JP2634485B2 - 共用メモリを仮想領域としてアクセスし、自動拡張する方式 - Google Patents

共用メモリを仮想領域としてアクセスし、自動拡張する方式

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JP2634485B2 JP2282618A JP28261890A JP2634485B2 JP 2634485 B2 JP2634485 B2 JP 2634485B2 JP 2282618 A JP2282618 A JP 2282618A JP 28261890 A JP28261890 A JP 28261890A JP 2634485 B2 JP2634485 B2 JP 2634485B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 共用メモリを仮想領域としてアクセスし、自動拡張す
る方式に関し、 共用メモリのアクセスおよび拡張処理の処理速度を向
上し、さらに共用メモリのメモリ使用効率を向上するこ
とを目的とし、 共用メモリのメモリ領域を仮想空間にページ単位にマ
ッピングする動的アドレス変換装置を有する複数のプロ
セサにおいて、ユーザの共用メモリ使用要求に応じて該
要求量のメモリ領域を仮想領域に対応させて割り当てる
共用メモリ結合手段と、前記共用メモリ結合手段で結合
した仮想領域内の共用メモリ領域にアクセスし、これに
よって共用メモリにアクセスするアクセス手段と、前記
アクセス手段による仮想領域内の共用メモリ領域アクセ
ス時にメモリが不在である場合に、ページフォルト割り
込みをトリガとして共用メモリを仮想記憶上に割り当て
ることにより共用メモリを自動拡張する共用メモリ拡張
手段と、各プロセサが仮想領域に割り当てて使用してい
る共用メモリを一括して管理し、必要に応じて共用メモ
リの空き領域を探索しプロセサに割り当てる管理手段
(6)とを有するように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、複数のプロセサが共用する共用メモリのア
クセスおよび拡張方式に係り、更に詳しくは、共用メモ
リを仮想領域としてアクセスし、自動拡張する方式に関
する。
〔従来の技術〕
複数のプロセサが外部記憶装置を共用メモリとして使
用する場合を考える。
第8図は、従来方式のシステム構成図である。
システムは複数のプロセサ81(81−1、81−2、・・
・、81−n)および共用メモリ82(SSU:shared storage
unit)からなるマルチプロセサ・システムである。各
プロセサ81が共用メモリ82と接続され、また、各プロセ
サ81同士も相互に接続されている。各プロセサ81はそれ
ぞれが個別に使用するローカル・メモリ83(83−1、83
−2、・・・、83−n)をもつ。
各プロセサ81はCPU84および主記憶85などからなる。
主記憶85にはオペレーティング・システム等のシステム
・プログラム86やアプリケーション・プログラム等のユ
ーザ・プログラム87が格納され、CPU84はこれらのソフ
トウエアに従って処理を実行する。
次に、あるプロセサ81のユーザ・プログラム87が共用
メモリ82にアクセスする従来の方法を説明する。第9図
は、共用メモリの従来方式の使用方法説明図である。
同図(a)は共用メモリのアクセス方式の説明図であ
る。
ユーザ・プログラム87がまったく共用メモリ82を使用
していない状態では、まず、ユーザ・プログラム87はシ
ステム・プログラム86に対して共用メモリ82の使用要求
を出す。システム・プログラム86は、この使用要求を受
けて共用メモリ82の未使用領域を探索し、ユーザ・プロ
グラム87が使用する領域を割り当てる。ユーザ・プログ
ラム87はこの領域にユニークな領域名を付す。システム
・プログラム86は、領域名に対応する共用メモリの領域
を管理テーブル88によって管理する。すなわち、管理テ
ーブル88に領域名とそのメモリ領域の範囲を格納する。
例えば領域Aは0番地〜a番地、領域Bはa+1番地〜
b番地というように対応させて格納し、共用メモリ82を
管理する。
このようにして割り当てられた共用メモリ82をユーザ
・プログラム87が使用する場合には、ユーザ・プログラ
ム87が使用する共用メモリ82の領域名とその領域内の相
