｂ以外の、化合物Ａ
もしくは（Ａ＋Ｃ）用の溶解剤を全く含まないかもしく
は実質的に含まないことが好ましい。本発明によれば、
ある化合物中での、他化合物の溶解度がおおよそ１重量
％未満である場合は、前者の化合物は後者の化合物に対
していかなる可溶化特性ももたないものとする。
【００２８】さらには、これも本発明の好ましい実施態
様によれば、化合物Ａ、Ｂおよび任意の化合物Ｃに含ま
れる化粧品として許容される担体は、水中油型のエマル
ションである。
【００２９】本発明による抗日光化粧用組成物は、明ら
かに、上述の２つの親油性スクリーン剤以外で、ＵＶ-
Ａおよび／またはＵＶ-Ｂ領域において活性な付加的な
親水性もしくは親油性のサンスクリーン（吸収体）であ
って、むろん一つ以上含有することができる。これらの
付加的なスクリーン剤は、特に、ケイ皮酸誘導体、サリ
チル酸誘導体、ショウノウ誘導体、トリアジン誘導体、
ベンゾフェノン誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、
β,β-ジフェニルアクリル酸誘導体、p-アミノ安息香酸
誘導体、国際特許出願ＷＯ−９３／０４６６５号に記載
のスクリーンポリマーおよびスクリーンシリコンから選
択するのがよい。他の有機スクリーン剤の例は、欧州特
許公開０，４８７，４０４号公報に記載されている。
【００３０】本発明による組成物は、また、例えばジヒ
ドロキシアセトン（ＤＨＡ）のような、人工的な日焼け
および／または皮膚を褐色にする試剤（自己着色剤）を
含有してもよい。
【００３１】本発明による化粧品組成物は、コートした
もしくはコートしていない金属酸化物顔料あるいは微細
顔料（基本粒子の平均径：一般に５〜１００nm、好まし
くは１０〜５０nm）、例えば、酸化チタン（アモルファ
スもしくはルチルおよび／またはアナタース中に結晶化
した状態）、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムもし
くは酸化セリウムなどの微細顔料をさらに含むことがで
きる。上記の例は、全て、それ自体はＵＶ照射の物理的
な遮断（拡散および／または反射）によってよく知られ
た光保護剤である。さらに、従来のコート剤は、アルミ
ナおよび／またはステアリン酸アルミニウムである。こ
のようなコートしたもしくはコートしていない金属酸化
物微細顔料は、特に、欧州特許公開第０，５１８，７７
２号公報および欧州特許公開０，５１８，７７３号公報
に記載されている。
【００３２】本発明の組成物は、脂肪、有機溶媒、イオ
ン性もしくは非イオン性増粘剤、柔軟剤、酸化防止剤、
乳白剤、安定化剤、緩和剤（エモリエント）、シリコー
ン、α-ヒドロキシ酸、消泡剤、水和剤、ビタミン、芳
香剤、防腐剤、界面活性剤、充填剤、金属イオン封鎖
剤、ポリマー、推進剤、塩基性化もしくは酸性化剤、染
料もしくは化粧用に通常用いられる他の成分、とりわけ
エマルション形態の抗日光組成物の製造に用いられる他
の成分から選択される従来の化粧用補助添加物をさらに
含むことができる。
【００３３】該脂肪は、油脂もしくはろう、もしくはこ
れらの混合物からなり、脂肪酸、脂肪アルコールおよび
脂肪酸エステルをも含むことができる。該油脂は、動
物、植物、鉱物もしくは合成の油から、特に流動ワセリ
ン、パラフィン油、揮発性または非揮発性シリコーン
油、イソパラフィン、ポリ-α-オレフィン、フッ素油お
よび過フッ素油から選択されるものがよい。同様に、ろ
うは、それぞれ既知の、動物、化石、植物、鉱物もしく
は合成のろうから選択される。
【００３４】有機溶媒としては、低級のポリオールおよ
びアルコールが挙げられる。
【００３５】該粘結剤は、とりわけ架橋ポリアクリル
酸、変性、または無変性のグアガムおよびセルロース、
例えばヒドロキシプロピルグアガム、メチルヒドロキシ
エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセル
ロースより選択されるのがよい。
【００３６】本発明の組成物は、当業者にはよく知られ
た技術、とりわけ水中油型もしくは油中水型のエマルシ
ョンの調製を意図した技術によって調製することができ
る。
【００３７】この組成物は、特にクリーム、乳液、ゲル
もしくはクリームゲルの形態、パウダーの形態もしくは
固形のスティック形態のように、単純なもしくは複合し
た（Ｏ／Ｗ、Ｗ／Ｏ、Ｏ／Ｗ／ＯもしくはＷ／Ｏ／Ｗ）
エマルション形態で、必要に応じてエアロゾルとして包
装したり、フォームもしくはスプレーとして供すること
ができる。
【００３８】エマルションである場合は、このエマルシ
ョンの水相は既知の方法（Bangham,Standish and Watki
