JP2639087B2 - 電気泳動装置 - Google Patents
電気泳動装置Info
- Publication number
- JP2639087B2 JP2639087B2 JP1082452A JP8245289A JP2639087B2 JP 2639087 B2 JP2639087 B2 JP 2639087B2 JP 1082452 A JP1082452 A JP 1082452A JP 8245289 A JP8245289 A JP 8245289A JP 2639087 B2 JP2639087 B2 JP 2639087B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- capillary
- electrophoresis
- electrophoresis apparatus
- sample
- thin plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気泳動装置、特に、試料を電気泳動させ
るための電気泳動装置に関する。
るための電気泳動装置に関する。
分析時の電圧印加により泳動液に生じる熱の発散を改
善し、試料の分解能を向上させた電気泳動装置として、
例えば、内径が25〜100μｍ、長さ20〜100cmのフューズ
ドシリカ管にポリイミドをコーティングしたキャピラリ
ーが用いられている。
善し、試料の分解能を向上させた電気泳動装置として、
例えば、内径が25〜100μｍ、長さ20〜100cmのフューズ
ドシリカ管にポリイミドをコーティングしたキャピラリ
ーが用いられている。
しかし、前記キャピラリーは、非常に細く折れやすい
ため取り扱いにくい。特に、このようなキャピラリー
は、検出器や温調槽に固定するのが困難である。また、
高電圧印加時には、微振動を起こし、検出時にノイズを
生じやすい。
ため取り扱いにくい。特に、このようなキャピラリー
は、検出器や温調槽に固定するのが困難である。また、
高電圧印加時には、微振動を起こし、検出時にノイズを
生じやすい。
本発明の目的は、取り扱いが容易であって、しかも高
分解能を有し、また高電圧印加時に起こる微振動を改善
した電気泳動装置を提供することにある。
分解能を有し、また高電圧印加時に起こる微振動を改善
した電気泳動装置を提供することにある。
本発明の電気泳動装置は、試料を電気泳動させるため
の電気泳動装置である。
の電気泳動装置である。
この電気泳動装置は、透光性樹脂を用いた薄板からな
り、前記薄板は泳動液が収納され、両端に前記試料の入
口と出口とを有するキャピラリーを備え、かつ、前記キ
ャピラリの上方から分光を照射する照射部と、キャピラ
リーの下方に配置された検出部とで構成される分光計を
設けたことを特徴とする。
り、前記薄板は泳動液が収納され、両端に前記試料の入
口と出口とを有するキャピラリーを備え、かつ、前記キ
ャピラリの上方から分光を照射する照射部と、キャピラ
リーの下方に配置された検出部とで構成される分光計を
設けたことを特徴とする。
本発明の電気泳動装置では、泳動液が収納されたキャ
ピラリーの入口から試料が注入される。この試料は、キ
ャピラリーの入口と出口との間に電圧を印加することに
よりキャピラリー内を泳動する。この時、泳動液が発熱
するが、この熱は薄板へ伝導され発散する。このため、
泳動液の対流が防止され、試料の分解能が改善される。
ピラリーの入口から試料が注入される。この試料は、キ
ャピラリーの入口と出口との間に電圧を印加することに
よりキャピラリー内を泳動する。この時、泳動液が発熱
するが、この熱は薄板へ伝導され発散する。このため、
泳動液の対流が防止され、試料の分解能が改善される。
また、この装置は全体が薄板で構成されているため、
取扱いが容易であり、高電圧印加時でもキャピラリーが
微振動を起こしにくくなる。
取扱いが容易であり、高電圧印加時でもキャピラリーが
微振動を起こしにくくなる。
第１図及び第２図に、本発明の一実施例に係る電気泳
動装置を示す。
動装置を示す。
電気泳動装置１は、主として基板２と表皮板３とから
なり、薄板状に構成されている。
なり、薄板状に構成されている。
基板２は円板状の部材であり、例えば透明樹脂を用い
てされている。基板２の表面には、半径方向に等間隔を
隔て、基板２と同心の溝４が複数形成されている。それ
ぞれの溝４は、同一半径上に切れ目を有している。溝４
は、エッチング等の手段を用いて形成されており、その
断面は長方形状或いは正方形状である。そして、その大
きさは、たとえば幅10〜100μｍ、深さ10〜100μｍであ
る。なお、溝４は、基板２の中心に近いもの程全長が短
く、周縁に近いものほど全長が長い。
てされている。基板２の表面には、半径方向に等間隔を
隔て、基板２と同心の溝４が複数形成されている。それ
ぞれの溝４は、同一半径上に切れ目を有している。溝４