対位置を指定し、アクセス要求する。例えば、領域名B
の相対位置βというようにアクセス要求を出す。これを
受けて、システム・プログラム86は、共用メモリ82上の
物理的な位置を求める。すなわち、管理テーブル88から
領域Bの開始番地a+1番地を求め、これに相対位置の
βを加算して、物理的位置を求める。共用メモリ82上の
物理的位置はa+1+β番地であり、システム・プログ
ラム86はこの番地に対して入出力要求を出す。すなわ
ち、ユーザ・プログラム87が共用メモリ82から情報を読
み出す場合には、システム・プログラム86がa+1+β
番地からデータを読み出す入力命令を出し、共用メモリ
82にアクセスし、また、共用メモリ82に情報を書き込む
場合には、システム・プログラム86がa+1+β番地に
データを書き込む出力命令を出す。
一方、初期量として割り付けられた共用メモリを使い
きってメモリが不足した場合には、共用メモリの拡張が
行なわれる。同図(b)は、共用メモリの拡張方式の説
明図である。
この場合、ユーザ・プログラム87は領域名および相対
位置を指定してアクセス要求を出す。この要求を受け
て、システム・プログラム86は、領域名および相対位置
の情報から物理的位置を求め、管理テーブル88を参照し
てメモリが不足しているか否かを判断する。すなわち、
領域名Bで相対位置βの場合、物理的位置a+1+βが
領域Bの最終番地bを越えていた場合(a+1+β>
b)にメモリが不足していると判断する。そいて、共用
メモリを拡張して割り付ける処理を実行する。管理テー
ブル88を探索し、拡張可能な共用メモリの領域を求め
る。同図の場合、領域Cと領域Dの間に拡張可能な領域
が存在するので、Bの拡張領域B′としてc+1番地〜
b′番地を割り付ける。管理テーブル88には拡張した領
域名B′とその領域を格納する。
ユーザ・プログラム87がこの共用メモリをアクセスす
る場合には、前述の場合と同様、領域名と相対位置を指
定してアクセスする。システム・プログラム86は、この
領域名(B)と相対位置(β)の情報をもとに、その領
域が拡張領域か否かを判断する。すなわち、管理テーブ
ル88を参照し、物理的位置a+1+βと領域Bの最終番
地bを比較し、a+1+β>bならば拡張領域B′をア
クセスする。a+1+β≦bならば前述のアクセス方法
で領域Bにアクセスする。
a+1+β>bならば、領域Bの拡張領域B′の先頭
番地c+1を管理テーブル88を検索して求め、物理的位
置(a+1+β)−b+c+1を算出し、この物理的位
置を入出力命令によってアクセスすることになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の方式は処理速度が遅く、メモリ
の使用効率が悪いという問題がある。
すなわち、共用メモリにアクセスする場合、システム
・プログラムがユーザ・プログラムの指定する領域名を
元に管理テーブルから使用する共用メモリ領域の番地を
検索し、さらにユーザ・プログラムが指定する相対位置
と検索した共用メモリ領域の番地から物理的位置を計算
する処理を必要とするうえ、外部記憶装置への通常の入
出力処理によってアクセスを行なうため、処理速度が遅
くなる。また、共用メモリが拡張されているか否かも、
システム・プログラムがソフトウエア的に管理テーブル
を探索して拡張領域があるか否かを求め、ある場合には
物理的位置を算出する処理が必要であり、処理速度が遅
い。
さらに、従来方式では、ユーザ・プログラムが共用メ
モリの初期量として要求したメモリ容量を共用メモリ上
に確保し、これを使用しない場合でも常に確保された状
態にあるため、共用メモリのメモリ使用効率が悪い。
本発明は、共用メモリのアクセスおよび拡張処理の処
理速度を向上し、さらに共用メモリのメモリ使用効率を
向上することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は、本発明の機能ブロック図である。本発明
は、複数のプロセサ1(1−1、1−2、・・・、1−
n)およびこれらのプロセサ1が共用する外部記憶装置
である共用メモリ2からなるコンピュータ・システムで
あり、各プロセサが共用メモリに仮想記憶をページ単位
にマッピングする動的アドレス変換装置(DAT:dynamic
address translation)を有することを前提とする。
まず、各プロセサ1は共用メモリ結合手段3を有す
