JP2562434Y2 - 高圧流による浸食防止具 - Google Patents

高圧流による浸食防止具

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JP2562434Y2
JP2562434Y2 JP1991057182U JP5718291U JP2562434Y2 JP 2562434 Y2 JP2562434 Y2 JP 2562434Y2 JP 1991057182 U JP1991057182 U JP 1991057182U JP 5718291 U JP5718291 U JP 5718291U JP 2562434 Y2 JP2562434 Y2 JP 2562434Y2
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pressure
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祥一 中島
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中島ノズル株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、高圧流の液体を噴射
する高圧ポンプに使用される高圧流による浸食防止具に
係り、特に、高圧ポンプの主要部品の性能の寿命を低下
させる要因である噴射終了時の高圧ポンプ内に逆流する
液体の高圧流を減衰させることによって、主要部品の性
能を維持し、その耐用期間を延ばすことのできる高圧流
による浸食防止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図4に示すような構造から
なる高圧流の液体を噴射する高圧噴射ポンプ11が使用
されている。ところで、高圧噴射ポンプ11は、噴射終
了時に高圧室14には一部高圧の液体が残留するが、プ
ランジャー13の側周面に形成された螺旋状溝22が流
入口20に一部臨むようになると、高圧室14と常圧室
21は螺旋状溝22及び流入口20を通じて連通状態と
なり、残留した高圧液体は、螺旋状溝22(図面では代
用する連通孔22)及び流入口20を通って常圧室21
に逆流する。
【0003】常圧室21に逆流する残留液体は高圧であ
るため、流入口20の対面側の常圧室21の外周側壁面
23はこの高圧逆流液体によって徐々に浸食されて行
き、この浸食部分Xから破損し、また液漏れなどを起こ
し、その結果、高圧噴射ポンプ11は使用不能な状態に
なるという不都合があった。
【0004】そこで、図5に図示するように、高圧逆流
液体によって徐々に浸食される部分を浸食防止ボルトa
で補強し、浸食防止ボルトaが劣化した場合には、浸食
防止ボルトaを新しいものと交換することにより、高圧
噴射ポンプ11の部分破損を防ぎ、耐用期間を延長させ
るような技術が知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
図示するような浸食防止ボルトaを使用したものにあっ
ては、高圧逆流液体の一部が浸食防止ボルトaの表面で
反射されて、流入口20内に反流してプランジャー13
の側周面の一部を浸食し、その結果、プランジャー13
はその浸食部分Yで密封性が劣化し、高圧室14内の高
圧液体がこの浸食部分Yから漏れて、所期の高圧を得ら
れなくなり、高圧噴射ポンプ11として使用不能な状態
になるという新たな問題点が発生している。
【0006】この考案は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、高圧逆流液体によって流入口の対面側
の常圧室の外周側壁面が浸食されて破損や液漏れを招く
のを防ぐのは勿論のこと、これに加えて、高圧逆流液体
の反流の発生を防いで、プランジャー側周面の浸食を防
止し、主要部品の性能を維持して、その耐用期間を延ば
すことのできる高圧流による浸食防止具を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めにこの考案は、高圧ポンプ内に生じる高圧液体の高圧
流による外周側壁面の浸食を防止するために設けられる
高圧流による浸食防止具において、高圧流による浸食防
止具の先端側に穴部を形成すると共に、穴部の開口部の
周縁に該穴部の奥端面で反射した高圧液体の反流を再度
反射する反射片を開口部内周側に張り出した状態で形成
した構成よりなるものである。
【0008】
【作用】以上のような構成を有するこの考案は、次のよ
うに作用する。すなわち、噴射終了時に生じた高圧逆流
液体の一部は、その前方に進んで、浸食防止具に形成さ
れた穴部内に入り、穴部内を奥側に進み、奥端面で反射
して反流となり、穴部内に入ってくる別の高圧逆流液体
と衝突を繰り返し、また、奥端面で反射して穴部の内周
面に沿って開口部側に戻る高圧逆流液体の反流の一部
は、反射片で再度反射されて、奥端面に向かって進み、
開口部側に向かって戻る別の別の高圧逆流液体と衝突し
て穴部内で往復を繰り返しながらその高圧流は徐々に
減衰されて行き、高圧逆流液体の反流の発生を防ぐよう
に作用する。
【0009】
【実施例】以下、図面に記載の実施例に基づいてこの考
案をより具体的に説明する。ここで、図1は高圧噴射ポ
ンプの一部省略した断面図、図2は浸食防止具の拡大断
面図、図3(A)〜(C)は高圧噴射ポンプの作用図で
ある。
【0010】高圧噴射ポンプ11はその内部にシリンダ
ー12が設けられ、シリンダー12にはプランジャー1
3が摺動自在に内装されており、シリンダー12の内部
前端側には摺動するプランジャー13により液体を高圧
状態にする高圧室14が形成される。
【0011】この高圧室14の前方、つまりシリンダー
12の最前端には供給孔15が形成されており、この供
給孔15にはバネ16によって高圧室14側に常時付勢
されている逆止弁17が装着されている。逆止弁17が
装着された供給孔15の前方側には噴射直前の液体が溜
められる噴射室18が形成され、この噴射室18内に上
記のバネ16が内装されている。そして、噴射室18の
前方には高圧の液体を噴射する噴射口19が形成されて
いる。
【0012】また、シリンダー12の前端側の側周面に
は、シリンダー12内に液体を流入するための流入口2
0が形成されている。流入口20が形成されたシリンダ
ー12の前端側の側周面の外周には、シリンダー12内
に供給される前の通常圧の液体が溜められる常圧室21
が形成されている。
【0013】前記のプランジャー13の前端側の側周面
には、流入口20から流入した液体が高圧室14に入れ
るような螺旋状溝22が形成されている。螺旋状溝22
はプランジャー13の前端側の側周面に前端に向かって
螺旋状に形成され、その溝先端は高圧室14に臨んでい
るが、この図面では、プランジャー13の前端側の側周
面に形成された螺旋状溝22をわかりやすく図示するの
が困難であるため、便宜上、螺旋状溝22の一部を連通
孔22で代用して図示している。
【0014】上記常圧室21はその外周が外周側壁面2
3で形成されて密閉状になっている。流入口20の対面
側の外周側壁面23には、高圧逆流液体によって外周側
壁面23の一部が徐々に浸食されて、破損や液漏れが発
生するので、これを防ぐために、取り替えができるボル
ト状の浸食防止具24が螺合されている。
【0015】浸食防止具24は、高圧逆流液体によって
外周側壁面23が浸食されて破損や液漏れを招くのを防
ぐ機能と、高圧逆流液体の反流の発生を防いで、プラン
ジャー側周面の浸食を防止する機能とを兼ねるものであ
る。
【0016】浸食防止具24は、逆流する高圧液体に臨
む側となる先端側に穴部24aが形成されている。穴部
24aはボルト状の浸食防止具24の軸芯方向に向かっ
て形成されており、穴部24aの奥行きはボルト状の浸
食防止具24の軸芯方向の長さの約3分の2程度であ
る。穴部24aの内周面は円形状に形成され、穴部24
aの奥端面24bはその中央がやや奥側に窪んでいる。
この奥端面24bは高圧逆流液体の反射面となり、高圧
逆流液体はこの奥端面24bで反射されて反流となる。
【0017】穴部24aの開口部24cの周緑には、奥
端面24bで反射されて反流となった高圧液体を再度、
反射させるための反射片24dが開口部24cの内周側
に張り出した状態で形成されている。この反射片24d
により、反流となった高圧液体は再度反射されて奥端面
24bに進むことになり、穴部24a内で往復を繰り返
しながらその高圧流は減衰されて行く。
【0018】以上のような構造からなる高圧噴射ポンプ
11は、図3の(A)〜(C)のように作動して高圧液
体を噴射する。即ち、常圧室21内の液体は、プランジ
ャー13の前端が後退して流入口20と高圧室14が連
通している場合に、流入口20を通って高圧室14に入
る(図3(A)参照)。その後に、プランジャー13が
前端側へ摺動すると、プランジャー13の側周面によっ
て流入口20が塞がれ、高圧室14は密室状態となる
(図3(B)参照)。
【0019】このため、高圧室14内の液体は圧縮され
て高圧状態となり、供給孔15を閉じる逆止弁17を付
勢しているバネ16の付勢力に打ち勝って、逆止弁17
をバネ16側に押圧して供給孔15を開き、供給孔15
を通って噴射室18に入り、そこから噴射口19を通っ
て外部に高圧で噴射される(図3(B)参照)。
【0020】噴射終了時には、バネ16の付勢により逆