は、エッチング等の手段を用いて形成されており、その
断面は長方形状或いは正方形状である。そして、その大
きさは、たとえば幅10〜100μｍ、深さ10〜100μｍであ
る。なお、溝４は、基板２の中心に近いもの程全長が短
く、周縁に近いものほど全長が長い。
表皮板３は、基板２と同じく透明樹脂等を用いて構成
され、基板２と同径の円板状の部材である。表皮板３
は、基板２に積層されており、これにより、溝４には上
壁が形成されていることになる。すなわち、溝４は、キ
ャピラリー５を構成することになる。
され、基板２と同径の円板状の部材である。表皮板３
は、基板２に積層されており、これにより、溝４には上
壁が形成されていることになる。すなわち、溝４は、キ
ャピラリー５を構成することになる。
表皮板３において、そろぞれのキャピラリー５の両端
部に対応する部分には、上方に突出する起立部６が形成
されている。起立部６の中心部には、第３図に示すよう
に、上端から下端に貫通している通路７が設けられてい
る。そして、通路７の下端は、キャピラリー５の端部と
連通している。この通路７は、キャピラリー５におい
て、泳動液と試料との入口または出口となる。
部に対応する部分には、上方に突出する起立部６が形成
されている。起立部６の中心部には、第３図に示すよう
に、上端から下端に貫通している通路７が設けられてい
る。そして、通路７の下端は、キャピラリー５の端部と
連通している。この通路７は、キャピラリー５におい
て、泳動液と試料との入口または出口となる。
次に、前記電気泳動装置１の作用、効果について説明
する。
する。
まず、複数のキャピラリー５のうち、測定対象に適用
する長さを有するキャピラリー５を選択する。ここで
は、最も外周側に位置するキャピラリー５を選択したも
のとする。このキャピラリー５に例えばマイクロシリン
ジを用いて燐酸緩衝液、トリス緩衝液等の泳動液を通路
７から充填する。
する長さを有するキャピラリー５を選択する。ここで
は、最も外周側に位置するキャピラリー５を選択したも
のとする。このキャピラリー５に例えばマイクロシリン
ジを用いて燐酸緩衝液、トリス緩衝液等の泳動液を通路
７から充填する。
続いて、キャピラリー５の両端部の両起立部６に、キ
ャピラリー５に電圧を印加するための白金電極を備えた
泳動槽（図示せず）を装着する。また、緩衝液の出口側
に当たる起立部６の近傍に、第１図二点鎖線で示すよう
に分光計８を配置する。これにより、いわゆるオンカラ
ム方式で分析可能な状態となる。分光計８は、第４図に
示すように、キャピラリー５の上方から分光を照射する
照射部8Aと、キャピラリー５の下方に配置された検出部
6Bとで構成されている。検出部８は、キャピラリー５を
透過した照射部8Aからの分光を受けるためのものであ
る。
ャピラリー５に電圧を印加するための白金電極を備えた
泳動槽（図示せず）を装着する。また、緩衝液の出口側
に当たる起立部６の近傍に、第１図二点鎖線で示すよう
に分光計８を配置する。これにより、いわゆるオンカラ
ム方式で分析可能な状態となる。分光計８は、第４図に
示すように、キャピラリー５の上方から分光を照射する
照射部8Aと、キャピラリー５の下方に配置された検出部
6Bとで構成されている。検出部８は、キャピラリー５を
透過した照射部8Aからの分光を受けるためのものであ
る。
次に、緩衝液を注入した通路から試料を注入する。試
料は、例えばマイクロシリンジよ薄層クロマトグラフ用
のキャピラリーを用いてスポット状に注入される。続い
て、１対の泳動槽の白金電極間に電圧を印加することに
より、電位泳動を行う。なお、印加電圧は、通常１〜30
KV程度である。
料は、例えばマイクロシリンジよ薄層クロマトグラフ用
のキャピラリーを用いてスポット状に注入される。続い
て、１対の泳動槽の白金電極間に電圧を印加することに
より、電位泳動を行う。なお、印加電圧は、通常１〜30
KV程度である。
電気泳動中に、キャピラリー５に充填されている泳動
液は発熱するが、この熱は、基板２及び表皮板３を介し
てすみやかに外界に放出される。このため、緩衝液の沸
騰や対流が起こりにくくなり、泳動の乱れが抑制され
る。また、電気泳動装置１は、薄板状であるため、電圧
を印加しても振動を起こしにくい。このため、振動によ
る泳動の乱れも改善される。
液は発熱するが、この熱は、基板２及び表皮板３を介し
てすみやかに外界に放出される。このため、緩衝液の沸
騰や対流が起こりにくくなり、泳動の乱れが抑制され
る。また、電気泳動装置１は、薄板状であるため、電圧
を印加しても振動を起こしにくい。このため、振動によ
る泳動の乱れも改善される。
電気泳動により分離された試料は、キャピラリー５内
で分光計８により分光分析される。なお、キャピラリー
５をが正方形状または長方形状であるため、第５図に示
すように、キャピラリー５を通過する照射部8Aからの分
光の光路長は、キャピラリー５内の位置によって異なる
ことはなく一定である。また、キャピラリー５のレンズ
