JP2529487B2 - 光回転検出装置及びその制御方法 - Google Patents

光回転検出装置及びその制御方法

Info

Publication number
JP2529487B2
JP2529487B2 JP3154420A JP15442091A JP2529487B2 JP 2529487 B2 JP2529487 B2 JP 2529487B2 JP 3154420 A JP3154420 A JP 3154420A JP 15442091 A JP15442091 A JP 15442091A JP 2529487 B2 JP2529487 B2 JP 2529487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
signal
light
coupler
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3154420A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0534165A (ja
Inventor
英彦 根岸
喜則 武内
優子 竹居
義彦 本庄谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP3154420A priority Critical patent/JP2529487B2/ja
Priority to EP91113045A priority patent/EP0501002B1/en
Priority to DE69118865T priority patent/DE69118865D1/de
Publication of JPH0534165A publication Critical patent/JPH0534165A/ja
Priority to US08/029,281 priority patent/US5285257A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2529487B2 publication Critical patent/JP2529487B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体等に使用される
光回転検出装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光回転検出装置として使用されるジャイ
ロスコープからは、角速度だけでなく、それを積分する
ことにより、方位のデータも得ることができる。そのよ
うなジャイロスコープの内で、光ファイバをセンシング
ループ部に用いた光ファイバジャイロスコープは、可動
部が全くなく且つ小型化が可能であり、更に最小検出可
能角速度(感度)、零点ドリフト、可測範囲(ダイナミ
ックレンジ)、スケールファクタの安定性において、従
来のジャイロスコープと比較して優れているために、近
年注目され、研究開発がなされている。
【0003】そのような光ファイバジャイロスコープに
は、信号処理方式として位相差バイアス方式、2入力方
式、位相変調方式、周波数変調方式、光ヘテロダイン方
式などの処理方式がある。ここでは、位相変調方式を用
いた光ファイバジャイロスコープを例にとって、図19
の従来例をもとに、その動作原理を簡単に説明する。
【0004】まず、光回転検出装置の光学系について以
下に述べる。半導体レーザのような光源1から出射され
た光は、光を分岐結合するための第1の光ファイバカプ
ラ2を介して、偏光子4に入力され、その偏光子4を通
過した光は、光フアィバのようなモードフィルタを介し
5の第2の光ファイバカプラ等のビームスプリッタに
入力され、そこでさらに2つに分岐される。この2つの
光は、一端をセンシングループ6を構成するように巻回
し、もう一端を周波数で駆動される圧電振動子等で構成
された位相変調器7に巻き付けられた光ファイバの両端
に結合される。そして、光ファイバの両端に結合された
光は、それぞれ、光ファイバセンシングループ6内を右
回り(CW方向)と左回り(CCW方向)とに伝搬し、
出射端より出射し、先に光の分割に用いたビームスプリ
ッタ5により再度合成される。合成された光は所定の光
学系を介し、フォトダイオード3のような受光素子に入
射され、電気信号に変換される。
【0005】なお位相変調器7としては、円筒状圧電振
動子等に光ファイバを巻き付けたものが一般的に使用さ
れ、センシングループ6内の圧電振動子に巻き付けられ
た光ファイバ部分において、圧電振動子の伸縮に応じて
光ファイバ長や伝搬定数等が変化し、光がその部分を伝
搬するときに位相変調を受ける構成であることが一般的
である。
【0006】またこのような構成の光ファイバジャイロ
における光路は、入射された光の偏光方向を維持するた
め、全て偏波面保存光ファイバ等によって構成するのが
望まれる。
【0007】次に、光回転検出装置の信号処理系につい
て、動作を簡単に説明する。まず基準信号発生器23
らは、位相変調器駆動回路33等を介して、位相変調器
に周波数fmの変調信号が送出される。この信号によ
って、位相変調器7が光ファイバを伝搬している光に位
相変調を行う。一方フォトダイオード3に入力され、光
電変換された電気信号は、21のプリアンプ等の増幅器
によって増幅後、基準信号発生器23からの信号とロッ
クインアンプ24で同期検波される。その出力信号は、
信号処理部26等によって、光回転検出装置の回転角速
度信号(度/時間)等に変換される。つまり、26の
号処理部からの出力信号が、ジャイロスコープの回転出
力信号として取り出される構成になっているのが一般的
である。又光源1の出力を安定化するために、光源駆動
回路25へフィードバック信号を送出する。
【0008】ここで光ファイバジャイロスコープの回転
角速度等の検出原理は、サニャック(Sagnac)効果によ
る。つまり、光センシングコイルを伝搬するとき、セン
シングコイルが回転を受けていると、いわゆるサニャッ
ク効果により、右回り光(CW方向)と左回り光(CC
W方向)とに位相差が発生する。この位相差の検出は、
右回り光と左回り光との干渉光の信号成分を検出するこ
とによって行なう。
【0009】そしてこのような光ファイバジャイロの雑
音要因としては位相変調器によると思われるものが含ま
れると考えられている。このような雑音成分を除去する
ためには、位相変調器の駆動周波数fmつまり、圧電振
動子を駆動する基準位相変調周波数fmとセンシング用
光ファイバループ長Lとは、以下の式を満足することが
必要であった。
【0010】
【数1】
【0011】一方、上述のように光ファイバをセンシン
グループに用いた光回転検出器においては、強度変調
(AM)雑音の位相特性の存在は、現在まで見いだされ
ていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の光回転検出
装置においては、光ファイバセンシングループとして偏
波面保存光ファイバを用いるため、シングルモード光フ
ァイバ使用時に比較して、コストが上昇する傾向があ
る。
【0013】また、上記(数1)を満足するように光フ
ァイバセンシングループを設計すると、位相変調器とし
て用いている圧電振動子を駆動する位相変調信号の周波
数fmを小さくしようとすれば、光ファイバセンシング
ループの長さLを大きくしなければならない等、fmと
Lは、逆比例の関係となる制約があった。このため、光
フィバループ長Lを短尺化するためには位相変調周波数
fmを増加させなくてはならず、また、変調周波数fm
を減少させようとすると光ファイバセンシングループ長
Lは増加させる必要があるため、光ファイバセンシング
ループの長さLを減少させることができず、省スペース
や重量低減、ひいてはコスト低減が困難である等との課
題があった。
【0014】本発明は、上記課題を解決し、低コスト
で、設計自由度が高く、さらに光回転検出装置の回転出
力信号として、低零点ドリフト特性、及び高い信号対雑
音比(S/N比)を有する出力を得ることの出来る光回
転検出装置及び光回転検出装置の制御方法を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光回転検出装置は、光源と、前記光源から
射出した光が所定の光路を経て入射し、サニャック効果
を生じるセンシングループ部と、前記センシングループ
部から射出した光を所定の光路を経て受光する受光手段
、前記受光手段からの出力信号を、その雑音成分が最
小となる位相で制御する信号制御処理手段を具備し、前
記センシングループ部は、センシングループ内を伝搬す
る光の位相を所定の位相に変調する位相変調手段と前記
センシングループ内を伝搬する光を無偏光化するための
