JP2620749B2 - 汚泥処理方法 - Google Patents

汚泥処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚泥に凝集剤を添加・
混合してフロックを生成した後、このフロックを脱水す
る汚泥処理方法の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図5から図10にそれぞれ従来例を示
す。図5は、アニオン性又はカチオン性のいずれか一方
の凝集剤を汚泥に添加する1剤添加法の一例を示す。こ
の例では、汚泥貯留槽1と1つの凝集剤溶解槽2と1つ
のフロック生成反応槽3と脱水機4とが使用される。凝
集剤溶解槽2内では、アニオン性又はカチオン性の凝集
剤が撹拌機5により撹拌して溶解され、所定の濃度に調
整されている。汚泥貯留槽1内の汚泥が、ポンプ7によ
り流量計8で流量計測しながらフロック生成反応槽3へ
送入されると、これと同時に凝集剤溶解槽2内の凝集剤
がポンプ9によりフロック生成反応槽3へ送入されて汚
泥に添加される。そして、このフロック生成反応槽3内
で撹拌機10により撹拌されて汚泥と混合することによ
りフロックが生成される。このフロックは、母液と共に
フロック生成反応槽3からオーバーフローして脱水機4
へ流入し、強制的に脱水されて汚泥ケーキ11となって
脱水機4から排出される。この汚泥ケーキ11は例えば
コンベア12によって他所へ搬送される。また、脱水機
4で分離された凝集剤を含む濾液は回収され、図示しな
い原水槽又は汚泥処理施設の流入源へ戻される。
【0003】図6は、アニオン性及びカチオン性の両方
の凝集剤を汚泥に添加する2剤添加法の一例を示す。こ
の例では、汚泥貯留槽1と、アニオン性及びカチオン性
のぞれぞれの凝集剤のための2つの凝集剤溶解槽2A・
2Bと、第1及び第2の2つのフロック生成反応槽3A
・3Bと、脱水機4とが使用される。凝集剤溶解槽2A
・2Bには、それぞれ撹拌機5A・5B及びポンプ9A
・9Bが備えられている。そして、第1のフロック生成
反応槽3Aにおいて、汚泥貯留槽1からの汚泥に凝集剤
溶解槽2Aからのアニオン性(又はカチオン性)の凝集
剤が添加され、撹拌機10Aによる撹拌で混合されて小
フロックが生成された後、第1のフロック生成反応槽3
Aから第2のフロック生成反応槽3Bへ移行し、このフ
ロック生成反応槽3Bで凝集剤溶解槽2Bからのカチオ
ン性(又はアニオン性)の凝集剤が添加され、撹拌機1
0Bによる撹拌で混合されて大フロックが生成される。
この後は図5と同様に処理される。
【0004】図7は、PH調整及び難脱水汚泥に対する
核作りのために、アニオン性及びカチオン性の両方の凝
集剤の添加前に、石灰等のアルカリ剤を添加する3剤添
加法の一例を示す。この例では、汚泥貯留槽1と、アニ
オン性及びカチオン性のぞれぞれの凝集剤のための2つ
の凝集剤溶解槽2A・2Bと、第1及び第2の2つのフ
ロック生成反応槽3A・3Bと、脱水機4と、撹拌機1
3及びポンプ14を備えたアルカリ剤タンク15と、イ
ンラインミキサ16とが使用される。そして、汚泥貯留
槽1からの汚泥は、アルカリ剤タンク15からのアルカ
リ剤とインラインミキサ16で混合されてから、第1の
フロック生成反応槽3Aへ送入されて凝集剤溶解槽2A
からの凝集剤を添加される。この後の処理は図6と同様
である。なお、汚泥とアルカリ剤をインラインミキサ1
6以外の混合手段で混合する方法もある。また、石灰等
のアルカリ剤の添加・混合を、汚泥貯留槽1又は更にそ
の前段階で行う場合もある。
【0005】図8は、同様にPH調整及び難脱水汚泥に
対する核作りのために、アニオン性及びカチオン性の両
方の凝集剤の添加前に、酸性液を添加する3剤添加法の
一例を示す。この例では、汚泥貯留槽1と、アニオン性
及びカチオン性のぞれぞれの凝集剤のための2つの凝集
剤溶解槽2A・2Bと、第1及び第2の2つのフロック
生成反応槽3A・3Bと、脱水機4と、ポンプ17を備
えた酸性液タンク18と、インラインミキサ19とが使
用される。そして、汚泥貯留槽1からの汚泥は、酸性液
タンク18からの酸性液(例えば塩酸、硫酸バンド、硫
酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄等)とインラインミ
キサ19で混合されてから、第1のフロック生成反応槽
3Aへ送入されて凝集剤溶解槽2Aからの凝集剤を添加
される。この後の処理は図6と同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
例のいずれの場合も、フロック生成反応槽でのフロック
生成には、飽和限界があって十分なフロック形成ができ
なく、一見凝集していても極く容易に分解してしまう見
掛け上のフロックが多く、汚泥に対して緻密な脱水性に
富むフロックが少ないにも拘わらず、このようなフロッ
クをそのまま脱水機で脱水しているため、脱水工程での
脱水条件が悪かった。つまり、脱水率、処理能力、汚泥
回収率(SS回収率)等が概して低かった。また、その
脱水によって水と共に分離された凝集剤をリターンして
再利用しているものの、そのリターンにより上記脱水条
件は向上せず、リターンした凝集剤は、その水処理過程
中において、他の回収水等と分解・反応が行われること
が予想され、しかもリターン分の凝集剤による効果を確
認し難いことから、またフロック生成反応槽でのフロッ
ク生成を最大限にするために、更に汚泥の性状変化や濃
度変化等の条件変化に対して安定運転を図るために、必
然的に飽和限界よりはるかに多い過剰の凝集剤をフロッ
ク生成反応槽に投入する結果となり、トータルとして汚
泥に対する凝集剤の使用比率が高かった。
【0007】その理由について詳述する。まず、汚泥と
水との結合状態について見ると、図9に示すように汚泥
20に含まれる水には、脱水の難易度から見て難しい順
に内部保留水21、表面付着水22、毛管結合水(ウエ
ッジ水)23、間隙水24、遊離した自由水25があ
る。従って、自由水25、間隙水24、毛管結合水2
3、表面付着水22、内部保留水21の順で、先の順位
の水の割合が多くなればなるほど脱水が容易になり、脱
水性を高めるためには、できるだけ自由水25を多くす
る必要がある。
【0008】また、フロック生成後に脱水するに当たっ
ては、遠心、真空、圧縮等の脱水操作中において、遠
心、真空、圧縮等による剪断力に対して耐える強度をも
ったフロックでなければならず、その強度が弱ければ弱
いほど、脱水工程での脱水率、脱水処理能力、汚泥回収
率が低下する。
【0009】一方、凝集剤によるフロック生成は、凝結
と吸着・架橋の二段階反応によって行われる。すなわ
ち、凝結とは、コロイド粒子による界面電位(ゼーター
電位)を中和し、静電気反発力(クーロン斥力)を弱め
て粒子間引力が働く状態にすること、また吸着・架橋と
は、凝結し粒子同士を高分子の官能基による主として水
素結合、その他イオン結合ファンデルワールス引力を利
用して吸着・架橋反応を行わせて粒子を肥大化すること
で、汚泥に凝集剤を上記のように混合すると、凝結によ
り小フロックが生成された後、小フロック同士が更に結
合されて大フロックとなる。しかし、凝結及び吸着・架
橋のいずれについても、コロイド粒子同士、及びコロイ
ド粒子と凝集剤の高分子との結合が安定したところで、
結合性が急激に低下する飽和限界に達し、そうなると凝
集剤の添加量を増やしたとしても、その増量分に見合っ
たフロックの肥大化、強度の増強及び自由水の増大をす
ることができない。
【0010】ところが、従来は、フロック強度の安定
性、及び汚泥の性状変化や濃度変化等の条件変化に対す
る安定性ということでは、凝集剤の添加量が多い方が有
利であることから、フロック生成反応槽でのフロック生
成において、汚泥がフロック化するための最小必要量よ
りはるかに多い過剰の凝集剤を添加しているのが実情で
あった。
【0011】このように過剰添加すると、凝集剤が、汚
泥から遊離している自由水側に移行して自由水中により
多く含まれ、上記のような凝結及び吸着・架橋の反応に
長時間を要するばかりでなく、汚泥粒子が凝集剤の高分
子を吸着しきれず、長時間をかけても反応しない凝集剤
が自由水中に残留し、脱水処理後の分離した分離水に多
量の凝集剤が残存することとなる。この分離水をそのま
ま放流すると、凝集剤による公害を惹起することから、
一般にこれをリターンして凝集剤を再使用する形態を採
っているが、凝集性能やフロック強度や脱水性の低下は
否めず、また上記のようにリターンした凝集剤は、その
水処理過程中において、他の回収水等と分解・反応が行
われることが予想され、しかもそのリターンによる効果
を確認し難いことから、新たな凝集剤の添加量を次第に
増加しなければならないという悪循環となっていた。
【0012】リターンした凝集剤による上記のような問
題点に鑑み、特公昭59−19760号公報に開示の汚
泥処理方法では、汚泥に凝集剤を添加・混合してフロッ
ク生成した後、更に木粉又はセルロース粉末を添加・混
合して自由水中に残留している凝集剤と結合させること
により、脱水性の向上、及び脱水処理後の分離水中に含
まれる凝集剤の除去を図っている。しかし、これによる
と、凝集剤に加えて木粉又はセルロース粉末を多量に使
用しなければ、所期の効果を挙げることができない。
【0013】本発明の目的は、このような木粉やセルロ
ース粉末の如き別の添加剤を使用しなくとも、凝集剤の
使用量を、簡単な方法で従来に比べ大幅に減少させると
ともに、フロックの脱水性及び汚泥の回収率を向上させ
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による汚泥処理方
法は、汚泥に凝集剤を添加・混合してフロックを生成
し、このフロックから母液を分離(固液分離、つまり自
由水及びそれに含まれる余剰の凝集剤をフロックから除
去)してフロックを濃縮凝集してから、この濃縮凝集フ
ロックを敢えて壊すために攪拌槽内で強制攪拌して凝集
状態を壊して細分化しながら、連設した再生槽へオーバ
ーフローさせる。そして、再生槽へオーバーフローして
きた細分化フロックに、フロック生成工程と同じ凝集剤
を少量ずつ添加しながら攪拌槽における強制攪拌よりも
緩やかに攪拌して混合し、フロック生成工程よりも少な
い凝集剤添加量でフロックをフロック生成時よりも強化
粗大化(フロック再生)して再生槽からオーバーフロー
させ、そのオーバーフローした粗大フロックをスクリュ
ープレス内に投入して脱水する。
【0015】
【作用】本発明では、一旦生成したフロックから母液を
分離して、いわば予備脱水する。このことにより、汚泥
に含まれている上記のような水のうちの主に自由水と、
この自由水に含まれている余剰の凝集剤の大半が除去さ
れ、フロックは濃縮状態となる。この濃縮フロックを攪
拌機で強制撹拌してその凝集状態を敢えて壊し、細分化
すると、一旦行われた吸着・架橋状態が、強制的にかつ
弱いものほどより小さく壊される。これに再度凝集剤を
添加すると、吸着・架橋状態を強制的に壊されて細分化
したフロックは、汚泥の深部まで緻密にイオン結合が行
われ易い状態となっているとともに、復元しようとする
傾向になっているところに、攪拌槽から隣接した再生槽
へとオーバーフローさせて直ちに新たに凝集剤を少量ず
つ添加しながら混合すると、凝集剤と汚泥との反応性及
び凝集性が高く、フロックの再生強化が強力に行われ
る。これに伴い、本来ならば分離しにくい一部の間隙
水、毛管結合水、表面付着水、内部保留水も、汚泥から
押し出されるような状態となり、汚泥と凝集剤が一層緻
密かつ強固に結合されて脱水性の高いかつ粗大なフロッ
クとなる。このようなフロック状態としてから脱水機で
最終的に脱水すると、従来に比べて脱水率、汚泥回収率
及び脱水処理能力が格段に向上する。
【0016】これに対して、フロックの濃縮(固液分
離)を行わないで強制撹拌してフロックを壊し、これに
再度凝集剤を添加しても、自由水の量はほとんど同じで
あるため、そもそも凝集剤は余剰になっているところに
更に新たに凝集剤を添加するような状態となり、新たに
添加する凝集剤は自由水に溶解されるだけで、フロック
の強化にはならず、却って無駄な凝集剤を増やすだけと
なる。
【0017】一方、フロックの濃縮前に、汚泥に凝集剤
を添加して強制撹拌してフロックの強化を図ろうとして
も、凝集剤のほとんどが自由水へ移行して溶解し、緻密
なイオン結合をし難くするとともに、自由水が、強制撹
拌により汚泥と凝集剤との間でクッション作用をしてそ
れらの結合を阻害する状態となることが予想され、フロ
ック強化はし難いと思われる。
【0018】上記のように本発明では、凝集剤をフロッ
ク生成時と再生時の2度添加しているが、フロック生成
時には最小必要量で十分で、従来のようにそれよりはる
かに多い過剰の凝集剤を添加する必要はなく、また再生
時には生成時よりもはるかに少ない量で十分であるの
で、トータルとして凝集剤の使用量を従来より大幅に低
減(従来の30〜90%程度)できる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1に示す本発明の第1実施例は、図5に示した
従来の1剤添加法を改良し、図5に示した構成に更に次
のような構成を付加したものである。すなわち、フロッ
ク生成反応槽5と脱水機4との間に、フロック濃縮部3
0とフロック細分化部31とフロック再生部32とを設
け、またフロック濃縮部30及び脱水機4からの濾液を
受け入れる濾液タンク33を備える。
【0020】フロック濃縮部30は、フロック生成反応
槽5で生成されたフロックから母液を分離することによ
ってフロックを濃縮する部分であり、図の例ではロータ
リスクリーン等の濾過機で構成され、フロック生成反応
槽5からオーバーフローしてくるフロック及び母液を濾
過して、フロックから自由水と余剰の凝集剤を分離す
る。この濃縮されたフロックはフロック細分化部31へ
送られ、また濾液(凝集剤を含む分離水)は濾液タンク
33へ流れる。
【0021】フロック細分化部(攪拌槽)31は、フロ
ック濃縮部30で濃縮されたフロックを敢えて壊して細
分化する部分であり、図の例では撹拌機34をモータ3
5で回転させて濃縮フロックを強制撹拌して小さく(例
えば1mm以下)細分化する。
【0022】フロック再生部(再生槽)32は、フロッ
ク細分化部31で細分化されてオバーフローしてくるフ
ロックに、再び凝集剤を添加・混合してフロックを再生
強化する部分であり、フロック細分化部32に連続して
設けられ、図の例では凝集剤溶解槽2からのアニオン性
又はカチオン性の凝集剤を細分化フロックに少量ずつ添
加しながら、スクリュー撹拌機36をモータ37で回転
させて、フロック細分化部(攪拌槽)31における強制
攪拌よりも緩やかに攪拌して混合するようになってい
る。このフロック再生部32での凝集剤の総添加量は、
フロック生成反応槽3での添加量の5分の1程度で十分
である。なお、このフロック再生部32で添加する凝集
剤は、フロック生成反応槽3で添加する凝集剤と同じも
のを使用した方が経済的である。
【0023】フロック再生部32で再生強化されたフロ
ックは、脱水機10へ送られて脱水される。図1に示す
脱水機4は、スクリュープレスを使用して分離水を2段
階に分けて取り出すようになっており、最初の分離水
(脱水処理による濾液)はそのまま濾液タンク33内へ
流し、後の分離水は、濾過機38で更に濾過して一次濾
過水と二次濾過水とに分離し、一次濾過水は濾液タンク
33内へ流し、二次濾過水は原水槽へ戻すか放流するよ
うになっている。また、濾液タンク33内に回収した凝
集剤は、ポンプ39によりフロック生成反応槽3へ戻さ
れる。
【0024】図2に示す本発明の第2実施例は、図6に
示した従来の2剤添加法を改良し、図6に示した構成に
更に第1実施例と同様の構成を付加したものである。こ
の場合、フロック再生部32において、2つの凝集剤溶
解槽2A・2Bからのアニオン性とカチオン性の凝集剤
を、場所を変えて添加していることが第1実施例と相違
しているだけで、その他は第1実施例と同じである。
【0025】図3に示す本発明の第3実施例は、図7に
示した従来の3剤添加法を同様に改良し、図4に示す本
発明の第4実施例は、図8に示した従来の3剤添加法を
同様に改良したものである。
【0026】なお、上記いずれの実施例も脱水機として
スクリュープレスを使用したが、遠心脱水機、真空脱水
機、ベルトプレス型脱水機、フィルタプレス等の従来使
用されている種々の脱水機を使用することができ、本発
明は、これらいずれを使用しても濾過脱水効率の向上が
図れる。更に、汚泥と凝集剤の反応も上述したような反
応方法に限られるものではなく、また本発明は4剤添加
法にも適用でき、凝集剤及びその補助剤の添加回数は問
わない。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、一旦生成
したフロックから母液を分離(固液分離)して予備脱水
することにより、汚泥に含まれている主に自由水と、こ
の自由水に含まれている余剰の凝集剤の大半を除去して
フロックを濃縮凝集してから、フロックの凝集状態を攪
拌槽で強制攪拌することにより敢えて壊して細分化しな
がら再生槽へオーバーフローさせる。そのオバーフロー
してきた細分化フロックは、凝集状態を強制的に破壊さ
れたため、再び凝集しようとする傾向にありしかもその
凝集力は生成時よりもはるかに強い。そこで、この細分
化フロックに直ちに凝集剤を少量ずつ再び添加しなが
ら、攪拌槽における強制攪拌よりも緩やかに攪拌して混
合すると、細分化フロック同士を改めて強固かつ緻密に
凝集させ、最初の生成時よりも強固に凝集した密度の高
い粗大なフロックとして再生できる。この再生粗大化処
理は、攪拌槽での細分化後に直ちに行わないと効果がな
いため、本発明では、攪拌槽と再生槽とを連設し、しか
も攪拌槽から再生槽へとオーバーフローさせている。こ
のようにフロックを強固かつ緻密に再生粗大化してから
脱水するので、脱水性及び汚泥の回収率が従来に比べ飛
躍的に向上する。この場合、粗大化フロックを再生槽か
らオーバーフローさせてスクリュープレス内に投入する
ので、脱水工程への移行も効率良く行える。また、凝集
剤をフロック生成時と再生時の2度添加しているが、フ
ロック生成時には最小必要量で十分で、従来のようにそ
れよりはるかに多い過剰の凝集剤を添加する必要はな
く、また再生時には生成時よりもはるかに少ない量で十
分であるので、トータルとして凝集剤の使用量を従来よ
り大幅に低減できる。その結果、回収した汚泥ケーキ中
に含まれる凝集剤も低減できることになり、汚泥ケーキ
の処理も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アニオン性又はカチオン性のいずれか一方の凝
集剤を汚泥に添加する1剤添加法に適用した本発明の第
1実施例を示すフローチャートである。
【図2】アニオン性及びカチオン性の両方の凝集剤を汚
泥に添加する2剤添加法に適用した本発明の第2実施例
を示すフローチャートである。
【図3】上記両方の凝集剤の添加前に石灰等のアルカリ
剤を添加する3剤添加法に適用した本発明の第3実施例
を示すフローチャートである。
【図4】上記両方の凝集剤の添加前に酸性液を添加する
3剤添加法に適用した本発明の第4実施例を示すフロー
チャートである。
【図5】従来の1剤添加法の一例を示すフローチャート
である。
【図6】従来の2剤添加法の一例を示すフローチャート
である。
【図7】石灰等のアルカリ剤とアニオン性及びカチオン
性凝集剤を添加する従来の3剤添加法の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図8】酸性液とアニオン性及びカチオン性凝集剤を添
加する従来の3剤添加法の一例を示すフローチャートで
ある。
【図9】汚泥と水の結合状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 汚泥貯留槽 2・2A・2B 凝集剤溶解槽 3・3A・3B フロック生成反応槽 4 脱水機 30 フロック濃縮部 31 フロック細分化部(攪拌槽) 32 フロック再生部(再生槽)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】汚泥に凝集剤を添加・混合してフロックを
    生成するフロック生成工程と、その生成したフロックか
    ら母液を分離してフロックを濃縮凝集するフロック濃縮
    凝集工程と、濃縮凝集されたフロックを攪拌槽内で強制
    攪拌することにより凝集状態を壊して細分化しながら、
    該攪拌槽に連設した再生槽へオーバーフローさせるフロ
    ック細分化工程と、再生槽へオーバーフローしてきた細
    分化フロックに、前記フロック生成工程と同じ凝集剤を
    少量ずつ添加しながら、前記攪拌槽における強制攪拌よ
    りも緩やかに攪拌して混合し、フロック生成工程よりも
    少ない凝集剤添加量でフロックをフロック生成時よりも
    強化粗大化して再生槽からオーバーフローさせるフロッ
    ク再生粗大化工程と、再生槽からオーバーフローしてき
    た粗大フロックをスクリュープレス内に投入して脱水す
    る脱水工程とを含むことを特徴とする汚泥処理方法。
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