JP2637509B2 - 新規なダイヤモンド状炭素膜及びその製造方法 - Google Patents

新規なダイヤモンド状炭素膜及びその製造方法

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JP2637509B2 JP25025588A JP25025588A JP2637509B2 JP 2637509 B2 JP2637509 B2 JP 2637509B2 JP 25025588 A JP25025588 A JP 25025588A JP 25025588 A JP25025588 A JP 25025588A JP 2637509 B2 JP2637509 B2 JP 2637509B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔従来技術の説明〕 従来、薄膜状に形成したダイヤモンド膜及びDLC膜が
知られていて、それらは絶縁膜、保護膜、電子素子の材
料、光学薄膜としての利用が期待されている。そして中
には既にスピーカー振動板などに実用された例もある。
そのようなダイヤモンド薄膜、あるいはDLC膜の製造方
法については気相から合成する方法が各種提案されてい
て、それらの代表例は下述するごときものである。
(1) イオンビーム蒸着法(特開昭60−127298);イ
オンビームスパッタ法(特開昭57−106513);RFスパッ
タ法(特開昭63−53255);RFグロー放電法(J.Fink et
al.,Solid State Comm.47(1983)687);及びDC−放電
法(特開昭60−145995) (2) マイクロ波プラズマCVD法(特公昭61−332
0);熱フィラメントCVD法(特開昭58−91100);及び
熱プラズマCVD法(特開昭62−158195) 上記(1)に述べたいずれの方法によっても一般にア
モルファス性の高い表面の滑らかなDLC膜が得られる。
しかし得られるいずれのDLC膜も下述するように問題点
のあるものである。
即ちイオンビーム蒸着法はイオン銃にメタンガスなど
を流して含炭素イオンビームを形成し、該イオンビーム
を基体に照射して成膜する方法である。この方法により
得られる膜は電子線回折法で結晶性のものが検出される
ことがあるが、i−c膜と呼ばれている膜も含めて全体
としてはアモルファス性が高く、表面平滑度は良い。し
かしその膜特性はアモルファス部分の特性に依存し、特
に光学バンドギャップが狭くまた電気抵抗率が低いこと
から天然ダイヤモンドに比べるとかなり劣るものであ
る。
イオンビームスパッタ法はグラファイトをターゲット
にし、該ターゲットをイオン銃によって活性化したイオ
ンビーム状のスパッタガスでスパッタして成膜する方法
である。RFスパッタ法はグラファイトをターゲットに
し、該ターゲットを高周波エネルギーで活性化したスパ
ッタガスでスパッタして成膜する方法である。これらの
方法によるといずれの場合にあっても水素含有量の少な
く、高硬度の膜が得られるはするものの、それらの膜は
光学バンドギャップ、電気抵抗率等の膜特性の点で劣
り、満足のゆくものではない。
RFグロー放電法は高周波を、DC放電法は直流電圧を印
加することによってプラズマを生成し、含炭素ガスを分
解して成膜する方法である。
これらの方法によってはa−C:H膜と呼ばれる膜を含
めて一般にアモルファスでH含有量の多い膜を形成する
ことができる。しかしこうした膜はH含有量が多いこと
から光学バンドギャップが広く、そして電気抵抗率が高
いが、特に硬度や屈折率の点で劣り満足のゆくものでは
ない。
以上述べたことの他に上記(1)に述べた方法につい
ては、下述する他の問題点がまたある。即ち、それらの
いずれの方法によっても、得られるH含有量が多い膜は
総じて単位堆積当たりの炭素原子数が少なく、たとえ
CH2nの長鎖ポリマー構造を含まないa−C:Hのような
膜であっても、密度の小さいものになってしまうため
に、特に耐エッチング性について安定性を欠如する。ま
た上記(1)に述べた方法にあっては膜中の水素含有量
は、基体温度を制御するか(D.R.Mckenzie et al.,Thin
Solid Films 108(1983)247)、成膜に関与するイオ
ン種の運動エネルギーを基体バイアス電位を制御するか
(K.Yamamoto et al.,Jpn..J.Appl.Phys.27(1988)141
5)、自己バイアス電位を制御するか、或いは加速電圧
