JP2580648B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はグルコン酸銅及びそのアルカリ金属塩並びに
クエン酸銅及びそのアルカリ金属塩から選ばれる銅化合
物の配合により、優れた口臭予防及び除去効果を有する
と共に、かかる銅化合物の配合に基づく収れん性を改善
した口腔用組成物に関する。

従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来、グルコン酸銅、クエン酸銅等の銅化合物に抗菌
効果、口臭除去効果、歯垢形成阻止効果があることが知
られており、銅化合物を配合した口腔用組成物も種々提
案されている（米国特許第3,044,939号、同第3,565,933
号、同第3,655,868号、同第4,112,066号、特開昭56−16
9619号、同第56−169620号、同第61−143317号、同第62
−142109号、同第62−164614号公報）。

しかしながら、これらの銅化合物を配合した口腔用組
成物は、銅に由来する収れん性があり、使用感が悪いと
いう問題がある。

問題点を解決するための手段及び作用 本発明者らは、優れた口臭予防及び除去効果を有し、
しかも銅化合物の配合に基づく収れん性の改善された使
用感のよい口腔用組成物につき種々検討を行なった結
果、グルコン酸銅及びそのアルカリ金属塩並びにクエン
酸銅及びそのアルカリ金属塩から選ばれる１種又は２種
以上の銅化合物と、ローレルオレオレジン、フェンネル
オレオレジン、アニスオレオレジン、ベルガモットオイ
ル、アネトール、オレンジオイル、レモンオイル、ライ
ムオイルから選ばれる１種又は２種以上の成分とを併用
した場合、グルコン酸銅、クエン酸銅、それらのアルカ
リ金属塩の配合により生じる口腔用組成物の収れん性が
確実に改善され、優れた使用感を与えることを知見し、
本発明をなすに至ったものである。

以下、本発明につき更に詳しく説明する。

本発明に係る口腔用組成物は、上述したように銅化合
物としてグルコン酸銅及びそのアルカリ金属塩並びにク
エン酸銅及びそのアルカリ金属塩から選ばれる１種又は
２種以上の銅化合物を配合するものである。

上記銅化合物の配合量は0.00001〜２％（重量％、以
下同じ）、特に0.001〜５％とすることができ、本発明
によれば銅化合物を比較的多く配合しても良好な使用感
を有する。

本発明は上述した銅化合物の収れん性を改善するた
め、オレオレジンとしてローレルオレオレジン、フェン
ネルオレオレジン、アニスオレオレジン、アクセント香
料としてベルガモットオイル、アネトール、オレンジオ
イル、レモンオイル、ライムオイルの１種又は２種以上
を配合する。

これらの香味成分の配合量は、組成物全体の10^-5〜１
％、特に0.0005〜0.2％とすることがきる。

なお、本発明の口腔用組成物には上記香味成分に加え
て他の香料を配合することは差支えない。

本発明に係る口腔用組成物は、練歯磨、潤製歯磨、液
状歯磨等の歯磨類、マウスウォッシュ、トローチ、うが
い用錠剤、チューイングガムなど、種々の用途に応じ、
ペースト状、液状、粉粒状、固型状等の剤型に調製し得
るが、特に歯磨類、マウスウォッシュとして好ましく用
いることができる。この場合口腔用組成物の他の成分と
しては、その目的等により通常使用される適宜な成分を
配合することができる。例えば練歯磨の場合であれば、
研磨剤、粘結剤、保湿剤、界面活性剤、甘味剤、防腐
剤、各種有効成分などが配合され得る。

発明の効果 本発明の口腔用組成物は、グルコン酸銅、クエン酸銅
又はそれらのアルカリ金属塩の配合により優れた口臭予
防、除去効果を有すると共に、これら銅化合物による収
れん性が抑制され、良好な使用感を有するものである。

次に実験例を示し、本発明の効果を具体的に示す。

〔実験例１〕 下記処方の練歯磨を調製し、専門パネラー10名により
これらの練歯磨で歯を磨いた後の収れん性を下記基準に
従って評価した。結果を第１表に示す。なお、結果は下
記各評点に評価した人数で示す。

練歯磨処方 第２リン酸カルシウム・２水和物 50％ グリセリン 20 カルボキシメチルセルロースナトリウム １ ソジウムラウリルサルフェート １ サッカリンナトリウム 0.1 ｌ−メントール 0.5 カルボン 0.5 第１票に示すオレオレジン又は 第１票に示す量 アクセント香料 グルコン酸銅 0.1 水 残 計 100.0％ 評 点 非常に収れん性あり：＋３ 収れん性あり：＋２ やや収れん性あり：＋１ 収れん性なし:0 〔実験例２〕 下記処方のマウスウォッシュを調製し、10名のパネラ
ーにより洗口した後の収れん性を実験例１と同様に評価
した。結果を第２表に示す。

マウスウォッシュ処方 エタノール 20％ グルセリン 10 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 １ サッカリンナトリウム 0.05 ペパーミント油 0.3 第２票に示すオレオレジン又は 第２表に示す量 アクセント香料 グルコン酸銅 0.05 水 残 計 100.0％ 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、
本発明は下記実施例に制限されるものではない。

なお、以下の例において％はいずれも重量％である。

〔実施例１〕 練歯磨 リン酸処理水酸化アルミニウム 45％ カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5 カラギーナン 0.5 プロピレングリコール ３ ソルビット（60％） 10 グリセリン（85％） 15 ソジウムラウリルサルフェート １ サッカリンナトリウム 0.1 グルコン酸銅 0.1 ローレルオレオレジン 0.001 オレンジオイル 0.02 ペパーミント油 0.5 スペアミント油 0.4 水 残 計 100.0％ 〔実施例２〕 液状歯磨 グリセリン 30％ カラギーナン ２ カップリングシュガー ３ サッカリンナトリウム 0.1 ソジウムラウリルサルフェート １ クエン酸銅 0.1 アニスオレオレジン0.05 ｌ−メントール 0.3 カルボン 0.2 水 残 計 100.0％ 〔実施例３〕 洗口剤 エタノール 15％ グリセリン 10 ポリオキシエチレンソルビタン １ モノオレエート サッカリンナトリウム 0.02 スペアミントオイル 0.4 ベルガモットオイル 0.01 ナツメグオレオレジン 0.001 グルコン酸銅 0.02 水 残 計 100.0％ 〔実施例４〕 トローチ アラビアゴム ６％ ブドウ糖 40 イソマルトース 35 ゼラチン ３ デキストラナーゼ 0.1 グルコン酸銅 0.01 レモンオイル 0.1 ピメントオレオレジン 0.001 ｌ−メントール 0.1 水 残 計 100.0％ 〔実施例５〕 うがい用錠剤 炭酸水素ナトリウム 50％ 第２リン酸ナトリウム 10 ポリエチレングリコール ５ クエン酸 20 グルコン酸銅 0.1 アネトール 0.1 ペパーミント油 0.4 水 残 計 100.0％

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】グルコン酸銅及びそのアルカリ金属塩並び
   にクエン酸銅及びそのアルカリ金属塩から選ばれる１種
   又は２種以上の銅化合物と、ローレルオレオレジン、フ
   ェンネルオレオレジン、アニスオレオレジン、ベルガモ
   ットオイル、アネトール、オレンジオイル、レモンオイ
   ル、ライムオイルから選ばれる１種又は２種以上の成分
   とを併用してなることを特徴とする口腔用組成物。