JP2541641B2 - 摩擦材の製造法 - Google Patents

摩擦材の製造法

Info

Publication number
JP2541641B2
JP2541641B2 JP63270407A JP27040788A JP2541641B2 JP 2541641 B2 JP2541641 B2 JP 2541641B2 JP 63270407 A JP63270407 A JP 63270407A JP 27040788 A JP27040788 A JP 27040788A JP 2541641 B2 JP2541641 B2 JP 2541641B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction material
fiber
semi
disc brake
brake pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63270407A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02117985A (ja
Inventor
武 大山
幹夫 間部
昇 鈴木
東平 内山
隆宏 三部
純郎 横尾
昭彦 小沢
茂夫 真行寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP63270407A priority Critical patent/JP2541641B2/ja
Publication of JPH02117985A publication Critical patent/JPH02117985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2541641B2 publication Critical patent/JP2541641B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車などの制動に用いられるデイスクブレ
ーキパツド,ブレーキライニング等の摩擦材の製造法に
関する。
(従来の技術) 例えば自動車などの制動装置としてディスクブレーキ
が使用され,その摩擦材としてデイスクブレーキパツド
が使用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従来のデイスクブレーキは,制動時にブ
レーキ鳴きと称する不快音を発生する。
このように制動時に発生するブレーキ鳴きは近来特に
一般市場における重大な不具合現象としてその原因究
明,対策等種々の動きがなされている。
このブレーキ鳴きは周波数2,000〜3,000ヘルツ以上の
高周波数の音であるが,自動車のブレーキ鳴きにはこれ
以外に特にオートマチツク車の発進時及び停止時に発生
する100〜300ヘルツ程度の低周波の異音(以下グー音と
する)がある。
このグー音は極低速における相手材と摩擦材の摩擦係
数の瞬間的な変動が原因で発生する。
このグー音は近来アスベスト代替繊維としてスチール
繊維を用いたセミメタリツクデイスクブレーキパツドに
おいて非常に顕著に発生することが知られている。この
ため今後のオートマチツク車の伸長及び非アスベスト化
(セミメタリツク化)の動向より,一般の高周波の鳴き
同様に解決を要する大きな問題点となつてきている。
上記のようなグー音は,低速時における相手材と摩擦
材詳しくはデイスクロータとデイスクブレーキパツド間
の摩擦係数の変動が原因であり,これが相手材デイスク
・キヤリバーを介して自動車の足廻り部と共振してグー
音となるため,これを防ぐには足廻り部の剛性を向上せ
しめることが有効な手段と推定されるが,これらとは別
にデイスクブレーキパツド自身を改質し,摩擦係数の変
動を抑え,グー音を減少せしめることが肝要である。
本発明者らは,グー音を解決するために摩擦係数の変
動の調査を行つた。その結果,グー音レベルの大小は,
摩擦材の静止摩擦係数と動摩擦係数の差(以下静動μ差
とする)の大小と相関関係にあることがわかつた。
本発明は上記の事情に鑑みて,グー音を防止ないしは
減少させる摩擦材の製造法を提供することを目的とする
ものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は全組成物中に銅系繊維又は銅系繊維とスチー
ル繊維との混合繊維を3〜35容量%並びに黒鉛対金属硫
化物及び/又は非晶質カーボンの容量比が80:20〜20:80
の固体潤滑剤を5〜35容量%含有する摩擦材組成物を混
合した後加熱加圧成形し、次いで焼成する摩擦材の製造
法に関する。
本発明において銅系繊維としては,銅繊維又は黄銅繊
維,青銅繊維等の合金繊維が用いられる。なお黄銅繊維
の場合におけるZnの含有量は,20〜40重量%の範囲のも
のが好ましく,青銅繊維の場合におけるSnの含有量は,2
〜10重量%の範囲のものが好ましい。
銅系繊維又は銅系繊維とスチール繊維との混合繊維
は,全組成物中に3〜35容量%含有させることが必要と
され,3容量%未満であると繊維としての十分な補強効果
が得られず,また35容量%を超えると成形性が悪くな
る。
なお上記の各繊維の形状については特に制限はなく,
平均直径が20〜75μmで,長さが1〜5mm程度の通常一
般に市販されているものが使用できる。
固体潤滑剤は,黒鉛対金属硫化物及び/又は非晶質カ
ーボンの容量比が80:20〜20:80で,全組成物中に5〜35
容量%含有せしめることが必要とされ,黒鉛対金属硫化
物及び/又は非晶質カーボンの容量比において黒鉛が80
を超え,金属硫化物及び/又は非晶質カーボンが20未満
であると静動μ差が大きくなりグー音が大きくなるとい
う欠点が生じ,また黒鉛が20未満で,金属硫化物及び/
又は非晶質カーボンが80を超えると高周波のブレーキ鳴
きが発生し易くなる。
一方固体潤滑剤の含有量が5容量%未満であると高周
波のブレーキ鳴きが発生し易く,また35容量%を越える
と静動μ差が大きくなりグー音が大きくなるという欠点
が生じる。
上記の固体潤滑剤において,金属硫化物としては,二
硫化モリブデン,三硫化アンチモン,硫化鉛,二硫化タ
ングステン等が用いられ,粒度などの制限はなく,また
非晶質カーボンとしては,コークス,ガラス状カーボン
等が用いられ,コークスとしては石油系,石炭系のどち
らを用いてもよく特に制限はない。
摩擦材組成物の加熱加圧成形条件については特に制限
はなく,従来公知の方法で行うものとする。
本発明の摩擦材組成物は,上記成分の他にケイ酸カル
シウム繊維,アラミド繊維等の繊維性物質,カシュー変
性,ゴム変性,アルキル変性等のフエノール樹脂,メラ
ミン変性,エポキシ変性等のフエノール樹脂などの結合
剤樹脂,それに必要に応じて有機質摩擦調整材,硫酸バ
リウム,上記以外の金属粉等が用いられる。
(実施例) 以下本発明の実施例を説明する。
実施例1 第1表に示す成分を配合し,混合機により均一に混合
したのち電気オーブン中で82.5±2.5℃で2時間乾燥
し,その後粉砕して成形粉とし,次いで室温下で予備成
