JP2520693B2 - エンジンの燃料制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料制御装置

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JP2520693B2
JP2520693B2 JP63120929A JP12092988A JP2520693B2 JP 2520693 B2 JP2520693 B2 JP 2520693B2 JP 63120929 A JP63120929 A JP 63120929A JP 12092988 A JP12092988 A JP 12092988A JP 2520693 B2 JP2520693 B2 JP 2520693B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は自動車用等のエンジンに供給する燃料の量
を制御するエンジンの燃料制御装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、エンジンの吸気管内の圧力(吸気管圧力)は上
記エンジンの各気筒の吸排気工程に応じてリップル変動
するためにこの吸気管圧力を検出する圧力センサの出力
信号もリップルを含んだものとなる。このため従来のエ
ンジンの燃料制御装置は、上記圧力センサの出力信号を
アナログフィルタ回路に通してそのリップル分を低減さ
せ、上記アナログフィルタ回路の出力信号に基づいて燃
料噴射量を決定し、その後インジェクタを上記燃料噴射
量分駆動して上記決定した燃料噴射量分の燃料を所定ク
ランク角に同期させて全気筒に対して同時噴射してい
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のエンジンの燃料制御装置は以上のように構成さ
れているので、上記エンジンの低回転時即ち上記圧力セ
ンサの出力信号のリップル周波数が低い時でもそのリッ
プル分を上記アナログフィルタ回路により十分に抑制
し、供給燃料量の精度を高めて空燃比変動が発生しない
ようにする必要があった。このために上記アナログフィ
ルタ回路の出力特性の遅れが大きくなり吸気管圧力の大
きな検出遅れの原因となっていた。そして第14図に示す
ように、上記エンジンが例えば4サイクル3気筒の場合
で、インジェクタ駆動パルス信号をS1とし、スロットル
バルブの開度を示すスロットル開度検出信号(S2)が大
きく変化する過渡状態に追随して上記圧力センサの出力
信号(S3)はほとんど遅れなく変化するが、しかし、低
回転時の上記アナログフィルタ回路の出力信号(S4)や
高回転時の上記アナログフィルタ回路の出力信号(S5
は図示のようにその過渡状態から遅れて変化するために
過渡時の空燃比制御が遅れ、運転性能が悪化する課題等
があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされ
たもので、過渡状態における吸気管圧力の検出遅れを減
少できると共に過渡時や非過渡時の空燃比を安定化でき
るエンジンの燃料制御装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 この発明の第1の発明に係るエンジンの燃料制御装置
は、吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、圧力検出信
号のリップルを低減化させるアナログフィルタ回路と、
この回路の出力信号を圧力データに変換するA/D変換器
と、圧力データの平均値を求める平均化手段と、クラン
ク角信号を発生するクランク角信号発生手段と、クラン
ク角信号を入力すると共に圧力データ平均値を入力して
基本燃料量を演算する基本燃料量演算手段と、圧力デー
タの変化量と所定値とを比較して過渡状態を検出する過
渡判定手段と、過渡状態では圧力データに基づいて過渡
補正燃料量を演算する過渡補正燃料量演算手段と、基本
燃料量及び過渡補正燃料量から燃料噴射量を算出する燃
料噴射量決定手段と、算出された燃料噴射量の燃料をエ
ンジンに噴射供給する燃料計量手段とを設けたものであ
る。
