JP2599644B2 - 誘導電動機の定出力制御方式 - Google Patents

誘導電動機の定出力制御方式

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JP2599644B2 JP2307138A JP30713890A JP2599644B2 JP 2599644 B2 JP2599644 B2 JP 2599644B2 JP 2307138 A JP2307138 A JP 2307138A JP 30713890 A JP30713890 A JP 30713890A JP 2599644 B2 JP2599644 B2 JP 2599644B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は誘導電動機の定出力制御方式に係り、トル
ク分電流と磁束分電流を負荷の状況に応じて最適に制御
するとともに、速度制御ループゲインをも最適に制御す
るものである。
従来の技術 第2図に誘導電動機の制御方式に於ける、従来技術に
基づく代表的定出力制御回路例を示す。速度設定器1に
応じて誘導電動機18が回転すると、その速度は速度検出
器19で検出され、FV変換器9でアナログ信号に変換さ
れ、速度帰還信号(SF)として速度制御器2に帰還され
速度制御される。一方速度帰還信号(SF)は絶対値アン
プ11を介して基底速度比較器12に送られ、基底速度設定
器13と比較演算される。その結果基底速度設定器13の信
号より大きい速度が帰還されると、この信号は磁束電流
制御器14に送られ、二次磁束分電流設定器15の信号と演
算され、非線形関数発生器16と微分補償器17を介して、
磁束分電流指令(IFR)としてベクトル演算器3へ送ら
れる。この磁束分電流指令(IFR)は、基底速度設定器1
3信号より、速度帰還信号(SF)が大きい場合には速度
帰還信号(SF)に反比例する特性に設計されている。式
(1)で示すように誘導電動機に発生する二次磁束(Φ
)は Φ=N0/N.Φ ……(1) (但しΦは誘導電動機に発生する二次磁束,Φは二
次磁束分電流設定器15で設定された基底磁束,Nは誘導電
動機の実際速度,N0は基底速度設定器13で設定される基
底速度信号である。) 誘導電動機の発生トルクTは T=K1Φ2I2 ……(2) (但しTは誘導電動機発生トルク,Φは誘導電動機の
二次磁束,I2は誘導電動機のトルク分電流,K1は定数
(1)) で表されるため、誘導電動機の出力は第3図に示すよう
に基底速度(N0)以上で一定の出力となるような定出力
特性が得られる。次に、誘導電動機を直流電動機と同等
の性能を発揮させるためのベクトル制御方式では速度設
定信号(SR)と速度帰還信号(SF)とを比較演算させる
ための速度制御器2と、負荷トルクに応じた誘導電動機
のすべり(ωs)を制御するためのすべり周波数制御回
路と、誘導電動機の出力を基底速度以上で定出力特性と
する為の磁束分電流制御器14等から演算回路が構成さ
れ、これらの結果をベクトル演算する為のベクトル演算
器3,2相3相変換器4,電流制御器5,PWM制御器6,パワーユ
ニット7を経て制御し、任意の誘導電動機の定出力特性
を得ている。尚、この制御では、誘導電動機の発生トル
クTは基底速度以下では、磁束電流制御器14の演算値は
一定となり、発生する二次磁束(Φ)が一定となるた
め、得られるトルクは一定となる。しかしながら、より
小形化を図る誘導電動機の設計では、磁束分電流指令と
実際に誘導電動機内部で発生するトルクに寄与する有効
な磁束が比例しない、所謂、磁束飽和特性を有する為、
一般に正弦波で駆動される誘導電動機では、一回転当た
りの磁束が一定でなくなり、誘導電動機の一回転中に於
いて発生するトルクには、リップルを含むことになる。
尚基底速度以上では、二次磁束(Φ)は回転数に反比
例して、磁束弱め制御されるために定出力制御されると
ともに、磁束飽和の影響を受けない為に一回転中のトル
クリップルは軽減される。しかしながら磁束弱めとなっ
ているにも係わらず、速度制御器2の利得は一定である
為に、負荷の慣性で発生するトルクに応じた最適な速度
制御ループゲインが確保されず、定出力領域でのゲイン
不足を引き起こし、応答性の悪い制御ループとなってい
る。尚非線形関数発生器16,微分発生器17は、基本特性
には直接関与しないので、ここでは説明を省略する。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、これだけの制御機能しかもたない従来
の制御方式では、二次磁束(Φ)に応じた応答性が、
特に高速域で得られないこと、軽負荷時に効率の良い電
動機駆動に対応できない等の大きな欠点があった。更
