JP2546203B2 - TiOx薄膜を用いた光学素子 - Google Patents
TiOx薄膜を用いた光学素子Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薄膜状酸化チタン系物質を成膜した光学素
子に関する。
子に関する。
これまで酸化チタン系物質としては、TiOとTiO2が知
られている。
られている。
しかしながら、TiOは真空薄膜堆積技術例えば真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティングで薄膜状に
形成すると、紫色を呈しており光学薄膜としては問題が
ある。
着、スパッタリング、イオンプレーティングで薄膜状に
形成すると、紫色を呈しており光学薄膜としては問題が
ある。
またTiO2は同様に薄膜状に形成すると帯電するという
問題点があった。
問題点があった。
本発明者らは鋭意研究した結果、 合成樹脂基板上に、組成式:TiOx(但し、1<x<
2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を蒸発源として
TiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真空チャンバー
内を高真空にした後、酸素ガスを導入する真空蒸着法に
より成膜してなる光学素子を提供する。
2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を蒸発源として
TiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真空チャンバー
内を高真空にした後、酸素ガスを導入する真空蒸着法に
より成膜してなる光学素子を提供する。
組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状
酸化チタン系物質は薄膜状であることと、酸素原子の分
析が難しいことから、xを特定することができないもの
の、xが1<x<2の範囲内にあることは確かである。
何故ならば、 組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状
酸化チタン系物質は、蒸発源としてTiOを用い、真空チ
ャンバー内に少量の酸素ガスを導入した上で真空蒸着す
ることによって得られることと、 TiOは紫色を呈するのに、組成式:TiOx(但し、1<x
<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質は無色透明で
あること、及びTiO2は帯電するのに、組成式:TiOx
(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物
質は帯電しないからである。
酸化チタン系物質は薄膜状であることと、酸素原子の分
析が難しいことから、xを特定することができないもの
の、xが1<x<2の範囲内にあることは確かである。
何故ならば、 組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状
酸化チタン系物質は、蒸発源としてTiOを用い、真空チ
ャンバー内に少量の酸素ガスを導入した上で真空蒸着す
ることによって得られることと、 TiOは紫色を呈するのに、組成式:TiOx(但し、1<x
<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質は無色透明で
あること、及びTiO2は帯電するのに、組成式:TiOx
(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物
質は帯電しないからである。
組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状
酸化チタン系物質は、蒸発源としてTiOを用い、一旦真
空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを導入して
酸素分圧を5×10-5〜8×10-4Torrに設定して真空蒸着
を行なうことによって基板上に形成される。そして酸素
分圧によって、組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表
される薄膜状酸化チタン系物質は屈折率ndは2.2〜2.4の
間で変化する。ちなみにTiOのndは2.2〜2.3で、TiO2のn
dは2.2〜2.4である。蒸発源のTiOはTiO2に比べ低い融点
を有するので真空蒸着の際に抵抗加熱で溶融させればよ
い。それに対してTiO2は高い融点を有するので電子ビー
ム加熱を用いないと蒸着できない。電子ビーム加熱は基
板が荒れるという問題がある。例えば表面にスキン層
(内部とは結晶化度さ密度の異なる層)を有する合成樹
脂基板上に電子ビーム加熱による蒸着でTiO2薄膜を形成
すると、スキン層が劣化し、薄膜がスキン層と共に基板
か剥離するという剥離問題がある。この問題は合成樹脂
基板上に仮に無機誘電体薄膜が形成されていても、その
薄膜がポーラス(多孔質)の場合には発生する。それに
対して、蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融し、
一旦、真空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを
導入する真空蒸着法により組成式:TiOx(但し、1<x
<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を成膜した合
成樹脂基板ではそのような剥離問題は発生しない。
酸化チタン系物質は、蒸発源としてTiOを用い、一旦真
空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを導入して
酸素分圧を5×10-5〜8×10-4Torrに設定して真空蒸着
を行なうことによって基板上に形成される。そして酸素
分圧によって、組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表
される薄膜状酸化チタン系物質は屈折率ndは2.2〜2.4の
間で変化する。ちなみにTiOのndは2.2〜2.3で、TiO2のn
dは2.2〜2.4である。蒸発源のTiOはTiO2に比べ低い融点
を有するので真空蒸着の際に抵抗加熱で溶融させればよ
い。それに対してTiO2は高い融点を有するので電子ビー
ム加熱を用いないと蒸着できない。電子ビーム加熱は基
板が荒れるという問題がある。例えば表面にスキン層
(内部とは結晶化度さ密度の異なる層)を有する合成樹
脂基板上に電子ビーム加熱による蒸着でTiO2薄膜を形成
すると、スキン層が劣化し、薄膜がスキン層と共に基板
か剥離するという剥離問題がある。この問題は合成樹脂
基板上に仮に無機誘電体薄膜が形成されていても、その
薄膜がポーラス(多孔質)の場合には発生する。それに
対して、蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融し、
一旦、真空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを
導入する真空蒸着法により組成式:TiOx(但し、1<x
<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を成膜した合
成樹脂基板ではそのような剥離問題は発生しない。
組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状
酸化チタン系物質は薄膜状であり、その膜厚は一般に0.