ns, J. Mol. Biol. 13, 238(1965),FR 2 315 991および
FR 2 416 008）によって調製された非イオン性小胞分
散液を含有してもよい。
【００３９】本発明の化粧用組成物は、ヒトの表皮もし
くは髪の紫外光線に対する保護のための組成物、抗日光
組成物もしくはメークアップ製品として用いられるとよ
い。
【００４０】本発明による化粧用組成物をヒトの表皮の
ＵＶ光線に対する保護のため、もしくは抗日光組成物と
して用いる場合は、溶媒もしくは脂肪中の懸濁液もしく
は分散液の形態、非イオン性小胞分散液の形態、あるい
はエマルションの形態、好ましくは水中油型の形態で、
例えばクリームもしくは乳液、もしくは軟膏、ゲル、固
形スティック、スティック、エアロゾルフォームもしく
はスプレーフォームの形態とすることができる。
【００４１】本発明の化粧用組成物を髪の保護のために
用いる場合は、シャンプー、ローション、ゲル、エマル
ション、非イオン性小胞分散液もしくはヘアスプレーで
あって、例えば、シャンプーの前後、染色あるいは脱色
の前後、パーマネントウェーブあるいはストレートパー
マ処理の前、処理中、もしくは処理後に適用される、洗
い流される組成物、スタイリングあるいはトリートメン
トローションもしくはゲル、ヘアーブローあるいはヘア
ーセット用ローションもしくはゲル、あるいは髪のパー
マネントウェーブ、ストレートパーマ処理、染色もしく
は脱色のための組成物を構成するものとすることができ
る。
【００４２】該組成物を表皮トリートメントクリーム、
ファンデーション、リップスティック、アイシャドウ、
ブラッシャー、マスカラもしくは“アイライナー”のよ
うに、睫毛、眉もしくは皮膚のためのメークアップ製品
として用いる場合には、水中油型もしくは油中水型のエ
マルション、非イオン性小胞分散液あるいはまた懸濁液
のように、無水もしくは水性で、固形もしくはペースト
状のものであるとよい。
【００４３】一般的には、水中油形エマルションの担体
を有する本発明による抗日光組成物としては、一般的
に、水相は組成物全体に対して５０〜９５重量％、好ま
しくは７０〜９０重量％を占め、油相（溶解性および可
溶化性の親油性スクリーン剤を含む）は組成物全体に対
して５〜５０重量％、好ましくは１０〜３０重量％を占
め、（共）乳化剤は組成物全体に対して０．５〜２０重
量％、好ましくは２〜１０重量％を占めるものである。
本発明によれば、こうしたエマルションの脂肪相は、以
上に定義したスクリーン剤もしくはＡとＣの混合スクリ
ーン剤が溶解し、同様に、任意のスクリーン剤および従
来の他の親油性化粧用補助剤も、さらに溶解する、化合
物Ｂ（有機溶媒）のみによって必要充分に構成するのが
一般的である。
【００４４】発明の詳細な説明の冒頭に示したように、
本発明のもう一つの主題は、ＵＶ光線の影響に対する保
護を意図した、皮膚もしくは髪のための美容処理方法に
あり、この方法は、上述の化粧用組成物の有効な量を皮
膚もしくは髪に用いることにある。
【００４５】ここに、本発明を例示する具体的な実施例
を示すが、これらは本発明にいかなる限定を加えるもの
ではない。
【００４６】
【実施例】（実施例１） 水中油型エマルション： − ４−メチルベンジリデンショウノウ （“ＥＵＳＯＬＥＸ ６３００”） ３ｇ − ２−エチルヘキシル＝α−シアノ−β，β−ジフェニルアクリラート （“ＵＶＩＮＵＬ Ｎ５３９”） ６ｇ − セチルステアリルアルコールと、エチレンオキシドを３３モル 含有するオキシエチレン化セチルステアリルアルコールとの混合 物（乳化剤）で、Ｈｅｎｋｅｌ社によって“ＳＩＮＮＯＷＡＸ ＡＯ” の名で市販のもの ７ｇ − モノ−、ジ−およびトリステアリン酸グリセリルの混合物 （共−乳化剤） ２ｇ − Ｃ８−Ｃ１２脂肪酸トリグリセリド（“ＭＩＧＬＹＯＬ ８１２”）２ｇ − ポリジメチルシロキサン １．５ｇ − セチルアルコール １．５ｇ − 蒸留水 全体を１００ｇとする量
【００４７】上記エマルションはスクリーン剤を脂肪相
に溶解し、この脂肪相を約８０℃に保温しつつ（共）乳
化剤を加え、最後に、同一の温度まで予め加熱しておい
た水を素速く攪拌しながら加えることによって調製す
る。
