JP2679400B2 - 楽音制御装置 - Google Patents

楽音制御装置

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JP2679400B2 JP2314689A JP31468990A JP2679400B2 JP 2679400 B2 JP2679400 B2 JP 2679400B2 JP 2314689 A JP2314689 A JP 2314689A JP 31468990 A JP31468990 A JP 31468990A JP 2679400 B2 JP2679400 B2 JP 2679400B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は演奏操作子に与えられる運動および圧力の
状態に対応して楽音を制御する楽音制御装置に関する。
「従来の技術」 近年、技術の向上により、楽音制御装置の音源も多種
多様な楽音が得られるようになっている。
その音源の1つとして、実際の自然楽器の発音原理を
シミュレートすることにより得られたモデルを動作さ
せ、これにより、自然楽器の楽音を合成する物理モデル
音源が種々、提案されている。
この物理モデル音源のうち、弦楽器音の物理モデル音
源(以下、擦弦モデル音源という)としては、弦の弾性
特性をシミュレートした非線形素子と、弦の振動周期に
相当する遅延時間を有する遅延回路とを閉ループ接続し
た構成のものが知られており、このループ回路を共振状
態とし、ループを循環する信号が弦楽器の楽音信号とし
て取り出される。
尚、この種の技術は、例えば、特開昭63−40199号公
報や特公昭58−58679号公報に開示されている。
そして、上述した従来の楽音制御装置に用いられる物
理モデル音源、例えば、擦弦モデル音源のパラメータの
内、弓圧の制御は楽音制御装置のキーボードに設けられ
たスライド操作子のつまみに設けられた圧力センサによ
って演奏者のつまみをにぎる圧力の強さを検出して行っ
ている。また、弓速の制御は演奏者のスライド操作子を
スライドさせる速度や加速度を検出して行っている。
「発明が解決しようとする課題」 上述の加速度信号は、瞬間的な力のデータであり変動
が大きいので、そのまま楽音を制御する楽音制御データ
とすることは適当でない。
このため、従来より、ある程度の時間にわたる積分を
行った結果により楽音を制御する技術が用いられてい
る。
ところで、上述した従来のスライド操作子は、第19図
に示すように、所定回数巻回されたコイル18の中を磁石
19をスライドさせる等の構造をしているため、それをキ
ーボード等に固定しなければならず、その設置場所に制
約されるという欠点があった。
また、従来技術では、加速度センサのオフセットや非
直線性のため、操作子の操作が行われていない状態でも
楽音制御データがゼロに戻らない、という問題があっ
た。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、
演奏操作子が操作されなくなった後には不自然な楽音制
御データが出力されない楽音制御装置を提供することを
目的としている。
「課題を解決するための手段」 この発明は、第1にキーオン信号を発生するキーオン
信号発生手段と、前記キーオン信号に基づいて楽音を発
生させる楽音発生手段と、演奏操作子に与えられる運動
の加速度を連続的に検出して連続量で加速度信号を出力
する加速度検出手段と、前記演奏操作子に与えられる演
奏操作の有無を検出する操作検出手段と、前記操作検出
手段が操作有りを検出したときに前記加速度信号を積分
して加速度信号の積分値を求める積分手段と、前記加速
度信号の積分値が求められたときにこれを更新し、次に
加速度信号の積分値が求められるまでこれを保持する保
持手段と、前記保持手段によって保持された前記加速度
信号の積分値に基づく楽音制御データを出力する出力手
段と、前記操作検出手段が操作無しを検出した場合に、