形し,その後152.5±2.5℃,圧力500kgf/cm2の条件で5
分間加熱加圧成形し,その後200℃にて5時間焼成し,
冷却後研摩してセミメタリツクデイスクブレーキパツド
を得た。
実施例2 第2表に示す成分を配合し,以下実施例1と同様の工
程を経てセミメタリツクデイスクブレーキパツドを得
た。なお各原料は実施例1と同じものを使用した。
実施例3 第3表に示す成分を配合し,以下実施例1と同様の工
程を経てセミメタリツクデイスクパツドを得た。なお本
実施例では実施例1の黄銅繊維に代えて青銅繊維(東京
製綱社製,タフミツクBz,Sn含有量5重量%)を使用
し,その他の原料は実施例1と同じものを使用した。
実施例4 第4表に示す成分を配合し,以下実施例1と同様の工
程を経てセミメタリツクデイスクパツドを得た。なお本
実施例ではスチール繊維を使用せず,実施例1の黄銅繊
維に代えて銅繊維(東京製綱社製,タフミツクCu)を,
二硫化モリブデンに代えてコークス(三菱化成社製,ダ
イヤキヤストン)をそれぞれ使用し,さらにケイ酸カル
シウム繊維(長瀬産業社製,ウオラストナイド)を加
え,その他の原料は実施例1と同じものを使用した。
実施例5 第5表に示す成分を配合し,以下実施例1と同様の工
程を経てセミメタリツクデイスクパツドを得た。なお本
実施例では実施例1と同様の原料の他に,実施例4で用
いたものと同様のケイ酸カルシウム繊維を使用した。
比較例1 第6表に示す成分を配合し,以下実施例1と同様の工
程を経てセミメタリツクデイスクパツドを得た。なお第
6表に示す原料は実施例1と同じものを使用した。
次に本発明になる摩擦材組成物を用いたセミメタリツ
クデイスクブレーキパツドと従来(比較例1)のセミメ
タリツクデイスクブレーキパツドとについて静動μ差の
比較試験を行つた。その結果を第1図乃至第6図に示
し,その試験条件を第7表に示す。
なお静止摩擦係数の測定は,デイスクロータを静止状
態から駆動しセミメタリツクデイスクブレーキパツドが
デイスクロータの面を滑る直前のトルク/押付力のピー
ク値から求めた。また動摩擦係数の測定は,セミメタリ
ツクデイスクブレーキパツドがデイスクロータの面を滑
り始めた直後のトルク/押付力から求めた。
試験の結果,第1図乃至第5図に示す本発明になる摩
擦材組成物を用いたセミメタリツクデイスクブレーキパ
ツドは,静動μ差が最大で第1図に示すものは0.031,以
下第2図に示すものは0.01,第3図に示すものは0.026,
第4図に示すものは0.035及び第5図に示すものは静動
μ差がほとんどなく測定不可能であつた。これに対し第
6図に示す従来のセミメタリツクデイスクブレーキパツ
ドは静動μ差が最大で0.043と大きいことがわかる。
なお図において,第1図は実施例1を,第2図は実施
例2を,第3図は実施例3を,第4図は実施例4を及び
第5図は実施例5を示す。
一方上記とは別に本発明になる摩擦材組成物を用いた
セミメタリツクデイスクブレーキパツドと従来(比較例
1)のセミメタリツクデイスクブレーキパツドを実際に
車に装着してグー音の発生状態の比較試験を行つた。そ
の結果を第8表に示す。なお第8表においてならし走行
100km後とあるのは,制動初速度60km/時間,減速度0.3G
で2回/kmの頻度で制動し,100km走行後に測定した値で
あり,この時点ではセミメタリツクデイスクブレーキパ
ツドとデイスクロータとが全面当たりした状態にある。
また水濡れ後とあるのは,デイスクロータに充分に水を
かけた後30分間放置し,その後測定した結果である。
試験条件 テスト車:1800ccオートマチツク車 車両総重量:1320kg ブレーキ型式:コレツトタイプ(シリンダー面積22c
m2) セミメタリツクデイスクブレーキパツドの面積:38cm2 第8表から明らかなように本発明になる摩擦材組成物
を用いたセミメタリツクデイスクブレーキパツドはグー
音が小さく,これに対し従来のセミメタリツクデイスク
ブレーキパツドはグー音が大きいことがわかる。
本発明ではセミメタリツクデイスクブレーキパツドに
適用した場合について説明したが,本発明は他のデイス
クブレーキパツド,ブレーキライニング等の摩擦材につ
いても同様の効果が得られる。
(発明の効果) 本発明によれば,グー音を防止ないしは減少させた摩
擦材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は,本発明になる摩擦材組成物を用い
たセミメタリツクデイスクブレーキパツドの静動μ差と
温度との関係を示すグラフであり,第1図は実施例1,第
2図は実施例2,第3図は実施例3,第4図は実施例4及び
第5図は実施例5を示し並びに第6図は従来のセミメタ
リツクデイスクブレーキパツドの静動μ差と温度との関
係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 昇 茨城県日立市鮎川町3丁目3番1号 日 立化成工業株式会社桜川工場内 (72)発明者 内山 東平 茨城県日立市鮎川町3丁目3番1号 日 立化成工業株式会社桜川工場内 (72)発明者 三部 隆宏 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 横尾 純郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 小沢 昭彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 真行寺 茂夫 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−106980(JP,A) 特開 昭57−30871(JP,A) 特開 昭57−73065(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全組成物中に銅系繊維又は銅系繊維とスチ
    ール繊維との混合繊維を3〜35容量%並びに黒鉛対金属
    硫化物及び/又は非晶質カーボンの容量比が80:20〜20:
    80の固体潤滑剤を5〜35容量%含有する摩擦材組成物を
    混合した後加熱加圧成形し、次いで焼成する摩擦材の製
    造法。
JP63270407A 1988-10-26 1988-10-26 摩擦材の製造法 Expired - Lifetime JP2541641B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63270407A JP2541641B2 (ja) 1988-10-26 1988-10-26 摩擦材の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63270407A JP2541641B2 (ja) 1988-10-26 1988-10-26 摩擦材の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02117985A JPH02117985A (ja) 1990-05-02
JP2541641B2 true JP2541641B2 (ja) 1996-10-09

Family

ID=17485835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63270407A Expired - Lifetime JP2541641B2 (ja) 1988-10-26 1988-10-26 摩擦材の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2541641B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113061775B (zh) * 2021-03-02 2022-01-25 中国科学院力学研究所 一种具有铜基粉末冶金摩擦材料的板材及其制备方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0623387B2 (ja) * 1985-11-05 1994-03-30 株式会社曙ブレ−キ中央技術研究所 ブレ−キ用アスベストフリ−摩擦材

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02117985A (ja) 1990-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2647164B2 (ja) 摩擦材
JP4246813B2 (ja) 自動車用非石綿ディスクブレーキパッド
JP5331428B2 (ja) ブレーキ摩擦材
JP2003503555A (ja) ブレーキライニングに用いるための硫化ビスマス含有固体潤滑剤
JP2541641B2 (ja) 摩擦材の製造法
JP2000144104A (ja) 摩擦材
JP2806499B2 (ja) 摩擦材
JP2000178538A (ja) 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材
US3101527A (en) Friction material
JP2818326B2 (ja) 摩擦材
JP2001107026A (ja) 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材
JPH05320622A (ja) 摩擦材
JP2696215B2 (ja) 無石綿摩擦材
JP2000319635A (ja) 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材
JP2982513B2 (ja) メタリック摩擦材の製造方法
JP3392255B2 (ja) ブレーキ摩擦材
JPS6312098B2 (ja)
JP3865265B2 (ja) 摩擦材
JP2000074112A (ja) ディスクブレーキパッド
JPH04306288A (ja) 非石綿系摩擦材
JPS58136676A (ja) デイスクブレ−キパツド材組成物
JPS58127774A (ja) デイスクブレ−キパツド材の組成物
JPS63280936A (ja) デイスクブレ−キ用摩擦材
JPS5922984A (ja) 摩擦材組成物
JPH10245441A (ja) 摩擦材