JP2637621B2 - 腹膜透析装置 - Google Patents

腹膜透析装置

Info

Publication number
JP2637621B2
JP2637621B2 JP2318874A JP31887490A JP2637621B2 JP 2637621 B2 JP2637621 B2 JP 2637621B2 JP 2318874 A JP2318874 A JP 2318874A JP 31887490 A JP31887490 A JP 31887490A JP 2637621 B2 JP2637621 B2 JP 2637621B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dialysate
chamber
conduit
dialysis
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2318874A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04189364A (ja
Inventor
利明 増田
昭男 白数
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUSHOO KK
Original Assignee
NITSUSHOO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NITSUSHOO KK filed Critical NITSUSHOO KK
Priority to JP2318874A priority Critical patent/JP2637621B2/ja
Publication of JPH04189364A publication Critical patent/JPH04189364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2637621B2 publication Critical patent/JP2637621B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は腹膜透析装置に関し、更に詳しくは腹腔内透
析液を膜孔径の異なる少なくとも2個の透析器に供給し
て透析された透析液を腹腔に返還する夜間静止しながら
でも透析を行うことができる連続再循環式腹膜透析装置
に関する。
【従来の技術】
連続的人工腎の治療として、連続的腹膜透析(CAPD)
や急性腎不全患者等を対象にした連続的血液濾過(CH
F)等が知られている。それらの1日の低分子量物質、
たとえば尿素のクリアランスは、CAPDの場合、1日に2
の透析液を4回交換し、降水量を薬液2としても最
大10/日である。 また置換液を使用したCHFでは尿素の血中濃度を100mg
/dl以下に維持するに必要な置換液量は最低10/日必
要である。更に、間歇的治療である血液透析(HD)にお
いては、血液尿素窒素(BUN)のクリアランスを150ml/
分とし、週3回、1日4時間透析した時の1週間の累積
クリアランスから1日当たりのクリアランスを算出する
と15.4/日に相当するようになる。 すなわち現行の人工腎の性能はせいぜい10〜15/日
で生体腎の尿素の1日当たりのクリアランスといわれて
いる薬液170/日に遠く及ばない。そして、これは片
腎廃絶、残り片腎の4/5以上が機能停止した状態に相当
し、生体腎の性能に少しでも近づく人工腎の開発が要望
されてきた。 一方、血液透析(HD)においては第5図の1週間3
回、1日4時間透析した時の人体の血液尿素窒素(BU
N)の変化を示した図にみられるように、BUN値は大きく
変動しており、この変動が全ての合併症を引き起こす原
因になっている。
【発明が解決しょうとする課題】
かかる現行の人工腎の課題を解決するためには連続的
治療による人工腎システムの開発が不可欠である。その
ためには昼間患者が活動しながら人工腎の治療ができ、
夜間は休眠しながらでも透析ができる人工腎の治療が必
須の要件である。 本発明者等はかかる課題を解決するために鋭意研究し
た結果、昼間は連続再循環腹膜透析と濾過器とを組み合
わした小型で携帯可能な腹膜濾過装置を使用し、夜間は
昼間使用した濾過器の濾液側に透析液を流し透析器とし
て使用することによって、昼夜断続的に治療を行えるこ
とを見出し、昼間使用する小型の腹膜濾過装置に関して
は既に特許出願した。 本発明は夜間の休眠中、または在宅透析に使用する腹
