JP2026066151A - 車両用動力伝達機構 - Google Patents
車両用動力伝達機構Info
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Abstract
【課題】部品点数や軸方向の寸法、位置のばらつきを増やさずに歯車を軸方向に支持できる車両用動力伝達機構を提供する。
【解決手段】つば輪98は、軸受92内につば面Tを形成するつば内輪部98aと、つば内輪部98aのドリブンギヤ34g側端部から径方向に延設され、ドリブンギヤ34gに当接しドリブンギヤ34gを軸方向(第2軸線C2方向)に規制する当接部98bと、を一体に有する。これにより、つば輪98によりドリブンギヤ34gが軸方向(第2軸線C2方向)に規制されるので、部品点数や軸方向(第2軸線C2方向)の寸法、位置のばらつきを増やさずにドリブンギヤ34gのスラスト支持がされる。また、組付け性も改善される。
【選択図】図2
【解決手段】つば輪98は、軸受92内につば面Tを形成するつば内輪部98aと、つば内輪部98aのドリブンギヤ34g側端部から径方向に延設され、ドリブンギヤ34gに当接しドリブンギヤ34gを軸方向(第2軸線C2方向)に規制する当接部98bと、を一体に有する。これにより、つば輪98によりドリブンギヤ34gが軸方向(第2軸線C2方向)に規制されるので、部品点数や軸方向(第2軸線C2方向)の寸法、位置のばらつきを増やさずにドリブンギヤ34gのスラスト支持がされる。また、組付け性も改善される。
【選択図】図2
Description
本発明は、回転軸と、歯車と、軸受とを備える車両用動力伝達機構に関するものである。
回転軸と、回転軸に同じ軸心で設けられる歯車と、回転軸を回転可能に支持する軸受と、を備える動力伝達機構において、回転軸にスラスト荷重が発生する場合は、軸受に、径方向のみならず、軸方向のスラスト荷重に対する支持や負荷耐力が求められる。このスラスト荷重に対する支持や負荷耐力向上のため、つば部(つば輪)を設けた円筒ころ軸受がよく知られている。例えば、特許文献1に記載された円筒ころ軸受がそれである。この特許文献1には、内輪及び外輪のいずれか一方または両方が、軸方向の両側または片側につば部を有する円筒ころ軸受について、スラスト荷重に対し負荷能力を向上させる技術が開示されている。
ところで、前述のような動力伝達機構において、歯車と円筒ころ軸受(以下、軸受とする)とが隣接する場合は、歯車のスラスト荷重に対する支持、即ち歯車を軸方向に規制して支持(以下、スラスト支持とする)することも軸受に求められ、従来は、歯車と軸受との間に専用のスペーサを介することで、スラスト支持が行われていた。軸受がスラスト支持のためつば輪を有するものであった場合、軸受のつば輪とスペーサとをそれぞれ隣接して組み付ける必要があり、組付け時に、つば輪の装着忘れや、またつば輪の姿勢が安定せず組付け作業性が悪いといった課題が発生していた。また、部品点数が多いため、軸方向の寸法、位置のばらつきが大きくなり、このばらつきを考慮した設計が必要といった課題もあった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、部品点数や軸方向の寸法、位置のばらつきを増やさずに歯車を軸方向に支持できる車両用動力伝達機構を提供することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a)回転軸と、前記回転軸に同じ軸心で設けられる歯車と、前記歯車に隣接するとともに前記回転軸を回転可能に支持する円筒ころ軸受と、を備え、(b)前記円筒ころ軸受の内輪は、軸方向において前記歯車側から、つば輪と、軌道輪と、を含んで構成される、車両用動力伝達機構であって、(c)前記つば輪は、前記円筒ころ軸受内につば面を形成するつば内輪部と、前記つば内輪部の前記歯車側端部から径方向に延設され、前記歯車に当接し前記歯車を軸方向に規制する当接部と、を一体に有することにある。
