JP2557088B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は,電子写真感光体に関するものであり,更に
詳しくは,基体と感光層との間にシアノ基またはニトロ
基を有する無金属フタロシアニンまたは金属フタロシア
ニン,および無機系白色粉末を含有する中間層を設ける
ことにより,優れた電子写真特性を有し,かつ,基体の
粗面が被覆され,画像欠陥のない良好な画質が得られる
電子写真感光体を提供するものである。
(従来の技術) 電子写真感光体は,基本的には基体と感光層で構成さ
れている。しかしながら,感光層の塗工性の向上,基体
表面のキズや欠陥の被覆,基体表面からの感光層への電
荷の注入性改良,基体と感光層との接着性の改良などの
ために基体と感光層との間に中間層を設けることが極め
て有効である。
従来よりカゼイン,ゼラチン,ポリビニルアルコー
ル,ポリビニルメチルエーテル,エチルセルロース,メ
チルセルロース,ポリアミド等の樹脂層を中間層として
設ける検討が行なわれている。また最近では,ニッケ
ル,銅,銀,アルミニウム等の金属粉末,酸化鉄,酸化
スズ,酸化アンチモン,酸化インジウム等の金属酸化
物,表面を導電性にした酸化チタン,カーボン粉末等の
種々の導電性粉末を種々の樹脂に分散した中間層が検討
されている。
中間層に要求される特性として最も重要なものは,電
気的特性である。電子写真特性に悪影響を与えないこと
が最も重要であり,このためには電気抵抗が低いことが
必要である。電気抵抗が高くなると残留電位が高くな
り、画像にかぶりが発生する。
また種々の環境下,例えば高温度高湿度下や低温度低
湿度下で電気抵抗が変化しないことが必要である。中間
層にはこの様な特性が要求されるが,従来の単一樹脂中
間層は必ずしも十分に満足できる特性ではない。かつ,
単一樹脂層の場合には、絶縁性が高く,極めて膜厚を薄
くする必要があるため,塗工欠陥も生じやすいという欠
点があった。
また無機系導電性粉末のみを種々の樹脂に分散した中
間層は,無機系導電性粉末の粒子が洗いため均一な表面
平滑性が得られにくく,結果的に画像ノイズが生ずるこ
とがある。さらに無機系導電性粉末を各種の樹脂と有機
溶剤に分散した塗工液は保存中に沈降等の問題を起しや
すい。またカーボン粉末は,塗工液調製の際分散が極め
て困難であり,塗工液の保存中に凝集を起しやすい。
また,有機系導電性粉末のみを種々の樹脂に分散した
中間層は,塗液の分散安定性,塗工性,表面平滑性に優
れているが,無機系導電性粉末を用いた中間層に比べ,
種々の環境下での電気抵抗の変化が大きくことがあり,
必ずしも十分なものとは言い難いことがあった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,繰り返し特性,耐久性,環境安定性等に優
れた画像欠陥を生じない電子写真感光体を提供するもの
である。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明者らは鋭意研究を行った結果,特定のフタロシ
アニン化合物および無機系白色粉末を含有する中間層
が,電子写真感光体の真に有用な中間層であることを発
見し,更にこの中間層を設けた電子写真感光体が優れた
性質を有することを見出し,本発明を完成したものであ
る。即ち本発明は,優れた電子写真感光体に関して,特
定のフタロシアニン化合物および無機系白色粉末を含有
する中間層を設けてなるものである。
本発明の目的は,特定フタロシアニン化合物および無
機系白色粉末を含有する中間層を設けることにより,高
感度で残留電位が少なく,種々の環境下でも電子写真特
性が影響を受けることのない電子写真感光体を提供する
ことである。本発明の他の目的は,基体表面のキズや欠
陥を実質的に無くすことができる中間層を有する電子写
真感光体を提供することにある。
本発明のかかる目的は,特定のフタロシアニン化合物
の少なくとも1種および無機系白色粉末の少なくとも1
種を含有する中間層によって達成される。
本発明で用いる特定のフタロシアニン化合物は,シア
ノ基またはニトロ基を有する無金属フタロシアニンまた
は金属フタロシアニンである。