前記保持手段によって保持された前記加速度信号の積分
値を徐々に減衰させる制御手段とを具備し、前記キーオ
ン信号に基づいて発生される前記楽音を、前記楽音制御
データに基づいて制御することを特徴としている。
第2に前記操作検出手段は、加速度検出手段の出力す
る加速度信号が所定の閾値より小さい場合に、演奏操作
無し、と判定することを特徴としている。
第3に前記演奏操作子に与えられる圧力を検出する圧
力検出手段を有し、 前記操作検出手段は、前記圧力検出手段の検出する圧
力が所定の閾値より小さい場合に、演奏操作無し、と判
定することを特徴としている。
第4に前記更新手段は、前記保持手段の保持する前記
楽音制御データに前記加速度信号に応じた差分値を加算
して、新たな楽音制御データを生成することを特徴とし
ている。
「作用」 この発明によれば、演奏者が演奏操作子にある運動を
与えると、加速度検出手段は、その演奏操作子の運動の
加速度を検出して加速度信号を出力する。
これにより、制御手段は、加速度信号に基づいて楽音
信号を制御する楽音制御データを出力する。
そして、演奏者が演奏操作子に運動を与えることを停
止して、加速度検出手段から加速度信号がなくなると、
制御手段は、楽音信号を減衰させる楽音制御データを出
力する。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の一実施例について説
明する。第2図はこの発明の第1の実施例による楽音制
御装置に用いられる演奏操作子の構成を示す概略斜視図
であり、この図において、11〜13はそれぞれスティック
2の一端部に取り付けられ、X方向、Y方向およびZ方
向のそれぞれの加速度を検出する加速度センサである。
ここで、第3図(a)および(b)に加速度センサ1
の外観構成の正断面図および上面図を示す。この加速度
センサ1は、軸部3aの両端につば状部3b,3cが一体に形
成されたフレーム3のつば状部3b,3cのそれぞれの内側
に接してドーナツ状の圧電素子41,42が軸部3aに嵌装さ
れると共に、圧電素子41,42との間の軸部3aにおもり5
が遊嵌されている。そして、演奏者がスティック2を振
ると、おもり5が図中l方向あるいはm方向へ移動して
圧電素子41あるいは42を圧し、これにより、この加速度
センサ1から加速度に応じた加速度信号が出力される。
尚、加速度信号は、圧電素子41,42のそれぞれ出力信号
の差である。これは、演奏者がスティック2の振りを停
止した時に加速度信号が0になるようにするため、即
ち、スティック2の振りが停止する時の加速度が検出で
きるようにするためである。
また、第2図において、6はスティック2の他端部に
嵌入されたグリップ7に取り付けられた圧力センサであ
る。
次に、第1図にこの発明の第1の実施例による楽音制
御装置の構成のブロック図を示す。この図において、第
2図の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その
説明を省略する。第1図において、8は複数のキーから
なる鍵盤であり、キーが押されたことを検出してそのキ
ーに対応したキーコードKCを出力する。9は加速度セン
サ11〜13および圧力センサ6からそれぞれ圧力されるア
ナログの加速度信号をディジタルデータに変換するA/D
コンバータである。
また、10はCPU(中央処理装置)、プログラムROM、各
種のデータが一時記憶されるRAMおよびI/Oインターフェ
イスを内蔵する1チップのマイクロコンピュータ、11は
上述した物理モデル音源のうち、擦弦モデル音源であ
る。12は物理モデル音源11から出力される楽音データを
アナログの楽音信号に変換するD/Aコンバータ、13は楽
音信号を入力して楽音を発生するアンプおよびスピーカ
等からなるサウンドシステムである。
このような構成において、演奏者が鍵盤8を用いて演
奏すると共に、第2図の演奏操作子を空間上で振った場
合のマイクロコンピュータ10内のCPUの動作について第
