JP2564842B2 - アルミナ質磁器組成物 - Google Patents

アルミナ質磁器組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高強度を有するアルミナ質磁器組成物に関
するものであり、特に自動車の内燃機関用のスパークプ
ラグ、エンジン部品、IC基板として用いられる有効なも
のである。
〔従来の技術〕
従来、SiO2−MgO−CaO系のアルミナ焼結体は、熱的・
化学的に極めて安定であり、機械的強度が優れ、内燃機
関用のスパークプラグ等の電気絶縁材として広く実用化
されている。
また近年、内燃機関の高性能化によるスパークプラグ
に要求される強度、耐電圧等が益々高まる傾向にあり、
それに伴ってスパークプラグに対する強度および耐電圧
特性の向上が要求されてきている。
〔従来の問題点〕
しかし、従来のSiO2−MgO−CaO系ガラス質フラックス
を有するアルミナ質磁器組成物では、アルミナの含有率
を高めることによりフラックスを少なくして耐電圧を改
善したものが知られているが、上記要求に対してはまだ
充分とは言えないのが現状である。
本発明は、上記の問題点を鑑みたものであり、焼結体
中に緻密な高融点粒界層を形成させ、かつアルミナ結晶
粒を均一にさせることにより、強度および耐電圧特性を
向上させたアルミナ質磁器組成物を提供するものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、アルミナ粉末からなる主成分と、希土類元
素およびアルミニウムよりなる少なくとも1種の有機金
属化合物である添加物と、アルミニウム化合物とからな
る副成分とからなる原料粉末を焼成するという技術的手
段を採用する。
本発明に採用されるアルミニウム化合物として例え
ば、Al(OH)3,AlOOH,Al(OH)(CH3COO)等が一般的
である。
また、本発明は、上記アルミナの粒径が0.5μm以上
であるとき特に有効である。特に、このアルミナ粉末は
α−アルミナの粉末であることが好ましい。
〔作用〕
希土類元素、アルミニウムの少なくとも1種の有機金
属化合物とアルミニウム化合物をアルミナ粉末と混合・
焼成することにより、アルミナ化合物中において均一に
分散・生成された有機金属化合物の酸化による高融点複
合化合物が生成される。さらにまた、上記成分を混合・
焼成することにより、アルミナ化合物が酸化されα結晶
型になる際に、アルミナ粒子表面を活性化して均一なア
ルミナ結晶粒を生成させる。
例えば、有機金属化合物であるポリアクリル酸イット
リウムを原料粉末に加えたアルミナ質磁器組成物の場合
においては、第1図に示す如く上記アルミナ結晶粒1の
3重点部分に高融点複合化合物であるYAG2を有するアル
ミナ質磁器組成物を得ることができる。
さらにまた、例えば有機金属化合物であるポリアクリ
ル酸ランタンを原料粉末に加えた場合においては、第2
図に示す如くアルミナ結晶粒1中に高融点化合物である
柱状晶のランタンβ−アルミナ4を有するアルミナ質磁
器組成物を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明を作用することによって、均一なアルミナ粒子
中に高融点複合化合物を均一に分散させることができ強
度・耐電圧の優れたアルミナ質磁器組成物を得ることが
できる。
〔第1実施例〕 本発明アルミナ質磁器組成物の製造工程を示す流れ図
を第3図に示す。
第1実施例では、純度99.9%以上で平均粒径0.5μm
に調整された主成分であるアルミナ粉末96.8mol%と、
イットリウムを含む添加物である有機金属化合物(第1
実施例ではポリアクリル酸イットリウム)2.0mol%(イ
ットリアで1.0mol%相当)と、純度99.9%以上で平均粒
径0.3μmに調整された副成分である水酸化アルミニウ
ム4.0mol%(アルミナで2.0mol%相当)と純度99.9%以
上で平均粒径1.0μmに調整されたマグネシウム化合物
であるマグネシウム0.2mol%とからなる原料粉末を用意
した。
上記原料粉末を水とともにアルミナボールによって湿
式混合を24時間行った後、原料粉末の乾燥、造粒、プレ
ス成形によって形を整えた。その後、1600℃の大気雰囲
気中で2時間焼成することにより、焼成密度が3.95g/cm
3(相対密度98.5%)の高純度のアルミナ質磁器組成物
を作成した。
作成されたアルミナ質磁器組成物の組織断面図を第1
図に示す。
第1実施例においては、アルミナ結晶粒1の3重点部
分に高融点複合化合物であるYAG2を有し、耐電圧・強度
に対してすぐれたアルミナ質磁器組成物を得ることがで
きた。
この焼成体の曲げ強度、耐電圧のそれぞれの特性を次
のように測定した。
まず、耐電圧の測定は、焼結体10をダイヤモンド砥粒
等を用いた研磨盤を用いて厚さ1.0±0.05mmに研磨加工
し、第4図に示す耐電圧測定装置にて実測した。すなわ
ち焼結体10の一面に電極11を導電ペースト等により貼り
付けシリコーンオイル12中に浸漬する。そして焼結体10
の電極11の対向する面に、先端をニードル状に尖らせた
プローブ13を固定し、この状態で電極11とプローブ13と
の間に定電圧電源14から発振器15とコイル16とにより発
生させた高電圧を、高電圧プローブ17とオシロスコープ
18でモニターしながら30cycle/秒の周波数で毎秒0.2kv
づつ電圧を上昇させ試料の破壊した電圧をその焼結体試
料の耐電圧とした。
次にこの焼結体10の曲げ強度の測定は、この焼結体を
3mm×4mm×40mmの形状に加工し、スパン:30mmで3点曲
げ強度を測る方法で行った。
以上の結果を第1表に示した。
ここで、従来のセラミック構造体を、平均粒径2.5μ
mのAl2O395wt%とSiO2−MgO−CaOの系助剤5wt%からな
る原料粉末を電気炉中において100℃/hrの昇温率で1650
℃まで昇温、1650℃で2時間保持した後、100℃/hrで降
温することにより作成した。
第1表から明らかなごとく、従来のセラミック構造体
と比較して、本第1実施例のものは、耐電圧において、
50%、強度において70%以上の特性の向上を達成させる
ことができた。
〔第2実施例乃至第3実施例〕 第1実施例に用いた有機金属化合物であるポリアクリ
ル酸イットリウムの代わりとして、第3実施例として、
ポリアクリル酸ランタン2.0mol%(酸化物では1.0mol%
相当)、第4実施例として、ポリアクリル酸セリウム2.