001〜20μmのものが容易に製造できる。20μmより厚
いと、膜中にクラックがはいり易い。
酸化チタン系物質は薄膜状であり、その膜厚は一般に0.
001〜20μmのものが容易に製造できる。20μmより厚
いと、膜中にクラックがはいり易い。
組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状
酸化チタン系物質は、既述のように無色透明でnd=2.2
〜2.4の屈折率を有し、かつ帯電しないので、特に光学
薄膜として有用である。
酸化チタン系物質は、既述のように無色透明でnd=2.2
〜2.4の屈折率を有し、かつ帯電しないので、特に光学
薄膜として有用である。
基板としては合成樹脂製でもガラス製でもその他の材
料で作られたものでもよいが、特にスキン層を有する合
成樹脂成形品の場合、蒸発源としてTiOを用いて抵抗加
熱で溶融し、一旦、真空チャンバー内を高真空にした
後、酸素ガスを導入する真空蒸着法により成膜される組
成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化
チタン系物質の特徴が顕著に発揮される。
料で作られたものでもよいが、特にスキン層を有する合
成樹脂成形品の場合、蒸発源としてTiOを用いて抵抗加
熱で溶融し、一旦、真空チャンバー内を高真空にした
後、酸素ガスを導入する真空蒸着法により成膜される組
成式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化
チタン系物質の特徴が顕著に発揮される。
基板は単なる平板でもレンズ状でもプリズム状でもよ
い。基板上に直接に蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱
で溶融し、一旦、真空チャンバー内を高真空にした後、
酸素ガスを導入する真空蒸着法により成膜される組成
式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化チ
タン系物質を形成してもよいし、間に他の薄膜を介して
蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真
空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを導入する
真空蒸着法により成膜される組成式:TiOx(但し、1<
x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を形成して
もよいし、蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融
し、一旦、真空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガ
スを導入する真空蒸着法により成膜される組成式:TiOx
(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物
質の上に他の光学薄膜を形成してもよい。蒸発源として
TiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真空チャンバー
内を高真空にした後、酸素ガスを導入する真空蒸着法に
より成膜される組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表
される薄膜状酸化チタン系物質は、硬く透明なので単な
る保護膜でもよいし、それ単独で又は他の光学薄膜の積
層した形で光学的機能例えば、反射防止、反射増加、干
渉フィルタ、偏光フィルタなどの機能を持たせてもよ
い。このような機能は、光学理論により、薄膜の膜厚及
び屈折率、積層数、積層順序等を変えて自由に設計でき
る。
い。基板上に直接に蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱
で溶融し、一旦、真空チャンバー内を高真空にした後、
酸素ガスを導入する真空蒸着法により成膜される組成
式:TiOx(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化チ
タン系物質を形成してもよいし、間に他の薄膜を介して
蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真
空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを導入する
真空蒸着法により成膜される組成式:TiOx(但し、1<
x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を形成して
もよいし、蒸発源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融
し、一旦、真空チャンバー内を高真空にした後、酸素ガ
スを導入する真空蒸着法により成膜される組成式:TiOx
(但し、1<x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物
質の上に他の光学薄膜を形成してもよい。蒸発源として
TiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真空チャンバー
内を高真空にした後、酸素ガスを導入する真空蒸着法に
より成膜される組成式:TiOx(但し、1<x<2)で表
される薄膜状酸化チタン系物質は、硬く透明なので単な
る保護膜でもよいし、それ単独で又は他の光学薄膜の積