【００４８】（実施例２） 水中油型エマルション： − ４−メチルベンジリデンショウノウ （“ＥＵＳＯＬＥＸ ６３００”） ４．５ｇ − ４−（ｔｅｒｔ−ブチル）−４’−メトキシジベンゾイルメタン （“ＰＡＲＳＯＬ １７８９”） １．５ｇ − ２−エチルヘキシル＝α−シアノ−β，β−ジフェニルアクリラート （“ＵＶＩＮＵＬ Ｎ５３９”） １０ｇ − Ｈｅｎｋｅｌ社によって“ＳＩＮＮＯＷＡＸ ＡＯ”の名で市販の、 セチルステアリルアルコールとエチレンオキシドを３３モル含有 するオキシエチレン化セチルステアリルアルコールとの混合物 （乳化剤） ７ｇ − モノ−、ジ−およびトリステアリン酸グリセリルの混合物（共− 乳化剤） ２ｇ − Ｃ８−Ｃ１２脂肪酸トリグリセリド（“ＭＩＧＬＹＯＬ ８１２”）２ｇ − ポリジメチルシロキサン １．５ｇ − セチルアルコール １．５ｇ − 蒸留水 全体を１００ｇとする量 このエマルションは実施例１と同様に調製した。
【００４９】（実施例３） 油中水形エマルション： - ４-メチルベンジリデンショウノウ（“ＥＵＳＯＬＥＸ ６３ ００”） 3g - ４-（tert-ブチル）-４'-メトキシジベンゾイルメタン （“ＰＡＲＳＯＬ １７８９”） 1g - ２-エチルヘキシル＝α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリラート （“ＵＶＩＮＵＬ Ｎ５３９”） 8g - 微細顔料級ＴｉＯ2 1.5g - ＩＣＩ社によって“ＡＲＬＡＣＥＬ ７８０”の名で市販の、 ２０モルのプロピレンオキシドおよび３０モルのエチレンオキシ ドを含有する、［ヒドロキシステアリン酸グリセリル、ヒドロキ システアリン酸ソルビトール、イソステアリン酸グリセリル、イ ソステアリン酸ソルビトール］の混合物 2g - 防腐剤 適量 - 芳香剤 適量 - 蒸留水 全体を100gとする量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｋ 7/00 Ａ６１Ｋ 7/00 Ｒ Ｓ Ｔ Ｗ 7/06 7/06 7/075 7/075 7/11 7/11 Ｃ０９Ｋ 3/00 １０４ Ｃ０９Ｋ 3/00 １０４Ｚ (56)参考文献 特開 昭60−237013（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−265215（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−504572（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−170635（ＪＰ，Ａ) 米国特許4603046（ＵＳ，Ａ)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 化粧品として許容される担体、（ｉ）Ｕ
    Ｖ−Ｂ領域において活性なスクリーン剤として、溶解し
    た形態での４−メチルベンジリデンショウノウ（化合物
    Ａ）と、（ｉｉ）２−エチルヘキシル＝α−シアノ−
    β，β−ジフェニルアクリラート（化合物Ｂ）とを含有
    し、化合物Ｂと化合物Ａとの重量比（Ｂ／Ａ）が０．３
    から３０であることを特徴とする皮膚及び／または髪の
    光保護のための、局所使用用化粧品組成物。
  2. 【請求項２】 上記化合物Ａが、組成物全体に対して
    ０．５〜１０重量％の量を占めることを特徴とする請求
    項１に記載の組成物。
  3. 【請求項３】 上記化合物Ｂが、組成物全体に対して２
    〜１５重量％の量を占めることを特徴とする請求項１ま
    たは２に記載の組成物。
  4. 【請求項４】 上記重量比が０．５より大であることを
    特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の組成
    物。
  5. 【請求項５】 上記重量比が２５未満であることを特徴
    とする請求項１から３のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 【請求項６】 上記重量比が１０未満であることを特徴
    とする請求項５に記載の組成物。
  7. 【請求項７】 ＵＶ−Ａ領域において活性なスクリーン
    剤として、溶解した形態の４−（ｔｅｒｔ−ブチル）−
    ４’−メトキシジベンゾイルメタン（化合物Ｃ）を、さ
    らに含むことを特徴とする請求項１から６のいずれか１
    項に記載の組成物。
  8. 【請求項８】 上記化合物Ｂ以外には、化合物Ａもしく
    は化合物Ａと化合物Ｃの混合物のための溶解剤を含まな
    いこと、あるいは本質的には含まないことを特徴とする
    請求項１から７のいずれか１項に記載の組成物。
  9. 【請求項９】 上記化粧品として許容される担体が、水
    中油型のエマルションの形態であることを特徴とする請
    求項１から８のいずれか１項に記載の組成物。