偏光解消手段とを有する光回転検出装置である。
【0016】又、以上の構成を有し受光手段からの出力
信号を、その雑音成分が最小となる位相で所定の制御処
理をする信号制御処理手段を有する光回転検出装置であ
る。
【0017】又、光源と、周囲を伝搬する光の位相を所
定の位相に変調する位相変調手段を有し、かつ前記光源
から射出した光が所定の光路を経て入射しサニャック効
果を生じるセンシングループ部と、前記センシングルー
プ部から射出した光を所定の光路を経て受光する受光手
段と、前記受光手段からの信号をその信号の雑音成分が
最小となる位相で制御処理する信号制御処理手段とを有
する光回転検出装置である。
【0018】一方、本発明の光回転検出装置の制御方法
は、光源と、周囲を伝搬する光の位相を所定の位相に変
調する位相変調手段を伝搬する光の無偏光化するための
偏光解消手段とを有し前記光源から射出した光が所定の
光路を経て入射し、サニャック効果を生じるセンシング
ループ部と、前記センシングループ部から射出した光を
所定の光路を経て受光する受光手段とを有する光回転検
出装置の制御方法であって、前記受光手段からの信号を
その信号の雑音成分が最小となる位相で制御処理する光
回転検出装置の制御方法である。
【0019】又、光源と、周囲を伝搬する光の位相を所
定の位相に変調する位相変調手段を有し前記光源から射
出した光が所定の光路を経て入射し、サニャック効果を
生じるセンシングループ部と、前記センシングループ部
から射出した光を所定の光路を経て受光する受光手段と
を有する光回転検出装置の制御方法であって、前記受光
手段からの信号をその信号の雑音成分が最小となる位相
で制御処理する光回転検出装置の制御方法である。
【0020】
【作用】本発明は上記構成により、特に偏光解消手段の
存在が、位相変調器で発生する強度変調(AM)雑音の
低減を図るとともに、伝搬光を強制的に無偏光化(自然
光化)して、センシングループ内での偏波面の変動によ
る不要干渉雑音成分を取り除く。
【0021】また、特に、信号処理部において強度変調
(AM)雑音の変動量が最小になるように基準(参照)
信号、もしくは、受光手段からの出力信号の位相を調整
することにより、ドリフト成分が除去された感度の大き
い出力信号を得る。
【0022】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例の詳細を
説明する。
【0023】(実施例1) 図1は本発明の第1の実施例における光回転検出装置の
模式図を示す。図1において、1はスーパールミネッセ
ンスダイオード(SLD)からなる光源であり、2は光
を均等な強度に二分岐し、光源1からの光をその後の光
学系に伝搬後、再び光源1方向へ帰還する光を二分岐
し、一方の光をフォトダイオード3に結合させるための
第1カプラ2である。4は伝搬光の偏光方向を規定する
ための偏光子(例えば積層型偏光子)であり、5は光を
分岐結合、すなわち偏光子4により偏光された光を二分
岐し、その後センシングループ6を時計まわり(CW方
向)、および反時計回り(CWW方向)に伝搬した光
を、再び結合するための第2カプラ5である。8は偏光
解消手段であり、光波を無偏光化(自然光化)するため
に配置されたものである。この偏光解消手段8として
は、長さ比1:2の2本の偏波面保存光ファイバの主軸
角を、45度傾斜させ融着接続させたLyot(リョ
ー)型ファイバタイプの偏光解消装置(デポラライザ)
を用いている。
【0024】ここで偏光子4を設ける理由について説明
する。一般に光ファイバ中では、偏波方向の直交した2
つのモードが独立に伝搬可能であり、光ファイバの非軸
対称性により、この二つの直交モード間においてエネル
ギーのカップリング(結合)が存在する。この結合状態
が温度変動等による外乱で変化すると、光回転検出装置
の出力信号に誤差要因となって現れ、その結果、出力信
号のドリフトをもたらす。つまり、光回転検出装置が静
止した状態においても、零点出力特性のドリフトとなっ
て現れ、光回転検出装置の回転入力に対する出力信号の
検出誤差が増加する。この出力信号のドリフトを低減す
るには、時計回り(CW方向)、反時計回り(CCW方
向)の両回り光に対して光ファイバの伝達関数を同一と
すればよい。そこで、光路中の第1カプラ2と第2カプ
ラ5との間に4のような偏光子等を挿入し、センシング
ループ6に対して各々単一の偏波成分の光のみを導き、
さらにセンシングループ6をそれぞれ逆方向に伝搬させ
た後、光源1方向に帰還させた光のうち、前述の光と同
一の偏波成分のみを取り出すようにしたものである。
【0025】更に、偏光解消手段8の存在により、前述
の光ファイバ中の直交偏波モード間に光路差を発生さ
せ、両直交偏波モードの干渉光成分を低減している。つ
まり伝搬光を強制的に無偏光化(自然光化)して、セン
シングループ6内での偏波状態変動による不要干渉雑音
成分を除去することができる。これにより本光回転検出
装置の出力信号のドリフト成分を低減でき、安定した零
点出力特性を得ることができる。
【0026】ついで、6は本光回転検出装置の回転角速
度量の検出を行うセンシングループである。7は、セン
シングループ6を伝搬する時計回り(CW方向)、反時
計回り(CCW方向)の両回り光に対し、光学的位相差
を設けるために配置された位相変調器である。この位相
変調器は例えば、円筒状圧電振動子からなる位相変調器
で、この円筒状圧電振動子の周囲に巻回された光路18
を通過する光に位相変調を与えるものである。すなわ
ち、位相変調器7は本光回転検出装置が回転することに
よりセンシングループ6内で発生する本光回転検出装置
が回転することにより生じる、光の位相差(サニャック
位相差)の検出感度を高めるために、それに巻回された
光路18中を伝搬する光に位相変調を行う役割を担うも
のである。そして3は、光路12より入射された光を電
気信号に変換するためのフォトダイオードである。ま
た、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19は、それぞれ光が、通過するための光路となっ
ている。
【0027】本実施例では光路11、12、13、1
4、15、16、17、19はシングルモード光ファイ
バを用い、光路18については偏波面保存光ファイバを
用いている。この偏波面保存光ファイバの光路18への
採用は、位相変調器7に位相変調信号が印加されると円
筒状圧電振動子の伸縮により光路18には相当のストレ
スがかかるため偏光状態および光強度が不安定になるこ
とを考慮したものである。もっとも、偏光解消手段8に
より、特に光路15から16へ向かう光、および光路1
6から光路15に伝搬する光の偏光解消が十分に得られ
る場合には、シングルモード光ファイバであっても問題
はない。
【0028】次に図1に基づき、本光回転検出装置の動
作を、詳細に説明する。光源1より出射された光出力
は、光路11を通り、第1カプラ2に入射する。第1カ
プラ2により均等に二分岐された光の一方は、偏光状態
を1方向のみに規定する偏光子4、光路14を通過後、
第2カプラ5に入射する。第2カプラ5に入射した光
は、光路15、19にそれぞれ均等な強度分布で二分岐
される。まず、光路15へ入射した光は、次に偏光解消
手段8により、無偏光化(自然光化)され、光路16を
通過後、センシングループ6を時計回り(CW方向)に
進行後、光路17を通り、位相変調器7に巻回された光
路18、および光路19を通過後、第2カプラ5に逆方
向で入射する。この光はセンシングループ6を通過後、
位相変調器7により位相変調を受けることになる。次
に、光路19に対する入射光は前述の光波と全く逆方向
にセンシングループを進行する。つまり、光路19に入
射された光は、光路18を通過することにより光学的位
相差を付加された後、光路17を進行しセンシングルー
プ6内を反時計回り(CCW方向)に伝搬する。次に光
路16を通り、偏光解消手段8により無偏光化されて光
路15を進行した後に、再度第2カプラ5に前述の光に
対し逆方向から入射する。つまり、第2カプラ5で、互
いに二分岐された光波は、センシングループ6をれぞれ
反対方向に伝搬後、再度第2カプラ5で結合される。こ
の結合された光は光路14、偏光子4、光路13を逆方
向に伝搬して、第1カプラ2でさらに二分岐され、光路
12により、フォトダイオード3に入射され電気信号に
変換される。このフォトダイオード3により光電変換さ
れた信号が後述の様に、光回転検出装置の出力信号とし
て信号処理部26から送出される。
【0029】ここで、センシング部内に、偏光解消手段
8を配置しない場合と、配置した場合とにおける本光回
転検出装置の零点出力のドリフト特性を各々図2、図3
に示す。これらの図より、偏光解消手段8がない場合に
は、この光回転検出装置の零点出力のドリフト量が0.
