JP2554418Y2 - ピストンリング - Google Patents

ピストンリング

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JP2554418Y2
JP2554418Y2 JP1990082805U JP8280590U JP2554418Y2 JP 2554418 Y2 JP2554418 Y2 JP 2554418Y2 JP 1990082805 U JP1990082805 U JP 1990082805U JP 8280590 U JP8280590 U JP 8280590U JP 2554418 Y2 JP2554418 Y2 JP 2554418Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、往復動圧縮機、回転動油圧機器等に用いら
れる合成樹脂製ピストンリング、詳しくはピストンリン
グの合口形状に関するものである。
〔従来技術〕
往復動圧縮機等のピストンにはピストンリングが装着
されているが、ピストンリングには、合口が形成されて
いる。ピストンリング部を通過する流体の洩れの大部分
は、ピストンリングの合口部の隙間において発生するた
め、従来から洩れの防止のために種々の工夫が行われて
きた。
従来、例えば、第4図に示すように、ステップ状の合
口51を有するピストンリング本体52の内周側にバックア
ップリング53を配置し、ピストンリング本体52の合口51
の背面部分を塞止し、背面からステップ部の隙間を通過
する洩れを防止している。
又、第5図に示すように、単一形のピストンリング本
体54のステップ状合口を形成する突出部55と、凹部56と
が、内周側から外周側に、然も下側から上側へと傾斜し
た面で接触するように形成して、密封形の合口を形成
し、流体の洩れを防止している例もある。
しかし、第4図のピストンリングでは、ピストンリン
グを2本使用する必要があり、コストが高くなり、運転
中にシールリングであるピストンリング本体の合口隙間
と、バックアップリングの合口隙間とが重合して漏洩通
路となって、シール機能を低下させる場合が生じる。
第5図のピストンリングでは、合口形状が複雑であ
り、合口の成形を複雑な切削加工により行う必要がある
ことと、形状的に強度の低下を生じる部分もあるため、
運転中に合口部分が破損する等の致命的な事故に至るこ
とがあると言う問題があった。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、上記の従来の問題点を解消し、強度の低下
もなく、加工上に起因してシール機能が低下することも
なく、低価格で形成可能な合口を有する単一形ピストン
リングを提供することを課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、内周面より半径方向に延在する第1分離端
面と、該第1分離端面の外側端部より周方向に延在しピ
ストンリングを内周側と外周側とに分離する第1の薄刃
カッターにより押し切りされた分離面と、該分離面上に
存在して、該分離面の中間位置より半径方向に外周面迄
延在する第2分離端面とにより形成される周方向にずれ
て形成される2つの合口部を有し、前記第2分離端面が
周方向にずれて形成される上側分離端面と下側分離端面
を有し、該上側分離端面と該下側分離端面とを連結する
面として前記第2分離端面に直交し周方向に延在する接
合面が形成され、前記第2分離端面と前記接合面が第2
の薄刃カッターによる押し切りにより形成され、かつ前
記分離面が前記第2分離端面を超えて前記第1分離端面
とは反対側の周方向に延在し、前記第2分離端面と前記
接合面によりステップ状合口部が形成されることを特徴
とする合成樹脂製ピストンリングにより解決した。
〔作用〕
本考案により、第1分離端面と分離面とによりストレ
ート状第1合口部が形成され、第2分離端面と分離面と
によりステップ状第2合口部が形成される。第1合口部
と第2合口部は周方向及び半径方向にずれた別々の2つ
の合口部を形成する。第2合口部においてはピストンリ
ング本体の一方の端部の凸部と他方の端部の凸部が互い
に接触し、一方側、例えば上側の合口部と他方側、例え
ば下側の合口部とが周方向にずれた2つの合口部として
形成される。
〔実施例〕
本考案の詳細を、図に示す実施例に基づいて説明す
る。
第1図及び第2図において、ピストンリング本体1
は、内周面より半径方向にピストンリング本体1のほぼ
中間位置まで延在する第1分離端面2と、該第1分離端
面2の外側端部より周方向に延在しピストンリングを内
周側と外周側とに分離する分離面3と、該分離面3の中
間位置より半径方向に外周面迄延在する第2分離端面4
とを有する。
第1分離端面2と分離面3により分離されたピストン
リング本体1の分割端部が第1合口部5aを形成する。第
2分離端面4と分離面3により分離されたピストンリン
グ本体1の分割端部が第2合口部5bを形成する。第1合
口部5aと第2合口部5bはピストンリング本体1の周方向
にずれて形成される。
前記第2分離端面4は周方向にずれて形成される上側
分離端面4aと下側分離端面4bを有し、該上側分離端面4a
と下側分離端面4bが前記分離面3にほぼL字状に直交し
周方向に延在する接合面6より形成され、前記第2分離
端面と接合面6によりステップ状合口部が形成される。
前記分離面3とほぼ直交する面である第1分離端面2
により分割されるピストンリング本体1の一端部(図の
左端部)には、外周側凸部7と内周側凹部8とが形成さ
れ、他端部(図の右端部)には外周側凹部9と内周側凸
部10とが形成される。
内周側凹部8と内周側凸部10とにより1つの第1合口
部5aが形成され、この第1合口部5aは端部が直平面であ
り、平面が対向する通常のストレート状合口である。一
方外周側凸部7と外周側凹部9により別の1つの第2合
口部5bが形成され、この第2合口部5bはステップ状合口
として形成される。つまり、外周側凸部7の上側に周方
向突出部7aが下側に周方向凹部7bが形成され、外周側凸
部7はステップ状凸部として形成される。又外周側凹部
9は上側と下側の周方向の凹み長さと異なり、見掛け
上、上側の周方向凹部9aと下側の周方向凸部9bを有す
る。第1図に示すように、周方向突出部7aと周方向凹部
9aとが係合し、周方向凹部7bと周方向凸部9bとが係合す
る。外周側凹部9と内周側凸部10とを分離する分離面3
は周方向凹部9aを形成する端部より更に周方向に深く切
込み11が形成される程度に延在する。
この2つの異なる形状の合口を重ねた状態で有するピ
ストンリング本体1においては、シリンダ壁側を上下に
流出する流体は、ステップ状合口を形成する外側の第2
合口部5bの上側の突出部7aと下側の凸部9bとの重なり部
である接合面6で遮断され、閉塞される。ピストン側で
ある内周側から第2合口部5bのステップ状隙間に漏洩し
ようとする流体は、ストレート合口部5aを形成する内周
側凸部10と外周側凸部7との接合部において隠蔽され、
流体の漏洩が完全に防止される。シリンダ壁との摺動に
よってリング本体の外周面に摩耗を生じ、外側ステップ
状隙間が拡大されたり、内周側凸部10と外周側凸部7と
の接触面間に隙間が生じる。しかし、第1図に示すよう
に、第1合口部5aと、第2合口部5bとは周方向に遠く離
れているため、つまり内周側凸部10として形成されるリ
ップ部の長さが長く設定されているため、隙間が拡大さ
れても内周側凸部10が隙間を閉塞している。又、内周側
凸部10が分離面3により外周側凹部9を形成するピスト
ンリング本体1の端部の一部分と分離されているため、
リング背面に作用する小さな力によっても、ピストンリ
ング本体1の一部である内周側凸部10が柔軟に曲率半径
を変化させ、外周側凸部7に密着するように追従するこ
とができる。このため、長期間の使用でも、シール性は
低下しない。
第1図に示す第1合口部5aと、第2合口部5bとを有す
る分割端部をもつピストンリングを成形する方法として
は、第3図Aに示すような、外径がシリンダ内径寸法よ
り幾分小さく、断面寸法が所定の寸法に仕上げられた、
合成樹脂製無端環状ピストンリング本体1を、第3図B
に示すように、片側端面側から、例えば上端面側から反
対端面の下端迄、ほぼL字形薄刃カッター21により、一
端が内周面に開口するように押し切る。この加工により
ピストンリング本体1には周方向に延在する分離面3が
形成される。次いで、第3図Cに示すように、ピストン
