JP2520473Y2 - サッシ枠取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、壁厚とほぼ同幅の見込幅を有するサッシ枠
におけるサッシ枠取付装置に関する。

［従来技術とその解決すべき課題］ 建屋壁体に対しサッシ枠を取付ける場合には、サッシ
枠の屋内側周縁に額縁材を取付けて目地を閉塞してい
た。

ところが壁体の壁厚とサッシ枠の見込幅がほぼ同幅の
場合には、額縁材の施工がしにくくなると共に、額縁材
が屋内側に突出して邪魔になるといった欠点があった。

本考案は上記従来の課題に鑑みてなされたものであ
り、施工が簡単で、かつ屋内側に突出することなく目地
を閉塞することができるサッシ枠取付装置を提供するこ
とを目的としている。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本考案は、壁厚とほぼ同幅の
見込幅を有するサッシ枠におけるサッシ枠取付装置にお
いて、サッシ枠の見込方向の一側周縁に周縁片を設け、
壁体の一方の側面に当接させると共に、サッシ枠の見込
方向の他側周縁に連続状の嵌着溝を形成し、上記嵌着溝
に、閉塞薄板の一端側を回動自在に嵌着し、他端側を壁
体の他方の側面に当接あるいは近接させてなるものであ
る。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図は本考案の一実施例を示す第３図の要部拡大断
面図、第２図は本実施例に係る閉塞薄板の斜視図、第３
図はサッシ枠の横断面図、第４図はサッシ枠の縦断面図
である。

本実施例においては本考案のサッシ枠取付装置を浴室
用の開き戸サッシに用いたものを示しており、壁体10の
開口に取付けられるサッシ枠１は、壁厚とほぼ同幅の見
込幅を有している。

上記サッシ枠１は上下枠および縦枠によって構成さ
れ、それぞれの見込方向の屋外側周縁には、周縁片11a
が設けられている。そしてこの周縁片11aは、壁体10の
屋外側面に当接される。

また、サッシ枠１の見込方向の屋内側の四周縁には、
各々連続状の嵌着溝11bを形成してある。この嵌着溝11b
は、以下に示すように閉塞溝板２の一端を回動自在に嵌
着するものであり、サッシ枠１を壁体10の開口に取付け
た状態で、屋内側に露出している。

上記閉塞薄板２は、長手方向一端に断面円形状の嵌着
部12aを形成してあり、サッシ枠１に形成したこれより
も一回り大きい嵌着溝11bに回動自在に嵌着できるよう
になっている。

この嵌着溝11bに嵌着される閉塞薄板２は、サッシ枠
１の上下枠あるいは縦枠の長さと同程度の長さを有する
硬質樹脂製の薄板であり、サッシ枠１の肉厚と同程度の
厚みを有している。そして第２図に示すように、必要に
よりその一面側の右手部あるいは左手部、すなわち壁体
10への当接面には接着剤層３が設けられている。この接
着剤層３としては、閉塞薄板２上に粘着テープを貼着
し、あるいは接着剤を塗布することによって形成され
る。そしてサッシ枠１への取付け前は、接着剤層３の上
面には剥離紙４を貼着してある。

なお、閉塞薄板２はサッシ枠１の上枠と縦枠のコーナ
ー部分では第５図に示すように、上枠側の閉塞薄板２の
端面と縦枠側の閉塞薄板２の側面が当接して隙間を生じ
ないようにされる。

次に、第６図（ａ），（ｂ）は、前記した第１図のさ
らに要部を拡大して示す要部拡大図である。

上記第６図に示すように、閉塞薄板２の嵌着部12aに
はその長手方向に沿って係合爪12bが形成されている。
また一方、サッシ枠１の嵌着溝11bには、この係合爪12b
に対応して２つの凹部11cおよび11dが形成してある。す
なわち第６図（ａ）に示すように閉塞薄板２を立上げた
ときに係合爪12bに対応して凹部11cを形成し、また第６
図（ｂ）に示すように閉塞薄板２を回動して壁体10に沿
わせたときに係合爪12bに対応して凹部11dを形成してあ
る。

そして凹部11cは、係合爪12bの突出量と同程度あるい
はそれ以上に内側に凹ませてあり、もう一方の凹部11d
は、係合爪12bの突出量よらも小さく凹ませてある。そ
のため、閉塞薄板２は、第６図（ａ）に示すように立上
げ時には嵌着溝11b内で遊嵌状態とされ、第６図（ｂ）
に示すように回動して壁体10に沿わせた時には嵌着溝11
b内で圧嵌状態となり、しかも係合爪12bが凹部11dに係
合してその動きが規制されることとなる。

次に本実施例におけるサッシ枠１の取付け手順につい
て説明する。

サッシ枠１の嵌着溝11bには、あらかじめ閉塞薄板２
を嵌着し、立上げた状態としておく。閉塞薄板２のサッ
シ枠１への取付けは、サッシ枠１の嵌着溝11bに対し、
その長手方向から閉塞薄板２の嵌着部12aをスライドさ
せて挿入して行なう。この状態でサッシ枠１を屋外側か
ら壁体10の開口に嵌め入れ、周縁片11aを壁体10の屋外
側面に当接させサッシ枠１をビス６で固定する。

次いで閉塞薄板２を回動して、壁体10の屋内側面に当
接あるいは近接させれば、閉塞薄板２は嵌着溝11b内で
圧嵌状態となり固定されることとなる。

次に壁体10の開口へのサッシ枠１の取付け手順におい
て、閉塞薄板２に接着剤層３を設けた場合について説明
する。

すなわち、接着剤層３を設けた場合については、まず
閉塞薄板２の剥離紙４を剥がして接着剤層３を露出させ
た状態で、閉塞薄板２の一端を、サッシ枠１を構成する
上下枠および縦枠の嵌着溝11bに嵌合する。そして接着
剤層３を壁体10の屋内側面に接着して目地塞ぎを完了す
る。

また、本実施例においては本考案を浴室用の開き戸に
用いたものを示したが、本考案はこのようなサッシ枠に
限定して用いられるものではなく、引違い窓サッシ、上
げ下げ窓サッシ、嵌殺し窓サッシあるいは出入口サッシ
等種々のサッシ枠の取付装置に用いることができる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案は、閉塞薄板を用いて目地
塞ぎを行なうように構成したことから、簡単な構成で、
しかも施工が極めて簡単に行なえると共に、従来のよう
に額縁材を用いずに薄板である閉塞薄板を用いたことか
ら、壁面に対し突出状にならず体裁がよいといった効果
がある。

また更に、閉塞薄板をサッシ枠に対し回動自在に嵌着
させることから、施工時には単に閉塞薄板を回動させる
だけで目地塞ぎが行なえ、より一層簡単に取付け施工が
行なえる効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例を示す第３図の要部拡大断面
図、 第２図は本実施例に係る閉塞薄板の斜視図、 第３図はサッシ枠の横断面図、 第４図はサッシ枠の縦断面図、 第５図はサッシ枠のコーナー部分の拡大図、 第６図（ａ），（ｂ）は第１図の要部を拡大して示す図
であり、それぞれ閉塞薄板の回動前および回動後を示す
図である。 1:サッシ枠 2:閉塞薄板 3:接着剤層 4:接離紙 10:壁体 11a:周縁片 11b:接着溝 11c,11d:凹部 12a:嵌着部 12b:係合爪

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】壁厚とほぼ同幅の見込幅を有するサッシ枠
   における下記要件を備えたことを特徴とするサッシ枠取
   付装置。 （イ）サッシ枠の見込方向の一側周縁に周縁片を設け、
   壁体の一方の側面に当接させてなる。 （ロ）サッシ枠の見込方向の他側周縁に連続状の嵌着溝
   を形成してなる。 （ハ）上記嵌着溝に、閉塞薄板の一端側を回動自在に嵌
   着し、他端側を壁体の他方の側面に当接あるいは近接さ
   せてなる。