により制御する(C.Weissmantel et al.,Thin Solid Fi
lms 96(1982)31)ことにより調節できる。しかし膜中
のH含有量を少なくするようにすると多くの場合は、ダ
イヤモンド結晶相が増加することなくしてSP2混成炭素
の数、グラファイト構造の数やその共役系の大きさが増
加してしまい、ために光学バンドギャップが減少し、電
気抵抗率も低下するなどの問題が生じる。
更にまたこれらの従来のDLC膜はアニールされると徐
々に脱水素化して膜構造が変化し、それにより膜質が低
下する欠点がある。その際、膜中にグラファイト構造が
生じるか若しくはそれが増加して電気的特性が低下し、
耐エッチング性等の安定性が低下する(B.Dischler et
al.,Solid State Comm.48(1983)105、正畑ら第2回ダ
イヤモンドシンポジウム予稿集(1987)7頁)。
上記(2)に述べた方法については、それらのいずれ
の方法によっても、一般にアモルファス成分の混入が少
ないダイヤモンド多結晶膜が得られるとされている。し
かし得られるそうした膜はいずれも下述するような問題
点を有する。
即ち、先ずマイクロ波プラズマCVD法はマイクロ波プ
ラズマにより原料ガスを分解して成膜する方法である。
この方法によると無電極放電であるため、不純物の少な
い膜が得られるが、基体温度を800℃以上といった高温
に保持して成膜するため10μm程度のダイヤモンド粒子
が点在する状態で形成されるところとなったり、或い
は、そうした粒子が連なった状態のいわゆる結晶膜が形
成されるところとなるため、膜が得られたにしてもその
膜は均質性を欠如して凹凸表面の採用に価しないもので
ある。
熱フィラメントCVD法は熱電子放出部材により含炭素
ガスを分解して成膜する方法である。この方法は上記マ
イクロ波プラズマCVD法に比較して、大面積基板に成膜
できる長所をもつが、その成膜は、マイクロ波CVD法と
同様成膜条件下で行うことから、得られる膜はマイクロ
波プラズマCVD法の場合と同様で採用に価しない。
熱プラズマCVD法はガス温度1700K以上である高温プラ
ズマを用いて成膜する方法である。この方法による成膜
はマイクロ波プラズマCVD法や熱フィラメント法よりさ
らに高圧高温条件下で行うので結晶欠陥の少ない良質な
ダイヤモンドが高速に生成しはするものの、得られるも
のは、マイクロ波プラズマCVD法や熱フィラメントCVD法
のいずれの場合より、ダイヤモンド粒子は大きくなり、
そうした粒子が点在する状態のものになったり、或いは
そうした粒子が連なった状態のものになってしまい、い
ずれにしろ採用に価しないものとなる。
ダイヤモンド膜やDLC膜を製造する別の方法として磁
場を印加したマイクロ波プラマCVD法による方法が提案
されている。(特開昭60−103098号公報又は特開昭61−
36200号公報参照) ところで特開昭60−103098号公報の記載に徴するに、
該公報に記載の方法によると、良質なダイヤモンド膜が
得られるとされているが、条件として基体温度を700〜9
00℃にし、圧力を10-3〜10-5Torrにすることが記載され
ているところ、圧力条件をこのように低圧にし、且つ基
体温度をこのように高温にしたのでは成膜をもたらす程
のガス分子密度が生じにくい等のことがあって所望のダ
イヤモンド膜を定常的に得ることは困難である。特開昭
61−36200号公報によると高堆積速度でダイヤモンド膜
が形成される旨記載されているが、当該公報に記載の方
法は基体を高温に保持し、圧力条件を50Torrと高くする
ことから、形成されるものはダイヤモンドで構成される
ものであったにしろ、ダイヤモンド粒子が点在する状態
のものになったり、或いはそうした粒子の連なった状態
のものになったりする機会が多いといえ、所望の表面平
坦性のよいダイヤモンド膜なるものを定常的に得ること
は困難である。
ところで電子デバイスに絶縁膜や保護膜を使用する場
合、それらの膜はいずれにしろ表面の平滑度が高いもの
であることが要求される。また通電や光照射に伴って発
熱する類のデバイスの放熱体や、部材又はある種の物質
との接触摩耗を防止するための保護膜は熱安定性、耐エ
ッチング性、金属有機物、酸アルカリ等との非反応性な
どの化学的安定性を有することが要求される。しかしな
がらこうした要求を総じて満たし、表面平滑性のよい、
実用に供し得るDLC膜は未だ実現されていないのが実情
である。
〔発明の目的〕
本発明は上記問題点に鑑み成されたものであり、その
主たる目的は、上述の社会的要求を満たし、従来の方法
