JP2595789B2 - 自動販売機の商品収納棚 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 この発明は、たばこ自動販売機などを対象とした、箱
形商品を取り扱う自動販売機の商品収納棚に関する。

〔従来の技術〕

第７図は、この種の従来におけるたばこ自動販売機に
採用されている商品収納棚（１コラム分）の構成を示
し、図において、１は左右の仕切隔壁の間に仕切られた
前面開放形の商品収納コラム、２はプッシャ式商品搬出
機構、３は商品ゲート、４は商品ゲート３の固定支持
枠、５は締結ねじ、６は商品ゲート３と商品収納コラム
１の天井板1aとの間に跨がって架設したクランク式のガ
イド棒、７は商品搬出シュータである。商品（たばこ）
８は各商品収納コラムごとに商品搬出機構２のステージ
上に積み上げ式に収納され、かつ商品列が販売動作時に
前方に倒れて荷崩れしないように前方よりガイド棒６で
収納位置にガイド保持されている。また、図示していな
いが、たばこ自動販売機の商品収納棚では、同一機で多
種の商品を併売するように、本体ケースの庫内には前記
構造からなる複数の商品収納コラムが左右、ないし上下
左右に並べて画成されている。

かかる構成で、商品８を商品収納コラム１にローディ
ングするには、まず本体ケースの前面扉を開放した上
で、クランク式のガイド棒６を回して商品収納コラム１
の側方に退避させ、この状態で前方から商品８を商品収
納コラム１内に積み上げ収納した後に、ガイド棒６を回
して図示のガイド位置にセットする。これにより、商品
収納コラム１内に積み上げ収納した商品８が端面を揃え
て上下に整列するようにガイド保持される。なお、前記
商品ゲート３は、商品８のサイズ（商品の長さ寸法Ｌ）
に合わせてその取付け位置を前後方向へ移動調節するよ
うに締結ねじ５を介して固定支持枠４に固定されてい
る。

かかる商品収納棚の商品搬出動作は周知であり、販売
指令に基づいて商品搬出機構２のプッシャ2aを矢印方向
に移動操作することにより、最下位に並ぶ商品から１個
ずつの商品８が商品ゲート３により瀬斬りされて前方へ
落下搬出し、商品搬出シュータ７を経て商品取出口に導
出される。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、前述した従来構造の商品収納棚では、商品
ローディング作業性の面で次記のような難点がある。

すなわち、従来構造では商品収納コラム１の各コラム
ごとにその前方にクランク式ガイド棒６を装備し、商品
ローディングの際にガイド棒６を手動により開閉操作し
てコラム内に積み上げ収納した商品８をガイド保持する
ようにしている。しかして、このようなガイド棒６の開
閉操作を各コラムごとに行うのは作業面で手間が掛かる
他、ガイド棒６を退避位置からセット位置に戻る操作を
万一忘れると、販売動作時に商品８が荷崩れして前方に
倒れ込み、商品詰まりなどのトラブルを引き起こす。し
かも、販売中は本体ケースの前面扉を閉じているので、
ガイド棒６がセットされているか否かを外部から確認す
ることができない。

そこで本発明の目的は、前述した従来装置の欠点を除
去し、商品ローディングに際して前面扉を開くことで直
ちに各商品収納コラムに商品の装填が行え、かつ各商品
収納コラムに商品を積み上げ収納した後に前面扉を閉じ
ることにより、同時に各商品収納コラム内の商品を確実
にガイド保持できるようにした取扱い易く操作性に優れ
た商品収納棚、特にその商品保持ガイド機構を提供する
ことにある。

〔課題を解決するための手段〕

前述した目的を達成するため本発明は、請求項１記載
のように、各コラムごとに箱形商品を積み上げて収納す
る前面開放形の商品収納コラムを本体ケースの庫内に並
べてなる自動販売機の商品収納棚において、本体ケース
の前面扉の裏面側に、該前面扉の閉状態で商品収納コラ
ム内に積み上げ収納した商品の端面を揃えて収納位置に
整列保持する商品保持ガイドを設け、該商品保持ガイド
は一端を前面扉に揺動自在に取付けて他端を自由端とし
て形成すると共にばね部材を介して商品収納コラムに向
けてばね付勢されていることを特徴とする。

前記商品保持ガイドは、請求項２記載のように、各商
品収納コラムに跨がる一枚の共通ガイド板とすることが
でき、また請求項３記載のように、各商品収納コラムの
個々に対応する複数のガイド板に分割することもでき
る。

〔発明の実施の形態〕

以下、本発明の実施の形態を図面に基づき、原理、実
施例により説明する。なお、各図中で第７図に対応する
同一部材には同一の符号を付している。

（原理構成） 第１図，第２図において、９は自動販売機の本体ケー
ス、10は前面扉、11は商品取出口であり、本体ケース９
の庫内には前面を開放した複数の商品収納コラム１が左
右に並べて画成されている。一方、前面扉10の裏面側に
は、商品保持ガイドとして前記各商品収納コラム１の開
放前面を一枚で覆うような共通のガイド板12が装備され
ている。このガイド板12は上下両端縁に取付座を屈曲形
成して前面扉10の後方へ突き出すように取付けている。
なお、13はガイド板12の取付基板であり、該取付基板13
を介してガイド板12が前面扉10の裏面に取付けられてい
る。

次に前記構成の動作を説明する。商品ローディングに
際し前面扉10を開放した状態で庫内の各商品収納コラム
１に前方より商品を装填し、第２図に示すように各商品
収納コラム１の商品８を積み上げ収納した後に前面扉10
を閉じると、ガイド板12は図示の鎖線位置から実線位置
に移動して商品収納コラム１の開放端面を塞ぐようにな
り、同時に各商品収納コラム１内に積み上げ収納されて
いる商品８の端面を揃えて一括整列させると共に、商品
８が販売動作中に荷崩れしまいように収納位置にガイド
保持する。

このようにガイド板12を前面扉10の裏面に取付けるこ
とにより原理的には商品の脱落を防止できる。しかしな
がら、商品収納コラム８に積み上げ収納される商品のサ
イズ（第７図における長さ寸法Ｌ）は一定ではなく、種
々のサイズの商品があるから、ガイド板12の高さを商品
のサイズに応じて変更する必要があり、また本体ケース
９と前面扉10との間に組立寸法誤差があると、ガイド板
12の位置がずれてしまうことから、その組立寸法誤差が
生じないようにする必要がある。さらに、前面扉10を閉
じた状態でガイド板12が商品８の脱落を防止するように
働くので、そのガイド板12が確実に役立っているか否か
の確認ができない。そこで、このような点をも考慮した
実施例を以下に説明する。

（実施例１） 第３図，第４図は本発明の一実施例を示し、ガイド板
12の上端をヒンジ金具14を介して取付基板13に揺動自在
に取付け、かつガイド板12の下端には商品ゲート３に突
き当たるストッパ部15を屈曲形成し、さらにガイド板12
と取付基板13との間に圧縮ばねとして付勢ばね16を介挿
してガイド板12を庫内側に突出するように付勢してい
る。かかる構成で、第４図に示すように、商品収納コラ
ム１内に商品８を積み上げ収納した後に前面扉10を閉じ
ると、ばね付勢を受けたガイド板12はストッパ部15が商
品ゲート３に突き当たって停止し、商品ゲート３に面を
揃えて積み上げ収納された商品８をコラム内で整列ガイ
ドさせる。これより、商品サイズに対応した商品ゲート
３の調整位置との対応、あるいは本体ケース９と前面扉
10との間の組立寸法誤差などを補償してガイド板12が常
に正しい商品ガイド位置に位置決めされるようになる。

（実施例２） 第５図，第６図、第３図，第４図に示した実施例１を
改良した実施例を示すものであり、ガイド板12aは左右
に並び商品収納コラム１と一対一で個々に対応するよう
に分割され、各分割ガイド板12aが個々にヒンジ金具14
を介して取付基板19に軸支され、さらに取付基板13との
間に付勢ばね16が介挿されている。

かかる構成の商品ガイド機能は基本的には実施例１と
同様であるが、各分割ガイド板12aが個々に商品収納コ
ラム１と一対一で対応しているので、各コラムごとに商
品ゲート３の位置を商品８のサイズに合わせて前後に移
動調節した場合でも各コラムの商品を確実にガイド保持
することができる。

〔発明の効果〕 前述したように本発明によれば、各コラムごとに箱形
商品を積み上げて収納する前面開放形の商品収納コラム
を本体ケースの庫内に並べてなる自動販売機の商品収納
棚において、本体ケースの前面扉の裏面側に、該前面側
の閉状態で商品収納コラム内に積み上げ収納した商品の
端面を揃えて収納位置に整列保持する商品保持ガイドを
設け、該商品保持ガイドは一端を前面扉に揺動自在に取
付けて他端を自由端として形成すると共にばね部材を介
して商品収納コラムに向けてばね付勢されるように構成
したことにより、前面扉を開いた状態で直ちに庫内の各
商品収納コラム内に商品を積み上げ収納することがで
き、かつ商品収納後に前面扉を閉じることにより、同時
に各商品収納コラム内の商品を一括してガイド保持する
ことができるので、ローディング作業の大幅な簡便化が
図れる他、各商品収納コラム内に収納する商品のサイズ
の変更にも対応でき、かつ本体ケースと前面扉との間の
組立寸法誤差などを補償して商品保持ガイドを常に適正
なガイド位置に位置決めできる。また、商品保持ガイド
を各商品保持コラムに跨がる一枚の共通ガイド板として
形成すれば、簡単な構造で実施でき、さらに、商品保持
ガイドを各商品収納コラムと個々に対応する複数のガイ
ド板に分割して形成すれば、各商品収納コラムごとに異
なるサイズの商品を収納する場合にも対応することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図は本発明の原理図を示し、第１図はその
商品収納棚を装備した自動販売機の扉開放状態の鳥瞰
図、第２図は第１図の商品ガイド機能の説明図、第３
図，第５図はそれぞれ本発明の異なる実施例を示す自動
販売機の扉開放状態の鳥瞰図、第４図，第６図はそれぞ
れ第３図，第５図の商品ガイド機能の説明図であり、第
７図は従来における商品収納コラムの１コラム分の構成
図である。 1:商品収納コラム、2:商品搬出機構、3:商品ゲート、8:
商品、9:本体ケース、10:前面扉、12:共通ガイド板、12
a:分割ガイド板、16:付勢ばね。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各コラムごとに箱形商品を積み上げて収納
   する前面開放形の商品収納コラムを本体ケースの庫内に
   並べてなる自動販売機の商品収納棚において、本体ケー
   スの前面扉の裏面側に、該前面扉の閉状態で商品収納コ
   ラム内に積み上げ収納した商品の端面を揃えて収納位置
   に整列保持する商品保持ガイドを設け、該商品保持ガイ
   ドは一端を前面扉に揺動自在に取付けて他端を自由端と
   して形成すると共にばね部材を介して商品収納コラムに
   向けてばね付勢されていることを特徴とする自動販売機
   の商品収納棚。
2. 【請求項２】請求項１記載の商品収納棚において、商品
   保持ガイドは各商品収納コラムに跨がる一枚の共通ガイ
   ド板としてなることを特徴とする自動販売機の商品収納
   棚。
3. 【請求項３】請求項１記載の商品収納棚において、商品
   保持ガイドは各商品収納コラムに個々に対応する複数の
   ガイド板に分割されていることを特徴とする自動販売機
   の商品収納棚。