膜透析装置に関する。 腹膜透析と透析器とを組み合わした腹膜透析装置とし
て特開昭60−150758号が知られている。この装置は患者
に負圧を与えないように透析液中に透析圧物質であるグ
ルコース等が添加されて透析を行っているが、グルコー
スは腹腔を刺激し糖尿病の原因になる危険がある。 本発明の目的はかかる浸透圧物質を透析液中に添加し
なくても連続的に腹膜透析を行うことができる腹膜透析
装置を提供することである。 更に本発明の他の目的は昼間活動しながら人工腎治療
を行える小型で携帯可能な腹膜濾過装置に、簡単に断続
的な変更可能なカートリッジ式の腹膜透析装置を提供す
ることである。
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は少なくとも2個の透析器、該透析
器同士を結ぶ導管および該透析器と腹腔とを結ぶ導管と
からなる腹膜透析装置において、微細孔膜からなる第1
透析膜によって内部が第1室と第2室に区分された第1
透析器で腹腔からの透析液を導入して該透析液を前記第
1透析膜によって浄化する第1室と、前記第1透析膜よ
り小さい孔径を有する微細孔膜からなる第2透析膜によ
って内部が第3室と第4室に区分された第2透析器で前
記第1室を通過した透析液を導入して前記第2透析膜に
よって該透析液を浄化する第3室と、前記第1室と前記
第3室とを結ぶ導管と、腹腔と前記第1室および腹腔と
前記第3室とを結ぶ導管とによって閉回路が形成されて
なり、透析液を収容する第1透析液容器と、前記第1透
析器の第1透析膜を透過した濾液を導入する第2室と、
前記第1透析液容器と前記第2室とを結ぶ導管と、第2
室を通過した透析液の一部または全部を排出しその排出
量によって透析液量を調整するための導管とからなる通
路または回路、および透析液を収容する第2透析液容器
と、前記第2透析器の第2透析膜を透過した濾液を導入
する第4室と、前記第2透析液容器と前記第4室とを結
ぶ導管と、第4室を通過した透析液の一部または全部を
排出しその排出量によって透析液量を調整するための導
管とからなる通路または回路とからなる透析液調整装置
で構成された腹膜透析装置である。 また、本発明は前記腹膜透析装置において、透析液調
整装置が、第1透析液容器と第2透析液容器とが合体し
てなる新鮮透析液が収容される透析液容器と、第2室
と、前記透析液容器と第2室とを結ぶ導管と、第1透析
膜を透過した腹腔内透析液中の代謝生成物を含有する新
鮮透析液を第2室から排出するための導管とからなる通
路、および前記透析液容器と、第4室と、前記透析液容
器と前記第4室とを結ぶ導管と、第2透析膜を透過した
腹腔内透析液中の代謝生成物を含有する新鮮透析液を第
4室から排出するための導管とからなる通路からなる腹
膜透析装置である。 更に、本発明は前記腹膜透析装置において、透析液調
整装置が、第1透析液容器と、第2室と、前記第1透析
液容器と前記第2室とを結ぶ導管と、前記第2室を通過
した透析液の一部を外部へ排出するための導管と、外部
へ排出した透析液の残りを第1透析液容器へ返還するた
めの分岐された導管とからなる回路、および第2透析液
容器と、第4室と、前記第2透析液容器と前記第4室と
を結ぶ導管と、前記第4室を通過した透析液の一部を外
部へ排出するための導管と、外部へ排出した透析液の残
りを第2透析液容器へ返還するための分岐された導管と
からなる回路とからなる腹膜透析装置である。 更にまた本発明は前記腹膜透析装置において、第1透
析膜の孔径が20〜1000Åであり、第2透析膜の孔径が10
〜300Åである腹膜透析装置である。
【作用】
本発明は腹腔内に供給された新鮮透析液が腹膜を介し
て血液と接触し、腹膜が透過膜の作用をして血液中の代
謝生成物が腹腔内に透過されて、腹腔内透析液となる。 腹腔内透析液は第1透析器の第1室に供給されて第2
室を通過する透析液と第1透析膜を介して代謝生成物の
一部が透過される。第1透析器を通過した腹腔内透析液
は次に第2透析器の第3室に供給され、第4室を通過す
る透析液と第2透析膜を介して腹腔内透析液中に含有さ
れている代謝生成物の一部を透過する。次に第2透析器
の第3室を通過した腹腔内透析液は腹腔に戻る。 第1透析器および第2透析器の濾液側である第2室お
よび第4室は透析液が夫々循環しながら透析が行われ
る。
【実施例】
以下本発明の一例を実施例で説明する。 第1図および第2図は本発明腹膜透析装置の一例を示
す説明図であり、第3図は夜間に本発明腹腔透析装置を
使用した時、昼間に使用する腹膜濾過装置の一例を示す