では定常的に製造することの困難な、表面平滑度の良い
DLC膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は化学的安定性にすぐれ耐エッチン
グ性があり、特に高い温度条件で化学的、構造的安定性
の劣化がない膜及びその効率的に製造方法を提供するこ
とにある。
本発明の更なる目的は、各種の電子デバイスにおける
素子の絶縁膜或いは保護膜として、またサーマルヘッド
や磁気ヘッドや軸受などの機械的保護膜として利用でき
るDLC膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明の更に別の目的は磁場を印加した有磁場マイク
ロ波デバイスCVD法を介して前記DLC膜を効率的に製造で
きる方法を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明は、上記目的を達成するものであって、汎用性
のある新規なダイヤモンド状炭素膜(以下、場合により
“DLC膜”という。)及びその製造方法を提供する。
本発明により提供されるDLC膜は、(i)ダイヤモン
ド結晶相を膜構造中に主体的に含有し、且つ20atomic%
の水素を含有して、電子線回折法による解析でダイヤモ
ンド結晶相の存在が確認され、また、X線回折法による
解析で2θ=43.9に回折ピークが現れると、(ii)密度
(density)が1.8g/cm3又はそれ以上であること、(ii
i)膜表面が平滑で優れた耐エッチング性を有するこ
と、(iv)化学的安定性及び構造的安定性を有し、それ
らの安定性は高温条件下にあっても劣化しないこと、等
により特徴づけられる。
本発明により提供される該DLC膜は特定の方法により
製造されるものであって、該方法は、電磁石を外周に有
し且つマイクロ波導入手段を備えた実質的に真空に保持
し得るマイクロ波プラズマ生成室内に基板を配置し、マ
イクロ波導入窓の前記プラズマ生成室側近傍の磁場強度
と前記基体表面近傍の磁場強度とが電子サイクロトロン
共鳴条件(即ちECR条件)を満たす強度又はそれ以上に
なるような磁場を前記電磁石を介して印加し且つ前記マ
イクロ波導入手段を介してマイクロ波を前記プラズア生
成室内に導入し、そこに導入された成膜用の含炭素ガス
を10-2乃至10Torrの圧力条件下でプラズマ化し、その際
該プラズマ中のC2活性種に起因するプラズマ発光スペク
トル強度Ic2とCH活性種に起因するプラズマ発光スペク
トル強度ICHとの比を5≧Ic2/ICH≧0.05の範囲に調節
し、且つ基体温度を350〜700℃に保持することにより成
膜を行う方法である。
上記特定のDLC膜及びその製造方法を包含する本発明
は、下述する実験により得られた事実に基づいて完成す
るに至ったものである。
本発明者らは、上述したように従来のマイクロ波CVD
法により、高圧下に基体温度を高温に保持してダイヤモ
ンド粒子が形成される事実に鑑み、採用に価するダイヤ
モンド若しくはダイヤモンド状炭素膜(diamond−like
carbon film)が得られる可能性を実験を介して模索し
た。
即ち本発明者らは、上述の従来のマイクロ波CVD法に
よる手法とは逆に、成膜時の圧力を低くし且つ基体温度
を低温に保ち、且つその際磁場を印加し、そこにマイク
ロ波エネルギーを付与して成膜を試みた。具体的には次
のような試みを行った。
成膜装置として第1図に示す装置を使用した。基体10
として表面を研磨処理したSi基板を用いた。該基体10を
基板ホルダー11上に固定した。次いで、基体10とマイク
ロ波導入窓2との距離を150mmに調節した。その後プラ
ズマ生成室1の内圧を真空排気装置7を作動して約1×
10-6Torrにした。次に加熱制御装置に直流電力を印加し
て基体10を450℃に加熱した。原料ガス供給系からCH4
H2を、各々マスフローコントローラーにより流量を調節
してプラズマ生成室1に導入し、メインバルブ8を調節
してプラズマ生成室内の圧力を所定の圧力にした。次い
で電磁石5の定電流電源6の電流値を調節してマイクロ
波導入窓2のプラズマ生成室側近傍位置で磁場強度が13
00ガウス、また基体10の表面近傍位置で875ガウスにな
るように磁場を印加した。かくしたところでマイクロ波
電源をONにして2.45GHzのマイクロ波を所定の投入パワ
ーでプラズマ生成室15内に投入した。その際、基体10の
裏面に設置した熱電対(図示せず)により、基体温度を
測定して580℃に制御した。またその際基体10の近傍に
