JP2582059B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光磁気記録媒体に関する。より、詳細には、
記録用媒体層の酸化劣化を大幅に低減し、経時的変化が
少なく、信頼度の高い、新規な光磁気記録媒体の構成に
関する。
従来の技術 近年の情報処理の大容量化に伴い、高密度記録の可能
な各種記録技術が開発されている。特に、所謂磁気光学
効果を利用した情報の記録並びに再生を行う光磁気記録
技術については目醒しい進歩が見られる。
磁気光学効果を利用した光記録技術として典型的なも
のは、所謂書き換え型光ディスクと言われるものであ
る。この媒体における情報の書き込みは、円板状の基板
に設けられた一様磁化記録層の所定の領域にレーザ光を
集中して照射することにより、その領域の記録層を加熱
して保磁力を低下せしめ、同時に外部磁界を印加してこ
の領域の記録層の磁化の向きを変化することによって行
う。また、記録情報の読み出しは、記録層に光を照射
し、磁化方向の変化した領域では、反射光あるいは透過
光の偏波面が回転方向を変化すること(磁気光学効果)
を利用しており、記録媒体からの反射光あるいは透過光
を検光子等で濾波してから強度を測定する等して行う。
更に、印加する外部磁界の向きを逆にして、再びレーザ
光による加熱を行うことによって記録情報の消去が可能
となる。
このような書き換え型光磁気ディスクに使用される記
録材料としては、磁気光学効果という特性の面から限ら
れている。開発当初はPtCo、MnBi、MnCuBi等の多結晶膜
あるいはBi置換ガーネットの単結晶膜などが検討された
が、これらの材料では、多結晶の粒子性によるバブル磁
区の乱れや表面散乱のために実用的なCN比が得られない
こと、あるいは単結晶であるために大きな寸法の媒体を
得ることが困難であること等の問題があり、近年は希土
類遷移金属アモルファス膜あるいはその合金のアモルフ
ァス膜へと主潮が移っている。このような材料として
は、GdCo、TlFe、TbFe等が挙げられ、更に、これらに第
3元素として、Sm、Gd、Co等を添加することによって多
元合金化すると記録特性が改善されることも知られてい
る。
ところで、これらの光磁気記録材料はいずれも酸化し
易く、空気中の水分や酸素等によって容易に酸化劣化を
生じ、記録特性が損なわれるという問題点を有してい
る。このため、実際の光磁気記録媒体では、記録層にP
t、Al、TiまたはCr等の元素を加えたり、記録層の表面
を保護層で被覆することにより空気等の侵入を遮断する
等の技術が提案され、また実施されている。保護層とし
ては、金属または金属の酸化物、窒化物またはフッ化物
等が用いられ、特にSiO、SiO2、TiO2またはZnS等の誘電
体が良く使用されている。
第3図は、上述のような保護層を具備した光磁気記録
媒体の実際の構造を模式的に示す断面概略図である。
基板11は、少なくとも照射される光に対して透明であ
り、記録層12に対する情報の書き込み並びに読み出しは
この基板11を介して行われる。記録層12は、その表面と
裏面とにそれぞれ下側保護層14と上側保護層13とを備え
て基板11上に形成されている。尚、基板11は、一般にポ
リカーボネート、PMMA、エポキシ樹脂あるいはガラス等
によって形成される。
保護層13並びに14は、前述のような記録層12の酸化を
防止するための保護被覆として主に機能する。基板11側
にも下地保護層14を設けるのは、例えば、PMMA等の基板
材料が量産性には優れていながら、材料として水分を吸
蔵し易い傾向があるために、基板側からの水分の影響を
も遮断する必要があるためである。
こうして、保護層13および14を併せて形成された記録
層12の上には、更に、基板1と同じ材料による物理的な
保護層を形成されたり、あるいは第3図に点線で示すよ
うに、封止材あるいは接着材の層15を介してもう1組の
基板21、記録層22、保護層23並びに24と貼り合わせて、
両面記録媒体として構成される。尚、このような基板11
並びに21を外側にして2枚の光磁気記録媒体を接合した
構造も、記録層の酸化防止を意図したものであり、封止
材層15を中空としたものを、特にエアサンドイッチ構造
と呼んでいる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながらこのような構成を用いた光磁気記録媒体
においても、依然として外部からのH2OおよびO2等の侵
