JP2617774B2 - 官能性末端を有するイソブチレン系重合体及びその製造法 - Google Patents

官能性末端を有するイソブチレン系重合体及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、官能性末端を有するイソブチレン系重合体
及びその製造法に関する。更に詳しくは、本発明は、分
子末端に少なくとも1個の架橋性珪素基を有するイソブ
チレン系重合体及びその製造法に関する。
従来の技術及びその問題点 本発明において、架橋性珪素基とは、珪素原子に結合
した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を
形成することにより架橋し得る珪素原子含有基を意味す
る。
分子末端に少なくとも1個の架橋性珪素基を有する重
合体は、室温でも容易に硬化し得るので、接着剤、改質
剤、シーリング剤、コーティング剤等として用いられて
いる。特に上記重合体の中でもイソブチレン系のもの
は、耐候性、耐水性、耐熱性、電気絶縁性や誘電性等の
電気特性、ガスバリヤー性等の諸特性に優れたものであ
り、従って斯かるイソブチレン系重合体は種々の新しい
用途に期待されている。
従来、架橋性珪素基を末端に有するイソブチレン系重
合体の製造法としては、例えば特開昭63−6003号公報、
同63−6041号公報等に記載の方法が知られている。これ
らの方法は、いずれも米国特許第4276394号明細書に開
示されている両末端に塩素原子を有するイソブチレン系
重合体を、まず脱ハロゲン化水素反応により両末端にイ
ソプロペニル基を有するイソブチレン系重合体に変換
し、次いで該重合体をヒドロシリル化して、目的とする
両末端に架橋性珪素基を有するイソブチレン系重合体を
得ようとするものである。
しかしながら、これらの方法は、下記に示す欠点を有
している。即ち、ハロゲン末端イソブチレン系重合体の
脱ハロゲン化水素反応には、シビアな反応条件が要求さ
れる。またこうして得られるイソプロペニル基末端イソ
ブチレン系重合体のヒドロシリル化反応では、イソプロ
ペニル基中の二重結合のヒドロシリル化に対する反応活
性が低いために、クロルシラン等の活性の大きいシラン
化合物を用いる必要があるが、この場合には後の架橋時
に腐食性の大きい塩酸が発生する等の問題があり、更に
該反応では高価な白金触媒を多量に使用する必要もあ
る。このように上記従来の方法は、架橋性珪素基を末端
に有するイソブチレン系重合体を工業的に有利に製造し
得ないものである。
本発明の目的は、ハロゲン末端イソブチレン系重合体
を原料とし、架橋性珪素基を末端に有するイソブチレン
系重合体を工業的に有利に製造し得る方法を提供するこ
とにある。
問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、1分子当り少なくとも1.1個の (Xはハロゲン原子)を末端に有するイソブチレン単位
を主体とする重合体と金属マグネシウムとを反応させて
得られる (Xは前記に同じ)を末端に有するグリニャール試薬
に、一般式 R1 nSiR2 4-n (I) 〔式中R1は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、R2は炭素
数1〜10の1価のアルコキシ基、nは0、1又は2を示
す。〕 で表わされる有機珪素化合物を、有機溶剤中で反応させ
て、一般式 〔式中R1、R2及びnは前記に同じ。〕 で表わされる第3級炭化水素シリル基を末端に有するイ
ソブチレン単位を主体とする重合体を得ることを特徴と
する官能性末端を有するイソブチレン系重合体の製造法
に係る。
本発明において、出発原料として用いられるハロゲン
末端イソブチレン系重合体は、1分子当り少なくとも1.
1個の (Xはハロゲン原子)を末端に有するイソブチレン単位
を主体とする重合体である。本発明において、イソブチ
レン単位を主体とするとは、50重量%(以下単に「%」
と記す)以上、好ましくは75%以上がイソブチレンに由
来する単位であることを意味する。
また本発明の出発原料である上記重合体としては、そ
の末端に−CH2CX(CH3基が1分子中に少なくとも1.
1個、好ましくは1.3〜5個、より好ましくは1.5〜3個
の割合で有しているのがよい。上記基の割合が1分子中
に1.1個を下回ると、実質上架橋時に完全な網目構造を
形成することが不可能となるために好ましくない。
更に斯かる重合体の数平均分子量は、通常500〜20000
0程度、好ましくは1000〜50000程度、より好ましくは10
0〜15000程度がよい。該重合体の数平均分子量が500末
端である場合には、重合体に占めるイソブチレン単位が
主体にならなくなることもあり、また本発明の方法で得
られる重合体の特性(ガスバリヤー性、耐候性、電気特
性、耐熱性等)が発現され難くなるので、好ましくな
い。また逆に、重合体の数平均分子量が200000を越える
場合には、重合体の粘度が高くなり過ぎて、目的とする
重合体の製造操作に支障を来たすことになるので、好ま
しくない。
上記ハロゲン末端イソブチレン系重合体は、既に公知
であり、上記米国特許第4276394号明細書、特願昭62−3
8778号、特願昭62−38779号等に記載のイニファー法に
従い容易に製造され得る。
本発明の方法において、上記ハロゲン末端イソブチレ
ン系重合体と金属マグネシウムとの反応は、常法に従い
容易に行ない得る。例えば該重合体とジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、ヘキサメ
チルホスホリックアミド等のリン酸アミド溶剤、ベンゼ
ン、トルエン等の炭化水素系溶剤等の不活性溶剤との混
合物に金属マグネシウムを加えて反応させればよい。上
記不活性溶剤は、1種単独で又は2種以上混合して用い
られ得る。斯かる不活性溶剤の中でも、反応性及び反応
混合物の溶解度の点で、テトラヒドロフランが好適であ
る。該反応の反応温度は、通常0〜100℃程度、好まし
くは20〜70℃程度とするのがよく、使用した金属マグネ
シウムの消失時点で該反応は終了する。
本発明においては、斯くして得られるグリニャール試
薬を、上記反応で得られる反応混合物から単離すること
なく、次の反応に供するのがよい。
本発明では、次いで上記グリニャール試薬に上記一般
式(I)で表わされる有機珪素化合物を、有機溶剤中で
反応させることが望ましいが、上記ハロゲン末端イソブ
チレン系重合体、上記有機珪素化合物及び金属マグネシ
ウムを同時に有機溶剤中で反応させることも可能であ
る。
本発明において、一般式(I)の有機珪素化合物とし
ては、上記一般式(I)に包含されている限り従来公知
のものを広く使用できる。
一般式(I)において、R1としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基
等のオレフィン含有基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基等の炭化水素基が好適である。またR2として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の低級ア
ルコキシ基が好適である。
上記一般式(I)の有機珪素化合物のうち、特に好ま
しい化合物を具体的に示せば、メチルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、メチルジメトキシエト
キシシラン、メチルメトキシジエトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプ
ロポキシシラン等を例示できる。
上記で得られるグリニャール試薬と一般式(I)の有
機珪素化合物との反応は、有機溶剤中で行なわれる。有
機溶剤としては、上記ハロゲン末端イソブチレン系重合
体と金属マグネシウムとの反応で用いられる不活性溶剤
をいずれも使用できる。これら有機溶剤の中でも、テト
ラヒドロフランが特に好適である。上記反応の反応系内
に酸素が存在していると、グリニャール試薬と酸素が反
応し、その結果目的とする重合体の収率が低下するの
で、該反応を窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下に行な
うのがよい。該反応は、常温下、加温下及び冷却下のい
ずれでも行なわれるが、通常10〜150℃程度、好ましく
は40〜100℃程度で好適に進行し、一般に30分〜10時間
程度で該反応は完結する。
上記反応終了後、目的とする架橋性珪素基を末端に有
するイソブチレン系重合体は、反応混合物から、慣用の
分離手段、例えば反応混合物にn−ヘキサン等の不純物
の貧溶媒を大量に加えた後、過精製を行なう等の方法
に従い容易に単離、精製される。
発明の効果 本発明の方法によれば、第1段反応及び第2段反応
は、いずれもシビアな反応条件を設定しなくても、迅速
且つ定量的に進行するものであり、またそのために第1
段反応完結時にポリマーの精製も不要であり、しかもい
ずれの反応にも特殊な装置を必要とすることはないもの
である。従って、本発明の方法は、ハロゲン末端イソブ
チレン系重合体を原料とし、架橋性珪素基を末端に有す
るイソブチレン系重合体を工業的に有利に製造し得る方
法と言える。
実施例 以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにす
る。
実施例1 2lのフラスコ中に、トルエンとの共沸脱水により乾燥
した両末端に第3級クロル基を有するポリイソブチレン
オリゴマー(数平均分子量:5000、第3級クロル基の数:
1分子中に2.0個)50g(0.02モル/末端Cl換算)、LiAlH
4により完全に脱水した無水テトラヒドロフラン100ml、
少量の沃素及び金属マグネシウム0.7g(0.029モル)を
仕込み、アルゴンガス雰囲気下、内温60〜70℃で8時間
撹拌し、金属マグネシウムがほぼ消滅したのを確認した
後、この反応混合物にメチルトリメトキシシラン4g(0.
03モル)を滴下し、更に内温60〜70℃で8時間撹拌し
た。その後、反応混合物を冷却し、n−ヘキサン1を
加えた後、過した。液を濃縮し、目的とするメチル
ジメトキシシリル基を末端に有するオリゴマー45gを得
た。
このオリゴマーの製造は、1H−NMRのSi−CH3やSiOCH3
に由来するシグナルの強度を主鎖と比較することにより
行ない、シリル基の導入率が88%であることが確認でき
た。
実施例2〜5 両末端に第3級クロル基を有するポリイソブチレンオ
リゴマー及び有機珪素化合物の種類や使用量並びに金属
マグネシウムの使用量を下記第1表に示すように変更す
る以外は、実施例1と同様に処理し、シリル基を末端に
有するオリゴマーを得た。結果を実施例1と併せて、第
1表に示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子当り少なくとも1.1個の (Xはハロゲン原子)を末端に有するイソブチレン単位
    を主体とする重合体と金属マグネシウムとを反応させて
    得られる (Xは前記に同じ)を末端に有するグリニャール試薬
    に、一般式 R1 nSiR2 4-n (I) 〔式中R1は炭素数1〜10の1価の炭化水素基、R2は炭素
    数1〜10の1価のアルコキシ基、nは0、1又は2を示
    す。〕 で表わされる有機珪素化合物を、有機溶剤中で反応させ
    て、一般式 〔式中R1、R2及びnは前記に同じ。〕 で表わされる第3級炭化水素シリル基を末端に有するイ
    ソブチレン単位を主体とする重合体を得ることを特徴と
    する官能性末端を有するイソブチレン系重合体の製造
    法。
  2. 【請求項2】一般式(I)におけるR1がメチル基、R2
    低級アルコキシ基である請求項記載の方法。
  3. 【請求項3】請求項記載の方法で得られるイソブチレ
    ン系重合体。
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