JP2606361B2 - 電動機の製造方法 - Google Patents

電動機の製造方法

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JP2606361B2
JP2606361B2 JP1093998A JP9399889A JP2606361B2 JP 2606361 B2 JP2606361 B2 JP 2606361B2 JP 1093998 A JP1093998 A JP 1093998A JP 9399889 A JP9399889 A JP 9399889A JP 2606361 B2 JP2606361 B2 JP 2606361B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば空気調和機の室内機に内装される
クロスフローファン等を駆動するために用いられる電動
機の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、空気調和機の室内機においては、内装するクロ
スフローファンを駆動するための電動機として直流ブラ
シレスモータを採用し、回転子を上記クロスフローファ
ンのファンロータに直結する構成として、装置の小形化
を図る試みがなされている。そのような装置の具体例
が、例えば特開昭64−41696号公報に記載されており、
その装置においては、回転子の略カップ状のケーシング
における垂直面をファンロータの側板に連結すると共
に、上記ケーシングにおける円筒部の内周面に沿わせて
永久磁石を周状に配設し、この永久磁石が固定子の外周
を囲う構成となされている。
(発明が解決しようとする課題) ところで上記のような永久磁石は、例えばフェライト
等の磁石材料を焼結することによって所定形状の成形体
を得、その後、例えば上記のようにケーシングの内周面
に沿う形状等に仕上げた後、ケーシングへの組付けを行
うようになされているが、このような磁石材料の成形体
は高硬度でかつ脆弱であることから、通常、上記の仕上
げ加工は研磨加工によって行われており、このため製作
費が高くなるという問題がある。またケーシング内に固
定するための穴加工等も容易には行えないために、別途
固定のための部品を設け、或いは接着による取付けを行
う必要があるために、組立作業が煩雑になるという問題
もある。
この発明は上記に鑑みなされたものであって、その目
的は、より安価に製作し得ると共に、組立作業性を向上
し得る電動機の製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) そこでこの発明の第1請求項記載の電動機の製造方法
は、回転子3又は固定子19の磁性体材料より成るケーシ
ング4を、回転軸に略直交する取付面7と、この取付面
7の外周縁から軸方向に延びる円筒部5とを有する形状
に構成すると共に、上記円筒部5の内周面に沿わせて永
久磁石6を周状に配設して成る電動機の製造方法であっ
て、上記取付面7と永久磁石6とを磁気的に離間するた
めの非磁性体より成る離間部材51を設けると共に、この
離間部材51の反取付面7側の端面に凹凸形状の係合部56
を形成し、この離間部材51を上記取付面7に取付けた
後、磁性粉と、熱硬化性樹脂等より成るバインダとの混
合材料を上記ケーシング4内に注入し、上記混合材料を
上記円筒部5の内周面に沿うと共に上記係合部56に沿う
端面を有する形状に圧縮成形して磁石成形体66を形成
し、次いで上記バインダを硬化させた後に上記磁石成形
体66への着磁を行って永久磁石6を形成して電動機を製
造するに際し、上記永久磁石6の軸方向端面にアンバラ
ンス修正用ウェイトを取付けるための取付部70を形成す
べく圧縮成形金型60における上記磁石成形体66の軸方向
端面に成形面に凹凸形状の成形部69を設けていることを
特長としている。
(作用) 上記第1請求項記載の電動機の製造方法においては、
磁性粉とバインダとの混合材料を回転子3又は固定子19
のケーシング4内で圧縮成形することによって、上記ケ
ーシング4における円筒部5の内周に沿う周状の磁石成
形体63が形成され、そのままケーシング4内に貼付けら
れた永久磁石6として構成される。したがって従来必要