4図〜第10図のフローチャートに基づいて説明する。
第1図の楽音制御装置に電源が投入されると、マイク
ロコンピュータ10内のCPUは、まず、第4図のステップS
A1の処理へ進み、装置各部のイニシャライズを行う。こ
のイニシャライズは、物理モデル音源11への初期の音色
の設定、鍵盤8や加速度センサ11〜13、圧力センサ6等
のインターフェイスの設定およびワーキングメモリのク
リア等である。そして、ステップSA2へ進む。
ステップSA2では、鍵盤8のいずれかのキーがオンさ
れた瞬間に働く鍵処理を行う。この鍵処理のルーチンを
第5図に示す。このルーチンにおいて、ステップSB1で
は、鍵盤8から出力されたキーコードKCをレジスタKCD
記憶した後、メインルーチンへ戻り、ステップSA3へ進
む。
ステップSA3では、種々の音色を選択する音色スイッ
チ(図示略)のオン状態を検出する音色スイッチ処理を
行う。この音色スイッチ処理のルーチンを第6図に示
す。このルーチンにおいて、ステップSC1では、オンさ
れた音色スイッチのコードをレジスタTCへ記憶した後、
ステップSC2へ進む。
ステップSC2では、マイクロコンピュータ10内のROMに
コード毎にまとめて記憶された物理モデル音源11の制御
すべきパラメータ(フィルタや非線形素子等のパラメー
タ)をレジスタTCの値に応じて読み出して物理モデル音
源11へ送出する。これにより、物理モデル音源11の音色
毎の各パラメータが設定され、音色が変わる。そして、
CPUは、メインルーチンへ戻り、ステップSA4へ進む。
ステップSA4では、演奏操作子の各センサ11〜13およ
び6の出力信号を検出してその出力信号に応じて物理モ
デル音源11の各パラメータを制御する演奏操作子処理を
行う。
この演奏操作子処理においては、演奏操作子の各セン
サ11〜13および6の出力信号の検出およびその出力信号
による物理モデル音源11の各パラメータの制御は、所定
間隔のタイミングで行う。そこで、その所定間隔のタイ
ミングをカウントするnビットのカウンタTIMEを設け
る。
この演奏操作子処理のルーチンを第7図に示す。この
ルーチンにおいて、ステップSD1では、上述したカウン
タTIMEにおいてキャリーが発生した場合に1が立てられ
るキャリー発生フラグTFが1であるか否かを判断する。
この判断結果が「NO」の場合には、ステップSD2へ進
む。
ステップSD2では、フリーランのnビットのカウンタC
NTの値がカウンタTIMEの値より大きいか否かを判断す
る。このカウンタCNTは、一定時間毎に行われるタイマ
割込処理によってカウントアップする。このタイマ割込
処理のルーチンを第8図に示す。このルーチンにおい
て、ステップSE1では、カウンタCNTの値に1をインクリ
メントした後、メインルーチンへ戻る。ステップSD2の
判断結果が「NO」の場合には、メインルーチンへ戻り、
ステップSA2へ戻る。
一方、ステップSD2の判断結果が「YES」の場合には、
ステップSD3へ進む。
ステップSD3では、演奏操作子データ入力処理を行
う。即ち、演奏操作子の各センサ11〜13および6からそ
れぞれ出力され、A/Dコンバータ9においてディジタル
データに変換された各データをRAMに記憶する。つま
り、X方向の加速度センサ11のデータをRAMのレジスタA
Xへ、Y方向の加速度センサ12のデータをRAMのレジスタ
AYへ、Z方向の加速度センサ13のデータをRAMのレジス
タAZへ、圧力センサ6のデータをRAMのレジスタTSへそ
れぞれ記憶した後、ステップSD4へ進む。
ステップSD4では、物理モデル音源11へ送出るパラメ
ータを発生する音源パラメータ発生処理を行う。この音
源パラメータ発生処理のルーチンを第9図に示す。この
ルーチンにおいて、ステップSF1では、X方向、Y方向
およびZ方向のすべての加速度センサ11〜13の加速度が
0の時に1を立てるフラグZFに初期値として1を立てた
後、ステップSF2へ進む。
ステップSF2では、レジスタAXに記憶された値が予め