1(度/秒)程度であるのに対し(図2)、偏光解消手
段8を配置した場合には、0.005(度/秒)と、約
1/20に低減される(図3)ことが実験により確かめ
られている。
【0030】なお、本実施例においては、光源1として
スーパールミネッセントダイオード(SLD)を使用し
たが、半導体レーザ、He−Neレーザ等の他光源でも
かまわない。
【0031】又、本実施例では光路11、12、13、
14、15、16、17、19は、通常のシングルモー
ド光ファイバを使用したが、偏波面保存光ファイバであ
ってもよく、他の光導波路でも良い。
【0032】センシングループ6は、シングルモードフ
ァイバで作製したが、偏波面保存光ファイバを用いた構
成でも良い。位相変調器7に巻回された光路18として
は偏波面保存光ファイバを用いたが、前述のごとく、シ
ングルモード光ファイバでも可能である。
【0033】又、第1カプラ2、第2カプラ5は、ファ
イバ型カプラを用いており、これにより本光回転検出器
の光学系全体をオールファイバ化することが可能であ
り、安価で信頼性が高く望ましい。また、第1カプラ
2、第2カプラ5は、シングルモードファイバを用いて
作製したが、偏波面保存光ファイバを用いてもよい。
【0034】又、偏光子4には、積層型偏光子を用いた
が、光ファイバを用いて作製したファイバ型偏光子の構
成であっても良い。さらに、光導波路上に直接金属をク
ラッディングすることにより作製した偏光子、および光
導波路基板にLiNbo3等の異方性光学結晶を用いた
導波路型偏光子を用いてもかまわない。又、本実施例に
おいて、偏光解消手段8の挿入位置は、光路15、16
の中間に配置したが、光路19、18の間、および1
8、17の間、さらにセンシングループ6内であっても
かまわない。さらに、偏光解消手段8は偏波面保存ファ
イバの主軸を45度傾斜させて融着接合したLyot
(リョー)タイブを用いたが、複屈折性結晶を用いたバ
ルクタイプのLyotタイプ偏光解消手段を用いてもよ
い。加えて、本実施例では偏光解消手段8の使用数は、
1であるが、前述の挿入位置に複数個配置しても、零点
出力のドリフト低減効果があらわれるということも、実
験的に確認されている。
【0035】さらに、本実施例では、位相変調器7の構
成として円筒状圧電振動子を用いた構成について述べた
が、導波路型の位相変調器でも良く、光の位相を変調で
きる装置であれば他のものであっても良い。
【0036】一方、実施例1のように構成した光学系に
つき、同期検波を用いて静止時において得られた零点出
力信号の雑音位相特性の測定結果の詳細例を図4に示
す。この図において、横軸は同期検波のための基準信号
に対し付加された位相シフト量であり、縦軸は零点出力
信号の強度、すなわち零点バイアスと呼ばれている値
で、角速度(度/時間)の単位で表示されている。この
図の縦軸方向の振幅が実質的に零点ドリフトの値を示
し、この雑音成分は強度変調(AM)雑音成分であり、
位相シフト量の変化に対して一定の位相特性を示してい
る。つまり、ある特定の位相シフト量に対して、出力信
号の変動量が最小値(ゼロ)を有することがわかる。一
方この図には、本光回転検出装置を時計回り方向(CW
方向)、及び反時計回り方向(CCW方向)に角速度
(0.2度/秒)で、実際に回転入力を与えた場合の位
相シフト量に対する出力特性、すなわち出力感度特性を
も同時にプロットしてある。この位相シフト量は、本光
回転検出装置に回転を与えた際に、最大感度を与える位
相を基準としており、0度、及び180度、360度で
本光回転検出装置の感度は、最大となっている。この図
から光回転検出装置の感度特性の最大感度を与える位相
近傍において、雑音特性がノード(節)を持つことがわ
かる。従って、強度(AM)雑音が、最小のところで位
相シフト量を固定することにより、本光回転検出装置の
最大感度を有する領域近傍で、出力信号を得ることが可
能である。
【0037】さらに、図5は、AM雑音の位相特性を詳
細に示すため縦軸のレンジを拡大、すなわち感度最大
(180度)近傍をさらに拡大した図であり、雑音特性
において、ノードの明確な存在がわかる。これらの図か
ら、本光回転検出装置の感度が、0となる位相と観測さ
れた雑音が最小になる位相とが、約90度異なっている
ことがわかる。言い換えれば、本光回転検出装置の回転
出力信号成分と雑音の主要成分との間には、約90度の
位相差が存在することがわかる。今回観測された基準
(参照)信号と位相的に同相である雑音成分は、円筒状
圧電振動子を用いた位相変調器7により、光の位相変調
と同時に、光の強度変調(AM)が、誘起されているこ
とにより発生するものと考えられるが、図5からも更に
解されるように、AM雑音成分の振幅が、測定中に大き
く変動しているにもかかわらず、このAM雑音の位相
は、ほとんど変化してないことがわかる。そして、周囲
温度を変化させた場合においても、AM雑音特性のノー
ドが明確に存在していることが、実験的にも、確認され
ている。即ち、−20度から60度まで、この光回転検
出装置に温度変化を与えた場合の雑音の位相特性の測定
結果の一例を図6乃至図10に示す。横軸は位相シフト
量(度)であり、縦軸は角速度(度/秒)に変換されて
表示されている。
【0038】以上のようなAM雑音の特性を利用して以
下のような光回転検出装置及びその制御方法が得らる。
【0039】(実施例2)図11は本発明の第2の実施
例における光回転検出装置及びその制御方法の全体構成
図を示す。本実施例は第1の実施例の光学系構成に、信
号増幅のためのプリアンプ21、そこを流れる信号に所
定量の位相変化を生じるシフタ22、同期検波のための
基準信号層の信号を発生する基準信号発生器23、同期
検波を行うロックインアンプ24、光源1を駆動する光
源駆動回路25、ロックインアンプ24からの出力信号
を入力し光回転検出装置の回転出力信号を送出する信号
処理部26、信号を出力する信号制御部27、及び位相
変調器を駆動する位相変調器駆動回路33を付加したも
のである。
【0040】即ち、本構成では、信号処理部26からの
フィードバック信号にもとづき、光源駆動回路25に対
して光源1に入力される電気信号が、フォトダイオード
3の出力が一定に保たれるように制御されている。さら
に、光路12を伝搬した光を光電変換したフォトダイオ
ード3からの出力信号は、プリアンプ21により増幅さ
れて、ロックインアンプ24に入力される。一方、基準
信号発生器23から出力される周波数fmの正弦波の基
準(参照)信号は、位相変調器7とシフタ22とに同時
に送出される。基準信号発生器23から位相変調器7に
出力された基準信号によって、光路18を通過する光の
位相が変調されている。また、基準信号発生器23から
は、同時にシフタ22に対し、同期信号が送出される。
シフタ22に入力された基準信号は、所定の位相シフト
量を付加された後、ロックインアンプ24に入力され
る。なお、このシフタ22は、位相シフト量を可変にす
ることが可能な構成になっている。次段のロックインア
ンプ24において、プリアンプ21からの出力信号と、
シフタ22からの位相シフト量が付加された基準(参
照)信号とが同期検波される。この同期検波された信号
が、本光回転検出器の干渉光出力信号となっている。こ
の信号は、本光回転検出装置の回転角速度情報を含んだ
信号であり、ロックインアンプ24から信号処理部26
に送出され、回転角速度(度/時間)に変換されて得る
ことができる構成となっている。さらに、信号処理部2
6からは、前述の光源駆動部25と同様に、基準信号発
生器23に対しても、基準信号発生器23の出力強度、
すなわち変調度を一定に保つため、フィードバック信号
が送出されている。
【0041】ここで本実施例においては、AM雑音成分
が0(最小)となる位相が存在することに注目して、信
号処理部26においてAM雑音成分が最小になるように
シフタ22の位相シフト量を調整することにより、ドリ
フト成分が完全に除去され、検出感度の大きい出力信号
を得るものである。
【0042】即ち、雑音成分の測定結果は信号処理部2
6に入力され、前記信号処理部26はAM雑音が最小と
なる位相に基準信号の位相をロックするために、基準信
号発生器23を介してフィードバック信号を印加し、シ
フタ22の位相シフト量を、常にAM雑音の最小となる
位相値にすることにより、AM雑音を完全に除去するこ
とが可能であり、良好な零点出力ドリフト特性を得るこ
とができる。
【0043】本実施例における測定結果は図12に示さ
れる。図12の横軸は測定時間であり、縦軸は、角速度
(度/時間)に変換されて表示されている。この図12
は、20時間までの測定結果であるが、このような安定
した零点ドリフト特性は、100時間以上にわたり継続
して得られており、零点出力のドリフト特性を長時間の
連続使用においても安定に保つことができた。
【0044】なお、本実施例においては、基準信号発生
器23を介してフィードバック信号を印加し、シフタ2
2の位相シフト量をAM雑音の最小となる位相値にロッ
クしたが、シフタ22に直接にフィードバック信号を印
加する構成をとることができるのはもちろんである。
【0045】更に、実際に使用される温度、例えば−2
0度から60度程度での雑音の位相特性を測定し、これ
らの測定結果を信号処理部26に入力し、前記信号処理
部26でAM雑音が最小となる位相に基準信号の位相を
ロックするために、基準信号発生器23を介してまたは
シフタ22に直接にフィードバック信号を印加し、シフ
タ22の位相シフト量を、常にAM雑音の最小となる位
相値にロックするにより、AM雑音を完全に除去するこ
とも可能であり、幅広い温度レンジでより良好な零点出
力ドリフト特性を得ることができる。
【0046】一方で、同期検波手段への入力信号に対し
て常に一定の位相特性を持った基準信号で同期検波する
ことができることを利用し、雑音成分が最小になる位相
で同期検波するだけでなく、光回転装置の最大感度を与
えるように位相制御し同期検波等してもよい。
【0047】一方本実施例における光学系においては基
本的に実施例1と同様の変更が可能であり、、光源1と
してはスーパールミネッセントダイオード(SLD)を
使用したが、半導体レーザ、He−Neレーザ等の他光
源でもかまわない。
【0048】また、光路11、12、13、14、1
