JP2591759Y2 - 刃物研磨装置 - Google Patents

刃物研磨装置

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JP2591759Y2 JP1992036171U JP3617192U JP2591759Y2 JP 2591759 Y2 JP2591759 Y2 JP 2591759Y2 JP 1992036171 U JP1992036171 U JP 1992036171U JP 3617192 U JP3617192 U JP 3617192U JP 2591759 Y2 JP2591759 Y2 JP 2591759Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば木工機器に組み
込んで使用される刃物の研磨に好適な刃物研磨装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】木工機器に組み込んで使用される刃物
は、使用するにしたがって刃先が鈍化し、研が必要と
なる。木工用の刃物とその研を、鉋の刃物を例にとっ
て説明する。図7に鉋の刃物の側面図を示す。13aは
刃物13の研磨面であり、刃先前面13cと研面13
aがなす角度を本明細書では刃先角と呼ぶ。13fは刃
物裏面であり、刃先前面13cと合わせて刃物の面と呼
ぶ。鉋においては、鉋台からの刃先13dの突出の具合
を調整するために、刃先13dと反対側の端部の周辺を
金槌で叩くことが行われる。これに起因して刃先13d
と反対側の端部の付近には変形が発生する。
【0003】刃先角は鉋の構造及び好適な切削条件によ
って一義的に決まるものであり、通常30°前後の値が
採用される。この値が研磨によって変化することは、切
削上の最適な条件を崩すことになり、好ましくない。
【0004】研磨面13aと刃先前面13cの交線が刃
先13dとなる。従って研磨面13aを研磨することに
よって、鈍化した刃先を鋭利にすることができる。
【0005】切れ味の鈍った刃先を、再研磨によって鋭
利にする上での要点について説明する。図7に示すよう
に、刃物13の研磨は、これを砥石14の砥石面14a
に圧接し、両者の間に相対運動を起こすことによって行
う。以下の説明において、刃先前面13cと砥石面14
aのなす角度を、研磨角と呼ぶ。
【0006】研磨面13aによって刃先を形成する研磨
法において、鋭利な刃先を効率的に得るためには、研磨
角を既に形成されている刃先角に合致させ、つまり既に
形成されている研磨面13aを砥面14aに密着させる
ことが望ましい。研磨作業は鈍化した刃先を削除するま
で続行されるが、研磨角を既成刃先角に合致させること
により、必要研磨量が最小になり、研磨が効率的に行わ
れる。
【0007】研磨角を既に形成されている刃先角に合致
させないで研磨すると、研磨に時間がかかること、研磨
を重ねるに従って刃先角が変化する等の問題が発生す
る。
【0008】また研磨面13aが刃先の幅方向において
均一に研磨されないと、刃物13を鉋に取り付けた場
合、鉋よりの刃物13の突出寸法が不均一になり、切削
が均一に行われないという問題が発生する。刃物の研磨
量は砥石14に対する押しつけ力に比例するので、刃物
13を均一な力で砥石面14aに押しつけて、研磨する
ことが望ましい。
【0009】人手のみに頼った研磨作業において、これ
らの諸条件を満足せしむるためには、高度に熟練された
技能が要求される。この問題を解消するために、種々の
研磨装置が考案されているが、これらは改善の余地を残
したものであった。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】例えば、公開実用新案
公報 平1─92354において報告されている研磨装
置においては、ローラが刃物の後方に配置される構成の
ため、研磨装置を取り付けた状態において、刃先からロ
ーラまでの距離が長くなり、砥石に載せて研磨作業にお
いて、砥石面の利用範囲が狭くなり、研磨の効率を低下
