JP2596912B2 - つかいすておむつのテープフアスナー - Google Patents

つかいすておむつのテープフアスナー

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JP2596912B2 JP60016281A JP1628185A JP2596912B2 JP 2596912 B2 JP2596912 B2 JP 2596912B2 JP 60016281 A JP60016281 A JP 60016281A JP 1628185 A JP1628185 A JP 1628185A JP 2596912 B2 JP2596912 B2 JP 2596912B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、つかいすておむつのテープファスナー、更
に詳しくは、伸縮性を有し柔らかくて腰のあるテープフ
ァスナーに関するものである。
〔従来の技術〕
つかいすておむつを着用者に固定する手段として圧力
感知接着テープを用いることは周知の通りである。この
圧力感知接着テープとしては従来より種々のものが提案
されている。例えば、特公昭52−34978号公報において
は、剥離紙を用いない圧力感知接着テープが、又、実開
昭55−75608号公報においては、3枚のテープを重ねて
何度も付け剥がしを可能にした圧力感知接着テープが提
案されており、これらの圧力感知接着テープは、つかい
すておむつのテープファスナーの主流となっている。し
かし、これらの圧力感知接着テープは、着用者へのつか
いすておむつの固定機能を有しているに過ぎない。
そこで、最近では、着用者につかいすておむつを固定
するだけでなく、着用者の動きに合わせてつかいすてお
むつが伸縮するようにして、ウエスト部のフィット性を
向上させ且つ尿或いは便漏れを防止する何らかの工夫が
種々提案されている。例えば、特開昭51−68345号公報
においては、ウエスト部に圧接する輪ゴムのような細い
弾性体をテープファスナー間に連結することが、又、実
開昭57−157209号公報においては、テープファスナーの
中央部に伸縮性を付与することが提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、特開昭51−68345号公報に記載のテー
プファスナーは、それ自体、フィルム状のもので伸縮性
を有するものではなく、又、該公報に記載の如く、ウエ
スト部に輪ゴムのような細い弾性体を圧接すると、細い
弾性体が肌を圧迫して肌が赤くなることがある。
また、実開昭57−157209号公報に記載のテープファス
ナーは、テープ基材として通常の弾性シートを用いてい
るため、腰がなく使い難い。
従って、本発明の目的は、上記の如き欠点を解消し、
着用者へのつかいすておむつのフィット性を向上させ、
つかいすておむつの着用を容易とし、且つ尿漏れを防止
するために、伸縮性を有し柔らかくて腰のあるつかいす
ておむつのテープファスナーを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を、巾方向に縦長の穴若しくはス
リットからなる領域で、且つ長手方向の変形に対して実
質的に抗力や応力を生じない弱め領域が複数個連続して
設けられた基材シートを有するテープ基材の表面に粘着
材層を設けてなる、つかいすておむつのテープファスナ
ーを提供することによって達成したものである。
本発明のテープファスナーに用いられる上記基材シー
トについて詳述すると、該基材シートに設けられている
弱め領域とは、変形に対して実質的に抗力や応力を生じ
ない領域、換言すれば、力の伝達手段が実質的に存しな
い領域を意味する。即ち、一般にシートに引張力等の応
力を加えると、該シートは変形しようとし、該シートに
はその変形に対して抗力や応力を生じる。しかし、該シ
ートの一部から力の伝達手段を実質的に取り去れば、換
言すると、該シートの一部に力の伝達手段が実質的に存
しない領域を設ければ、該領域は、変形に対して実質的
に抗力や応力を生じない。以下、『弱め領域』という場
合、このような領域を意味する。
また、上記弱め領域は、縦の長さが横の長さよりも大
きければ、形状に制限はなく、各々の弱め領域の形状が
異なっていても良い。この場合、縦とか横には実質的な
意味はなく、単純に直交する座標軸をそれぞれ縦及び横
と称しているに過ぎず、該座標軸の方向に相当する弱め
領域の長さが長い方を縦と称しているに過ぎない。この
ような縦長の弱め領域、即ち、本発明における前記基材
