JP2508224B2 - 硫化水素濃度測定装置 - Google Patents

硫化水素濃度測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は試料気体中の硫化水素濃度の測定に有効な硫
化水素濃度測定装置に関する。
[従来の技術] 従来より、金薄膜を使用して試料気体中の硫化水素
(H2S)の濃度を測定する技術が知られている。このよ
うなものとして、例えば、「金薄膜を用いたppbレベル
のH2Sガス濃度測定」(木下・他、大気汚染学会前刷
集、1987年10月〜11月)等が提唱されている。すなわ
ち、ガス中に存在する硫化水素を金薄膜センサに吸収蓄
積させ、この金薄膜センサの電気抵抗値の変化が硫化水
素濃度に比例する原理を利用して、硫化水素濃度を測定
するのである。
[発明が解決しようとする課題] ところで、金薄膜センサは、硫化水素の吸収蓄積が飽
和すると、硫化水素に対する電気抵抗値の変化が少なく
なり、直線関係が無くなる。そこで、従来技術では、酸
素存在下で、金薄膜センサを加熱(約150〜200[℃]、
10分間)し、金薄膜から硫化水素を放出させて再生した
後、再び濃度測定を行なっていた。しかし、一般に、試
料気体中の硫化水素濃度は未知である場合が多い。した
がって、このような場合、試料気体を所定希釈度に希釈
後測定しても、測定開始と同時に金薄膜に吸収蓄積され
る硫化水素量が飽和し易く、連続的な硫化水素濃度測定
の成功率が極めて低いという問題点があった。
本発明は、硫化水素の濃度測定の全期間に亘り、濃度
測定継続可能状態を好適に保持する硫化水素濃度測定装
置の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するためになされた本発明は、第1図
に例示するように、 試料気体中の硫化水素の分圧を、外部からの指令に従
って低下させる分圧低下手段M1と、 上記硫化水素を吸収蓄積し、試料気体中の硫化水素の
濃度を検出する硫化水素濃度検出手段M2と、 上記硫化水素濃度検出手段M2の検出した濃度に応じて
定まる、濃度測定開始時から蓄積した硫化水素の吸収蓄
積量に基づいて、硫化水素の分圧が現在の分圧のままで
濃度測定継続不能か否かを判定する判定手段M3と、 該判定手段M3により濃度測定継続不能と判定されたと
きは、硫化水素の現在の分圧を低下変更する指令を前記
分圧低下手段M1に出力する変更手段M4と、 を備えたことを特徴とする硫化水素濃度測定装置を要
旨とするものである。
[作用] 本発明の硫化水素濃度測定装置は、第1図に例示する
ように、試料気体中の硫化水素の濃度測定に際し、外部
からの指令に従って分圧低下手段M1が、試料気体中の硫
化水素の分圧を低下させる。硫化水素濃度検出手段M2
は、その硫化水素を吸収蓄積し、試料気体中の硫化水素
の濃度を検出する。この検出した濃度に応じて定まる、
濃度測定開始時から蓄積した硫化水素の吸収蓄積量に基
づいて、判定手段M3は、硫化水素の分圧が現在の分圧の
ままで濃度測定継続不能か否かを判定する。ここで、判
定手段M3により濃度測定継続不能と判定されたときは、
変更手段M4が硫化水素の現在の分圧を低下変更する指令
を分圧低下手段M1に出力するよう働く。
すなわち、試料気体中の硫化水素濃度測定開始時から
蓄積した硫化水素の吸収量に基づいて、硫化水素の分圧
が現在の分圧のままでは濃度測定継続不能と判断される
と、硫化水素の分圧を低下変更して試料気体中の硫化水
素を希釈し、硫化水素の吸収量が飽和量に近接するのを
回避するのである。
従って、本発明の硫化水素濃度測定装置は、試料気体
に含まれる硫化水素濃度測定期間中に、硫化水素の吸収
量飽和への移行を抑制し、濃度測定継続可能状態を保持
するよう働く。
[実施例] 次に本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。本発明の一実施例である硫化水素濃度測定装置
のシステム構成を第2図に示す。
同図に示すように、硫化水素濃度測定装置1は、硫化
水素(H2S)を含む排気を空気で希釈して試料気体を調
製する希釈部2、この希釈部2に排気を導入する排気導