効果が小さいために、入射した分光の分散が抑制され、
透過光を高精度で検出することができる。このため、ゴ
ーストピークの発生等が抑制され、分析精度が向上す
る。
で分光計８により分光分析される。なお、キャピラリー
５をが正方形状または長方形状であるため、第５図に示
すように、キャピラリー５を通過する照射部8Aからの分
光の光路長は、キャピラリー５内の位置によって異なる
ことはなく一定である。また、キャピラリー５のレンズ
効果が小さいために、入射した分光の分散が抑制され、
透過光を高精度で検出することができる。このため、ゴ
ーストピークの発生等が抑制され、分析精度が向上す
る。
なお、本実施例の電気泳動装置１を、電気泳動により
発生する熱をより効率的に取除くために、冷却槽内に収
容し、空冷または水冷してもよい。この場合、本実施例
の電気泳動装置１は薄板状であるため冷却槽内に設置す
るのが容易である。
発生する熱をより効率的に取除くために、冷却槽内に収
容し、空冷または水冷してもよい。この場合、本実施例
の電気泳動装置１は薄板状であるため冷却槽内に設置す
るのが容易である。
（１）前記実施例に係る電気泳動装置１では、キャピラ
リー５の断面を正方形状または長方形状に構成したが、
円形状であってもよい。
リー５の断面を正方形状または長方形状に構成したが、
円形状であってもよい。
（２）前記実施例に係る電気泳動装置１では、キャピラ
リー５を同心を円環状に複数形成したが、うずまき状ま
たは蛇行状に形成してもよい。この場合には、一本の長
いキャピラリーとして利用することが可能となる。
リー５を同心を円環状に複数形成したが、うずまき状ま
たは蛇行状に形成してもよい。この場合には、一本の長
いキャピラリーとして利用することが可能となる。
本発明の電気泳動装置は、キャピラリーを備えるとと
もに、透光性樹脂を用いた薄板からなるため、取扱いが
容易であり、しかも高分解能を有する。その上、キャピ
ラリ内で容易に分光分分析が行える。さらに電気泳動時
に起こる微振動を改善することができる。
もに、透光性樹脂を用いた薄板からなるため、取扱いが
容易であり、しかも高分解能を有する。その上、キャピ
ラリ内で容易に分光分分析が行える。さらに電気泳動時
に起こる微振動を改善することができる。
第１図は、本発明の一実施例に係る電気泳動装置の平面
図、第２図は第１図のII−IIの断面図、第３図は起立部
の縦断面図、第４図は分光計の配置状態を示す側面概略
図、第５図はキャピラリーを通過する分光の状態を示す
断面図である。 １……電気泳動装置、２……基板、３……表皮板、５…
…キャピラリー、７……通路。
図、第２図は第１図のII−IIの断面図、第３図は起立部
の縦断面図、第４図は分光計の配置状態を示す側面概略
図、第５図はキャピラリーを通過する分光の状態を示す
断面図である。 １……電気泳動装置、２……基板、３……表皮板、５…
…キャピラリー、７……通路。
Claims (1)
- 【請求項１】試料を電気泳動させるための電気泳動装置
であって、透光性樹脂を用いた薄板からなり、前記薄板
は泳動液が収納され、両端に前記試料の入口と出口とを
有するキャピラリーを備え、かつ、前記キャピラリの上
方から分光を照射する照射部と、キャピラリーの下方に
配置された検出部とで構成される分光計を設けたことを
特徴とする電気泳動装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1082452A JP2639087B2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 電気泳動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1082452A JP2639087B2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 電気泳動装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02259557A JPH02259557A (ja) | 1990-10-22 |
| JP2639087B2 true JP2639087B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=13774910
