JP2608655B2

JP2608655B2 - 空調装置

Info

Publication number: JP2608655B2
Application number: JP3269054A
Authority: JP
Inventors: ファーレルダッドリーケヴィン
Original assignee: Carrier Corp
Current assignee: Carrier Corp
Priority date: 1990-09-21
Filing date: 1991-09-20
Publication date: 1997-05-07
Anticipated expiration: 2012-05-07
Also published as: KR920006648A; US5054294A; CA2048261A1; JPH04255597A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空調装置に関し、特
に、空調装置の排出温度を制御するためにコンプレッサ
速度を変える方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に居住用あるいは光産業用に使用さ
れている、空調装置及びヒートポンプ装置は、気密式コ
ンプレッサによって駆動されている。このような装置に
おいては、コンプレッサを考えられ得る過負荷状態、例
えば極限の気象状態の下での駆動、不適性な装置の使用
による過負荷、装置内の部材の誤動作による過負荷等か
ら保護する手段を設けることが望ましい。典型的な保護
方法としては、コンプレッサの排出圧を測定して、検知
された圧力が過度に上昇した場合に装置を停止する方法
がとられている。

【０００３】さて、現在コンプレッサ及びファン、室内
外コイルを駆動するのに変速モータが使用されている。
変速モータによって作動速度を様々に変化できるため、
種々の負荷及び環境状態のもとで作動効率を上げること
ができる。さらに、コンプレッサ駆動モータを使用する
場合は、過度に高い排出圧が検知された時に、コンプレ
ッサの駆動を停止することなく、単にコンプレッサの駆
動速度を減じるだけで、過酷条件における駆動を避ける
ことができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンプ
レッサの吸入圧が一定に維持されている時は、排出圧は
排出ガスの温度を反映するが、吸入圧が環境の変化ある
いは装置コンディションの変化等により変化した時は、
排出圧が許容閾値内であっても、コンプレッサの駆動温
度は過度に上昇してしまう不都合がある。例えば、漏洩
等により冷却剤の損失が生じると、吸入圧は低下し、排
出温度は上昇し始める。同様に、冷却剤の導管に欠陥が
生じて冷却剤の流量が減少してもやはり、吸入圧は低下
し、排出温度は上昇する。また、気化器内の温度が低下
すると、吸入圧力は同じく低下し、排出温度は上昇し始
める。

【０００５】コンプレッサの駆動温度が過度に上昇する
と、種々の損害を招く可能性がある。例えば、コンプレ
ッサが比較的高温にさらされた時、モータ内の断熱が悪
化し、ついには短絡が起きる。さらに、高温条件下で
は、潤滑油が分解し易くなり、コンプレッサ内の種々の
部材の過度の摩耗と、機能不良が生じる。

【０００６】従って、本発明は、コンプレッサを高温条
件から確実に保護する方法及び装置を提供することを目
的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、気化器コイルと、コンデンサコイル
と、膨張装置と、コンプレッサ変速駆動機構を有するコ
ンプレッサから構成される空調装置に、前記コンプレッ
サの排出温度を検知するセンサと、該排出温度を第一の
所定の限界温度と比較する比較機構と、該比較機構によ
って前記排出温度が前記所定の限界温度を上回ったこと
が示唆された時に、前記コンプレッサ変速駆動機構の速
度を減じる制御装置とを設置する。この制御装置が、前
記排出温度が第一の所定期間内に、前記第一の所定限界
温度を上回った後にのみ前記コンプレッサ変速駆動機構
の速度を減じるように設定し、また、排出温度が、第二
の所定期間中、前記第一の所定限界温度を上回り続けた
時に、前記コンプレッサ変速駆動機構の速度を漸次減じ
るように設定することが望ましい。さらに、前記制御装
置は、前記排出温度が前記第一の所定限界温度以下にな
るまで、前記コンプレッサ変速駆動機構の速度を段階的
に減じ続けるよう設定することも可能である。

【０００８】本制御装置は、前記比較機構によって、前
記排出温度が前記第一の所定限界温度より高く設定され
た第二の所定限界温度よりも上昇したことが示唆された
時には、前記コンプレッサ変速駆動機構を停止するよう
に設定しても良い。