であったケーシングに沿う形状等への研磨仕上げ加工や
ケーシングへの組付け作業は不要となる。
また上記製造方法においては、ケーシング4の取付面
7を介する磁束の漏洩を遮断する機能を有する離間部材
51の端面に係合部56が形成されていることによって、上
記磁石成形体66は上記係合部56に係合する端面で形成さ
れる。これにより永久磁石6がケーシング4内で空回り
を生じない周方向の位置固定が与えられる。このように
上記においては離間部材51が永久磁石6の固定機能を兼
用するように構成されるので、固定に必要な部品を少な
くしてより簡素な構成とすることができる。
さらに上記製造方法においては、圧縮成形時に磁石成
形体66の端面にアンバランス修正用ウェイトを取付ける
ための取付部70が形成されるので、上記ウェイト取付け
のための部品や追加加工をする必要がなくなり、製作工
程数が少なくなる。
(実施例) 次にこの発明の電動機の製造方法の具体的な実施例に
ついて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
初めに、この発明を適用して構成した直流ブラシレス
モータ形式のファン駆動用電動機の構成について、第3
図を参照して説明する。同図は、空気調和機の室内機に
内装されたクロスフローファンの要部組立断面図であ
り、ファンロータ1の一方の側板2に上記電動機が連結
されている。すなわち同図において、3は上記電動機の
回転子であって、この回転子3の略カップ状のケーシン
グ4には、その円筒部5の内周面に沿って永久磁石6が
周状に配設されると共に、上記ケーシング4におけるフ
ァンロータ1側の垂直面(取付面)7に、ファンロータ
1側に突出する円筒状の膨出部8を有する継手ボス9が
固着されている。一方、上記ファンロータ1の側板2の
軸心穴に、合成ゴム等より成る防振連結体10が嵌着され
ており、この防振連結体10の軸心貫通孔に上記膨出部8
を圧入して固着することによって、回転子3のファンロ
ータ1への組付けがなされている。
一方、同図において11はエンドブラケットであって、
このエンドブラケット11は、垂直面12と、この垂直面12
の周縁から、ファンロータ1側に延びる中空円筒状の固
定取付面13と、反ファンロータ側に延びる短寸の囲壁14
とから構成されており、上記垂直面12の中央部に、ファ
ンロータ1側に延びる固定軸15が立設されている。そし
てこの固定軸15の先端側を、上記膨出部8内に嵌着され
ている第1軸受16と、上記ケーシング4の垂直面7の軸
心側を反ファンロータ側に曲げ成形して形成した短寸の
円筒状軸受収納部17内に圧入されている第2軸受18とに
挿通した組立状態とすることによって、上記固定軸15で
回転子3とファンロータ1とを回転自在に支持すると共
に、上記固定取付面13に囲撓される空間内に回転子3を
位置させ、そして上記永久磁石6の内周面に、上記固定
軸15の中途部に固着されている固定子19の外周面を対面
させる構成となされている。なお上記回転子3と固定子
19との各構成については、後で詳しく説明する。
上記エンドブラケット11は、固定取付面13と囲壁14と
の外周に合成ゴムより成る防振部材21を巻装した後、室
内機のフレーム22に固着されている下側モータケーシン
グ23とこれにねじ締結される上側モータケーシング24と
によって構成されるモータケーシング内に収納する。こ
の組立状態において、上記ねじ締結力が防振部材21を介
して押圧力として作用し、上記エンドブラケット11の固
定がなされている。
なお上記囲壁14で囲われた軸心側の空間内には、直流
ブラシレスモータの制御回路を有する回路基板25が配設
されている。この回路基板25には、上記垂直面12を貫通
して固定子19側に延びるホール素子26や、パワートラン
ジスタ27・・27の他、図示してはいないが、コンデン
サ、抵抗、制御IC等の電子部品がマウントされており、
これらの電子部品のうちパワートランジスタ27、コンデ
ンサ等の背高のものは横倒しにしてマウントすることに
よって、狭小な空間内にコンパクトに収納し、また発熱
量の大きなパワートランジスタ27はその放熱面を上記垂
直面12に密着させた取付けとして、エンドブラケット11