る。共用メモリ結合手段3は、ユーザの共用メモリ使用
要求に応じて要求量より少ない初期量のメモリ領域を該
プロセサ1の仮想記憶領域に割り当てる。
次に、各プロセサ1は前記共用メモリ結合手段3で確
保した共用メモリにアクセスするためのアクセス手段4
を有する。アクセス手段4は、まず、前記共用メモリ結
合手段3によって仮想領域上に確保した共用メモリ領域
にアクセスし、これによってDAT装置を介して共用メモ
リ2にアクセスする。
仮想領域上の共用メモリ領域にアクセスする場合に
は、ユーザが該共用メモリ領域に付した領域名およびそ
の領域内での相対位置を指定し、これによってアクセス
手段4が仮想記憶内でのアドレスを求めアクセスした
り、また、ユーザが直接仮想記憶内のアドレスを指定し
アクセスする。
アクセス手段4あるいはユーザの直接指定により仮想
記憶領域のアドレスが求まると、DAT装置が共用メモリ
2内の物理的アドレスをハードウエア的に求め、共用メ
モリ2の対応する位置をアクセスする。
各プロセサ1は、その他、共用メモリ拡張手段5を有
する。共用メモリ拡張手段5は、初めに前記共用メモリ
結合手段3によって確保した共用メモリ2のメモリ量で
は不足した場合に、共用メモリの領域を拡張する。ユー
ザは確保した共用メモリの容量を意識せずに共用メモリ
にアクセスするので、アクセスする仮想記憶領域に共用
メモリを割り当てていない領域にアクセスしてしまう場
合がある。このような場合に共用メモリ拡張手段5がユ
ーザに意識させることなく共用メモリを拡張し、アクセ
スできるようにする。
まず、ユーザが共用メモリを割り当てていない仮想記
憶領域にアクセスしようとするとページ・フォルト割り
込みを発生させる。この割り込みをトリガとして共用メ
モリ2の拡張処理を実行する。
複数のプロセサ1のなかの1プロセサ1−1は、複数
のプロセサ1が使用する共用メモリ2を全体として管理
する管理手段6を有する。管理手段6は、各プロセサ1
が使用している共用メモリ2の領域を管理するテーブル
をもち、領域管理を実行している。前記共用メモリ拡張
手段5が共用メモリの拡張処理を実行すると、管理手段
6は共用メモリの空き領域を調べてそのアドレスを共用
メモリ拡張手段5に戻す。これによって、共用メモリ拡
張手段5は、共用メモリ2の空き領域分の領域を仮想記
憶空間に割り付け、共用メモリを拡張する。
〔作用〕
あるプロセサ1−nのユーザは、共用メモリを使用し
たい場合に共用メモリ結合手段3に対して共用メモリを
使用したいという宣言を行なう。これに対して、共用メ
モリ結合手段3は、該プロセサ1−nの仮想記憶空間に
共用メモリを割り付ける処理を実行する。
まず、共用メモリ結合手段3はユーザが要求した分量
の仮想記憶空間を割り当てる。そして、共用メモリ2を
全体として管理しているプロセサ1の管理手段6に対し
て、共用メモリ2の空き領域を探すよう要求する。管理
手段6は、共用メモリ2の空き領域を探し出し、共用メ
モリ結合手段3にそのアドレスを返す。共用メモリ結合
手段3は、このアドレスをページ・テーブルに設定し、
仮想記憶空間の共用メモリ領域と対応づける。
以上の処理によって、ユーザは共用メモリ2を使用可
能になる。
次に、ユーザがこの共用メモリ2をアクセスする場合
を考える。
共用メモリ2をアクセスする場合には、ユーザは、共
用メモリ結合手段3によって共用メモリ2に領域を確保
する際に領域に付けた名前とその中での相対位置アドレ
ス、あるいは仮想記憶領域のアドレスをアクセス手段4
に入力する。アクセス手段4は、ユーザから共用メモリ
領域名と相対位置アドレスを受け取った場合には、領域
名と相対位置から仮想記憶領域のアドレスを求め、仮想
記憶領域のこのアドレスに通常のメモリ・アクセスと同
様にアクセスする。このアクセスにより、DAT装置が共
用メモリ2の対応するアドレスをアクセスすることにな
る。一方、ユーザが直接、仮想記憶領域のアドレスをア
クセス手段4に入力しアクセス要求をした場合には、ア
クセス手段4はそのアドレスで仮想記憶をアクセスす
る。そしてDAT装置が共用メモリ2にアクセスする。
ユーザは、前記共用メモリ結合手段3が確保した共用
メモリ2の容量を意識せずに共用メモリをアクセスす
る。このため、共用メモリが割り当てられていない領域
にアクセスする場合がある。このような場合には、共用
メモリ拡張手段5が自動的に共用メモリを拡張する。