【０００９】

【作用】本発明によって、変速コンプレッサからの排出
ガスの温度が検知され、この温度が、所定のレベルを上
回ると、コンプレッサの速度を必要なだけ減じて排出ガ
スの温度を低下させる。制御装置が、変速コンプレッサ
を駆動して、排出温度が所定の期間、所定の限界値を上
回った後にのみ、コンプレッサの速度を排出ガスの温度
の高さに応じて減じる。変速コンプレッサの制御装置
は、排出ガスが過度に上昇する状態が持続すると、さら
に、コンプレッサの速度を減じる。こうして、検知され
た温度が許容レベルを上回る限り、コンプレッサの速度
は、排出ガスがついに許容レベル以下にまで低下するま
で、漸次段階的に低下される。排出ガスの検知温度が、
コンプレッサモータの速度を減じるための許容レベルよ
り高く設定された所定レベルに達すると、単純にモータ
の速度を減じるだけでは不十分であると判断して、装置
が停止する。

【００１０】

【実施例】図１は、本発明を含む典型的な空調装置を示
す概略図で、コイル１２及びファン１３から構成される
室外ユニット１１と、熱交換器１６及び送風器１７から
構成される室内ユニット１４と、熱膨張弁やアキュレー
タ等の膨張装置１８と、コンプレッサ１９とにより、従
来の冷却回路が形成されている。通常の冷却系において
は、コンプレッサから圧縮された冷却液が排出路２１に
沿って、冷却液を濃縮するコンデンサとして機能する室
外ユニット１１の方へ排出され、経路２２を介して膨張
装置１８へ導入される。この膨張装置１８で、冷却液
は、気体に膨張され、気化器コイルとして機能する熱交
換器１６へ導入される。コイル周辺を取り巻く空気は送
風器１７により冷却される。次いで加熱された冷却ガス
は、経路２３を経てコンプレッサに導入されて、系が完
了する。

【００１１】さて、従来の空調装置は、通常一定の速度
で駆動されるコンプレッサを有しているが、本発明で
は、変速駆動装置２４及び、装置の作動状態を監視し、
制御信号を経路２７を介して変速駆動装置２４に送信す
る、制御装置２６を配設する。変速駆動装置２４として
は、インバータにより駆動される交流モータあるいは電
気的に整流された直流モータの使用が望ましい。これら
の変速駆動装置として、コープランド社のＣＶＡ−０１
５０変速コンプレッサもしくは、キャリアコーポレイシ
ョンのインバータアセンブリＮｏ．３８ＱＶ４０００９
４あるいは、ゼネラルエレクトリック社の電気整流モー
タが好適である。いずれの装置を用いた場合でも、モー
タの速度は、検知された環境あるいは空調装置の状態に
応じて制御装置２６から経路２７を介して発せられる速
度指令信号により、変更される。一般に、モータ速度
は、高負荷のもとで駆動する際には上昇し、低負荷のも
とで駆動する際に低下する。

【００１２】また、制御装置２６は、変速駆動装置２４
を制御する以外に、室外ファン１１の変速モータ２８及
び室内送風器１７の変速モータ２９に、それぞれ経路３
１及び３２を介して速度指令信号を送信する。

【００１３】さらに、コンプレッサ１９の変速駆動装置
２４の通常の制御に加えて、制御装置２６が、コンプレ
ッサ排出路２１内の温度の過上昇を防ぐように変速駆動
装置２４の速度を変更する機能を有する。このために、
制御装置２６と経路３４を介して連通する排出温度セン
サ３３を配設する。センサ３３により検知された排出温
度Ｔ_Dを表す電気信号が、経路３４を介して制御装置２
６内のコンパレータ３６に送信される。図２のブロック
３７にこの工程を示す。次いで、ブロック３８に示すよ
うに、コンパレータ３６により、検知温度Ｔ_Dが、所定
温度限界Ｔ_L1と比較される。この場合の温度限界として
は、２３０Ｆと設定することが望ましい。検知温度Ｔ_D
が、この所定温度限界Ｔ_L1を、例えば１分間等に設定さ
れた所定の期間上回ると、コンプレッサ速度が所定量だ
け低下される。例えば、モータ速度を１０％低下させ
る。この工程は、図２のブロック３９に示されている。
好適な所定期間（例えば１分間）経過の後に、検知温度
Ｔ_Dが温度限界Ｔ_L1を上回り続けていれば、モータ速度
はさらに、所定量（例えば１０％）低下される（ブロッ
ク４１参照）。本工程は、排出ガスの温度Ｔ_Dが所定レ
ベルＴ_L1を下回るまで、あるいは、モータ速度が最小圧
縮駆動速度に達するまで、ブロック４２に示すように繰
り返される。こうして、コンプレッサは、排出ガス温度
Ｔ_Dが再び許容レベルＴ_L1を上回って、さらに速度を最
小駆動速度以下にならない程度まで低下する必要が生じ
ない限り、設定された速度において駆動される。