がパワートランジスタ27の放熱板としても機能するよう
に構成している。
次に固定子19の構成について説明する。
第4図には、円形の電気鉄板を複数積層して構成した
固定子鉄心41を示している。図のように、この固定子鉄
心41は、外周に突極を有しない円筒状の、いわゆるスロ
ットレスの構成となされている。一方、第5図には、後
述するコイルを組付けるためのスロット部材43を示して
いる。このスロット部材43は、例えば合成樹脂等の非磁
性体材料から成るリング状の部品であって、その内径
は、上記固定子鉄心41の外形と略同一の寸法で形成され
ると共に、その内周面に、外周面側に向かって凹入する
溝、いわゆるスロット〜が、周方向等間隔に12個形
成されている。そして第6図及び第7図に示しているよ
うに、上記スロット〜に3相4極重ね巻き状態でコ
イルR1、R2、S1、S2、T1、T2を組付け、その後、このス
ロット部材43の内周面に上記固定子鉄心41を嵌合させ、
接着することで固定子19が構成されている。なお上記ス
ロット部材43には、第6図に示されているように、隣合
うスロット間にホール素子挿入孔44・・44が穿設されて
おり、回転子3の回転駆動方向に合わせて選択した3個
のホール素子挿入孔44・44に、前記した回路基板25に取
付けられている3個のホール素子26の各検知部をそれぞ
れ挿入した組立てが行われる。
次に前記回転子3の構成及びその製作手順について説
明する。
上記回転子3における永久磁石6は、先の第3図に示
されているように、外周面がケーシング4の円筒部5の
内周面に密着すると共に、内周面が固定子19の外周を囲
繞するリング状に形成されており、また周方向にN、
S、N、Sの交互に異なる4極の磁極を有するように着
磁されている。上記ケーシング4は、例えば冷間圧延鋼
板等の磁性体材料で構成され、上記永久磁石6に対する
外周側の磁路部材として機能する。この場合、上記ケー
シング4の垂直面7に永久磁石6の端面が接する場合に
は、垂直面7を介して磁束の漏洩が生じることとなるの
で、この垂直面7と永久磁石6との間に、例えば合成樹
脂等の非磁性体材料から成るスペーサリング(離間部
材)51が介装されている。
第8図及び第9図には上記ケーシング4を、また第10
図〜第12図には上記スペーサリング51をそれぞれ示して
おり、ケーシング4の垂直面7には、その外周側の円周
上の12等分点の箇所にそれぞれ挿通孔52・・52が穿設さ
れ、またスペーサリング51における上記垂直面7に密着
する端面には、上記挿通孔52・・52に応ずる位置にそれ
ぞれバランスウエイト取付用の取付穴53・・53が穿設さ
れている。これらの取付穴53・・53のうちの適当数を選
んで、上記挿通孔52・・52を通して固定ねじを螺着する
ことによって、上記スペーサリング51のケーシング4へ
の取付けが行われる。
なお上記ケーシング4の垂直面7には、第8図のよう
に、さらに前記した継手ボス9固定用のねじ挿通穴54・
・54が穿設されると共に、この継手ボス9を同心位置に
位置決めするために、第9図に示すように、上記垂直面
7を局部的にファンロータ側(図において左側)に隆起
させた係合片55・・55が形成されている。一方、上記ス
ペーサリング51の反垂直面側の端面には、第10図及び第
12図に示すように、12個の凹入穴(係合部)56・・56が
さらに穿設されているが、その機能については後で説明
する。
次に上記ケーシング4内における永久磁石6の製作手
順について、第1図を参照して説明する。
図において60は圧縮成形金型であって、この圧縮成形
金型60の固定下型61には、上記ケーシング4の円筒部5
及び垂直面7の各外周面形状に沿う円筒面と底面とから
成る凹部62が形成されている。この凹部62内に、上記ス
ペーサリング51の組付けられたケーシング4を装着す
る。一方、後述する磁性粉に、例えば熱硬化性のエポキ
シ樹脂等をバインダとして混合したペースト状の混合材
料を作成し、この混合材料を上記ケーシング4内におけ
るスペーサリング51上に注入する。そして上記圧縮成形
金型60の可動上型63を上記固定下型61内に挿入して、図
において下方向に加圧する。上記可動上型63は、その上
部側に上記固定下型61における凹部62の内周に嵌合する
円筒状の案内面64が形成され、そして中途部に上記スペ
ーサリング51の内径と略同寸の径小の円筒状の成形面65
が形成されている。したがって上記混合材料は、第2図
に示すように、ケーシング4の円筒部5内周面と上記成
形面65との間の空間内を満たす形状に圧縮成形され、上
記円筒部5の内周に沿うリング状の磁石成形体66が形成
される。なお上記圧縮成形時における固定下型61と可動
上型62との同心状態を維持するため、すなわち上記磁石
成形体66をケーシング4に対して同心の成形形状とする
ために、第1図のように、可動上型62には下方に延びる
径小の軸部67が、また固定下型61に上記軸部67が挿通す
る同心位置決め用貫通穴68がそれぞれ形成されている。
上記圧縮成形を行った後、可動上型63を上昇させる。
なおこの可動上型63における上記成形面65には予め離型
剤が塗布されており、したがって上記磁石成形体66はケ
ーシング4の円筒部5の内周に密着した状態で保持され
る。次いでケーシング4を圧縮成形金型60から取り外
し、このケーシング4を加熱炉によって上記バインダの
硬化温度まで加熱し、バインダを硬化させる。なお上記
スペーサリング51は、この際の加熱温度を超える耐熱性
を有する合成樹脂材料で構成している。またこのバイン
ダの加熱硬化処理は、上記圧縮成形金型60内での圧縮成
形を行った後、その加圧状態を維持したまま、この圧縮
成形金型60全体を上記硬化温度まで加熱するようにして
行うことも可能であり、この場合には、硬化時の変形を
殆ど生じなくすることができる。
上記のようにバインダの硬化処理を行った後、ケーシ
ング4を着磁路にかけて上記磁石成形体66に対して周方
向にN、S、N、Sの4極の着磁を行って永久磁石6と
して構成する。
上記磁性粉材料としては、ネオジウム、鉄、ボロンよ
り成る希土類系磁粉を用いている。このような希土類系
の永久磁石は、従来多用されているフェライト系磁石よ
りエネルギ積が3.6倍と大きく、したがって永久磁石を
従来の約1/3の小形化した形状で構成することが可能で
ある。また上記バインダの混合量については、その量が
過小で、磁石成形体66の表面が充分に覆われない場合に
は、表面剥離や錆の発生等の問題が生じ、一方混合量が
過大である場合には、単位体積当たりのエネルギ積が小
さくなると共に、表面層がより厚くなることで、固定子
との間のエアギャップの増加と同様の回転力の低下を生
じることとなるので、上記実施例においては、磁性粉に
対する混合比を重量比で5〜10%として、上記のような
問題点の発生を抑えると共に、単位体積当たりのエネル
ギ積を極力大きくし得るようにしている。
次に上記磁石成形体66の細部形状について説明する
と、第1図に示されているように、上記圧縮成形時、磁
石成形体66は前記スペーサリング51に形成されている凹
入穴56・・56内に入り込んだ突起部を有する端面形状で
形成される。したがって上記スペーサリング51とは、凹
凸係合形状の密着状態となることから、このスペーサリ
ング51との空回りを生じない構造が上記圧縮成形時に形
成されることとなる。一方、上記磁石成形体66の反垂直
面7側の端面を形成する上記可動上型63における上記案
内面64と成形面65との間の段差面には、第1図及び第2
図に示すように、12個のピン状突起(成形部)69・・69
が形成されており、これらのピン状突起69・・69によっ
て、上記磁石成形体66の反垂直面7側の端面に、バラン
スウエイト取付用の取付穴(取付部)70・・70が上記圧
縮成形時に形成される。
上記のようにケーシング4内に永久磁石6を形成した
後、第3図に示されているように、上記ケーシング4の
円筒部5の外周と略同径の内周面を有する蓋体71を上記
ケーシング4に反垂直面7側から覆せて固定する。この
蓋体71の右端面側は、径方向内方へとわずかに曲げ成形
されており、この曲げ成形部が上記永久磁石6端面の外
周側を全周に渡ってわずかに覆う組立状態となることに
よって、上記永久磁石6の反ファンロータ側への抜脱を
防止した軸方向の固定が与えられる。さらに、ケーシン
グ4の軸受収納部17への前記第2軸受18の圧入、垂直面
7への継手ボス9の取付けを行って、回転子3が構成さ
れる。
