JP2509618B2 - 蓄熱冷暖房装置の運転制御方法 - Google Patents

蓄熱冷暖房装置の運転制御方法

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JP2509618B2
JP2509618B2 JP62110633A JP11063387A JP2509618B2 JP 2509618 B2 JP2509618 B2 JP 2509618B2 JP 62110633 A JP62110633 A JP 62110633A JP 11063387 A JP11063387 A JP 11063387A JP 2509618 B2 JP2509618 B2 JP 2509618B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蓄熱冷暖房装置の運転制御方法に係り、特
に空調運転中の蓄熱消費速度から、その日の負荷を予測
して熱源機器の運転、停止を制御するのに好適な蓄熱冷
暖房装置の運転制御方法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、電力需要の増大にともなって、電力負荷の昼夜
間格差あるいは時間的な集中が拡大する傾向にあり、電
力需要の平準化対策として有効な蓄熱式空調システムの
開発が重要な技術課題として進められている。
例えば、日立評論VOL.66.No.6(1984-6月)P17〜20に
は、小栗正裕ほかにより「ユニット式氷蓄熱冷暖房シス
テム」という技術レポートが掲載されている。
特に最近は、スペース上の制約から充分な容量を持つ
蓄熱槽を建築することが困難であるため、空調負荷に対
して、蓄熱槽と、冷凍機等の熱源機器とを併用運転する
方式や、潜熱蓄熱方式が注目されている。
これらの蓄熱冷暖房装置の基本的な考え方は、負荷側
に不快感のない充分な熱量を供給することであるが、経
済的な観点からは、負荷に見合った最小限の運転をする
ことが望ましく、そのためには、的確な負荷予測と熱源
機器の現有能力の監視を運転制御に取り入れることが重
要な課題である。
従来の蓄熱冷暖房装置の運転制御方式として、例え
ば、本発明者らが先に出願した特願昭60-273268号に記
載のものは、負荷計算より求められる一日の負荷パター
ンを時刻ごとの負荷残量パターンとして予めコンピュー
タに入力しておき、その負荷残量パターンの入力データ
と、蓄熱槽の蓄熱量検知手段が検知した蓄熱量との比較
により、熱源機器の運転制御を行うものであった。
また、これに限らず、さまざまの手段による空調負荷
予測を取り入れて省エネルギー運転制御を試みるものが
開発されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、例えば一日の負荷パターンの設定、
気象データに基づく年間負荷予測の設定、予測の修正機
能など、コンピュータによる演算制御のソフトウエアの
ボリュームが大きく、キー入力操作が複雑であり、入力
センサの点数も多く、コスト高となり、汎用性の点から
問題があることを否めなかった。
本発明は、前述の従来技術の問題点を解決するために
なされたもので、制御ロジックの簡易化により、例えば
コンピュータに対する入出力点数の低減、キー入力走査
の簡易化を達成し、トータルコストの低減を可能にする
蓄熱冷暖房装置の運転制御方法を提供することを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る蓄熱冷暖房
装置の運転制御方法の構成は、熱源機器と、この熱源機
器に接続する蓄熱槽と、この蓄熱槽の蓄熱量を検知する
検知手段とを備え、この検知手段が検知した前記蓄熱槽
の蓄熱量に応じて前記熱源機器の作動を制御すべき演算
制御手段を用いて、空調終了時刻に前記蓄熱槽の蓄熱量
を0にする蓄熱冷暖房装置の運転制御方法において、 (イ)空調開始に先立ち、蓄熱量QTを確かめ、QT<0な
らば、空調開始時刻から前記熱源機器を運転させる先行
運転制御を行い、QT>0ならば、空調開始時刻には前記
熱源機器を停止させておく後行運転制御を行うものと
し、 (ロ)前記先行運転制御の場合は、 a)空調開始時刻で、前記熱源機器へ運転指令を出し、 b)その熱源機器の運転のときに、定格蓄熱量S0、空調
時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
標準能力q0の関数であり、熱源機器が空調開始時刻から
運転しているときの残り蓄熱量の線g(t)と、熱源機
器が停止して空調終了時刻に至る残り負荷熱量の線f
(t)との交点の軌跡である運転終了線Hf(t)を演算
し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT
Hf(t)になれば、前記熱源機器の停止指令を出し、 c)前記熱源機器が停止のときに、定格蓄熱量S0、空調
時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
標準能力q0の関数であり、熱源機器が停止していて空調
が開始されるときの残り負荷熱量の線f′(t)と、 熱源機器が運転しているときの残り蓄熱量の線g′
(t)との交点の軌跡である運転開始線Hn(t)を演算
し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT
Hn(t)になれば、前記熱源機器の運転指令を出すもの
とし、 (ハ)前記後行運転制御の場合は、 d)空調開始時刻で、前記熱源機器へ停止指令を出し、 e)前記熱源機器が停止のときに、定格蓄熱量S0、空調
時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
標準能力q0の関数であり、熱源機器が停止していて空調
が開始されるときの残り負荷熱量の線f′(t)と、 熱源機器が運転しているときの残り蓄熱量の線g′
(t)との交点の軌跡である運転開始線Hn(t)を演算
し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT
Hn(t)になれば、前記熱源機器の運転指令を出し、 f)その熱源機器の運転のときに、定格蓄熱量S0、空調
時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
標準能力q0の関数であり、熱源機器が空調開始時刻から
運転しているときの残り蓄熱量の線g(t)と、熱源機
器が停止して空調終了時刻に至る残り負荷熱量の線f
(t)との交点の軌跡である運転終了線Hf(t)を演算
し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT
Hf(t)になれば、前記熱源機器の停止指令を出すもの
とし、 (ニ)空調終了時刻になれば、前記熱源機器を停止すよ
うにしたものである。
なお、本発明を開発した考え方を付記すると次のとお
りである。
空調運転中の蓄熱量の消費量を監視し、消費速度が大
であれば熱源機器を運転させて消費量を抑え、逆に消費
速度が小であれば蓄熱でまかなう運転とし、空調終了時
刻に蓄熱量を0にさせることを考えたもので、この方式
によれば、必要な情報は蓄熱量のみということになる。
〔作用〕
本発明に係る制御ロジックにより、空調運転時間中の
蓄熱量と、空調運転時間、定格蓄熱量、負荷熱量、熱源
機器標準能力から算出される運転制御線との関係から、
熱源機器の運転、停止を決めて制御し、空調終了時刻に
前記蓄熱槽の蓄熱量を0にすることができる。
本発明の制御ロジックでは、従来のように、一日の負
荷パターンの設定、気象データに基づく年間負荷予測の
設定などを、コンピュータに入力する必要がなく、入出
力点数が大幅に低減される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図ないし第6図を参照
して説明する。
まず第1図および第2図により、蓄熱冷暖房装置およ
びその運転制御装置の一例を説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る蓄熱冷暖房装置の
略示構成図、第2図は、第1図の蓄熱冷暖房装置の運転
制御装置の構成を示すブロック図である。
第1図において、1は、熱の授受媒体である水を降温
または昇温させる冷凍機、2は、この冷凍機1から得ら
れる冷,温水により冷水蓄熱,温水蓄熱を行う蓄熱槽、
3は、前記冷凍機1と前記蓄熱槽2とを接続する水配管
に配設され、水を循環させるための一次冷温水ポンプ、
4は、これら各機器を制御するための制御盤、5,6は前
記蓄熱槽2に貯えられている蓄熱量を検知する各種セン
サー、7は負荷側の空気調和機、8は、前記蓄熱槽2と
前記空気調和機7とを接続する水配管に配設され、水を
循環させるための二次冷温水ポンプである。
次に、第2図において、5,6は、先に第1図で示した
ように蓄熱槽2に設けて蓄熱量を検知するための検知手
段に係る各種センサーであり、例えば5は温度センサ
ー、6は圧力式水位計である。この蓄熱量検知手段は、
本発明者らが先に出願した特願昭61-2101号に記載のよ
うに、蓄熱槽内の水温と水位の変化から着氷量を換算