設置した光ファイバープラズマ発光測定用プローブ14に
よりプラズマ中のC2とCHの発光スペクトルを測定し、C2
とCHの発光強度比を検出し、予め設定しておいた検量線
と比較して所定のIc2/ICH比になるようにCH4とH2の流量
比、マイクロ波パワー、基板位置を適宜変動させた。以
上のようにして成膜操作を行った。
以上の成膜操作は表1に示すようにプラズマ生成室1
内の圧力及びIc2/ICHを変えて繰返し行った。
かくして基体10上に成膜されるか否か、成膜された場
合その堆積膜が如何なるものか、又該堆積膜が実用に価
するものであるか否かをテストし、それらの結果を表1
にまとめた。
表1に示す結果から明らかなように、プラズマ生成室
1の内圧を1×10-2Torr乃至10Torrの範囲にし、該プラ
ズマ生成室1内に生成するプラズマ中のC2活性種とCH活
性種が、プラズマ発光スペクトル強度でみて、C2活性種
のプラズマ発光スペクトル強度Ic2とCH活性種のプラズ
マ発光スペクトル強度ICHが、式:5≧Ic2/ICH≧0.05を満
足するようにする場合、ダイヤモンド相を膜構造中に有
し、膜表面が平滑で、優れた耐エッチング性を有し、化
学的及び構造的に安定であって、満足できる特性を有す
るダイヤモンド状炭素膜が得られることを実験的に確認
した。
なお、膜中のダイヤモンド相の確認は、公知の電子線
回折法及びX線回折法により行った。膜表面の平滑度
は、公知の触針法(needle tracer method)により評価
した。膜の耐エッチング性は、HFとHNO3とCH3COOHとの
3:5:3の混合液に10分間浸漬した後、膜表面を光学顕微
鏡で観察するとともに前記触針法により膜表面の平滑度
を測定することにより評価した。
膜の構造安定性は、テスト用の真空恒温槽の試料保持
テーブルに膜試料を設置し、該槽内を1×10-6Torrに減
圧し、第10図に示した温度プラズマに従って加熱し、そ
の後冷却し、上記耐エッチング性の評価の方法を行って
評価した。膜試料の特性の評価は、電気抵抗率と光学的
バンドギャップを測定することにより行った。
上記実験では、成膜時の基体温度を580℃にし、磁場
強度をマイクロ波導入窓のプラズマ生成室側近傍位置で
1300ガウスにし、基体の表面近傍位置で875ガウスにな
るようにしたが、これらのパラメーターが上位の◎と○
の評価を得たダイヤモンド状炭素膜と同等のものを得る
に当たって、許容範囲があるか否かを調べた。即ち、上
述の実験の手法の上記2ヶ所での磁場強度を変動させて
繰返し行って、上記実験と同様にして複数の膜試料の作
成を試み、評価を行った。
その結果次のことが判明した。即ち、マイクロ波導入
窓のプラズマ生成室側近傍位置の磁場強度がECR条件を
満たす875ガウス又はそれ以上になり、且つ、基体の表
面近傍位置の磁場強度がECR条件を満たす875ガウス又は
それ以上になるようにプラズマ生成室に磁場を印加する
場合、望ましいダイヤモンド状炭素膜が得られることが
判明した。
なお、プラズマ生成室内マイクロ波導入窓のプラズマ
生成室側近傍位置の磁場強度が875ガウス以下である場
合は、マイクロ波パワーがプラズマ内に伝搬吸収せず、
プラズマが不安定になったり、基体の表面近傍位置での
プラズマ密度が低下してしまって、成膜しない場合がし
ばしばある。
また、マイクロ波導入窓のプラズマ生成室側近傍位置
の磁場強度が875ガウス以上であっても、基体の表面近
傍位置の磁場強度がECR条件を満たす磁場強度である875
ガウス以下である場合、膜中の水素含有量が増加して膜
の密度が低下したり、グラファイト構造が増加して電気
抵抗率、光学バンドギャップ、耐エッチング性などの特
性が劣る等の問題が生じる。
また、望ましいダイヤモンド状炭素膜の形成をもたら
すC2活性種とCH活性種とを基体表面近傍で上述の式:5≧
Ic2/ICH≧0.05を満たすように形成するには、プラズマ
生成室内の圧力、磁場強度と並列でマイクロ波のプラズ
マ生成室内への投入パワーが重要であることが判明し
た。そして該マイクロ波の投入パワーは、プラズマ生成
室の規模、磁場強度及び該室内の圧力の相関関係で適宜
決定されるが、一般的には400乃至2kWの範囲が好ましい
ことが判明した。なお、該マイクロ波の投入パワーが40
0W以下の場合、成膜用原料からの成膜に寄与する因子
(precursor)の生成が不十分になり、成膜速度が低下
する他、成膜される膜中の水素含量が増大してしまった
りする。また、該マイクロ波の投入パワーが2kW以上で
あると、投入されるマイクロ波パワーは、プラズマ生成