【００１４】もしも、ブロック３８において、コンパレ
ータによって排出ガスの温度Ｔ_Dが、コンプレッサの駆
動を続けることが危険な温度（例えば２４０Ｆ）であ
る、温度限界Ｔ_L2を上回ったと判断された場合は、コン
プレッサの駆動は、ブロック４３に示すように、停止さ
れる。

【００１５】なお、開示した本発明の実施例は、本発明
の理解の一助となすために、その最適な実施態様を示し
たものにすぎず、本発明は上記した実施例に限定される
ことなく、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨を
逸脱しない範囲における、あらゆる変更が可能であるこ
とは言うまでもない。すなわち、本発明は、この空調装
置に関するものとして開示するが、冷却剤の方向を四方
弁によって反対に変更するヒートポンプ装置においても
適用可能である。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、コンプレッサ排出部位
に設置された温度センサにより検知された排出温度を制
御装置内のコンパレータによって比較し、排出温度が、
設定された許容レベルよりも上昇すると、コンプレッサ
の速度を段階的に漸次低下させるため、コンプレッサの
速度を、検知された環境あるいは空調装置の状態に応じ
て、変更することができる。即ち、コンプレッサの排出
圧、吸入圧とに関係なく、温度を直接測定することによ
って、コンプレッサを高温下での駆動から回避すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空調装置の概略図である。

【図２】本発明の方法を示す流れ図である。

【符号の説明】

１１室外ユニット１２コイル１３ファン１４室内ユニット１６熱交換器１７送風器１８膨張装置１９コンプレッサ２４変速駆動装置２６制御装置３３排出温度センサ３６コンパレータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭61−217651（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−26386（ＪＰ，Ａ) 特開平１−303019（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−129586（ＪＰ，Ａ) 実開昭62−29725（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】蒸発器コイル（１６）と、コンデンサコ
イル（１２）と、膨張装置（１８）と、変速駆動機構
（２４）を有する圧縮機（１９）と、圧縮機の吐出温度
を検知するセンサ（３３）と、検出された吐出温度を第
一の所定閾値温度と比較する比較器（３６）と、前記変
速駆動機構（２４）の速度の制御装置（２６）と、から
構成され、前記制御装置（２６）は、前記吐出温度が第一の所定時
間に渡って前記第一の所定閾値温度より高い状態を維持
していた後にのみ前記変速駆動機構（２４）の速度を低
下させるとともに、前記吐出温度が前記第一の所定閾値
温度より高い第二の所定閾値温度よりも高くなると、前
記変速駆動機構を停止させることを特徴とする空調装
置。
【請求項２】前記吐出温度が第二の所定時間に渡っ
て、前記第一の所定閾値温度より高い状態を維持してい
るときに、前記制御装置（２６）によって前記変速駆動
機構（２４）の速度を更に低下させることを特徴とする
請求項１に記載の空調装置。
【請求項３】前記吐出温度が前記第一の所定閾値温度
より低くなるまで、前記制御装置（２６）によって前記
変速駆動機構（２４）の速度を漸次低下させることを特
徴とする請求項２に記載の空調装置。
【請求項４】蒸発器コイル（１６）と、コンデンサコ
イル（１２）と、膨張装置（１８）と、変速駆動機構
（２４）を有する圧縮機（１９）とから構成される空調
装置の動作方法において、前記圧縮機の吐出温度を検出する検出工程（３７）と、検出された吐出温度を第一の所定閾値温度と比較する工
程と比較工程（３８）と、前記吐出温度が前記第一の所定閾値温度より高いときに
前記変速駆動機構の速度を低下させる減速工程（３９）
から成り、前記減速工程において、前記吐出温度が第一の所定時間
に渡って前記第一の所定閾値温度より高い状態を維持し
ていた後にのみ、前記変速駆動機構の速度を低下させ
（３９）、さらに、前記吐出温度が前記第一の所定閾値温度より高
い第二の所定閾値温度よりも高い場合に、前記変速駆動
機構を停止させる工程（４３）を含むことを特徴とする
空調装置の動作方法。
【請求項５】前記吐出温度が第二の所定時間に渡って
前記第一の所定閾値温度よりも高い状態を維持している
ときに、前記変速駆動機構の速度を更に低下させる工程
（４１）を含むことを特徴とする請求項４に記載の空調
装置の動作方法。
【請求項６】前記吐出温度が前記第一の所定閾値温度
より低くなるまで、前記変速駆動機構の速度を漸次低下
させる工程（４２）を含むことを特徴とする請求項４に
記載の空調装置の動作方法。