JP2534906Y2 - 車載用音響機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は車載用音響機器に係り、特に、フロント信
号、リアー信号に加え、サブウーファ駆動用のセンター
信号を得ることを可能にした車載用音響機器に関する。

（ロ）従来技術・考案が解決しようとする問題点 従来技術を第２図に示す。

図において、１はイコライザ回路、２はイコライザ回
路１の出力に得られるステレオのフロント信号、３はフ
ロント信号２からリアー信号４を得るリアー信号生成回
路、3aはリアー信号生成回路３からリアー信号４を生成
するサラウンド回路、3bはリアー信号生成回路３のバッ
ファアンプ、3cはサラウンド回路3aを介した信号または
バッファアンプ3bを介したフロント信号２のいずれかを
選択するスイッチ、５はフロント信号２及びリアー信号
４のレベルを調整するフェーダ回路、６はフェーダ回路
５の出力であるフロント出力信号、７は同リアー出力信
号、８はフロント出力信号６及びリアー出力信号７のレ
ベルを制御するミュート回路である。

さて、車載用音響機器において、低音を増強する場
合、フロント出力信号をサブウーファを用いて再生する
場合もあるが、この場合、サブウーファのレベルの設定
はネットワークコイルを用いるためレベルの可変がむず
かしく、また、最適の音場効果を得るための調整も困難
であるといる欠点を有していた。

この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、サブウーファ駆動用のセンタ
ー信号を得ると共にサブウーファ用の信号のレベル設定
が容易で、しかも種々の音場効果を得ることの出来る車
載用音響機器を提供することにある。

（ハ）問題を解決するための手段 この考案の車載用音響機器は、ステレオのフロント信
号と、前記フロント信号からリアー信号を生成するリア
ー信号生成回路と、前記フロント信号のレベルと前記リ
アー信号生成回路の出力であるリアー信号のレベルとを
調整するフェーダ回路と、前記フェーダ回路の出力に得
られるフロント出力信号と、同リアー出力信号と、前記
フロント信号またはフロント出力信号またはリアー出力
信号を選択する切換スイッチとで構成したものである。

また、フロント出力信号及びリアー出力信号のレベル
を制御する第１のミュート回路と、切換スイッチを介し
て得られる信号のレベルを制御する第２のミュート回路
とを設けたものである。

（ニ）作用 この考案によれば、サブウーファ駆動用の回路を設け
たので、サブウーファへの信号の供給のオンオフ及びレ
ベルのコントロールを容易に行うことが可能になる。

また、サブウーファ駆動用の回路にはステレオの原信
号、または、フェーダ回路の出力であるフロント出力で
あるフロント出力信号、または、リアー出力信号が切換
スイッチを介して導かれる。

このため、フェーダ回路の状態及び切換スイッチの切
換状態により異なる音場効果を得ることが可能になる。

（ホ）実施例 この考案に係る車載用音響機器の実施例を第１図に基
づき説明する。

なお、従来例と同一部分には同一符号を付してその説
明を省略する。

図中、９はフロント信号２またはフェーダ回路５の出
力であるフロント出力信号６若しくは同リアー出力信号
７のいずれかを選択する切換スイッチ、10は切換スイッ
チ９の選択したセンターチャンネル用の信号を増幅する
アンプ、11はアンプ10の増幅した信号を再生するサブウ
ーファ、12はアンプ10の出力に得られる信号のレベルを
制御するミュート回路であり、ミュート回路12はミュー
ト回路８とは独立して動作するように構成している。

このように構成した車載用音響機器において、サブウ
ーファ11への信号の供給のオンオフはミュート回路12で
他のラインに無関係に行うことが出来る。

同様に、レベルの調整も音量ボリウム（図示していな
い）で他のラインに無関係に行うことが出来る。

また、切換スイッチ10を端子ａに切り換えればサブウ
ーファ11にはフロント信号２が導かれ、また、端子ｂに
切り換えればフェーダ回路５でレベル調整されたフロン
ト出力信号６が、また、端子ｃに切り換えればフェーダ
回路５でレベル調整されたリアー出力信号７がサブウー
ファ11に導かれる。

このため、フェーダ回路５の状態及び切換スイッチ９
の切換状態により異なる音場効果を得ることが可能にな
る。

具体的に説明すると、６スピーカからなる車載用音響
機器であって、フロントスピーカに４個、リアースピー
カに２個のスピーカを使用する場合には、サブウーファ
11の代りにフロントスピーカを接続し、切換スイッチ９
を端子ｂに切り換えれば、４つのフロントスピーカには
フロント出力信号６が導かれる。

この時、フェーダ回路５でフロント出力信号６のレベ
ルを絞れば、フロント出力信号６は全てのフロントスピ
ーカに導かれなくなる。

同様にフロントスピーカに２個、リアースピーカに４
個のスピーカを割り当てる場合には、サブウーファ11の
代りにリアースピーカを接続し、切換スイッチ９を端子
ａに切り換えればよい。

この場合も、フェーダ回路５でフロント出力信号６の
レベルとリアー出力信号７のレベルを希望する状態に調
整することが可能である。

（ヘ）考案の効果 この考案の車載用音響機器によれば上述のように構成
したので、サブウーファ用の信号のレベル設定が容易に
なり、しかも、種々の音場効果を得ることができる。

しかも、回路構造が簡単であって、また、安価に構成
することができるため実施も容易である等の優れた特長
を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る車載用音響機器の実施例を示す
ブロック図である。 第２図は従来例のブロック図である。 主な符号の説明 2:フロント信号 3:リアー信号生成回路 5:フェーダ回路 6:フロント出力信号 7:リアー出力信号 8,12:ミュート回路 9:切換スイッチ

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ステレオのフロント信号と、前記フロント
   信号からリアー信号を生成するリアー信号生成回路と、
   前記フロント信号のレベルと前記リアー信号生成回路の
   出力であるリアー信号のレベルとを調整するフェーダ回
   路と、前記フェーダ回路の出力に得られるフロント出力
   信号と、同リアー出力信号と、前記フロント信号または
   フロント出力信号またはリアー出力信号を選択する切換
   スイッチとで構成したことを特徴とする車載用音響機
   器。
2. 【請求項２】フロント出力信号及びリアー出力信号のレ
   ベルを制御する第１のミュート回路と、切換スイッチを
   介して得られる信号のレベルを制御する第２のミュート
   回路とを設けたことを特徴とする請求項１記載の車載用
   音響機器。