室内のプラズマに吸収されずに反射パワーとなってマイ
クロ波導波管や電磁石を加熱してそれらを損傷してしま
う場合がしばしばある。
本発明者らは更に、上述の各種パラメーターを選択し
て成膜用原料ガスから生成される成膜に寄与するprecur
sorが基体表面への望ましいダイヤモンド状炭素膜の効
率的形成をもたらす条件を模索した。その結果、プラズ
マ生成室の基体の設置位置及び該基体の成膜時の温度が
重要であることが判った。即ち、基体の設置位置につい
ては、磁場強度と内圧に依存することが大であるが、一
般的には、マイクロ波導入窓から10〜500mmの距離範囲
に設定するのが望ましいことが判った。なお、基体をマ
イクロ波導入窓から10mm以下の距離内に設置する場合、
基体表面近傍でのプラズマ放電が不安定になり易くなる
ことの他、マイクロ波導入窓に炭素が付着して該窓のマ
イクロ波パワーのプラズマ生成室への投入を低下させた
り、該付着物が堆積膜中に混入してしまったりする。ま
た、基体の設置位置をマイクロ波導入窓から500mm以上
の位置にする場合、基板近傍で成膜に寄与するprecurso
rの生成が円滑に行われなくなり、成膜速度が可成り小
さくなったり、時として成膜が起こらない場合もある。
また成膜時の基体温度については、該温度はC2活性種
とCH活性種との基体表面近傍での発光強度比や圧力に依
存して異なるが、350乃至700℃の範囲に保持する場合、
望ましいダイヤモンド状炭素膜が得られることがわかっ
た。
なお、350℃以下では成膜しなかったり、成膜しても
H含有量が多く密度が低い膜が生成し、高温条件に対す
る構造的及び化学的安定性が低下する問題が生じる。一
方700℃以上では、生成した膜中にグラファイト構造を
含有したり、グラファイト構造が主成分の膜が生成した
りし、寝られる膜は耐エッチング性が低く、電気抵抗率
などの特性が低いものになってしまう。
本発明は、以上判明した事実に基づいて完成するに至
ったものであり、本発明による前述のダイヤモンド状炭
素膜は、上述した各種パラメーターを総合的且つ有機的
関係において適宜選択して形成されるものである。
本発明に用いられる成膜用原料ガスは、炭素源として
は含炭素ガスであればいずれのものであってもよい。そ
れらの好ましい例として、例えば、メタン、エタン、エ
チレン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素、メタノー
ル、エタノール等のアルコール類やケトン類、エーテル
類、アミン類、また一酸化炭素、二酸化炭素等を挙げる
ことができる。これらの他、CF4,CCl4,C2H2Cl2等炭化水
素の1部水素がハロゲン元素で置換したハロゲン化物を
使用することができる。
さらに発光強度比Ic2/ICHを所定の値に調節し、グラ
ファイト成分が膜中に生成しないようにするために希釈
ガスとしてH2ガスを用いることが望ましい。なお、成膜
原料ガスの種類にもよるが、H2ガスに代えてH2O,O2,HC
l,HF等のガスを使用してもよい。H2ガスを含めたこれら
のガスは、混合して用いることもできる。また、放電安
定化を計るについて、これらのガスにHe,Ar,N2ガス等を
混合してもよい。
本発明の所望のダイヤモンド状炭素膜を得るについて
使用する基体としては、Al,Si,Ti,Hf,Ta,W,Mo等の金属
や、SiC,WC,TiC,TaC等の炭化物、SiO2,Al2O3,TiO2等の
酸化物、Si3N4,BN,TiN等の窒化物を選択的に使用でき
る。なお、基体表面をラッピング研磨処理等により表面
処理したものを用いることができる。
本発明のダイヤモンド状炭素膜を形成する方法を実施
するに当たっては、該方法を効率的に実施し得る装置で
あれば、いずれのものであっても使用できる。好ましい
装置としては第1図に示す構成の装置を挙げることがで
きる。
第1図において、1はプラズマ生成室である。該プラ
ズマ生成室1には、マイクロ波導入窓2を介してマイク
ロ波導波管3が接続している。4はマイクロ波電源で導
波管3を介してプラズマ生成室1内にマイクロ波が投入
される。
5は導波管3及び生成室1の周囲に設置された電磁石
であり、定電流電源6の電流値を制御して磁場強度を調
節できる。16はガス供給源であり、ガス導入管を通じ生
成室1内に流すことができる。
7はプラズマ生成室1内を排気する排気装置であり、
生成室1内圧力は真空計9によってモニターされメイン
バルブ8により調節することができる。排気装置10はタ
ーボ分子ポンプ、あるいは拡散ポンプとロータリポンプ