5、16、17、19は、通常のシングルモード光ファ
イバを使用したが、偏波面保存光ファイバであってもよ
く、他の光導波路でも良い。
【0049】また、第1カプラ2、第2カプラ5は、フ
ァイバ型カプラを用いており、これにより本光回転検出
器の光学系全体をオールファイバ化することが可能であ
り、安価で信頼性が高く望ましい。そして、第1カプラ
2、第2カプラ5は、シングルモードファイバを用いて
作製したが、偏波面保存光ファイバを用いてもよい。
【0050】また、偏光子4には、積層型偏光子を用い
たが、光ファイバを用いて作製したファイバ型偏光子の
構成であっても良い。さらに、光導波路上に直接金属を
クラッディングすることにより作製した偏光子、および
光導波路基板にLiNbO3等の異方性光学結晶を用い
た導波路型偏光子等を用いてもかまわない。
【0051】また、偏光解消手段8の挿入位置は、光路
15、16の中間に配置したが、光路19、18の間、
および18、17の間、さらにセンシングループ6内で
あってもかまわない。
【0052】また、偏光解消手段8は偏波面保存ファイ
バの主軸を45度傾斜させて融着接合したLyot(リ
ョー)タイプを用いたが、複屈折性結晶を用いたバルク
タイプのLyot型偏光解消手段を用いてもよい。
【0053】加えて、偏光解消手段8の使用数は、1で
あるが、前述の挿入位置に複数個配置しても、零点出力
のドリフト低減効果があらわれることはもちろんであ
る。
【0054】センシングループ6は、シングルモードフ
ァイバで作製したが、偏波面保存光ファイバ用いた構成
でも良い。
【0055】位相変調器7に巻回された光路18として
は偏波面保存光ファイバを用いたが、前述のごとく、シ
ングルモード光ファイバでも可能である。
【0056】さらに、本実施例では、位相変調器7の構
成として円筒状圧電振動子を用いた構成について述べた
が、導波路型の位相変調器でも良く、光の位相を変調で
きる装置であれば他のものであっても良い。
【0057】(実施例3)図13は、本発明の第3の実
施例の光回転検出装置及びその制御方法の全体構成図を
示す。
【0058】図13において、光学系は実施例1と同様
であり、31は、光源を駆動する光源用駆動回路、32
は、同期検波のための基準信号を発生する基準信号発生
器、33は、位相変調器を駆動するための位相変調器駆
動回路、34は、そこを流れる信号に所定量の位相変化
を生じる可変シフタである。また、35は、信号増幅の
ためのプリアンプ、36は、所定の信号の位相を検出す
る位相検波器、37は、位相検波器36で検出した位相
の例えば1/2の位相シフト量を位相シフタ34で発生
させるように、信号のゲイン及び時間応答を補償する補
償回路、38は、同期検波をおこなうロックインアンプ
である。32の基準信号発生器は、同期した変調周波数
fmと、2倍の変調周波数2fmの基準(参照)信号と
を同時に発生させることができる信号発生器である。又
26は、光源駆動回路21に光源1の発光量が一定とな
るようにフィードバック信号を送りながら、ロックイン
アンプ38の出力信号を入力し本光回転検出装置の回転
出力信号を送出する信号処理回路部である。
【0059】この信号制御処理系においては、プリアン
プからの出力信号のうち、高調波信号成分の位相と基準
信号(位相、変調信号)との位相差は一定であることを
用いた制御方法であり、高調波信号成分の位相を検出し
て、ロックインアンプ38における同期検波の基準(参
照)信号の位相を制御することを目的とし以下の動作を
行うものである。
【0060】32の基準信号発生器からは、周波数fmの
基準信号が、位相変調器駆動回路33とシフタ34に送
出される。そして、位相変調器7に対しては位相変調器
駆動回路33を介して駆動信号となる。すなわち、位相
変調器駆動回路33により、位相変調器7は変調周波数
fmで周囲を伝播する光を変調する。また、同時に、2倍
の周波数2fmの基準(参照)信号が、位相検波器36に
送出される。一方、フォトダイオード3で電気信号に変
換された出力信号は、35のプリアンプで増幅され、ロ
ックインアンプ38に送出される。このフォトダイオー
ド3からの出力信号は、次段のロックインアップ38内
で、シフタ34を経た信号を基準(参照)信号として同
期検波される。34のシフタの位相シフト量は可変式で
あり、そのシフト量は37の補償回路の出力信号によっ
て制御されている。36は位相検波器で、基準信号発生
器32から出力された2倍の周波数2fmの信号を基準
(参照)信号として、プリアンプ35からの出力信号の
うち、2倍の高周波成分の位相を検出し、結果的に雑音
成分が最小となる位相を得ることができるように配置さ
れている。次段の補償回路37は、位相検波器36の出
力を受け、ロックインアンプ38の基準信号の位相が、
ロックインアンプ入力信号のうち周波数fmの信号成分の
位相に対して、常に一定の関係が保たれ、雑音成分が最
小となる位相で同期検波できるように、シフタ34の位
相シフト量を制御している。
【0061】すなわち、このように雑音が最小となる位
相に基準信号の位相をロックすることに注目し、シフタ
34に直接にフィードバック信号を印加し、シフタ34
の位相シフト量を、常にAM雑音の最小となる位相値に
することにより、ロックインアンプ38の同期検波にお
いて雑音最小の位相で同期検波が行なわれ、AM雑音を
除去することが可能であり、位相変調器7の変調効率
が、その環境、例えば温度の変動等により発生するよう
な場合でも、良好な零点出力ドリフト特性を得ることが
できる。
【0062】本実施例においても、第2の実施例と同様
に長時間の使用に耐えうる良好な零点ドリフト特性が得
られる。
【0063】なお、本実例における信号処理系におい
て、位相検波器36の検波方法として、前述のごとく2
倍の高調波信号成分を検波する構成について述べたが、
4倍の高調波信号成分等他の高調波成分を利用した位相
検波方法でもさしつかえない。
【0064】また、シフタ34の挿入位置としては、プ
リアンプ35とロックインアンプ38との間であっても
よい。
【0065】さらに、光回転検出装置の出力信号におけ
るAM雑音低減のための上記の制御方法以外に、光回転
検出装置の最大感度を与えるようにプリアンプ35から
の出力信号の位相を制御するために、所定の位相制御手
段を設け、制御してもよい。
【0066】一方本実施例における光学系において、光
源1としてはスーパールミネッセントダイオード(SL
D)を使用したが、半導体レーザ、He−Neレーザ等
の他光源でもかまわない。
【0067】また、光路11、12、13、14、1
5、16、17、19は、通常のシングルモード光ファ
イバを使用したが、偏波面保存光ファイバであってもよ
く、他の光導波路でも良い。
【0068】また、第1カプラ2、第2カプラ5は、フ
ァイバ型カプラを用いており、これにより本光回転検出
器の光学系全体をオールファイバ化することが可能であ
り、安価で信頼性が高く望ましい。そして、第1カプラ
2、第2カプラ5は、シングルモードファイバを用いて
作製したが、偏波面保存光ファイバを用いてもよい。
【0069】また、偏光子4には、積層型偏光子を用い
たが、光ファイバを用いて作製したファイバ型偏光子の
構成であっても良い。さらに、光導波路上に直接金属を
クラッディングすることにより作製した偏光子、および
光導波路基板にLiNbO3等の異方性光学結晶を用い
た導波路型偏光子等を用いてもかまわない。
【0070】また、偏光解消手段8の挿入位置は、光路
15、16の中間に配置したが、光路19、18の間、
および18、17の間、さらにセンシングループ6内で
あってもかまわない。
【0071】また、偏光解消手段8は偏波面保存ファイ
バの主軸を45度傾斜させて融着接合したLyot(リ
ョー)タイプを用いたが、複屈折性結晶を用いたバルク
タイプのLyot型偏光解消手段を用いてもよい。
【0072】加えて、偏光解消手段8の使用数は、1で
あるが、前述の挿入位置に複数個配置しても、零点出力
のドリフト低減効果があらわれるということは、実験的
に証明されている。
【0073】センシングループ6は、シングルモードフ
ァイバで作製したが、偏波面保存光ファイバを用いた構
成でも良い。
【0074】位相変調器7に巻回された光路18として
は偏波面保存光ファイバを用いたが、前述のごとく、シ
ングルモード光ファイバでも可能である。
【0075】さらに、本実施例では、位相変調器7の構
成として円筒状圧電振動子を用いた構成について述べた
が、導波路型の位相変調器でも良く、光の位相を変調で
きる装置であれば他のものであっても良い。
【0076】(実施例4)図14は、本発明の第4の実
施例の光回転検出装置及びその制御方法の全体構成図を
示す。
【0077】この実施例の光学系は第1の実施例と実質
的に同様である。この図をもとに、本実施例の内容を説
明する。
【0078】本実施例の信号制御処理系においては、
リアンプ35からの出力信号のうち、高調波信号成分の
位相を検出することにより結果的に雑音成分が最小とな
る位相を得て、この位相が一定となるように、位相変調
信号の位相を制御し結果的に位相変調器7を制御するこ
とを目的としたものである。
【0079】図14において、31は、光源用駆動回
路、32は、基準信号発生器、33は、位相変調器駆動
回路、34は、シフタ1である。また、35は、プリア
ンプ、36は、位相検波器、37は、補償回路、38
は、ロックインアンプ、39は、シフタ2である。34
のシフタ1は、可変式シフタで、39のシフタ2は、固
定式のシフタである。ここで、37の補償回路は、位相
検波器36の出力が常に一定の値となるように、34の
シフタ1の位相シフト量を制御するためのものであ。そ
して32の基準信号発生器は、同期した変調周波数fm
と、2倍の変調周波数2fmの基準(参照)信号とを同
時に発生させることができる信号発生器である。又、
9のシフタ2は、基準信号発生器32から発生する変調
周波数fmの基準信号に対し、固定量の位相シフト量を
付加し、ロックインアンプ38に信号を送出する。つま
り、プリアンプ35からの周波数fmの出力信号に固定
された位相差を与える役割を担っている。
【0080】次に、この信号制御処理系の動作について
説明する。基準信号発生器32は、変調周波数fmの信
号をシフタ1に出力すると同時に、2倍の周波数2fm