させるという問題があった。
【0011】またローラをしゅう動部材に取り付け、こ
れを調整ねじで上下方向にしゅう動させてローラの位置
を調整する構成であるため、機構が複雑になるととも
に、がたつきがでやすいという問題があった。
【0012】公開特許公報 特開昭47−18095に
おいて報告されている研磨装置は、調整部が刃物の側面
に配置されたものであり、この研磨装置が刃物13に取
り付けたられた状態が、研磨方向から見て対照形となら
ず、研磨装置に両手を添えて行う研磨作業において、そ
れぞれの手から研磨装置に加えられる力が均等になりに
くく、研磨が不均一になりやすいという問題があった。
【0013】本考案の目的は、従来の装置が有している
問題点を解消して、次のような多くの利点を有する研磨
装置を実現しようとするものである。
【0014】(1)調整機構の安定化、高精度化を計っ
て、研磨角を既に形成されている刃先角に正確に合致さ
せて、高性能な刃先を効率的に得ることができる研磨装
置を実現する。 (2)研磨装置に刃物13を取り付けた状態が、刃先に
直角で装置の幅方向を2分する面に対して対称形となる
ようして、研磨作業において装置に加わる力が均一にな
るようにし、研磨が均一に行われる研磨装置を実現す
る。 (3)ローラを刃物固定面の裏側に配置することによっ
て高能率な研磨作業が可能な研磨装置を実現する。 (4)機構の小型化、簡素化を計り研磨装置の低価格化
を実現する。
【0015】
【課題を解決するための手段】刃物を固定する刃物固定
台と、刃物とともに砥石に接触するローラよりなる刃物
研磨装置において、刃物固定台の後方に調整ねじを螺合
させ、ローラが回転自在に支持されたローラ支持枠を、
刃物固定台に回動自在に支持するとともにばねにより刃
物固定台側に付勢して調整ねじに圧接する構成とする。
【0016】調整ねじを刃物固定台の後部中央に配置す
ること等の配慮により、研磨装置を刃先に直角で幅方向
を2分する面について対称な形とする。
【作用】本考案によれば、刃物を固定する刃物固定台
と、刃物とともに砥石に接触するローラよりなる刃物研
磨装置において、刃物固定台の後方に調整ねじを螺合さ
せ、ローラが回転自在に支持されたローラ支持枠を、刃
物固定台に回動自在に支持するとともにばねにより刃物
固定台側に付勢して調整ねじに圧接させる構成とする。
この構成において、調整ねじを回転させると支持枠の位
置が変化するので刃物固定台に対するローラの位置を調
整することができる。
【0017】調整ねじの配置を刃物固定台の後部中央と
する等の配慮により、研磨装置を刃先に直角で幅方向を
2分する面について対称な形としたので、人の両手によ
って加えられる力が幅方向で均一になり、研磨が幅方向
において均一に行われる。
【0018】ローラ支持枠を刃物固定台に回動自在に支
持する構成にしたので、刃物の裏面の近傍に配置したロ
ーラの位置を、研磨装置の後方に配置した調整ねじによ
り、装置の表面側より調整することができる。
【0019】ローラ支持枠を刃物固定台に回動自在に支
持し、これをばねにより刃物固定台側に付勢する構成に
したので、ローラ支持機構の不要なガタつきが減少し、
研磨作業が安定化するとともに、研磨角の調整を精密か
つ容易に行うことができ、切れ味の優れた刃物に仕上げ
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、図面に基ずいて本考案の好適な実施例
を説明する。図1には本考案の第一実施例による研磨装
置20の一部を断面とした正面図が示され、図2には図
1において指示したX方向の矢視図が示され、図3には
側面図が示されている。なお本明細書では、研磨装置の
各部を次のように呼ぶ。取り付けた刃物の刃先に近い部
分を前部、刃先から遠い部分を後部、刃物を取り付ける
側を表面、その逆側を裏面と呼ぶ。また刃先と平行な方
向を幅方向と呼ぶ。
【0021】図1〜図3に示されるように、1は刃物固
定台であり、1aは刃物固定台1の表面に設けた刃物固
定面、1eは刃物固定面1aの両側に沿って設けられた