入部3、その希釈部2に希釈用気体である空気を導入す
る空気導入部4、希釈部2で調製された試料気体中の硫
化水素濃度を検出する硫化水素検出部5および装置全体
を制御する電子制御装置6から構成されている。
希釈部2は、両端に開口部を有する筒状の希釈トンネ
ル2aから成り、この希釈トンネル2aの一端側には空気取
入れ口2bが、他端側には試料気体排出口2cが、各々設け
られている。この試料気体排出口2c近傍は、希釈トンネ
ル2aの径をテーパ状に絞って形成した細径部を形成して
いる。また、希釈トンネル2aの内部には中央部に連通孔
を穿設した隔壁2dが配設されている。
排気導入部3は、ガソリンエンジン11の排気を希釈部
2に導入する排気導入管12、この排気導入管12を流れる
排気の流量を、電子制御装置6の制御の基に調節する排
気導入調節装置13から成る。排気導入管12の外周面には
加熱ライン12aが被着され、排気導入管12は、約110
[℃]程度に加熱されている。これにより、排気導入管
12内を流れる排気中の硫化水素の管内壁面への吸着およ
び水分の凝縮が防止される。また、排気導入管12のガソ
リンエンジン11の排気管との接続部側には、排気中に混
入している硫化水素以外の汚染物質を除去するフィルタ
12bが介装されている。さらに、排気導入管12のガソリ
ンエンジン11の排気管への接続部と反対側の端部は、希
釈トンネル2a内部に挿入されて隔壁2dの連通孔位置近傍
に開口している。排気導入管12の、その開口近傍から排
気導入管12の中央部近傍の間には、管の内径を細くした
キャピラリ12cが形成されている。排気導入量調節装置1
3は、排気導入管12に介装された排気導入用ポンプ13aお
よび排気導入管バルブ13bを電子制御装置6からの制御
信号に応じて駆動し、排気流量を調節する。
空気導入部4は、希釈トンネル2aの試料気体排出口2c
近傍の細径部に配設され、希釈トンネル2aに導入する空
気の流量を、電子制御装置6の制御の基に調節する空気
導入調節装置14を備える。空気導入調節装置14は、希釈
トンネル2aの細径部に介装された空気導入用ポンプ14a
および空気導入管バルブ14bを電子制御装置6からの制
御信号に応じて駆動し、空気流量を調節する。
硫化水素検出部5は、金薄膜検出器15、電子制御装置
6の制御の基に、希釈トンネル2a内から吸入管15aを介
して試料気体を吸入し、排出管16aから排出する検出用
ポンプ16を備える。金薄膜検出器15は、表面に吸収蓄積
した硫化水素量に比例して電気抵抗値が増加する現象を
利用して、試料気体である希釈された排気中の硫化水素
濃度を電気信号である検出値として電子制御装置6に出
力する。なお、この現象は、次式(1)のような化学反
応式で表記できる。
Au+H2S=AuS+2H+ …(1) 硫化水素濃度測定装置1は検出器として、加熱ライン
12aに配設されて導入される排気の温度を検出するサー
ミスタから成る加熱温センサ21、排気導入管12から導入
される排気の圧力を検出する排気圧力センサ22、希釈ト
ンネル2aの細径部に配設されて希釈トンネル2a内部の空
気の圧力を検出する空気圧力センサ23を備える。
電子制御装置6は、CPU6a、ROM6b,RAM6cを中心に論理
演算回路として構成され、コモンバス6dを介して入出力
部6eに接続されて外部との入出力を行なう。金薄膜検出
器15、加熱温センサ21、排気圧力センサ22、空気圧力セ
ンサ23の各検出信号は入出力部6eを介してCPU6aに入力
され、一方、CPU6aは入出力部6fを介して排気導入量調
節装置13、空気導入調節装置14、検出用ポンプ16に制御
信号を出力する。電子制御装置6は、端末装置24からの
指令に従って作動し、希釈された排気中の硫化水素濃度
をレコーダ25に出力する。
このように構成された硫化水素濃度測定装置1は、次
のように作動する。すなわち、電子制御装置6の制御に
従い、希釈部2内部で、排気導入部3の導入したガソリ
ンエンジン11の排気を、空気導入部4の導入した空気に
より、設定された計測時間に亘って計測間隔毎に、濃度
測定継続可能な濃度まで希釈して試料気体を調製し、こ
の試料気体中の硫化水素濃度を硫化水素検出部5で計測