の基準(参照)信号を、位相検波器36に出力する。位
相変調器駆動回路33は、34のシフタ1からの信号を
受けて、位相変調器7を変調周波数fmで変調する。一
方、フォトダイオード3で電気信号に変換された出力信
号は、35のプリアンプで増幅され、ロックインアンプ
38に送出される。この出力信号は、次段のロックイン
アンプ38内で、34のシフタ1の出力信号を基準信号
として同期検波される。
【0081】ここで位相検波器36は、基準信号発生器
32から出力された2倍の周波数2fmの信号を基準(参
照)信号として、プリアンプ35の出力信号のうち、2
倍の高周波信号成分の位相を検出し結果的に雑音成分が
最小となる位相を得る。そして、その次段の補償回路3
7は、位相検波器36の出力を受け、ロックインアンプ
38の基準信号の位相と、ロックインアンプ38への入
力信号のうち周波数fmの信号成分の位相とが、常に一定
の位相関係が保たれるように、すなわち、雑音成分が最
小の位相で常に同期検波ができるように34のシフタ1
の位相シフト量を制御し結果的に位相変調器7の変調効
率を制御する。
【0082】従って本実施例においても、第2の実施例
と同様に雑音成分の最小となる位相値、言い替えれば、
強度(AM)変調雑音の最小となる位相において光回転
検出装置の回転出力信号を得ることができるため、位相
変調器7の環境、例えば温度の変動等があった場合でも
零点出力特性のドリフトを大幅に低減することができ
る。このような、構成を採用することによって、光回転
検出装置において良好な零点ドリフトの長期安定性が得
られている。
【0083】同期検波手段への入力信号に対して常に一
定の位相特性を持った基準信号で同期検波することがで
きることを利用し、雑音成分が最小になる位相で同期検
波するだけでなく、光回転装置の最大感度を与えるよう
に位相制御し同期検波等してもよい。
【0084】更に、第1乃至第3の実施例で述べた光学
系の変更が可能であることはもちろんである。
【0085】(実施例5)図15は、本発明の第5の実
施例の光回転検出装置及びその制御方法の全体構成図を
示す。
【0086】この実施例の光学系は、第1の実施例と実
質的に同様である。又、信号制御処理系は、基本的に第
3及び第4の実施例と同一符号を付した部分は同様であ
るが、電圧制御発振器40、1/2分周器41、フィル
タ42を設けたことが異なっている。
【0087】この実施例は、プリアンプ25からの、出
力信号のうち、高調波信号成分の位相が、内部基準信号
の位相と一致するように、基準(参照)信号の周波数を
制御することを目的としたものである。
【0088】次に本実施例における動作について説明す
る。図15において、プリアンプ35からの出力信号の
うち2倍高調波信号成分は、36の位相検波器で位相検
波される。位相検波器36の出力信号は、次段の補償回
路37を通過後、電圧制御発振器40に入力される。電
圧制御発振器40から出力される信号の一方は位相検波
器36に内部基準信号としてフィードバックされ、他方
は1/2分周器41に送出される。ここで、補償回路3
7は、本実施例の構成のフィードバック制御におけるル
ープ特性が、安定で高精度な制御を維持できる所望の特
性となるように、位相検波器36からの信号を補償する
ように設計されている回路である。また、電圧制御発振
器40は、入力信号に対応して、その発振出力周波数を
変化可能な構成になっている発振器である。すなわち、
位相検波器36で検出された所定の位相情報を含んだ信
号は、補償回路27により補償され、電圧制御発振器4
0に入力される。
【0089】電圧制御発振器40は、このように補償さ
れた信号に応じて、その発振周波数を変化させ、常に安
定した出力信号を送出する。そして、電圧制御発振器4
0から出力される信号のうち一方は、内部基準信号とし
て位相検波器36に送出され、位相検波器36は、この
ように安定した基準信号で位相検波する。また、電圧制
御発振器36の、もう一方の出力信号は、1/2分周器
41により、周波数を2fmに周波数変換される。周波数
変換された信号は、次段のフィルタ42により、不必要
な、周波数成分を完全に除去される。このフィルタ42
の出力信号の一方は位相変調器駆動回路33に入力さ
れ、位相変調器7の位相変調の安定な変調信号となる。
また、もう一方の出力信号は、固定式シフタ34に入力
され、ロックインアンプ28の安定な基準信号となる。
【0090】従って、本実施例においては、より安定な
基準信号を用いて位相検波、同期検波等が可能である。
【0091】本実施例においても、位相変調器7の周囲
の環境、例えば温度算の変動により変調効率が変動した
場合でもロックインアンプ28に入力される高調波成分
の位相が内部の基準信号の位相と一致するように、基準
信号の周波数を制御することにより、雑音成分の最小と
なる位相値、言い替えれば、強度(AM)変調雑音の最
小となる位相において光回転検出装置の回転出力信号を
得ることが可能であり、零点出力のドリフトを大幅に、
低減することができる。このような、信号制御方法を採
用することによって、本実施例においても良好な零点ド
リフトの長期安定性が得られる。
【0092】同期検波手段への入力信号に対して常に一
定の位相特性を持った基準信号で同期検波することがで
きることを利用し、雑音成分が最小になる位相で同期検
波するだけでなく、光回転装置の最大感度を与えるよう
に位相制御し同期検波等してもよい。
【0093】更に、第1乃至第3の実施例で説明したよ
うな光学系の変更が可能であることはもちろんである。
【0094】(実施例6)図16は、本発明の第6の実
施例の光回転検出装置及びその制御方法の全体構成図を
示す。
【0095】この実施例の光学系は、第1の実施例と実
質的に同様である。本実施例の信号制御処理系について
図16に基づいて説明する。
【0096】この実施例は、プリアンプ35からの回転
出力信号を、38のロックインアンプ1、および、43
のロックインアンプ2に二分岐し、43のロックインア
ンプ2において、光回転検出装置の回転信号の出力が零
となるように、24のシフタ1の位相シフト量を制御す
ることを目的としたものである。
【0097】図16において、31は、光源用駆動回
路、32は、基準信号発生器、33は、位相変調器駆動
回路、34は、シフタ1(可変式)である。また、35
は、プリアンプ、38は、ロックインアンプ1、39
は、シフタ2(固定式)、43は、ロックインアンプ
2、44は、24のシフタ1を制御するためにもうけた
制御回路である。
【0098】次にこの信号処理系の動作について説明す
る。プリアンプ35の出力信号のうち周波数fmの信号
成分は、38のロックインアンプ1と43のロックイン
アンプ2により、それぞれ同期検波される。38のロッ
クインアンプ1と43のロックインアンプ2は、基準信
号器32の出力信号を基準(参照)信号としているが、
それぞれの基準信号の間には、39のシフタ2(固定
式)により、あらかじめ設定された位相差が設けられて
いる。そして制御回路44は、位相変調器駆動回路33
に印加される位相変調信号の位相を制御することによ
り、43のロックインアンプ2においてこの光回転検出
装置の回転信号に対する出力が常に0になるように、3
4のシフタ1の位相シフト量を制御している。このよう
に制御することにより、28のロックインアンプ1で
は、常に雑音成分が0となる点で同期検波できる。すな
わち、ロックインアンプ2の出力0を与える位相とフォ
トダイオード3で受光された信号の雑音成分が最小とな
る位相との間隔を予め得ておくことにより、ロックイン
アンプ1において、実施例1のごとく、雑音成分の最小
となる位相値、言い替えれば、強度(AM)変調雑音の
最小となる位相値において本光回転検出装置の出力信号
を得ることが可能であり、位相変調器7の環境、例えば
温度の変動等があった場合でも零点出力特性のドリフト
を大幅に低減することができる。つまり、本実施例にお
いても、良好な零点ドリフトの長期安定性が得られてい
る。
【0099】なお、制御回路44の機能の一例として、
本光回転検出装置に回転を与えられた場合に、43のロ
ックインアンプ2の出力信号が0となるような制御を実
施する方法について述べたが、38のロックインアンプ
1の出力信号と43のロックインアンプ2の出力信号
が、互いに符号が逆で、同じ値になるように位相制御し
てもかまわない。
【0100】又、34で示すシフタ1の挿入位置として
は、プリアンプ35と38で示すロックインアンプ1の
間、又は43で示すロックインアンプ2の間に配置して
もよい。更に、基準信号発生器32と38で示すロック
インアンプ1の間、又は43で示すロックインアンプ2
の間に配置してもよい。
【0101】同期検波手段への入力信号に対して常に一
定の位相特性を持った基準信号で同期検波することがで
きることを利用し、雑音成分が最小になる位相で同期検
波するだけでなく、光回転装置の最大感度を与えるよう
に位相制御し同期検波等してもよい。
【0102】又、第1乃至第3の実施例で説明したよう
な光学系の変更が可能であることはもちろんである。
【0103】又、第3乃至第6実施例において、センシ
ングループ部に偏光解消手段で設ければより、零点ドリ
フト特性を向上できる。
【0104】(実施例7)図17は本発明の第7の実施
例における光回転検出装置の模式図を示す。図17にお
いて、1はスーパールミネッセンスダイオード(SL
D)からなる光源であり、52は光を均等な強度に二分
岐し、光源1からの光をその後の光学系に伝搬後、再び
光源1方向へ帰還する光を二分岐し、一方の光をフォト
ダイオード3に結合させるためのシングルモードファイ
バで形成された第1カプラである。54は伝搬光の偏光
方向を規定するための積層型偏光子であり、55は光を
分岐結合するためすなわち偏光子54により偏光された
光を二分岐し、その後対称巻センシングループ56を時
計まわり(CW方向)、および反時計回り(CWW方
向)に伝搬した光を、再び結合するためのシングルモー
ドファイバで形成された第2カプラである。58は、フ
ァイバタイプデポラライザであり、長さ比1:2の2本
の偏波面保存光ファイバの主軸角を、45度傾斜させ融
着接合させたLyot(リョー)型ファイバタイプの偏
光解消装置で、光波を無偏光化(自然光化)するために
配置されたものである。
