JP2514252Y2 - 吸収式冷凍機の吸収器 - Google Patents

吸収式冷凍機の吸収器

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JP2514252Y2
JP2514252Y2 JP11377490U JP11377490U JP2514252Y2 JP 2514252 Y2 JP2514252 Y2 JP 2514252Y2 JP 11377490 U JP11377490 U JP 11377490U JP 11377490 U JP11377490 U JP 11377490U JP 2514252 Y2 JP2514252 Y2 JP 2514252Y2
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選 村江
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東洋ラジエーター株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コンパクトで効率の良い吸収式冷凍機の吸
収器に関する。
〔従来技術〕
吸収式冷凍機の原理は第3図に示す如く構成されてい
る。即ち、一般の冷凍機に用いられる圧縮機の代わりに
発生器22と吸収器19とを有し、蒸発器20で蒸発した冷媒
ガスが、その蒸発器20と殆ど同じ圧力の吸収器19に導か
れる。この吸収器19には冷媒ガスを溶解する溶液が収納
されている。一般には、冷媒にアンモニアガスを使うた
め、吸収器中にはアンモニア水が収納される。このアン
モニア水は、その溶解度を希薄なものとし、アンモニア
ガスをさらに良く溶解できるようにしている。アンモニ
アの溶解に伴って熱が発生するので、冷却水により冷却
するように構成している。そしてこのアンモニアが溶け
込み濃厚となった液は、発生器22にポンプ24で送り込ま
れる。そして、発生器22でこの濃厚液をヒータ23により
加熱することにより、圧力の高いアンモニアガスが発生
する。
即ち高圧アンモニアガスができる。このアンモニアガ
スを凝縮器21で冷却し、液アンモニアとすると共に、こ
の液アンモニアを膨張弁26を通して蒸発器20に導くこと
により冷凍作用を行うものである。
このような吸収式冷凍機において従来の吸収器19は、
多数の冷却管を水平に配置し、その表面に吸収液を滴下
する構造であった。そのため、吸収液が比較的速く下方
に流下し、冷媒ガスの吸収効率が悪く、装置が大型化せ
ざるを得ない欠点があった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本考案は冷媒ガスの吸収効率が良く且つ、小型
で熱交換性能の良い吸収器を提供することを目的とし、
その目的達成のために次の構成とる。
本考案の吸収式冷凍機の吸収器は、上部タンク4のタ
ンク底面2に多数の吸収液滴下孔3を穿設すると共に、
そのタンク4に吸収液導入口1を設ける。そして、箱状
の本体7をタンク底面2に隣接して設け、上部に冷媒ガ
ス導入口5を形成すると共に下部に吸収液導出口6を設
ける。さらに、本体7に冷却水流通用のチューブ8を内
装する。このチューブ8は互いに平行に敷設された多数
の平行部を有するように形成する。そして、チューブ8
の外面にフィン11を接触して固定する。このフィン11
は、滴下する吸収液を受け止める多数の水平面部9を有
すると共に、その吸収液を順次下方に滴下させる多数の
滴下用開口10が設けられたものである。
〔作用〕
上部タンク4に導かれた吸収液14はそのタンク底面2
の吸収液滴下孔3から滴下し、フィン11の水平面部9上
に保持される。そして水平面部9上に拡がった吸収液14
は滴下開口10から下方に順次滴下する。そして本体7内
に導かれた冷媒ガス13が水平面部9上の吸収液14に吸収
され、本体7下部の吸収液導出口6から外部に取り出さ
れる。この時、第2図に示す如くフィン11には多数のチ
ューブ8が貫通され、内部に冷却水17が導かれて、冷媒
ガスの吸収に伴う発熱が取り除かれる。
〔実施例〕
次に図面に基づいて本考案の各実施例につき説明す
る。
第1図及び第2図は本考案の第一実施例を示す縦断面
図及び一部破断斜視図である。この実施例の吸収器19
は、箱状に形成された本体7の上部に上部タンク4が設
けられる。この上部タンク4の側部には吸収液導入口1
が設けられ、該吸収液導入口1に吸収液14が導かれる。
そして上部タンク4のタンク底面2には多数の小さな吸
収液滴下孔3が穿設され、その吸収液滴下孔3から吸収
液14が下方に滴下するように構成する。
次に、タンク底面2の下方には多数のプレート型のフ
ィン11が上下方向に僅かに間隔を開けて並列されてい
る。このフィン11は第2図及び第4図に示す如く多数の
チューブ8が貫通すると共に多数の滴下用開口10が穿設
されている。このチューブ8内には冷却水17が流通す
る。
次に本体7の下部には吸収液導出口6が設けられ、該
吸収液導出口6から吸収液14が外部に取り出される。
次に、第2図に示す如く本体7の一側には冷媒ガスタ
ンク18が設けられ、該冷媒ガスタンク18に冷媒ガス導入
口5が形成されている。そして冷媒ガス導入口5から冷
媒ガス13が冷媒ガスタンク18を介して本体7の内部に導
かれる。即ち第5図に示す如く冷媒ガス13が各フィン11
の一側から夫々のフィン間に導かれる。
次に、第6図〜第10図は本考案の第二実施例であり、
この実施例が前記実施例と異なる点は、フィン11として
第8図に示すようなマルチエントリー型のものを用いる
と共に、チューブ8として偏平管を設けたものである。
そして第7図に示す如く左右一対の冷却水タンク15の間
に多数のチューブ8を貫通させ、チューブ8の外面に夫
々フィン11をろう付けにより接合固定したものである。
なおこのフィン11は、その水平面部9が水平に配置さ
れるようにろう付けされたものである。この実施例によ
れば、滴下用開口10がフィン11の側面に切り起こし形成
されたものであるため、吸収液14を滴下した時、フィン
11上での保持時間が長くなり、吸収効率を上げ、吸収器
の小型化をさらに進めることができる。
〔考案の効果〕
本考案の吸収式冷凍機の吸収器は、以上のように構成
したので、吸収液の保持時間が長くなると共に、その吸
収液の拡散が良くなり冷媒ガスとの接触面積が広くな
る。そのため、冷媒ガスを効率良く吸収することができ
る。しかも、冷却水との熱交換に必要な表面積が飛躍的
に増加し、吸収器全体の小型化を実現できる。
さらには振動等の外乱作用に対しても安定した吸収性
能が得られるため、従来不可能でああった車両搭載空調
装置等への応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案の第一実施例の縦断面図及び
一部破断斜視略図であり、第3図は吸収式冷凍機の原理
図、第4図は前記第一実施例のフィン11及びチューブ8
の拡大図、第5図は同吸収器の使用状態を示す説明図、
第6図〜第10図は本考案の第二実施例の吸収器であり、
第6図はその縦断面略図、第7図は同一部破断斜視図、
第8図は同吸収器に用いられるフィン11の斜視図、第9
図は第6図のA-A断面図、第10図は第6図のB-B断面図。 1……吸収液導入口、2……タンク底面 3……吸収液滴下孔、4……上部タンク 5……冷媒ガス導入口、6……吸収液導出口 7……本体、8……チューブ 9……水平面部、10……滴下用開口 11……フィン、12……冷却水出口 13……冷媒ガス、14……吸収液 15……冷却水タンク、16……冷却水入口 17……冷却水、18……冷媒ガスタンク 19……吸収器、20……蒸発器 21……凝縮器、22……発生器 23……ヒータ、24……ポンプ 25……調節弁、26……膨張弁 27……受液器

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収液導入口1を有し、タンク底面2に多
    数の吸収液滴下孔3が穿設された上部タンク4と、前記
    タンク底面2に隣接して設けられ、上部に冷媒ガス導入
    口5を有すると共に下部に吸収液導出口6を有する箱状
    の本体7と、前記本体に内装され、互いに平行に敷設さ
    れた多数の平行部を有する冷却水流通用のチューブ8
    と、前記チューブ8の外面に接触して固定され、滴下す
    る前記吸収液を受け止める多数の水平面部9を有すると
    共に、順次下方に滴下させる多数の滴下用開口10を有す
    るフィン11と、を具備する吸収式冷凍機の吸収器。
JP11377490U 1990-10-29 1990-10-29 吸収式冷凍機の吸収器 Expired - Lifetime JP2514252Y2 (ja)

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JPH0470965U JPH0470965U (ja) 1992-06-23
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SE501503C2 (sv) * 1993-05-14 1995-02-27 Electrolux Ab Absorbator för absorptionskylapparat
JP4821397B2 (ja) * 2006-03-27 2011-11-24 ダイキン工業株式会社 空冷吸収式冷凍装置の吸収器
JP4826314B2 (ja) * 2006-03-29 2011-11-30 ダイキン工業株式会社 吸収冷凍機用蒸発・吸収ユニット

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