前記第1の発明によれば、前記つば輪は、前記円筒ころ軸受内につば面を形成するつば内輪部と、前記つば内輪部の前記歯車側端部から径方向に延設され、前記歯車に当接し前記歯車を軸方向に規制する当接部と、を一体に有する。これにより、前記つば輪により前記歯車が軸方向に規制されるので、部品点数や軸方向の寸法、位置のばらつきを増やさずに前記歯車のスラスト支持がされる。また、組付け性も改善される。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用される車両用動力伝達機構(以下、動力伝達機構とする)90が搭載された車両10の概略構成を説明する骨子図である。車両10は、エンジン12と、一対の駆動輪14と、の間の動力伝達経路にトランスアクスル16を備える。エンジン12は、走行用の動力源であって、周知の内燃機関である。車両10は、例えばFR(Front Engine Rear Drive)方式の車両である。トランスアクスル16は、クラッチK1、ベベルギヤ対24、変速機26、ファイナルドライブシャフト56、ディファレンシャルギヤ58を備えており、それらは非回転部材であるケース70内に収容されている。エンジン12からの動力は、クラッチK1、ベベルギヤ対24、変速機26、ファイナルドライブシャフト56、ディファレンシャルギヤ58の順に伝達され、ディファレンシャルギヤ58からドライブシャフト20を介して駆動輪14に伝達される。クラッチK1は、インプットシャフト18を介してエンジン12に連結され、その他方がベベルギヤ対24の一方に連結されている。ベベルギヤ対24の他方は、変速機26の入力軸であるレイシャフト28に連結されている。
変速機26は、レイシャフト28に平行であって水平に配置された動力伝達機構90を備えている。動力伝達機構90は、カウンターシャフト52と、カウンターシャフト52に同じ軸心で設けられるドリブンギヤ34と、ドリブンギヤ34に隣接するとともにカウンターシャフト52を回転可能に支持する後述する円筒ころ軸受92と、を備えている。
変速機26は、レイシャフト28の回転を所定のギヤ比γ(変速比ともいう)γ(=レイシャフト28の回転速度/カウンターシャフト52の回転速度)で減速或いは増速することで複数のギヤ段(変速段)を成立させる平行2軸式のトランスミッションである。レイシャフト28は、第1軸線C1を中心に回転可能に配置され、カウンターシャフト52は、第2軸線C2を中心に回転可能に配置されている。第1軸線C1方向と第2軸線C2方向とは水平に延びる同じ方向である。カウンターシャフト52は、本発明の「回転軸」に、ドリブンギヤ34は、本発明の「歯車」に相当する。
変速機26は、常時噛み合う複数のギヤ対30を備えている。ギヤ対30は、第1軸線C1方向でベベルギヤ対24側(入力側)から順に、後進ギヤ対30a、2速ギヤ対30b、1速ギヤ対30c、4速ギヤ対30d、5速ギヤ対30e、6速ギヤ対30f、及び3速ギヤ対30gを含んでいる。
ギヤ対30は、ドライブギヤ32(32a1及び32a2、32b、32c、32d、32e、32f、32gを含む)と、ドライブギヤ32と常時噛み合うドリブンギヤ34(34a、34b、34c、34d、34e、34f、34gを含む)と、を備えている。後進ギヤ対30aは、駆動方向を反転させるため2つのドライブギヤ32a1、32a2を備えている。ドライブギヤ32は、レイシャフト28に対して相対回転不能に設けられている。ドリブンギヤ34は、カウンターシャフト52に、第2軸線C2を中心に相対回転可能に設けられている。
第2軸線C2方向において、変速機26は、後進ドリブンギヤ34aの一方側と、2速ドリブンギヤ34bと1速ドリブンギヤ34cとの間と、4速ドリブンギヤ34dと5速ドリブンギヤ34eとの間と、6速ドリブンギヤ34fと3速ドリブンギヤ34gとの間と、に複数の切替機構36をそれぞれ備えている。切替機構36は、それぞれカウンターシャフト52に相対回転不能且つ第2軸線C2方向に移動可能に設けられている。切替機構36のそれぞれは、第2軸線C2方向でドリブンギヤ34に対向する位置に、切替用噛合歯38を有している。ドリブンギヤ34のそれぞれは、第2軸線C2方向で切替機構36に対向する位置に、切替用噛合歯38と噛合可能なギヤ側噛合歯40を有している。切替用噛合歯38を備える切替機構36と、ギヤ側噛合歯40を備えるドリブンギヤ34と、は噛合クラッチであるドグクラッチ50を構成している。
シフト機構60は、切替機構36にそれぞれ嵌合するシフトフォーク62と、シフトバレル64と、シフトアクチュエータ66と、を備えている。シフトバレル64には、シフトフォーク62を介して第2軸線C2方向における切替機構36の移動位置をそれぞれ規定するシフト溝68が形成されている。変速機26は、シフトバレル64の回転位置に応じて切替機構36が第2軸線C2方向における規定の位置にそれぞれ移動させられることにより、ドグクラッチ50の断接状態がそれぞれ切り替えられて変速させられる。例えば、後進ギヤ段Revの後進ドリブンギヤ34aとカウンターシャフト52とが切替機構36を介して接続されると、変速機26において後進ギヤ段Revが形成される。1速ギヤ段1st~6速ギヤ段6thについても同様である。