止弁17が供給孔15を再び閉じる。このとき、高圧室
14には一部高圧の液体が残留するが、プランジャー1
3の側周面に形成された螺旋状溝22が流入口20に一
部臨むようになると、高圧室14と常圧室21は螺旋状
溝22及び流入口20を通じて連通状態となり、残留し
た高圧液体は、螺旋状溝22(図面では代用する連通孔
22)及び流入口20を通って常圧室21に逆流する
(図3(C)参照)。
【0021】常圧室21に逆流した高圧の残留液体は前
方に進んで、その一部は、流入口20の対面側に設けら
れた浸食防止具24の穴部24a内に入る。穴部24a
内に入った高圧逆流液体は、その前方の奥端面24bで
反射して反流となり、穴部24aの開口部24c側に戻
る。開口部24c側に戻る高圧逆流液体の反流は、開口
部24cから穴部24a内に入ってくる別の高圧逆流液
体と衝突を繰り返しながら、徐々に減衰されて行く。
【0022】また、奥端面24bで反射して穴部24a
の内周面に沿って開口部24c側に戻る高圧逆流液体の
反流は、反射片24dで再度反射されて、奥端面24b
に向かって進み、開口部24c側に向かって戻る別の高
圧逆流液体と衝突しながら徐々に減衰されて行く。
【0023】従来は反流となってプランジャー13の側
周面を浸食していた一部の高圧逆流液体は、浸食防止具
24の穴部24a内で減衰されて行き、プランジャー1
3を浸食することがない。このようにして、高圧逆流液
体の反流の発生が防がれ、プランジャー13の側周面の
浸食が防止されることになる。
【0024】なお、この考案は上記実施例に限定される
ものではなく、この考案の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。
【0025】
【考案の効果】以上の記載より明らかなように、この考
案に係る高圧流による浸食防止具によれば、高圧流によ
る浸食防止具の先端側に穴部を形成すると共に、穴部の
開口周緑に高圧液体の反射片を開口側に張り出した状態
で形成したことにより、噴射終了時に生じた高圧逆流液
体の一部は、その前方に進んで、浸食防止具に形成され
た穴部内に入り、穴部内を奥側に進み、奥端面で反射し
て反流となり、穴部内に入ってくる別の高圧逆流液体と
衝突を繰り返し、また、奥端面で反射して穴部の内周面
に沿って開口部側に戻る高圧逆流液体の反流の一部は、
反射片で再度反射されて、奥端面に向かって進み、開口
部側に向かって戻る別の別の高圧逆流液体と衝突して穴
部内で往復を繰り返しながらその高圧流は徐々に減衰
されて行き、高圧逆流液体の反流の発生を防ぐことがで
きる。
【0026】このように、高圧逆流液体によって流入口
の対面側の常圧室の外周側壁面が浸食されて破損や液漏
れを招くのを防ぐのは勿論のこと、これに加えて、高圧
逆流液体の反流の発生を防いで、プランジャー側周面の
浸食を防止し、主要部品の性能を維持して、その耐用期
間を延ばすことができるという、極めて実用的有益なる
効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示す高圧噴射ポンプの一部
省略した断面図である。
【図2】この考案の実施例を示す浸食防止具の拡大断面
図である。
【図3】(A)〜(C)はこの考案の実施例を示す高圧
噴射ポンプの作用図である。
【図4】従来の高圧噴射ポンプの一部省略した断面図で
ある。
【図5】従来の高圧噴射ポンプの一部省略した断面図で
ある。
【符号の説明】
11:高圧噴射ポンプ 12:シリンダー 13:プランジャー 14:高圧室 15:供給孔 16:バネ 17:逆止弁 18:噴射室 19:噴射口 20:流入口 21:常圧室 22:螺旋状溝(連通
孔) 23:外周側壁面 24:浸食防止具 24a:穴部 24b:奥端面 24c:開口部 24d:反射片 a:浸食防止ボルト X:浸食部分 Y:浸食部分

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧ポンプ内に生じる高圧液体の高圧流
    による外周側壁面の浸食を防止するために設けられる高
    圧流による浸食防止具において、高圧流による浸食防止
    具の先端側に穴部を形成すると共に、穴部の開口部の周
    緑に該穴部の奥端面で反射した高圧液体の反流を再度反
    射する反射片を開口部内周側に張り出した状態で形成し
    たことを特徴とする高圧流による浸食防止具。
JP1991057182U 1991-06-26 1991-06-26 高圧流による浸食防止具 Expired - Lifetime JP2562434Y2 (ja)

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