との組み合わせが好ましい。
基体10は基体ホルダー11にとりつけられる。12は補助
加熱/冷却装置であり、基板裏側位置に設置された熱電
対(図示せず)によって測定され所定の温度に調節され
る。
13は基板位置の制御装置であり、所望の位置に基板ホ
ルダーおよび光ファイバー14の位置を調節できる。
14は光ファイバー型のプラズマ発光測定用プローブ
で、基板近傍のプラズマ発光スペクトルを測定するため
の指向性端面(directional end face)を有している。
発光スペクトルを測定するについては、前記方法の他
に、プラズマ生成室1にのぞき窓(図示せず)をもう
け、該窓を介して測定することもできる。15は分光器
で、光ファイバーを介して該分光器に入力した光を分光
してスペクトルを測定する。
第2図はシステム制御コントローラによる制御の種類
と制御のための入力情報を示す概念図である。図示され
るように、磁場強度、原料ガスの流量、各室内の真空
度、Ic2/ICH比、支持体(基板)温度などの入力情報
(測定値)に基づいてシステム制御コントローラによっ
て電磁石電流値制御、ガス圧制御、ガス流量比制御、マ
イクロ波パワー制御、温度制御(基体)、基体位置制御
を行う。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発
明はこれらの実施例により何ら限定されるものではな
い。
実施例1 第1図に示した装置を用いて行った。
RMS30Åにラッピング研磨したSi基体10を基体ホルダ
ー11にとりつけ、マイクロ波導入窓から130mmから200mm
の所定の位置に設置した。排気装置7によりプラズマ生
成室内を1×10-6Torrに排気した後、ガス供給源16から
マスフローコントローラによりCH4/H2の流量比を1/4に
制御して混合したガスを流した。メインバルブ8により
表2に示す所定の圧力に調節し、加熱装置12より基板温
度を300℃に保持した。次に、電磁石電源6の電流値を
調節し、電源石5により磁場を発生させ、マイクロ波導
入窓プラズマ生成室側近傍位置で1800ガウス、80mmの位
置で1300ガウス、220mmの位置で875ガウスになるように
した。そしてマイクロ波電源4をONにし2.45GHzのマイ
クロ波を所定のパワーで投入してプラズマを生成した。
基板温度は、表2に示した所定の温度になるよう加熱
・冷却装置12を用いて調節した。
この時のプラズマの発光スペクトルを光ファイバー14
および分光器15で測定した。表2の値からずれた時はオ
ートマティックに微調整を行い、プラズマを安定させて
成膜を行った。このようにして試料No.1乃至9の作成を
試みた。その結果、表2から明らかなように、試料No.1
及びNo.2の場合、いずれも成膜されなかった。成膜のあ
った試料No.3乃至No.9について、電子線回折(ED)、X
線回折(XD)、表面平滑度測定、膜中のH含有量測定、
密度測定を行った。
なお、表面平滑度測定は、公知の触針式膜厚計を使用
して行った。膜中のH含有量の測定は、公知の燃料法に
よる化学分析により行った。また、膜の密度の測定は、
公知の溶液法(solution method)により行った。
その結果、表2に示す測定結果が得られた。
表2の結果から、試料No.4,5,6及び7の膜が、本発明
の目的とする所望のダイヤモンド状炭素膜であることが
判った。
なお、試料No.7の成膜時のプラズマ発光スペクトル
は、第3図に示すとおりのものであった。
また試料No.7の膜のSEM写真を第6図に、またそのX
線回折スペクトルを第9図にそれぞれ示す。
また、試料No.7の膜については、グラファイト結晶は
検出されず、ダイヤモンド結晶のみ検出された。
更に、平滑度の良好な試料No.2及び試料No.4乃至7、
更に試料No.9のそれぞれについて耐エッチングテストを
行った。エッチングテストは、試料をHF/HNO3/CH3COOH
=3/5/3のSiエッチング用の溶液に10分浸漬してエッチ
ング処理した後、上述の触針式膜厚計を使用して表面平
滑度を測定することにより行った。
測定結果は表3に示すとおりであった。
表3の結果から、試料No.4乃至7の膜は、耐エッチン
グ性に優れていることが判った。
実施例2 実施例1と同じ装置を用い実施例1と同様に操作して
成膜した。磁場強度はマイクロ波導入窓のプラズマ生成
室側近傍位置で1500ガウス基板位置で875ガウスとし、
導入窓から200mmの位置に基板を設置した。マイクロ波
を950W導入した。それ以外の成膜条件は、表4に示すと