堤状部である。
【0022】堤状部1eにはサイド規制ねじ15が螺合
されている。サイド規制ねじ15によって刃物13の刃
先13dに平行な方向の位置の調整と規制がなされる。
【0023】16はストッパーであり、これに設けた長
孔16bを挿通するねじ17によって刃物押さえ板2に
固定される。ストッパー16に設けた刃物規制面16a
に刃物13を突き当てることにより、刃物13の刃先1
3dに垂直な方向の位置の規制がなされる。
【0024】3、4はボルトであり、刃物押さえ板2に
設けた孔2a、2b(図示せず)に挿通されるととも
に、刃物固定台1に設けたねじ孔1c、1d(図示せ
ず)にそれぞれ螺合されている。
【0025】刃物13を刃物固定面1aと刃物押さえ板
2の間に挟み、ボルト3、4を締めつけることにより、
刃物13は刃物固定台1に固定される。
【0026】図7ににおいて既に説明したように、鉋の
刃物の研磨角が約30゜であるため、刃物裏面13fと
砥石面の間に空間が存在し、この空間に刃物固定台1に
加えてローラ7の調整機構を配置する。
【0027】12は刃物固定台1の後部の幅方向を2分
する位置に螺合された調整ねじである。ローラ7は、軸
8によって板金よりなるローラ支持枠9に、回転自在に
取り付けられている。
【0028】ローラ支持枠9は、それに設けられた孔9
bとコイルばね10を挿通するねじ11によって、刃物
固定台1の裏面の、幅方向を2分する位置に設けた溝部
1gの底部1fの、調整ねじ12と刃先13の中間の位
置に、加圧されて取り付けられている。ねじ11には軸
部11aが設けられ、孔9bには軸部11aが嵌合され
ている。
【0029】ローラ7の材質には特に限定はなく、金属
系、非金属系を問わず採用可能であるが、砥石を磨耗さ
せにくいものがより望ましく、本考案の実施例では合成
樹脂のナイロンが採用されている。
【0030】溝部1gの幅は、ローラ支持枠9の幅に比
べて僅かに広くなされている。従って、ローラ支持枠9
は溝部1gに案内されて移動し、溝部1gの幅方向の運
動は抑制される。
【0031】孔9bと軸部11aは空隙が少なく勘合さ
れており、またローラ7は精密に嵌合する軸8によって
ローラ支持枠9に支持されおり、ローラ7の刃物固定台
1に対する研磨方向のガタが少なく、研磨作業が安定化
する。孔と軸の組み合わせにおいては、精度の高い嵌合
が容易に実現できることは、一般に知られていることで
ある。
【0032】ローラ支持枠9を、ばね10により刃物固
定台1側に付勢して調整ねじ12に圧接する構成とした
ので、ガイドローラ支持枠9と刃物固定台1の間の、調
整ねじ12の移動方向のガタが皆無であり、研磨角の調
整が精密に行なわれる。
【0033】更に加えて、端部9aと軸8の間の距離に
比較して端部9aと調整ねじ12の先端12aの当接す
る部分の間の距離の方を大きくなされており、両距離の
レバー比の関係で、調整ねじ12の移動距離に比較して
ローラ7の移動距離が小さくなり、ローラ7の位置の調
整すなわち研磨角の調整が精密に行なわれ、優れた研磨
が実現される。
【0034】図2及び図3に示すように、研磨装置20
は、刃先13dに直角で幅方向を2分する面について対
称な形となっている。研磨装置20を用いた研磨作業
は、両手を研磨装置20にそえ、砥石面14aに圧接し
ながら往復運動をさせるものとなる。
【0035】研磨量は圧接力に比例したものになるか
ら、研磨面13aを均一に研磨するためには、研磨装置
20の幅方向において均一な力を加えることが必要とな
る。両手は研磨装置20の幅方向の両端の近傍にそれぞ
れそえられるので、両手の触れる部分は同一な形になっ
ていないと、加えられる力が幅方向で不均一になりや
い。この様な理由により、本考案の研磨装置20は両手
をそえる部分が対称な形になっている。
【0036】調整ねじ12は、図2に示すように研磨装
置20の形を対称形とするために、刃物固定台1の後部
の幅方向をほぼ2分する位置に螺合されており、その先
端部12aはローラ支持枠9に当接されている。
【0037】調整ねじ12を回転させると、ねじ12は