入がみられ、記録層の酸化劣化を効果的に防止すること
は困難であった。
そこで、本発明の目的は、優れた酸化防止効果を有す
る材料による保護層を具備して酸化劣化を大幅に低減
し、高信頼度あるいは長寿命を達成した新規な光磁気記
録媒体を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者は光磁気記録媒体の上記のような現状に鑑み
て、更に酸化防止効果の大きい保護層材料を開発すべく
種々検討した結果、特に半金属元素の酸化物によって保
護層を形成することが本発明の上記目的を達成する上で
極めて有利であることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明に従うと、表面および裏面の少なくとも
一方に保護層を形成された磁気光学効果を有する記録層
を具備する光磁気記録媒体であって、該保護層が半金属
元素の酸化物からなることを特徴とする光磁気記録媒体
が提供される。
本発明の好ましい態様に従う光磁気記録媒体の保護層
は、MO(ただし、MはGa、InあるいはTlを示す)あるい
はM′2O3(ただし、M′はGaあるいはTlを示す)或い
はこれらの酸化物の複合体の少なくとも1種から形成さ
れる。
保護層の構成は、基板の材料あるいは光磁気記録媒体
としての構造等によっていくつかの態様を採り得る。即
ち、保護層が、記録層の表裏両面を被覆する構成と、い
ずれか一方の面、即ち、保護層が基板と記録層との間に
形成される構成と記録層が基板と記録層とに挟まれる構
成とがあり得る。
尚、特に保護層が基板と記録層との間に形成された場
合は、保護層は、いわゆるカー効果エンハンスメント層
としての機能を果たす誘電体層としても機能する。
このような保護層の形成には従来より薄膜形成に使用
されてきた方法、即ち蒸着法、スパッタリング法、CVD
法等がいずれも利用可能であるが、特に形成膜の組成制
御性、強度および磁気特性等からスパッタリング法が適
している。
またこれらの保護層の膜厚については特に制限はな
く、従来の記録層の場合と同様に決定すればよい。即
ち、通常の光学ヘッドからのレーザ光の入射に対して透
過率を大幅に低下させない厚さが好ましい。
本発明の記録媒体の基板としては、従来各種媒体に用
いられてきた基板を何れも使用することができ、代表的
な材料としてはポリメチルメタクリレート、ポリカーボ
ネート、エポキシ樹脂あるいはガラス等を挙げることが
できる。
光磁気記録層としては、希土類−遷移金属アモルファ
ス合金、例えばTbFe、GdCo等が好ましく使用される。
作用 本発明に従う光磁気記録媒体は、酸化半金属元素によ
って構成された保護層を備え、この保護層のため、TbF
e、GdCo等の希土類−遷移金属アモルファス合金からな
る記録層が雰囲気中の酸化性物質から遮断されているこ
とをその主な特徴としている。
即ち、前述のように従来の光磁気記録媒体においては
記録層の酸化による記録特性の劣化が大きな問題となっ
ていたが、本発明に従って形成された光磁気記録媒体で
は、記録層の表面または裏面を半金属元素の酸化物の保
護層で雰囲気から遮断することによって、極めて効果的
に記録層の酸化を防止している。
これは、半金属の酸化物の薄膜が、従来用いられてい
た金属または金属の酸化物、窒化物またはフッ化物、あ
るいは、SiO、SiO2、TiO2またはZnS等と比較して膜質が
緻密であり、さらに膜自体が酸素を捕獲し易い構造であ
ること等によるものと思われる。
実施例 以下に添付の図面を参照して本発明をより具体的に詳
述するが、以下に示すものは本発明の単なる実施例に過
ぎず、本発明の技術的範囲を何ら限定するものではな
い。
構成例1 第1図は、本発明に従って形成した光磁気記録媒体の
一つの代表的な構成を模式的に示したものである。即
ち、第1図は基板1の上に順次記録層2−保護層3を設
けた光磁気記録媒体の構成を示している。記録層2は磁
気光学効果を有する任意の記録材料により形成されてお
り、保護層3は酸化半金属元素により形成されている。
尚、保護層は複数の種類の酸化半金属からなる複合体で
あってもよい。
以下の記述において、上記のような構造を便宜的に2
層構造と呼ぶ。
構成例2 第2図は、本発明に従って形成した光磁気記録媒体の
他の構成を模式的に示したものである。即ち、第2図は
基板1の上に順次下地層4−記録層2−保護層3を設け
た光磁気記録媒体を示している。記録層2は磁気光学効
