JP2644334B2 - ホッパー装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、複写機や印刷装置等の画像形成装置の現像
器に現像剤を補給するためのホッパー装置に関する。

（従来の技術） 複写機の電子写真法を採用する画像形成装置において
は、像担持体である感光ドラム周りに現像器が配設さ
れ、感光ドラム周りに形成された静電潜像がこの現像器
中の現像剤（トナー）によって現像されて顕像化され
る。

ところで、現像器中のトナーが消費されて無くなって
くると、該現像器の上方に配設されるホッパー装置を所
定位置まで移動させ、該ホッパー装置よりトナーを現像
器に補給することが行われる。

ここで、上記ホッパー装置を第１図に基づいて説明す
ると、ホッパー装置３のトナーを貯蔵するホッパー部30
内にはその底部にドーム33で覆われたトナー供給口32が
設けられており、このドーム33内を挿通して回転する搬
送スクリュー41の回転により、ホッパー部30内のトナー
ｔがトナー供給口32を介して下方の現像器２中に供給さ
れる。そして、現像器２へのトナーｔの補給が終了する
と、トナー供給口32のシャッター34が閉じられ、ホッパ
ー装置３はガイドレール４に沿ってホームポジションに
移動する。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、現像器２にトナーｔを補給するために
ホッパー装置３のトナー供給口32を現像器２に位置決め
してシャッター34を開いた場合、ホッパー部30内のトナ
ーｔは流動性が高いために搬送スクリュー41の回転如何
に拘らず、該搬送スクリュー41の翼外周部とドーム33や
本体底板内面間の隙間Ｋ等を通って自重によってドーム
33内に流入して現像器２内に入ってしまい、搬送スクリ
ュー41の回転のみでは現像器２へのトナーｔの供給量の
調整が十分にできないという問題があった。

このため、現像器２内に必要以上にトナーｔが供給さ
れ、現像器２の現像スリーブ22周りの隙間等からトナー
ｔが外部に漏れ出したり、現像器２内に過剰に供給され
過ぎたトナーｔがホッパー装置３のシャッター34等に付
着し、このホッパー装置３がホームポジションに移動す
ると、シャッター34の下面に付着したトナーｔが下方の
ユニットや部品（具体的には、現像器２付近の操作つま
みや前カバー裏面等）上に飛散し、これらを汚してしま
うという問題があった。

上記問題は、近年、画像の鮮明さや正確さを狙って開
発された通常のトナーより粒径の小さいトナー（つま
り、一般に流動性の良いトナー）を現像剤として用いる
場合に顕著に現われる。

本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的
とする処は、現像器中に過不足なく所定量の現像剤を供
給でき、現像剤の過剰供給によるトラブルのないホッパ
ー装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明は、ホッパー底部に
設けられた供給口が両端部が開放されるドームで覆わ
れ、該ドーム内に挿通する搬送スクリューの回動によ
り、内部の貯蔵現像剤をこのドーム内に導き、前記供給
口を介して現像器に補給するホッパー装置において、前
記ドームの内面に内径が搬送スクリュー外径よりも小さ
く、前記供給口の位置に開口部を有する弾性部材を設け
たことを特徴とする。

（作用） 本発明によれば、内径が搬送スクリュー外径よりも小
さい弾性部材をドームの内周に設けたため、搬送スクリ
ューの外周部とドーム内面との隙間が弾性部材によって
遮蔽され、現像剤の現像器への補給量は搬送スクリュー
によって高精度に制御され、所定量の現像剤を現像器中
に過不足なく供給することができ、現像剤の過剰供給に
よるトラブルの発生を防ぐことができる。

（実施例） 以下に本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

先ず、第１図に基づいてホッパー装置３及び現像器２
の全体構成について説明する。

図１において、１は像担持体である感光ドラムであ
り、該観光ドラム１の一側には他の不図示の画像形成機
器と共に現像器２が配設されている。この現像器２は、
感光ドラム１に近接配置されて所定方向に回転する現像
スリーブ22を有して感光ドラム１の方へ現像剤（トナ
ー）ｔを供給する現像部20と、該現像部20の一側に配設
されて一定量のトナーｔを保有し、該トナーｔを撹拌機
23を介して現像部20の方へ供給するトナー貯留部21とか
ら構成されている。

而して、不図示の一次帯電器によって一様に帯電され
た感光ドラム１上に原稿に基づく画像光が露光されて静
電潜像が形成されると、該静電潜像は現像器２によって
現像されてトナー像として顕像化される。この現像器２
による現像は、撹拌機23を介して現像部20の方へ送られ
たトナー貯留部21内のトナーｔが磁力等の力で現像スリ
ーブ22の周りに付着されつつ、該現像スリーブ22の回転
によって感光ドラム１上の静電潜像に供給されることに
よってなされる。

ところで、現像器２の上方には、画像形成装置本体側
に取り付けられたガイドレール４上に支持されたホッパ
ー装置３が配設されており、該ホッパー装置３はガイド
レール４に沿って図１の左右方向に移動可能である。

而して、上記ホッパー装置３は現像器２のトナー貯留
部21内にトナーｔが不足すればこれを補給するものであ
り、一定量のトナーを保有する本体としてのホッパー部
30と、該ホッパー部30内のトナーｔを現像器２の方へ搬
送供給する搬送スクリュー装置40等から構成されてい
る。

上記ホッパー部30内にはそのホッパー底部31にトナー
供給口32が設けられ、該トナー供給口32の上方は略半円
筒状のドーム33により覆われており、ホッパー部30内の
トナーｔが直接トナー供給口32の方へ急激に移動するの
を防いでいる。そして、トナー供給口32には該トナー供
給口32を開閉するためのシャッター34が設けられてお
り、該シャッター34を開くことによってホッパー部30内
のトナーｔをトナー供給口32を介して下方に供給できる
ようになっている。

又、前記搬送スクリュー装置40はホッパー部30のホッ
パー底部31に沿ってドーム33内に挿通され、その両端部
がホッパー部30に枢支される搬送スクリュー41と、該搬
送スクリュー41を回転駆動するための駆動モーター42及
び該駆動モーター42の回転駆動力を搬送スクリュー41に
伝達する所定のギヤ列43等から構成されている。

而して、駆動モーター42の回転ギヤ列43を介して搬送
スクリュー41に伝達され、該搬送スクリュー41の所定方
向への回転によりホッパー部30内のトナーｔはドーム33
の両端開口部33a,33a側へ移動され、トナー供給口32か
ら外部へ供給される。

即ち、現像器２のトナー貯留部21内にトナーｔが不足
すれば、該トナー貯留部21内の不図示のセンサーからの
信号により、ホッパー装置３はガイドレール４上を所定
のホームポジションから所定距離移動し、そのトナー供
給口32が現像器２のトナー貯留部21の上部開口部に位置
決めされる。そして、トナー供給口32の位置決めと同時
に、搬送スクリュー装置40の搬送スクリュー41が駆動モ
ーター42によりギヤ列43を介して回転される。

その後、シャッター34が開き、ホッパー装置３のホッ
パー部30のトナー供給口32が開くことにより、ホッパー
部30内のトナーｔは搬送スクリュー41の回転に伴って現
像器２のトナー貯留部21内に供給される。そして、現像
器２のトナー貯留部21内に所定量のトナーｔが供給され
れば、シャッター34が閉じ、トナー供給口32は閉じられ
て搬送スクリュー装置40の搬送スクリュー41はその回転
が停止される。その後、ホッパー装置３は現像器２によ
る現像作業を妨害しないホームポジションに再び移動す
る。

ところで、従来においては、搬送スクリュー40の搬送
スクリュー41が回転しない場合においても、ホッパー部
30内のトナーｔはその自重により搬送スクリュー41の翼
部41bの外周部とドーム33の内面やホッパー底部31の内
面との隙間Ｋ等を通り抜けてトナー供給口32の方へ移動
することができていた。