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1082452A Expired - Fee Related JP2639087B2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 電気泳動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2639087B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7105354B1 (en) | 1998-06-12 | 2006-09-12 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Analyzer |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20060266649A1 (en) * | 2003-09-22 | 2006-11-30 | Electrophoretic Member | Electrophoretic member, electrophoretic device, electrophoretic method and sample dispensing probe |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0376611A3 (en) * | 1988-12-30 | 1992-07-22 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Electrophoretic system |
-
1989
- 1989-03-31 JP JP1082452A patent/JP2639087B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7105354B1 (en) | 1998-06-12 | 2006-09-12 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Analyzer |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02259557A (ja) | 1990-10-22 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5192412A (en) | Electrophoretic apparatus having arrayed electrophoresis lanes | |
| JP2785530B2 (ja) | 電気泳動装置 | |
| JP3918403B2 (ja) | キャピラリアレイ | |
| EP1835281B1 (en) | Multiplexed capillary electrophoresis system | |
| JPH05240774A (ja) | 光学セル及び光学検出装置とこれを用いる試料分離検出装置 | |
| JPH10206384A (ja) | マルチキャピラリー電気泳動装置 | |
| JPH0572536B2 (ja) | ||
| JP4550923B2 (ja) | キャピラリアレイアッセンブリおよびキャピラリ電気泳動装置 | |
| JP2639087B2 (ja) | 電気泳動装置 | |
| US4830830A (en) | Apparatus for determining base sequence of nucleic acid | |
| JP3506652B2 (ja) | キャピラリアレイ電気泳動装置 | |
| Amankwa et al. | Fluorescence detection in capillary electrophoresis | |
| JP6350349B2 (ja) | キャピラリー電気泳動装置及びキャピラリー電気泳動による試料分析方法 | |
| JP2910319B2 (ja) | 細溝型電気泳動装置 | |
| JPWO2001084134A1 (ja) | キャピラリーアレイユニット及びそれを用いた電気泳動装置 | |
| JP2974495B2 (ja) | 電気泳動装置及び電気泳動方法 | |
| JP2000338086A (ja) | 電気泳動装置 | |
| JPH01152354A (ja) | 熱除去手段を採用した動電分析法および装置 | |
| JP2833119B2 (ja) | 細管式電気泳動分析装置 | |
| JPH06294771A (ja) | 電気泳動媒体及びそれを用いる分析装置 | |
| JPH11183437A (ja) | 電気泳動部材およびそれを用いた電気泳動装置 | |
| JP4045253B2 (ja) | キャピラリー及び電気泳動装置 | |
| Horváth et al. | Analytical biotechnology: Capillary electrophoresis and chromatography | |
| JPH1164279A (ja) | マイクロチップ電気泳動装置 | |
| JPH09304338A (ja) | キャピラリー電気泳動チップ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |