JP2516016B2

JP2516016B2 - 連続生ゴミ堆肥化装置

Info

Publication number: JP2516016B2
Application number: JP62123390A
Authority: JP
Inventors: 一夫丹生
Original assignee: ENU AI TEKUNO SEERUSU KK
Current assignee: ENU AI TEKUNO SEERUSU KK
Priority date: 1987-05-19
Filing date: 1987-05-19
Publication date: 1996-07-10
Anticipated expiration: 2011-07-10
Also published as: JPS63288986A

Description

【発明の詳細な説明】発明の目的（産業上の利用分野）本発明は、家庭、レストラン、ホテル、スーパー等の
生ゴミを排出するあらゆる場所、また製材所、養鶏場等
木屑を始めとする堆肥化可能な廃棄物を排出するあらゆ
る場所に設置し、生ゴミその他の廃棄物を処理して堆肥
を製造する連続生ゴミ堆肥化装置に関する。

（従来の技術）従来、生ゴミを堆肥化する装置としては、実願昭60−
189669号「生ゴミ堆肥化装置」があった。しかし、この
「生ゴミ堆肥化装置」は単槽形式のもので、生ゴミを投
入した後、それを密閉し所要の時日を経て内部が醗酵し
て堆肥化させるものであった。また、実開昭50−149966
号「鶏糞無臭処理装置」として単槽形式のもので、内部
に撹拌羽根を有するものが提供されている。更に、家畜
の糞尿の処理装置として例えば、特開昭61−17485「家
畜糞尿の嫌気処理装置」には醗酵槽内の温度を高めるた
めに醗酵槽の胴体部の下半分を囲撓するようにもうけら
れているものが示されている。更に、複数個の醗酵槽を
設けるものとして、特開昭60−241999号、特開昭60−11
1624号、及び米国特許第4627116号が提供されている
が、これらはいずれも「コンポストトイレ装置」に関す
るものである。

（発明が解決しようとする問題点）しかし、実願昭60−189669号「生ゴミ堆肥化装置」
（実開昭62−126337号）のような単槽形式の「生ゴミ堆
肥化装置」では、一旦投入した生ゴミが完全に堆肥化す
るまで相当長期間新たな生ゴミの投入は出来ない欠点が
あった。又、実開昭50−149966号「鶏糞無臭処理装置」
のように単槽形式として槽の内部を撹拌羽根にて撹拌す
るだけでは「生ゴミ」を短時日で堆肥化することはでき
ない。更に、特開昭61−17485「家畜糞尿の嫌気処理装
置」のように醗酵槽内の温度を高めるために醗酵槽の胴
体部の下半分を囲撓するようにしてあったとしても、槽
内部の温度を急激に温度を任意にコントロールできるも
のでなければ、到底「生ゴミ」のような廃棄物を短時日
で堆肥化することは出来ない。更に、特願昭60−241999
号、特開昭60−111624号、及び米国特許第4627116号に
閉められるような、し尿処理装置即ち、「コンポストト
イレ装置」では、いわゆる「家庭用生ゴミ」のように魚
の骨、頭部等のような固形物を含む処理材料ては、独立
した第一醗酵槽から第二醗酵槽への搬送が円滑にいか
ず、日々排出される多量の生ゴミの処理には不向きであ
る。

家庭、レストラン、ホテル、スーパー等において生ゴ
ミは刻一刻発生するものであって、一旦投入した生ゴミ
はそれが完全に堆肥化するまでその後の生ゴミの投入が
出来ないのでは現実には使用出来ない欠点がある。

この発明は、従来の「生ゴミ堆肥化装置」の持つ上記
の問題点を解消させ、一次醗酵槽、二次醗酵槽、三次醗
酵槽・・等々からなる複数の醗酵槽が横列に連続的に配
設され、各槽間に通じる排出口を設けた隔壁にて区画さ
れると共に各醗酵槽の内部壁面に発熱体を配設し、前記
一次醗酵槽、二次醗酵槽、三次醗酵槽・・等々からなる
複数の醗酵槽に個々独立に醗酵条件を電子的に制御でき
るようにすると共に、前記一次醗酵槽内には予め醗酵促
進有機物が配置せられ、該一次醗酵槽の上方には生ゴミ
投入口を設け且つ下部には被醗酵材料を搬送するための
搬送スクリューを設け、二次醗酵槽とそれに連続する各
醗酵槽との間にはオーバーフロー式排出口が開設され、
上記各醗酵槽内に貫通する回転軸にそれぞれ適数個の攪
拌羽根板を設けることによって、連続投入による堆肥の
連続排出を可能にした連続生ゴミ堆肥化装置を提供しよ
うとするものである。

発明の構成（問題点を解決するための手段）醗酵槽本体（１）はステンレス製で、第２図に示すご
とく幅方向断面において、上方を方形に下方を円形に形
成してある。

醗酵槽は複数ブロックにて形成してある。なお本願実
施例図には説明の便宜上３ブロックにて形成したものを
示してある。

即ち、醗酵槽は一次醗酵槽（２）、二次醗酵槽
（３）、三次醗酵槽（４）から成っている。

一次醗酵槽（２）の上方には開閉蓋（22）が設けら
れ、開閉蓋（22）の開放させることにより生ゴミの投入
口（５）が開口する。更に一次醗酵槽（２）の下方には
搬送スクリュー（６）のような搬送手段が設けられてい
る。この搬送スクリュー（６）はスクリュー用モーター
（20）の回転により一次醗酵槽（２）から二次醗酵槽
（３）方向へ生ゴミを強制搬送する。一次醗酵槽（２）
と二次醗酵槽（３）との間及び二次醗酵槽（３）と三次
醗酵槽（４）との間にはそれぞれ隔壁（７）（７）が設
けられ醗酵槽の内部が仕切られている。一次醗酵槽
（２）と二次醗酵槽（３）との間の隔壁（７）には材料
強制排出口（８）が穿設されていると共に、二次醗酵槽
（３）、三次醗酵槽（４）の隔壁（７）にはそれぞれ所
定部位にオーバーフロー式排出口（８）が開口してあ
る。

更に、醗酵槽の内部即ち、一次醗酵槽（２）、二次醗
酵槽（３）、三次醗酵槽（４）の各内部を貫通するよう
に回転軸（９）が醗酵槽本体（１）の前方部及び後方部
が回転可能に支持されこの回転軸（９）にはそれぞれ適
数個の攪拌用羽根板（10）が取り付けてある。回転軸
（９）は攪拌用羽根板（10）回転用モーター（21）によ
り回転するようにしてある。尚、（18）は掃除穴であ
る。（４）にはそれぞれ給気口（11）（11）（11）が設
けられている。最後部の醗酵槽、即ち本件実施例図では
三次醗酵槽（４）の後部壁には堆肥粒の排出口（12）が
形成されている。

第２図において（13）は排気口であって、この排気口
（13）より醗酵分解過程に排出される炭酸ガス及び水分
を脱臭、無害化して排出する。換気手段はフアン又はエ
アポンプで給気側、排気側のどちらに設けてもよい。回
転手段はモーターを用いても、ハンドルによる手動式、
ペダルによる足踏み式としてもよい。

醗酵槽の内部の保温を図るべく醗酵槽本体（１）の下
面に面状ヒーター（14）が接着されていると共に、醗酵
槽内部壁面の外側に保温材（15）を配置して、醗酵槽の
内部温度を適温を維持するようにしてある。

本発明の連続生ゴミ堆肥化装置は、本体に、給気口、
排気口、投入口、及び排出口を有し、換気手段、発熱体
及びその回転手段が設けられているから、本体内の環境
（温度、湿度、酸素量）を醗酵に有利な状態に設定し、
醗酵速度を早めることができる。

醗酵には第１段階（糖分、蛋白質分解）、第２段階
（セルローズの分解）、第３段階（リグニン分解）の３
段階があり、それぞれの段階で理想的環境が異なる。第
１段階においては温度40〜65℃、湿度50〜70％、第２段
階では温度80〜95℃、湿度50〜60％、第３段階では温度
30〜40℃、湿度30〜50％が最適な環境である。本体内部
には湿度、温度を検出するセンサーを設けることによ
り、常に環境状態を堆肥することができる。さらには、
給熱量、攪拌時期をセンサー検出値に基づいて電子制御
することにより、自動的に醗酵を最短時間内に行わせる
ことが可能である。

残飯等の生ゴミその他の材料は投入口（５）から投入
し、製造された堆肥は排出口（12）から取り出す。本体
の形状を幅方向断面において、上方を方形に下方を半円
形に形成して羽根板により攪拌が効果的に行われるよう
にしてある。

（作用）第１図は本発明の１実施例たる生ゴミ堆肥化装置の長
さ方向断面図、第２図は同じく第１次醗酵槽の幅方向断
面、第３図は第２次及び第３次醗酵槽の幅方向断面図で
ある。

バイムフード（商品名、糖分、蛋白質分解菌、セルロ
ース分解菌及びリグニン分解菌を培養した有機物）を約
0.5部を投入口（５）より投入し、撹拌棒により正逆３
回転、３分を一サイクルとして約１時間毎に反復する
と、約24時間後には容量は1/5に減量しており、醗酵は
３分の程度進行している。

更にこれを搬送スクリューにて第２次醗酵槽に強制搬
送して、前記と同様に攪拌棒にて攪拌を継続して３日間
程でほぼ８分程度の熟成を見る。

当然第１次醗酵槽へは順次に残飯材料が投入されるか
ら第２次醗酵槽へも醗酵材料が次々と材料が強制的に搬
送されるから、８分程度熟成した醗酵材料はオーバーフ
ロー式排出口（８）から第３次醗酵槽へ送りこまれる。

第３次醗酵槽では残存するバイムフード（商品名、糖
分、蛋白質分解菌、セルロース分解菌及びリグニン分解
菌を培養した有機物）により約１日でほぼ100％の完熟
を得てオーバーフロー式排出口（12）から取り出され
る。なお、第３次醗酵槽内から堆肥として取り出す際バ
イムフード（商品名、糖分、蛋白質分解菌、セルロース
分解菌及びリグニン分解菌を培養した有機物）を摂氏約
150度程度で滅菌をして堆肥として取り出し後それ以上
の醗酵を防止することが望ましい。

（効果）本発明は、一次醗酵槽、二次醗酵槽、三次醗酵槽・・
等々からなる複数の醗酵槽が横列に連続的に配設され、
各槽間に通じる排出口を設けた隔壁にて区画されると共
に各醗酵槽の内部壁面に発熱体を配設し、前記一次醗酵
槽、二次醗酵槽、三次醗酵槽・・等々からなる複数の醗
酵槽に個々独立に醗酵条件を電子的に制御できるように
すると共に、上記一次醗酵槽には予め醗酵促進有機物が
配置せられ、該一次醗酵槽の上方には生ゴミ投入口を設
け且つ下部には被醗酵材料を搬送するための搬送スクリ
ューを設け、二次醗酵槽とそれに連続する各醗酵槽との
間にはオーバーフロー式排出口が開設され、上記各醗酵
槽内に貫通する回転軸にそれぞれ適数個の攪拌羽根板を
設けて、醗酵の程度によって第１次醗酵槽、第２次醗酵
槽、第２次醗酵槽・・と順次に別々の醗酵槽で処理され
るようにしてあるので残飯材料のような生ゴミの連続投
入及び堆肥の連続的な取り出しが可能となる。従って病
院、工場、ホテル等から次々と排出される大量の残飯類
の堆肥化処理を短期間の中に達成することが出来る。

又攪拌に要するスペースと労力を減少させるものであ
るから、病院、工場、ホテル等のような残飯の排出する
場所に設置するのに適している。従って、ゴミ公害の解
決や焼却エネルギーの節減に寄与し、さらに生ゴミは良
質の堆肥として再生されて荒廃しつつある農業用地、牧
草地等の地力回復に貢献することになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例たる生ゴミ堆肥化装置の長さ
方向断面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図、第３図は
第１図Ｂ−Ｂ線断面図である。（１）……醗酵槽本体、（２）……一次醗酵槽（３）……二次醗酵槽、（４）……三次醗酵槽（５）……生ゴミの投入口、（６）……搬送スクリュー（７）……隔壁、（８）……材料強制排出口（９）……回転軸、（10）……攪拌用羽根板（11）……給気口、（12）……排出口（13）……排気口、（14）……面状ヒーター（15）……保温材、（18）……掃除穴（20）……スクリュー用モーター（21）……モーター、（22）……開閉蓋

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】一次醗酵槽、二次醗酵槽、三次醗酵槽・・
等々からなる複数の醗酵槽が横列に連続的に配設され、
各槽間に通じる排出口を設けた隔壁にて区画されると共
に各醗酵槽の内部壁面に発熱体を配設し、前記一次醗酵
槽、二次醗酵槽、三次醗酵槽・・等々からなる複数の醗
酵槽に個々独立に醗酵条件を電子的に制御できるように
すると共に、上記一次醗酵槽内には予め醗酵促進有機物
が配置せられ、該一次醗酵槽の上方には生ゴミ投入口を
設け且つ下部には被醗酵材料を搬送するための搬送スク
リューを設け、二次醗酵槽とそれに連続する各醗酵槽と
の間にはオーバーフロー式排出口が開設され、上記各醗
酵槽内に貫通する回転軸にそれぞれ適数個の攪拌羽根を
設けてなることを特徴とする連続生ゴミ堆肥化装置。