更に具体的に説明するとモノニトロ,ジニトロ,トリ
ニトロ,テトラニトロ,ヘキサニトロ,ヘプタニトロ,
オクタニトロ無金属フタロシアニン及び金属フタロシア
ニン;モノシアノ,ジシアノ,テトラシアノ,ヘキサシ
アノ,オクタシアノ無金属フタロシアニン及び金属フタ
ロシアニンなどである。ここでシアノ基またはニトロ基
をする金属フタロシアニンの金属は,フタロシアニン骨
格を形成する金属であれば何でもよく,例えば鉄,コバ
ルト,ニッケル,亜鉛,銅,鉛,マンガンや酸素原子を
有するチタニウム,バナジウムや塩素原子を有するアル
ミニウム,イソジウムなどである。また,これらのシア
ノ基またはニトロ基をする無金属フタロシアニンまたは
金属フタロシアニンは,他の置換基を有してもよい。他
の置換基としては,アルキル基,アルコキシ基,ハロゲ
ン原子,カルボキシル基などである。これらの化合物
は,下記の一般式〔I〕,〔II〕を有するニトリル類か
ら製造することができる。
ここでnは1〜4の整数,nは0〜3の整数を表わし,R
は水素原子,アルキル基,アルコキシ基,ハロゲン原
子,カルボキシル基などを表わす。
上記一般式〔I〕または〔II〕のニトリル類を一般の
有機溶剤,例えばアルコール類,グリコール類,芳香族
溶剤,非プロトン性溶剤中で加熱することによって各種
無金属フタロシアニンが得られる。各種金属フタロシア
ニンは,それぞれ各種金属塩の存在下に加熱することに
より得られる。
また有機溶剤を使用しない方が好ましい場合もある。
触媒としてアルカリやジアザビシクロウンデセン,シク
ロヘキシルアミン等を使用した方が好ましい場合もあ
る。原料としては一般式〔I〕,〔II〕で表わされるニ
トリル類が最も好ましいが,同様の置換基を有するフタ
ル酸類,フタルイミド類も使用できる。また,〔I〕と
〔 II〕を混合して反応させてシアノ基とニトロ基を同
時に有するフタロシアニン化合物も本発明の中間層に用
いることができる。
これらのシアノ基またはニトロ基を有する無金属フタ
ロシアニンまたは金属フタロシアニンは,1種または2種
以上を組み合わせて中間層に使用することができる。
これらのシアノ基またはニトロ基を有する無金属フタ
ロシアニンまたは金属フタロシアニンは合成したままの
クルードの状態では樹脂への分散性が悪い場合もあり,
この様なときは,通常の顔料化手法例えば濃硫酸へ溶解
させ,その後水に析出させるアシッドペースティング法
又は,ニーディンク法等により微粒子化し,その結果,
分散性が向上し,塗膜表面をさらに平滑化することがで
きる。
本発明の無機系白色粉末としては,酸化チタン,酸化
亜鉛,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,炭酸バリウム,
硫酸カルシウム,微粉ケイ酸,アルミナト等が好適であ
る。
フタロシアニン化合物と無機系白色粉末との使用比率
は,重量比で1:5〜5:1の範囲である。1:5より小さい場
合には,中間層の導電性が失われ易く,5:1を超える場合
には,無機系白色粉末を混合する目的が発揮できなくな
る。無機系白色粉末の種類によって異なるが,例えば無
機系白色粉末が酸化チタンであれば,本発明に係わるフ
タロシアニンは,導電性が高いことが多い。
なお,無機系白色粉末を混合する目的としては,
(1)中間層の淡色化,(2)各環境下での中間層の電
気抵抗の安定化,(3)フイラーのしての効果,等が挙
げられる。
本発明の中間層は,種々のタイプの感光体に応用でき
る。例えば電荷輸送物質を含有する通常単層型感光体と
称せられる感光体もしくは電荷発生物質を含有する層と
電荷輸送物質を含有する層を積層する積層型感光体等に
広く応用できる。これらの感光体の電荷発生物質として
はセレン,セレン合金,CdS,ZnO,アモルファスシリコン
等の無機系電荷発生物質も用いることができるが,好ま
しくは有機系電荷発生物質が好ましい。有機系電荷発生
物質としては例えば,τ型メタルフリーフタロシアニ
ン,ε型銅フタロシアニン,アルミクロルフタロシアニ
ン,バナジルフタロシアニン,チタニルフタロシアニ
ン,インジウムクロルフタロシアニンなどの各種フタロ