  10. 【請求項１０】 ＵＶ−Ａおよび／またはＵＶ−Ｂ領域
    において活性である、追加的な親水性もしくは親油性有
    機スクリーン剤をさらに含むことを特徴とする請求項１
    から９のいずれか１項に記載の組成物。
  11. 【請求項１１】 上記の追加的な有機スクリーン剤が、
    ケイ皮酸誘導体、サリチル酸誘導体、ショウノウ誘導
    体、トリアジン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ジベン
    ゾイルメタン誘導体、β，β−ジフェニルアクリル酸誘
    導体、ｐ−アミノ安息香酸誘導体、スクリーンポリマー
    およびスクリーンシリコーンより選択されることを特徴
    とする請求項１０に記載の組成物。
  12. 【請求項１２】 追加的な光保護剤として、拡散および
    ／または反射によってＵＶ−照射を物理的に遮断するこ
    とができる、被覆もしくは非被覆の、顔料もしくは微細
    顔料をさらに含むことを特徴とする請求項１から１１の
    いずれか１項に記載の組成物。
  13. 【請求項１３】 上記顔料もしくは微細顔料が、被覆も
    しくは非被覆の、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化
    ジルコニウム、酸化セリウムおよびこれらの混合物から
    選択されることを特徴とする請求項１２に記載の組成
    物。
  14. 【請求項１４】 皮膚の人工的な日焼けおよび／または
    褐色にするための薬剤を、少なくとも一つさらに含むこ
    とを特徴とする請求項１から請求項１３のいずれか１項
    に記載の組成物。
  15. 【請求項１５】 脂肪、有機溶媒、イオン性もしくは非
    イオン性の増粘剤、柔軟剤、酸化防止剤、乳白剤、安定
    化剤、緩和剤、シリコーン、α−ヒドロキシ酸、消泡
    剤、水和剤、ビタミン、芳香剤、防腐剤、界面活性剤、
    充填剤、金属イオン封鎖剤、ポリマー、推進剤、塩基性
    化もしくは酸性化剤および染料から選択する補助添加物
    を、少なくとも一つさらに含むことを特徴とする請求項
    １から１４のいずれか１項に記載の組成物。
  16. 【請求項１６】 ヒトの表皮を保護するための組成物も
    しくは抗日光組成物であって、非イオン性小胞分散液、
    水中油型のエマルション等のエマルション、クリーム、
    乳液、ゲル、クリームゲル、懸濁液、分散液、パウダ
    ー、固形ステイック、フォームもしくはスプレーの形態
    をとることを特徴とする請求項１から１５のいずれか１
    項に記載の組成物。
  17. 【請求項１７】 睫毛、眉もしくは皮膚のメイクアップ
    のための組成物であって、無水もしくは水性の固形もし
    くはペースト、エマルション、懸濁液もしくは分散液の
    形態であることを特徴とする請求項１から１５のいずれ
    か１項に記載の組成物。
  18. 【請求項１８】 紫外光線に対する髪の保護を意図した
    組成物であって、シャンプー、ローション、ゲル、エマ
    ルション、非イオン性気孔分散液もしくはヘアスプレー
    の形態であることを特徴とする請求項１から１５のいず
    れか１項に記載の組成物。
  19. 【請求項１９】 皮膚へのプロテクションファクタが少
    なくとも２であることを特徴とする請求項１から１８の
    いずれか１項に記載の組成物。
  20. 【請求項２０】 請求項１から１９のいずれか一項に記
    載の化粧品組成物を皮膚及び／または髪に適用すること
    からなる紫外線照射に対する皮膚および／または髪の保
    護方法。
  21. 【請求項２１】 化合物Ａを化合物Ｂに溶解し、化合物
    Ａと化合物Ｂとを水性媒体中に乳化することからなる請
    求項１から１９のいずれか一項に記載の化粧品組成物の
    調製方法。
  22. 【請求項２２】 紫外線照射に対する皮膚および／また
    は髪の保護のための美容処理方法において、請求項１か
    ら１９のいずれか１項に記載された組成物を有効量、皮
    膚および／または髪に適用することを特徴とする美容処
    理方法。
  23. 【請求項２３】 ４−メチルベンジリデンショウノウ
    （化合物Ａ）を２−エチルヘキシル＝α−シアノ−β，
    β−ジフェニルアクリラート（化合物Ｂ）に溶解するこ
    とからなる化合物Ａの可溶化方法。
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