設定されたしきい値TAより小さいか否かを判断する。こ
の判断結果が「YES」の場合には、ステップSF3へ進む。
ステップSF3では、レジスタAXに0を記憶した後、ス
テップSF5へ進む。
一方、ステップSF2の判断結果が「NO」の場合には、
ステップSF4へ進む。
ステップSF4では、フラグZFを0にリセットした後、
ステップSF5へ進む。
ステップSF5では、レジスタAYに記憶された値が予め
設定されたしきい値TAより小さいか否かを判断する。こ
の判断結果が「YES」の場合には、ステップSF6へ進む。
ステップSF6では、レジスタAYに0を記憶した後、ス
テップSF8へ進む。
一方、ステップSF5の判断結果が「NO」の場合には、
ステップSF7へ進む。
ステップSF7では、フラグZFを0にリセットした後、
ステップSF8へ進む。
ステップSF8では、レジスタAZに記憶された値が予め
設定されたしきい値TAより小さいか否かを判断する。こ
の判断結果が「YES」の場合には、ステップSF9へ進む。
ステップSF9では、レジスタAZに0を記憶した後、ス
テップSF11へ進む。
一方、ステップSF8の判断結果が「NO」の場合には、
ステップSF10へ進む。
ステップSF10では、フラグZFを0にリセットした後、
ステップSF11へ進む。
ステップSF11では、X方向およびY方向のそれぞれの
加速度の積分を行ってそれぞれの速度を求める。このた
めに、Y方向の速度を示すX速度変数VXにVX+AX(X方
向の加速度データ)を代入すると共に、Y方向の速度を
示すY速度変数VYにVY+AY(Y方向の加速度データ)を
代入する。この処理は、加速度を累算することにより、
加速度の積分の代わりをしているのである。そして、ス
テップSF12へ進む。
ステップSF12では、X方向およびY方向のそれぞれの
速度の合成ベクトルの大きさ(√VX2+VY2)を物理モデ
ル音源11のパラメータである弓速vとすると共に、レジ
スタTSに記憶された値、即ち、圧力センサ6の出力信号
に応じたデータを物理モデル音源11のパラメータである
弓圧pとした後、ステップSF13へ進む。
ステップSF13では、レジスタAZに記憶されたZ方向の
加速度データを物理モデル音源11のデチューン(音程を
微妙にずらす機能)データに用いる。このために、次式
に示すように、デチューンDDをAZの値に応じて変化させ
たデチューンDD(AZ)と、レジスタKCDに記憶されたキ
ーコードKCに応じたディレイ長DL(KCD)とを掛け合わ
せたものを、物理モデル音源11のディレイのディレイ長
Dとする。これにより、ディレイ長Dはデチューンのつ
いたディレイ長となる。
D←DD(AZ)×DL(KCD) ・・・ そして、ステップSF14へ進む。
ステップSF14では、物理モデル音源11に弓速v、弓圧
pおよびディレイ長Dのそれぞれのデータを送出した
後、第7図の演奏操作子処理のルーチンへ戻る。
第7図の演奏操作子処理のルーチンにおいて、ステッ
プSD5では、DC補正フィルタリング処理を行う。
この処理は、上述した音源パラメータ発生処理ルーチ
ンにおいて加速度データを積分して速度を求めている
が、加速度センサ11〜13の各素子のばらつきのために、
演奏操作子を振ってから止めた場合、加速度データとし
てはマイナスのデータが出るはずであるが、そのデータ
を積分して速度を求めてもその値が必ず0になるとは限
らないので、それを補正するために行うものである。
このDC補正フィルタリング処理のルーチンを第10図に
示す。このルーチンにおいて、ステップSG1では、フラ
グZFに1が立てられているか否か、即ち、X方向、Y方
向およびZ方向のすべての加速度が0であるか否かを判
断する。この判断結果が「YES」の場合には、ステップS
G2へ進む。
ステップSG2では、X速度変数VXにVX×FC(0<FC<
1)を代入すると共に、Y方向の速度を示すY速度変数
VYにVY×FCを代入する。この処理は、速度を減衰させる