し、レコーダ25に記録する。
このような硫化水素濃度測定装置1の作動は、電子制
御装置6の実行する計測処理により実現される。そこ
で、この計測処理を第3図に示すフローチャートに基づ
いて説明する。本計測処理は、電子制御装置6の起動に
伴って実行される。
まず、ステップ100では、端末装置24から入力され
る、導入排気の加熱温度Temp、今回の計測時間T、計測
間隔(サンプリンク時間間隔)t、金薄膜検出器15の初
期設定飽和量W0を設定し、今回の全計測回数Snを演算
し、さらに、現在の計測回数Smおよびその指標mを共に
値0にリセットする初期設定処理が行われる。続くステ
ップ105では、ステップ100で初期設定した、加熱温度Te
mpや各設定条件が成立するか否かを判定し、肯定判断さ
れるとステップ110に進み、一方、否定判断されると同
じステップ105を繰り返しながら待機する。初期設定さ
れた条件の成立時に実行されるステップ110では、硫化
水素濃度測定装置1が計測可能状態にあることを示す表
示を端末装置24に出力し、操作者の操作を促す。続くス
テップ115では、測定開始を指示する端末装置24に配設
されているスタートスイッチの操作に伴い出力されるス
タートスイッチ信号が開始(ON)であるか否かを判定
し、肯定判断されるとステップ120に進み、一方、否定
判断されると同じステップ115を繰り返しながら待機す
る。開始の指示があったときに実行されるステップ120
では、金薄膜検出器15の検出値Hmの読み込みを始める計
測開始処理が行われる。続くステップ125では、現在の
計測回数Smおよびその指標mに、各々値1を加算する処
理が行われる。次にステップ130に進み、今回検出され
た検出値Hmから次式(2)のように硫化水素濃度Hを演
算する処理が行われる。
H=K×Hm …(2) 但し、Kは定数である。
続くステップ135では、ステップ130で算出した硫化水
素濃度をレコーダ25に出力する制御信号を出力すると共
にRAM6cに記憶する処理が行われる。次にステップ140に
進み、最初は初期設定飽和量W0に設定され、計測する毎
に更新されている現時点における飽和量Wから、今回計
測された金薄膜検出器15の検出値Hmを減算して、次回計
測時における飽和量Wを更新演算する処理が行われる。
続くステップ145では、今回計測された金薄膜検出器15
の検出値Hmおよび計測設定時間T以内の残りの計測回数
(Sn−Sm)から求めた硫化水素の金薄膜検出器15への、
次回計測以降可能な吸収量と、ステップ140で更新した
飽和量Wとを次式(3)のように比較し、現時点で設定
されている希釈度aのままで濃度測定継続不能か否かを
判定する処理が行われる。
Hm×(Sn−Sm)−W>0 …(3) ステップ145で否定判断されるとステップ150に、一
方、肯定判断されるとステップ170に、各々進む。ステ
ップ145で否定判断されたとき、すなわち、濃度測定継
続可能と判定されたときに実行されるステップ150で
は、ステップ100で初期設定された計測時間Tだけ経過
したか否かを判定し、肯定判断されるとステップ155に
進み、一方、否定判断されると再びステップ125に戻っ
て現時点の希釈度aのまま計測を継続する。ステップ15
0で既に計測時間T経過したと判定されたときに実行さ
れるステップ155では、硫化水素濃度測定を終了するた
めに、装置各部の作動を終了する制御信号を出力する処
理が行われる。続くステップ160では、計測終了を表示
する制御信号を端末装置24に出力する処理を行った後、
一旦、本計測処理を終了する。
一方、ステップ145で肯定判断されたとき、すなわ
ち、濃度測定継続不能と判定されたときに実行されるス
テップ170では、ステップ100で初期設定された計測時間
Tだけ経過したか否かを判定し、肯定判断されるともは
や計測を継続する必要がないものとしてステップ155以
下に進み、一方、否定判断されるとステップ175に進
む。計測を継続する必要があるときに実行されるステッ
プ175では、次回計測時も濃度測定継続可能になる希釈
度aを次式(4)のように算出し、現時点の希釈度aを
増加更新する処理が行われる。
