JP2631130B2 - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ

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JP2631130B2
JP2631130B2 JP63147879A JP14787988A JP2631130B2 JP 2631130 B2 JP2631130 B2 JP 2631130B2 JP 63147879 A JP63147879 A JP 63147879A JP 14787988 A JP14787988 A JP 14787988A JP 2631130 B2 JP2631130 B2 JP 2631130B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、アルミニウム電解コンデンサの絶縁封止
に関する。
【従来の技術】 アルミニウム電解コンデンサは、陽極に高純度のアル
ミニウムを用い、このアルミニウムを箔状あるいは多孔
質のブロック状に加工し、その表面に陽極酸化処理など
の手段によって絶縁性の誘電体層となる酸化アルミニウ
ム層を形成する。そして、この酸化アルミニウム層の表
面に、固体状あるいは液体状の電解質を接触させるとと
もに、陰極層を電解質に接触させて陰極側の電気的引き
出し手段としている。 アルミニウム電解コンデンサは、ハロゲンや異種金属
の存在により腐食や酸化皮膜の劣化などを起こすことか
ら、少なくとも外装部材の内部に異種金属を配置するこ
とは通常ない。そのためコンデンサの電極と外部とを電
気的に接続する内部リード線もアルミニウムが用いられ
ている。また内部の電解質の蒸発を防止し、かつ外部か
らコンデンサの特性を劣化させる物質の進入を防ぐため
に弾性部材により封口密閉されている。 この封口密閉における弾性部材としては、天然ゴム、
合成ゴムあるいは弾性プラスチックなどが用いられ、コ
ンデンサ素子から引き出された内部リードは、この弾性
部材に設けられた貫通孔から外部に引き出され、内部リ
ードと弾性部材との間の密閉性は弾性部材の弾性力によ
って保持されている。 しかし、この弾性部材は長期間の使用によって次第に
特性が劣化し、弾性力が維持出来なくなり、密閉度が低
下するとともに、弾性部材のポリマー内部に浸透した電
解液が徐々に外部に蒸散していわゆるドライアップを招
くという欠点があり、長期にわたって特性を維持できな
い欠点があった。
【発明が解決しようとする課題】
電解コンデンサの封口部の密閉性を長期的に安定して
維持するためには、劣化や電解質の蒸散が避けられない
弾性部材でなく、より確実な密閉封止ができる封口部材
が求められている。 このような要求に沿うものとして、ガラス材を用いた
いわゆるハーメチックシールがタンタルコンデンサなど
で用いられている。従来のハーメチックシールはニッケ
ル合金などアルミニウムと異なる金属材料とガラス材と
を融着していた。しかもこのガラス材は軟化点温度が70
0〜800℃と高く、融点が660℃前後のアルミニウムから
なる内部リードをガラスによって直接封止することは困
難であった。 この発明は、上記のような欠点を改良したものでアル
ミニウム電解コンデンサの封口部材の密封性を向上さ
せ、電解コンデンサの寿命や信頼性を向上させることを
目的としている。
【課題を解決するための手段】
この発明は、コンデンサ素子を、外装ケースと外装ケ
ースの開口部を覆う封口体とからなる外装部材で密閉し
てなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、コンデン
サ素子から引き出されたアルミニウムリード部の少なく
とも一方と外装部材とを、As−S、As−Se、As−Te、Ge
−S、Ge−Se、Ge−Te、As−S−I、As−S−Te、As−
Si−Se、As−Ge−Te、As−Si−Ge−Te、As−S−Agから
選択されるカルコゲンガラスを用いて密閉封止すること
を特徴としている。 カルコゲンガラスは、一般の無機ガラスと異なり、元
素の周期律表の6B族に属する酸素以外の硫黄S、セレン
Se、テルルTeという、いわゆるカルコゲン元素を多量に
含む非晶質体である。 カルコゲンガラスは、上記陰性元素のカルコゲン元素
と、砒素As、ゲルマニウムGe、珪素Siのような陽性元素
とから2成分あるいは3種以上の多成分の組成でガラス
となる。
【作用】
カルコゲンガラスは、軟化点が低く、しかも熱膨張係
数(平均線膨張係数)がアルミニウムは225×10-7/℃と
同じか極めて近いので、アルミニウムとの融着が良好に
おこなえる。 例えばAs−S−Te系の場合、軟化点は約200℃〜450℃
である。また線膨張率は170〜420×10-7/℃でアルミニ
ウムの融点以下でしかも膨張率がアルミニウムと同等の
範囲にある。 ただし、カルコゲンガラスであっても、例えばAs−S
−Se系のカルコゲンガラスはアルミニウムとの濡れ性が
良好ではなく、アルミニウム電解コンデンサの密封材と
しては不適当である。
【実施例】
以下、実施例に基づいてこの発明を説明する。図面は
この発明のアルミニウム電解コンデンサを表した断面図
である。 図において、帯状の高純度アルミニウム箔の表面をエ
ッチングによる拡面処理を施したのち、陽極酸化処理に
よって誘電体酸化皮膜層を形成した陽極箔を、やはり帯
状のセパレータ紙、および陰極箔と共に順次重ねて巻回
し、液体状の電解質、いわゆる電解液を含浸させた円筒
状のコンデンサ素子1が、アルミニウム製の有底筒状の
外装ケース2に収納されている。 このコンデンサ素子1の陽極箔には棒状の内部リード
3が接続され、コンデンサ素子1の上部巻回端より引き
出されている。一方陰極箔側には、帯状の内部リード4
が接続され、コンデンサ素子1の下部端面より引き出さ