説明図であり、第4図は第3図の腹膜濾過装置を人体に
携帯した状態を示す図であり、第5図は間歇的血液透析
を一週間行った時のBUNの経時変化を示すグラフであ
る。 図中1は腹腔、2は第1透析器、3は第2透析器、4
は新鮮透析液容器、5は第1室、6は第2室、7は第3
室、8は第4室、9は第1透析膜、10は第2透析膜、11
は第1導管、12は第2導管、13は第3導管、14および15
は新鮮透析液供給導管、16および17は浄化透析液排出導
管、18〜25はポンプ、26〜29はバルブ、31は第1透析液
容器、32は第2透析液容器、33および34は浄化透析液返
還導管、35および36は浄化透析液一部排出導管、60は排
出液収容バッグを示す。 第1図において所定量の滅菌された新鮮透析液または
昼間腹膜濾過された腹腔内透析液が腹腔1内に収容され
ている。腹腔1内で透析液は腹膜を介して血液と接触
し、血液中の代謝生成物が腹腔内に透過されて腹腔内透
析液となる。腹腔内が負圧にならないように浸透活性物
質たとえばグルコースを透析液に予め所定量添加しても
よいが、本発明腹膜透析装置ではグルコースを添加しな
くても腹膜透析を行うことができる。それによって腹膜
への刺激も少なく、糖尿病の原因も除去できる。 第1図において、腹腔1は腹腔内透析液を流出するた
めの第1導管11および第2透析器3から戻ってきた返還
透析液を流入するための第3導管13の2本の導管が夫々
接続されたように図示されているが、腹腔への導管の接
続は外部細菌が腹腔内へ侵入するのを防止するために1
本の導管で接続するのが好ましい。すなわち透析液流入
口および流出口は腹腔から離れたダブル ルーメン カ
テーテル等から形成された導管が好ましい。 腹腔内透析液はポンプ18によって第1導管11を経て第
1透析器2の第1室5に供給される。本発明腹膜透析装
置で使用されるポンプはミニポンプまたはローラクラン
プである。 第1透析器2は第1透析膜9によって第1室と第2室
に区分されており、第1室は腹腔内透析液が供給される
第1導管11と、該透析液が通過して供出される第2導管
12と接続されている。一方第2室6は新鮮透析液容器4
からポンプ21によって新鮮透析液が流入する新鮮透析液
供給導管14と、第1透析膜9を介して腹腔内透析液中の
代謝生成物の一部が透過されて新鮮透析液中に含有され
てなる浄化透析液をポンプ23によって排出する浄化透析
液排出導管16とが接続されている。 第1透析膜9および第2透析膜10は平膜状フイルタ
ー、プレート状、コイル状または中空糸状の膜が使用さ
れる。第1透析膜9の孔径は20〜1000Å、好ましくは10
0〜200Åである。孔径が20Å未満であると、透析効率が
低下する傾向があり、1000Åを超えると、アルブミンが
抜けて低蛋白血症になる傾向がある。 第1透析器2の第1室5で第1透析膜9を透過した代
謝生成物質の一部を含む濾液を除いた腹腔内透析液はポ
ンプ19によって第2導管12を経て第2透析器3の第3室
7に移行される。 第2透析器3は第2透析膜10によって第3室と第4室
に区分されている。第3室7は第1透析器第1室5から
の腹腔内透析液が流入する第2導管12と、該透析液が通
過して流出される第3導管13とが接合されている。一方
第4室8は新鮮透析液容器4からポンプ22によって新鮮
透析液が流入する新鮮透析液供給導管15と、第2透析膜
10を介して腹腔内透析液中の代謝生成物の一部が透過さ
れて新鮮透析液中に含有されてなる浄化透析液をポンプ
24によって排出する浄化透析液排出導管17とが接合され
ている。第1図において、透析液調整装置は、新鮮透析
液が収容される新鮮透析液容器4と、該透析液容器4と
第2室6とを結ぶ導管14と、第2室6と、第1透析膜9
を透過した腹腔内透析液中の代謝生成物を含有する新鮮
透析液を第2室6から排出するための導管16とからなる
通路、および新鮮透析液容器4と、該透析液容器4と第
4室8とを結ぶ導管15と、第4室8と、第2透析膜10を
透過した腹腔内透析液中の代謝生成物を含有する新鮮透
析液を第4室8から排出するための導管17とからなる通
路から構成され、ポンプ23およびポンプ24によって導管
16および導管17から排出される排液量によって透析液量
が調整される。 第2透析膜5の孔径は第1透析膜9より小さく10〜30
0Å、好ましくは30〜100Åである。孔径が10Å未満であ
ると、透析効率が低下する傾向があり、300Åを超える
とβ2-ミクログロブリンのような大中分子量物質が透過
する傾向がある。 第2透析器3の第3室7から流出した腹腔内透析液は