おりにした。
以上のようにして試料No.10乃至17の作成を試みた。
その結果、試料No.10の場合、成膜不能であった。成膜
のあった試料No.11乃至17について実施例1と同様にし
て評価した。評価結果は表4に示すとおりであった。
また第4図に試料No.14の成膜時のプラズマ発光スペ
クトルを示し、第7図に生成物SEM写真を示した。
表4の結果から、試料No.12,13及び17が本発明の目的
とする所望のダイヤモンド炭素膜であることが判った。
表面平滑度のよい試料No.11,12,13,15,16及び17のそ
れぞれについて別の試料を用意し、それぞれの膜上に真
空蒸着法によりAlのくし型電極を蒸着した後、室温にお
いて抵抗率を公知手段により測定した。
これら試料とは別に、試料No.11,12,13, 15,16及び17と同じ成膜条件で成膜した別試料をテスト
用真空恒温槽の試料保持テーブルに設置した。該槽内を
1×10-6Torrに減圧し、第10図に示した温度プログラム
に従って加熱し、その後冷却した。そして該槽内から取
り出した各サンプルについても上記と同様にしてAlのく
し型電極を蒸着し、室温で抵抗率を測定した。
表5に成膜直後の試料の抵抗率と前記高温体入テスト
後の試料の抵抗率をまとめて示した。
表5の結果から明らかなように、試料No.12,13及び17
は好ましい抵抗率を有し、該抵抗率は加熱処理しても変
動しないものであることが判った。
実施例3 第1図に示す装置を併用し、実施例1と同様の手法で
成膜し、試料No.18乃至22の作成を試みた。なお、原料
ガスとして、ベンゼン/H2=1/1を流し、圧力を5×10-2
Torrに調節し、磁場強度と基板位置の条件は実施例2と
同様にし、その他の成膜条件は表6に示すとおりにし
た。その結果、試料21の場合、成膜不能であった。成膜
のあった他の試料について実施例1と同様にして評価
し、評価結果を表6に示した。
試料No.19のとき、プラズマ発光スペクトル及び生成
物SEM写真は第3図及び第6図と同様のものとなった。
また試料No.22の成膜時のプラズマ発光スペクトル及び
生成物SEM写真を第5図及び第8図に示す。
試料No.18,19,20及び22と同じ条件で、ステンレンス
−鋼SUS440C基板上に各々8000Åの膜厚に成膜して試料N
o.18,19,20及び22に相当する試料片を作成した。得られ
た試料片を第11図に示す摩擦試験装置を用いて摩擦テス
トを行った。その際、第11図に図示するように試料片
(121)をのせた回転台125と、回転台125の上方にφ4mm
径の銅製圧子122を支持棒124に接続し、おもり123によ
り一定の荷重をかけ、一定の回転速度で回転した。
その結果、試料No.18及び19については、テスト後で
あってもテスト前の表面状態とほとんど同様であった
が、試料No.20についてはテスト前とテスト後では可成
りの差があり、試料No.22の場合膜が消失してしまっ
た。
実施例4 第1図に示す装置を使用し、実施例2と同様にして試
料No.23乃至28の作成を試みた。その際原料ガスとしてC
HCl3/H2=1/3を用い、マイクロ波2000Wを導入し、その
他の成膜条件は表7に示すとおりにした。
その結果、試料No.27と28の場合、いずれも成膜不能
であった。成膜のあった試料No.23乃至25について、実
施例1と同様にして評価し、評価結果を表7に示した。
表7の結果から、試料No.23,24及び26の膜は、本発明
の目的とするダイヤモンド状炭素膜であることがわかっ
た。
ついで、試料No.23乃至26のそれぞれについて、実施
例1と同様の手法で耐エッチング性のテストをした。そ
の結果、試料No.23,24及び26の膜は良好な耐エッチング
性を有していたが、試料No.25の膜は、膜状態を呈さな
い程にエッチングされてしまった。
実施例5 表8に示す以外の条件は、実施例1における試料No.6
の場合と同じにして試料No.29乃至35の作成を試みた。
その結果、試料No.29の場合、成膜不能であった。ま
た、試料No.33の場合、見かけ上は膜状を呈するが、実
態はススで構成されるものであった。成膜のあった試料
No.30,31,32,34及び35について実施例1と同様の手法で
評価し、評価結果を表8に示した。
表8の結果からして、試料No.30,31,32,34及び35が本
発明の目的とするダイヤモンド状炭素膜であることが判
った。
〔発明の効果の概要〕 本発明は、汎用性のある新規なダイヤモンド状炭素膜
(DLC膜)及びその製造方法を提供するものであり、前