従って、トナー供給口32を介して現像器２に供給され
るトナーｔの量を搬送スクリュー41の回転速度等のみに
よって調整することができず、ホッパー部30内にトナー
ｔが多量にあり、ホッパー底部31に作用するトナーｔの
圧力が大きい場合や、トナーｔの粒径が小さくてその流
動性が大きい場合等には、トナー供給口32から現像器２
中に多量のトナーｔが供給され、該トナーｔにより種々
のトラブルを引き起すこととなっていた。

そこで、本発明においては、第２図に示すように、ド
ーム33の内面全体及び該ドーム33直下のホッパー底部31
内面に、その内径が搬送スクリュー41の外径よりも小さ
な弾性部材50を貼着し、搬送スクリュー41の翼部41bの
外周部とドーム33の内面やホッパー底部31の内面との隙
間Ｋを弾性部材50によって塞ぎ、トナーｔが自重でトナ
ー供給口32の方へ移動しないようにした。

ここで、弾性部材50は例えば発泡ウレタンフォームの
ような容易に弾性変形する材料から構成されており、且
つ、この弾性部材50をドーム33の内面等に貼着した場
合、その内径を搬送スクリュー41の翼部41bの外径より
やや小さくしているために搬送スクリュー41とドーム33
やホッパー底部31との間の隙間は完全に無くなるととも
に、弾性部材50が変形することによって搬送スクリュー
41は支障なく回転することができる。尚、ホッパー底部
31上に貼着される弾性部材50にはトナー供給32の位置に
開口部50aが設けられ、ホッパー部30からトナーｔが支
障なく現像器２の方へ移動できるよう構成されている。

而して、搬送スクリュー装置40の搬送スクリュー41が
回転駆動され、トナー供給口32のシャッター34が開いて
現像器２にトナーｔを補給する場合、ドーム33の内面や
ホッパー底部31内面に配設される弾性部材50により、ホ
ッパー部30内のトナーｔは自重により自由にトナー供給
口32の方へ移動できず、現像器２へ供給されるトナーｔ
の量はほぼ搬送スクリュー41の回転数や回転速度等によ
って決定されることとなる。

従って、ホッパー装置３から現像器２に供給されるト
ナーｔの量が高精度に制御されることとなり、現像器２
へ過剰なトナーｔを供給するために該現像器２からトナ
ーｔが漏れる等のトラブルが発生することがない。

ここで、ホッパー部30内のトナーｔは搬送スクリュー
41のシャフト部41aや翼部41bの間を通り抜けて自重でト
ナー供給口32の方へ移動することもできるが、本発明と
共に斯かる部分におけるトナーｔの移動を防止できれ
ば、トナー供給口32から現像器２へのなーｔの補給量の
より高精度な制御が可能となる。

（発明の効果） 以上の説明で明らかなように、本発明よれば、内径が
搬送スクリュー外径よりも小さい弾性部材をドームの内
周に設けたため、搬送スクリューの外周部とドーム内面
との隙間が弾性部材によって遮蔽され、現像剤の現像器
への補給量は搬送スクリューによって高精度に制御さ
れ、所定量の現像剤を現像器中に過不足なく供給するこ
とができ、現像剤の過剰供給によるトラブルの発生を防
ぐことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は現像器上に位置決めされたホッパー装置等の断
面図、第２図は第１図のトナー供給口周り詳細図であ
る。 ２……現像器、３……ホッパー装置、31……ホッパー底
部、31……トナー供給口（供給口）、33……ドーム、41
……搬送スクリュー、、50……弾性部材、50a……開口
部、ｔ……トナー（現像剤）。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ホッパー底部に設けられた供給口が両端部
   が開放されるドームで覆われ、該ドーム内に挿通する搬
   送スクリューの回動により、内部の貯蔵現像剤をこのド
   ーム内に導き、前記供給口を介して現像器に補給するホ
   ッパー装置において、 前記ドームの内面に内径が搬送スクリュー外径よりも小
   さく、前記供給口の位置に開口部を有する弾性部材を設
   けたことを特徴とするホッパー装置。