ポンプ20によって第3導管13を経て腹腔1に戻される。 本発明腹膜透析装置は循環する透析液への薬液の注入
が容易であるので種々の医療への応用が考えられる。た
とえば循環透析液のグルコース濃度を測定してインスリ
ンを循環透析液の導管の途中から注入して糖尿病患者の
治療に供し、人工膵臓の役割をしたり、活性炭等を含有
した吸着筒を第1透析器2と第2透析器3の間の第2導
管12に設けて循環透析液中のビリルビンや胆汁酸等を吸
着し、肝補助の役割をすることができる。そしてこれら
への応用は血液中へ直接薬液を注入したり、注出したり
するのではなく、透析液中への薬液の注入、注出をする
ので、事故といってもせいぜい膜の目詰まりやリーク程
度でモジュール交換で安全に迅速に対応できる。 本実施例では、本発明腹膜透析装置を腹膜透析と2個
の透析器とを組み合わせて説明したが、3個以上の透析
器を使用することによって、循環する腹腔内透析液中に
含有されている代謝生成物の分離を更に厳密にすること
ができる。 第2図は本発明腹膜透析装置の他の実施例を示す説明
図であり、第1図の腹膜透析装置において第1透析器2
および第2透析器3濾液側に設けた新鮮透析液供給装置
をサイクラーによる透析に変更した腹膜透析装置であ
る。すなわち、第1透析器2の濾液側である第2室6に
第1透析液容器31からポンプ24によって透析液が導管37
を経て流入し、透析が終了した浄化透析液は導管38から
透析液貯蔵容器31へ戻される。必要により一部浄化透析
液は導管35から排出されてもよいが、殆どの浄化透析液
は第1透析器2の第2室6と第1透析液容器31とで形成
される閉回路を循環する。その時の浄化透析液が排出さ
れる容量比率は導管35および導管38に設けられたバルブ
27およびバルブ26の開孔度によって調整される。 第2透析器32の濾液側の第4室8に流入する透析液に
ついても同様であって、第2透析液容器32と第4室8と
を連結する導管39および40とによって浄化透析液が循環
する閉回路が形成される。そして必要により一部浄化透
析液がバルブ28およびバルブ29の開孔度の調整によって
第2図において、透析液調整装置は、第1透析液容器31
と、第2室6、該第1透析液容器31と第2室6とを結ぶ
導管37と、第2室6を通過した透析液の一部を外部へ排
出するための導管35と、外部へ排出した透析液の残りを
第1透析液容器31へ返還するための分岐された導管38と
からなる回路、および第2透析液容器32と、第4室8
と、該第2透析液容器32と第4室8とを結ぶ導管39と、
第4室8を通過した透析液の一部を外部へ排出するため
の導管36と、外部へ排出した透析液の残りを第2透析液
容器32へ返還するための分岐された導管40とからなる回
路から構成され、バルブ26およびバルブ27の開孔度、バ
ルブ28およびバルブ29の開孔度の調整によって導管35お
よび導管36から排出される排液量によって透析液量が調
整される。 本発明腹膜透析装置は一般に夜間の休眠中または在宅
透析に使用されるが、昼間の活動しながら治療する際に
は、例えば第3図の腹膜濾過装置が使用される。第3図
はかかる昼間活動しながら治療できる小型の携帯可能な
腹膜濾過装置の説明図である。腹腔50内へ導管65から供
給された滅菌され新鮮透析液は腹膜を介して血液中の代
謝生成物質を透過し腹腔内透析液となる。腹腔内透析液
はポンプ66によって第1導管70を経て第1透析器52の第
1室56に供給される。第1濾過器52は第1濾過膜54によ
って第1室と第2室に区分されており、第1室は腹腔内
透析液が供給される第1導管70と、該透析液が通過して
流出される第2導管61と接合されている。一方第2室は
腹腔内透析液が第1濾過膜54を濾過した第1濾過液が収
容される室であり、該第1濾過液が移行する第2濾過器
53の第3室58と第4導管63によって接合している。第1
濾過器52および第2濾過器53は第1図の第1透析器2お
よび第2透析器3を濾過器としてそのまま使用すること
ができる。そしてこれらの透析器に所定の導管を嵌合ま
たは螺合することによって簡単に腹膜濾過装置を形成す
ることができる。 第1濾過膜54および第2濾過膜55は平膜状フイルタ
ー、プレート状、コイル状または中空糸状の膜が使用さ
れ、第1濾過膜54の孔径は20〜1000Å、好ましくは100
〜200Åである。 第1濾過器52の第1室56で第1濾過膜54を濾過した代
謝生成物質を含む濾液を除いた腹腔内透析液は第2導管
61を経て第2濾過器53の第4室59に移行される。 一方、第1濾過器52の第2室57の第1濾過液はポンプ