ユーザは、通常のアクセス方法で共用メモリにアクセ
スしようとする。アクセス手段4は、ユーザが共用メモ
リが割り当てられていない領域にアクセスした場合には
ページ・フォールトが起きるようにしておく。そして、
このページ・フォールトをトリガとして共用メモリ拡張
手段5を起動する。
共用メモリ拡張手段5は、まず、管理手段6に対して
共用メモリ2の空き領域を探すように要求する。管理手
段6は、共用メモリ2上の空き領域を探索し、そのアド
レスを共用メモリ拡張手段5に返す。共用メモリ拡張手
段5は、仮想記憶領域に拡張領域をマッピングしたう
え、空き共用メモリ領域を割り付ける。すなわち、ペー
ジ・テーブルに拡張領域のアドレスを設定する。以上の
処理により共用メモリが拡張され、アクセス手段4によ
って同様に拡張共用メモリ領域をアクセスすることが可
能になる。
〔実施例〕
以下、第2図乃び第7図を参照しながら一実施例を説
明する。
第2図は、本発明の一実施例のシステム構成図であ
る。
本実施例のシステムは、複数のプロセサ1(1−1、
1−2、・・・、1−n)およびDASD(direct access
storage device:直接アクセス記憶装置)等の共用メモ
リ2で構成する。各プロセサ1は共用メモリ2と接続さ
れ、また、各プロセサ1間も接続されている。
各プロセサ1は、CPU21および主記憶22、DAT(dynami
c address translation:動的アドレス変換)23からな
る。主記憶22は仮想記憶空間として使用し、DAT23は仮
想記憶装置をアクセスする。仮想記憶空間(主記憶)22
はローカル・メモリ(LSU:local storage unit)24およ
び共用メモリ(SSU:shared storage unit)25からな
る。ローカル・メモリ24にはシステム・プログラム26や
ユーザ・プログラム27が格納されている。また、複数の
プロセサ1のなかの1プロセサには、共用メモリ2を管
理する管理サーバ・プログラム28が格納されている。
第3図は、DAT装置の説明図である。仮想記憶空間22
に結合する実アドレスを次のような規則でハードウエア
的に認識する。すなわち、仮想記憶空間が4Gバイトであ
るとすると、最初の2Gバイトを共用メモリ2の領域、後
の2Gバイトをローカル・メモリの領域31とする。仮想記
憶領域の番地で表現すると、0番地(16進数)〜7FFFFF
FF番地(16進数)をユーザがアクセスした場合にはDAT
は共用メモリ2の対応するアドレスを、80000000番地
(16進数)〜FFFFFFF番地(16進数)をユーザがアクセ
スした場合にはDATはローカル・メモリ31の対応するア
ドレスをアクセスする。
次に、ユーザが共用メモリ2を使用する場合の方法を
説明する。
第4図は、仮想領域の割り当てと共用メモリとの結合
の説明図である。ユーザが共用メモリ2を使用する場合
には、仮想領域に共用メモリを結合する必要がある。
あるプロセサ1の主記憶は仮想記憶空間22として使用
されている。仮想空間22にはシステム・プログラム26や
ユーザ・プログラム27が格納されている。
プロセサ1のユーザが共用メモリ2を使用したいとき
には、まず、共用メモリを使用するという宣言を行なう
(S1)。この宣言(S1)をシステム・プログラム26が受
け、仮想記憶領域22を共用メモリ2と結合する処理を実
行する(S2)。
まず、仮想空間22上に共用メモリを結合する空間を探
し、共用メモリ用に割り当てる。例えば、ページA40に
共用メモリを結合するものとする。次に、共用メモリ2
の空き領域a41を、該空間(ページA40)に対して割り当
てる。すなわち、共用メモリ2の空き領域a41のアドレ
スをページA40に対応させてDAT23が使用するページ・テ
ーブルに書き込む。これによって、仮想空間22上のペー
ジAをユーザがアクセスすれば、DAT23によって共用メ
モリ2をアクセスできるようになる。
共用メモリ2上の空き領域a41の探索は、共用メモリ
2を全体として管理するプロセサの管理サーバ28が実行
する。管理サーバ28が空き領域を探し、空き領域a41の
アドレスを共用メモリ2を使用したいユーザのいるプロ
セサのシステム・プログラム26に通知するのである。
以上の処理によって、仮想空間22上のページA40に共
用メモリ2の領域a41が結合される。これ以降、この領