この発明の第2の発明に係るエンジンの燃料制御装置
は、吸気管圧力を圧力データにする吸気管圧力検出手段
と、過渡状態時には圧力データに基づいて過渡補正燃料
量を演算する過渡判定補正燃料量演算手段と、圧力デー
タを平均化する平均化手段、クランク角信号を発生する
クランク角信号発生手段と、クランク角信号を入力する
と共に過渡補正燃料量のレベルに応じて圧力データの瞬
時値及び圧力データ平均値を選択的に用いて基本燃料量
を演算する基本燃料量選択演算手段と、過渡補正及び基
本燃料量から燃料噴射量を演算する燃料噴射量決定手段
と、燃料噴射量分の燃料をエンジンに噴射供給する燃料
計量手段とを設けたものである。
〔作 用〕
この発明の第1の発明におけるエンジンの燃料制御装
置は、アナログフィルタ回路によるリップル低減に加え
て平均化手段の圧力データの平均化処理により圧力デー
タのリップルの低減化が可能となり、過渡時の低回転域
では平均化手段による圧力データの平均化効果が大とな
るためにアナログフィルタ回路の出力の遅れを実用上十
分に小さくできる。
この発明の第2の発明におけるエンジンの燃料制御装
置は、基本燃料量選択演算手段が過渡判定補正燃料量演
算手段の出力レベルから過渡補正期間か否かを判定し、
過渡補正期間ならば圧力データの瞬時値を用い、そうで
ないなら圧力データ平均値を用いて基本燃料量を演算す
るために過渡補正時における基本燃料量等の応答性を良
くする。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図について説明する。第1
図はこの発明の第1の発明の概要を示すブロック図であ
る。同図において、1は例えば自動車に搭載される周知
のエンジン、2はエンジン1の吸気管内の圧力を検出す
る圧力検出手段、3は圧力検出手段2の出力信号のリッ
プルを低減化させるアナログフィルタ回路、4はアナロ
グフィルタ回路3の出力信号をデジタル値に変換するA/
D変換器、5Aは上記圧力検出手段2、アナログフィルタ
回路3及びA/D変換器4で構成される吸気管圧力検出手
段で、エンジン1の吸気管圧力をそのリップルを低減し
て検出し、検出出力のデータを出力する。5Bはエンジン
1の所定のクランク角に同期したクランク角信号を発生
するクランク角信号発生手段である。6Aは吸気管圧力検
出手段5Aから出力される圧力データの平均(例えば燃料
噴射1周期間の相加平均)を行う平均化手段、6Bは平均
化手段6Aの出力信号とクランク角信号発生手段5Bのクラ
ンク角信号を入力して基本燃料量を演算する基本燃料量
演算手段、6Cは吸気管圧力検出手段5Aの出力の変化量と
所定値とを比較して過渡状態を検出する過渡判定手段で
ある。6Dは上記過渡判定手段6Cからの検出信号を受けて
吸気管圧力検出手段5Aの出力信号に基づいて過渡補正量
を演算する過渡補正燃料量演算手段、6Eは基本燃料量演
算手段6Bと過渡補正燃料量演算手段6Dとの出力信号から
燃料噴射量をインジェクタ駆動時間で算出する燃料噴射
量決定手段である。7は燃料計量手段で、燃料噴射量決
定手段6Eにより算出された燃料噴射量に応じた燃料を所
定のクランク角に同期させてエンジン1に噴射供給す
る。
第2図はこの発明の一実施例によるエンジン部の構成
を示す図である。同図において、11は自動車等の車両に
搭載される例えば4サイクル3気筒の周知のエンジン
で、燃焼用空気をエアクリーナ12、スロットルバルブ1
3、サージタンク14を順次に介して吸入する。但し、ア
イドル時にはスロットルバルブ13が閉じられ、スロット
ルバルブ13をバイパスするバイパス通路15の開度がサー
モワックス式ファストアイドルバルブ16により調整さ
れ、その開度に応じた量の燃料用空気がエンジン11に供
給される。又、燃料タンク17から燃料ポンプ18によって
送給され、燃圧レギュレータ19によって所定の噴射燃圧
に調整された燃料はエンジン11の各気筒に対応して設け
られたインジェクタ20を介して同時噴射により供給され
る。
点火時の点火信号は点火駆動回路21、点火コイル22、
配電器23を順次に介してエンジン11の各気筒に配設され
た点火プラグ(図示せず)に順次に供給される。
