JP2526560Y2

JP2526560Y2 - 乗用型田植機

Info

Publication number: JP2526560Y2
Application number: JP1990060379U
Authority: JP
Inventors: 武司生村
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1990-06-07
Filing date: 1990-06-07
Publication date: 1997-02-19
Anticipated expiration: 2005-06-07
Also published as: JPH0419122U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、走行機体の後部に苗植付装置を連結した乗
用型田植機に関する。

〔従来の技術〕

上記田植機において、予備苗のせ台を人為的に苗取出
しするようにして設けたものにあっては、従来、機体操
縦をする作業者、いわゆる運転者が予備苗を予備苗のせ
台から取出すと共に苗植付装置に補給するようになって
いた。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来、予備苗のせ台から苗植付装置に苗補給するに当
たり、苗支持のために操縦ハンドルの支持が不能になる
と共に、苗植付装置への苗供給のために機体後方側に体
を向ける必要がある等から機体走行を停止させる必要が
あった。この結果、苗補給に伴う作業中断のために植付
け作業能率が悪くなっていた。

本考案の目的は、機体走行を停止させなくとも苗補給
できるように、かつ、苗補給が極力容易にできると共に
非作業走行が安全にできるように改造することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案による乗用型田植機にあっては、目的達成のた
めに、冒頭に記したものにおいて、前記走行機体の横端部の前記苗植付装置の苗のせ台の
前側近くに位置する箇所に、補助作業者座席を有する補
助作業用搭乗部を設け、予備苗のせ台を前記補助作業用搭乗部の横外側に位置
する使用位置と、この使用位置より走行機体内側に位置
すると共に前記補助作業者座席の上方に位置して、その
補助作業者座席への搭乗を不能にする格納位置とに切換
え自在に取付けてある。そして、その作業及び効果は次
の通りである。

〔作用〕

運転者の他に補助作業者も搭乗し、苗補給の必要な時
がくると、この時にも運転者が機体操縦をして機体走行
を継続させながら、補助作業者が予備苗を予備苗のせ台
から取出すと共に苗のせ台に供給するようにし、しか
も、この苗補給に際し、補助作業者が予備苗のせ台及び
苗のせ台のいずれもの近くに位置して予備苗のせ台から
の苗取出し、並びに、取出し苗の苗のせ台への持ち運び
及び供給のいずれもが容易にできるようにすることが補
助作業用搭乗部及び予備苗のせ台の付設、及び、前記配
置や位置切換え構成によって可能になる。

路上等、非作業状態で走行するに当たり、予備苗のせ
台によって機体最大幅が決まる場合でも、予備苗のせ台
を作業時よりも機体内側に位置させて機体横巾が極力小
になるようにし、さらには、補助作業者座席が予備苗の
せ台でカバーされて搭乗できないようにすることが予備
苗のせ台の前記位置切換え構成によって可能になる。

〔考案の効果〕

補助作業者による苗補給により機体走行を続けたまま
で苗補給をして植付け作業を能率よく行うことが可能に
なった。

補助作業用搭乗部及び予備苗のせ台使用位置の前記配
置のために苗の取出しや供給がし易いように苗補給作業
の容易化ができた。

しかも、予備苗のせ台及び補助作業者座席の設置にか
かわらず、非作業走行時には、機体横巾を作業時より小
にして、かつ、補助作業用搭乗部に搭乗されることを防
止して安全に走行できるようにできた。その上、予備苗
のせ台を搭乗防止手段に有効利用して構造面や経済面で
有利に得られるようにできた。

〔実施例〕

次に実施例を示す。

第３図に示すように、運転座席（１）を有した操縦
部、原動部（２）、隣接マーカー（Ａ）等を有した車輪
式走行機体の後部に、リフトシリンダ（Ｃ）によって上
下揺動自在なリンク機構（３）を介して昇降するよう
に、かつ、取外し可能なように苗植付装置（４）を連結
すると共に、走行機体から回転軸（５）を介して苗植付
け装置（４）に伝動するように構成して、乗用型田植機
を構成してある。

第２図及び第３図に示すように、走行機体の後部の両
横側に、予備苗のせ台（６）を上下複数段に有する予備
苗収容装置を設けてある。左右の予備苗収納装置から苗
植付装置（４）の苗のせ台（７）に苗補給することを可
能にするに、左右の予備苗収容装置夫々の予備苗のせ台
（６）は収納予備苗を人為的に取出すように構成してあ
る。そして、苗のせ台（７）の前側近くに位置する走行
機体後部の両横端部に、後輪フェンダー（８）に取付け
た補助作業者座席（９）、及び、フロアー（10）を備え
た補助作業用搭乗部（11）を設けると共に、一方の搭乗
部（11）と他方の搭乗部（11）との間の移動を可能にす
る通路（12）を運転座席（１）の後側に設けて、補助作
業者が搭乗し、左右いずれもの予備苗のせ台（６）から
予備苗を取出して苗のせ台（７）に供給することを可能
にしてある。

左右いずれもの予備苗収容装置において、第１図及び
第２図に示すように、予備苗のせ台（６）は苗のせ台支
柱（13）、及びパイプ製の支柱側支持部材（14）を介し
て前後一対の機体側支持部材（15），（15）に取付けて
ある。支柱側支持部材（14）は機体側支持部材（15）に
対して機体横方向に摺動出退するように構成してあり、
支柱側支持部材（14）を人為操作によって出退調節する
と共に調節位置にロックボルト（16）によって固定する
ことにより、予備苗のせ台（６）が補助作業用搭乗部
（11）の横外側に位置する使用位置（Ｘ）と、第１図に
実線で示す如く使用位置（Ｘ）より機体内側に位置する
格納位置（Ｙ）とに切換わるように構成してある。格納
位置（Ｙ）に在る予備苗のせ台（６）は補助作業者座席
（９）の一部の上方に位置してこの座席（９）の使用を
不能にするように構成してある。

つまり、非作業走行をする際には、予備苗のせ台
（６）を格納位置（Ｙ）にすることにより、走行機体全
体の横巾が作業時により小になって安全走行がし易くな
るのである。そして、この場合、運転者以外の搭乗が行
われないように予備苗のせ台（６）が搭乗防止を図るの
である。

苗のせ台支柱（13）を支柱側支持部材（14）に対して
軸芯（Ｚ）周りで人為的に回動調節できるように構成
し、この支柱回動調節をすることにより、予備苗のせ台
（６）を苗のせ台（７）の複数の苗のせ部のうちの苗補
給対象となるものに対して補給し易い位置関係や取付け
向きに調節できるように配慮してある。

隣接マーカー（Ａ）は第３図に示すように伸縮自在に
形成すると共に、操縦部に位置する操作スイッチ（図示
せず）によって操作する伝動アクチュエータ（図示せ
ず）によって伸縮調節できるように構成してある。即
ち、耕盤の深さ変化があっても、操縦部でスイッチ操作
するだけで、隣接マーカー（Ａ）の先端を位置合わせ対
象苗（Ｂ）に対して接触したり離れすぎない適切な位置
に調節できるように配慮してある。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】図面は本考案に係る乗用型田植機の実施例を示し、第１
図は予備苗収容装置の正面図、第２図は予備苗収容装置
の平面図、第３図は田植機全体の側面図である。（４）……苗植付装置、（６）……予備苗のせ台、
（７）……苗のせ台、（９）……補助作業者座席、（1
1）……補助作業用搭乗部、（Ｘ）……使用位置、
（Ｙ）……格納位置。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】走行機体の後部に苗植付装置（４）を連結
した乗用型田植機であって、前記走行機体の横端部の前記苗植付装置（４）の苗のせ
台（７）の前側近くに位置する箇所に、補助作業者座席
（９）を有する補助作業用搭乗部（11）を設け、予備苗のせ台（６）を前記補助作業用搭乗部（11）の横
外側に位置する使用位置（Ｘ）と、この使用位置（Ｘ）
より走行機体内側に位置すると共に前記補助作業者座席
（９）の上方に位置して、その補助作業者座席（９）へ
の搭乗を不能にする格納位置（Ｙ）とに切換え自在に取
付けてある乗用型田植機。