し、蓄熱量を演算することによって蓄熱量を連続的に検
知するものである。
10は、演算制御手段に係るマイクロコンピュータで、
このマイクロコンピュータ10の枠内に示した各ブロック
は、本実施例におけるマイクロコンピュータ10の機能を
表わしたものであり、11は電源部、12は記憶部、13は演
算部、14は出力部を示す。
15は、先に第1図で説明した冷凍機1、一次冷温水ポ
ンプ3等の熱源機器である。
次に、このような構成の蓄熱冷暖房装置の動作の概略
について説明する。
蓄熱運転時は、冷凍機1と一次冷温水ポンプ3を運転
し、蓄熱槽2内の水を循環させながら、水を降温または
昇温し、蓄熱槽2内に蓄熱せしめる。
空調運転時は、空気調和機7と二次冷温水ポンプ8を
運転し、蓄熱槽2内の水を循環させながら、蓄熱槽2内
に貯えられた熱量を消費する。ここで、負荷が大きな場
合は、前記蓄熱運転で蓄熱槽2内に貯えられた熱量では
不足するので、空気調和機7と二次冷温水ポンプ8を運
転して熱量を消費しながら同時に冷凍機1と一次冷温水
ポンプ3も運転し、蓄熱槽2への熱量の補充を行う。
以下、本蓄熱冷暖房装置の蓄熱量を有効に消費させる
運転制御方法について、まず制御ロジックを第3図ない
し第5図を参照して説明する。
第3図は、空調開始時に熱源機器を運転する場合の運
転制御線図、第4図は、空調開始時に熱源機器を運転し
ない場合の運転制御線図、第5図は、実際の運転におけ
る運転制御線図である。
第3図ないし第5図は、いずれも横軸に時間、縦軸に
熱量をとっており、空調開始時刻をt1、空調終了時刻を
t2としている。
いま、記号を、 定格蓄熱量(初期蓄熱量)に係る空調開始時刻におけ
る蓄熱量をSo、 熱源機器の標準能力をqo、 単位時間当りの負荷熱量をqR、 空調時間をto、 空調開始からの経過時間をt と定める。
蓄熱が消費される量は、 熱源機器が停止している間は、qR・t 熱源機器が運転している間は、(qR−qo)・t と表現できる。
そこで、熱源機器が空調開始時刻から運転している、
いわゆる先行運転制御のときの、蓄熱の残り量(以下残
り蓄熱量という)g(t)は、 g(t)=So−(qR−qo)・t …(1) となる。これは、第3図の線21に相当する。空調開始時
刻t1では、蓄熱量は、点20に示すSoがあり、空調終了時
刻t2では、蓄熱量は、点22に示す量があり、蓄熱量が余
っている。
したがって、空調終了時刻t2で蓄熱量を0にするに
は、熱源機器をある時間に停止させればよい。その時間
は、第3図のt3である。熱源機器が運転中(ONの間)、
残り蓄熱量g(t)は21の線であったが、熱源機器が時
刻t3のP点で停止してのち、前記P点から空調終了時刻
t2に蓄熱量0となる点に至る23の線は残り負荷熱量の線
f(t)であり、 f(t)=qR・to−qR・t …(2) となる。
そこで、時刻t3は、(1)=(2)として算出され、 t=(qR・to−So)/qo となる。すなわち、この時刻t3に熱源機器をONからOFF
に切り換えれば、空調終了時刻t2に蓄熱量を0にするこ
とができる。
それでは、熱源機器をONからOFFに切換える時刻とそ
のときの蓄熱量の点の軌跡、換言すれば、熱源機器が空
調開始時刻から運転しているときの残り蓄熱量の線g
(t)と、熱源機器が停止して空調終了時刻に至る残り
負荷熱量の線f(t)との交点の軌跡を求めると、 となり、空調時間to、空調開始時刻における定格蓄熱量
So、熱源機器の標準能力qoを一定と仮定すれば、単位時
間当りの負荷熱量qRの大小で運転パターンが変わるとい
える。この軌跡は第3図に示す24の線で、24を運転終了
線Hf(t)と呼ぶ。
一般に、熱源機器の停止中は、蓄熱槽の蓄熱分(蓄熱
量)のみで空調を行うことになるので、蓄熱消費量が増
加する。
熱源機器の標準能力qo=0のとき、すなわち熱源機器
が停止しているときは、単位時間当りの蓄熱消費量が増
加して第3図の線図における線の傾きが大きくなり、運
転パターンは25の線となる。
単位時間当りの負荷熱量qRがだんだん大きくなると、
単位時間当りの蓄熱消費量が増加して運転パターンは右
下がりになり(破線参照)、限界パターンを破線26とし
ないと蓄熱量はマイナスとなる。破線26の下になる線は
空調終了時t2で蓄熱量がマイナスとなる線である。空調
終了時に蓄熱量がマイナスとなることは、蓄熱した量よ
りもそれを放出して消費した分が大きいことであり、例
えば、冷房時の空調終了時t2に蓄熱槽2内の温度が想定
した温度より高くなっているということである。この状
態が連続すると、空調終了時の蓄熱槽2内の温度は日々
高くなって行き、遂には空調(冷房)に供し得なくなる