燃焼後の排気ガスは排気マニホールド24等を経て大気
に放出される。
25はエンジン11のクランク軸の回転速度を検出するた
めのクランク角センサで、回転速度に応じた周波数パル
ス信号〔例えばBTDC70゜で立上り、TDCで立下るパルス
信号(クランク角信号)〕を出力する。26はエンジン11
の冷却水温を検出する冷却水温センサ、27はスロットル
バルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ、28は
圧力センサで、サージタンク14に設置され、吸気管内の
圧力を絶対圧で検出し、その吸気管圧力に応じた大きさ
の圧力検出信号を出力する。29はサージタンク14に設置
され吸入空気の温度を検出する吸気温センサ、30は排気
マニホールド24に設置され排気ガスの酸素濃度を検出す
る空燃比センサ、31はアイドル時にスロットルバルブ13
が閉じられたことを検出するアイドルスイッチである。
上記各センサ25〜30及びアイドルスイッチ31の検出信号
は電子制御ユニット(以下、ECUと称す。)32に供給さ
れるもので、ECU32はそれらの検出信号に基づいて過渡
状態や非過渡状態に応じて燃料噴射量を決定し、インジ
ェクタ20の開弁時間を制御することによって噴射燃料量
を調整したり、点火駆動回路21の駆動制御を行なう。
第3図は第2図に示したECU32等の詳細な内部構成を
示したブロック図である。同図において、ECU32は、各
種演算や判定を行なうマイクロコンピュータ(以下、マ
イコンと称す。)33と、圧力センサ28からの圧力検出信
号のリップルを低減させるアナログフィルタ回路34と、
冷却水温センサ26、スロットル開度センサ27、吸気温セ
ンサ29及び空燃比センサ30のアナログ検出信号やアナロ
グフィルタ回路34の出力信号を逐次にデジタル値に変換
するA/D変換器35と、インジェクタ20を駆動するための
駆動回路36等から構成され、特に出力部は燃料制御部の
みを示し、他部分の図示を省略してある。
上記マイコン33は各入力ポートがクランク角センサ25
とアイドルスイッチ31とA/D変換器35の出力端子に各々
接続され、各出力ポートが参照信号を送出するためにA/
D変換器35に接続され、又、駆動回路36の入力端子にも
接続されている。又、マイコン33は各種の演算や判定を
行なうCPU33A、この発明の第1の発明の一実施例の要部
である第5図乃至第7図のフロー等をプログラムで格納
しているROM33B、ワークメモリとしてのRAM33C及びイン
ジェクタ20の開弁時間がプリセットされるタイマ33D等
から構成される。
第4図は第3図の各部の動作を示すタイミング図であ
り、クランク角センサ25の出力信号であるクランク角信
号(S6)は時点t1〜t7で立上り、その立上り間の周期
(T)はエンジン11の回転速度に応じて変化し、又、イ
ンジェクタ20への駆動パルス信号であるインジェクタ駆
動パルス信号(S7)はクランク角信号(S6)がエンジン
11の3気筒分に相当する3回発生する毎に同期して1回
発生して3気筒同時に燃料噴射を行ない、さらに、A/D
変換器35がアナログフィルタ回路34を介して入力した圧
力センサ28の圧力検出信号を圧力データにA/D変換するA
/D変換タイミング(S8)のタイミング周期(tAD)は1
噴射間に複数があり、常に一定である(例えば2.5mse
e)。
次に、この発明の第1の発明の一実施例の動作を説明
するために第2図乃至第7図を参照して上記ECU32内のC
PU33Aの動作について説明する。まず、電源が投入され
ると第5図に示すメインルーチンを起動する。ステップ
101では、RAM33C等をクリアしてイニシャライズする。
ステップ102では、RAM33Cに格納されているクランク角
信号(S6)の周期(T)の計測値を読出し、回転数
(Ne)の演算を行なう。ステップ103では、上記演算し
た回転数(Ne)とRAM33Cから読出した後述の圧力データ
平均値(PBA)とに基づいて所定の空燃比(例えば最適
空燃比)となるように予め実験的に求められている体積
効率η(Ne,PBA)をROM33Bからマッピングして算出
し、その結果をRAM33Cに格納する。ステップ104では、
冷却水温センサ26、スロットル開度センサ27、吸気温セ
ンサ29及び空燃比センサ30の各検出信号をA/D変換器35
を用いて逐次にA/D変換してRAM33Cに格納する。ステッ
プ105では、ステップ104にてRAM33Cに格納した冷却水温
データ,吸気温データ,空燃比データを順次に読出して
基本燃料量を補正するための補正係数(KA)を算出し、
RAM33Cに格納する。この補正係数(KA)は冷却水温に応
じた暖機補正係数、吸気温に応じた吸気温補正係数、空
燃比のフィードバック信号により与えられるフィードバ
ック補正係数等の補正係数の全てが組合されたものであ
る。ステップ105の処理後はステップ102に戻り上記動作
を繰返す。
一方、A/D変換タイミング周期(tAD)の経過時毎に割
込み信号が発生し、第6図に示す割込みルーチンを処理
する。ステップ201では、アナログフィルタ回路34を通
過した圧力センサ28の出力信号を、A/D変換器35を用い
てデジタルの圧力データ(PBin)にA/D変換する。ステ
ップ202では、圧力データの積算値(SUM)に新たな圧力
データ(PBin)を加算し、新たな圧力データの積算値
(SUM)と圧力データ(PBin)をRAM33Cに格納して更新
する。ステップ203では、加算回数(N)に「1」を加
えて加算回数(N)を更新してRAM33Cに格納してこの割
込みルーチンの処理を終了する。
又、クランク角センサ25のクランク角信号(S6)の立
上り毎にクランク角割込み信号が発生し、第7図に示す
クランク角割込み処理ルーチンを処理する。ステップ30
1では、クランク角信号(S6)の周期(T)の計測値をR
AM33Cに格納する。この周期(T)の計測は例えばマイ
コン33内のソフトタイマ又はハード構成のタイマにより
行なう。ステップ302では、クランク角信号(S6)の発
生回数(M)に「1」を加算してクランク角信号発生回
数(M)を更新する。ステップ303では、クランク角信
号発生回数(M)が「3」か否かを判定し、3回未満で
あればクランク角信号発生回数(M)をRAM33Cに格納し
て一連の処理を終了し、M=3であればステップ304に
てクランク角信号発生回数(M)を「0」にクリアす
る。ステップ305では、圧力データの積算値(SUM)を加
算回数(N)で割算して燃料噴射1周期間における圧力
データ平均値(PBA)を求めてRAM33Cに格納する。この
圧力データ平均値(PBA)は燃料噴射1周期間における
吸気管圧力の平均値を表わしている。ステップ306で
は、圧力データの積算値(SUM)と加算回数(N)を
「0」にクリアする。ステップ307では、今回の燃料噴
射直前(クランク角信号(S6)の内で燃料噴射を同期さ
せる今回のパルスの立上り直前)に得られた圧力データ
(PBin)と前回の燃料噴射直前(クランク角信号(S6
の内で燃料噴射を同期させた前回のパルスの立上り直
前)に得られた圧力データ(PBio)との差(ΔPBi)が
所定圧力に対応する所定値(P1)以上か否かを判定し、
所定値(P1)以上の時には加速過渡状態と判定してステ
ップ308に進み、所定値(P1)未満の時には加速過渡状
態でないと判定してステップ309に進む。ステップ308で
はステップ307で求めた偏差(ΔPBi)に基づいて増量燃
料量(QA)を演算して既にRAM33Cに格納されている増量
燃料量(QA)と比較し、その大きい値をRAM33Cに格納す
る。上記増量燃料量(QA)は例えば上記偏差(ΔPBi
に定数を掛算して求めることができる。一方、ステップ
309では、RAM33Cから読出した増量燃料量(QA)から所
定値を減算して減少演算し、その演算結果(但し、最小
値0)により増量燃料量(QA)を更新してRAM33Cに格納
する。ステップ308又は同309の処理後にステップ310に
進み、RAM33Cから補正係数(KA)と体積効率(η)と
圧力データ平均値(PBA)とを読出すと共にROM33Bから
圧力−燃料変換係数(KQ)を読出し、QB=KQ×KA×η
×PBAの演算を行なって基本燃料量(QB)を算出する。
ステップ311では、増量燃料量(QA)と基本燃料量
(QB)とを加算して供給燃料量(Q)を算出する。ステ
ップ312では、ROM33Bからインジェクタ20の燃料量−駆
動時間変換係数(KINJ)と無駄時間(TD)を読出し、PW
=Q×KINJ+TDの演算を行って燃料噴射量としてのイン
ジェクタ駆動時間(PW)を算出する。ステップ313で
は、このインジェクタ駆動時間(PW)をタイマ33Dに設
定し、タイマ33Dをそのインジェクタ駆動時間(PW)分
作動させる。このタイマ33Dの作動中、駆動回路36を介
してインジェクタ20にインジェクタ駆動パルス信号
(s7)が印加され、その期間インジェクタ20から燃料が
噴射される。ステップ314では、今回の燃料噴射直前に
得られた圧力データ(PBin)を前回の燃料噴射直前に得
られた圧力データ(PBio)として更新して第7図の割込
み処理を終了する。
次に、第8図及び第9図は低回転時及び高回転時の各
信号波形を示し、両図において、S9はスロットル開度セ
ンサ27の出力信号、S10は圧力センサ28の出力信号、S11
はアナログフィルタ回路34の出力信号を各々示してい
る。スロットル開度信号(S9)は急激に大きく変化し、
加速過渡状態を示している。この加速過渡状態に対応し
て圧力検出信号(S10)もリップルしながら大きくなる
ように変化している。低回転時ではアナログフィルタ回
路34のリップルの低減率が低いものの、アナログフィル
タ回路34の出力信号(S11)は圧力検出信号(S10)に対
してわずかな遅れとなっている。従って、出力信号(S
11)を用いて過渡判定を行なえば従来方式に比べ早い応
答性を有した過渡判定が出来、同時に過渡補正燃料を与
えることができる為に燃料供給遅れを補正できる。この
とき、出力信号(S11)はリップルを含むが、一般に過
渡時は圧力変化量の方がリップル量より十分大きく、過
渡補正燃料量に与えるリップルの影響は無視してもよ
い。一方、第9図の高回転域では圧力データの加算回数
Nが減少し平均化によるリップル抑制率は低減するが、
アナログフィルタ回路34の出力信号のリップル抑制率が
高くなる為、全体的には必要なリップル抑制率が得ら
れ、空燃比変動を抑えかつ早い応答性を得ることができ
る。例えば最高回転数近傍ではインジェクタ駆動パルス
信号(S7)の1周期間である燃料噴射1周期間の平均化
プログラム処理による圧力データの平均化のリップル抑
制率とアナログフィルタ回路34のリップル抑制率の両方
で全体の要求抑制率が得られ、アナログフィルタ回路34
の抑制率は過渡判定に必要な応答性と誤判定しないリッ
プルに抑制できるようにアナログフィルタ回路34の減衰
特性とA/D変換タイミング周期(tAD)を適当に選択する
ことにより全体のリッルプル抑制率を所定値以下に抑
え、要求されるリップル抑制効果と早い応答性を低回転
から高回転にわたって得ることができる。又、図中のPB
i1〜PBi6は第7図においてPBioやPBinになる圧力データ
を示している。
なお、上記実施例においてステップ307の肯定判定が
連続する場合にそのフラグによりステップ308において
増量燃料量(QA)の最大値を求めたが、唯単に増量燃料
量(QA)の今回の演算値を増量燃料量(QA)としてRAM3
3Cに格納して更新してもよい。又、ステップ309におい
て増量燃料量(QA)の減少演算は0から1の間の値の係
数をQAに乗じてもよい。
又、上記実施例では加速過渡時の場合について説明し
たが、減速過渡時の場合にもこの発明を適用できる。例
えばステップ307においてPBinとPBioとを逆にし、ステ
ップ308では減量燃料量(Qc)の演算を、ステップ309で
は減量燃料量(Qc)の減少演算を、ステップ311でQ=Q
B−Qcの演算を上記実施例と同様に行なって供給燃料量
(Q)を求めてもよい。
第10図はこの発明の第2の発明の装置構成を示すブロ
ック図である。同図において、41は例えば自動車に搭載
される周知のエンジン、42はエンジン41の吸気管内の圧
力を検出する圧力検出手段、43は圧力検出手段42の出力
信号のリップルを低減化させるアナログフィルタ回路、
44はアナログフィルタ回路43の出力信号をデジタル値に
変換するA/D変換器、45Aは符号42〜44の構成要素で構成
される吸気管圧力検出手段で、エンジン41の吸気管圧力
を検出し、デジタルの圧力データに変換して出力する。
45Bはクランク角信号発生手段で、エンジン41の所定ク
ランク角毎にクランク角信号を発生する。46Aは吸気管
圧力検出手段45Aの出力の変化量と所定値とを比較して
過渡状態の有無を判定する過渡判定手段、46Bは過渡判
定手段46Aの判定結果に応じて吸気管圧力検出手段45Aの
出力信号に基づいて過渡補正燃料量を演算する過渡補正
燃料量演算手段である。46Cは符号46A,46Bの構成要素で
構成される過渡判定補正燃料量演算手段で、吸気管圧力
検出手段45Aの出力信号に基づいて過渡状態時には過渡
補正燃料量を演算する。46Dは過渡補正期間判定手段
で、上記演算された過渡補正燃料量と所定値とを比較し
て過渡補正期間か否かを判定する。46Eは吸気管圧力検
出手段45Aの出力信号の平均(例えば燃料噴射1周期間
の相加平均)を行なう平均化手段、46Fは過渡補正期間
判定手段46Dの判定結果に応じて吸気管圧力検出手段45A
及び平均化手段46Eの出力信号のいずれかを選択する選
択手段である。46Gは基本燃料量演算手段で、クランク
角信号発生手段45Bからのクランク角信号と選択手段46F
により選択された信号を入力して基本燃料量を演算す
る。46Hは符号46D,46F,46Gの構成要素で構成される基本
燃料量選択演算手段で、クランク角信号発生手段45Bか
らのクランク角信号を入力すると共に上記過渡補正燃料
量演算手段46Bの出力レベルに応じて吸気管圧力検出手
段45A及び平均化手段46Eの出力信号のいずれかを選択し
て基本燃料量を演算する。46Iは過渡補正燃料量演算手
段46B及び基本燃料量演算手段46Gの出力信号から燃料噴
射量をインジェクタ駆動時間で算出する燃料噴射量決定
手段である。47は燃料計量手段で、燃料噴射量決定手段
46Iにより算出された燃料噴射量に応じた燃料を所定の
クランク角に同期させてエンジン41に噴射供給する。
この発明の第2の発明の一実施例が第2図及第3図の
一構成例と異なる点は電子制御ユニット32内のROM33Bが
第5図乃至第7図の動作フローに代えて第11図乃至第13
図(但し、第5図乃至第7図と同ステップ部分には同符
号を付してある。)の動作フローをプログラムにして格
納している点である。第11図にメインルーチンを示し、
第5図と異なる点はステップ103の代りにステップ103A
〜同103Cを用いている点である。又、第12図は第6図と
同じタイマによる一定時間割込みルーチンを示し、第13
図はクランク角信号割込みルーチンを示し、第7図と異
なる点はステップ310の代りにステップ310A〜同310Cを
用いている点である。その他の構成及び動作は第1の発
明と同じなのでその説明を省略する。又、クランク角信
号(S6)、インジェクタ駆動パルス信号(S7)及びA/D
変換タイミング(S8)については第4図のタイミング図
と同じである。
次に、第11図乃至第13図を参照して上記ECU32内のCPU
33Aの動作について説明するが、第5図乃至第7図と同
じステップについては既に述べてあるので異なるステッ
プについてのみ説明する。第11図のメインルーチンにお
いて、ステップ102の次のステップ103Aでは、RAM33Cか
ら読出した後述の増量燃料量(QA)が0か否かを判定
し、0ならばステップ103BにてRAM33Cから回転数(Ne
と後述の圧力データ平均値(PBA)とを読出し、それら
の値に基づいて所定の空燃比(例えば最適空燃比)とな
るように予め実験的に求められている体積効率η
(Ne,PBA)をROM33Bからマッピングして算出し、その
結果をRAM33Cに格納する。ステップ103AにてQA≠0なら
ば、ステップ103CにてRAM33Cから回転数(Ne)と圧力デ
ータ(PBin)を読出し、それらの値に基づいてステップ
103Bと同様にして体積効率η(Ne,PBin)を算出し、
その結果をRAM33Cに格納する。ステップ103B又は同103C
の次にステップ104に進む。
第12図のフローの動作は第6図のフローの動作と同じ
なのでその説明を省略する。
第13図のクランク角信号割込みルーチンにおいて、ス
テップ308又は同309の次にステップ310Aに進み、増量燃
料量(QA)が0か否かを判定し、判定直後にQAをRAM33C
に格納し、0ならば過渡補正期間でないと判定してステ
ップ310Bに進み、0でなければ過渡補正期間と判定して
ステップ310Cに進む。ステップ310Bでは、RAM33Cから補
正係数(KA)と体積効率〔η(Ne,PBA)〕と圧力デー
タ平均値(PBA)とを読出すと共にROM33Bから圧力−燃
料変換係数(KQ)を読出し、QB=KQ×KA×η×PBA
演算を行なって基本燃料量(QB)を算出する。一方、ス
テップ310Cでは、ステップ310Bと同様にしてQB=KQ×KA
×η(Ne,PBin)×PBinの演算式に従って圧力データ
の瞬時値(PBin)を用いて基本燃料量(QB)を算出す
る。ステップ310B又は同310Cの次にステップ311に進
む。
なお、この発明の第2の発明の実施例においても第8
図及び第9図と同様な波形を得ることができ、又、減速
時にも適用できることは勿論の事である。
又、上記各発明において、クランク角信号として点火
コイル22の一次側の点火パルス信号を用いてもよく、こ
の発明においては点火パルス信号は所定のクランク角毎
に発生するものとみなす。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の第1の発明によれば吸気管
圧力を検出し、そのリップルを低減化して圧力データに
変換し、圧力データを平均化した値に基づいて基本燃料
量を演算し、圧力データの変化量と所定値と比較して過
渡状態を検出し、過渡状態ならば圧力データに基づいて
過渡補正燃料量を演算し、基本燃料量と過渡補正燃料量
とから燃料噴射量を算出するように構成したので、アナ
ログフィルタ回路によるリップルの低減化と共に圧力デ
ータの平均化処理によるリップルの低減化が可能とな
り、吸気管圧力検出値のリップルを十分に低減化でき且
つアナログフィルタ回路の遅れが実用上十分に小さくで
き、吸気管圧力の過渡時の検出遅れを減少でき、過渡時
の空燃比を安定化でき、運転性能を良好にできるものが
得られる効果がある。
又、圧力センサの出力をA/D変換し、全てマイコンで
平均化処理を行なうには超高速処理が可能なマイコンを
必要とするために高価格となって実用上困難であるが、
この発明ではアナログフィルタ回路とマイコンの平均化
処理とを組合せているのでマイコンの処理時間上も安価
なマイコンを用いることが可能であり、安価なシステム
を供給することができるものが得られる効果がある。
又、この発明の第2の発明によれば吸気管圧力を圧力
データに変換し、過渡状態では圧力データに基づいて過
渡補正燃料量を演算し、過渡補正燃料量のレベルに応じ
て瞬時圧力データ及び圧力データ平均値のいずれかを選
択して基本燃料量を演算するように構成したので、過渡
時の吸気管圧力変化に素早く対応した基本燃料量を演算
するために過渡時の応答性が改善され且つ定常時には圧
力データ平均値を用いて基本燃料量を演算するために定
常空燃比の安定化が計れるものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の発明による装置構成を示すブ
ロック図、第2図はこの発明の一実施例によるエンジン
部の構成図、第3図は第2図に示したECU等の内部構成
を示すブロック図、第4図は第3図に示した装置各部の
信号のタイミング図、第5図乃至第7図はこの発明の第
1の発明の一実施例による第3図に示したECU内のCPUの
動作を示す各フロー図、第8図は上記一実施例による低
回転時且つ加速過渡状態における装置各部の信号のタイ
ミング図、第9図は上記一実施例による高回転時且つ加
速過渡状態における装置各部の信号のタイミング図、第
10図はこの発明の第2の発明による装置構成を示すブロ
ック図、第11図乃至第13図はこの発明の第2の発明の一
実施例による第3図に示したECU内のCPUの動作を示す各
フロー図、第14図は従来装置による信号のタイミング図
である。 図中、1……エンジン、2……圧力検出手段、3……ア
ナログフィルタ回路、4……A/D変換器、6A……平均化
手段、6B……基本燃料量演算手段、6C……過渡判定手
段、6D……過渡補正燃料量演算手段、6E……燃料噴射量
決定手段、7……燃料計量手段、11……エンジン、20…
…インジェクタ、25……クランク角センサ、28……圧力
センサ、32……ECU、33……マイコン、33A……CPU、33B
……ROM、33C……RAM、33D……タイマ、34……アナログ
フィルタ回路、35……A/D変換器、36……駆動回路、41
……エンジン、42……圧力検出手段、43……アナログフ
ィルタ回路、44……A/D変換器、45A……吸気管圧力検出
手段、45B……クランク角信号発生手段、46A……過渡判
定手段、46B……過渡補正燃料量演算手段、46C……過渡
判定補正燃料量演算手段、46D……過渡補正期間判定手
段、46E……平均化手段、46F……選択手段、46G……基
本燃料量演算手段、46H……基本燃料量選択演算手段、4
6I……燃料噴射量決定手段、47……燃料計量手段。 なお、図中同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 亮治 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社応用機器研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−87648(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの吸気管内部の圧力を検出する圧
    力検出手段と、この圧力検出手段の出力信号のリップル
    を低減化させるアナログフィルタ回路と、このアナログ
    フィルタ回路の出力信号をデジタルの圧力データに変換
    するA/D変換器と、上記圧力データの平均値を求める平
    均化手段と、上記エンジンの所定クランク角毎にクラン
    ク角信号を発生するクランク角信号発生手段と、上記ク
    ランク角信号を入力すると共に上記平均化手段の出力信
    号を入力して基本燃料量を演算する基本燃料量演算手段
    と、上記クランク角信号を入力し、上記A/D変換器から
    得られた圧力データの同一クランク角位置毎にサンプル
    された値の変化量と所定値とを比較して過渡状態を検出
    する過渡判定手段と、この過渡判定手段の検出出力を受
    けて上記変化量に基づいて過渡補正燃料量を演算する過
    渡補正燃料量演算手段と、上記演算された基本燃料量及
    び過渡補正燃料量から燃料噴射量を算出する燃料噴射量
    決定手段と、上記燃料噴射量分の燃料を上記エンジンに
    噴射供給する燃料計量手段とを備えたエンジンの燃料制
    御装置。
  2. 【請求項2】エンジンの吸気管内部の圧力を検出する圧
    力検出手段と、この圧力検出手段の出力信号のリップル
    を低減化させるアナログフィルタ回路と、このアナログ
    フィルタ回路の出力信号をディジタルの圧力データに変
    換するA/D変換器と、上記圧力データの平均値を求める
    平均化手段と、上記エンジンの所定クランク角毎にクラ
    ンク角信号を発生するクランク角信号発生手段と、上記
    クランク角信号を入力し、上記A/D変換器から得られた
    圧力データの同一クランク角位置毎にサンプルされた値
    の変化量と所定値とを比較して過渡状態を検出すると共
    に上記変化量に基づいて過渡補正燃料量を演算する過渡
    判定補正燃料量演算手段と、上記過渡判定補正燃料量演
    算手段の出力レベルに応じて上記圧力データの瞬時値及
    び上記平均化手段の出力信号を選択的に用いて基本燃料
    量を演算する基本燃料量選択演算手段と、上記演算され
    た過渡補正燃料量及び基本燃料量から燃料噴射量を算出
    する燃料噴射量決定手段と、上記燃料噴射量分の燃料を
    上記エンジンに噴射供給する燃料計量手段とを備えたエ
    ンジンの燃料制御装置。
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