カウンターシャフト52とファイナルドライブシャフト56とは、スプライン嵌合(スプライン嵌合部54)により連結され、また、ファイナルドライブシャフト56とディファレンシャルギヤ58とは、ドライブギヤ56aとファイナルギヤ58aとが噛み合うことで連結されている。ディファレンシャルギヤ58と一対の駆動輪14とは、一対のドライブシャフト20を介して連結されている。
図3は、動力伝達機構90の従来例に相当する動力伝達機構100の構成を説明する図であり、動力伝達機構100におけるドリブンギヤ34g側の端部周辺を同一の平面内に示す断面図である。円筒ころ軸受(以下、軸受とする)102は、トランスアクスル16のケース70とカウンターシャフト52との間に設けられており、カウンターシャフト52を第2軸線C2回りに回転可能に支持している。軸受102は、外輪104、不図示のころ(保持器を含む)、内輪106などを備えている。内輪106は、第2軸線C2方向においてドリブンギヤ34g側から、つば輪106aと、軌道輪106bと、を含んで構成されている。つば輪106aにより軸受102内につば面Tが形成されることで、軸受102のスラスト負荷荷重への耐力が確保されている。動力伝達機構100において、内輪106(つば輪106a、軌道輪106b)の外径Bは、ドリブンギヤ34gの内径Aより小さく(B<A)されており、軸受102でドリブンギヤ34gを軸方向(第2軸線C2方向)に直接規制して、スラスト支持することができないため、ドリブンギヤ34gと軸受102との間に専用のギヤスラストスペーサ108を介することで、スラスト支持がされている。
ところで、図2に示す動力伝達機構100の組付けは、例えば、(1)外輪104及びころをケース70に圧入、(2)ギヤスラストスペーサ108及びつば輪106aを装着しカウンターシャフト52とケース70とを組合せ、(3)軌道輪106bを組付け、の順で行われる。つまり、つば輪106aとギヤスラストスペーサ108とをそれぞれ隣接して組み付ける必要があり、組付け時に、つば輪106aの装着忘れや、またつば輪106aの姿勢が安定せず組付け作業性が悪いといった課題が発生していた。また、部品点数が多いため、第2軸線C2方向の寸法、位置のばらつきが大きくなり、このばらつきを考慮した設計が必要といった課題もあった。
図2は、本発明が適用された動力伝達機構90を説明する図であり、前述の図3に相当する図である。軸受92は、従来例(図3)と同様に、トランスアクスル16のケース70とカウンターシャフト52との間に設けられており、カウンターシャフト52を第2軸線C2回りに回転可能に支持している。軸受92は、外輪104及び不図示のころ(従来例と共通)、内輪96などを備えている。内輪96は、第2軸線C2方向においてドリブンギヤ34g側から、つば輪98と、軌道輪106b(従来例と共通)と、を含んで構成されている。つば輪98により軸受92内につば面Tが形成されることで、軸受92のスラスト負荷荷重への耐力が確保されている。つば輪98は、従来例(図3)におけるつば輪106aとギヤスラストスペーサ108とを一体化した形状をなしており、軸受92内につば面Tを形成する従来例のつば輪106aと同形状のつば内輪部98aと、つば内輪部98aのドリブンギヤ34g側端部から径方向に延設され、ドリブンギヤ34gに当接しドリブンギヤ34gを軸方向(第2軸線C2方向)に規制する当接部98bと、を一体に有している。また、軌道輪106b及びつば内輪部98aの外径Bは、ドリブンギヤ34gの内径Aより小さく(B<A)されており、当接部98bがドリブンギヤ34gに当接する、当接面98b1の外径Cは、ドリブンギヤ34gの内径Aより大きく(C>A)されている。これにより、つば輪98によりドリブンギヤ34gが軸方向(第2軸線C2方向)に規制されるので、部品点数を増やさずにドリブンギヤ34gのスラスト支持がされる。また、軸方向(第2軸線C2方向)の寸法、位置のばらつきを低減することができ、例えば、図3における2点鎖線の囲み部Wで示す、5速ギヤ対30e(ドライブギヤ32eとドリブンギヤ34e)のギヤ嵌合部と、6速ギヤ対30f(ドライブギヤ32fとドリブンギヤ34f)のギヤ嵌合部と、の隙間に対する干渉逃げの歯先面取り量を少なくし、強度をより確保するといったことが可能となる。さらに、組付け性も改善される。当接部98bの形状及び寸法は、当接面98b1の外径Cを含め、予め設計的または実験的に求められた好適な形状及び寸法が設定される。
上述のように、本実施例によれば、つば輪98は、軸受92内につば面Tを形成するつば内輪部98aと、つば内輪部98aのドリブンギヤ34g側端部から径方向に延設され、ドリブンギヤ34gに当接しドリブンギヤ34gを軸方向(第2軸線C2方向)に規制する当接部98bと、を一体に有する。これにより、つば輪98によりドリブンギヤ34gが軸方向(第2軸線C2方向)に規制されるので、部品点数や軸方向(第2軸線C2方向)の寸法、位置のばらつきを増やさずにドリブンギヤ34gのスラスト支持がされる。また、組付け性も改善される。
また、本実施例によれば、内輪98の外径Bは、ドリブンギヤ34gの内径Aより小さく(B<A)され、当接部98bがドリブンギヤ34gに当接する当接面98b1の外径Cは、ドリブンギヤ34gの内径Aより大きく(C>A)される。これにより、前項に記載の効果と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
34(34g):ドリブンギヤ(歯車) 52:カウンターシャフト(回転軸) 90:動力伝達機構(車両用動力伝達機構) 92:軸受(円筒ころ軸受) 96:内輪 98:つば輪 98a:つば内輪部 98b:当接部 98b1:当接面 106b:軌道輪 A:内径 C:外径 T:つば面
Claims (2)
- 回転軸と、前記回転軸に同じ軸心で設けられる歯車と、前記歯車に隣接するとともに前記回転軸を回転可能に支持する円筒ころ軸受と、を備え、
前記円筒ころ軸受の内輪は、軸方向において前記歯車側から、つば輪と、軌道輪と、を含んで構成される、車両用動力伝達機構であって、
前記つば輪は、前記円筒ころ軸受内につば面を形成するつば内輪部と、前記つば内輪部の前記歯車側端部から径方向に延設され、前記歯車に当接し前記歯車を軸方向に規制する当接部と、を一体に有する
ことを特徴とする車両用動力伝達機構。 - 前記軌道輪及び前記つば内輪部の外径は、前記歯車の内径より小さくされ、前記当接部が前記歯車に当接する当接面の外径は、前記歯車の内径より大きくされる
ことを特徴とする請求項1の車両用動力伝達機構。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024175400A JP2026066151A (ja) | 2024-10-04 | 2024-10-04 | 車両用動力伝達機構 |
| CN202511397829.4A CN121799152A (zh) | 2024-10-04 | 2025-09-28 | 车辆用动力传递机构 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024175400A JP2026066151A (ja) | 2024-10-04 | 2024-10-04 | 車両用動力伝達機構 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2026066151A true JP2026066151A (ja) | 2026-04-16 |
Family
ID=99283851
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2024175400A Pending JP2026066151A (ja) | 2024-10-04 | 2024-10-04 | 車両用動力伝達機構 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2026066151A (ja) |
| CN (1) | CN121799152A (ja) |
-
2024
- 2024-10-04 JP JP2024175400A patent/JP2026066151A/ja active Pending
-
2025
- 2025-09-28 CN CN202511397829.4A patent/CN121799152A/zh active Pending
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN121799152A (zh) | 2026-04-07 |
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