a=a×[Hm+{Hm×(Sn−Sm)−W}/(Sn −Sm)]/Hm …(4) 本ステップ175の処理により、濃度測定不能状態への
移行を回避し、設定された計測時間Tに亘って、濃度測
定可能状態が維持される。すなわち、第4図に示すよう
に、金薄膜検出器15の電気抵抗値が、金薄膜に吸収蓄積
される硫化水素積算値に比例して増加するのは、飽和値
以下(ウァーキングキャパシティ)の領域である。従っ
て、計測可能範囲は、硫化水素積算値がこれに対応する
領域に制限される。そこで、ステップ175では、設定さ
れた計測時間Tに亘って、硫化水素積算値が第4図に示
す計測可能範囲に含まれるように、希釈度aを演算す
る。
続くステップ180では、ステップ175で演算して更新さ
れた希釈度aが、希釈限界以上の値であるか否かを判定
し、肯定判断されると測定可能としてステップ185に、
一、否定判断されると測定不可能としてステップ155以
下に、各々進む。ステップ180で測定可能と判断された
ときに実行されるステップ185では、ステップ175で演算
・更新された希釈度aを実現するために、排気導入量調
節装置13、空気導入調節装置14へ制御信号を出力する処
理を行った後、再びステップ125に戻り、計測を継続す
る。以後、本計測処理は、上記ステップ100〜185を、ス
タートスイッチの操作に伴い、繰り返して実行する。
次に、このような計測の様子の一例を第5図のタイミ
ングチャートに従って説明する。初期設定で、計測時間
T、計測間隔t、希釈度a(初期設定値100)とした場
合、同図に示すように、測定開始時刻τ1にガソリンエ
ンジン11の空燃比A/Fを過濃側(Rich)に移行させる
(例えば、OTP増量を行なう)。すると、硫化水素濃度
の最初の測定値Hmは、極めて高い値となる。従って、次
回の測定は金薄膜検出器15の飽和により不可能となる。
このため、希釈度aを演算により増加・更新(ここで
は、値200に更新)する。これにより、時刻τ2におい
ても測定継続可能となり、以後、時刻τ3〜計測終了時
刻τ4まで時間間隔t毎に、計測時間Tに亘って、硫化
水素の濃度測定が連続的に実行される。
なお、本実施例において、希釈部2、排気導入部3、
空気導入部4が分圧低下手段M1に、硫化水素検出部5が
硫化水素検出手段M2に、各々該当する。また、電子制御
装置6の実行する処理のうち、ステップ(140〜145)が
判定手段M3として、ステップ(175〜185)が変更手段M4
として、各々機能する。
以上説明したように本実施例によれば、設定した硫化
水素濃度の計測時間T以内に、設定した計測間隔t毎
に、現時点における金薄膜検出器15の検出値Hmから求ま
る硫化水素の、金薄膜検出器15に吸収蓄積する必要のあ
る吸収量と、現時点における飽和量Wとを比較し、濃度
測定継続不能と判断すると、現時点の希釈度aを、現時
点の検出値Hm、残りの計測回数Sn、現時点の飽和量Wか
ら算出した希釈度aに増加更新し、吸収量が飽和量Wに
移行するのを抑制する。このため、計測時間Tに亘っ
て、金薄膜検出器15に吸収蓄積する硫化水素量の飽和量
への近接時間を遅延し、濃度測定継続可能状態を保持す
るので、連続的な硫化水素濃度測定の成功率が高まる。
本実施例によれば成功率は、平均すると約97[%]にな
る。ちなみに、従来技術による連続的な硫化水素濃度測
定の成功率は、平均して約3[%]であった。
このように、設定された計測時間T{例えば、約20〜
40[min]程度}に亘って、計測時間間隔t{例えば、
約6〜10[sec]程度}毎に、極めて正確な連続的硫化
水素濃度測定を高い信頼性を保って継続できる。
また、濃度測定継続不能と判定したときは、希釈度a
を、現時点の検出値Hm、残りの計測回数Sn、現時点の飽
和量Wに基づいて算出するので、濃度測定継続に最適な
希釈度aに増加変更できる。
さらに、希釈度aが希釈限界以上であるか否かを判定
するので、検出不良による不正確な計測値の誤測定を防
止できる。
また、計測処理の初期設定時に、金薄膜検出器15に吸
収蓄積される初期設定飽和量W0を任意に設定できる。こ
のため、金薄膜検出器15の特性が、固体差や経時変化に
起因して変動しても、初期設定時の設定により対処でき
るので、装置の汎用性や耐久性も高まる。
さらに、排気導入部3の加熱ライン12aで、排気を約1
10[℃]程度に加熱保温しているため、排気中の水分凝
縮や硫化水素の吸着を防止できるので、硫化水素の損失
を防いだ正確な濃度測定が可能になる。
なお、本実施例では、濃度測定継続不能であると判定
されると、希釈度aを演算により算出する構成とした。
しかし、例えば、希釈度aとして、予め実験等に基づい
て定めた複数の値を記憶しておき、これらの複数の値の
中から適切な値を選択し、希釈度aを初期設定値から段
階的に増加させるよう構成しても良い。
また、本実施例では、希釈度aの増加変更時には、排
気導入部3の排気導入調節装置13および空気導入部4の
空気導入調節装置14に制御信号を出力する構成とした。
しかし、例えば、排気導入調節装置13、または、空気導
入調節装置14の何れか一方のみを制御し、導入する排気
量、あるいは、導入する空気量のみを調節するよう構成
しても、希釈度aを増加変更できる。
さらに、本実施例では、希釈用気体として空気を使用
したが、例えば、希釈用気体として不活性気体を使用す
るよう構成することもできる。
また、本実施例では、硫化水素の分圧を低下させるた
めに、希釈度aを増加変更する構成とした。しかし、例
えば、ガソリンエンジン11の排気を、減圧装置で排気よ
り低い圧力に低下させた低圧室に導入し、排気中の硫化
水素の分圧を低下させるよう構成することもできる。こ
のように構成した場合は、空気等の希釈用気体を必要と
せずに、減圧装置で減圧する圧力の変更制御により、金
薄膜検出器15に吸収蓄積する硫化水素量が飽和量に近接
するまでの時間を遅延させられるので、同様な効果を奏
する。
さらに、本実施例では、試料気体をガソリンエンジン
11の排気とした。しかし、例えば、煙導ガス等、硫化水
素を含む気体を試料気体として測定することもできる。
[発明の効果] 以上詳記したように本発明の硫化水素濃度測定装置
は、試料気体中の硫化水素濃度測定開始時から蓄積した
硫化水素の吸収量に基づいて、硫化水素の分圧が現在の
分圧のままでは濃度測定継続不能と判断されると、硫化
水素の分圧を低下変更して排気中の硫化水素を希釈し、
硫化水素の吸収量が飽和量に近接するのを回避するよう
構成されている。このため、硫化水素の濃度測定期間中
に、硫化水素の吸収量飽和への移行を抑制し、濃度測定
継続可能状態を保持するので、連続的な硫化水素濃度測
定の成功率を飛躍的に向上できるという優れた効果を奏
する。
また、連続的な濃度測定の成功率向上により、測定の
精度および信頼性も高まる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内容を概念的に例示した基本的構成
図、第2図は本発明一実施例のシステム構成図、第3図
は同じくその制御を示すフローチャート、第4図は同じ
くその金薄膜の電気抵抗値と硫化水素積算値との関係を
示すグラフ、第5図は同じくそのタイミングチャートで
ある。 1……硫化水素濃度測定装置、2……希釈部、3……排
気導入部、4……空気導入部、5……硫化水素検出部、
6……電子制御装置、6a……CPU

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料気体中の硫化水素の分圧を、外部から
    の指令に従って低下させる分圧低下手段と、 上記硫化水素を吸収蓄積し、試料気体中の硫化水素の濃
    度を検出する硫化水素濃度検出手段と、 上記硫化水素濃度検出手段の検出した濃度に応じて定ま
    る、濃度測定開始時から蓄積した硫化水素の吸収蓄積量
    に基づいて、硫化水素の分圧が現在の分圧のままで濃度
    測定継続不能か否かを判定する判定手段と、 該判定手段により濃度測定継続不能と判定されたとき
    は、硫化水素の現在の分圧を低下変更する指令を前記分
    圧低下手段に出力する変更手段と、 を備えたことを特徴とする硫化水素濃度測定装置。
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