シアニン,ジスアゾ系化合物,チオインジゴなどのイン
ジゴ系化合物,ジブロムアンサンスロンなどのインダン
スレン系多キノン化合物,ペリレン系化合物,ペリノン
系化合物などがあげられる。また電荷輸送物質として
は,ヒドラゾン類,ピラゾリン類,ジアリールアルカン
類,アルキレンジアミン類,トリフェニルアミン類,ベ
ンジンアニリン類,ジフェニルベンジンアミン類,トリ
アリールアルカン類,オキサジアゾール類,オキサゾー
ル類,スチルベン類,アントラセン類など広く使うこと
ができる。さらに具体的に例を上げると次の様なもので
ある。
本発明の中間層は,シアノ基またはニトロ基を有する
無金属フタロシアニンまたは金属フタロシアニンを含有
しているが,シアノ基またはニトロ基を有するフタロシ
アニンおよび無機系白色粉末,それ自身では皮膜形成能
を有しない為結着剤樹脂を用いる方が好ましい。
本発明におけるシアノ基またはニトロ基を有する無金
属フタロシアニンまたは金属フタロシアニンおよび無機
系白色粉末を分散する樹脂は,(1)基体との密着性が
良好なこと(2)上記フタロシアニンおよび無機系白色
粉末の分散性が良好なこと(3)耐溶剤性が十分である
ことが要求され,これを満たすものであれば使用できる
が熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂,エポキシ樹脂,
ウレタン樹脂,アルキッド樹脂,アクリル−メラミン樹
脂,シリコン樹脂等が好適である。
これらのバインダー樹脂は,単独あるいは2種以上混
合して用いられるが,本発明に使用できる結着剤は,こ
れに限定されるものではない。
中間層を形成するための塗工用塗液は,シアノ基また
はニトロ基を有するフタロシアニンおよび無機系白色粉
末と上記結着剤樹脂および有機溶剤をボールミル,アト
ライター,サンドミル等で分散して調製できる。有機溶
剤としてはジオキサン,テトラヒドロフラン,メチルエ
チルケトン,酢酸エチル,セロソルブアセテート等の一
般の有機溶剤を広く使用することができる。また,シア
ノ基またはニトロ基を有するフタロシアニンと無機系白
色粉末とを別々に分散し,塗工直前にミキサー等の混合
機により,またはスタテックミキサーのような液体どお
しの混合方法により,塗液を調製することができる。塗
工液は,スプレー法,浸漬法,バーコード法等で基体に
塗布し,乾燥する。
塗膜でシアノ基またはニトロ基を有する無金属フタロ
シアニンまたは金属フタロシアニンおよび無機系白色粉
末が配合比で5〜50重量%の割合で含有されていること
が好ましく,残りを樹脂分とすることが適している。そ
の体積抵抗値は1013Ωcm以下,好ましくは1012Ωcm以下
か適している。塗膜の膜厚は,基体の表面粗さによって
変え,平滑性が得られる膜厚が選ばれるが,少なくとも
基体表面の最大粗さの2倍以上であることが望ましい。
上記の方法で設けた中間層の上に,更に電荷発生物質
と電荷輸送物質を含む感光層を設けることにより,いわ
ゆる単層型感光体が得られる。また中間層の上に電荷発
生物質を含む電荷発生層を設けた後,更に電荷輸送物質
を含む電荷輸送層を設けることにより,いわゆる積層型
感光体が得られる。これらの電荷発生物質や電荷輸送物
質もそれ自身皮膜形成能がないため,結着剤樹脂に分散
して成膜させる。電荷発生層は,上記電荷発生物質をポ
リエステル,ポリスチレン,ポリビニルブチラール,ポ
リアクリル酸エステルなどの結着剤樹脂に分散して形成
される。その厚さは0.01〜1μ,好ましくは0.1〜0.5μ
程度である。
また,電荷輸送層の結着剤樹脂としては,ポリエステ
ル,ポリカーボネート,ポリアリレート,ポリスチレン
・ポリメタクリル酸エステル類などがあげられる。電荷
輸送層の厚さは10〜30μである。電荷発生層および電荷
輸送層の形成方法としては,スプレー法,浸漬法などが
用いられる。また,場合によっては,本発明の中間層の
上に,更に0.1〜2μの樹脂層を設けた方が好ましい。
この樹脂層は,高分子ポリマーのみで形成するが感光体
の帯電性,繰り返し安定性向上に極めて有効である。そ
のような樹脂としては,ポリビニルアルコール,ポリビ
ニルブチラール,ポリビニルメチルエーテル,ポリビニ
ルエチルエーテル,メチルセルロース,エチルセルロー
ス,ポリアミド樹脂等があげられる。
また,感光層には必要に応じて,保護層として役立つ
層を被覆することもできる。
本発明の電子写真感光体に用いる支持体としては導電
性が付与されていれば何れのものでも良く,従来用いら
れているいずれのタイプの導電層であってもさしつかえ
ない。具体的には,アルミニウム,銅,ステンレス,真
鍮などの金属,アルミニウム,酸化インジウムや酸化錫
などを蒸着またはラミネートしたプラスチック等を挙げ
ることができる。また,その型状については,シート状
あるいはシリンダー状,その他のものであっても差しつ
かえない。
次に本発明を実施例により,更に具体的に説明する
が,本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例 1 基体として表面の最大粗さ10μである60φ×257mmの
アルミニウムシリンダーを用いた。テトラニトロ−銅フ
タロシアニン10部および酸化チタン6部をフェノール樹
脂(商品名:ヒタノール4010,日立化成(株)製)25部
(固形分50%),エポキシ樹脂(商品名:エピドート10
04,油化シェル・エポキシ(株)製)3部およびメチル
エチルケトン(MEK)29部,トルエン29部の溶液に混合
し,ボールミルにて15時間分散した。この分散塗液をス
プレー塗工法により基体のアルミニウムシリンダーに塗
布し,200℃で60分間焼付け熱硬化させ15μmの中間層を
設けた。この表面の最大粗さを測定すると0.8μmであ
り,表面の平滑性は向上した。また,その体積抵抗値は
4×1010Ωcmであった。
次に,共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM−80
00,東レ製)10部をメタノール81部,トリエン9部の混
合液に溶解し,上記中間層に浸漬塗布して1.5μ厚のポ
リアミド樹脂層を設けた。次にτ−型メタルフリーフタ
ロシアニン9部,ポリビニルブチラール樹脂(商品名:
エスレックBX−1,積水化学(株)製)9部およびテトラ
ヒドロフラン82部をボールミルにて3時間分散した。こ
の分散液にテトラヒドロフランを200部加えて,上記ポ
リアミド樹脂層上に浸漬塗布し,100℃で30分間加熱乾燥
し,膜厚0.25μの電荷発生層を設けた。
次いで下記構造式のヒドラゾン化合物10部 およびポリカーボネート樹脂(商品名:ノバレックス70
30A,三菱化成(株)製)10部を1,2−ジクロルメタン80
部に溶解した。この液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し
て80℃で1時間加熱乾燥をして膜厚18μの電荷輸送層を
形成した。
このようにして製造した積層型電子写真感光体を,市
販のプリント速度A−4,8枚のレーザービームプリンタ
ーに取り付けて,プリント画像を見たところ,非常に良
好な画質であり,画像欠陥もなかった。この感光体を
(1)とする。
これと比較するため,以下のような電子写真感光体を
作成した。
(2)は,テトラ−ニトロ銅フタロシアニンおよび酸
化チタンを樹脂に分散した中間層を設けずに,他は全く
同様の感光体である。
(3)は,テトラ−ニトロ銅フタロシアニンを2部と
し,酸化チタンの含有率の高い中間層を形成し,他は全
く同様の感光体。この中間層の体積抵抗値を測定したと
ころ2×1014Ωcmであった。
次に結果の比較を示す。表中VOは暗部電位,VLはレー
ザーか照射された明部電位を示す。
(2)はテトラ−ニトロ銅フタロシアニンを樹脂に分
散した中間層を設けないため,基体であるアルミニウム
シリンダーの表面粗さが画像欠陥としてあらわれた。
(3)は導電性粉末であるテトラ−ニトロ銅フタロシア
ニンの含有量が少ないため体積抵抗値が高く感度が低下
した。したがって(1)の感光体が最良であり,種々の
環境下においても,画像品質,電子写真特性が安定して
いた。
実施例 2 実施例1の電荷発生物質であるτ−型メタルフリーフ
タロシアニンに代えて非結晶性チタニルフタロシアニン
を用意し,さらに電荷輸送物質である実施例1のヒドラ
ゾン化合物を代えて下記構造式のヒドラゾン化合物を用
意し, 実施例1と同様に電荷発生層,電荷輸送層を形成し,他
は全く同様な電子写真感光体(4)を作成し,実施例1
と同様な試験をした。
次にその結果を示す。
高感度であり,画像欠陥もなく良好であった。また,
種々の環境下においても画像品質,電子写真特性が安定
していた。
実施例 3 実施例1のテトラニトロ銅フタロシアニンに代え,テ
トラ−シアノ銅フタロシアニン,ジシアノ−ジニトロ無
金属フタロシアニン,およびテトラニトロ銅フタロシア
ニンとテトラシアノ銅フタロシアニンの等量混合物の11
部を用意し,これを用いて実施例1と同様に中間層を形
成し,他は全く同様な電子写真感光体を作成した。これ
らの感光体を順に(5),(6),(7)とし,実施例
1と同様な試験をした。
次にその結果を示す。
いずれの画質も画像欠陥がなく良好であった。
実施例 4 実施例1の電荷発生材料であるτ型メタルフリーフタ
ロシアニンに代えて,下記構造式のジスアゾ系顔料およ
びインダンスレン系顔料 を用意し,これを用いて実施例1と同様に電荷発生層を
形成し,他は全く同様な電子写真感光体を作成した。こ
れらの感光体を順に(8),(9)とし,市販の複写機
にとりつけコピー画像を見たところ,非常に良好な画質
であった。
実施例 5 基体として表面最大粗さ11μである60φ×.312mmのア
ルミニウムシリンダーを用い,テトラニトロ銅フタロシ
アニン8部および酸化亜鉛9部をアクリル樹脂(商品
名:ダイヤナールHR−116,三菱レーヨン(株)製)30部
(固形部50%),メラミン樹脂(商品名:ユーバン20H
S,三井東圧(株)製)8部およびトルエン45部の溶液に
混合し,ボールミルにて24時間分散した。この分散塗液
をスプレー塗工法によりアルミニウムシリンダーに塗布
し,180℃で30分間焼付け熱硬化させ,20μの中間層を設
けた。この表面粗さを測定すると0.9μであり,表面の
平滑性は向上した。また,その体積抵抗値は1×1010Ω
cmであった。
次に上記中間層上に実施例1と同様に1.0μ厚のポリ
アミド樹脂層を設けた。
次にα型銅フタロシアニン4部を,下記構造式のヒド
ラゾン化合物8部, アクリル樹脂(商品名:ダイヤナールBR−53,三菱レー
ヨン社製)12部およびシクロヘキサノン76部の溶液に混
合し,1φガラスビーズを用いた横型サンドミル装置にて
4時間分散した。この分散液を上記ポリアミド樹脂層上
に浸漬塗工し,130℃で30分間加熱乾燥し,膜厚15μの単
層型の感光層を形成した。
このようにして得られた単層型電子写真感光体を市販
の複写機に取り付けコピー画像をみたところ非常に良好
な画質で画像欠陥もなく,耐環境性も良好であった。
これと比較するため,テトラニトロ銅フタロシアニン
を樹脂に分散した中間層を設けずに,他は全く同様の感
光体を作成し,同様の試験を実施したところ,画像欠陥
が多数生じた。これは基体であるアルミニウムシリンダ
ーの表面粗さが画像の欠陥としてあらわれたものであ
る。
〔発明の効果〕
以上の実施例から明らかなように,本発明の電子写真
感光体は,基体と感光層との間にシアノ基またはニトロ
基を有する無金属フタロシアニンまたは金属フタロシア
ニンおよび無機系白色粉末を含有する中間層を設けるこ
とにより,優れた電子写真特性と画像欠陥のない良好な
画像が得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−38942(JP,A) 特開 昭56−128954(JP,A) 特開 昭53−8139(JP,A) 特開 昭48−8245(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と感光層との間に中間層を有する電子
    写真感光体において,前記中間層がシアノ基またはニト
    ロ基を有する無金属フタロシアニンまたは金属フタロシ
    アニン,および無機系白色粉末を含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
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