果を有する任意の記録材料により形成されており、保護
層3は酸化半金属元素により形成されている。尚、保護
層は複数の種類の酸化半金属からなる複合体であっても
よい。また、ここで下地層4とは基板を介しての酸素あ
るいは水分の侵入を遮断する保護層と同時に、カー効果
エンハンスメント層としても機能している酸化半金属層
を意味しており、実質的な構成は保護層3と同じであ
る。
以下の記述において、このような構造を便宜的に3層
構造と呼ぶ。
作製例 基板1の材料をガラスとし、この基板1上に、記録層
2としてRFスパッタ法にて膜厚1000ÅのTbFe膜を形成し
た。この際用いたターゲットはFe(純度99.99%)とTb
(純度99.99%)とを面積比Tb:Fe=30:70とした複合タ
ーゲットである。上記スパッタリングは、後述の保護層
3(下地層4)のスパッタリングを含めて、予め8×10
-7Torrにした真空槽にArガスを導入して圧力を4×10-2
Torrに調節した後、この真空を保ったまま連続して行っ
た。
このような基板と記録層に対して、下記の第1表に示
すように、各種の材料、構造並びに厚さで保護層を具備
した光磁気記録媒体を作製してその特性を評価した。
また、従来の光磁気記録媒体も同様の方法で作製して
比較に供した。即ち、比較例1は、基板1上に前述の方
法で直接記録層2を1000Åの厚さに堆積し、一切の保護
層を設けずに試料X−1としたものである。また比較例
2は、各作製例と同様の方法で、SiO2を保護層3として
形成した試料Y−1並びにSiO2を保護層3および下地層
4として形成した試料Y−2である。
これらの試料を振動型磁力計を用いてその磁化を測っ
たところ、各試料は共に10KOeの最大磁場を示した。
続いて、各試料を70℃、相対湿度85%の条件下の恒温
槽内に置き、2時間、20時間、200時間の経過後に取り
出して同様の方法で磁化の変化を測定した。この結果を
第2表に示す。
第2表にも示すように、保護層、下地膜層を共に設け
ない試料X−1は、初期から急激な磁化低下を示し、20
0時間後には完全に白化(非磁性化)した。また、SiO2
による従来の保護層(下地層)を用いた試料Y−1およ
びY−2は、X−1よりもはるかに安定ではあったが、
ピンホールのような局部的な磁化の低下が各部から発生
し、200時間後には60〜65%程度に低下した。
これに対し、本発明に従って構成された作製例の試料
C−1、C−2、D−1、D−2では、200時間経過後
も十分な磁化を保持していた。また、ピンホールの発生
も殆どなかった。
発明の効果 以上詳述のように、本発明に従う光磁気記録媒体は、
酸化半金属元素あるいはその複合酸化膜による保護膜を
備えて光磁気記録材料の酸化劣化による記録特性の低下
を大幅に低減した記録媒体である。
従って、本発明に従って、信頼性の高い長寿命の光磁
気記録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従って構成された光磁気記録媒体の
構成を示す模式的な断面図であり、 第2図は、本発明に従って構成された光磁気記録媒体の
他の構成を示す模式的な断面図であり、 第3図は、実際の記録媒体の一般的な構造を示す模式的
な断面図である。 (主な参照番号) 1,11,21……基板、 2,12,22……記録層、 3,13,23……保護層、 4,14,24……下地層、 15……封止材料、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面および裏面の少なくとも一方に酸化物
    からなる保護層を形成された磁気光学効果を有する記録
    層を備えた光磁気記録媒体において、該保護層の酸化物
    がMO(ただし、MはGa、InあるいはTlを示す)あるいは
    M′2O3(ただし、M′はGaあるいはTlを示す)あるい
    はこれらの酸化物の複合体からなる群より選択した少な
    くとも1種であることを特徴とする光磁気記録媒体。
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JPS62175949A (ja) * 1985-10-15 1987-08-01 Nippon Kogaku Kk <Nikon> 複合酸化物で保護された光磁気記録媒体

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