前進あるいは後退し、その先端12aが当接するローラ
支持枠9は、コイルばね10の偏倚力に抗して、あるい
は偏倚力により、端部9aの近傍を中心とする円軌道を
描いて回動する。この円軌道は、刃先13dに直角で研
磨装置20の幅方向を2分する面にほぼ沿ったものとな
る。
【0038】かくして、ローラ支持枠9に回転自在に支
持され、刃物固定台1より突出したローラ7の位置を、
調整ねじ12によって変化させることができる。
【0039】刃先13dとローラ7の間の距離をr、砥
石14の長さをtとすると、研磨装置20の砥石面14
a上での移動可能距離はtからrを差し引いた値であ
り、rが小さいほど移動可能距離は大きくなる。従って
砥石面14a上で研磨装置20を往復させて行う研磨作
業において、rが小さいほど1往復当たりの研磨量を大
きくでき、研磨作業の能率を高くできる。
【0040】rを小さくするということは、刃先部にロ
ーラ7を接近させるということを意味し、本実施例の如
く刃物裏面13fと砥石面の間にローラ7を配置するこ
とによってこれが達成される。
【0041】また、ローラ7の位置の調整は刃物13の
刃先部とローラ7の円筒面7aに定規を当て、刃先13
dと円筒面7aを結ぶ線が研磨面13aに合致するよう
に行なわれる。従って定規を当てる、装置の裏面方向よ
り調整を行う構成は作業性に問題があり、表面方向より
の調整が望ましい。
【0042】研磨作業の高能率化より求められる、ロー
ラ7の刃物の裏面の近傍への配置と、位置調整の容易化
の点から求められる、位置調整手段の装置の表面側への
配置の要求を両立させるさせることが本考案によって可
能になる。
【0043】つまり、ローラ支持枠9を、刃物固定台1
の裏面の刃先13dに接近した位置において回動し得る
ように支持し、この支持側と反対側の端部を刃物固定台
1の後部まで延ばし、刃物固定台1の後方において、研
磨装置20の表面方向より螺合させた調整ねじに当接さ
せる構成により、2つの要求を両立させることが可能に
なる。
【0044】本考案は、ガタの少ないローラ支持機構、
高精度なローラ位置調整機構、対称構造、表面よりの調
整機構、研磨作業の能率が高くなるローラの配置等の研
磨装置にとって好ましい構成を全て実現するものであ
る。
【0045】研磨装置20を用いて刃物の研磨作業は次
のような手順で行う。ボルト3,4を緩めて刃物押え板
2を開放し、ねじ17を緩めてストッパー16を自由に
し、刃物13を刃物取り付け面1aに載せ、サイド規制
ねじ15を回転させ、刃物13を幅方向について、刃物
取り付け面1aのぼぼ中央に位置させるとともに、サイ
ド規制ねじ15と刃物13の間ガタが少なくなるように
する。
【0046】続いて刃物13の前後方向の位置を大略調
整する。この位置の調整は定規等をあてがって、刃先1
3dとローラ7の円筒面を結ぶ面が、既に形成された研
磨面13aと大略一致するように行う。しかる後、ボル
ト3、4を締め付け、刃物13を刃物固定台に固定し、
ストッパー16の刃物規制面16aを刃物13の刃先1
3dと反対側の端部に接触させ、ねじ17を締め付け
、ストッパー16と刃物固定台の位置関係を固定す
る。
【0047】サイド規制ねじ15及びストッパー16に
よって刃物13の位置を規制することにより、研磨の途
中あるいは終了後、刃物13を研磨装置20より取り外
しても、位置を正確に再現して研磨装置18に取り付け
ることが出来る。
【0048】ねじ17を緩めると、ストッパー16は自
由になるので、刃物13を刃物固定面1aに載せる際及
び調整に伴う移動において、ストッパー16が障害にな
らず、またストッパー16の位置調整も刃物規制面16
aを刃物13の刃先13dと反対側の端部に押し当て
て、ねじ17を締め付けるだけでよく、簡単かつ短時間
で行うことができる。
【0049】しかる後、定規を刃先部とローラ7の円筒
面7aに当て、刃先13dとローラ7の円筒面7aを結
ぶ線が、既に形成された研磨面13aと一致するよう
に、調整ねじ12を回転させる。
【0050】刃物13が取り付けられ、研磨角の調整を
終了した研磨装置20を、砥石面14aに載せると、研
磨面13aと円筒面7aが砥石面14aに接触し、研磨
装置20を往復運動させると、ローラ7は回転し、刃物
13は砥石面14aによって研磨され、既に形成されて
いる研磨面に沿って新しい研磨面13aが形成され、研
磨面13aと刃先前面13cの交線に沿って新しい刃先
13dが形成される。
【0051】以上のように第一実施例は、刃物13を固
定する刃物固定台1と刃物13とともに砥石面14aに
接触するローラ7よりなる研磨装置20において、刃先
13dに直角で幅方向を2分する面にそって、ローラ7
が回転自在に取り付けられたローラ支持枠9を刃物固定
台1に回動自在に取り付け、調整ねじ12を刃物固定台
1の後部において上述の面にそって螺合させ、ローラ支
持枠9を、ばね10により刃物固定台1側に付勢して調
整ねじ12に圧接する構成となっている。このような構
成を採用した結果、次のような効果が得られる。
【0052】研磨装置20を刃先13dに直角で幅方向
を2分する面について対称な形としたので、人の両手に
よって加えられる力が幅方向で均一になり、研磨が均一
に行われる。
【0053】刃物裏面13fの近傍にローラ7を配置す
ることが可能となり、刃先13dとローラの間の距離r
が小さくなり、研磨作業時において砥石面14aを有効
に利用することができ、研磨作業の能率が高くなるとと
もに、研磨装置の小型化が実現する。
【0054】ローラ7の刃物固定台1に対する研磨方向
のガタが少なく、研磨作業が安定化し、優れた研磨が実
現される。
【0055】ローラ支持枠9を、ばね10により刃物固
定台1側に付勢して調整ねじ12に圧接する構成とした
ので、ガイドローラ支持枠9と刃物固定台1の間の、調
整ねじ12の移動方向のガタが皆無であり、研磨角の調
整を精密に行うことができ、優れた研磨が実現される。
【0056】ローラ支持枠9の端部9aと軸8の間の距
離に比較して端部9aと調整ねじ12の先端12aの間
の距離の方を大きくしたので、両距離のレバー比の関係
で、調整ねじ12の移動距離に比較してローラ7の移動
距離が小さくなり、研磨角の調整を精密に行うことがで
き、優れた研磨が実現される。
【0057】また刃物固定部に、サイド規制ねじ15と
ストッパーねじを取り付けたので、刃物取り付け位置の
概略の調整が可能であるとともに、刃物を取り外した後
再び位置の再現性良く取り付けることが可能であり、操
作上において有利な効果が得られる。
【0058】第一実施例は、簡単かつ低価格の部品から
構成され、製造が容易であり研磨装置20を安価に提供
できるものである。
【0059】図4に、第二実施例の研磨装置30を示
す。第一実施例の研磨装置20と異なるのは刃物の取り
付けに関する部分である。調整機構については第一実施
例と同様の構成となっている。従って第一実施例と共通
の部品には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0060】本実施例は、替刃式鉋等に用いられる替刃
の研磨に好適な構成となっている。刃物固定台とローラ
の間に組み込まれた調整機構は、第一実施例と同様の構
成となっている。
【0061】図4に示されるように、研磨装置30は、
刃物固定台33、刃物押さえ板32、ボルト31と第一
実施例と同様の構成のローラ7を用いた調整機構部から
構成されている。
【0062】刃物固定台33には刃物固定面33d、刃
物ストッパー33bが設けられ、刃物押さえ板32は、
それに設けた孔32aと、刃物固定台33に設けたねじ
孔33cを挿通する、ボルト31により刃物固定台33
に取り付けられている。
【0063】替刃34を刃物固定面33dと刃物押さえ
板32の間に置き、刃物ストッパー33bに突き当て、
ナット31を締めつけることにより、替刃34は刃物固
定台33に固定される。替刃34を刃物ストッパー33
bに突き当てることにより、刃先34dに垂直な方向の
位置の規制がなされる。
【0064】このようにして、替刃34は刃物固定台3