記DLC膜は次の(i)乃至(iv)の事項により特徴づけ
られる。即ち、(i)ダイヤモンド結晶相を膜構造中に
主体的に含有し且つ20atomic%の水素を含有して、電子
線回折法による解析でダイヤモンド結晶相の存在が確認
され、また、X線回折法による解析で2θ=43.9に回折
ピークが現れること、(ii)密度(density)が1.8g/cm
3又はそれ以上であること、(iii)膜表面が平滑で優れ
た耐エッチング性を有すること、(iv)化学的安定性及
び構造的安定性を有し、それらの安定性は高温条件下に
あっても劣化しないこと。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に用いた装置の概略図、第2図
はシステム制御コントローラによる制御の種類と制御の
ための入力情報を示す概念図、第3図は本発明実施例の
プラズマ発光スペクトルを、第4図、第5図は本発明比
較例のプラズマ発光スペクトルを示す。第6図は本発明
実施例の生成物の粒子構造を示す写真、第7図、第8図
は本発明比較例の生成物の粒子構造を示す写真である。
第9図は本発明実施例の生成膜X線回折スペクトル図を
示す、第10図は加熱テストの温度設定を示した図、第11
図は摩擦テスト装置の概略図を示す。 1……プラズマ生成室、2……マイクロ波導入窓、3…
…マイクロ波導波管、4……マイクロ波電源、5……電
磁石、6……電磁石電源、7……排気装置、8……メイ
ンバルブ、9……真空計、10……基体、11……基体ホル
ダー、12……加熱/冷却制御装置、13……基体位置制御
装置、14……発光スペクトル測定用光ファイバー、15…
…分光器、16……ガス供給源系、17……ガス導入管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 靖 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 安藤 譲二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 伊藤 進 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の設置されたプラズマ生成室に、マイ
    クロ波導入窓のプラズマ生成室側近傍位置基体の表面近
    傍位置の磁場強度が、電子サイクロトロン共鳴条件を満
    たす強度以上の磁場を印加すると共に、マイクロ波を導
    入して、そこに導入された成膜用の含炭素ガスを10-2
    10Torrの圧力でプラズマ化し、その際該プラズマ中のC2
    活性種に起因するプラズマ発光スペクトル強度Ic2とCH
    活性種に起因するプラズマ発光スペクトル強度ICHとの
    比を5≧Ic2/ICH≧0.05の範囲に調節し、かつ基体温度
    を100〜800℃に保持して成膜することにより得られるダ
    イヤモンド状炭素膜。
  2. 【請求項2】磁場が印加されたプラズマ生成室にマイク
    ロ波を導入してプラズマを生成し、そのプラズマ中に設
    置された基体上に堆積膜を形成するダイヤモンド状炭素
    膜の製造方法において、C2活性種に起因するプラズマ発
    光スペクトルの強度Ic2とCH活性種に起因するプラズマ
    発光スペクトル強度ICHとの比が5≧Ic2/ICH0.05となっ
    ているプラズマ中に前記基体を設置して成膜操作するこ
    とを特徴とするダイヤモンド状炭素膜の製造方法。
  3. 【請求項3】前記プラズマ生成室の圧力範囲を10-2〜10
    Torrの範囲にすることを特徴とする特許請求の範囲第2
    項に記載のダイヤモンド状炭素膜の製造方法。
  4. 【請求項4】前記の印加される磁場強度をマイクロ波導
    入窓のプラズマ生成室側近傍および基体の表面近傍位置
    において、電子サイクロトロン共鳴条件を満たす強度以
    上にすることを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載
    のダイヤモンド状炭素膜の製造方法。
  5. 【請求項5】導入マイクロ波を2.45GHzの周波数のもの
    にし、前記磁場強度を875ガウス以上にすることを特徴
    とする特許請求の範囲第4項に記載のダイヤモンド状炭
    素膜の製造方法。
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