層した形で光学的機能例えば、反射防止、反射増加、干
渉フィルタ、偏光フィルタなどの機能を持たせてもよ
い。このような機能は、光学理論により、薄膜の膜厚及
び屈折率、積層数、積層順序等を変えて自由に設計でき
る。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。
これらに限定されるものではない。
〔実施例1〕 直径800mm高さ850mmの円筒形の真空チャンバー内にPM
MA(ポリメチルメタクリレート)基板及び蒸発源として
TiOをセットし、一旦2×10-5Torrまで排気した後、酸
素を4×10-4Torrまで導入し、抵抗加熱により蒸着を行
ない、基板上に光学的膜厚λ/4(λは設計波長であり、
ここではλ=4880Å)の薄膜状TiOxを形成した。このTi
Oxのndは2.3であった。
MA(ポリメチルメタクリレート)基板及び蒸発源として
TiOをセットし、一旦2×10-5Torrまで排気した後、酸
素を4×10-4Torrまで導入し、抵抗加熱により蒸着を行
ない、基板上に光学的膜厚λ/4(λは設計波長であり、
ここではλ=4880Å)の薄膜状TiOxを形成した。このTi
Oxのndは2.3であった。
〔比較例1〕 酸素を導入しないほかは実施例1と同様にしてλ/4の
膜厚のTiO薄膜を形成した。このTiO膜のndは2.3であっ
た。
膜厚のTiO薄膜を形成した。このTiO膜のndは2.3であっ
た。
〔比較例2〕 蒸発源としてTiOの代りにTiO2を用い、抵抗加熱の代
りに電子ビーム加熱を用い、酸素を導入しないほかは実
施例1と同様にしてλ/4の膜厚のTiO2薄膜を形成した。
このTiO2膜のndは2.2であった。
りに電子ビーム加熱を用い、酸素を導入しないほかは実
施例1と同様にしてλ/4の膜厚のTiO2薄膜を形成した。
このTiO2膜のndは2.2であった。
〔試験例1〕 実施例1、比較例1、2で製造した薄膜について、帯
電性、外観及び基板との密着性を調べた。帯電性は、斎
藤工機(株)製帯電量測定器DYNAC S−4104を使用
し、印加電圧8KVで測定した。密着性は、薄膜表面に市
販のセロハンテープを手で押して貼り付けた後、テープ
の一端を持って勢いよく剥し、薄膜の様子を観察した。
電性、外観及び基板との密着性を調べた。帯電性は、斎
藤工機(株)製帯電量測定器DYNAC S−4104を使用
し、印加電圧8KVで測定した。密着性は、薄膜表面に市
販のセロハンテープを手で押して貼り付けた後、テープ
の一端を持って勢いよく剥し、薄膜の様子を観察した。
これらの結果を第1表に示す。
〔実施例2;反射防止膜〕 直径800mm高さ850mmの真空チャンバー内に、PMMA基板
をセットし、2×10-5Torrまで排気後、酸素を4×10-4
Torrまで導入し抵抗加熱によりTiOを蒸発し、TiOx(1
<x<2)をλ/4(波長λ:4880Å)蒸着した。次に酸
素導入をやめ、再度1×10-5Torrまで排気後、SiO2を電
子ビーム加熱でλ/4(波長λ:4880Å)蒸着した。このT
iOx、SiO2の屈折率ndは2.32、1.46であった。
をセットし、2×10-5Torrまで排気後、酸素を4×10-4
Torrまで導入し抵抗加熱によりTiOを蒸発し、TiOx(1
<x<2)をλ/4(波長λ:4880Å)蒸着した。次に酸
素導入をやめ、再度1×10-5Torrまで排気後、SiO2を電
子ビーム加熱でλ/4(波長λ:4880Å)蒸着した。このT
iOx、SiO2の屈折率ndは2.32、1.46であった。
この2層膜の構造を第1図に、反射率を第2図に示
す。
す。
〔実施例3;反射防止膜〕 実施例2と同じチャンバー内に、PMMA基板をセット
し、2×10-5Torrまで排気後、酸素を6×10-4Torrまで
導入し、抵抗加熱によりSiOを蒸発させSiOx(1<x<
2)をλ/4(波長λ:5500Å)蒸着した。次に実施例1
と同様にTiOx(1<x<2)をλ/2(波長λ:5500Å)
蒸着した。最後にSiO2を電子ビームでλ/4(波長λ:550
0Å)蒸着した。
し、2×10-5Torrまで排気後、酸素を6×10-4Torrまで
導入し、抵抗加熱によりSiOを蒸発させSiOx(1<x<
2)をλ/4(波長λ:5500Å)蒸着した。次に実施例1
と同様にTiOx(1<x<2)をλ/2(波長λ:5500Å)
蒸着した。最後にSiO2を電子ビームでλ/4(波長λ:550
0Å)蒸着した。
このSiOx、TiOx、SiO2の屈折率ndは1.65、2.32、1.46
であった。この3層膜の反射率を第3図に示す。
であった。この3層膜の反射率を第3図に示す。
〔実施例4;反射膜〕 実施例2と同じチャンバー内に、PMMA基板をセット
し、2×10-5Torrまで排気後、Alを抵抗加熱で0.2μm
蒸着し、次に酸素を2×10-4Torrまで導入し、抵抗加熱
によりSiOを蒸発させSiOx(1<x<2)をλ/4(波長
λ:6328Å)蒸着した。最後に実施例1と同様にTiOx
(1<x<2)をλ/4(波長λ:6328Å)蒸着した。
し、2×10-5Torrまで排気後、Alを抵抗加熱で0.2μm
蒸着し、次に酸素を2×10-4Torrまで導入し、抵抗加熱
によりSiOを蒸発させSiOx(1<x<2)をλ/4(波長
λ:6328Å)蒸着した。最後に実施例1と同様にTiOx
(1<x<2)をλ/4(波長λ:6328Å)蒸着した。
この反射膜の反射率を第4図に示す。
実施例2〜4で製造した光学素子について次のような
試験を行ない、光学薄膜の密着性、耐湿性、耐擦傷性を
調査した。
試験を行ない、光学薄膜の密着性、耐湿性、耐擦傷性を
調査した。
〔試験例2:密着性〕 薄膜表面にセロハンテープを貼った後、思い切り剥し
て、密着性を測定した。実施例2〜4のうち剥離するも
のはなかった。
て、密着性を測定した。実施例2〜4のうち剥離するも
のはなかった。
(試験例3;耐湿性) 実施例2〜4で製作した光学素子を、75℃−90%RHの
恒温恒湿器内に、500時間放置後、試験例2と同様に密
着性を測定したが、剥離するものはなかった。また、反
射率も変化なかった。
恒温恒湿器内に、500時間放置後、試験例2と同様に密
着性を測定したが、剥離するものはなかった。また、反
射率も変化なかった。
〔試験例4;耐擦傷性〕 実施例2〜4で製作した光学素子表面を、スチールウ
ール(#0000)で荷重200gfを負荷し30回擦った後、試
験例2と同様に密着性を測定したが、剥離するものはな
かった。また、反射率も変化なかった。
ール(#0000)で荷重200gfを負荷し30回擦った後、試
験例2と同様に密着性を測定したが、剥離するものはな
かった。また、反射率も変化なかった。
実施例1〜4ではPMMA基板について示したが、ポリス
チレン、ポリカーボネート基板を用いても、結果は変わ
らなかった。また、実施例2、3ではSiO2を使用した
が、SiOx(1<x<2)でも同じ結果が得られた。
チレン、ポリカーボネート基板を用いても、結果は変わ
らなかった。また、実施例2、3ではSiO2を使用した
が、SiOx(1<x<2)でも同じ結果が得られた。
以上の通り、本発明によれば、無色透明でnd=2.2〜
2.4の新規で有用なTiOx(1<x<2)薄膜が初めて提
供される。
2.4の新規で有用なTiOx(1<x<2)薄膜が初めて提
供される。
この薄膜は、合成樹脂基板に対する密着性がよく、耐
湿性、耐擦傷性に優れている。
湿性、耐擦傷性に優れている。
また、実施例2〜4では2層、3層構成の光学素子に
ついて示したが、4層以上の多層光学素子についても適
用できるため、本発明では所望の光学特性を有する、合
成樹脂製多層光学素子を得ることができる。
ついて示したが、4層以上の多層光学素子についても適
用できるため、本発明では所望の光学特性を有する、合
成樹脂製多層光学素子を得ることができる。
第1図は実施例2にかかる光学素子の概略断面図であ
る。 第2〜4図は実施例2〜4の光学素子の分光反射特性を
示すグラフである。
る。 第2〜4図は実施例2〜4の光学素子の分光反射特性を
示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 野坂 竹志 東京都品川区西大井1丁目6番3号 日 本光学工業株式会社大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭50−137836(JP,A) 特公 昭50−39075(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】合成樹脂基板上に、組成式:TiOx(但し、
1<x<2)で表される薄膜状酸化チタン系物質を蒸発
源としてTiOを用いて抵抗加熱で溶融し、一旦、真空チ
ャンバー内を高真空にした後、酸素ガスを導入する真空
蒸着法により成膜してなる光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62051256A JP2546203B2 (ja) | 1987-03-06 | 1987-03-06 | TiOx薄膜を用いた光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62051256A JP2546203B2 (ja) | 1987-03-06 | 1987-03-06 | TiOx薄膜を用いた光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63218513A JPS63218513A (ja) | 1988-09-12 |
JP2546203B2 true JP2546203B2 (ja) | 1996-10-23 |
Family
ID=12881867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62051256A Expired - Lifetime JP2546203B2 (ja) | 1987-03-06 | 1987-03-06 | TiOx薄膜を用いた光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2546203B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0390558A (ja) * | 1989-08-31 | 1991-04-16 | Seikosha Co Ltd | 有色性装飾体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5039075A (ja) * | 1973-08-08 | 1975-04-10 | ||
JPS50137836A (ja) * | 1974-04-23 | 1975-11-01 |
-
1987
- 1987-03-06 JP JP62051256A patent/JP2546203B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63218513A (ja) | 1988-09-12 |
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