68によって第4導管63を経て第2濾過器53の第3室58へ
供給される。第1濾過液は第2濾過膜55で濾過されて第
2濾過液となる。 第2濾過器53は第2濾過膜55によって第3室と第4室
に区分されている。第3室58は第1濾過器第2室57から
の第1濾過液が流入する第4導管63と、流入した第1濾
過液の一部を排出する第1濾過液排出導管64と接合して
いる。第1濾過液が排出される容量は腹腔50内で腹膜を
介して透過した血液中の代謝生成物質、たとえば尿分に
相当する容量またはそれ以上の容量である。第1濾過液
の一部を排出することによって循環する腹腔内透析液の
容量はほぼ一定に維持され、腹腔内で腹膜を介して血液
と透析を行い、血液中の代謝生成物質を腹腔内の透析液
と混合させる。 第1濾過液の一部はポンプ69によって排出導管64から
排出されるが、必要により排出液は第4図に示すような
排出液収容バッグ37に収容してもよい。 第4室59は第1濾過器52の第1室56からの腹腔内透析
液が流入する第2導管61と、第3室58内の第1濾過液が
第2濾過膜55によって濾過されて得られた第2濾過液と
第4室59に流入した前記腹腔内透析液との混合液が流出
する第3導管62とが接合されている。第2濾過膜55の孔
径は10〜300Å、好ましくは30〜100Åである。 第2濾過器53の第4室59から流出した腹腔透析液と第
2濾過液との混合液はポンプ67によって第3導管62を経
て腹腔50に戻される。 この第3図の腹膜濾過装置を人体に携帯したのが第4
図であって、下腹部に取りつけたバンド等で本発明腹膜
濾過装置本体を携帯し、排出液収容バッグ60を大腿部へ
取りつけることによって昼間患者は自由に活動しながら
腹膜透析を行うことができる。そして本体に取りつけら
れた記録計によって累積除水量を簡単に見ることができ
患者は経験と勘で排水量を調整することができる。 本発明腹膜透析装置を夜間の静止時に第3図の腹膜濾
過装置を昼間の活動時に連続的に使用することによって
昼夜連続的に透析を実施することができる。透析器の交
換は定期的に実施し、たとえば夜間から昼間に移行する
時に毎日行うのが好ましい。 夜間に使用する本発明腹膜透析装置は尿素のような低
分子量物質を除去し、昼間使用する第3図のような腹膜
濾過装置はβ2-ミクログロブリンのような中・高分子量
物質を除去する傾向がある。 実施例1 第1図の腹膜透析装置において、腹腔に2の新鮮透
析液を注入した。第1透析器の第1透析膜の孔径は140
Åで膜面積は0.2m2である。第2透析器の第2の透析膜
の孔径は35Åで膜面積は0.2m2である。循環する透析液
流量は100ml/分で、新鮮透析液流量は100ml/分で8時間
透析した。 次いで昼間には第3図の腹膜濾過装置を使用した。第
1濾過器および第2濾過器は夜間使用した第1透析器お
よび第2透析器を使用した。第1濾過器の濾液流量は40
ml/分、第2濾過器の濾液流量は38ml/分、降水流量は2m
l/分で、1日に16時間濾過した。得られた尿素およびβ
2-ミクログロブリン(以下BMGで示す)のクリアランス
を第1表に示す。 比較例1として現行の血液透析を血液流量150ml/分、
週3回、1回4時間した時の1週間の累積クリアランス
から1日たりのクリアランスを換算して前記代謝生成物
質のクリアランスを算出した。 尿素は殆ど夜間の静止時に腹膜透析する本発明腹膜透
析装置で除去されるので、昼間の第3図の腹膜濾過装置
での透析時間を無視しても本発明の実施例1の腹膜透析
装置は現行の血液透析(HD)と比較して約4倍の性能を
有している。
【効果】
本発明腹膜透析装置は尿素のような低分子量物質を大
量除去でき電解質の調整が容易である。また腹腔内透析
液中にグルコースのような浸透圧物質を添加しなくても
透析することができ、腹膜への刺激も少なく糖尿病を防
止することができる。そして昼間に使用する小型で携帯
可能な腹膜濾過装置と併用することによって、人工腎の
連続的治療が可能になった。その結果現行の間歇的血液
透析が原因となって起こる合併症を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明腹膜透析装置の一例を示す
説明図であり、第3図は夜間に本発明腹膜透析装置を使
用した時、昼間に使用する腹膜濾過装置の一例を示す説
明図であり、第4図は第3図の腹膜濾過装置を人体に携
帯した状態を示す図であり、第5図は間歇的血液透析を
一週間行った時のBUNの経時変化を示すグラフである。 図中1は腹腔、2は第1透析器、3は第2透析器、4は