ため、蓄熱量はマイナスになってはいけない。
そこで、蓄熱装置としての最大能力が負荷と同じでな
ければならず、次式のように選定しなければならない。
qR=So/to+qo …(3) ここで、qRは前述のように単位時間当りの負荷熱量、
So/toは、定格蓄熱量を空調時間で割った、蓄熱で空調
可能な単位時間当りの能力、qoは前述のように熱源機器
の標準能力であり、式(3)は、負荷に対応する熱源機
器の能力と蓄熱能力のあり方を示している。
以上は、諸数値を一定とした場合の説明であるが、現
実には負荷は変動する。そのときの問題は、熱源機器の
ON,OFFの切換えののち、運転パターンが変動して蓄熱量
0に収束しないことである。
負荷が大きいときは、前述の選定式(3)を考慮した
機器の選定、台数の決定を行えば蓄熱量が不足するとい
う可能性は少ないが、逆に蓄熱量が余りすぎる可能性は
高い。そこで、空調開始時刻に熱源機器を停止した状態
でスタートさせる。いわゆる後行運転制御をさせればよ
い。
後行運転制御の運転制御線は第4図に示すとおりで、
前述した先行運転制御と同様な考え方で定められる。
熱源機器が停止していて空調が開始されるときの残り
負荷熱量の線f′(t)は、 f′(t)=So−qR・t であり、第4図の27の線である。
f′(t)の線は、初期蓄熱量Soから、単位時間当り
の負荷熱量qR×経過時間t、すなわち延べ消費量を差し
引いたことを表わし、熱源機器が停止しているので負荷
分がすべて蓄熱量の消費でまかなわれていることを示し
ている。
また、熱源機器が運転しているとき(停止から運転に
切換わってのち)の残り蓄熱量の線g′(t)は、 g′(t)=0+(qR+qo)(to−t) =qR・to−qo・to+(qR−qo)t であり、第4図の28の線である。
g′(t)の線は、熱源機器が運転されている場合の
曲線である。toを空調時間(空調開始時刻t1から空調終
了時刻t2まで)、tを空調開始時刻t1からの経過時間
(現在時刻)として、単位時間当りの蓄熱消費量は、
(単位時間当りの負荷熱量qR−熱源機器の標準能力qo)
となる。空調終了時の蓄熱残量を0とすると、現在時刻
tでの蓄熱残量は(qR−qo)×(to−t)となる。
熱源機器をOFFからONに切換える時刻とそのときの蓄
熱量の点の軌跡、換言すれば、前記残り負荷熱量の線
f′(t)と前記残り蓄熱量の線g′(t)との交点の
軌跡は、第4図に示す線29で、この29を運転開始線H
n(t)と呼ぶ。
上記の考え方を総合して、先行運転制御、後行運転制
御のいずれのときも、運転終了線Hf(t)(第5図2
4)、運転開始線Hn(t)(第5図29)で囲まれる内側
(第5図の30側)をたどって、熱源機器のON,OFFを行っ
ていけば、かなりの確率で空調終了時に蓄熱量を0にす
ることができる。
言い替えると、蓄熱量の軌跡である運転終了線H
f(t)、運転開始線Hn(t)の想定条件の範囲内にあ
れば、空調終了時に蓄熱量がほぼ0になる確率が高い。
このことは、先に式(3)で説明したと同様の考え方
から、 qR<So/to+qo すなわち、単位時間当りの負荷熱量qRは、熱源機器の
標準能力qoと単位時間に消費される蓄熱量So/toとの和
に等しいか、もしくは小さくするという前提条件で成り
立つものである。この前提から外れると、前記運転終了
線Hf(t)、運転開始線Hn(t)の想定範囲から外れ
る。
次に、本実施例の蓄熱冷暖房装置の運転制御の手順を
先の第1,2図に合わせて第6図を参照して説明する。
第6図は、第1,2図の装置による空調運転制御の手順
を示すフローチャート図である。
第1図、第2図に示す蓄熱運転の場合、蓄熱槽2の蓄
熱量が予め設定してある蓄熱量に達しているかいないか
を判定し、達するまでは熱源機器15(冷凍機1、一次冷
温水ポンプ3等)を運転し、予め設定してある蓄熱量に
達したならば熱源機器15は停止する。
空調運転の場合、空調調和機7、二次冷温水ポンプ8
を運転する。以下の説明は空調運転時の運転制御方法に
関するものである。
第2図に示すマイクロコンピュータ10には、その記憶
部12に、蓄熱量のデータ、特に前日の運転終了後の蓄熱
量が記憶されている。演算部13には、温度センサー5、
圧力水位計6など蓄熱量検知手段からの連続的なデー
タ、すなわち蓄熱量の消費データが入力され、運転終了
線Hf(t)、運転開始線Hn(t)の演算、蓄熱量QTとの
比較演算などが行われる。そして出力部14から、前記演
算結果にもとづく電源機器15へのON,OFF指令等が出力さ
れる。
次に、空調運転の制御手段を第6図のフローチャート
に従って説明する。
空調運転スタートに当り、前日の空調終了後、残され
ている現有の蓄熱量QTを確認する(ステップ)。
QT<0ならば、空調開始時刻から熱源機器15を運転さ
せる先行運転制御(ステップ)、QT≧0ならば、空調
開始時刻では熱源機器15を停止させておく後行運転制御
(ステップ)を行う。
なお、ここで前日の空調終了時に蓄熱量がマイナスで
あったということは、蓄熱した量よりもそれを放出して
消費した分が大きいことであり、例えば、冷房時の空調
終了時t2に蓄熱槽2内の温度が想定した温度より高くな
っているということである。そこで、当日も負荷が大き
いという予想のもとに空調開始時刻から熱源機器15を運
転させるものである。
先行運転制御の場合は、空調開始時刻(ステップ)
にマイクロコンピュータ10は熱源機器15へ運転(ON)指
令を出力し(ステップ)、その熱源機器15の運転中の
蓄熱量QTおよび運転終了線Hf(t)をマイクロコンピュ
ータ10の演算13で演算し(ステップ)、QT≧Hf(t)
になれば(ステップ)、前記熱源機器15の停止(OF
F)指令を出力する(ステップ)。
次いで熱源機器15が停止中の蓄熱量QTおよび運転開始
線Hn(t)を演算し、(ステップ)、QT≦Hn(t)に
なれば(ステップ)、熱源機器15に運転(ON)指令を
出力する。
次に、後行運転制御の場合の手順を説明するが、第6
図のフローチャート図では、理解を助ける便宜上、先行
運転制御のステップ符号に対応する後行運転制御のステ
ップ符号を同一数値としダッシュ(′)を付して示して
いる。
後行運転制御の場合は、空調開始時刻(ステップ
′)に熱源機器15へOFF指令を出力し(ステップ
′)、熱源機器15が停止中の蓄熱量QTおよび運転開始
線Hn(t)を演算し(ステップ′)、QT≦Hn(t)に
なれば(ステップ′)、熱源機器15にON指令を出力す
る(ステップ′)。
次いで、熱源機器15の運転中の蓄熱量QTおよび運転終
了線Hf(t)を演算し(ステップ′)、QT≧Hf(t)
になれば(ステップ′)、熱源機器15のOFF指令を出
力する。
最後に空調終了時刻になれば、熱源機器15を停止する
とともに、空気調和機7と二次冷温水ポンプ8の運転を
停止する。
本実施例によれば、空調運転中の蓄熱量の消費量を監
視し、消費速度が大であれば熱源機器を運転させて消費
量を抑え、逆に消費速度が小であれば蓄熱でまかなう運
転とし、空調終了時刻に蓄熱量を0にさせることができ
る。
また、その制御は、空調運転中の蓄熱量QTと、空調運
転時間、定格蓄熱量、負荷熱量、熱源機器標準能力から
算出される運転終了線Hf(t)、運転開始線Hn(t)等
の運転制御との関係から、熱源機器の運転、停止を決め
て制御するので、従来のように気象データ、負荷パター
ン、予測の補正機能等をコンピュータに入力する必要が
なく、入出力点数が大幅に低減される。
制御ロジックの簡易化された本実施例の運転制御方法
によって、運転シミュレーションを試みた結果、シーズ
ンを通しての蓄熱冷暖房装置の成績係数(COP)は2.2
6、熱損失は13.7%、平均蓄熱取出効率は81.9%、電力
量夜間移行率は55.2%と、いずれも従来の運転制御方法
より優れた値を得た。
なお、前述の実施例では、熱源機器として、水を熱の
授受媒体とする冷凍機1、一次冷温水ポンプ3を備えた
蓄熱冷暖房装置の例を説明したが、本発明はこれに限る
ものではなく、他の熱源機器を用いた蓄熱冷暖房装置に
も汎用的に適用されるものである。
また、前述の実施例では、蓄熱槽の蓄熱量検知手段と
して温度センサー、圧力式水位計を用いた例を説明した
が、他の検知手段を用いてもよいことは言うまでもな
い。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本実施例によれば、制御ロジック
の簡易化により、例えばコンピュータに対する入出力点
数の低減、キー入力操作の簡易化を達成し、トータルコ
ストの低減を可能にする蓄熱冷暖房装置の運転制御方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る蓄熱冷暖房装置の略
示構成図、第2図は、第1図の蓄熱冷暖房装置の運転制
御装置の構成を示すブロック図、第3図は、空調開始時
に熱源機器を運転する場合の運転制御線図、第4図は、
空調開始時に熱源機器を運転しない場合の運転制御線
図、第5図は、実際の運転における運転制御線図、第6
図は、第1図,第2図の装置による空調運転制御の手順
を示すフローチャート図である。 2……蓄熱槽、5……温度センサー、6……圧力式水位
計、7……空気調和機、10……マイクロコンピュータ、
15……熱源機器、21,28……残り蓄熱量の線、23,27……
残り負荷熱量の線、24……運転終了線、29……運転開始
線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪田 祐二 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 山下 輝美 土浦市神立町603番地 株式会社日立製 作所土浦工場内 (72)発明者 小野田 利介 土浦市神立町603番地 株式会社日立製 作所土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭56−68742(JP,A) 特開 昭62−206337(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源機器と、この熱源機器に接続する蓄熱
    槽と、この蓄熱槽の蓄熱量を検知する検知手段とを備
    え、この検知手段が検知した前記蓄熱槽の蓄熱量に応じ
    て前記熱源機器の作動を制御すべき演算制御手段を用い
    て、空調終了時刻に前記蓄熱槽の蓄熱量を0にする蓄熱
    冷暖房装置の運転制御方法において、 (イ)空調開始に先立ち、蓄熱量QTを確かめ、QT<0な
    らば、空調開始時刻から前記熱源機器を運転させる先行
    運転制御を行い、QT>0ならば、空調開始時刻には前記
    熱源機器を停止させておく後行運転制御を行うものと
    し、 (ロ)前記先行運転制御の場合は、 a)空調開始時刻で、前記熱源機器へ運転指令を出し、 b)その熱源機器の運転のときに、定格蓄熱量S0、空調
    時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
    標準能力q0の関数であり、熱源機器が空調開始時刻から
    運転しているときの残り蓄熱量の線g(t)と、熱源機
    器が停止して空調終了時刻に至る残り負荷熱量の線f
    (t)との交点の軌跡である運転終了線Hf(t)を演算
    し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT≧Hf
    (t)になれば、前記熱源機器の停止指令を出し、 c)前記熱源機器が停止のときに、定格蓄熱量S0、空調
    時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
    標準能力q0の関数であり、熱源機器が停止していて空調
    が開始されるときの残り負荷熱量の線f′(t)と、 熱源機器が運転しているときの残り蓄熱量の線g′
    (t)との交点の軌跡である運転開始線Hn(t)を演算
    し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT≦Hn
    (t)になれば、前記熱源機器の運転指令を出すものと
    し、 (ハ)前記後行運転制御の場合は、 d)空調開始時刻で、前記熱源機器へ停止指令を出し、 e)前記熱源機器が停止のときに、定格蓄熱量S0、空調
    時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
    標準能力q0の関数であり、熱源機器が停止していて空調
    が開始されるときの残り負荷熱量の線f′(t)と、 熱源機器が運転しているときの残り蓄熱量の線g′
    (t)との交点の軌跡である運転開始線Hn(t)を演算
    し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT≦Hn
    (t)になれば、前記熱源機器の運転指令を出し、 f)その熱源機器の運転のときに、定格蓄熱量S0、空調
    時間t0、空調開始からの経過時間t、および熱源機器の
    標準能力q0の関数であり、熱源機器が空調開始時刻から
    運転しているときの残り蓄熱量の線g(t)と、熱源機
    器が停止して空調終了時刻に至る残り負荷熱量の線f
    (t)との交点の軌跡である運転終了線Hf(t)を演算
    し、 その演算結果を、検知した蓄熱量QTと比較して、QT≧Hf
    (t)になれば、前記熱源機器の停止指令を出すものと
    し、 (ニ)空調終了時刻になれば、前記熱源機器を停止する
    ことを特徴とする蓄熱冷暖房装置の運転制御方法。
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