域を該ユーザが使用可能になる。
第5図は、結合した共用メモリ領域aをユーザがアク
セスする方法の説明図である。方法は2通りある。
同図(a)は第1のアクセス方法の説明図である。第
1の方法は、ユーザ・プログラムの従来のインタフェー
スを守る方法である。すなわち、ユーザ・プログラム27
が領域名とそのなかの相対位置でアクセス要求する(S
3)。例えば、共用メモリを結合した領域名(ページA4
0)とそのなかでの相対位置(β50)をユーザが指定す
る。
このアクセス要求(S3)に対して、システム・プログ
ラム26は仮想領域アドレスに変換してアクセスする処理
を実行する(S4)。すなわち、領域名A40と相対位置β5
0から仮想領域のアドレス(領域名Aのアドレス+β)
を求め、そのアドレスを通常のメモリ・アクセスと同様
にアクセスする。このアクセスによって、DAT23がハー
ドウエア的に共用メモリ2に結合した空間a41のなかの
対応するアドレスβ′51を求めアクセスする。
同図(b)は第2のアクセス方法の説明図である。第
2の方法は、ユーザ・プログラム27が仮想領域22のアド
レスを直接指定してアクセスする(S5)方法である。例
えば、ユーザ・プログラム27が仮想領域のアドレスα52
を指定してアクセスする。この方法は、システム・プロ
グラム26が仮想領域アドレスを求めてアクセスする必要
がないので、方法1よりも高速に共用メモリをアクセス
できる。ユーザ・プログラム27が共用メモリを結合済み
の仮想空間のあるアドレスにアクセスすると、DAT23が
ハードウエア的に共用メモリ2上のアドレスα′53に変
換してそのアドレスにアクセスする。
以上のような2通りの方法で仮想空間22に結合した共
用メモリにアクセス可能である。
本実施例では、ユーザ・プログラム27は結合した共用
メモリの容量を意識せずに共用メモリを使用することが
可能である。これを可能にするために、共用メモリを自
動拡張できるようにしている。
第6図は、共用メモリの自動拡張方法の説明図であ
る。
前述の共用メモリの結合手法により、仮想空間22にペ
ージA40に共用メモリ2の空間a41がすでに結合されてい
るものとする。そして、ユーザ・プログラム27が前述の
アクセス方法1の手法でアクセス要求を出したとする
(S6)。すなわち、領域名と相対位置を指定してアクセ
ス要求する。すると、システム・プログラム26が仮想空
間のアドレスに変換して仮想領域をアクセスする(S
7)。ユーザは結合した共用メモリの容量を意識してい
ないので、このアクセスが共用メモリの未割り当て仮想
領域61に対して行なわれることがあり得る。
システム・プログラム26が仮想領域をアクセスすると
(S7)、DAT23が共用メモリ2にアクセスする処理を実
行する。しかし、共用メモリの未割り当て仮想領域61に
対してシステム・プログラム27がアクセスした場合に
は、DAT23はページ・フォルト割り込みを発生する(S
8)。このページ・フォルト割り込みによって、処理は
システム・プログラム26に戻り、システム・プログラム
26は新たな共用メモリ領域x62をを該共用メモリ未割り
当て仮想領域61に結合し、共用メモリを拡張する処理を
実行する(S9)。
第7図は、共用メモリの自動拡張方法の詳細説明図で
ある。
ユーザが共用メモリ2を使用中のプロセサ1−nがあ
り、この他に共用メモリ2を管理する管理サーバ28をも
つプロセサ1−1が存在するものとする。プロセサ1−
1内の管理サーバ28は、複数のプロセサ1(1−1、1
−2、・・・、1−n)が使用する共用メモリ2の空き
領域を常に管理し、共用メモリの領域管理を実行してい
る(S10)。
今、プロセサ1−nでページ・フォルト割り込みがあ
ったとする(S8)。このとき、プロセサ1−nのシステ
ム・プログラム26−nは共用メモリ領域を拡張する処理
を実行する(S9)。
S9では、まず、プロセサ1−1の管理サーバ28に共用
メモリの割り当てを依頼する(S11)。この依頼を受け
て、プロセサ1−1の管理サーバ28は、空き領域を探索
し、そのアドレスをプロセサ1−nに返す処理を実行す
る(S12)。プロセサ1−nのシステム・プログラム26
−nは、このアドレスを受けとって、ページ・テーブル
に設定し、新たな共用メモリ領域を仮想空間結合する
(S13)。
以上の処理により、ユーザ・プログラム27の共用メモ