0mol%(酸化物では1.0mol相当)をそれぞれの原料粉末
中に加えた。他の操作は、第1実施例と全く同様に行
い、第2実施例および第3実施例のアルミナ質磁器組成
物を作成した。このアルミナ質磁器組成物の特性を第1
表に合わせ示した。なお、強度、耐電圧の測定条件は第
1実施例と全く同様とした。
第2図に、第2実施例によって得られたアルミナ質磁
器組成物の組織拡大図を示す。
第2、第3実施例により、有機金属化合物が、ポリア
クリル酸イットリウム以外であっても、従来のアルミナ
質磁器組成物の特性を大幅に向上させることができた。
〔第4実施例〕 第1実施例における純度99.9%以上で平均粒径0.5μ
mに調整した主成分であるアルミナ粉末特に0.5〜1.0μ
mの微粉末の代わりとして、第4実施例では、純度99.9
%以上で平均粒径が2.5μmに調整された主成分である
アルミナ粉末を原料粉末に加えた。他の操作は、第1実
施例と全く同様とし、アルミナ質磁器組成物を作成し
た。また、第4実施例のアルミナ質磁器組成物の特性を
第1表に合わせ示した。
第1表より明らかなように、粒径が2.5μmのような
粗粒のアルミナ粉粒であっても、従来のアルミナ質磁器
組成物と比較して、耐電圧において30%以上、強度にお
いて、50%の特性の向上を達成することができた。
〔第5実施例乃至第7実施例〕 第1実施例で用いたアルミニウム化合物である水酸化
アルミニウムの代わりとして、第5実施例では、純度9
9.9%以上で、平均粒径0.03μmに調整されたr−アル
ミナ2.0mol%を、第6実施例では、純度99.9%以上で、
平均粒径0.3μmに調整されたAlOOH4.0mol%(アルミナ
で2.0mol%相当)を、第7実施例では、Al(OH)(CH3C
O2の4.0mol%溶液(アルミナで2.0mol%相当)をそ
れぞれ原料粉末に加えた。他の操作は第1実施例と同様
にして、第5乃至第7実施例のアルミナ質磁器組成物を
作成し、その特性を第2表に示した。なお、曲げ強度、
耐電圧の測定条件は、第1実施例と全く同様とした。
第2表より明らかなように、水酸化アルミニウム以外
のアルミニウム化合物であっても従来のアルミナ質磁器
組成物と比較して特性を大幅に向上させることができ
た。
本発明では、有機金属化合物の有機成分をポリアクリ
ル酸としたが、他にポルマクリルニトリル、ポリアクリ
ルアミン、スルホン酸カルボン酸、カルボニルエチルセ
ルロース等、有機成分であればいずれでもよい。
また、有機金属化合物の金属成分は、前記実施例に限
るものではなく、希土類元素であればいずれでもよい。
アルミニウム化合物は前記化合物に限るものではな
く、アルミニウムの化合物であればいずれでもよく、例
えば平均粒径0.05μm以下の超微粒子α−アルミナでも
よい。
本発明では、希土類元素およびアルミニウムよりなる
有機金属化合物を示したが、他にジルコニウムよりなる
有機金属化合物であっても全く同様の効果を有する。
さらに、また、有機金属化合物およびアルミニウム化
合物の代わりとして、原料粉末にジルコアルミネートを
混合、焼成したアルミナ質磁器組成物であっても、従来
と比較して耐電圧、強度にすぐれたアルミナ質磁器組成
物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1実施例により得られたアルミナ質磁器組
成物の組織拡大模式図、第2図は第4実施例により得ら
れたアルミナ質磁器組成物の組織拡大模式図、第3図は
アルミナ質磁器組成物の製造工程を示す流れ図、第4図
は耐電圧を測定する装置図である。 1……アルミナ結晶粒。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナの粉末からなる主成分と、 希土類元素、イットリウム、およびアルミニウムから選
    ばれる少なくとも1種の有機金属化合物である添加物
    と、 アルミニウム化合物からなる副成分とからなる原料粉末
    を焼成してなることを特徴とするアルミナ質磁器組成
    物。
  2. 【請求項2】前記アルミナは、α−アルミナであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のアルミナ質磁
    器組成物。
  3. 【請求項3】前記アルミナの粒径が0.5μm以上である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のアルミナ
    質磁器組成物。
  4. 【請求項4】前記アルミニウム化合物は、Al(OH)3,Al
    OOH,Al(OH)(CH3COO)の少なくとも1つよりなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項記載の
    アルミナ質磁器組成物。
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