【0105】また、56は本光回転検出器の回転角速度
量の検出を行う対称巻センシングループである。対称巻
センシングループ56の構造は、断面図である18図
示される。ボビン外周は中心軸60に垂直な面61で左
右2つの領域62及び63に2分割されている。対称巻
センシングループ56を構成するシングルモードファイ
バの中央部64を最内層として、この中央部64を境界
とする2つのシングルモードファイバの領域65及び6
6のそれぞれを、領域62と領域63に対応させて独立
に巻回する。この時、コイル状に巻回されたシングルモ
ードファイバの2(n+1)層目において(n=0、
1、2…)、領域65および66に巻回されているシン
グルモードファイバの部分は、ともにボビン外周の2つ
の領域を内側すなわち面61に向かって巻回され、2n
+1層目では外側に向かって巻回されるという構成とな
っている。これは、いわゆる対称巻の一種であって、前
記シングルモードファイバの中央から等距離にある部分
が、光ファイバコイルの半径方向において、概略同じ位
置に配置され、かつこの断面において中心軸方向に対し
ても面61について概略対称性を有する構造である。
【0106】57の位相変調器は、対称巻センシングル
ープ56を伝搬する時計回り(CW方向)、反時計回り
(CCW方向)の両回り光に対し、あらかじめ設定され
た位相差を設けるために配置された位相変調器である。
57は、円筒状圧電振動子に偏波面保存ファイバ68を
巻回した構造の位相変調器で、円筒状圧電振動子の周囲
に巻回された偏波面保存ファイバ68を通過する光に所
定量の位相差を与えるものである。この偏波面保存光フ
ァイバ68を巻回することによって、円筒圧電振動子型
位相変調器57に変調信号が印加されるときの円筒状圧
電振動子の伸縮により偏波面保存ファイバ58に相当の
ストレスがかかっても、偏光状態および光強度が不安定
になることはない。
【0107】3は、シングルモードファイバ72のより
入射された光を電気信号に変換するためのフォトダイオ
ードである。また、シングルモードファイバ71、7
2、73、74、75、76、77、78、79は、そ
れぞれ光が通過するための光路となっている。
【0108】次に図17にもとづき、本光回転検出装置
の動作を、説明する。光源1より出射された光出力は、
シングルモードファイバ71を通り、第1シングルモー
ドファイバカプラ52に入射する。第2シングルモード
ファイバカプラ52により均等に二分岐された光の一方
は、偏光状態を1方向のみに規定する積層型偏光子5
4、シングルモードファイバ14を通過後、第2シング
ルモードカプラ55に入射する。シングルファイバ中に
は、偏波方向の直交した2つのモードを有する光が独立
に伝搬可能であり、光ファイバの非軸対称性により、こ
の二つの直交モード間においてエネルギーのカップリン
グ(結合)が存在する。この結合状態が温度変動等によ
る外乱で変化すると、光回転検出器の出力特性に誤差要
因となって現れ、その結果、出力のドリフトをもたら
す。つまり、光回転検出器が静止した状態においても、
零点出力特性のドリフトとなって現れ、光回転検出器の
回転出力信号の検出誤差が増加する。したがって、光路
中に54のような積層型偏光子等を挿入し、対称巻セン
シングループ56に対して単一の偏波成分の光のみを導
き、さらに対称巻センシングループ56をそれぞれ逆方
向に伝搬した後、光源1方向に帰還する光のうち、前述
の光と同一の偏波成分のみを取り出している。これによ
り、時計回り(CW方向)、反時計回り(CCW方向)
の両回り光に対して光ファイバの伝達関数は同一とな
り、零点出力特性のドリフトが低減される。特に、積層
型偏光子54は、他の偏光子に較べ温度による特性変化
が極めて少なく、温度変化に対する零点出力特性のドリ
フトを抑圧することができる。第2シングルモードカプ
ラ55に入射した光は、シングルモードファイバ75、
79にそれぞれ均等な強度分布で二分岐される。まず、
光路75へ入射した光は、次にファイバタイプデポララ
イザ58により、無偏光化(自然光化)され、シングル
モードファイバ56を通過後、対称巻センシングループ
56を時計回り(CW方向)に進行後、シングルモード
ファイバ57を通り、位相変調器7に巻回された偏波面
保存ファイバ68、およびシングルモードファイバ59
を通過後、第2シングルモードファイバカプラ55に逆
方向で入射する。この光は対称巻センシングループ56
を通過後、円筒圧電振動子型位相変調器57により位相
変調を受けることになる。ここで、円筒圧電振動子型位
相変調器7は対称巻センシングループ56内で発生する
本光回転検出装置が回転することにより生じる、光の位
相差(サニャック位相差)の検出感度を高めるために、
それに巻回された偏波面保存ファイバ58中を伝搬する
光に予め設定された光学的位相差を付加する役割を担う
ものである。次に、シングルモードファイバ59に対す
る入射光は前述の光波と全く逆方向に対称巻センシング
ループを進行する。つまり、シングルモードファイバ5
9に入射された光は、偏波面保存ファイバ58を通過し
位相変調器57により光学的位相差を付加された後、シ
ングルモードファイバ57を進行し対称巻センシングル
ープ56内を反時計回り(CCW方向)に伝搬する。次
にシングルモードファイバから成るセンシングループ5
6を通り、ファイバタイプデポラライザ58により無偏
光化されてシングルモードファイバ55を進行した後
に、再度第2シングルモードファイバカプラ55に前述
の光に対し逆方向から入射する。つまり、第2シングル
モードファイバカプラ5で、互いに二分岐された光波
は、対称巻センシングループ56をそれぞれ反対方向に
伝搬後、再度第2シングルモードファイバカプラ55で
結合される。この結合された光はシングルモードファイ
バ54、積層型偏光子54、シングルモードファイバ5
3を逆方向に伝搬して、第1シングルモードファイバカ
プラ2でさらに二分岐され、シングルモードファイバ5
2により、フォトダイオード3に入射され電気信号に変
換される。このフォトダイオード3により光電変換され
た信号が、円筒圧電振動子型位相変調器7に印加されて
いる基準(参照)信号と同期検波され、光回転検出装置
の出力信号となっている。
【0109】本実施例において、このような構成を採る
ことにより、第1の実施例で述べたと同様な零点ドリフ
ト特性を得ることができる。
【0110】更に、この光学系に第2乃至第6の実施例
で説明した信号制御処理系を結合した構成が可能である
ことはいうまでもない。
【0111】
【発明の効果】以上要するに、本発明は高いS/N比を
有し、かつ低零点出力ドリフト特性を有する出力信号を
得ながら、位相変調器の変調信号を低周波化することが
できるため信号処理系が簡略化され簡便な構成を達成で
きる。同時にセンシングループの短尺化が可能であり、
量産性を向上させながら省スペース、計量化が可能であ
り、コスト低減に効果的な設計自由度の高い光回転検出
装置の提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における主として光回転
検出装置を示す図
【図2】偏光解消手段を配置しない場合の零点出力のド
リフト特性を示す図
【図3】偏光解消手段を配置した場合の零点出力のドリ
フト特性を示す図
【図4】本発明の第1の実施例における、光回転検出装
置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図5】本発明の第1の実施例における、光回転検出装
置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図6】本発明の第1の実施例における、光回転検出装
置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図7】本発明の第1の実施例における、光回転検出装
置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図8】本発明の第1の実施例における、光回転検出装
置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図9】本発明の第1の実施例における、光回転検出装
置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図10】本発明の第1の実施例における、光回転検出
装置の雑音位相特性の測定例を示す図
【図11】本発明の第2の実施例における、光回転検出
装置及びその制御方法を示す図
【図12】本発明の第2の実施例における零点ドリフト
の長期安定生の測定例を示す図
【図13】本発明の第3の実施例における光回転検出装
置及びその制御方法を示す図
【図14】本発明の第4の実施例における光回転検出装
置及びその制御方法を示す図
【図15】本発明の第5の実施例における光回転検出装
置及びその制御方法を示す図
【図16】本発明の第6の実施例における光回転検出装
置及びその制御方法を示す図
【図17】本発明の第7の実施例における主として光回
転検出装置を示す図
【図18】本発明の第7の実施例におけるセンシングル
ープの主要断面を示す図
【図19】従来の光回転検出装置及びその制御方法を示
す図
【符号の説明】
1 光源 2 第1カプラ 3 フォトダイオード 4 偏光子 5 第2カプラ 6 センシングループ 7 偏光解消手段 8 位相変調器 9 増幅器 10 信号処理部 21 プリアンプ 22 シフタ 23 基準信号発生器 24 ロックインアンプ 25 光源駆動回路 26 信号処理部 27 信号制御部 31 光源駆動回路 32 基準信号発生器 33 位相変調器駆動回路 34 シフタ 35 プリアンプ 36 位相検波器 37 補償回路 38 ロックインアンプ 39 シフタ 40 電圧制御用発振器 41 1/2分周器 42 フィルタ 43 ロックインアンプ 44 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本庄谷 義彦 神奈川県横浜市港北区綱島東4丁目3番 1号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−71012(JP,A) 特開 平4−106416(JP,A) 特開 平4−130213(JP,A) 特開 平4−204012(JP,A) 特開 昭63−256812(JP,A) 特開 平3−214020(JP,A) 特開 平3−235018(JP,A)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源から射出した光が所定