リング本体1の外周面側より、ステップ形状の薄刃カッ
ター22により、分離面3に達する深さだけの押し切り加
工をする。第3図は第1図とは上下対称に入れ換えた形
状に合口を形成する例を示す。
上記のように、押し切り加工することにより、ステッ
プ状の重合わせ部、つまり、ステップ状外周側凸部7と
外周側凹部9との間、及びステップ背面とリップ部の重
合わせ部、つまり、外周側凸部7及び外周側凹部9と内
周側凸部10との間には、普通の切削加工等にみられる加
工精度に起因する隙間を生じることがないので、優れた
シール性能が得られる。
更に、押し切り加工によるため、ステップ状の重合わ
せ部の丸み付けも比較的小さくすることができ、小寸法
のピストンリングにも適用することができる。
シリンダ内径70mmの無潤滑空気圧縮機に使用する、銅
粉末配合4弗化エチレン樹脂材のピストンリングを製作
する場合の例を説明すると、外径70-0.3mm、幅6mm、厚
さ5mmの円環状リング素材を、第3図Bにより、プレス
機にセットした0.2mmのL字形薄刃をリング側面に押し
当て、内周側に長さ15mmのリップ部(内周側凸部7)を
成形し、次に重合わせ部の円周長さ5mmのステップ形薄
刃を外周側から押し当て、押し切る。その際、前工程で
成形したリップ部の押し切り平面3に厚さ0.3mmの薄板
を挿入して、ステップ状押刃がリップ面に接触しないよ
うにする。この2工程が完了すると、ピストンリング合
口部は左右に分離した状態になる。
次に、合口部を左右に押し広げるように拡張力を加え
るか、或いは拡張した状態で約250℃に加熱、冷却し
て、シリンダ径より幾分大径になるようにすると、シリ
ンダへの嵌合した状態でシリンダ壁との馴染み性が向上
する。
シリンダに嵌合された状態で、ステップ先端部に約1.
0mmの隙間12(第1図)が設けられ、運転状態での熱膨
張による合口先端部の接触干渉を予防する。
〔効果〕
本考案により、バックアップリングを必要とせず、単
一のピストンリングにより、流体の洩れが防止でき、運
転中の合口部分の破損が防止でき、成形が簡単なピスト
ンリングが得られた。本考案によるピストンリングは、
分離面を第2分離面を越えて周方向に延在させているの
で、内周側突部の径方向外方への張り出し力が大とな
り、前述した効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るピストンリングの合口部を示す部
分斜視図、第2図は合口部を非重合わせ状態にした部分
斜視図、第3図は本考案に係るピストンリングの成形法
を示す図で、Aは加工ピストンリングの斜視図、Bは分
離面と第1分離端面を加工する状態の説明図、Cは第2
分離端面と接合面の加工の説明図、第4図及び第5図は
夫々別の従来のピストンリングの斜視図である。 1……ピストンリング本体 2……第1分離端面 3……分離面 4、4a、4b……第2分離端面 5a、5b……合口部 6……接合面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面より半径方向に延在する第1分離端
    面と、該第1分離端面の外側端部より周方向に延在しピ
    ストンリングを内周側と外周側とに分離する第1の薄刃
    カッターにより押し切りされた分離面と、該分離面上に
    存在して、該分離面の中間位置より半径方向に外周面迄
    延在する第2分離端面とにより形成される周方向にずれ
    て形成される2つの合口部を有し、前記第2分離端面が
    周方向にずれて形成される上側分離端面と下側分離端面
    を有し、該上側分離端面と該下側分離端面とを連結する
    面として前記第2分離端面に直交し周方向に延在する接
    合面が形成され、前記第2分離端面と前記接合面が第2
    の薄刃カッターによる押し切りにより形成され、かつ前
    記分離面が前記第2分離端面を超えて前記第1分離端面
    とは反対側の周方向に延在し、前記第2分離端面と前記
    接合面によりステップ状合口部が形成されることを特徴
    とする合成樹脂製ピストンリング。
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