なおこの回転子3はさらにバランシングマシンにて、
回転体としての重心位置のずれの点検を行うが、この場
合にアンバランス状態が検出される場合には、前記した
スペーサリング51が穿設されている取付穴53と永久磁石
6の端面に形成されている取付穴70との中から、上記ア
ンバランス状態の修正箇所の取付穴を選定し、この取付
穴にバランスウエイトねじで固定する。或いは非磁性体
のウエイト粉と熱硬化性樹脂との混合物でウエイトを構
成する場合には、そのウエイトの一部を上記取付穴53、
70に入れて接着することにより、バランスウエイトをよ
り正確な取付位置に取付けることが可能となると共に、
より強固な固着状態とすることができる。
次に上記構成のファン装置の作動状態について説明す
る。
第13図(a)〜(j)には、回転子3を一方向に連続
的に回転させるために、回転子3の回転角度位置の変
化、すなわち永久磁石6の移動に応じた各コイルへの通
電方向の切換制御例を示している。上記回転子3の回転
角度位置の変化は、前記したホール素子26で検出され、
その出力の変化に応じて、例えば同図(a)のように、
スロット〜、及び〜が永久磁石6のN極に対面
し、スロット〜、及び〜がS極に対面した位置
で、図のようにR相のコイルR1、R2、同図において右回
りの通電方向で電流を流す場合には、S相のコイルS1、
S2も右回り、T相のコイルT1、T2には左回りの通電方向
で電流を流すことによって、スロット〜に位置する
全てのコイルから回転子3を図において右方向へと移動
させる力が生じ、続いて上記から1スロット間隔分、す
なわち30度回転した同図(b)の位置においては、上記
からR相のコイルR1、R2へ通電方向を左回りに切換え、
以降、同図(c)〜(j)に示すように、回転子3の回
転角度位置に応じて順次切換えていくことによって、回
転子3及びこれに連結されているファンロータ1の回転
駆動が行われる。
上記構成においては、固定子鉄心41が突極を有しない
無突極構造であり、永久磁石6との間の磁路における磁
束密度は、回転子3が何れの回転角度位置においても略
同一に維持されるので、コギングを生じない回転駆動が
可能である。
一方、径方向放射状に延びる突極を有する固定子鉄心
で固定子を構成した電動機においては、永久磁石を上記
実施例と同様に径方向の厚さが同一のリング状とした場
合に、コギングによる回転むらを生じる。そこでこの場
合には、永久磁石と固定子との間のエアギャップを、永
久磁石における各磁極の中心領域よりも隣合う磁極間の
領域の方向が大きくなるように構成することによって、
上記のようなコギングによる回転むらを低減することが
できる。このようなコギングの低減を図る形状として永
久磁石を形成する第2実施例における圧縮成形金型の可
動上型を第14図及び第15図に示している。なおこの第2
実施例では、可動上型以外の構成は上記第1実施例と略
同一であるので説明を省略し、また図において上記第1
実施例と同一の機能部については同一の番号を付して説
明を省略する。
上記第2実施例における可動上型63の成形面は、第15
図のように、ケーシング4の円筒部5の内径よりも大き
な曲率の4つの円弧面72・・72から成る形状に形成され
ている。さらに詳細には、この可動上型63により、図中
斜線を施した断面三日月形状となる4個の磁石成形体が
ケーシング4の円筒部5の内周に沿って形成されること
となるが、この場合の各磁石成形体の中心位置における
径方向の厚さBに対して、この中心位置からθ度離れた
位置での径方向の厚さTが、 T=B×cos2θ となるように上記各円弧面72・・72が形成されている。
この場合に形成される各磁石成形体はそれぞれが一つの
磁極となるように着磁され、したがって磁極の中心位置
領域での固定子との間のエアギャップよりも、各磁極間
の領域でのエアギャップの方が大きな電動機構成とな
り、コギングによる回転むらの低減した回転駆動を行う
ことが可能となる。
なお上記各実施例においては、回転子3側に永久磁石
6を設けた直流ブラシレスモータ形式の電動機を例に挙
げて説明したが、固定子側に永久磁石を設ける構成やそ
の他の形式の電動機にもこの発明を適用することが可能
である。