処理であり、等価的にハイパスフィルタと同等の働きを
する処理である。そして、第7図の演奏操作子処理のル
ーチンへ戻る。
一方、ステップSG1の判断結果が「NO」の場合、即
ち、X方向、Y方向およびZ方向のいずれかの加速度が
0でない場合には、なにもせず、第7図の演奏操作子処
理のルーチンへ戻る。これは、楽音を持続させたい場合
があるからである。
第7図の演奏操作子処理のルーチンにおいて、ステッ
プSD6では、カウンタTIMEの値にタイミング間隔ΔT
(ΔT<2n-1)をインクリメントした後、ステップSD7
へ進む。
ステップSD7では、カウンタTIMEにキャリーが発生し
たか否かを判断する。この判断結果が「NO」の場合に
は、メインルーチンへ戻り、ステップSA2へ戻る。
一方、ステップSD7の判断結果が「YES」の場合には、
ステップSD8へ進む。
ステップSD8では、キャリー発生フラグTFに1を立て
た後、メインルーチンへ戻り、ステップSA2へ戻る。
また、第7図の演奏操作子処理のステップSD1の判断
結果が「YES」の場合、即ち、キャリー発生フラグTFに
1が立っている場合には、ステップSD9へ進む。
ステップSD9では、カウンタCNTの最上位が“0"である
か否かを判断する。この判断結果が「NO」のメインルー
チンへ戻り、ステップSA2へ戻る。
一方、ステップSD9の判断結果が「YES」の場合には、
ステップSD10へ進む。
ステップSD10では、キャリー発生フラグTFを0にリセ
ットした後、メインルーチンへ戻り、ステップSA2へ戻
る。
以上説明した各種の処理が行われることにより、演奏
者が鍵盤8を用いて演奏をすると共に、空間で振った演
奏操作子の動作に応じて物理モデル音源11、今の場合、
擦弦モデル音源の弓速v、弓圧pおよびディレイ長D等
のパラメータが制御され、物理モデル音源11から楽音デ
ータが出力され、D/Aコンバータ12において、楽音信号
に変換された後、サウンドシステム13から楽音が出力さ
れる。
尚、上述した第1の実施例の音源パラメータ処理にお
いては、フラグZFのセット/リセットを、加速度センサ
11〜13の出力があるしきい値を越えた場合に行う例を示
したが、圧力センサ6の出力があるしきい値を越えた場
合に行ってもよい。この場合の方が演奏者が任意に設定
できるので、有効である。ここで、その場合の音源パラ
メータ発生処理について第11図のフローチャートに基づ
いて説明する。
このルーチンにおいて、ステップSF101では、X速度
変数VXにVX+AXを代入すると共に、Y速度変数VYにVY+
AYを代入した後、ステップSF102へ進む。
ステップSF102では、レジスタTSに記憶された値が予
め設定されたしきい値TPより小さいか否かを判断する。
この判断結果が「YES」の場合には、ステップSF103へ進
む。
ステップSF103では、フラグZFに1を立てると共に、
レジスタTSに0を記憶した後、ステップSF105へ進む。
一方、ステップSF102の判断結果が「NO」の場合に
は、ステップSF104へ進む。
ステップSF104では、フラグZFを0にリセットした
後、ステップSF105へ進む。
ステップSF105では、X方向およびY方向のそれぞれ
の速度の合成ベクトルの大きさ(√VX2+VY2)を弓速v
とすると共に、レジスタTSに記憶された値を弓圧pとし
た後、ステップSF106へ進む。
ステップSF106では、上述した式に示すように、デ
チューンDDをAZの値に応じて変化させたデチューンDD
(AZ)と、レジスタKCDに記憶されたキーコードKCに応
じたディレイ長DL(KCD)とを掛け合わせたものを、デ
ィレイ長Dとした後、ステップSF107へ進む。
ステップSF107では、物理モデル音源11に弓速v、弓
圧pおよびディレイ長Dのそれぞれのデータを送出した
後、第7図の演奏操作子処理のルーチンへ戻る。
また、フラグZFのセット/リセットは、別にスイッチ
を設けて演奏者が任意に行うようにしてもよい。
さらに、上述した第1の実施例のDC補正フィルタリン
グ処理においては、フラグZFに1が立っている場合に速
度の減衰を行う例を示したが、第12図のフローチャート
に示すように、フラグZFのセット/リセットにかかわら
ず速度の減衰を行うようにしてもよく、また、第13図の
フローチャートに示すように、フラグZFに1が立ってい
る場合に、速度VXおよびVYを0にするようにしてもよ
い。後者の場合は、速度VXおよびVYを直ぐに0としても
物理モデル音源11において楽音データの自然減衰が行わ
れるので、特に問題はない。
加えて、上述した第1の実施例のDC補正フィルタリン
グ処理においては、速度を減衰するのに速度VXおよびVY
にそれぞれある値FCを乗算する例を示したが、その代わ
りに、2進数で表された速度データの値を1ビットシフ
トダウンして1/2にするようにしてもよい。
また、上述した第1の実施例においては、物理モデル
音源11として擦弦モデル音源を用いた例を示したが、管
楽器の物理モデル音源(以下、管モデル音源という)を
用いてもよい。ここで、管モデル音源を用いた場合の音
源パラメータ発生処理とDC補正フィルタリング処理につ
いて第14図および第15図のフローチャートに基づいて説
明する。
第14図の音源パラメータ発生処理のルーチンにおい
て、ステップSF201では、X速度変数VXにVX+AXを代入
すると共に、Y速度VYにVY+AYを代入した後、ステップ
SF202へ進む。
ステップSF202では、X変位変数PXにPX+VXを代入す
ると共に、Y変位変数PYにPY+AYを代入する。これは、
管モデル音源の制御すべきパラメータ息圧およびアンブ
シュアは共に変位であるので、加速度AXおよびAYを2度
積分して変位PXおよびPYを求めているのである。そし
て、ステップSF203へ進む。
ステップSF203では、レジスタTSに記憶された値が予
め設定されたしきい値TPより小さいか否かを判断する。
この判断経過が「YES」の場合には、ステップSF204へ進
む。
ステップSF204では、フラグZFに1を立てると共に、
レジスタTSに0を記憶した後、ステップSF206へ進む。
一方、ステップSF203の判断経過が「NO」の場合に
は、ステップSF205へ進む。
ステップSF205では、フラグZFを0にリセットした
後、ステップSF206へ進む。
ステップSF206では、予めROMあるいはRAM内に記憶さ
れた変位PとアンブシュアEとの変換テーブルに基づい
て、Y変位変数PYをアンブシュアデータEに変換した
後、ステップSF207へ進む。
ステップSF207では、予めROMあるいはRAM内に記憶さ
れた変位Pと息圧Bとの変換テーブルに基づいて、X変
位変数PXを息圧データBに変換した後、ステップSF208
へ進む。
ステップSF208では、上述した式に示すように、デ
チューンDDをAZの値に応じて変化させたデチューンDD
(AZ)と、レジスタKCDに記憶されたキーコードKCに応
じたディレイ長DL(KCD)とを掛け合わせたものを、デ
ィレイ長Dとした後、ステップSF209へ進む。
ステップSF209では、物理モデル音源11にアンブシュ
アE、息圧Bおよびディレイ長Dのそれぞれのデータを
送出した後、第7図の演奏操作子処理のルーチンへ戻
る。
次に、第15図のDC補正フィルタリング処理について説
明する。このルーチンにおいて、ステップSG301では、
フラグZFに1が立てられているか否か、即ち、X方向、
Y方向およびZ方向のすべての加速度が0であるか否か
を判断する。この判断結果が「YES」の場合には、ステ
ップSG302へ進む。
ステップSG302では、X速度変数およびY速度変数に
0を代入した後、ステップSG303へ進む。
ステップSG303では、X変位変数PXにPX×FC(0<FC
<1)を代入すると共に、Y変位変数PYにPY×FCを代入
した後、第7図の演奏操作子処理のルーチンへ戻る。
一方、ステップSG301の判断結果が「NO」の場合、即
ち、X方向、Y方向およびZ方向のいずれかの加速度が
0でない場合には、なにもせず、第7図の演奏操作子処
理のルーチンへ戻る。
さらに、上述した第1の実施例においては、第2図の
演奏操作子のスティック2にX方向、Y方向およびZ方
向の加速度センサ11〜13を取り付け、3次元の加速度を
検出する例を示したが、これらの加速度センサ11〜13
うち、1つあるいは2つを取り外し、2次元や1次元の
加速度を検出するようにしてもよい。
そして、1次元の加速度を検出する場合には、例え
ば、壁に白線を引いたり、空間にワイヤーを張ったり
し、その白線やワイヤーに沿って演奏操作子を動かせば
よい。この場合、加速度でセンサの出力信号を物理モデ
ル音源11の速度に関するパラメータ(例えば、弓速)の
制御に用いる。
また、2次元の加速度を検出する場合には、演奏操作
子の横方向への動作に応じた加速度センサの出力信号を
例えば、物理モデル音源11の速度に関するパラメータ
(例えば、弓速)の制御に用い、演奏操作子の縦方向へ
の動作に応じた加速度センサの出力信号を例えば、物理
モデル音源11の変位に関するパラメータ(例えば、弓
圧)の制御に用いる。
さらに、上述した第1の実施例においては、圧力セン
サ6をスティック2の他端部に嵌入されたグリップ7に
取り付け、演奏者がグリップ7をにぎる圧力を検出する
例を示したが、スティック2の加速度センサ11〜13を取
り付けた一端部に圧力センサ6を取り付けて、演奏者が
その圧力センサ6の部分を壁などにこすりつけるように
してもよい。
加えて、上述した第1の実施例においては、X方向の
加速度とY方向の加速度の合成ベクトルの大きさを物理
モデル音源11の弓速の制御に用い、Z方向の加速度をデ
ィレイ長Dのデチューンの制御に用いた例を示したが、
これに限定されない。例えば、X方向、Y方向およびZ
方向べての加速度の合成ベクトルの大きさを物理モデル
音源11の弓速の制御に用いるようにしてもよい。
また、上述した第1の実施例においては、加速度セン
サ11〜13によってX方向、Y方向およびZ方向それぞれ
の加速度を検出する例を示したが、X軸、Y軸およびZ
軸それぞれ軸の回りの角加速度を検出するようにしても
よい。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第16
図は本発明の第2の実施例による楽音制御装置に用いら
れる演奏操作子の外観構成を示す斜視図であり、この図
において、14はそれぞれ角度が異なる複数のV字型の溝
141〜144を備えた操作盤、15は角錐部を有する手持ち部
であり、演奏者がその角錐部を操作盤14の溝141〜144
いずれかに押圧しながら図中p方向あるいはq方向へス
ライドさせることにより、その操作に応じた信号を出力
する。ここで、第17図(a)および(b)に手持ち部15
の外観構成の正面図および側面図を示す。この図におい
て、16は手持ち部15の側面に取り付けられた加速度セン
サ、171および172はそれぞれ角錐部の斜面に取り付けら
れた圧力センサである。
次に、第18図にこの発明の第2の実施例による楽音制
御装置の構成のブロック図を示す。この図において、第
3図および第17図の各部に対応する部分には同一符号を
付け、その説明を省略する。
このような構成において、例えば、物理モデル音源11
として擦弦モデル音源を用いた場合には、擦弦モデル音
源を圧力センサ171用と圧力センサ172用との2系統設け
る。そして、各擦弦モデル音源の制御すべきパラメータ
のうち、弓速は加速度センサ16の出力信号に基づいて共
通に制御し、弓圧はそれぞれ各圧力センサ171および172
の出力信号に基づいて制御する。尚、装置各部の詳細な
動作については上述した第1の実施例と同様であるの
で、その説明を省略する。
以上説明したように、操作盤14に手持ち部15をスライ
ドさせるようにしたので、従来のスライド操作子に比べ
て、手持ち部15の操作盤14への押圧のしかたを自由に変
更できる点で操作性が向上すると共に、物理モデル音源
のパラメータの制御も各一的でなく、様々に工夫するこ
とができる。
尚、上述した第2の実施例においては、操作盤14が水
平である例を示したが、操作盤14にそりを持たせて手持
ち部15をなめらかにスライドさせやすいようにし、操作
性を向上させてもよい。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、演奏操作子
の操作がされていないことを検出して、楽音制御データ
を徐々に減衰させるようにしたので、演奏操作子の操作
がされなくなった後に楽音制御データが残ることがなく
なった。これにより、加速度センサを用いて、有効的な
楽音の制御が可能になるという効果がある。
また、従来にない新規な演奏上の効果および新規な演
奏操作を提供することができ、音作りの自由度が高いと
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の一実施例による楽音制御装置
の構成を示すブロック図、第2図は同実施例に用いられ
る演奏操作子の構成を示す概略斜視図、第3図(a)お
よび(b)はそれぞれ加速度センサ1の外観構成を示す
正断面図および上面図、第4図〜第15図はマイクロコン
ピュータ10内のCPUの動作を表すフローチャート、第16
図はこの発明の第2の実施例による楽音制御装置に用い
られる演奏操作子の外観構成を示す斜視図、第17図
(a)および(b)はそれぞれ手持ち部15の外観構成の
正面図および側面図、第18図はこの発明の第2の一実施
例による楽音制御装置の構成を示すブロック図、第19図
は従来のスライド操作子の概略構成を示す図である。 11〜13,16……加速度センサ、6,171,172……圧力セン
サ、10……マイクロコンピュータ、11……物理モデル音
源、14……操作盤、15……手持ち部。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キーオン信号を発生するキーオン信号発生
    手段と、 前記キーオン信号に基づいて楽音を発生させる楽音発生
    手段と、 演奏操作子に与えられる運動の加速度を連続的に検出し
    て連続量で加速度信号を出力する加速度検出手段と、 前記演奏操作子に与えられる演奏操作の有無を検出する
    操作検出手段と、 前記操作検出手段が操作有りを検出したときに前記加速
    度信号を積分して加速度信号の積分値を求める積分手段
    と、 前記加速度信号の積分値が求められたときにこれを更新
    し、次に加速度信号の積分値が求められるまでこれを保
    持する保持手段と、 前記保持手段によって保持された前記加速度信号の積分
    値に基づく楽音制御データを出力する出力手段と、 前記操作検出手段が操作無しを検出した場合に、前記保
    持手段によって保持された前記加速度信号の積分値を徐
    々に減衰させる制御手段と を具備し、前記キーオン信号に基づいて発生される前記
    楽音を、前記楽音制御データに基づいて制御することを
    特徴とする楽音制御装置。
  2. 【請求項2】前記操作検出手段は、加速度検出手段の出
    力する加速度信号が所定の閾値より小さい場合に、演奏
    操作無し、と判定する ことを特徴とする請求項1に記載の楽音制御装置。
  3. 【請求項3】前記演奏操作子に与えられる圧力を検出す
    る圧力検出手段を有し、 前記操作検出手段は、前記圧力検出手段の検出する圧力
    が所定の閾値より小さい場合に、演奏操作無し、と判定
    する ことを特徴とする請求項1に記載の楽音制御装置。
  4. 【請求項4】前記更新手段は、前記保持手段の保持する
    前記楽音制御データに前記加速度信号に応じた差分値を
    加算して、新たな楽音制御データを生成する ことを特徴とする請求項1に記載の楽音制御装置。
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