JP2573969Y2 - 接合構造 - Google Patents

接合構造

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JP2573969Y2
JP2573969Y2 JP1992062294U JP6229492U JP2573969Y2 JP 2573969 Y2 JP2573969 Y2 JP 2573969Y2 JP 1992062294 U JP1992062294 U JP 1992062294U JP 6229492 U JP6229492 U JP 6229492U JP 2573969 Y2 JP2573969 Y2 JP 2573969Y2
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chromium oxide
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雄之 中田
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株式会社ノダ
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  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Joining Of Corner Units Of Frames Or Wings (AREA)
  • Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、嵌合凸部を有する一部
材と嵌合凹部を有する他部材とを嵌合することによる部
材同志の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】扉、造作材、箱物、枠体、天板等の家
具、建具、建材は、多くの場合、複数の木質構成部材
を、実嵌合、相決まり嵌合、ほぞ嵌合、その他種々の嵌
合様式によって接合して組み立てられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記のような接合構造
を介して組み立てられた家具、建具、建材は、その後表
面に塗装が施されて製品化されるが、部材同志が嵌合さ
れる接合部分には、その塗膜が両部材間に跨がって連続
して形成されることとなる。
【0004】そして、該木質部材表面に形成される塗装
塗膜は、非常に少量ではあるが水分を透過させるため、
木質部材の含水率はその変化に影響されて膨張収縮す
る。この含水率変化によって木質部材が経時的に収縮す
ると、両部材間に隙間が生じ、塗膜に亀裂を生じさせ
る。
【0005】このようにして一旦塗膜に亀裂が生ずる
と、そこが水分の通路となって容易に水分を吸収放出し
てしまうため、木質部材の含水率変化がきわめて大きく
なり、亀裂が更に拡大したり、木質部材の膨張によって
接合部材間のバランスがとれずに反りが発生したりする
問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本考案はこのよう
な従来技術の問題点に鑑み、部材の収縮膨張による部材
接合部における初期の亀裂が発生した場合であっても、
その亀裂からの水分の吸放出を抑制して、亀裂が拡大す
ることを有効に防止することのできる新規な接合構造を
提供することを目的とする。
【0007】即ち、本考案は、複数部材を嵌合凸部と嵌
合凹部との嵌合を介して組み立てた後に該組立体の表面
に塗装が施されるものにおける前記嵌合による部材同士
の接合構造であって、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部の少
なくともいずれか一方の嵌合部分表面に組立前に予め酸
化クロムが塗布されてなることを特徴とする。
【0008】酸化クロムが塗布された部分は、酸化クロ
ムのクロム原子が、木質部材を構成するセルロース中の
水酸基と錯体を形成することにより、セルロース中の水
酸基が水分子と水素結合しようとするのを防止する効果
が生じ、酸化クロム塗布層の部分の撥水性が向上するた
め、木質部材の水分の吸放出が抑制される。
【0009】
【作用】嵌合凸部及び/又は嵌合凹部の嵌合部分表面に
塗布された酸化クロムにより、その部分の撥水性が向上
し、木質部材中への水分の吸放出を著しく抑制する作用
が得られる。
【0010】このため、経時的に木質部材が収縮して接
合部の塗膜面に亀裂が生じた結果、この亀裂が水分の通
路となったとしても、酸化クロム塗布層の上記作用によ
って、亀裂の拡大が防止され、また、木質部材が膨張す
ることによる反りの発生も防止される。
【0011】
【実施例】図1は、左右一対の縦框1、1、上下一対の
横框2、2、帯3及び束4、4を接合してなる枠組体の
開口部に鏡板5、5…が嵌め込まれてなる木製ドアを示
す。
【0012】この木質ドアにおいて、各部材同志の接合
構造には、本考案による接合構造が採用されている。
【0013】即ち、縦框1と横框2との間の接合構造は
図2に示される通りであり、縦框1の上端部内面側に形
成された嵌合凹部6、7内に、横框2の側端面に形成さ
れた嵌合凸部材8、9が嵌合されてなる。
【0014】嵌合凹部6、7を含む木口面及び嵌合凸部
8、9を含む木口面には、酸化クロム水溶液を塗布乾燥
させてなる酸化クロム塗布層10、11がそれぞれ被覆
形成されている。
【0015】縦框1と帯3との間の接合構造、横框2と
束4との間の接合構造、帯3と束との間の接合構造は、
いずれも図2に示される縦框1と横框2との間の接合構
造と略同様であるので、図示説明を省略する。
【0016】縦框1と鏡板5との間の接合構造は図3に
示される通りであり、縦框1の内面側に形成された嵌合
凹部12内に、鏡板5の側端面に形成された嵌合凸部1
3が嵌合されてなる。
【0017】嵌合凹部12の内面側には、酸化クロム水
溶液を塗布乾燥させてなる酸化クロム塗布層14が被覆
形成されると共に、嵌合凸部13の表面にも同様に酸化
クロム塗布層15が被覆形成されている。
【0018】なお、図3において、嵌合凹部12と嵌合
凸部13との間の間隔は誇張的に示されており、実際は
殆ど隙間なく密実に接合されるものである。
【0019】横框2と鏡板5との間の接合構造、帯3と
鏡板5との間の接合構造、束4と鏡板5との間の接合構
造は、いずれも図3に示される縦框1と鏡板5との間の
接合構造と略同様であるので、図示説明を省略する。
【0020】このような接合構造により得られる図1の
木製ドアの表面に仕上げ塗装を施して製品化されるが、
例えば、図3に示される接合部分における仕上げ塗装の
塗膜層の状態が図4に示されている。即ち、仕上げ塗装
の塗膜層16は、縦框1の表面から、接合凸部13の基
端部分を含む鏡板5の表面にかけて、連続的に形成され
る。
【0021】鏡板5の接合凸部13の基端部分において
は、予め形成された酸化クロム塗布層15の上に塗膜層
16がオーバーレイされることとなるが、酸化クロム塗
布層は撥水性を有するものの塗料の塗装においては塗料
をはじくことはないので、木質素地が現出された他の表
面部分と何ら変わることなく、仕上げ塗装の塗膜層16
を均一に形成することができる。
【0022】このようなドアの木質部材が経時的に収縮
すると、図5に示されるように、接合部において塗膜層
16に亀裂17が生じることがある。しかしながら、縦
框1の接合凹部12の内面側及び鏡板5の接合凸部13
の表面には酸化クロム塗布層14、15が被覆形成され
ているので、亀裂17が水分の通路となっても、木質部
材の接合部分からの水分の吸放出は抑制され、亀裂17
のそれ以上の拡大が防止されると共に、亀裂17からの
水分吸収によって木質部材が膨張して反りが生ずること
が防止される。
【0023】
【考案の効果】本者案の接合構造によれば、複数部材を
嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合を介して組み立てた後に該
組立体の表面に塗装が施されるいわゆる組立後塗装方式
によりながらも事前に嵌合部表面に酸化クロム塗装を施
すという構成を採用することによって、接合後に施され
る表面塗装が該接合部上において亀裂が生じた場合であ
っても、該亀裂の下に嵌合部の素地が露出することがな
く、撥水性に優れた酸化クロム塗膜層により該嵌合部で
の吸放湿が抑制され、この結果として長期に亘って反り
を防止することができる。また、経時的収縮によって露
出する可能性のある嵌合部表面にのみ予め塗装を施すも
のであるから、全部材の全表面に予め塗装を施した後に
組み立てる塗装後組立方式による場合とは異なり、余分
な塗料を過剰に用いる必要もなく塗装作業も容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の接合構造が採用された木製ドアの一例
を示す正面図である。
【図2】図1中のa−a線による断面図であって、本考
案の接合構造の一実施例を示す図である。
【図3】図2中のb−b線による断面図であって、本考
案の接合構造の他の実施例を示す図である。
【図4】図3に示される接合部分に仕上げ塗装を施した
状態を示す断面図である。
【図5】図4に示される仕上げ塗装が施された接合部分
において、塗膜層に亀裂が生じた状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 縦框 2 横框 3 帯 4 束 5 鏡板 6、7 嵌合凹部 8、9 嵌合凸部 10、11 酸化クロム塗布層 12 嵌合凹部 13 嵌合凸部 14、15 酸化クロム塗布層 16 仕上げ塗装の塗膜層 17 亀裂
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E06B 3/74 E04B 1/64 - 1/68 E06B 3/58 E06B 3/984 E06B 7/12 B05D 3/06

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数部材を嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合を
    介して組み立てた後に該組立体の表面に塗装が施される
    ものにおける前記嵌合による部材同士の接合構造であっ
    て、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部の少なくともいずれか
    一方の嵌合部分表面に組立前に予め酸化クロムが塗布さ
    れてなることを特徴とする接合構造。
JP1992062294U 1992-08-12 1992-08-12 接合構造 Expired - Fee Related JP2573969Y2 (ja)

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JP6908490B2 (ja) * 2017-10-06 2021-07-28 Ykk Ap株式会社 建具

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