シートに設けられている前記領域は、フィルム等からな
る基材シートに設けられたその巾方向に縦長の穴及び縦
長のスリットからなる。このように縦長の弱め領域の設
けられた基材シートは、弱め領域の横方向に加わる引張
力に対して構造的に弾性変形する性質を有する。尚、基
材シートに弱め領域の横方向への有効な弾性を生じさせ
るためには、弱め領域の縦の長さは、その形状の違いに
より一概には定められないが、1〜6mmとするのが好ま
しく、その横の長さの1.1倍以上、特に1.2倍以上にする
ことが好ましい。弱め領域の縦の長さが横の長さの1.1
未満であると、本発明のテープファスナーに弾性変形が
充分生じ難く、つかいすておむつに実質的に有効な弾性
を付与し難い。又、縦長の弱め領域の数も、その形状の
違いにより一概には定められないが、4〜120個/cm2
するのが好ましい。
また、上記弱め領域は、本発明のテープファスナーの
巾方向に縦長に設けられている。この場合、テープファ
スナーの巾方向とは、本発明のテープファスナーを取付
けたつかいすておむつの着用時におけるつかいすておむ
つの上下方向を意味する。従って、本発明のテープファ
スナーは、前述の如く基材シートが弱め領域の横方向に
構造的に弾性変形を生じるから、着用時におけるつかい
すておむつの横方向に伸縮することになる。
また、上記の如き巾方向に縦長の弱め領域は、基材シ
ートに複数個連続して設けられている。この場合、複数
個の縦長の弱め領域を連続して設けるとは、隣接する縦
長の弱め領域を直接連設することを意味せず、隣接する
縦長の弱め領域を、それらの間に縦長の弱め領域以外の
部分を介在させることを意味する。この場合、縦長の弱
め領域の数が多い程、又隣接する縦長の弱め領域が縦方
向にずれている程、基材シートの弾性変形を大きくする
ことができる。又、縦長の弱め領域は、前述の如くシー
トに穴又はスリットを設けて構成しても良いが、基材シ
ートを網目状に構成し、その網目を縦長の弱め領域とす
るのが製造し易く、着用感も好ましい。このように巾方
向に縦長の弱め領域以外の部分をストランドによって構
成する場合、本発明のテープファスナーに効果的な腰の
強さを付与する上で、ストランドの太さは50デニール以
上、特に100デニール以上とするのが好ましい。又、巾
方向に縦長の弱め領域以外の部分には、巾方向以外に縦
長の弱め領域若しくは縦長でない弱め領域を設けること
ができる。この場合、巾方向以外に縦長の弱め領域若し
くは縦長でない弱め領域は、その形状や方向に応じ基材
シートの弾性変形に対して寄与が異なるか、若しくは全
く寄与しない。
また、上記の如き弱め領域を基材シートが有すれば、
基材シートの材質に弾性があってもなくても、本発明の
テープファスナーは弾性変形可能である。なぜなら、材
質自体に弾性がなくても、基材シートは、上記の如き弱
め領域を有するため、前述の如く構造的に弾性変形し得
るからである。従って、基材シートの材質は、特に制限
されないが、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、
エチレン酢酸ビニル共重合体、変性ポリエチレン、ポリ
ブタジエン等の他、紙等のセルロース系のものも基材シ
ートとして用いることができる。もっとも、基材シート
の材質は、弾性のない方が腰が強いので好ましい。又、
基材シートの坪量は、好ましくは10〜100g/m2、更に好
ましくは40〜60g/m2である。
本発明で用いられる上記の如き基材シートとして最も
好ましい例としては、東京ポリマー(株)のネトロン
(登録商標)を挙げることができる。この基材シート
は、巾方向に対し左右に僅かに傾斜するストランドを多
数有するもので、ストランドの交点を一体化した構造と
なっている。従って、この基材シートにおいては、スト
ランドが網状となっており、ストランドのない部分は、
菱形の穴となっており、巾方向に縦長の弱め領域を構成
している。
本発明のテープファスナーは、上述の如き基材シート
をテープ基材とし、該テープ基材の表面に粘着剤層を設
けて構成される。
また、上記粘着剤層は、必ずしも上記テープ基材の表
面全面に設ける必要はない。又、粘着剤層の形成に用い
られる粘着剤には特に制限はなく、溶剤型、エマルジョ
ン型、ホットメルト型等の何れの粘着剤も使用すること
ができる。
上述の如き構成からなる本発明のテープファスナー
は、通常、従来のテープファスナーと同様に、つかいす
ておむつの前身頃のウエスト部の側端部及び後身頃のウ
エスト部の側端部を連結し得るように使用される。
〔実施例〕
以下、本発明のテープファスナーを、図面に示す具体
的な実施例について説明する。尚、図面は実施例の概要
を示すものである。
第1図及び第2図は、本発明のテープファスナーの好
ましい実施例を、つかいすておむつの後身頃にけるウエ
スト部の一側部に取付けた状態で示す平面図及びその断
面図で、これらの図面において、1は本発明のテープフ
ァスナー、2はつかいすておむつを示す。テープファス
ナー1は、基材シート3のみからなるテープ基材4の表
面全面に粘着剤層5を設けて構成されている。基材シー
ト3は、テープファスナー1の巾方向に対し左右に僅か
に傾斜させて並設された多数のストランド6の交点を一
体化した構造となっており、ストランド6のない部分
に、菱形の穴からなるテープファスナー1の巾方向に縦
長の弱め領域7が多数個形成されている。このような基
材シート3、従って又、テープファスナー1は、前述の
如く、テープファスナー1の巾方向には実質的に伸縮せ
ず、テープファスナー1の長手方向に構造的な収縮性を
示す。
そして、上記テープファスナー1は、つかいすておむ
つ2の後身頃におけるウエスト部の一側部の表裏に亘っ
て粘着剤層5を介し接着されており、その使用に際し
は、つかいすておむつ2の後身頃におけるウエスト部の
一側部の裏面側に接着されている部分が剥がされた後、
該剥離部分が、対応するつかいすておむつ2の前身頃に
おけるウエスト部の一側部の表面側に接着される。尚、
上記の如き剥離を容易にするためには、図示の如く、リ
リーステープ8を粘着剤層5の一部に介在させるのが好
ましい。
第3図は、本発明のテープファスナーの別の実施例の
断面図を示すもので、この実施例のテープファスナー1
は、粘着剤層5が基材シート3の表面の全面に設けられ
ておらず両側部にのみ設けられている以外は上述の実施
例と同様に構成されている。
また、第4図〜第7図は、それぞれ本発明のテープフ
ァスナーの更に別の実施例の基材シートの一部拡大平面
図を示すもので、これらの図面には、異なるパターンの
弱め領域7が示されている。即ち、弱め領域7は、第4
図においては縦長の六角形の穴で、第5図においては縦
長の略矩形の穴で、第6図においては縦長の三角形の穴
で、第7図においては縦長のスリットでそれぞれ構成さ
れている。
尚、以上説明した図面に示す実施例は、本発明の精神
を逸脱しない限り種々変形可能なことは云う迄もない。
〔発明の効果〕
本発明のつかいすておむつのテープファスナーは、上
述の如く、巾方向に縦長の穴若しくはスリットからなる
領域で、且つ長手方向の変形に対して実質的に抗力や応
力を生じない弱め領域が複数個連続して設けられた基材
シートを有するため、弱め領域の長手方向、換言すれ
ば、テープファスナーの巾方向には、引張力に対して実
質的に変形しない一方、弱め領域の短手方向、換言すれ
ば、テープファスナーの長手方向には、引張力に対して
構造的に弾性を示す特徴がある。従って、本発明のテー
プファスナーをその巾方向を鉛直に向けてつかいすてお
むつに取付ければ、テープファスナーの長手方向に弾性
があるため、着用者につかいすておむつがフィットし、
腰部からの尿漏れを防止することもできる。しかも、本
発明のテープファスナーは、多数の弱め領域を有してい
るため、テープ全体を厚くしても柔らかく且つ同じ坪量
でも腰が強く、穴以外の部分、例えばストランドが太く
ても、着用者の肌を傷付ける惧れがなく、つかいすてお
むつの着用を一層容易にしつかいすておむつを一層使い
易くするものである。
【図面の簡単な説明】
図面は、何れも実施例の概要を示すもので、第1図は、
本発明のテープファスナーの好ましい一実施例をつかい
すておむつのウエスト部の一側端部に取付けた状態で示
す平面図、第2図は、第1図のA−A線断面図、第3図
は、本発明のテープファスナーの別の実施例の縦断面
図、第4図、第5図、第6図及び第7図は、それぞれ本
発明のテープファスナーの更に別の実施例の基材シート
の一部拡大平面図である。 1……つかいすておむつのテープファスナー 2……つかいすておむつ 3……基材シート 4……テープ基材 5……粘着剤層 7……弱め領域

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巾方向に縦長の穴若しくはスリットからな
    る領域で、且つ長手方向の変形に対して実質的に抗力や
    応力を生じない弱め領域が複数個連続して設けられた基
    材シートからなるテープ基材の表面に粘着剤層を設けて
    なる、つかいすておむつのテープファスナー。
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