に、通常磁束飽和をもたせて、安価に設計されているよ
うな誘導電動機では、二次磁束(Φ)を発生させるた
めの回転磁界が均一でないため、特に低速時のトルクリ
ップルが大きくなる等の欠陥が問題になっている。
問題点を解決するための手段 このような点を考慮して、この発明では誘導電動機の
発生トルクをその負荷程度に応じて、即ちトルク分電流
の大きさに応じて、磁束分電流を制御し効率の良い電動
機駆動を達成するとともに、トルクリップルをも軽減す
ることができるようにしたものであり、又磁束分電流に
応じて速度制御器2の利得を制御することで、特に基底
速度以上での速度制御ループの応答性を飛躍的に改善す
ることのできる誘導電動機の制御方式をうるものであ
る。この発明は特に2個の特徴的な付加回路を付加した
ものであり、その一つはトルク分電流に応じた磁束分電
流制御回路であり、もう一つは磁束分電流に応じた速度
制御ループのループゲイン可変回路である。
作用 かくてこの発明の制御方式を採用することにより、特
に定トルク領域でのトルクリップルの低減を図れると共
に、定出力領域での速度制御ループの応答性を高く維持
することができる極めて優れた制御方式がえられる。又
トルク分電流と磁束分電流の比を合理的に制御すること
により、効率の良い運転が実現できるものである。
実施例 一般的に、誘導電動機のベクトル制御では、電動機の
一次電流を第4図の如くトルク分電流と磁束分電流に分
離し制御する訳であるが、誘導電動機の利点とし直流電
動機の如きブラシや整流子がない為、火花の発生による
整流の問題がなく、任意に各々の電流を設定できる利点
がある。
一般に、磁束飽和がない領域では磁束分電流(I0)と
二次磁束(φ)は比例関係にあり、(1)式に示す様
に、その出力トルクは、二次磁束、即ち磁束分電流に比
例することになりこの電流を制御することでに発生トル
クを任意に制御することが可能である。
誘導電動機の設計に当っては、磁束飽和をもたせて設
計するのが一般的であり、第2図の如く非線形関数発生
器16を設置し補正するのが一般的である。しかしなが
ら、この方式では、平均的な磁束飽和は制御可能である
が、誘導電動機の一回転内で発生する磁束飽和は補償で
きない為、二次磁束は均一にならない。この為に一回転
中に於ける誘導電動機の発生トルクは均一にならず、ト
ルクリップルを発生することになる。しかしながら、磁
束分電流を弱めて制御すれば、誘導電動機の各相に発生
する磁束は正弦波となり、その合成された二次磁束(φ
)は、第5図に示す如く誘導電動機一回転中に於いて
均一となり、結果として、誘導電動機の発生トルクは、
リップルを含まない滑らかなトルク特性が得られること
になる。誘導電動機では、一般に磁束が通過する為の磁
路が機構的に制限される為、一定値以上の磁束分電流下
では、この電流と発生する二次磁束が比例しない、いわ
ゆる磁束飽和の特性があることはよく知られている。
一方、誘導電動機の出力Pは P=K2T.N ……(3) (但しPは誘導電動機発生出力,Tは誘導電動機発生トル
ク,Nは誘導電動機の回転数,K2は定数。) で表わされる。
この為、誘導電動機の出力を一定に制御する定出力制
御では、第2図に示す如き定出力制御回路が備えられ、
二次磁束を回転数に反比例して、制御することで、回転
数の上昇に伴って、磁束を減らしひいてはトルクを減少
させること任意の定出力特性を得ているのが一般であ
る。
一方、式(1)に示す様に、誘導電動機の発生トルク
Tはトルク電流I2と二次磁束φの積で表されると共
に、負荷の慣性に対する必要な起動トルクTJは TJ=J.dω/dt ……(4) (但しJは負荷の慣性(4J=GD),ωは回転数,tは時
間。) となり、単位時間の加速度を一定に保つ為には、負荷の
慣性に応じたトルクが必要となることを表している。
これらのことから定出力制御回路で、応答性の高い速
度制御ループを達成するには、二次磁束(φ)の大き
さに応じた速度制御器2の利得を制御することが必要で
あることが判る。
第1図にこの発明による改善された誘導電動機の制御
方式の回路構成図実施例を示す。尚ここでは磁束分電流
と二次磁束(Φ)とが比例関係にあり、飽和しない場
合を例とって主として説明する。又説明の便宜上、第1
図は第2図に対し制御器1〜19は同一回路構成とし、ト
ルク一定領域でのトルクリップルを軽減する為の制御器
20〜26が付加され、更に速度制御器2の利得を制御する
為の制御器27〜28を付加したことを特徴とする制御方式
である。ここで20は絶対値アンプ,21はトルク基準設定
器,22はトルク/磁束制御器,23は最大比率設定器,24は
最小比率設定器,25は磁束弱め比率演算器,26は磁束弱め