れている。この陰極側の内部リード4は外装ケース2の
内部底面に溶接等の手段で接続され、外装ケース2の底
面外部にやはり溶接等の手段で取り付けられた陰極側外
部リード線6と電気的に接続されている。 陽極側の棒状の内部リード3は、外装ケース2の開口
端を覆うように配置されたアルミニウム製の封口板7の
中央に設けられた貫通孔8から外部に突出している。 この封口板7は、プレス加工等によって形成されてお
り、中央部には前記内部リード3を挿通させるための貫
通孔8が設けられ、かつこの貫通孔8はプレスによる筒
状の壁面9を有している。またこの封口板の外周部も同
様に筒状の壁面10が形成されており、この壁面10は外装
ケース2の開口部内周面と嵌合するようになっている。 そして、内部リード2と、貫通孔8に設けられた壁面
9との囲まれた空間部はカルコゲンガラスが融着され、
コンデンサ素子を外装ケース内に密閉している。なお、
外装ケース2と封口板7とは、壁面10を抵抗溶接等の手
段で溶着することにより密閉がなされている。 なお封口板7から外部の引き出された内部リード3の
先端には、陽極側外部リード線12が取り付けられてい
る。 この電解コンデンサの組み立て順序は、まず封口板7
と、棒状の内部リード3とを所定の位置関係に配置し、
粉体のカルコゲンガラスあるいは、仮焼結させたカルコ
ゲンガラスペレットを融着位置に配置し、所定の温度、
時間で融着処理をおこなう。しかるのち、封口板7と一
体になった内部リード3を陽極箔にステッチ、超音波溶
接等の手段で電気的に接続し、セパレータ紙、陰極箔と
ともに巻回してコンデンサ素子1を形成し、このコンデ
ンサ素子1を外装ケース2に収納し、ついで外装ケース
2と封口板7とを密閉する順序でおこなえばよいが、こ
の順序に限定されるものではない。 なおこの実施例の場合、カルコゲンガラスによる融着
を陽極側の内部リードのみとしたが、陰極側のの内部リ
ードを同様に棒状とし、同様な封止をおこなってもよ
い。また陽極側、陰極側の内部リードをいずれも同じ方
向に引出し、封口板の2ケ所でカルコゲンによる封止を
おこなってもよい。 次にAs−Se−Te系のカルコゲンガラスを用いてハーメ
チックシールを作成した。成分組成をAs:Se:Teを20:20:
60(原子%)の比で配合したカルコゲンガラスを用い、
いずれもアルミニウム製の封口板と内部リードとを、炉
中450℃で10分間加熱し、次に400℃まで温度降下した時
点でこの温度を10分間保持し、その後室温まで除冷して
融着したところ、完全に固定がなされた。 このようにして作成されたハーメチックシールを用い
て定格16V47μFの電解コンデンサを作成し、温度サイ
クル試験(−25℃〜110℃のサイクルを100回繰り返し)
をおこなったが、ガラス融着部分の割れや間隔の発生は
みられなかった。 またこの電解コンデンサと、比較のために同定格のコ
ンデンサ素子を用い、封口部材に合成ゴムを用いた電解
コンデンサを作成し、それぞれの電解コンデンサを110
℃で5,000時間の寿命試験を行ったところ、この発明に
よるアルミニウム電解コンデンサは、静電容量が初期値
に対して2%の減少、tanδが0.068であったのに対し、
従来の合成ゴムを用いたものは静電容量が48%減少し、
tanδは0.875とこの発明の電解コンデンサに比較して高
い値を示した。 この結果からわかるように、この発明によれば内部の
電解質の蒸散が殆どないので、静電容量の減少やtanδ
の上昇が殆どみられず、特性が極めて安定していること
が確認された。
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、従来困難であ
ったアルミニウムをガラス材によって融着することがで
きるのでアルミニウム電解コンデンサのハーメチックシ
ールが可能になる。 そして従来の弾性部材のように経年変化がないので、
封口部の密閉性を長時間にわたって安定して維持するこ
とができ、長寿命で信頼性の高いアルミニウム電解コン
デンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明のアルミニウム電解コンデンサの構造を
表した断面図である。 1……コンデンサ素子、2……外装ケース、3、4……
内部リード、6……陰極側外部リード線、7……封口
板、8……貫通孔、9、10……壁面、11……カルコゲン
ガラス、12……陽極側外部リード線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンデンサ素子を、外装ケースと外装ケー
    スの開口部を覆う封口体とからなる外装部材で密閉して
    なるアルミニウム電解コンデンサにおいて、コンデンサ
    素子から引き出されたアルミニウムリード部の少なくと
    も一方と外装部材との密閉封止を、As−S、As−Se、As
    −Te、Ge−S、Ge−Se、Ge−Te、As−S−I、As−S−
    Te、As−Si−Se、As−Ge−Te、As−Si−Ge−Te、As−S
    −Agから選択されるカルコゲンガラスを用いておこなう
    ことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
JP63147879A 1988-06-15 1988-06-15 アルミニウム電解コンデンサ Expired - Lifetime JP2631130B2 (ja)

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Title
作花済夫、境野照雄、高橋克明編「ガラスハンドブック」(昭50−9−30)朝倉書店 P.254−255

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