新鮮透析液容器、5は第1室、6は第2室、7は第3
室、8は第4室、9は第1透析膜、10は第2透析膜、11
は第1導管、12は第2導管、13は第3導管、14および15
は新鮮透析液供給導管16および17は浄化透析液排出導
管、18〜25はポンプ、26〜29はバルブ、31は第1透析液
容器、32は第2透析液容器、33および34は浄化透析液返
還導管、35および36は浄化透析液一部排出導管、60は排
出液収容バッグを示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2個の透析器、該透析器同士を
    結ぶ導管および該透析器と腹腔とを結ぶ導管とからなる
    腹腔透析装置において、微細孔膜からなる第1透析膜に
    よって内部が第1室と第2室に区分された第1透析器で
    腹腔からの透析液を導入して該透析液を前記第1透析膜
    によって浄化する第1室と、前記第1透析膜より小さい
    孔径を有する微細孔膜からなる第2透析膜によって内部
    が第3室と第4室に区分された第2透析器で前記第1室
    を通過した透析液を導入して前記第2透析膜によって該
    透析液を浄化する第3室と、前記第1室と前記第3室と
    を結ぶ導管と、腹腔と前記第1室および腹腔と前記第3
    室とを結ぶ導管とによって閉回路が形成されてなり、透
    析液を収容する第1透析液容器と、前記第1透析器の第
    1透析膜を透過した濾液を導入する第2室と、前記第1
    透析液容器と前記第2室とを結ぶ導管と、第2室を通過
    した透析液の一部または全部を排出しその排出量によっ
    て透析液量を調整するための導管とからなる通路または
    回路、および透析液を収容する第2透析液容器と、前記
    第2透析器の第2透析膜を透過した濾液を導入する第4
    室と、前記第2透析液容器と前記第4室とを結ぶ導管
    と、第4室を通過した透析液の一部または全部を排出し
    その排出量によって透析液量を調整するための導管とか
    らなる通路または回路とからなる透析液調整装置で構成
    された腹膜透析装置。
  2. 【請求項2】透析液調整装置が、第1透析液容器と第2
    透析液容器とが合体してなる新鮮透析液が収容される透
    析液容器と、第2室と、前記透析液容器と前記第2室と
    を結ぶ導管と、第1透析膜を透過した腹腔内透析液中の
    代謝生成物を含有する新鮮透析液を第2室から排出する
    ための導管とからなる通路、および前記透析液容器と、
    第4室と、前記透析液容器と前記第4室とを結ぶ導管
    と、第2透析膜を透過した腹腔内透析液中の代謝生成物
    を含有する新鮮透析液を第4室から排出するための導管
    とからなる通路からなる請求項1記載の腹膜透析装置。
  3. 【請求項3】透析液調整装置が、第1透析液容器と、第
    2室と、前記第1透析液容器と前記第2室とを結ぶ導管
    と、前記第2室を通過した透析液の一部を外部へ排出す
    るための導管と、外部へ排出した透析液の残りを第1透
    析液容器へ返還するための分岐された導管とからなる回
    路、および第2透析液容器と、第4室と、前記第2透析
    液容器と前記第4室とを結ぶ導管と、前記第4室を通過
    した透析液の一部を外部へ排出するための導管と、外部
    へ排出した透析液の残りを第2透析液容器へ返還するた
    めの分岐された導管とからなる回路からなる請求項1記
    載の腹膜透析装置。
  4. 【請求項4】第1透析膜の孔径が20〜1000Åであり、第
    2透析膜の孔径が10〜300Åである請求項1〜3のいず
    れかに記載の腹膜透析装置。
JP2318874A 1990-11-22 1990-11-22 腹膜透析装置 Expired - Fee Related JP2637621B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2318874A JP2637621B2 (ja) 1990-11-22 1990-11-22 腹膜透析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2318874A JP2637621B2 (ja) 1990-11-22 1990-11-22 腹膜透析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04189364A JPH04189364A (ja) 1992-07-07
JP2637621B2 true JP2637621B2 (ja) 1997-08-06

Family

ID=18103932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2318874A Expired - Fee Related JP2637621B2 (ja) 1990-11-22 1990-11-22 腹膜透析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2637621B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012115189A1 (ja) * 2011-02-23 2012-08-30 旭化成メディカル株式会社 血液浄化装置及び血液浄化装置の洗浄方法
CN109395588A (zh) * 2018-11-13 2019-03-01 重庆本善医疗设备有限公司 腹透液在线生成装置用透析液过滤器完整性测试系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04189364A (ja) 1992-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2425695C2 (ru) Система и способ для регенерации жидкости
US5944684A (en) Wearable peritoneum-based system for continuous renal function replacement and other biomedical applications
EP0714312B1 (en) Apparatus for purified pulse peritoneal dialysis
EP0980685B1 (en) Use of a fluid for the manufacture of a dialysis fluid for continuous recirculating peritoneal dialysis
US4239041A (en) Method for continuous ambulatory peritoneal dialysis
EP0928615A1 (en) Method for recovering and regenerating peritoneal dialyzate, apparatus therefor, and attachments thereof
US6409699B1 (en) Continuous flow-through peritoneal dialysis (CFPD) method with control of intraperitoneal pressure
US6666842B1 (en) Device and method for perfusing peritoneal dialyzing fluid
JP2018099539A (ja) 腹膜透析を実施するためのシステムおよび方法
JP3131948B2 (ja) 腹膜透析装置
US20160375190A1 (en) Peritoneal dialysis systems and methods
JP2003510103A (ja) 限外濾過浄化および再注入システムを含む血液濾過システム
EP0451429A2 (en) Blood-purifying equipment
CA1124952A (en) Method and apparatus for continuous, ambulatory peritoneal dialysis
JP4129726B2 (ja) 腹膜透析装置
JP2637621B2 (ja) 腹膜透析装置
JPH06114102A (ja) 血液透析濾過装置
JP2512628B2 (ja) 腹膜濾過装置
JP2003260129A (ja) 高張液注入装置
JPH0670978A (ja) 血液透析濾過装置
Gokal Dialysis techniques: peritoneal dialysis
JPS5968A (ja) 準連続携帯血液透析システム
IL49757A (en) Artificial kidney for use with peritoneal fluid

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees