JP2626895B2

JP2626895B2 - 立体駐車装置の昇降キャリッジガイド装置

Info

Publication number: JP2626895B2
Application number: JP62318349A
Authority: JP
Inventors: 弘森岡
Original assignee: 日成ビルド工業株式会社
Priority date: 1987-12-16
Filing date: 1987-12-16
Publication date: 1997-07-02
Anticipated expiration: 2012-07-02
Also published as: JPH01163371A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、エレベータ式の立体駐車装置において、
自動車を上下に搬送する昇降キャリッジを所定の昇降経
路に沿って安全に昇降させることができる立体駐車装置
の昇降キャリッジガイド装置に関する。

従来技術多数台の自動車を狭い土地に効率的に駐車させるため
に、エレベータ式の立体駐車装置が提案されている。

このものは、各１台宛の自動車を収納する自動車収納
スペースを重層して形成する自動車収容ラックと、自動
車収容ラックに沿って自動車を垂直搬送するエレベータ
とを組み合わせて構成されている。そこで、このもの
は、ゴンドラ式の立体駐車装置と異なり、自動車の収容
機構と搬送機構とを兼用するものでないから、自動車の
収容台数規模を大きくしても機械装置が極端に大形化す
ることがなく、しかも、ゴンドラ式に劣らない高い駐車
効率を簡単に実現することができ、数10台規模の駐車装
置として極めて有用である。

なお、エレベータの昇降キャリッジには、主として昇
降中の横揺れを規制するために、前後のガイドマスト
と、各ガイドマストに接して転動する上下各一対のガイ
ドローラとからなるガイド装置を設けることがある（た
とえば実開昭49−68176号公報）。ただし、この場合の
ガイドマストは、断面Ｔ字状の長尺部材であり、ガイド
ローラは、上下２箇所においてガイドマストの突出部を
左右両側から挟み込むようにして配設され、昇降キャリ
ッジの横揺れを防止する。

発明が解決しようとする問題点かかる従来技術によるときは、昇降キャリッジは、自
動車の積卸し時などにおいて左右に極端な偏荷重が負荷
されるとき、昇降キャリッジの横方向の傾きに対し、十
分な安全性を確保することができないという問題があっ
た。すなわち、断面Ｔ字状のガイドマストは、ガイドロ
ーラによって挟み込む突出部の強度を必要十分に大きく
することが難しく、また、長尺材を十分な真直度に仕上
げて構造物に正しく垂直に固定することが容易でないか
らである。

そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に
鑑み、第１のガイドローラと組み合わせて昇降キャリッ
ジの横揺れや横方向の傾きを規制する前後各一対のガイ
ドマストを一般的なチャンネル材によって形成し、相対
向する前端面の相対距離を調節可能にすることによっ
て、十分な安全性を容易に実現することができる立体駐
車装置の昇降キャリッジガイド装置を提供することにあ
る。

問題点を解決するための手段かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、長方
形の昇降キャリッジの前後両端部に立設し、昇降キャリ
ッジと同幅に形成する一対の吊下げスタンドと、吊下げ
スタンドの堅枠部材に近接して配設する前後各一対のガ
イドマストと、それぞれ昇降キャリッジの前部、後部に
突出するようにして各吊下げスタンドの上部、下部に付
設し、ガイドマストの前端面に接する上下各一対の第１
のガイドローラと、それぞれ昇降キャリッジの側部に突
出するようにして各吊下げスタンドの上部、下部に付設
し、ガイドマストの内側に側端面に接する上下各一対の
第２のガイドローラとを備えており、各ガイドマスト
は、チャンネル材からなり、構造物の柱材に対し、相対
向する前端面の相対距離を調節可能に固定することを要
旨とする。

作用かかる発明の構成によるときは、前後各一対のガイド
マストは、一般的なチャンネル材からなり、相対向する
前端面の相対距離が自在に調節可能である。一方、第１
のガイドローラは、上下に配設する各一組が対応する１
本のガイドマストの前端面に接することにより、昇降キ
ャリッジの横方向の傾きを防止する。そこで、ガイドマ
ストは、第１のガイドローラが接する前端面を含む全体
強度を容易に大きくし、長尺材であっても、前端面の相
対距離を容易に正しく設定することができ、全体とし
て、昇降キャリッジを安全にガイドすることができる。

なお、第１のガイドローラは、ガイドマストの前端面
に接し、第２のガイドローラは、ガイドマストの内側の
側端面に接するから、昇降中の昇降キャリッジは、前者
によって横揺れを規制し、後者によって前後方向の揺れ
を規制することができる。

実施例以下、図面を以って実施例を説明する。

立体駐車装置の昇降キャリッジガイド装置は、前後各
一対のガイドマスト21、21…と、昇降キャリッジ10の前
後の吊下げスタンド11、11上に付設する第１のガイドロ
ーラ31、31…、第２のガイドローラ32、32…とを主要部
材としてなる（第１図、第２図）。

昇降キャリッジ10は、長方形のキャリッジ本体12と、
キャリッジ本体12の前後両端部に相対向して立設する一
対の吊下げスタンド11、11とから構成されている。ただ
し、キャリッジ本体12は、前後方向に平行に配設する一
対の長い水平桁材12a、12aと、水平桁材12a、12aの上面
両端部に横架するようにしてねじ止めする一対の水平材
12b、12bとを枠状に組み合わせて形成されている。な
お、ここでは、水平材12b、12bは、その１本のみが図示
されている。

各吊下げスタンド11は、昇降キャリッジ10と同幅の枠
状に形成され、昇降キャリッジ10の前後両端部に相対向
して立設されている。各吊下げスタンド11は、左右の堅
枠部材11a、11aの各基部を水平材12bに固定するととも
に、横材11cを介して堅枠部材11a、11aの頂部を連結
し、さらに水平材12bと横材11cとの間、堅枠部材11a、1
1aの間の縦横の補強材11b、11b…を配設して構成されて
いる。

各吊下げスタンド11の頂部の横材11cには、ブラケッ
ト14aを介してチェーンスプロケット14、14が軸着され
ており、各チェーンスプロケット14には、上方の図示し
ない巻上げ装置との間を連結する伝導チェーン14bが巻
き掛けられている。すなわち、昇降キャリッジ10は、伝
導チェーン14b、14b…を介して昇降自在に吊下されてお
り、巻上げ装置を介し、任意の高さに昇降させることが
できる。ただし、一対の吊下げスタンド11、11に連結す
るすべての伝導チェーン14b、14b…は、同時に巻き上げ
られ、巻き戻されるものとする。

第１のガイドローラ31、31…は、各吊下げスタンド11
の上部、下部に各一対、計４個が昇降キャリッジ10の前
部、後部に突出するようにして、すなわち各吊下げスタ
ンド11の外側に向けて軸着されている。第１のガイドロ
ーラ31、31…の上方の一対は、横材11cの両端部に軸着
されており、下方の一対は、水平桁材12a、12aの端面に
付設する端板31a、31aに軸着されている。そこで、各吊
下げスタンド11に対し、第１のガイドローラ31、31…
は、長方形の各頂点に位置するようにして配設されてい
る（第２図）。

第２のガイドローラ32、32…は、それぞれブラケット
32aを介し、各堅枠部材11aの上端部、下端部において、
昇降キャリッジ10の側部に突出するようにして上下各一
対が縦方向に軸着されている（第２図、第３図）。

ガイドマスト21、21…は、各吊下げスタンド11の堅枠
部材11a、11aに近接して前後各一対が配設されている。
すなわち、各ガイドマスト21は、チャンネル材からな
り、吊下げスタンド11、11のほぼ両脇に各一対ずつ、計
４本が配設されている。前後の各一対のガイドマスト2
1、21は、互いに平行に垂直に立設されており、図示し
ない自動車収容ラックを形成する構造物の柱材Ｈ、Ｈに
対し、第１のガイドローラ31、31…の同一高さにある一
対が相対向する前端面に接するようにして固定されてい
る。なお、各ガイドマスト21は、対応する柱材Ｈのフラ
ンジ間に収納し、柱材Ｈに添わせて固定されている。ま
た、一対のガイドマスト21、21は、相対向する前端面の
相対距離を調節し得るように、横材21aを介して連結さ
れている。

第１、第２のガイドローラ31、31…、32、32…とガイ
ドマスト21、21…との相対位置関係は、ガイドマスト2
1、21…を柱材Ｈ、Ｈ…に固定する際に、次のように調
節設定されている。すなわち、第１のガイドローラ31、
31…のうち同一高さにある各一対は、前述のように、一
対のガイドマスト21、21の相対向する前端面に接して転
動し（第３図）、第２のガイドローラ32、32…は、上下
にある各一対が、対応するガイドマスト21の内側の側端
面に接して転動する（第２図、第３図）。また、各吊下
げスタンド11上の第２のガイドローラ32、32…は、吊下
げスタンド11に近接して立設される一対のガイドマスト
21、21の各内側の側端面に接するものとする（第３
図）。

かかる構成の立体駐車装置の昇降キャリッジガイド装
置の作動は、次のとおりである。

昇降キャリッジ10には、伸縮フォーク装置Ｆ、Ｆが搭
載され（第１図）、伸縮フォーク装置Ｆ、Ｆ上のパレッ
トＰを介して１台の自動車Ｃを積載することができる。
昇降キャリッジ10は、自動車Ｃを上下方向に搬送し、所
定の高さ位置の自動車収納スペースに対してパレットＰ
とともに収納し、また、これを搬出することができる。

いま、昇降キャリッジ10が昇降するときの揺れについ
て考えると、第１図において、紙面に垂直方向の横方向
の揺れに対しては、吊下げスタンド11、11上の第１のガ
イドローラ31、31…が前後各一対のガイドマスト21、21
の相対向する前端面に接しているから、第１のガイドロ
ーラ31、31…は、昇降キャリッジ10の横揺れを防止する
ことができる。また、第１のガイドローラ31、31…は、
高い吊下げスタンド11、11の上部、下部に分配して配設
されているので、昇降キャリッジ10が横方向に傾くおそ
れも同時に防止することができる。

一方、第２のガイドローラ32、32…は、昇降キャリッ
ジ10の前後に立設する各一対のガイドマスト21、21…の
各内側の側面に接しているので、昇降キャリッジ10に対
し、第１図における左右方向、すなわち前後方向の揺れ
を有効に防止することができる。また、第１のガイドロ
ーラ31、31…と同様に、吊下げスタンド11、11に対し、
その上部、下部に分散して取り付けられているので、昇
降キャリッジ10が前後方向に傾くおそれもない。

また、この構成によるときは、昇降キャリッジ10の前
部、後部の各吊下げスタンド11の外側には、ガイドマス
ト21、21のチャンネル高さにほぼ相当するスペースＳが
残存するが（第３図）、このスペースＳは、柱材Ｈ、Ｈ
を立設するために元来必要なスペースであって、構造物
の所要面積を増大させるものではない。なお、このスペ
ースＳは、上下方向に完全に吹き抜けているから、昇降
キャリッジ10に対する制御用ケーブル等の配設用スペー
スとして有効に利用することができる。

発明の効果以上説明したように、この発明によれば、昇降キャリ
ッジの前後両端部に立設する枠状の吊下げスタンドと、
前後各一対のガイドマストと、各吊下げスタンドに配設
する第１のガイドローラと第２のガイドローラとを設
け、第１のガイドローラはガイドマストの相対向する前
端面に接し、第１、第２のガイドローラはガイドマスト
の内側の側端面に接することによって、第１、第２のガ
イドローラは、それぞれ昇降キャリッジの横方向、前後
方向の揺れを防止することができる上、ガイドマスト
は、一般的なチャンネル材からなり、相対向する前端面
の相対距離が自在に調節可能であるから、前端面を含む
全体強度を容易に大きくし、第１とガイドローラと組み
合わせて昇降キャリッジの横方向の傾き防止機能を十分
に発揮することができ、高い安全性を容易に実現するこ
とができるという優れた効果がある。

加えて、前後各一対のガイドマストは、構造物の柱材
に収納して固定することにより、構造物の所要面積を増
大させることなく設置することができる上、各吊下げス
タンドの外側に残存するスペースを昇降キャリッジに対
する制御用ケーブル等の配設スペースとして有効に利用
することができるという実用的な効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は実施例を示し、第１図は全体正面
説明図、第２図と第３図は、それぞれ第１図のＸ−Ｘ
線、第２図のＹ−Ｙ線矢視断面図である。Ｈ……柱材 10……昇降キャリッジ 11……吊下げスタンド 11a……堅枠部材 21……ガイドマスト 31……第１のガイドローラ 32……第２のガイドローラ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】長方形の昇降キャリッジの前後両端部に立
設し、昇降キャリッジと同幅に形成する一対の吊下げス
タンドと、該吊下げスタンドの堅枠部材に近接して配設
する前後各一対のガイドマストと、それぞれ昇降キャリ
ッジの前部、後部に突出するようにして前記各吊下げス
タンドの上部、下部に付設し、前記ガイドマストの前端
面に接する上下各一対の第１のガイドローラと、それぞ
れ昇降キャリッジの側部に突出するようにして前記各吊
下げスタンドの上部、下部に付設し、前記ガイドマスト
の内側に側端面に接する上下各一対の第２のガイドロー
ラとを備えてなり、前記各ガイドマストは、チャンネル
材からなり、構造物の柱材に対し、相対向する前端面の
相対距離を調節可能に固定することを特徴とする立体駐
車装置の昇降キャリッジガイド装置。
【請求項２】前記各ガイドマストは、建造物の柱材に収
納して固定することを特徴とする請求項１記載の立体駐
車装置の昇降キャリッジガイド装置。