リ・アクセス要求S6をトリガとして共用メモリが自動的
に拡張され、ユーザは意識せずに拡張された共用メモリ
領域にアクセスすることができるようになる。
〔発明の効果〕
本発明は、仮想記憶空間に共用メモリを結合するの
で、システム・プログラムが共用メモリ上の物理的な位
置を求めて入出力命令でアクセスする必要がなくなり、
仮想記憶を通常のメモリ・アクセスでアクセスすること
により共用メモリにアクセスすることが可能になる。こ
れによって、共用メモリへのアクセス処理が高速に実行
可能になる。
また、ユーザ・プログラムは使用する共用メモリの初
期量や拡張量を意識する必要がないため、ユーザ・プロ
グラムの作成が容易になる。さらに、システム・プログ
ラムも、アクセスされた共用メモリが共用メモリの未割
り当て領域か否かを意識する必要がない。すなわち、未
割り当て領域か否かを判断する処理が必要なく、処理速
度が向上できる。
また、共用メモリを自動拡張できるので、ユーザ・プ
ログラムが指定した分量の共用メモリを必ずしもリザー
ブする必要がなく、共用メモリの使用効率を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の機能ブロック図、 第2図は一実施例のシステム構成図、 第3図はDATの説明図、 第4図は仮想領域の割り当てと共用メモリの結合の説明
図、 第5図は仮想領域アクセスによる共用メモリの使用方法
の説明図、 第6図は共用メモリの自動拡張方法の説明図、 第7図は共用メモリの自動拡張方法の詳細説明図、 第8図は従来方式のシステム構成図、 第9図は従来方式の共用メモリ使用方法説明図である。 1−1,1−2,……,1−n……プロセサ、 2……共用メモリ、 3……共用メモリ結合手段、 4……アクセス手段、 5……共用メモリ拡張手段、 6……管理手段.

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理的な位置でアクセス領域の指定を行う
    共用メモリ(2)のメモリ領域を、仮想空間の自己が属
    するプロセサのローカルメモリとは異なる領域にページ
    単位にマッピングする動的アドレス変換装置(DAT:dyna
    mic address translation)を有する複数のプロセサ
    (1)(1−1、1−2、・・・、1−n)から成るマ
    ルチプロセサシステムにおいて、 ユーザの共用メモリ使用要求に応じて、該共用メモリの
    メモリ領域を仮想領域に対応させて割り当てる共用メモ
    リ結合手段(3)と、 前記共用メモリ結合手段(3)で結合した仮想領域内の
    共用メモリ領域へのアクセスに対し、前記DATにより該
    アクセスされた仮想空間アドレスを前記共用メモリの該
    当する物理的な位置に変換し、該共用メモリにアクセス
    するアクセス手段(4)と、 前記仮想領域内の共用メモリ領域へのアクセスが前記共
    用メモリのメモリ領域が未割り当て部分へのアクセスで
    ある時、ページフォルト割り込みをトリガとして前記共
    用メモリの空き領域を該仮想領域内の共用メモリ領域へ
    自動的に割り当てる共用メモリ拡張手段(5)と、 各プロセサ(1)が仮想領域に割り当てて使用している
    共用メモリ(2)を一括して管理し、必要に応じて共用
    メモリ(2)の空き領域を探索しプロセサ(1)に割り
    当てる管理手段(6)とを有することを特徴とする共用
    メモリを仮想領域としてアクセスし、自動拡張する方
    式。
  2. 【請求項2】前記アクセス手段(4)は、ユーザが指定
    する共用メモリの領域名と該領域内の相対位置から仮想
    領域アドレスを求め、この仮想領域アドレスによって仮
    想記憶をアクセスすることにより、DATを介して共用メ
    モリをアクセスする請求項1記載の共用メモリを仮想領
    域としてアクセスし、自動拡張する方式。
  3. 【請求項3】前記アクセス手段(4)は、ユーザが直接
    指定した仮想領域アドレスによって仮想記憶をアクセス
    し、DATを介して共用メモリをアクセスする請求項1記
    載の共用メモリを仮想領域としてアクセスし、自動拡張
    する方式。
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