演算器,27は磁束比演算器,28は利得演算器である。
即ち、トルクリップルを軽減する為の制御回路群で
は、速度制御器2の出力、即ちトルク分電流指令を、絶
対値アンプ20を介して、正逆極性対応とした信号と,任
意に設定できるトルク基準設定器21の設定値とをトルク
/磁束制御器22で比較演算した値と、基準設定器23で設
定した最大比率設定値とを加算したものを、この制御方
式をより実用的にするために、制御ループ安定を図る,
弱め界磁範囲では、トルク分電流に応じた磁束分電流制
御を抑制する為の制御回路、即ち基底速度制御器12を介
して出力される。基底速度以上で速度に比例した出力信
号と最小比率設定器24で設定した信号とを加算した、い
わゆる基底速度以上ではトルクリップル軽減効果を抑制
する為の信号で、磁束弱め比率演算器25を用いて除した
値、即ち定トルク,定出力範囲に対応した磁束弱め比率
信号を取り出す。
更に定出力制御の為の磁束制御器11〜15で作り出され
た磁束分電流指令を、磁束弱め演算器26を介して磁束弱
め比率信号で割り算する回路とを具備した、いわゆるト
ルク分電流指令に反比例し、基底速度以上即ち定出力範
囲では、弱め制御を制する方向で作り出される磁束分電
流指令の制御回路である。一方、この磁束弱め制御器26
で出力された実際の二次磁束分電流指令信号で、二次磁
束分電流設定器15で設定された信号を除した弱め界磁比
率値即ち磁束比演算器27の出力で速度制御器2の出力を
除した値即ち利得演算器28の出力を帰還信号とするよう
な帰還回路を備えた速度制御器2をもち、磁束の強さに
応じて速度制御器2の利得を制御し、誘導電動機の発生
トルクに応じた速度ループの高い応答性をも合わせて得
られるようにした制御回路を備えたものである。
発明の効果 以上のように、この発明の制御方式を用いることによ
り、一般の高精度のトルクリップルを必要とするような
所謂所要負荷トルクが小さく、トルク分電流指令が小さ
い制御状態でのトルクリップルの低減が図れるととも
に、定出力領域での速度制御ループの応答性を高く維持
することができる極めて優れた制御方式がえられるもの
であり、又トルク分電流と磁束分電流の比を合理的に制
御することにより、効率の良い運転が実現できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による誘導電動機の制御方式の実施例
回路構成図であり、第2図は従来例に属する誘導電動機
の制御方式の一実施例回路構成図である。又第3図は誘
導電動機の出力特性線図,第4図は誘導電動機の一次電
流をトルク電流と磁束分電流に分離し制御する場合を示
す特性線図,第5図は誘導電動機の磁束分電流を弱めて
制御することにより得られるトルク特性線図を示す。 図で18は誘導電動機,20は絶対値アンプ,21はトルク基準
設定器,22はトルク/磁束制御器,23は最大比率設定器,2
4は最小比率設定器,25は磁束弱め比率演算器,26は磁束
弱め演算器,27は磁束比演算器,28は利得演算器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導電動機の一次電流をトルク分電流と磁
    束分電流とに分離し制御するベクトル制御装置で、トル
    ク分電流指令の大きさに応じて磁束分電流を制御しトル
    クリップルを軽減するトルク/磁束分電流制御回路と、
    磁束分電流に応じた速度制御ループの利得を得るループ
    ゲイン可変制御とを備えると共に、磁束分電流に応じて
    前記ループ可変制御回路に属する速度制御器の利得を制
    御して、速度制御器の出力であるトルク分電流指令を絶
    対値アンプを介して正逆極性対応とした信号と,任意に
    設定できるトルク基準設定器の設定値とをトルク/磁束
    制御器で比較演算した値と,更に基準設定器で設定した
    最大比率設定値とを加算して磁束弱め比率演算器に与
    え、基底速度制御器を介して基底速度以上の速度に比例
    した出力信号と最小比率設定器で設定した信号とを加算
    した信号で前記磁束弱め比率演算器を用いて除して磁束
    弱め比率信号を出力して、磁束分電流指令を磁束弱め演
    算器を介して出力された実際の二次磁束分電流指令信号
    で、二次磁束分電流設定器で設定された信号を除した弱
    め界磁比率値即ち磁束比演算器の出力で速度制御器の出
    力を除した値即ち利得演算器の出力を帰還信号とするよ
    うな帰還回路を備えた速度制御器の利得を制御するよう
    にしてなる誘導電動機の定出力制御方式。
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