3に固定され、調整ねじ12によって刃物固定台33よ
り突出したローラ7の突出寸法を変化させ、替刃34に
対する研磨角が調整される。
【0065】以上のように第二実施例は、替刃34とと
もに砥石面14aに接触するローラ7よりなる研磨装置
30において、刃物固定台33にストッパー33bに突
き当てて、替刃34を取り付けるようにし、ローラ7を
回転自在に支持するローラ支持枠9を、刃物固定台に回
動自在に支持するとともにばね10により刃物固定台側
に付勢して調整ねじ12に圧接する構成を採用したもの
である。このような構成を採用した結果、次のような効
果が得られる。
【0066】この構成により、替刃34と刃物押さえ板
32等からなる、研磨装置30の前面の反対側の、裏面
の部分にローラ7を配置することが可能となり、刃先1
3dとローラの間の距離rが小さくなり、研磨作業時に
おいて砥石面14aを有効に利用することができ、研磨
作業の能率を高くできるとともに、研磨装置の小型化が
実現する。
【0067】使い捨てにされる替刃34を、容易かつ優
れた仕上がりで効率よく研磨することができ、大きな経
済的効果が得られる。
【0068】第二実施例は、簡単かつ低価格の部品から
構成され、製造が容易であり研磨装置30を安価に提供
できるものである。
【0069】これらの効果に加えて、第一実施例と同様
の効果が得られるが、説明を省略する。
【0070】図5、図6に第三の実施例の研装置40
を示す。刃物13は、アルミニュウムダイカストによっ
て製作された刃物固定台41に設けられた溝部41aに
置かれ、刃物固定台41に螺合するねじ47を締めつけ
ることにより、刃物受け面41dに圧接されて、刃物固
定台41に固定される。41cは刃物13の刃先13d
と反対側の端部付近に発生する変形に対するニゲであ
る。ニゲ41cは、図5に示すように、刃物受け面41
cに対して段差を設けて、溝部41aの壁を刃物受け面
41cから遠ざけることによって形成されている。
【0071】ローラ44は、軸45によって板金よりな
るローラ支持枠42に、回転自在に取り付けられてい
る。ローラ支持枠42は、コイルばね43を挿通する軸
48によって、刃物固定台41の裏面の、幅方向を2分
する位置に設けた溝部41bに回動自在に取り付けられ
ている。
【0072】ローラ支持枠42は、軸48に挿通されて
配置されたばね43によって、刃物固定台41側に付勢
されている。ローラ44の材質は砥石を磨耗させにくい
ものが望ましく、本実施例においては合成樹脂のナイロ
ンが採用されている。
【0073】刃物固定台41に螺合された調整ねじ46
を回転すると端部46aの位置が変化し、それに伴っ
て、ばね43の偏倚力に抗して、あるいは偏倚力によ
り、端部46aに押し付けられているローラ支持枠42
の位置が変化する。このようにして、刃物13とローラ
44の位置関係が調整される。
【0074】図6に示すように、研磨装置40は、刃先
13dに直角で幅方向を2分する面について対称な形と
なっている。砥石14に研磨装置40を載せて行う研磨
作業は、両手を研磨装置40にそえ、研磨装置40を砥
石面14aに圧接しながら往復運動をさせるものとな
る。
【0075】研磨量は圧接力に比例したものになるか
ら、研磨面13aを均一に研磨するためには、研磨装置
40の幅方向に均一な圧接力を加えることが必要とな
る。両手は研磨装置40の幅方向の両端にそれぞれそえ
られるので、両手の触れる部分は同一な形になっていな
いと、加えられる力が幅方向で不均一になりやい。この
様な理由により、本考案の研磨装置40は幅方向につい
て対称な形になっている。
【0076】以上のように第三実施例によれば、研磨対
象の刃物13とともに砥石面14aに接触するローラ4
4よりなる研磨装置40において、ローラ44を回転自
在に支持するローラ支持枠42を、刃物固定面41dの
近傍において刃物固定台41に回動自在に支持するとと
もにばね43により刃物固定台側に付勢して、刃物固定
台41の後部に螺合させた調整ねじ46に圧接する構成
を採用している。このような構成を採用した結果、次の
