JP2025123782A - 電池の処理方法および被覆体 - Google Patents

電池の処理方法および被覆体

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Yuki Ogura
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Abstract

【課題】本開示は、電池を良好に失活させることが可能な電池の処理方法を提供することを主目的とする
【解決手段】
本開示においては、Al端子を含む電池を、処理液に浸漬させ、上記処理液を介した外部短絡により、上記電池の電圧を低下させる、浸漬工程を有し、上記処理液は、水および支持塩を含有し、上記浸漬工程において、導電性を有する被覆体を用い、上記Al端子の少なくとも一部を覆うように上記被覆体を配置し、上記処理液および上記Al端子を、上記被覆体を介して電気的に接続させる、電池の処理方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本開示は、電池の処理方法および被覆体に関する。
電池は、通常、発電要素である電極体から電気を取り出すための端子を有する。例えば、特許文献1には、正極端子リードおよび負極端子リードを有するラミネート外装扁平形電池を有する電池モジュールが開示され、正極端子リードがアルミニウム製であることが開示されている。
特開2007-257849号公報
電池のリサイクルにあたり、電池の残存電圧を低下させ、電池を失活させることが望まれる。電池の失活方法として、例えば、電池を処理液(例えば塩水)に浸漬させることで、外部短絡させる方法が挙げられる。アルミニウム端子(Al端子)を含む電池では、処理液によりAl端子が劣化し、電池を良好に失活させることが難しい場合がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電池を良好に失活させることが可能な電池の処理方法を提供することを主目的とする。
[1]
Al端子を含む電池を、処理液に浸漬させ、上記処理液を介した外部短絡により、上記電池の電圧を低下させる、浸漬工程を有し、
上記処理液は、水および支持塩を含有し、
上記浸漬工程において、導電性を有する被覆体を用い、上記Al端子の少なくとも一部を覆うように上記被覆体を配置し、上記処理液および上記Al端子を、上記被覆体を介して電気的に接続させる、電池の処理方法。
[2]
上記被覆体は、導電性部材を有し、
上記浸漬工程において、上記導電性部材および上記Al端子を電気的に接続するように、上記Al端子に上記被覆体を配置する、[1]に記載の電池の処理方法。
[3]
上記導電性部材は、金属部材である、[2]に記載の電池の処理方法。
[4]
上記金属部材の材料が、アルミニウムまたはアルミニウム合金である、[3]に記載の電池の処理方法。
[5]
上記金属部材の材料が、鉄または鉄合金である、[3]に記載の電池の処理方法。
[6]
上記金属部材の材料が、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛または亜鉛合金である、[3]に記載の電池の処理方法。
[7]
上記金属部材は、上記Al端子側の面に、導電性樹脂部を有する、[3]から[6]までのいずれかに記載の電池の処理方法。
[8]
上記金属部材は、上記Al端子側の面に、めっき部を有する、[3]から[6]までのいずれかに記載の電池の処理方法。
[9]
上記被覆体は、さらに、第1部材と、第2部材と、上記第1部材および上記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、
上記浸漬工程において、上記第1部材と、上記第2部材とを、上記Al端子を介して対向させ、上記連結部材により、上記第1部材および上記第2部材の相対位置を固定することで、上記Al端子に上記被覆体を配置し、上記第1部材および上記Al端子の間に、上記導電性部材を配置する、[2]から[8]までのいずれかに記載の電池の処理方法。
[10]
上記被覆体は、第1部材と、第2部材と、上記第1部材および上記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、
上記第1部材および上記第2部材の少なくとも一方が、導電性部材であり、
上記浸漬工程において、上記第1部材と、上記第2部材とを、上記Al端子を介して対向させ、上記連結部材により、上記第1部材および上記第2部材の相対位置を固定することで、上記Al端子に上記被覆体を配置する、[1]に記載の電池の処理方法。
[11]
上記被覆体は、空間部を有する中空部材であり、
上記中空部材は、導電性部材であり、
上記浸漬工程において、上記空間部に上記Al端子を挿入することで、上記Al端子に上記被覆体を配置する、[1]に記載の電池の処理方法。
[12]
上記被覆体は、第1部材と、上記第1部材の対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材と、を有し、
上記第1部材および上記爪部材の少なくとも一方が、導電性部材であり、
上記浸漬工程において、上記一対の爪部材で上記Al端子を固定することで、上記Al端子に上記被覆体を配置する、[1]に記載の電池の処理方法。
[13]
上記電池は、電極体と、上記電極体を覆う外装体と、上記電極体に電気的に接続され、かつ、上記外装体から一部が露出した上記Al端子と、を有し、
上記浸漬工程において、上記Al端子および上記外装体の境界を少なくとも覆うように上記被覆体を配置する、[1]から[12]までのいずれかに記載の電池の処理方法。
[14]
上記電池は、ラミネート型外装体を有する、[1]から[13]までのいずれかに記載の電池の処理方法。
[15]
上記電池は、固体電池である、[1]から[14]までのいずれかに記載の電池の処理方法。
[16]
[1]から[15]までのいずれかに記載の電池の処理方法に用いられる被覆体であって、
上記被覆体は、下記(i)から(iv)までのいずれかに該当し、
(i)上記被覆体は、導電性部材を有する、
(ii)上記被覆体は、第1部材と、第2部材と、上記第1部材および上記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、上記第1部材および上記第2部材の少なくとも一方が、導電性部材である、
(iii)上記被覆体は、空間部を有する中空部材であり、上記中空部材は、導電性部材である、
(iv)上記被覆体は、第1部材と、上記第1部材の対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材と、を有し、上記第1部材および上記爪部材の少なくとも一方が、導電性部材である、被覆体。
本開示においては、電池を良好に失活させることができるという効果を奏する。
本開示における電池を例示する概略平面図および概略側面図である。 本開示における電池の処理方法を例示する概略側面図である。 本開示における電池の一部および被覆体を例示する概略平面図および概略断面図である。 本開示における被覆体を例示する概略斜視図および概略側面図である。 本開示における被覆体を例示する概略斜視図および概略側面図である。 本開示における被覆体を例示する概略斜視図である。 本開示における被覆体を例示する概略斜視図である。 本開示における被覆体を例示する概略斜視図である。 本開示における被覆体を例示する概略斜視図である。 本開示における被覆体の配置を例示する概略平面図である。 本開示における電極体を例示する概略断面図である。 比較例の浸漬試験の結果を示すグラフである。 実施例の浸漬試験の結果を示すグラフである。
以下、本開示における電池の処理方法および被覆体について、図面を用いて詳細に説明する。以下に示す各図は、模式的に示したものであり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。また、本明細書において、ある部材に対して他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」または「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上または直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方または下方に、別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含む。
A.電池の処理方法
図1(a)、(b)は、本開示における電池を例示する概略平面図および概略側面図である。図1(a)、(b)に示すように、電池100は、電極体10と、電極体10を覆う外装体20と、電極体10に電気的に接続され、かつ、外装体20から一部が露出した端子30(30A、30B)と、を有する。端子30Aおよび端子30Bの少なくとも一方は、Al端子である。図1(a)、(b)では、端子30Aが、Al端子30Xに該当する。
図2は、本開示における電池の処理方法を例示する概略側面図である。図2に示すように、処理浴40に処理液50を投入し、電池100を処理液50に浸漬させる。端子30Aおよび端子30Bが処理液50を介して導通することで、外部短絡が生じ、電池100の電圧が低下する。本開示においては、導電性を有する被覆体60を用い、Al端子30Xの少なくとも一部を覆うように被覆体60を配置する。これにより、処理液50およびAl端子30Xを、被覆体60を介して電気的に接続させる。
本開示によれば、導電性を有する被覆体を、Al端子を覆うように配置することから、電池を良好に失活させることができる。上述したように、電池のリサイクルにあたり、電池の残存電圧を低下させ、電池を失活させることが望まれる。電池を失活させることで、電池解体工程等の後工程を安全に行うことができる。電池の失活方法として、電池を処理液(例えば塩水)に浸漬させることで、外部短絡させる方法が挙げられる。Al端子を含む電池では、処理液によりAl端子が劣化し、電池を良好に失活させることが難しい場合がある。例えば、処理液によりAl端子の腐食(溶出)が生じ、外装体から露出したAl端子が滑落すると、外部短絡による残存電圧の低下が、生じなくなるか、その低下速度が著しく低下する場合がある。
これに対して、本開示においては、導電性を有する被覆体を、Al端子を覆うように配置する。これにより、処理液によりAl端子が劣化することを抑制できる。そのため、処理液に電池を浸漬させた際に、外部短絡を維持することができ、電池を良好に失活させることができる。
本開示における電池の浸漬方法は、Al端子を含む電池を、処理液に浸漬させ、上記処理液を介した外部短絡により、上記電池の電圧を低下させる、浸漬工程を有する。さらに、本開示においては、導電性を有する被覆体を用い、上記Al端子の少なくとも一部を覆うように上記被覆体を配置し、上記処理液および上記Al端子を、上記被覆体を介して電気的に接続させる。なお、本開示における電池の処理方法では、Al端子の劣化を完全に防止する必要はなく、電池を良好に失活させられる程度に、Al端子の劣化を被覆体によって抑制できればよい。
1.被覆体
本開示における被覆体は、導電性を有する。また、被覆体は、Al端子と電気的に接続されている。被覆体は、Al端子の主面に対して、直接、面接触しているか、他の層を介して、面接触していることが好ましい。被覆体がAl端子の主面と面接触していることで、Al端子の主面が被覆体により保護される。Al端子の主面のうち、被覆体により保護された領域は、処理液との接触が抑制され、Al端子の劣化が抑制される。以下、本開示における被覆体について、4つの実施態様に分けて説明する。
(1)第1実施態様
第1実施態様における被覆体は、導電性部材を有する。また、浸漬工程において、上記導電性部材および上記Al端子を電気的に接続するように、上記Al端子に上記被覆体を配置する。
ここで、図3(a)は、本開示における電池(被覆体の配置前)の一部を例示する概略平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA-A断面図である。図3(c)は、本開示における電池(被覆体の配置後)の一部を例示する概略平面図であり、図3(d)は、図3(c)のA-A断面図である。また、図4(a)は、本開示における被覆体を例示する概略斜視図であり、図4(b)は、本開示における被覆体を例示する概略側面図である。なお、便宜上、図4(a)では、連結部材の記載を省略している。
図3(a)、(b)に示すように、Al端子30Xは、電極体10に電気的に接続され、かつ、外装体20から一部が露出している。一方、図4(a)、(b)に示す被覆体60は、導電性部材61を有し、さらに、第1部材62a、第2部材62bおよび連結部材63を有する。図3(c)、(d)に示すように、導電性部材61およびAl端子30Xを電気的に接続するように、Al端子30Xに被覆体(導電性部材61)を配置する。また、図3(c)に示すように、厚さ方向(紙面表裏方向)から見て、導電性部材61は、Al端子30Xの一部と重複するように配置されていてもよい。一方、特に図示しないが、厚さ方向から見て、導電性部材は、Al端子の全体を覆うように配置されていてもよい。
図4(a)、(b)に示すように、第1実施態様における被覆体60は、導電性部材61を有する。導電性部材は、浸漬工程において、Al端子と電気的に接続される。浸漬工程において、導電性部材は、Al端子の主面に対して、直接、面接触しているか、他の層を介して、面接触していることが好ましい。導電性部材がAl端子の主面と面接触していることで、Al端子の主面が導電性部材により保護される。Al端子の主面のうち、導電性部材により保護された領域は、処理液との接触が抑制され、Al端子の劣化が抑制される。特に、導電性部材が、Al端子に比べて、処理液により劣化しにくい場合は、Al端子の劣化を抑制しつつ、外部短絡を維持することができ、電池を良好に失活させることができる。
導電性部材としては、例えば、金属部材、炭素部材が挙げられ、金属部材が好ましい。金属部材としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金が挙げられる。アルミニウム合金は、金属成分の主成分として、アルミニウムを含有する合金である。アルミニウム合金において、全ての金属成分に対するアルミニウムの割合は、例えば50重量%以上であり、70重量%以上であってもよく、90重量%以上であってもよい。
金属部材の材料は、Al端子よりイオン化傾向が小さい材料(自然電位が貴である材料)であってもよい。Al端子よりイオン化傾向が小さい材料は、処理液に対する耐性が高い。このような材料としては、例えば、鉄、鉄合金、チタン、チタン合金、銅、銅合金、鉛、鉛合金が挙げられ、中でも、鉄合金が好ましく、特に、ステンレス鋼が好ましい。一方、金属部材の材料が、Al端子よりもイオン化傾向が小さい材料である場合、金属部材とAl端子との間に処理液が存在すると、Al端子の腐食(ガルバニック腐食)が生じやすくなる。そのため、浸漬工程において、金属部材とAl端子との間に処理液が侵入しないように、金属部材およびAl端子を密着させることが好ましい。あるいは、金属部材は、Al端子側の表面に、後述する導電性樹脂部またはめっき部を有していることが好ましい。なお、本開示における電池の処理方法では、Al端子の腐食を完全に防止する必要はなく、電池を良好に失活させられる程度に、Al端子の腐食を導電性部材によって抑制できればよい。
金属部材の材料は、Al端子とイオン化傾向が同程度な材料、または、Al端子よりイオン化傾向が大きい材料(自然電位が卑である材料)であってもよい。このような材料としては、例えば、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛、亜鉛合金が挙げられる。このような材料を用いた場合、金属部材とAl端子との間に処理液が存在しても、Al端子の腐食は生じにくい。一方で、金属部材の腐食は進行するため、例えば、金属部材の厚さを十分に大きく設定することが好ましい。また、金属部材は、Alを主成分として有するAl含有部材であってもよい。
導電性部材の形状は、特に限定されないが、例えば、平板状である。また、導電性部材の厚さは、特に限定されないが、Al端子の厚さより大きいことが好ましい。Al端子の厚さに対する、導電性部材の厚さの割合は、例えば1.2倍以上であり、1.5倍以上であってもよく、2倍以上であってもよく、5倍以上であってもよい。一方、上記割合は、特に限定されないが、例えば20倍以下であり、15倍以下であってもよい。
導電性部材が金属部材である場合、金属部材は、Al端子側の表面に、導電性樹脂部を有していてもよい。導電性樹脂部を設けることで、例えば、金属部材の材料が、Al端子よりイオン化傾向が小さい材料である場合であっても、Al端子の腐食を抑制できる。
導電性樹脂部は、例えば、樹脂(ゴムを含む)および導電体を有する。上記樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂;ポリアミド等のアミド系樹脂;ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリヘキシルアクリラート、ポリ2-エチルヘキシルアクリレート、ポリデシルアクリレート、ポリアクリル酸等のアクリル系樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリラート、ポリブチルメタクリレート、ポリ2-エチルヘキシルメタクリレート、ポリメタクリル酸等のメタクリル酸系樹脂;ポリイタコン酸、ポリクロトン酸、ポリフマル酸、ポリアンゲリカ酸、カルボキシメチルセルロース等のカルボン酸系樹脂;ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン-ポリヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF-HFP)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;ブタジエンゴム、水素化ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、水素化スチレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム等のゴムが挙げられる。一方、上記導電体としては、例えば、炭素材料、金属粒子、導電性ポリマーが挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)等の粒子状炭素材料、炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の繊維状炭素材料が挙げられる。導電性樹脂部の形成方法としては、例えば、樹脂、導電体および溶媒を含むスラリーを金属部材に塗工し、乾燥する方法が挙げられる。
導電性部材が金属部材である場合、金属部材は、Al端子側の表面に、めっき部を有していてもよい。めっき部を設けることで、導電性部材およびAl端子の密着性が向上する。めっき部の材料は、特に限定されないが、例えば、Al端子よりイオン化傾向が小さい材料が挙げられる。このような材料としては、例えば、金、銀、パラジウムが挙げられる。めっき部の形成方法としては、例えば、電解めっき法、無電解めっき法が挙げられる。
第1実施態様において、導電性部材をAl端子上に固定する方法は、特に限定されず、任意の方法で固定すればよい。例えば、クリップで、導電性部材およびAl端子を挟むことで、導電性部材をAl端子上に固定してもよい。また、例えば図4(a)、(b)に示すように、第1実施態様における被覆体60は、導電性部材61に加えて、第1部材62a、第2部材62bおよび連結部材63を有していてもよい。図3(c)、(d)に示すように、第1部材62aと、第2部材62bとを、Al端子30Xを介して対向させ、連結部材63により、第1部材62aおよび第2部材62bの相対位置を固定することで、Al端子30Xに被覆体60が配置される。また、導電性部材61は、第1部材62aおよびAl端子30Xの間に配置される。また、図4においては、Al端子30Xの片面に、導電性部材61が配置されている。一方、図5に示すように、Al端子30Xの両面に、それぞれ、導電性部材61aおよび導電性部材61bが配置されていてもよい。
第1部材および第2部材の少なくとも一方は、導電性部材であってもよい。導電性部材については、上述した内容と同様である。一方、第1実施態様における被覆体は、上述した導電性部材を少なくとも備えるため、第1部材および第2部材は、それぞれ、導電性を有しない材料から構成されていてもよい。導電性を有しない材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、ゴム等の樹脂が挙げられる。また、第1部材および第2部材の形状は、特に限定されないが、例えば、平板状である。
(2)第2実施態様
第2実施態様における被覆体は、第1部材と、第2部材と、上記第1部材および上記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有する。また、上記第1部材および上記第2部材の少なくとも一方は、導電性部材である。また、浸漬工程において、上記第1部材と、上記第2部材とを、上記Al端子を介して対向させ、上記連結部材により、上記第1部材および上記第2部材の相対位置を固定することで、上記Al端子に上記被覆体を配置する。
図6は、本開示における被覆体を例示する概略側面図である。なお、便宜上、図6では、連結部材の記載を省略している。図6に示す被覆体60は、第1部材62aと、第2部材62bと、を有する。第1部材62aおよび第2部材62bの少なくとも一方は、導電性部材である。第1部材62aおよび第2部材62bの材料および形状については、上述した第1実施態様に記載した内容と同様である。また、第1部材62aが金属部材である場合、第1部材62aは、Al端子側の表面に、導電性樹脂部を有していてもよく、めっき部を有していてもよい。同様に、第2部材62bが金属部材である場合、第2部材62bは、Al端子側の表面に、導電性樹脂部を有していてもよく、めっき部を有していてもよい。導電性樹脂部およびめっき部については、上述した第1実施態様に記載した内容と同様である。
第1部材は、浸漬工程において、Al端子と電気的に接続されていてもよい。浸漬工程において、第1部材は、Al端子の主面に対して、直接、面接触しているか、他の層を介して、面接触していることが好ましい。同様に、第2部材は、浸漬工程において、Al端子と電気的に接続されていてもよい。浸漬工程において、第2部材は、Al端子の主面に対して、直接、面接触しているか、他の層を介して、面接触していることが好ましい。
図4(a)、(b)に示すように、第1部材62aおよび第2部材62bは、連結部材63を挿入するための孔部Hを有していてもよい。図4(b)に示すように、連結部材63により、第1部材62aおよび第2部材62bの相対位置を固定することで、Al端子30Xに被覆体60を配置する。また、図4(b)に示す連結部材63は、棒状部材63aと、棒状部材63aに連結され、ねじ構造等の固定構造を有する固定部材63bと、を有する。一方、図7に示すように、連結部材63は、屈曲構造を有する部材であってもよい。図7において、第1部材62a、第2部材62bおよび連結部材63は、一体である。
(3)第3実施態様
第3実施態様における被覆体は、空間部を有する中空部材である。また、上記中空部材は、導電性部材である。また、浸漬工程において、上記空間部に上記Al端子を挿入することで、上記Al端子に上記被覆体を配置する。
図8は、本開示における被覆体を例示する概略斜視図である。図8に示す被覆体60は、空間部αを有する中空部材である。空間部αに、Al端子(図示せず)が挿入される。中空部材は、導電性部材である。導電性部材の材料については、上述した第1実施態様に記載した内容と同様である。
中空部材が金属部材である場合、中空部材は、Al端子側の表面に、導電性樹脂部を有していてもよく、めっき部を有していてもよい。導電性樹脂部およびめっき部については、上述した第1実施態様に記載した内容と同様である。また、中空部材は、浸漬工程において、Al端子と電気的に接続されている。浸漬工程において、中空部材は、Al端子の主面に対して、直接、面接触しているか、他の層を介して、面接触していることが好ましい。
(4)第4実施態様
第4実施態様における被覆体は、第1部材と、上記第1部材の対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材と、を有する。また、上記第1部材および上記爪部材の少なくとも一方は、導電性部材である。また、浸漬工程において、上記一対の爪部材で上記Al端子を固定することで、上記Al端子に上記被覆体を配置する。
図9は、本開示における被覆体を例示する概略斜視図である。図9に示す被覆体60は、第1部材62aと、第1部材62aの対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材64と、を有する。一対の爪部材64により、Al端子(図示せず)が固定される。また、第1部材62aおよび爪部材64の少なくとも一方は、導電性部材である。導電性部材の材料については、上述した第1実施態様に記載した内容と同様である。また、第1部材62aが金属部材である場合、第1部材62aは、Al端子側の表面に、導電性樹脂部を有していてもよく、めっき部を有していてもよい。同様に、爪部材64が金属部材である場合、爪部材64は、Al端子側の表面に、導電性樹脂部を有していてもよく、めっき部を有していてもよい。導電性樹脂部およびめっき部については、上述した第1実施態様に記載した内容と同様である。
第1部材は、浸漬工程において、Al端子と電気的に接続されていてもよい。浸漬工程において、第1部材は、Al端子の主面に対して、直接、面接触しているか、他の層を介して、面接触していることが好ましい。同様に、爪部材は、浸漬工程において、Al端子と電気的に接続されていてもよい。浸漬工程において、爪部材は、Al端子の側面に対して、直接、接触しているか、他の層を介して、接触していることが好ましい。
(5)被覆体
図10(a)に示すように、厚さ方向(z方向)から見て、被覆体60は、Al端子30Xの全体を覆うように、配置されていてもよい。一方、図10(b)に示すように、厚さ方向(z方向)から見て、被覆体60は、Al端子30Xの一部を覆うように、配置されていてもよい。図10(b)において、被覆体60は、Al端子30Xの外装体20側の端部を含む領域を選択的に覆うように配置されている。Al端子30Xの外装体20側の端部を含む領域(根元領域)を保護することで、処理液に電池を浸漬させた際に、外部短絡をさらに維持することができ、電池をさらに良好に失活させることができる。また、「被覆体がAl端子の外装体側の端部を含む領域を選択的に覆うように配置される」とは、図10(b)に示すように、根元領域の外装体20側とは反対側に、被覆体60が配置されていない領域が存在することをいう。また、厚さ方向から見て、Al端子の面積をSとし、Al端子と、被覆体における導電性部材とが重複している領域の面積をSとした場合、面積Sに対する面積Sの割合(S/S)は、特に限定されないが、例えば10%以上であり、30%以上であってもよく、50%以上であってもよく、70%以上であってもよい。
2.電池
図1(a)、(b)に示すように、電池100は、通常、電極体10と、電極体10を覆う外装体20と、電極体10に電気的に接続され、かつ、外装体20から一部が露出した端子30(30A、30B)と、を有する。また、端子30Aおよび端子30Bの少なくとも一方は、Al端子である。図1(a)、(b)では、端子30Aが、Al端子30Xに該当する。
本開示においては、電極体、外装体および一対の端子で構成される単位を「セル」と称する場合がある。本開示における処理方法により処理される電池は、1つのセルを有していてもよく、複数のセルを有していてもよい。複数のセルは、通常、厚さ方向に積層される。また、本開示においては、厚さ方向に積層された複数のセルにおける、それぞれのAl端子を、1つの被覆体により一括で覆ってもよい。
(1)端子
本開示における電池は、通常、正極端子および負極端子を有する。正極端子および負極端子の少なくとも一方は、Al端子である。中でも、少なくとも正極端子は、Al端子であることが好ましい。Al端子は、少なくともアルミニウムを含有する端子である。Al端子は、金属成分の主成分として、アルミニウムを含有することが好ましい。Al端子において、全ての金属成分に対するアルミニウムの割合は、例えば50重量%以上であり、70重量%以上であってもよく、90重量%以上であってもよい。Al端子の材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金が挙げられる。
Al端子の形状は、特に限定されない。また、Al端子の厚さも特に限定されないが、Al端子が薄いほど、処理液によるAl端子の劣化の影響が大きい。Al端子の厚さとは、Al端子の主面(最も面積が大きい面)の法線方向における、Al端子の長さをいう。Al端子の厚さは、例えば2mm以下であり、1.5mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよく、0.8mm以下であってもよく、0.6mm以下であってもよい。一方、Al端子の厚さは、例えば、0.1mm以上である。一方、Al端子の厚さは、例えば、0.1mm以上である。
(2)電極体
本開示における電極体は、電池の発電要素として機能する。電極体は、通常、正極集電体、正極活物質層、電解質層、負極活物質層および負極集電体を、厚さ方向において、この順に有する。
図11(a)、(b)は、本開示における電極体を例示する概略断面図である。図11(a)に示す電極体10は、負極集電体1、負極活物質層2、電解質層3、正極活物質層4および正極集電体5を、厚さ方向(z方向)において、この順に有する。また、負極集電体1は、負極端子(図示せず)と接続するための負極タブ1tを有し、正極集電体5は、正極端子(図示せず)と接続するための正極タブ5tを有する。
図11(b)に示す電極体10は、負極集電体1と、負極集電体1の一方の面から厚さ方向(z方向)において順に配置された、負極活物質層2x、電解質層3x、正極活物質層4xおよび正極集電体5xと、負極集電体1の他方の面から厚さ方向(z方向)において順に配置された、負極活物質層2y、電解質層3y、正極活物質層4yおよび正極集電体5yと、を有する。
図11(a)、(b)において、正極タブ5tおよび負極タブ1tは、電極体10の側面において、互いに対向するように配置され、いわゆる両タブ構造が形成されている。一方、特に図示しないが、正極タブおよび負極タブは、電極体の同一の側面に配置され、いわゆる片タブ構造が形成されていてもよい。また、図11(a)、(b)に示すように、電極体10は、枚葉型であってもよい。また、特に図示しないが、電極体は、捲回型であってもよい。また、正極活物質層、電解質層および負極活物質層で構成される単位を「発電単位」と称する場合がある。本開示における電極体は、1つの発電単位を有していてもよく、複数の発電単位を有していてもよい。複数の発電単位は、通常、厚さ方向に積層される。
正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する。正極活物質層は、電解質、導電材およびバインダーの少なくとも一つをさらに含有していてもよい。正極活物質としては、例えば、酸化物活物質が挙げられる。酸化物活物質としては、例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.8Co0.15Al0.05等の岩塩層状型活物質、LiMn等のスピネル型活物質、LiFePO等のオリビン型活物質が挙げられる。正極活物質の形状は、例えば粒子状である。
電解質は、固体電解質であってもよく、液体電解質(電解液)であってもよい。固体電解質は、ゲル電解質等の有機固体電解質であってもよく、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質等の無機固体電解質であってもよい。中でも、固体電解質は硫化物固体電解質であることが好ましい。イオン伝導性が高いからである。一方、液体電解質は、特に限定されず、公知の電解質を採用することができる。また、導電材としては、例えば、炭素材料が挙げられる。また、バインダーとしては、例えば、ゴム系バインダー、フッ化物系バインダーが挙げられる。
負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含有する。負極活物質層は、電解質、導電材およびバインダーの少なくとも一つをさらに含有していてもよい。負極活物質としては、例えば、Li、Si、Sn等の金属活物質、グラファイト等のカーボン活物質、LiTi12等の酸化物活物質が挙げられる。
電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に配置され、少なくとも電解質を含有する。電解質は、固体電解質であってもよく、液体電解質であってもよい。電解質については、上述した内容と同様である。電解質層は、固体電解質を含有する固体電解質層であってもよい。さらに、固体電解質は、硫化物固体電解質であることが好ましい。また、一般的に、無機固体電解質を含有する電解質層を有する電池は、固体電池と称される。固体電池は、半固体電池であってもよく、全固体電池であってもよい。本開示において、半固体電池は、電解質層が無機固体電解質および液体成分(例えばイオン液体)を有する電池である。本開示において、全固体電池は、電解質層が、電解質として無機固体電解質のみを有する電池である。
正極集電体は、正極活物質層の集電を行う。正極集電体の材料としては、例えば、アルミニウム、SUS、ニッケル等の金属が挙げられる。正極集電体の形状としては、例えば箔状が挙げられる。正極集電体は、通常、正極端子と接続するための正極タブを有する。また、負極集電体は、負極活物質層の集電を行う。負極集電体の材料としては、例えば、銅、SUS、ニッケル等の金属が挙げられる。負極集電体の形状としては、例えば箔状が挙げられる。負極集電体は、通常、負極端子と接続するための負極タブを有する。
(3)外装体
本開示における外装体は、ラミネート型外装体であってもよく、ケース型外装体であってもよい。ラミネート型外装体は、パウチ型外装体とも称され、ラミネートフィルムを用いた外装体である。ラミネート型外装体は、内側樹脂層および金属層を少なくとも有する。内側樹脂層は、シーラント層として機能する。内側樹脂層は、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルが挙げられる。内側樹脂層の厚さは、特に限定されないが、例えば、30μm以上150μm以下である。
金属層は、バリア層として機能する。金属層に用いられる金属としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼が挙げられる。金属層の厚さは、特に限定されないが、例えば、20μm以上100μm以下である。また、ラミネート型外装体は、金属層を基準として、内側樹脂層とは反対側に、外側樹脂層を有していてもよい。外側樹脂層は、絶縁層または保護層として機能する。外側樹脂層は、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。上記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ナイロンが挙げられる。外側樹脂層の厚さは、特に限定されないが、例えば、20μm以上100μm以下である。
ケース型外装体は、例えば、金属製の外装体である。ケース型外装体を構成する材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金が挙げられる。また、アルミニウムまたはアルミニウム合金に対して塑性加工を行い、加工硬化した材料を用いてもよい。また、ケース型外装体の厚さは、特に限定されず、所望の剛性が得られる程度に選択される。
(4)電池
本開示における電池としては、例えば、リチウムイオン二次電池等の二次電池が挙げられる。また、本開示における処理方法により処理される前の電池の用途としては、例えば、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(BEV)、ガソリン自動車、ディーゼル自動車等の車両の電源が挙げられる。特に、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)または電気自動車(BEV)の駆動用電源に用いられていた電池であることが好ましい。車両以外の移動体(例えば、鉄道、船舶、航空機)の電源として用いられていた電池であってもよく、情報処理装置等の電気製品の電源として用いられていた電池であってもよい。
3.処理液
本開示における処理液は、水および支持塩を含有する。
支持塩は、処理液の導電率を向上させるために用いられる。また、支持塩は、通常、Al端子の溶出を抑制する機能を有しない。支持塩は、カチオン成分およびアニオン成分を有する。支持塩のカチオン成分としては、例えば、Na、K等のアルカリ金属イオン;Mg、Ca等のアルカリ土類金属イオンが挙げられる。一方、支持塩のアニオン成分としては、例えば、塩化物イオンが挙げられる。処理液の具体例としては、NaCl、KCl、MgCl、CaClが挙げられる。また、処理液は、支持塩を1種のみ含有していてもよく、支持塩を2種以上含有していてもよい。
支持塩の少なくとも一部は、水に溶解している。処理液における支持塩の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01mol/kg以上5.0mol/kg以下であり、0.1mol/kg以上3.0mol/kg以下であってもよい。本開示において、支持塩の上記濃度は、処理液に含まれる水の重量に対する、支持塩のモル数の割合として定義される。また、処理液の調製方法としては、例えば、水に対して、支持塩を溶解させる方法が挙げられる。
4.浸漬方法
本開示における浸漬工程は、Al端子を含む電池を、処理液に浸漬させ、上記処理液を介した外部短絡により、上記電池の電圧を低下させる。具体的には、図2に示すように、処理浴40に処理液50を投入し、電池100を処理液50に浸漬させる。
浸漬工程における処理液の温度は、特に限定されない。例えば、塩水の凝固点は、-20℃程度であることから、処理液の温度も、-20℃以上であることが好ましく、0℃以上であることより好ましい。一方、処理液の温度は、例えば60℃以下であり、40℃以下であってもよい。また、浸漬工程における処理液の温度は、室温と同じであってもよい。
浸漬工程における処理時間は、特に限定されないが、作業性の観点から、例えば、1時間以上、50時間以下であることが好ましく、2時間以上、25時間以下であることがより好ましい。
B.被覆体
本開示における被覆体は、上述した電池の処理方法に用いられる被覆体であり、下記(i)から(iv)までのいずれかに該当する。
(i)上記被覆体は、導電性部材を有する。
(ii)上記被覆体は、第1部材と、第2部材と、上記第1部材および上記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、上記第1部材および上記第2部材の少なくとも一方が、導電性部材である。
(iii)上記被覆体は、空間部を有する中空部材であり、上記中空部材は、導電性部材である。
(iv)上記被覆体は、第1部材と、上記第1部材の対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材と、を有し、上記第1部材および上記爪部材の少なくとも一方が、導電性部材である。
本開示によれば、上述した被覆体を用いることで、電池を良好に失活させることができる。被覆体の詳細については、上記「A.電池の処理方法」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
[比較例1]
正極端子および負極端子としてAl端子(厚さ0.4mm)を有するラミネートセルを準備した。ラミネートセルを満充電し、正極端子および負極端子に、それぞれ電圧測定用の端子を取り付け、処理浴に配置した。その後、処理浴に、濃度3.5重量%の塩水を投入し、ラミネートセルを浸漬させ、セル電圧、セル温度および浴内温度の変化をモニタリングした。その結果を図12に示す。
図12に示すように、塩水投入から5時間後に、急激な電圧の低下が確認された。具体的に、約2.3Vから約0.5Vまで急激に電圧が低下した。一方、72時間経過後、正極端子および負極端子の状態を目視で確認したところ、正極端子が脱落していることが確認された。また、72時間経過後、セル側に残存した正極端子を介してセル電圧を測定したところ、残存電圧は、約0.5Vではなく、約2.2Vであった。一方、セル温度および浴内温度に、急激な変化は確認されなかった。
[実施例1]
正極端子および負極端子としてAl端子(厚さ0.4mm)を有するラミネートセルを準備した。次に、図5に示すように、2枚の導電性部材61a、61bを、Al端子30Xの両面に配置した。導電性部材として、Al板(厚さ3mm)を用い、厚さ方向から見て、Al端子の全体を覆うように、2枚の導電性部材を配置した。ラミネートセルを満充電し、正極端子および負極端子に、それぞれ電圧測定用の端子を取り付け、処理浴に配置した。その後、処理浴に、濃度3.5重量%の塩水を投入し、ラミネートセルを浸漬させ、セル電圧および浴内温度の変化をモニタリングした。その結果を図13に示す。
図13に示すように、塩水投入から11時間後に、大きな電圧の低下が確認された。具体的に、約1.9Vから約1.2Vまで電圧が低下した。一方、25時間経過後、正極端子および負極端子の状態を目視で確認したところ、正極端子および負極端子は脱落していないことが確認された。また、25時間経過後、セル電圧を測定したところ、残存電圧は、約0.5Vであった。一方、浴内温度に、急激な変化は確認されなかった。このように、導電性を有する被覆体を用いることで、電池を良好に失活できることが確認された。
1…負極集電体
2…負極活物質層
3…電解質層
4…正極活物質層
5…正極集電体
10…電極体
20…外装体
30…端子
40…処理浴
50…処理液
60…被覆体
100…電池

Claims (16)

  1. Al端子を含む電池を、処理液に浸漬させ、前記処理液を介した外部短絡により、前記電池の電圧を低下させる、浸漬工程を有し、
    前記処理液は、水および支持塩を含有し、
    前記浸漬工程において、導電性を有する被覆体を用い、前記Al端子の少なくとも一部を覆うように前記被覆体を配置し、前記処理液および前記Al端子を、前記被覆体を介して電気的に接続させる、電池の処理方法。
  2. 前記被覆体は、導電性部材を有し、
    前記浸漬工程において、前記導電性部材および前記Al端子を電気的に接続するように、前記Al端子に前記被覆体を配置する、請求項1に記載の電池の処理方法。
  3. 前記導電性部材は、金属部材である、請求項2に記載の電池の処理方法。
  4. 前記金属部材の材料が、アルミニウムまたはアルミニウム合金である、請求項3に記載の電池の処理方法。
  5. 前記金属部材の材料が、鉄または鉄合金である、請求項3に記載の電池の処理方法。
  6. 前記金属部材の材料が、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛または亜鉛合金である、請求項3に記載の電池の処理方法。
  7. 前記金属部材は、前記Al端子側の面に、導電性樹脂部を有する、請求項3に記載の電池の処理方法。
  8. 前記金属部材は、前記Al端子側の面に、めっき部を有する、請求項3に記載の電池の処理方法。
  9. 前記被覆体は、さらに、第1部材と、第2部材と、前記第1部材および前記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、
    前記浸漬工程において、前記第1部材と、前記第2部材とを、前記Al端子を介して対向させ、前記連結部材により、前記第1部材および前記第2部材の相対位置を固定することで、前記Al端子に前記被覆体を配置し、前記第1部材および前記Al端子の間に、前記導電性部材を配置する、請求項2に記載の電池の処理方法。
  10. 前記被覆体は、第1部材と、第2部材と、前記第1部材および前記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、
    前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方が、導電性部材であり、
    前記浸漬工程において、前記第1部材と、前記第2部材とを、前記Al端子を介して対向させ、前記連結部材により、前記第1部材および前記第2部材の相対位置を固定することで、前記Al端子に前記被覆体を配置する、請求項1に記載の電池の処理方法。
  11. 前記被覆体は、空間部を有する中空部材であり、
    前記中空部材は、導電性部材であり、
    前記浸漬工程において、前記空間部に前記Al端子を挿入することで、前記Al端子に前記被覆体を配置する、請求項1に記載の電池の処理方法。
  12. 前記被覆体は、第1部材と、前記第1部材の対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材と、を有し、
    前記第1部材および前記爪部材の少なくとも一方が、導電性部材であり、
    前記浸漬工程において、前記一対の爪部材で前記Al端子を固定することで、前記Al端子に前記被覆体を配置する、請求項1に記載の電池の処理方法。
  13. 前記電池は、電極体と、前記電極体を覆う外装体と、前記電極体に電気的に接続され、かつ、前記外装体から一部が露出した前記Al端子と、を有し、
    前記浸漬工程において、前記Al端子および前記外装体の境界を少なくとも覆うように前記被覆体を配置する、請求項1に記載の電池の処理方法。
  14. 前記電池は、ラミネート型外装体を有する、請求項1に記載の電池の処理方法。
  15. 前記電池は、固体電池である、請求項1に記載の電池の処理方法。
  16. 請求項1から請求項15までのいずれかの請求項に記載の電池の処理方法に用いられる被覆体であって、
    前記被覆体は、下記(i)から(iv)までのいずれかに該当し、
    (i)前記被覆体は、導電性部材を有する、
    (ii)前記被覆体は、第1部材と、第2部材と、前記第1部材および前記第2部材を連結するように構成された連結部材と、を有し、前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方が、導電性部材である、
    (iii)前記被覆体は、空間部を有する中空部材であり、前記中空部材は、導電性部材である、
    (iv)前記被覆体は、第1部材と、前記第1部材の対向する一対の辺にそれぞれ配置された、一対の爪部材と、を有し、前記第1部材および前記爪部材の少なくとも一方が、導電性部材である、被覆体。
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