    の光路を経て入射し、サニャック効果を生じるセンシン
    グループ部と、前記センシングループ部から射出した光
    を所定の光路を経て受光する受光手段と、前記受光手段
    からの出力信号を、その雑音成分が最小となる位相で制
    御する信号制御処理手段を具備し、前記センシングルー
    プ部は、センシングループ内を伝搬する光の位相を所定
    の位相に変調する位相変調手段と前記センシングループ
    内を伝搬する光を無偏光化するための偏光解消手段とを
    有する光回転検出装置。
  2. 【請求項2】 光源から射出した光を二分岐する第1の
    カプラと、前記第1のカプラにより分岐された光の一方
    が入射する偏光子と、前記偏光子から射出した光を二分
    岐する第2のカプラとから成り、センシングループ部は
    前記第2のカプラに結合され、受光手段は前記センシン
    グループ部を経て前記第2のカプラ及び前記偏光子を通
    過し前記第1のカプラで二分岐された光の一方を受光す
    る請求項1記載の光回転検出装置。
  3. 【請求項3】 偏光解消手段は、長さ比1:2の2つの
    偏波面保存ファイバーであり、それらの主軸を45度互
    いに傾斜させ結合して形成する請求項1又は2記載の光
    回転検出装置。
  4. 【請求項4】 光源と、前記光源から射出した光を二分
    岐するシングルモードファイバから成る第1のカプラ
    と、前記第1のカプラにより分岐された光の一方が入射
    する積層型偏光子と、前記偏光子から射出した光を二分
    岐するシングルモードファイバから成る第2のカプラ
    と、シングルモードファイバから形成され少なくとも一
    点ついて対称な構成であり前記第2のカプラから射出し
    た光が入射しサニャック効果を生じるセンシングループ
    部と、前記センシングループ部を経て前記第2のカプラ
    及び前記偏光子を通過し前記第1のカプラで二分岐され
    た光の一方を受光する受光手段と、前記受光手段からの
    出力信号を、その雑音成分が最小となる位相で制御する
    信号制御処理手段を具備し、前記センシングループ部
    は、円筒状圧電振動子に偏波面保存ファイバを巻回して
    形成しセンシングループ内を伝搬する光の位相を所定の
    位相に変調する位相変調手段と、長さ比1:2の2つの
    偏波面保存ファイバーであり、それらの主軸を45度互
    いに傾斜させ結合して形成し前記センシングループ内を
    伝搬する光を無偏光化するための偏光解消手段とを有す
    る光回転検出装置。
  5. 【請求項5】 信号制御処理手段は、前記受光手段から
    の信号を、前記信号の所定温度範囲における雑音の位相
    特性を利用し、雑音成分が最小となる位相で制御処理す
    る請求項1ないし4のいずれか記載の光回転検出装置。
  6. 【請求項6】 信号制御処理手段は、受光手段からの信
    号を同期検波する同期検波手段と、同期検波に用いる基
    準信号を含む信号を発生させる基準信号発生手段と、雑
    音成分が最小になる位相に基づき前記基準信号発生手段
    からの信号の位相を変化させ前記受光手段の出力信号の
    信号成分を前記雑音が最小となる位相で同期検波により
    検出するように制御する位相制御手段とを有する請求項
    1ないし5のいずれか記載の光回転検出装置。
  7. 【請求項7】 光源と、周囲を伝搬する光の位相を所定
    の位相に変調する位相変調手段を有し、かつ前記光源か
    ら射出した光が所定の光路を経て入射しサニャック効果
    を生じるセンシングループ部と、前記センシングループ
    部から射出した光を所定の光路を経て受光する受光手段
    と、前記受光手段からの信号をその信号の雑音成分が最
    小となる位相で制御処理する信号制御処理手段とを有す
    る光回転検出装置。
  8. 【請求項8】 光源から射出した光を二分岐する第1の
    カプラと、前記第1のカプラにより分岐された光の一方
    が入射する偏光子と、前記偏光子から射出した光を二分
    岐する第2のカプラとから成り、センシングループ部は
    前記第2のカプラに結合され、前記受光手段は前記セン
    シングループ部を経て前記第2のカプラ及び前記偏光子
    を通過し前記第1のカプラで二分岐された光の一方を受
    光する請求項記載の光回転検出装置。
  9. 【請求項9】 信号制御処理手段が、受光手段からの信
    号の高調波成分の所定位相を検出する位相を検出する位
    相検出手段と、前記受光手段の出力信号の信号成分を前
    記所定の位相に基づき得られた雑音が最小となる位相で
    同期検波により検出する同期検波手段と、前記同期検波
    手段の同期検波に使用する基準信号を含む信号を発生す
    る基準信号発生手段と、前記位相検出手段の検出した前
    記所定の位相に基づき前記基準信号発生手段からの信号
    の位相を変化させ前記受光手段の出力信号の信号成分を
    前記雑音が最小となる位相で同期検波により検出するよ
    うに所定手段を制御する制御手段とを有する請求項
    載の光回転検出装置。
  10. 【請求項10】 制御手段が、位相検出手段の検出した
    所定の位相に基づき、基準信号の位相を変化させ、受光
    手段の出力信号の信号成分を、前記雑音が最小となる位
    相で同期検波により検出するように同期検波手段を制御
    する請求項記載の光回転検出装置。
  11. 【請求項11】 制御手段が、位相検出手段の検出した
    所定の位相に基づき、基準信号発生手段からの信号の位
    相を変化させ、受光手段の出力信号の信号成分を、前記
    雑音成分が最小となる位相で同期検波により検出するよ
    うに位相変調手段を制御する請求項記載の光回転検出
    装置。
  12. 【請求項12】 制御手段が位相検出手段の検出した所
    定の位相に基づき基準信号の周波数を変化させ受光手段
    の出力信号の信号成分を前記雑音が最小となる位相で同
    期検波により前記同期検波手段が検出するように前記基
    準信号発生手段を制御する請求項記載の光回転検出装
    置。
  13. 【請求項13】 位相検出手段が、受光手段からの信号
    の大きさが所定値となる位相を同期検波により検出する
    請求項10記載の光回転検出装置。
  14. 【請求項14】 光源と、周囲を伝搬する光の位相を所
    定の位相に変調する位相変調手段を有し前記光源から射
    出した光が所定の光路を経て入射し、サニャック効果を
    生じるセンシングループ部と、前記センシングループ部
    から射出した光を所定の光路を経て受光する受光手段と
    を有する光回転検出装置の制御方法であって、前記受光
    手段からの信号をその信号の雑音成分が最小となる位相
    で制御処理する光回転検出装置の制御方法。
  15. 【請求項15】 光源と、前記光源から射出した光を二
    分岐する第1のカプラと、前記第1のカプラにより分岐
    された光の一方が入射する偏光子と、前記偏光子から射
    出した光を二分岐する第2のカプラと、前記第2のカプ
    ラに結合され位相変調器を含みサニャック効果を生じる
    センシングループ部と、前記センシングループ部を経て
    前記偏光子を通過し前記第1のカプラて二分岐された光
    の一方を受光する受光手段と、前記受光手段からの信号
    をその信号の雑音の位相特性を利用し雑音成分が最小と
    なる位相で制御処理する信号制御処理手段とを有する光
    回転検出装置の制御方法であって、前記受光手段からの
    信号の所定の位相を検出する工程と、前記受光手段の出
    力信号の信号成分を前記所定の位相に基づき得られた雑
    音が最小となる位相で同期検波により検出する工程と、
    前記同期検波手段の同期検波に使用する基準信号を含む
    信号を発生する工程と、前記位相検出手段の検出した前
    記所定の位相に基づき前記基準信号の位相を変化させ前
    記受光手段の出力信号の信号成分を前記雑音が最小とな
    る位相で同期検波により検出するように前記同期検波手
    段を制御する工程とを有する光回転検出装置の制御方
    法。
  16. 【請求項16】 光源と、前記光源から射出した光を二
    分岐する第1のカプラと、前記第1のカプラにより分岐
    された光の一方が入射する偏光子と、前記偏光子から射
    出した光を二分岐する第2のカプラと、前記第2のカプ
    ラに結合され位相変調器を含みサニャック効果を生じる
    センシングループ部と、前記センシングループ部を経て
    前記偏光子を通過し前記第1のカプラで二分岐された光
    の一方を受光する受光手段と、前記受光手段からの信号
    をその信号の雑音の位相特性を利用し雑音成分が最小と
    なる位相で制御処理する信号制御処理手段とを有する光
    回転検出装置の制御方法であって、前記受光手段からの
    信号の高調波成分の所定の位相を検出する工程と、前記
    受光手段の出力信号の信号成分を前記所定の位相に基づ
    いて得られた雑音が最小となる位相で同期検波により検
    出する工程と、前記同期検波手段の同期検波に使用する
    基準信号を含む信号を発生する工程と、前記位相検出手
    段の検出した所定の位相に基づき、前記基準信号発生手
    段からの信号の位相を変化させ、前記受光手段の出力信
    号の信号成分を、前記雑音が最小となる位相で同期検波
    により検出するように前記位相変調器を制御する工程を
    有する光回転検出装置の制御方法。
  17. 【請求項17】 光源と、前記光源から射出した光を二
    分岐する第1のカプラと、前記第1のカプラにより分岐
    された光の一方が入射する偏光子と、前記偏光子から射
    出した光を二分岐する第2のカプラと、前記第2のカプ
    ラに結合され位相変調器を含みサニャック効果を生じる
    センシングループ部と、前記センシングループ部を経て
    前記偏光子を通過し前記第1のカプラで二分岐された光
    の一方を受光する受光手段と、前記受光手段からの信号
    をその信号の雑音の位相特性を利用し雑音成分が最小と
    なる位相で制御処理する信号制御処理手段とを有する光
    回転検出装置の制御方法であって、受光手段からの信号
    の高調波成分の所定の位相を検出する位相検出工程と、
    前記受光手段の出力信号の信号成分を前記所定の位相に
    基づいて得られた雑音が最小となる位相で同期検波によ
    検出する同期検波工程と、前記同期検波に用いる基準信
    号を含む信号を発生する基準信号発生工程と、前記位相
    検出工程で検出した前記所定の位相に基づき前記基準信
    号の周波数を変化させ前記受光手段の出力信号の信号成
    分を前記雑音が最小となる位相で同期検波により前記同
    期検波工程で検出するように前記基準信号発生手段を制
    御する周波数制御工程とを有する光回転検出装置。
  18. 【請求項18】 光源と、前記光源から射出した光を二
    分岐する第1のカプラと、前記第1のカプラにより分岐
    された光の一方が入射する偏光子と、前記偏光子から射
    出した光を二分岐する第2のカプラと、前記第2のカプ
    ラに結合され位相変調器を含みサニャック効果を生じる
    センシングループ部と、前記センシングループ部を経て
    前記偏光子を通過し前記第1のカプラで二分岐された光
    の一方を受光する受光手段と、前記受光手段からの信号
    をその信号の雑音の位相特性を利用し雑音成分が最小と
    なる位相で制御処理する信号制御処理手段とを有する光
    回転検出装置の制御方法であって、前記受光手段からの
    信号の大きさが所定値となる位相を同期検波により検出
    することにより前記雑音成分が最小となる位相を検出す
    る工程と、前記受光手段の出力信号の信号成分を前記所
    定の位相に基づいて得られた雑音が最小となる位相で同
    期検波により検出する工程と、前記同期検波手段の同期
    検波に使用する基準信号を発生する工程と、前記位相検
    出手段の検出した前記所定の位相に基づき前記基準信号
    発生手段からの信号の位相を変化させ前記受光手段の出
    力信号の信号成分を前記雑音が最小となる位相で同期検
    波により検出するように前記位相変調器を制御する工程
    とを有する光回転検出装置の制御方法。
  19. 【請求項19】 光源と、周囲を伝搬する光の位相を所
    定の位相に変調する位相変調手段と伝搬する光を無偏光
    化するための偏光解消手段とを有し前記光源から射出し
    た光が所定の光路を経て入射し、サニャック効果を生じ
    るセンシングループ部と、前記センシングループ部から
    射出した光を所定の光路を経て受光する受光手段とを有
    する光回転検出装置の制御方法であって、前記受光手段
    からの信号をその信号の雑音成分が最小となる位相で制
    御処理する光回転検出装置の制御方法。
JP3154420A 1991-03-01 1991-06-26 光回転検出装置及びその制御方法 Expired - Fee Related JP2529487B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3154420A JP2529487B2 (ja) 1991-03-01 1991-06-26 光回転検出装置及びその制御方法
EP91113045A EP0501002B1 (en) 1991-03-01 1991-08-02 Optic rotation sensing apparatus and related method
DE69118865T DE69118865D1 (de) 1991-03-01 1991-08-02 Optische Einrichtung zum Messen einer Drehung und zugehöriges Verfahren
US08/029,281 US5285257A (en) 1991-03-01 1993-03-08 Optic rotation sensing apparatus and related method including providing synchronous detection at a phase at which the AM noise is minimized

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-35886 1991-03-01
JP3588691 1991-03-01
JP11727591 1991-05-22
JP3-117275 1991-05-22
JP3154420A JP2529487B2 (ja) 1991-03-01 1991-06-26 光回転検出装置及びその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0534165A JPH0534165A (ja) 1993-02-09
JP2529487B2 true JP2529487B2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=27288913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3154420A Expired - Fee Related JP2529487B2 (ja) 1991-03-01 1991-06-26 光回転検出装置及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2529487B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62223614A (ja) * 1986-03-26 1987-10-01 Toshiba Corp 光フアイバジヤイロ
JPS6333612A (ja) * 1986-07-29 1988-02-13 Toshiba Corp 光フアイバジヤイロ
JP2690349B2 (ja) * 1989-03-14 1997-12-10 三菱プレシジョン株式会社 光ファイバジャイロ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0534165A (ja) 1993-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3335353B2 (ja) 共振器モードの同期
JP2769924B2 (ja) 光ファイバ回転センサ
US7933020B1 (en) System and method for reducing laser phase noise in a resonator fiber optic gyroscope
US4702600A (en) Method and apparatus for measuring angular rate with a passive optical resonator
US4545682A (en) Optical gyroscope
JP2722005B2 (ja) 偏波回転リング経路を有する受動リング共振器ジヤイロ
JP3990450B2 (ja) 光ファイバ感知コイル用の固有周波数トラッカ
JP5681455B2 (ja) 共振器光ファイバジャイロスコープにおけるレーザ位相雑音を低減するシステム及び方法
JP2863009B2 (ja) 共振器光ファイバ・ジャイロスコープのカー効果誤差の削減
US6563589B1 (en) Reduced minimum configuration fiber optic current sensor
US5398111A (en) Optically-locked fiber-optic resonant gyro
JP3939350B2 (ja) 干渉光ファイバ・ジャイロスコープにおける光強度平衡
US5394242A (en) Fiber optic resonant ring sensor and source
EP0462360A1 (en) Compound fiber-optic gyroscope using frequency discrimination
KR930011639B1 (ko) 다중 발진기용 공동 길이를 제어하기 위한 장치 및 방법
JP2529487B2 (ja) 光回転検出装置及びその制御方法
US5285257A (en) Optic rotation sensing apparatus and related method including providing synchronous detection at a phase at which the AM noise is minimized
Strandjord et al. Performance improvements of a polarization-rotating resonator fiber optic gyroscope
US4840489A (en) Interferometer gyroscope having two feedback loops
JPH07119613B2 (ja) 光回転検出装置及びその制御方法
EP0501002B1 (en) Optic rotation sensing apparatus and related method
CN114370928B (zh) 一种直线型萨格纳克干涉式光纤振动传感器
JPS63138208A (ja) 位相変調方式光フアイバジヤイロ
JPH0731059B2 (ja) 超高感度光ファイバ・ジャイロスコ−プ
JPH06235641A (ja) 光ファイバジャイロスコープ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees