JP2526687B2 - ディジタル映像信号の自動位相調整装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はディジタル映像信号の自動位相調整回路に関
し、特にカラーテレビジョンに用いられるディジタル映
像信号の移動位相調整装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の自動位相調整装置は、アナログ映像信
号を入力としていた。第３図は従来の自動位相調整装置
のブロック図である。アナログ映像信号を入力し、同期
分離回路８により分離抽出した同期信号からカラーバス
ト信号を切り出すバーストゲートパルスを作り出し、こ
のバーストゲートパルスと、位相調整回路９により70ナ
ノ秒以内の位相調整されたアナログ映像信号と、システ
ム色副搬送波とを入力するBCO（Burst Controlled Osci
llator）10は、14.3MHzのクロック信号を発生する。こ
のクロック信号により、アナログ映像信号はＡ−Ｄ変換
回路11でディジタル映像信号に変換される。また、BCO1
0の出力する14.3MHzのクロック信号は色副搬送波発生回
路12にも供給され、これにより色搬送波を作り出し、こ
れを入力側のリファレンス信号とし、また出力側のリフ
ァレンス信号としてシステム色搬送波をそれぞれ入力す
る自動カラー位相調整回路13は、Ａ−Ｄ変換回路11から
提出されるディジタル映像信号のカラー位相を色副搬送
波とシステム色副搬送波の位相差をなくすように自動的
に調整して出力していた。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述した従来の自動位相調整回路は、自動カラー位相
調整回路があるだけで、水平位相を自動的に調整する機
能を有していないという欠点がある。

本発明の目的は上述した欠点を除去し、水平位相も自
動的に調整することができるディジタル映像信号の自動
位相調整回路を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のディジタル映像信号の自動位相調整装置は、
ディジタル映像信号を入力し水平同期信号を分離抽出す
る水平同期分離回路と、入力側のリファレンス信号なら
びにクロック信号として前記水平同期信号ならびに前記
ディジタル映像信号に対応したクロック信号を受けると
ともに出力側のリファレンス信号ならびにクロック信号
としてシステム水平同期信号ならびにシステムクロック
信号を受け入力する前記ディジタル映像信号の位相をシ
ステム水平同期信号の位相に合わせて出力するとともに
前記水平同期分離回路の出力する水平同期信号の位相が
システム水平同期信号の１水平周期の1/2を超えた進相
もしくは遅相状態にあるときにはこれを零とするように
調整して出力する自動水平位相調整回路と、前記自動水
平位相調整回路の出力する水平位相調整ずみの水平同期
信号を前記位相調整回路の出力する水平位相調整ずみの
ディジタル映像信号に含まれるカラーバースト信号とし
ての色含搬送波の正常状態まで遅延する遅延回路と、前
記遅延回路によって遅延された前記位相調整ずみの水平
同期信号を受けこの水平同期信号によって形成する検出
ゲートに含まれる前記カラーバーストの指定点レベルか
ら色副搬送波の位相を確認して色副搬送波を出力する色
副搬送波検出回路と、前記色副搬送波検出回路の出力す
る色副搬送波の位相とシステム色副搬送波の位相差にも
とづいて前記自動水平相調整回路の出力する水平位相調
整ずみのディジタル映像信号を所定のクロックずれの範
囲内でカラー位相に調整する自動カラー位相調整回路と
を備えて構成される。

〔実施例〕

次に、図面を参照して本発明を説明する。第１図は本
発明のディジタル映像信号の自動位相調整装置の一実施
例の構成図である。第１図に示す実施例の構成は、ディ
ジタル映像信号から水平同期信号を分離抽出する水平同
期分離回路１と、入力側にリファレンス信号としての水
平同期信号とディジタル映像信号に対応したクロック信
号とを受け、出力側にはリファレンス信号としてのシス
テム水平同期信号とシステムクロック信号とを受け、デ
ィジタル映像信号と水平同期信号をそれぞれシステム水
平同期信号に対して位相調整して出力する自動水平位相
調整回路２と、位相調整ずれの水平同期信号を色副搬送
波を正しく捕捉させるに必要な時間遅延される遅延回路
３と、位相調整されたディジタル映像信号と遅延回路３
の出力を受け色副搬送波を出力する色副搬送波検出回路
４と、色副搬送波位相検出回路４の出力する色副搬送波
とシステム色副搬送波をリファレンス信号として自動水
平位相調整回路２の出力するディジタル映像信号に対す
るカラー位相の自動調整を行なう自動カラー位相調整回
路５を備えて成る。

第２図（ａ）は第１図の実施例の動作を説明するため
の波形図、第２図（ｂ）は第１図の実施例の動作を説明
するためのタイミングチャートである。以下、第２図
（ａ），（ｂ）を参照しつつ第１図の実施例の動作につ
いても説明する。

水平同期分離回路１は、ある固有のディジタルデータ
からなる水平同期信号を検知し、分離抽出する。これ
は、第２図（ａ）に示すように、水平同期信号Ｐの前縁
データa,b,c,d,e,fという値がそれぞれ所定のレベルで
連続しているとき、これを水平同期信号Ｐとして検知
し、分離する。

自動水平位相調整回路２は、メモリを内蔵し、書込み
入力側のリファレンス信号として水平同期分離回路１で
分離された水平同期信号を、また、入力側のクロック信
号としては、入力ディジタル映像信号に対応したクロッ
ク信号をそれぞれ入力しさらに、内蔵メモリ読出し出力
側のリファレンス信号としてはシステム水平同期信号
を、また、出力側のクロック信号としてはシステムクロ
ック信号をそれぞれ入力して入力ディジタル映像信号の
位相をシステム水平同期信号に合わせた位相で読み出し
出力することによって自動的に水平位相調整を行なう。
また、水平同期分離回路１の出力する水平同期信号も、
遅延回路３の入力の位相が常にディジタル映像信号に対
応した位相となるように自動的に位相調整が行なう。

この自動位相調整は、第２図（ｂ）に示すように、標
準的な位相のアナログ映像信号からの分離水平同期信号
（ａ）とシステム水平同期信号（ｄ）の相対位相が1/2
水平周期になるように遅延時間を設定すると、分離水平
同期信号（ａ）を自動水平位相調整回路２へ入力した場
合、自動水平位相調整回路２の出力は1/2水平期遅延し
た位相となる。また、分離水平同期信号（ａ）よりも約
1/2水平周期遅延した位相の入力の分離水平同期信号
（ｂ）の場合は、自動水平位相調整回路２は入力する
と、自動水平位相調整回路２で遅延がほぼ０に近くな
り、自動水平位相調整回路２の出力としては分離水平同
期信号（ａ）と同位相となる。また分離水平同期信号
（ａ）よりも1/2水平同期進んだ位相の分離水平同期信
号（ｃ）を有するディジタル映像信号が自動水平位相調
整回路２に入力すると、これによる遅延はほぼ１水平周
期に近くなり、自動水平位相調整回路２の出力で見る
と、これも分離水平同期信号（ａ）の場合と同位相とな
る。こうして、自動水平位相調整回路２は、分離水平同
期信号（ａ），（ｂ），（ｃ）のいずれか１つで位相調
整されたディジタル映像信号６と水平同期信号７を出力
する。なお、位相ずれが１水平同期の1/2を超えないも
のは自動的に同期引込みがなされる。

さて、水平同期信号７は遅延回路３に供給され、この
水平同期信号は第２図（ａ）に示す如く水平同期信号Ｐ
に続くカラーバースト信号、Ｑを正しく捕捉するに十分
な時間αクロック遅延させて色副搬送波検出回路４に供
給される。色副搬送波検出回路４にはディジタル映像信
号６も供給され、第２図（ａ）の場合はαクロック後に
発生する検出ゲートＲで捕捉したディジタル映像信号の
データが水平同期のαクロック後の４クロックの間、こ
のクロックに対応するカラーバースト信号のg,h,i,jの
値が所定のレベルとなった場合、これが色副搬送波であ
ることを確認し自動カラー位相調整回路５に供給する。

自動カラー位相調整装置５は、色副搬送波検出回路４
の出力を入力側のリファレンス信号として入力し、ま
た、システム色副搬送波を出力側のリファレンス信号と
して入力し、これらの位相差に対応して自動位相カラー
位相調整回路５の遅延量として、本実施例の場合は０ク
ロック〜３クロックの４通りの遅延クロックのうちの１
つを選択することにより正しいカラー位相を付与した出
力ディジタル映像信号を得る。

こうして、正しい標準位置から±1/2水平周期以上ず
れた入力ディジタル映像信号の水平位相を、最大２クロ
ック以内のずれで自動的に合せ込んだカラー位相を付与
することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、自動水平位相調整を行
なった後に自動カラー位相調整を組合せて水平位相を調
整することにより、ディジタル映像信号の水平位相を自
動的に調整することができ、かつ標準的な位相の入力信
号よりも±1/2水平周期以上ずれた入力に対しても、水
平位相を２クロックずれの範囲内で自動的に合わせ込
み、正しいカラー位相を付与した出力映像を自動的に得
ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のディジタル映像信号の自動位相調整装
置の一実施例のブロック図、第２図（ａ）は第１図の実
施例の動作を説明するための波形図、第２図（ｂ）は第
１図の実施例の動作を説明するためのタイミングチャー
ト、第３図は従来の自動カラー位相調整装置のブロック
図である。 １……水平同期分離回路、２……自動水平位相調整回
路、３……遅延回路、４……色副搬送波検出回路、５…
…自動カラー位相調整回路、８……同期分離回路、９…
…位相調整回路、10……BCO、11……Ａ−Ｄ変換回路、1
2……色副搬送波発生回路、13……自動カラー位相調整
回路。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディジタル映像信号を入力し水平同期信号
   を分離抽出する水平同期分離回路と、入力側のリファレ
   ンス信号ならびにクロック信号として前記水平同期信号
   ならびに前記ディジタル映像信号に対応したクロック信
   号を受けるとともに出力側のリファレンス信号ならびに
   クロック信号としてシステム水平同期信号ならびにシス
   テムクロック信号を受け入力する前記ディジタル映像信
   号の位相をシステム水平同期信号の位相に合わせて出力
   するとともに前記水平同期分離回路の出力する水平同期
   信号の位相がシステム水平同期信号の１水平同期の1/2
   を超えた進相もしくは遅相状態にあるときにはこれを零
   とするように調整して出力する自動水平位相調整回路
   と、前記自動水平位相調整回路の出力する水平位相調整
   ずみの水平同期信号を前記位相調整回路の出力する水平
   位相調整ずみのディジタル映像信号に含まれるカラーバ
   ースト信号としての色副搬送波の正常状態まで遅延する
   回路と、前記遅延回路によって遅延された前記位相調整
   ずみの水平同期信号を受けこの水平同期信号によって形
   成する検出ゲートに含まれる前記カラーバーストの指定
   点レベルから色副搬送波の位相を確認して色副搬送波を
   出力する色副搬送波検出回路と、前記色副搬送波検出回
   路の出力する色副搬送波の位相とシステム色副搬送波の
   位相差にもとづいて前記自動水平位相調整回路の出力す
   る水平位相調整ずみのディジタル映像信号を所定のクロ
   ックずれの範囲内でカラー位相に調整する自動カラー位
   相調整回路とを備えて成ることを特徴とするディジタル
   映像信号の自動位相調整装置。
2. 【請求項２】前記自動カラー位相調整回路におけるカラ
   ー位相の調整を２クロックずれの範囲内で確保ることを
   特徴とする請求項（１）記載のディジタル映像信号の自
   動位相調整装置。