ような効果が得られる。
【0077】研磨装置40を刃先13dに直角で幅方向
を2分する面について対称な形としたので、手によって
加えられる力が幅方向で均一になり、研磨が均一に行わ
れる。
【0078】刃物裏面13fの近傍にローラ44を配置
することが可能となり、刃先13dとローラの間の距離
rが小さくなり、研磨作業時において砥石面14aを有
効に利用することができ、研磨作業の能率が高くなると
ともに、研磨装置の小型化が実現する。
【0079】軸48によってローラ支持枠42を刃物固
定台41に回動自在に支持し、ローラ44を軸45によ
ってローラ支持枠42に回転自在に支持したので、ロー
ラ44の刃物固定台41に対する研磨方向のガタが少な
く、研磨作業が安定化し、優れた研磨が実現される。
【0080】ローラ支持枠42を、ばね43により刃物
固定台41側に付勢して調整ねじ46に圧接する構成と
したので、ガイドローラ支持枠42と刃物固定台41の
間の、調整ねじ46の移動方向のガタが皆無であり、研
磨角の調整を精密に行うことができ、優れた研磨が実現
される。
【0081】軸48と軸45の間の距離に比較して軸4
8と調整ねじ46の先端46aの間の距離の方を大きく
したので、両距離のレバー比の関係で、調整ねじ46の
移動距離に比較してローラ44の移動距離が小さくな
り、研磨角の調整を精密に行うことができ、優れた研磨
が実現される。
【0082】また刃物固定台41に、ストッパー面41
eを設けたので、刃物を取り外した後再び位置の再現性
良く取り付けることが可能であり、操作上において有利
な効果が得られる。
【0083】刃先13dと反対側の端部の周辺に発生す
る変形に対するニゲ41cを設けたので、刃物の固定に
おいて、刃物の面が刃物固定面に確実に圧接され、研磨
装置40に対する刃物の固定が正確に安定しておこなわ
れる。なお、このニゲは第一の実施例における研装置
20等の他の実施例にも適用して同様な効果を得ること
ができる。
【0084】尚、本考案は上述の実施例に限るものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱することなく他の種々の構成
をとりうることは勿論である。
【0085】上述の実施例では、鉋の刃物を研磨する研
磨装置を、本考案を実施する例として取り上げたが、鑿
等の他の刃物にも適用することが可能である。
【0086】
【考案の効果】
【0087】本考案は刃物を固定する刃物固定台と刃物
とともに砥石面に接触するローラよりなる刃物研磨装置
において、刃物固定台の後部に調整ねじを螺合させ、ロ
ーラを回転自在に支持するローラ支持枠を刃物固定台に
回動自在に支持するとともにばねにより調整ねじに圧接
する構成となっている。このような構成を採用した結
果、次のような効果が得られる。
【0088】研磨装置20を刃先13dに直角で幅方向
を2分する面について対称な形としたので、人の両手に
よって加えられる力が幅方向で均一になり、研磨が均一
に行われる。
【0089】調整ねじを研磨装置の後部に配置したにも
かかわらず、ローラをそれより前部の、刃物裏面の近傍
に配置することができ、刃先とローラの間の距離rが小
さくなり、研磨作業時において砥石面を有効に利用する
ことができ、研磨作業の能率が高くなるとともに、研磨
装置の小型化が実現する。
【0090】刃先と反対側の端部の周辺に発生する変形
に対するニゲを設けたので、刃物の固定において、刃物
の面が刃物固定面に確実に圧接され、変形による形状の
不確定な部分が研磨装置に触れることを避けることがで
きるので、研磨装置に対する刃物の固定が正確に安定し
ておこなわれ、また刃物を取り外した後の再装着におい
ても再現性良く取り付けることができるので、切れ味の
優れた刃先に安定して効率よく仕上げることができると
いう効果を得ることができる。
【0091】
【0092】また刃物ストッパーを取り付けたので、刃
物取り付け位置の概略の調整が可能であるとともに、刃
物を取り外した後再び位置の再現性良く取り付けること
ができ、操作上において有利な効果が得られる。
【0093】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の研磨装置の第一実施例を示す正面図で
ある。
【図2】本考案の研磨装置の第一実施例を示すX方向矢
視図である。
【図3】本考案の研磨装置の第一実施例を示す側面図で
ある。
【図4】本考案の研磨装置の第二実施例を示す正面図で
ある。
【図5】本考案の研磨装置の第三実施例を示す正面図で
ある。
【図6】本考案の研磨装置の第三実施例を示す断面図で
ある。
【図7】刃物に関する説明図である。
【符号の説明】
1 刃物固定台 2 刃物押さえ板 3、4ボルト 7 ローラ 8 軸 9 ローラ支持枠 10 コイルばね 11 ねじ 12 調整ねじ 13 刃物 14 砥石 15 サイド規制ねじ 16 ストッパー 20 研磨装置 30 研磨装置 32 刃物押さえ板 34 替刃 40 研磨装置 41 刃物固定台 42 ローラ支持枠 43 ばね 44 ローラ 46 調整ねじ

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】刃物を固定する刃物固定台と、第1の端部
    と第2の端部を有するローラ支持枠と、前記ローラ支持
    枠に軸によって回転自在に支持したローラと、前記刃物
    固定台の幅方向を2分する位置に取り付けた調整ねじと
    を設け、 前記第1の端部の近傍が回動中心となるように、前記ロ
    ーラ支持枠を前記刃物固定台に回動自在に支持し、前記
    調整ねじを前記第2の端部の近傍に当接し、前記刃物固
    定台に固定される刃物の刃先から前記軸までの距離が、
    前記刃先から前記回動中心までの距離よりも大きく、前
    記刃先から前記調整ねじが前記ローラ支持枠に当接する
    位置までの距離より小さくなるように構成したことを特
    徴とする刃物研磨装置。
  2. 【請求項2】中心軸が前記刃物固定台の幅方向を2分す
    る面内に含まれるように前記刃物固定台に植立した案内
    軸を設け、前記第1の端部の近傍に孔を設け、前記孔に
    前記案内軸を嵌合し、前記案内軸によって貫通され、前
    記ローラ支持枠を前記刃物固定台側に付勢するばねを設
    けたことを特徴とする請求項第1項記載の刃物研磨装
    置。
  3. 【請求項3】刃物を固定する刃物固定手段と、ローラを
    具えた刃物研磨装置において、 前記刃物固定手段に対する前記ローラの位置を調整する
    ローラ位置調整手段と、前記刃物固定手段に固定される
    前記刃物の前後方向の位置を規制する刃物位置規制手段
    を設け、前記刃物位置規制手段を、前記刃物固定台に対
    して移動可能とされた刃物位置規制部材と、前記刃物位
    置規制部材と前記刃物固定台の位置関係を固定する固定
    手段から構成したことを特徴とする刃物研磨装置。
  4. 【請求項4】刃物固定台に設けられた刃物固定手段と、
    ローラと、前記刃物固定手段に対する前記ローラの位置
    を調整するローラ位置調整手段とを具えた刃物研磨装置
    において、 前記刃物固定手段が、前記刃物固定台に設けられた深さ
    方向が前後方向とされた溝と、前記溝に沿って設けられ
    た、刃物が固定される刃物固定面と、前記刃物固定面に
    前記刃物を圧接する刃物圧接手段と、前記刃物の端部の
    変形に対するニゲから構成されたことを特徴とする刃物
    研磨装置。
  5. 【請求項5】前記刃物固定台は、固定される前記刃物の
    刃先に直角で幅方向を2分する面についてぼぼ対称な形
    とされたことを特徴とする請求項第4項記載の刃物研磨
    装置。
  6. 【請求項6】前記刃物固定手段に固定される前記刃物の
    位置を規制する刃物位置規制手段が設けられたことを特
    徴とする請求項第4項記載の刃物研磨装置。
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