(発明の効果) 上記のようにこの発明の第1請求項記載の電動機の製
造方法においては、回転子又は固定子のケーシング内
で、バインダを混入した磁性粉を圧縮成形することによ
って、上記ケーシングの円筒部内周面に沿う形状に永久
磁石が形成されると共に、そのまま組付けられた構成と
なるので、従来のようにケーシングに沿う形状等への研
磨仕上げ加工や組込み作業が不要となり、この結果、製
作費をより安価なものとすることができる。
また永久磁石とケーシング取付面との間に介装する離
間部材の上記永久磁石との接触面に凹凸形状の係合部を
形成しておくことによって、圧縮成形時、上記係合部に
係合する端面形状の磁石成形体が形成され、これにより
永久磁石の周方向の固定が与えられる。したがって空回
りを防止するための部品を別途必要とせず、構造が簡素
になると共に、組立工数が低減される。
さらに磁石成形体の軸方向端面に凹凸形状の取付部が
形成されるような圧縮成形金型を用いることによって、
アンバランス修正用ウェイトを取付けるための部品や、
或いは追加加工が不要となり、これによっても工程数が
少なくなって作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の電動機の製造方法における圧縮成形
工程を説明するための第1実施例における圧縮成形金型
の縦断面図、第2図は第1図のII−II線矢視断面図、第
3図は上記圧縮成形金型を用いて形成される電動機が組
込まれた空気調和機の室内機の要部断面図、第4図は上
記電動機の固定子における固定子鉄心の斜視図、第5図
は上記固定子におけるスロット部材の斜視図、第6図は
上記固定子の正面図、第7図は上記固定子の左側面図、
第8図は上記電動機における回転子のケーシングの正面
図、第9図は第8図のIX−IX線矢視断面図、第10図は上
記回転子におけるスペーサリングの縦断面図、第11図は
上記スペーサリングの左側面図、第12図は上記スペーサ
リングの右側面図、第13図(a)〜(j)はそれぞれ上
記電動機におけるコイルへの通電の切換制御例を示す説
明図、第14図は第2実施例における圧縮成形金型の可動
上型の正面図、第15図は第14図のXV−XV線矢視図であ
る。 3……回転子、4……ケーシング、5……円筒部、6…
…永久磁石、7……垂直面(取付面)、19……固定子、
51……スペーサリング(離間部材)、56……凹入穴(係
合部)、60……圧縮成形金型、66……磁石成形体、69…
…ピン状突起(成形部)、70……取付穴(取付部)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転子(3)又は固定子(19)の磁性体材
    料より成るケーシング(4)を、回転軸に略直交する取
    付面(7)と、この取付面(7)の外周縁から軸方向に
    延びる円筒部(5)とを有する形状に構成すると共に、
    上記円筒部(5)の内周面に沿わせて永久磁石(6)を
    周状に配設して成る電動機の製造方法であって、上記取
    付面(7)と永久磁石(6)とを磁気的に離間するため
    の非磁性体より成る離間部材(51)を設けると共に、こ
    の離間部材(51)の反取付面(7)側の端面に凹凸形状
    の係合部(56)を形成し、この離間部材(51)を上記取
    付面(7)に取付けた後、磁性粉と、熱硬化性樹脂等よ
    り成るバインダとの混合材料を上記ケーシング(4)内
    に注入し、上記混合材料を上記円筒部(5)の内周面に
    沿うと共に上記係合部(56)に沿う端面を有する形状に
    圧縮成形して磁石成形体(66)を形成し、次いで上記バ
    インダを硬化させた後に上記磁石成形体(66)への着磁
    を行って永久磁石(6)を形成して電動機を製造するに
    際し、上記永久磁石(6)の軸方向端面にアンバランス
    修正用ウェイトを取付けるための取付部(70)を形成す
    べく圧縮成形金型(60)における上記磁石成形体(66)
    の軸方向端面の成形面に凹凸形状の成形部(69)を設け
    ていることを特徴とする電動機の製造方法。
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