JP2600084B2 - ピラー量が変化することにより形状選択性が発現する新規な層間架橋粘土触媒 - Google Patents

ピラー量が変化することにより形状選択性が発現する新規な層間架橋粘土触媒

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は触媒化学の分野へ新規な材料を提供するもの
である。本発明品の細孔形状はゼオライトのそれと異な
っており、本発明は前記の分野において新たな展開が期
待されるものである。
<従来の技術> 今日の産業界においてゼオライトは触媒、触媒担体、
分離材等の分野でその細孔形状に起因した形状選択性を
利用して多く使用されている。ゼオライトの細孔形状は
円筒状であり、その細孔直径は数オングストロームと小
さい。近年、固体酸性を示し、高温処理に対して比較的
安定で、細孔形状がゼオライトのそれに比べて全く異な
ったものとして層間架橋粘土触媒が見いだされた。層間
架橋粘土触媒の細孔形状は矩形状であり、その細孔径は
板と板との間の距離(これを層間距離と言う)で表現さ
れ、その大きさはゼオライトの細孔直径と比べて同等あ
るいは大きい。従って、ゼオライトとは異なった形状選
択性が発現することが期待される。こうした期待から、
従来、層間架橋粘土触媒の層間距離を制御することが試
みられ、さらにそれの吸着あるいは触媒反応を用いた形
状選択性が精力的に調べられてきた。層間架橋粘土の細
孔は、第1図に示す通りシリケート層(1)と呼ばれる
「板」と「板」との間をピラー(2)が支える格好で成
り立っている。こうした細孔形状で発現する形状選択性
は、層間距離(3)によるものと併せてピラーの間隔
(4)によるものが期待される。ところが、前項で述べ
たように、従来、層間距離が異なることによる形状選択
性の発現については精力的に調べられてきたが、ピラー
間隔が異なることによるそれについて調べられたことは
皆無である。
<発明が解決しようとする問題点> 従来、層間距離を制御した層間架橋粘土触媒の吸着あ
るいは反応における形状選択性が精力的に調べられてき
たが、ピラー間隔が異なることによる形状選択性の発現
について調べられたことは無い。ピラー量を任意に制御
することが容易でなく、このことが調べられていない主
な理由と考えられる。そこで本発明者らは、鋭意研究を
進めた結果、層間距離を変えることなく、ピラー間隔の
みを制御した層間架橋粘土触媒を製造する方法を見いだ
した。さらにそれの触媒反応を調べたところ、m−キシ
レン転化反応において、ピラー間隔が変わることによる
形状選択性の発現を見いだしたものである。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、ピラー量を制御することによりピラー間隔
が変化し、その結果、m−キシレン転化反応において形
状選択性が発現する新規な層間架橋粘土触媒に関するも
のである。ピラー量とピラー間隔との関係は、定性的に
はピラー量が多いとピラー間隔が狭く、逆にピラー量が
少ないとピラー間隔が広いことが予測される。ピラー間
隔を正確に測定する手段がなく、定性的な予測のみにと
どまっているのが現状である。従って、本発明の説明に
おいて、ピラー間隔については具体的な数値を挙げての
記述はしていない。
はじめに本発明の層間架橋粘土触媒について説明す
る。これはスメクタイト型粘土鉱物のシリケート層間に
無機酸化物がピラーとして存在することにより成り立っ
ている。スメクタイト型粘土鉱物は、粘土を構成する代
表的な鉱物の一群であり、これは二層のシリカ四面体層
の間にアルミナ八面体層がそれぞれの酸素原子を共有し
て存在する三層構造の構成単位(シリケート層)が幾層
にも積み重なった層状構造をとっている。シリケート層
一枚の厚みは9.6オングストロームと極めて薄いもので
ある。モンモリロナイト、バイデライト、サボナイト、
ヘクトライト等がこれに属する。本発明で用いられるピ
ラーはアルミナのみに限らず、その他ジルコニア、クロ
ミア、チタニア、酸化ニッケル、酸化鉄等の無機酸化物
あるいはそれら元素の水酸化物の一種あるいはそれらの
混合物でもよい。層間架橋粘土触媒の概念図を第1図に
示した。図中の(1)はシリケート層、(2)はピラー
である。本発明は、層間距離(3)を変えずにピラー間
隔(4)のみを変えることにより、m−キシレン転化反
応における形状選択性の発現に成功したものである。こ
こで形状選択性について説明する。細孔径と反応物質の
大きさの相対的関係に起因する反応の選択性を形状選択
性と呼ぶ。具体的な例を挙げて説明すると、Ca2+イオン
でイオン交換したA型ゼオライトにn−ブタノールとイ
ソブチルアルコールを通ずると、前者だけが脱水反応を
起こし、後者はほとんど反応しない。また、同じ触媒で
n−ヘキサンを接触分解すると、生成物中にイソブタン
やイソペンタンなどの枝分かれした炭化水素はほとんど
見いだされない。A型ゼオライトの細孔を、イソブチル
アルコールやイソブタンが通過できないからである。こ
のように、反応物(あるいは生成物)と細孔径との相対
的な大きさとの関係により発現する選択性を形状選択性
とよぶ(触媒学会編「触媒講座1 触媒と反応速度」32
-33頁 講談社)。
本発明の層間架橋粘土触媒についてさらに詳しく説明
する。層間距離は7.4オングストローム程度、比表面積
は350m2/g以下、ピラー量は、ピラーがアルミナの場合
には1gの粘土あたり0.25g-Al2O3以下である。
次に、ピラー量の異なった層間架橋粘土触媒の製造法
について説明する。製造法はスメクタイト型粘土鉱物に
モンモリロナイト、ピラーにアルミナを選んで説明す
る。製造は水溶媒中でピラー前駆体である陽イオン性の
水酸化アルミニウムオリゴマーがモンモリロナイトのシ
リケート層間に存在する交換性陽イオン(Na+、Ca
2+等)とイオン交換反応を行うことから始まる。イオン
交換終了後、室温あるいは60℃程度で加温しながら数日
間エージングしたのち、水洗・脱水・乾燥する。この場
合、水酸化アルミニウムオリゴマーは、常法により調製
すればよく、例えば、激しく攪拌したAlCl3水溶液にア
ルカリをOH/Al比が2程度になるまで少しづつ添加して
加水分解する方法、簡便にはAl2(OH)5Cl・2.4H2O粉末を
蒸溜水に溶解する方法等で調製する。ピラー間隔を制御
する方法は、例えば、次のようにして、好適に実施され
る。すなわち、陽イオン交換容量を制御したモンモリロ
ナイト3gを蒸留水500mlに添加し、よく攪拌する。得ら
れる懸濁液に攪拌しながらピラー前駆体の水酸化アルミ
ニウムオリゴマー、例えば10重量パーセントAl2(OH)5Cl
・2.4H2O水溶液40mlを添加し、室温あるいは60℃程度で
2〜3日間静置する。その後、2リットルの蒸溜水で3
回、塩素イオンが検出されなくなるまで水洗し、任意の
適当な固体/液体分離手段を使用して分離し、60℃程度
の熱風あるいは室内で自然乾燥する。塩素イオンの検出
は上澄み液に硝酸銀水溶液を滴下し、白沈が認められる
か否かで行うのが簡便である。こうして水酸化アルミニ
ウムをピラーに持つ層間架橋粘土触媒が得られる。さら
に500℃、1時間程度加熱することにより水酸化アルミ
ニウムがアルミナに変化し、アルミナをピラーに持つ層
間架橋粘土触媒が得られる。前述したとおり、層間架橋
粘土触媒の製造は、その初期段階においてピラー前駆体
のイオン交換から始まるので、イオン交換量の多少がピ
ラー量を決定することになる。イオン交換によりモンモ
リロナイトのシリケート層間に取り込まれるピラー前駆
体の量はモンモリロナイトの陽イオン交換容量に関係
し、大きな陽イオン交換容量のモンモリロナイトに取り
込まれる量は多く、他方小さな陽イオン交換容量のそれ
に取り込まれる量は少ない。従って、モンモリロナイト
の陽イオン交換容量を制御することができれば、ピラー
量が制御された層間架橋粘土触媒を製造することができ
る。本発明のピラー量が制御された層間架橋粘土触媒の
製造は、陽イオン交換容量を制御したモンモリロナイト
を使用することにより初めて可能となったものである。
モンモリロナイトの陽イオン交換容量の制御は、モンモ
リロナイトが最初に有している交換性陽イオンのNa+
るいはCa2+イオン等の一部分をNi2+あるいはAl3+イオン
等の多価カチオンでイオン交換したモンモリロナイトを
調製し、それを200〜600℃の適当な温度で加熱すること
により行うことができる。これは、加熱による層間陽イ
オンの固着現象に基づく。即ち、シリケート層間に存在
する交換性陽イオンは、加熱によりシリケート層に固着
し、もはや交換能を失う。固着の程度は加熱温度と陽イ
オンの種類に関係し、温度が高い程、そして多価でイオ
ン半径が小さいもの程大きい。これを具体的に説明する
と、500℃の加熱において、Na+あるいはCa2+イオンはそ
のほとんどの量が固着しないが、Ni2+あるいはAl3+イオ
ンではそのほとんど全量が固着してしまう。固着した結
果、固着した陽イオン量だけがモンモリロナイトの陽イ
オン交換容量を減少させることになる(特願昭63-20752
6「粘土層間化合物のピラー量制御法」)。このように
して、Ni2+あるいはAl3+イオンの固着の程度を調節して
モンモリロナイトの陽イオン交換容量を調節することが
できる。陽イオン交換容量を制御したモンモリロナイト
の製造法の一例を示す。ここでは、モンモリロナイトと
して陽イオン交換容量127meq/100gのNa−モンモリロナ
イトを使用し、また、Ni2+として0.19規定NiCl2及び1.0
規定NiCl2を使用した例を示す。出発原料の陽イオン交
換容量127meq/100gのNa−モンモリロナイトは、市販品
(商品名クニピア−F、クニミネ工業株式会社)を使用
した。蒸溜水500mlに陽イオン交換容量127meq/100gのNa
−モンモリロナイト5.0gを添加して攪拌する。攪拌しな
がら0.19規定NiCl2水溶液8.0mlを添加し、室温にて4日
間静置する。次に遠心分離によって粘土を回収し、2リ
ットルの蒸溜水で3回水洗し、それを凍結乾燥した後、
空気雰囲気の電気炉で400℃、1時間加熱する。このよ
うにして得られるモンモリロナイトの陽イオン交換容量
は103meq/100gである。また、上記方法のうち、1.0規定
NiCl2水溶液5.6mlを用いて調製したモンモリロナイトの
陽イオン交換容量は30.3meq/gである。尚、本発明者ら
が検討したところによれば、他の原料を使用した場合に
ついても同様にして陽イオン交換容量を制御することが
できることが分かった。
さらにピラー量を制御する他の方法としては、モンモ
リロナイトの陽イオン交換容量は変えることなく、ピラ
ー前駆体の水酸化アルミニウムオリゴマーの添加量を変
えることによりイオン交換量を制御することによって
も、また行うことができる(特願昭63-286281「ピラー
量の異なる架橋粘土層間化合物の製造法」)。
本発明の層間架橋粘土触媒は、ピラー量が制御されて
いれば上記のいずれの方法で製造しても構わない。
本発明で合成された層間架橋粘土触媒は固体酸性を示
す固体酸触媒であり、反応物にm−キシレンを用いて酸
触媒反応実験を行い、形状選択性の発現の有無を調べ
た。触媒反応実験は、連続流通式小型反応装置を用い、
以下の条件で行うが、この条件に固定する必要はない。
キャリアーガスはヘリウム、反応温度628K、反応圧力1
気圧、WHSV=2.0、He/m−キシレン比=2.8。起こり得る
反応はm−キシレンからo−およびp−キシレンが生じ
る異性化反応とm−キシレンの二量化を経てトルエンお
よびトリメチルベンゼンが生じる不均化反応である。異
性化反応はベンゼン環のメタ位に位置するメチル基がオ
ルト位あるいはバラ位に移動する反応であり、キシレン
の一分子が納まる程度以上の空間が有りさえすればよ
い。一方、不均化反応はキシレンの二量化が一旦生じて
からトルエンおよびトリメチルベンゼンが生成される反
応であるので、異性化反応に比べて、キシレン2分子が
平面に並んで入ることのできる広い空間を必要とする。
本発明のピラー量を制御した層間架橋粘土触媒を用いて
実験を行ったところ、ピラー量が多く、層空間が狭い状
態での触媒反応は異性化反応が優勢であり、またピラー
量が少なく、層空間が広い状態でのそれはm−キシレン
の二量化に有利となり不均化反応が優勢になることが確
認された。さらに、ピラー量の減少に伴い、反応に占め
る異性化反応と不均化反応の割合は、前者が減少する傾
向であるのに対し、後者は増加する傾向であることが確
認された。これらの結果は、層間距離が変わらないで、
ピラー量のみが変わることから予想されるm−キシレン
転化反応における形状選択性の発現が確認されたもので
ある。
<発明の効果> 本発明は形状選択性触媒のみならず吸着剤、分離剤、
触媒担体等への応用も可能である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
尚、m−キシレン転化反応に関する触媒反応実験は、連
続流通式小型反応装置を用い、実験条件等は次の通りと
した。生成物の検出はヘリウムをキャリアーガスとした
FID型ガスクロマトグラフィーで行い、反応温度=628
K、WHSV=2.0、He/m−キシレンモル比=2.8を測定条件
とし、生成量は反応開始30分後の測定値を採用した。
参考例1 蒸溜水500mlに陽イオン交換容量127meq/100gのNa−モ
ンモリロナイト5.0gを添加して攪拌した。出発原料の陽
イオン交換容量127meq/100gのNa−モンモリロナイト
は、市販品(商品名クニピア−F、クニミネ工業株式会
社)を使用した(以下、同様)。攪拌しながら0.19規定
NiCl2水溶液3.0mlを添加し、室温にて4日間静置した。
次に遠心分離によって粘土を回収し、2リットルの蒸溜
水で3回水洗し、それを凍結乾燥した後、空気雰囲気の
電気炉で400℃、1時間加熱した。このようにして得ら
れるモンモリロナイトの陽イオン交換容量は118meq/100
gであった。
参考例2 蒸溜水500mlに陽イオン交換容量127meq/100gのNa−モ
ンモリロナイト5.0gを添加して攪拌した。攪拌しながら
0.19規定NiCl2水溶液6.3mlを添加し、室温にて4日間静
置した。次に遠心分離によって粘土を回収し、2リット
ルの蒸溜水で3回水洗し、それを凍結乾燥した後、空気
雰囲気の電気炉で400℃、1時間加熱した。このように
して得られるモンモリロナイトの陽イオン交換容量は10
9meq/100gであった。
参考例3 蒸溜水500mlに陽イオン交換容量127meq/100gのNa−モ
ンモリロナイト5.0gを添加して攪拌した。攪拌しながら
0.19規定NiCl2水溶液8.0mlを添加し、室温にて4日間静
置した。次に遠心分離によって粘土を回収し、2リット
ルの蒸溜水で3回水洗し、それを凍結乾燥した後、空気
雰囲気の電気炉で400℃、1時間加熱した。このように
して得られるモンモリロナイトの陽イオン交換容量は10
3meq/100gであった。
参考例4 蒸溜水500mlに陽イオン交換容量127meq/100gのNa−モ
ンモリロナイト5.0gを添加して攪拌した。攪拌しながら
0.19規定NiCl2水溶液12.5mlを添加し、室温にて4日間
静置した。次に遠心分離によって粘土を回収し、2リッ
トルの蒸溜水で3回水洗し、それを凍結乾燥した後、空
気雰囲気の電気炉で400℃、1時間加熱した。このよう
にして得られるモンモリロナイトの陽イオン交換容量は
89meq/100gであった。
実施例1 参考例1で使用した127meq/100gの陽イオン交換容量
を有するNa−モンモリロナイト3gを蒸溜水500mlに添加
し、よく攪拌した。得られた懸濁液に攪拌しながら10重
量パーセントAl2(OH)5Cl・2.4H2O水溶液40mlを添加し、
室温で2日間静置した。その後、塩素イオンが検出され
なくなるまで2リットルの蒸溜水で3回水洗した。遠心
分離により回収した粘土を60℃の恒温槽で乾燥した後、
電気炉で500℃、1時間加熱し、キャラクタリゼーショ
ンを行った結果、層間距離は7.8オングストローム、比
表面積は344m2/g、ピラー量は0.163g-Al2O3/g−粘土で
あった。このアルミナ架橋モンモリロナイトを触媒に用
い、反応物にm−キシレンを用いて触媒実験を行ったと
ころ、o−キシレンとp−キシレンが生成する異性化反
応と1,2,3−、1,2,4−、1,3,5−トリメチルベンゼンの
生成する不均化反応が同時に起き、異性化反応と不均化
反応の割合は71.3対28.7であった。
実施例2 参考例1で調製した118meq/100gの陽イオン交換容量
を有するモンモリロナイト3gを蒸溜水500mlに添加し、
よく攪拌した。得られた懸濁液に攪拌しながら10重量パ
ーセントAl2(OH)5Cl・2.4H2O水溶液40mlを添加し、室温
で2日間静置した。その後、塩素イオンが検出されなく
なるまで2リットルの蒸溜水で3回水洗した。遠心分離
により回収した粘土を60℃の恒温槽で乾燥した後、電気
炉で500℃、1時間加熱し、キャラクタリゼーションを
行った結果、層間距離は7.9オングストローム、比表面
積は334m2/g、ピラー量は0.161g-Al2O3/g−粘土であっ
た。このアルミナ架橋モンモリロナイトを触媒に用い、
反応物にm−キシレンを用いて触媒実験を行ったとこ
ろ、o−キシレンとp−キシレンが生成する異性化反応
と1,2,3−、1,2,4−、1,3,5−トリメチルベンゼンの生
成する不均化反応が同時に起き、異性化反応と不均化反
応の割合は71.0対29.0であった。
実施例3 参考例2で調製した109meq/100gの陽イオン交換容量
を有するモンモリロナイト3gを蒸溜水500mlに添加し、
よく攪拌した。得られた懸濁液に攪拌しながら10重量パ
ーセントAl2(OH)5Cl・2.4H2O水溶液40mlを添加し、室温
で2日間静置した。その後、塩素イオンが検出されなく
なるまで2リットルの蒸溜水で3回水洗した。遠心分離
により回収した粘土を60℃の恒温槽で乾燥した後、電気
炉で500℃、1時間加熱し、キャラクタリゼーションを
行った結果、層間距離は7.6オングストローム、比表面
積は336m2/g、ピラー量は0.155g-Al2O3/g−粘土であっ
た。このアルミナ架橋モンモリロナイトを触媒に用い、
反応物にm−キシレンを用いて触媒実験を行ったとこ
ろ、o−キシレンとp−キシレンが生成する異性化反応
と1,2,3−、1,2,4−、1,3,5−トリメチルベンゼンの生
成する不均化反応が同時に起き、異性化反応と不均化反
応の割合は63.8対36.2であった。
実施例4 参考例3で調製した103meq/100gの陽イオン交換容量
を有するモンモリロナイト3gを蒸溜水500mlに添加し、
よく攪拌した。得られた懸濁液に攪拌しながら10重量パ
ーセントAl2(OH)5Cl・2.4H2O水溶液40mlを添加し、室温
で2日間静置した。その後、塩素イオンが検出されなく
なるまで2リットルの蒸溜水で3回水洗した。遠心分離
により回収した粘土を60℃の恒温槽で乾燥した後、電気
炉で500℃、1時間加熱し、キャラクタリゼーションを
行った結果、層間距離は7.4オングストローム、比表面
積は346m2/g、ピラー量は0.139g-Al2O3/g−粘土であっ
た。このアルミナ架橋モンモリロナイトを触媒に用い、
反応物にm−キシレンを用いて触媒実験を行ったとこ
ろ、o−キシレンとp−キシレンが生成する異性化反応
と1,2,3−、1,2,4−、1,3,5−トリメチルベンゼンの生
成する不均化反応が同時に起き、異性化反応と不均化反
応の割合は56.3対43.7であった。
実施例5 参考例4で調製した89meq/100gの陽イオン交換容量を
有するモンモリロナイト3gを蒸溜水500mlに添加し、よ
く攪拌した。得られた懸濁液に攪拌しながら10重量パー
セントAl2(OH)5Cl・2.4H2O水溶液40mlを添加し、室温で
2日間静置した。その後、塩素イオンが検出されなくな
るまで2リットルの蒸溜水で3回水洗した。遠心分離に
より回収した粘土を60℃の恒温槽で乾燥した後、電気炉
で500℃、1時間加熱し、キャラクタリゼーションを行
った結果、層間距離は7.4オングストローム、比表面積
は281m2/g、ピラー量は0.092g-Al2O3/g−粘土であっ
た。このアルミナ架橋モンモリロナイトを触媒に用い、
反応物にm−キシレンを用いて触媒実験を行ったとこ
ろ、o−キシレンとp−キシレンが生成する異性化反応
と1,2,3−、1,2,4−、1,3,5−トリメチルベンゼンの生
成する不均化反応が同時に起き、異性化反応と不均化反
応の割合は49.7対50.3であった。
以上の実施例1〜5をまとめて第1表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は層間架橋粘土の概念図である。図中1はシリケ
ート層、2はピラー、3は層間距離、4はピラー間隔を
それぞれ示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】層間架橋粘土触媒において、その層間距離
    を変化させることなく、ピラー量のみを変化させたこと
    を特徴とするm−キシレン転化反応において形状選択性
    を発現する層間架橋粘土触媒。
  2. 【請求項2】ピラーが、アルミナである請求項1記載の
    層間架橋粘土触媒。
  3. 【請求項3】ピラー量が、1gの粘土あたり0.25g以下で
    ある請求項1記載の層間架橋粘土触媒。
  4. 【請求項4】粘土が、スメクタイト型粘土鉱物である請
    求項3記載の層間架橋粘土触媒。
  5. 【請求項5】形状選択性が、ピラー量の少ないときは不
    均化反応が異性化反応に比べて高活性であり、ピラー量
    の多いときは異性化反応が不均化反応に比べて高活性で
    ある請求項1記載の層間架橋粘土触媒。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS545884A (en) * 1977-06-13 1979-01-17 Grace W R & Co Clay material inserted with middle layer useful as catalyst and adsorbent
JPS59139328A (ja) * 1982-11-18 1984-08-10 ザ・ブリテイツシユ・ペトロリユ−ム・コムパニ−・ピ−・エル・シ− アルキル芳香族炭化水素をアルキル交換または脱アルキルする方法
JPS59163328A (ja) * 1983-03-07 1984-09-14 Nippon Petrochem Co Ltd トリメチルベンゼンの転化方法

Patent Citations (3)

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JPH03151044A (ja) 1991-06-27

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